説明

LED照明ユニット

【課題】組み付け作業を容易にすることができるLED照明ユニットを提供すること。
【解決手段】遮光カバー30と、遮光部材側切り欠き部41を有してなる遮光部材40とを有してなり、回路基板11は、光透過性ハウジング20への挿入方向に直交する方向で向かい合う一対の端面11bのうち一方の端面11bから回路基板11の内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が遮光部材40の板厚にほぼ等しく形成され、かつ各LED素子12の間に配置された矩形状の回路基板側切り欠き部14を有してなり、各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられた場合、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のLED素子が実装された回路基板と、回路基板が収容される光透過性ハウジングとを有してなるLED照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板上に複数のLED素子が設けられ、各LED素子から発せられる光を、照明光として、あるいはオレンジ等の有色の光を発するようにして機器の動作状態を示すようにするようにしたものがある。例えば、特許文献1には、複数のLED素子から発せられる光によって、いわゆるインジケータとして機能するようにした車両用表示装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−101664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された車両用表示装置は、文字板に円状または円弧状に配置された目盛と、該目盛に付随する数字、文字または記号等の指標と、前記文字板の各前記目盛に個別に対応するように配置された一または複数の光源と、計測値を基準値とし、該基準値以下の所定の範囲の光源の点灯をさせることにより、計測量に応じた前記所定の範囲の目盛を光輝させることで、前記文字板に前記所定の範囲の表示をする表示制御手段とを備え、前記所定の範囲の表示と、前記文字板の目盛に付随する数字、文字または記号等の指標と協働して計測量を表示している。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された車両用表示装置は、回路基板、遮光板、文字板のそれぞれがケースに対して位置決めされて組み付けられなければならないため、組み付け作業が煩雑となってしまう問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、組み付け作業を容易にすることができるLED照明ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかるLED照明ユニットは、複数のLED素子が実装された回路基板と、前記回路基板が収容される光透過性ハウジングとを有してなるLED照明ユニットにおいて、前記光透過性ハウジングの外表面を覆うように形成され、前記複数のLED素子の各LED素子に対向する壁に形成されてなる光出射開口部を有してなる遮光カバーと、前記光透過性ハウジングの内面に外周縁面が摺接されて内部に収容されるように形成された板状であり、かつ外周縁面から内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が前記回路基板の板厚にほぼ等しく形成された矩形状の切り欠きである遮光部材側切り欠き部を有してなる遮光部材とを有してなり、前記回路基板は、前記光透過性ハウジングへの挿入方向に直交する方向で向かい合う一対の端面のうち一方の端面から該回路基板の内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が前記遮光部材の板厚にほぼ等しく形成され、かつ前記複数のLED素子の各LED素子の間に配置された矩形状の切り欠きである回路基板側切り欠き部を有してなり、前記遮光部材側切り欠き部と回路基板側切り欠き部との切り込み方向に直交する各縁面を当接させて前記遮光部材が前記回路基板に取り付けられた場合、前記遮光部材側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記遮光部材の両端面が前記回路基板側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記回路基板の両端面より内側に配置されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2にかかるLED照明ユニットは、上記の発明において、前記光透過性ハウジングは、前記回路基板の挿入方向に直交する方向で向かい合う前記回路基板の両端部の各端部を前記光透過性ハウジング内にガイド可能に形成された一対のガイド溝部と、該光透過性ハウジング内に挿入された前記遮光部材に当接される当接部とを有してなり、前記回路基板の各端部が前記一対のガイド溝部の各ガイド溝部にガイドされながら前記回路基板が前記光透過性ハウジング内に挿入された場合、前記遮光部材が前記当接部に当接されることによって前記回路基板が前記光透過性ハウジング内の取り付け位置に配置されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3にかかるLED照明ユニットは、上記の発明において、前記遮光部材は、前記遮光部材側切り欠き部の切り込み方向に直交する方向で対向する一対の縁面の少なくとも一方の縁面に設けられた遮光部材側係合部を有してなり、前記回路基板は、前記回路基板側切り欠き部の切りこみ方向の延長線上に配置され、前記遮光部材側係合部と係合される回路基板側係合部とを有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1にかかるLED照明ユニットは、前記遮光部材側切り欠き部と前記回路基板側切り欠き部との切り込み方向に直交する各縁面を当接させて前記遮光部材が前記回路基板に取り付けられた場合、前記遮光部材側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記遮光部材の両端面が前記回路基板側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記回路基板の両端面より内側に配置されるように取り付けられるので、前記回路基板が前記光透過性ハウジング内の取り付け位置に取り付けられると、前記遮光部材が前記光透過性ハウジング内での取り付け位置に配置されるようになっている。このため、組み付け作業を容易にすることができる。
【0011】
本発明の請求項2にかかるLED照明ユニットは、前記回路基板の各端部が前記一対のガイド溝部の各ガイド溝部にガイドされながら前記回路基板が前記光透過性ハウジング内に挿入された場合、前記遮光部材が前記当接部に当接されることによって前記回路基板が前記光透過性ハウジング内の取り付け位置に配置されるので、前記回路基板を前記光透過性ハウジング内の取り付け位置に容易に取り付けることができる。
【0012】
本発明の請求項3にかかるLED照明ユニットは、前記遮光部材側係合部と前記回路基板側係合部とが係合されることによって前記遮光部材が前記回路基板に係止されるようになっているので、前記遮光部材を前記回路基板に確実に固定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニットを示した分解斜視図である。
【図2】図2は、図1に示したLED照明ユニットを示した斜視図である。
【図3】図3は、図2に示したLED照明ユニットのA−A線断面図である。
【図4】図4は、図1に示した光透過性ハウジングの拡大斜視図である。
【図5】図5は、図4に示した光透過性ハウジングのC−C線断面図である。
【図6】図6は、図1に示した光透過性ハウジングを後方から視た斜視図である。
【図7】図7は、図1に示した遮光部材が取り付けられた回路基板を示した斜視図である。
【図8】図8は、図2に示したLED照明ユニットのB−B線断面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態のLED照明ユニットを組み付け手順を示した図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態のLED照明ユニットを組み付け手順を示した図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態の変形例1のLED照明ユニットの要部断面図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態の変形例2のLED照明ユニットのLEDユニット部および遮光部材の斜視図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態の変形例3のLED照明ユニットを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、この発明にかかるLED照明ユニットの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1を示した分解斜視図である。図2は、図1に示したLED照明ユニット1を示した斜視図である。図3は、図2に示したLED照明ユニット1のA−A線断面図である。図4は、図1に示した光透過性ハウジング20の拡大斜視図である。図5は、図4に示した光透過性ハウジング20のC−C線断面図である。図6は、図1に示した光透過性ハウジング20を後方から視た斜視図である。図7は、図1に示した遮光部材40が取り付けられた回路基板11を示した斜視図である。図8は、図2に示したLED照明ユニット1のB−B線断面図である。
なお、便宜上、図中の互いに直交する矢印方向を前後左右上下方向とする。
本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1は、LEDユニット部10と、光透過性ハウジング20と、遮光カバー30と、遮光部材40とを有してなる。
【0016】
まず、LEDユニット部10について説明する。
LEDユニット部10は、回路基板11と、二つのLED素子12と、電線Wとを有してなる。
回路基板11は、いわゆるプリント配線板によって実現され、電源回路等の導体パターンが形成されている。この回路基板11は、基板表面に複数のLED素子12が実装されている。また、この実施の形態では、回路基板11が基板上に形成された端子13を介して、信号線、あるいは給電線としての3本の電線Wに接続されている。各電線Wは、半田付け処理等を行うことによって端子13に接続される。
【0017】
二つのLED素子12の各LED素子12は、箱状のパッケージの表面に発光部があり、図示しない電源入力端子が回路基板11の図示しない電源回路に接続されている。図示しない電源回路は、回路基板11上に設けられた端子13を介して3本の電線Wに接続される。各LED素子12は、電源回路を介して電源を供給されることによって点灯するようになっている。
二つのLED素子12のうち、回路基板11の前側位置に配置されたLED素子12(以下、前側LED素子12aと称する。)は、例えば、オレンジ色の光を発し、色の種類によって機器の動作状態を示すための照明として機能するようになっている。すなわち、LED照明ユニット1を、いわゆるインジケータとして機能させるものである。
また、前側LED素子12aに比して回路基板11上の後方位置に配置されたLED素子12(以下、後側LED素子12bと称する。)は、白色光を発するものである。すなわち、LED照明ユニット1を照明装置として機能させるものである。
【0018】
なお、回路基板11は、回路基板側切り欠き部14、回路基板側係合部15を有してなる。
回路基板側切り欠き部14は、光透過性ハウジング20への挿入方向に直交する方向で向かい合う一対の端面11bのうち、一方の端面11bから回路基板11の内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が遮光部材40の板厚にほぼ等しく形成され、かつ二つのLED素子12の各LED素子12の間に配置された矩形状の切り欠き部分である。
回路基板側係合部15は、回路基板側切り欠き部14の切りこみ方向の延長線上に配置され、後述する遮光部材側係合部42と係合されるものである。より具体的には、回路基板側係合部15は、回路基板側切り欠き部14の切りこみ方向の延長線上に配置され、回路基板11を貫通するように形成された貫通孔であり、この貫通孔に後述する遮光部材側係合部42の突起部が係合することによって回路基板11に遮光部材40が係止されるようになっている。
【0019】
次に、光透過性ハウジング20について説明する。
光透過性ハウジング20は、光透過性の合成樹脂材からなり、外形が4角形状の底壁20aと、底壁20aの縁に沿って立設する一対の側壁20bと、上壁20cと、下壁20dとを有してなる有底角筒形状をなし、内部に回路基板11が収容されるものである。この光透過性ハウジング20は、開口側端部20eの外周に沿って突出されたフランジ部20fを有し、このフランジ部20fを貫通するように形成されたボルト挿通孔20gに不図示のボルトが挿通されて設置場所に固定されるようになっている。
また、光透過性ハウジング20は、一対のガイド溝部21および当接部22を有してなる。
【0020】
一対のガイド溝部21の各ガイド溝部21は、回路基板11の挿入方向に直交する方向で向かい合う回路基板11の両端部11aの各端部11aを光透過性ハウジング20内にガイド可能に形成された溝部である。より具体的には、一対のガイド溝部21の各ガイド溝部21は、光透過性ハウジング20の対向する一対の側壁20bの内側に、光透過性ハウジング20の開口側端20hから光透過性ハウジング20内に向けて直線状に形成される溝部である。この一対のガイド溝部21の各ガイド溝部21は、溝幅が回路基板11の板厚とほぼ等しく形成されている。
【0021】
当接部22は、光透過性ハウジング20内に挿入された遮光部材40に当接される部分である。この当接部22は、上壁20cの内面および下壁20dの内面から半球状に突起された突起部分であり、回路基板11の挿入方向に直交する方向に沿って上壁20cに2箇所、下壁20dに2箇所設けられてなる。
回路基板11の各端部11aが各ガイド溝部21にガイドされながら回路基板11が光透過性ハウジング20内に挿入された場合、当接部22が遮光部材40に当接されることによって回路基板11が光透過性ハウジング20内の取り付け位置に位置決めされるようになっている。
【0022】
次に、遮光カバー30について説明する。
遮光カバー30は、遮光性を有する合成樹脂からなり、外形が4角形状の底壁30aと、底壁30aの縁に沿って立設する一対の側壁30bと、上壁30cと、下壁30dとを有してなる有底角筒形状をなし、光透過性ハウジング20の外表面を覆うように形成されてなる。
この遮光カバー30は、二つのLED素子12から発せられた光が遮光カバー30外に出射されるように形成された開口である二つの光出射開口部31を有してなる。
この二つの光出射開口部31の各光出射開口部31は、回路基板11上に設けられた各LED素子12の配置に対応して配置されている。より具体的には、二つの光出射開口部31のうち、前側LED素子12aの配置に対応して配置された光出射開口部31(以下、前側光出射開口部31aと称する。)は、遮光カバー30の底壁30aの前側LED素子12aと向かい合う位置に配置される。
また、後側LED素子12bの配置に対応して配置された光出射開口部31(以下、後側光出射開口部31bと称する。)は、遮光カバー30の上壁30cの後側LED素子12bと向かい合う位置に配置される。
このような遮光カバー30によって、光透過性ハウジング20の外表面が覆われることによって、各LED素子12から発せられた光が光透過性ハウジング20を透過した後、各LED素子12に応じて配置された各光出射開口部31を介して遮光カバー30の外に出射されるようになっている。
【0023】
次に、遮光部材40について説明する。
遮光部材40は、遮光性を有し、光透過性ハウジング20の内面20iに外周縁面40bが摺接されて内部に収容されるように形成された板状である。
この遮光部材40は、遮光部材側切り欠き部41および遮光部材側係合部42を有してなる。
【0024】
遮光部材側切り欠き部41は、外周縁面40bから内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が回路基板11の板厚にほぼ等しく形成された矩形状の切り欠きである。
遮光部材側係合部42は、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向に直交する方向で対向する一対の縁面41aの下側の縁面41aから突起された突起部である。
遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられた場合、遮光部材側係合部42と回路基板側係合部15とが係合されることによって回路基板11に遮光部材40が係止されるようになっている。
【0025】
また、回路基板側切り欠き部14が前側LED素子12aとの後側LED素子12bとの間に配置されているので、遮光部材40は、前側LED素子12aとの後側LED素子12bとの間に配置されるようになっている。これにより遮光部材40が光透過性ハウジング20内の収容空間を前側LED素子側12aと後側LED素子側12bとで2分する仕切り板として機能している。このため、各LED素子12から発せされる光が干渉することを防ぐようになっている。
【0026】
また、遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられた場合、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置されるようになっている。すなわち、図7に示すように、挿入方向に直交する方向の回路基板11の幅が、回路基板11に取り付けされた遮光部材40の同方向の幅よりも大きく設定され、かつ遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置されるように、遮光部材側切り欠き部41および回路基板側切り欠き部14の切り込み量が設定されている。
【0027】
このようにして遮光部材40が回路基板11に取り付けられることによって、回路基板11が光透過性ハウジング20内に取り付けられる際、回路基板11の各端部11aが各ガイド溝部21にガイドされながら回路基板11が光透過性ハウジング20内に挿入され、遮光部材40が当接部22に当接されることによって回路基板11が光透過性ハウジング20内の取り付け位置に位置決めされて配置されるようになっている。
【0028】
次に、LED照明ユニット1の組み付け手順について図9−図10を用いて説明する。図9−図10は、本発明の実施の形態のLED照明ユニット1を組み付け手順を示した図である。
まず、作業者は、遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bが当接されるように遮光部材40を回路基板11に取り付ける(図9(a)参照)。この際、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置され、遮光部材側係合部42と回路基板側係合部15とが係合されることによって遮光部材40が回路基板11に係止される。
その後、作業者は、回路基板11を光透過性ハウジング20内に挿入する(図9(b)参照)。この光透過性ハウジング20内への回路基板11の挿入の際、回路基板11の両端部11aが光透過性ハウジング20の一対のガイド溝部21によってガイドされながら回路基板11が光透過性ハウジング20内に挿入される。
その後、作業者は、回路基板11を光透過性ハウジング20内の取り付け位置に配置させる(図10(c)参照)。この際、遮光部材40が当接部22に当接されることによって回路基板11が透過性ハウジング20内の取り付け位置に位置決めされる。
その後、作業者は、光透過性ハウジング20に遮光カバー40を取り付ける(図10(d)参照)。これによって、LED照明ユニット1が完成される。
【0029】
本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1は、遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられた場合、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置されるように取り付けられるので、回路基板11が光透過性ハウジング20内の取り付け位置に取り付けられると、遮光部材40が光透過性ハウジング20内での取り付け位置に配置されるようになっている。このため、組み付け作業を容易にすることができる。
【0030】
また、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1は、回路基板11の各端部11aが一対のガイド溝部21の各ガイド溝部21にガイドされながら回路基板11が光透過性ハウジング20内に挿入された場合、遮光部材40が当接部22に当接されることによって回路基板11が光透過性ハウジング20内の取り付け位置に配置されるので、回路基板11を光透過性ハウジング20内の取り付け位置に容易に取り付けることができる。
【0031】
また、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1は、遮光部材側係合部42と回路基板側係合部15とが係合されることによって遮光部材40が回路基板11に係止されるようになっているので、遮光部材40を回路基板11に確実に固定させることができる。
【0032】
(変形例1)
次に、図11を用いて本発明の実施の形態のLED照明ユニット1の変形例1について説明する。図11は、本発明の実施の形態の変形例1のLED照明ユニット2の要部断面図である。
この変形例1のLED照明ユニット2は、光透過性ハウジング50が、当接部22に代わって、当接部51を有してなる点で実施の形態のLED照明ユニット1と異なる。
なお、その他の構成は実施の形態と同様であり、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
【0033】
当接部51は、透過性ハウジング50の壁の肉厚が厚く変化することによって形成された段差部であり、回路基板11の挿入方向に直交する面が遮光部材40に当接されるようになっている。
この変形例1のLED照明ユニット2は、遮光部材40が当接部51に当接されることによって回路基板11が光透過性ハウジング50内の取り付け位置に位置決めされて配置されるようになっているので、実施の形態のLED照明ユニット1と同様に組み付け作業を容易にすることができる。
【0034】
(変形例2)
次に、図12を用いて本発明の実施の形態のLED照明ユニット1の変形例2について説明する。図12は、本発明の実施の形態の変形例2のLED照明ユニット3のLEDユニット部60および遮光部材63の斜視図である。
なお、図12では、LEDユニット部60および遮光部材63以外の構成は実施の形態のLED照明ユニット1と同様であるため図示を省略している。
この変形例2のLED照明ユニット3は、LEDユニット部60の回路基板61が、回路基板側係合部15に代わって回路基板側係合部62を有してなり、遮光部材63が、遮光部材側係合部42に代わって遮光部材側係合部64を有してなる点で実施の形態のLED照明ユニット1と異なる。
なお、その他の構成は実施の形態と同様であり、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
【0035】
回路基板側係合部62は、回路基板側切り欠き部14の切りこみ方向の延長線上に配置され、回路基板61の上面から突起した突起である。
遮光部材側係合部64は、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向に直交する方向で対向する一対の縁面41aの上側の縁面41aに形成された凹部である。
このような、回路基板側係合部62と遮光部材側係合部64とが係合することによって回路基板61に遮光部材63が係止されるようになっている。
この変形例2のLED照明ユニット3は、回路基板側係合部62と遮光部材側係合部64とが係合することによって回路基板61に遮光部材63が係止されるようになっているので実施の形態のLED照明ユニット1と同様に遮光部材63を回路基板61に確実に固定させることができる。
【0036】
(変形例3)
次に、図13を用いて本発明の実施の形態のLED照明ユニット1の変形例3について説明する。図13は、本発明の実施の形態の変形例3のLED照明ユニット4を示した斜視図である。
この変形例3のLED照明ユニット4は、光透過性ハウジング20に代わって光透過性ハウジング70を有してなり、遮光カバー30に代わって遮光カバー80を有し、遮光部材40に代わって遮光部材90を有してなる点で実施の形態のLED照明ユニット1と異なる。
なお、その他の構成は実施の形態と同様であり、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
【0037】
光透過性ハウジング70は、光透過性の合成樹脂材からなり、有底円筒形状をなしている。
遮光カバー80は、遮光性を有する合成樹脂からなり、有底円筒形状をなし、光透過性ハウジング70の外表面を覆うように形成されてなる。
遮光部材90は、光透過性ハウジング70の内面に外周縁面90bが摺接されて内部に収容されるように形成された板状である。
この変形例3のLED照明ユニット4は、遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられた場合、遮光部材側切り欠き部41の切り込み方向で向かい合う遮光部材40の両端面40aが回路基板側切り欠き部14の切り込み方向で向かい合う回路基板11の両端面11bより内側に配置されるように取り付けられることによって、回路基板11が光透過性ハウジング70内に取り付けられる際、回路基板11の各端部11aが各ガイド溝部21にガイドされながら回路基板11が光透過性ハウジング70内に挿入され、遮光部材40が当接部22に当接されることによって回路基板11が光透過性ハウジング20内の取り付け位置に位置決めされて配置されるようになっているので、実施の形態のLED照明ユニット1と同様に組み付け作業を容易にすることができる。
【0038】
なお、本発明の実施の形態のLED照明ユニット1,2,3は、遮光部材側係合部42と回路基板側係合部15とが係合されることによって遮光部材40が回路基板11に係止されるものを例示したが、これに限らない。すなわち、遮光部材側切り欠き部41と回路基板側切り欠き部14との切り込み方向に直交する各縁面14a、41bを当接させて遮光部材40が回路基板11に取り付けられることで遮光部材40が回路基板11に保持固定されるようになっていれば、遮光部材側係合部42および回路基板側係合部15を設けなくてもよい。
【0039】
また、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1,2,3は、前方側LED素子12aおよび後方側LED素子12bを有し、前方側LED素子12aがオレンジ色の光を発し、後方側LED素子12bが白色光を発するものを例示したが、これに限らない。すなわち、複数のLED素子を有してなり、それぞれのLED素子が、白色光、あるいは有色の光を発するものであれば、その他の色の光を発するものを用いてもよい。
【0040】
また、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1,2,3は、前方側LED素子12aおよび後方側LED素子12bの二つのLED素子12を有してなるものを例示したが、これに限らない。すなわち、複数のLED素子を有していればよい。
【0041】
また、本発明の実施の形態にかかるLED照明ユニット1,2,3は、光透過性ハウジング20,50,70が一対のガイド溝部21を有してなるものを例示したが、これに限らない。すなわち、回路基板11,61の各縁11aがガイドされて回路基板11,61が光透過性ハウジング20,50,70内の取り付け位置に配置されればその他の構成であってもよい。例えば、光透過性ハウジング20,50,70の内壁に回路基板11,61の挿入方向にそって直線状に突起させた直線状突起部をガイド部として機能させるようにしてもよい。
【0042】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0043】
1、2、3、4 LED照明ユニット
10、60 LEDユニット部
11、61 回路基板
11a 端部
11b 端面
12 LED素子
12a 前側LED素子
12b 後側LED素子
13 端子
14 回路基板側切り欠き部
14a 縁面
15、62 回路基板側係合部
20、50、70 光透過性ハウジング
20a 底壁
20b 側壁
20c 上壁
20d 下壁
20e 開口側端部
20f フランジ部
20g ボルト挿通孔
20h 開口側端
20i 内面
21 ガイド溝部
22、51 当接部
30、80 遮光カバー
30a、80a 底壁
30b、80b 側壁
30c 上壁
30d 下壁
31 光出射開口部
31a 前側光出射開口部
31b 後側光出射開口部
40、63、90 遮光部材
40a 端面
40b、90b 外周縁面
41 遮光部材側切り欠き部
41a、41b 縁面
42、64 遮光部材側係合部
W 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED素子が実装された回路基板と、前記回路基板が収容される光透過性ハウジングとを有してなるLED照明ユニットにおいて、
前記光透過性ハウジングの外表面を覆うように形成され、前記複数のLED素子の各LED素子に対向する壁に形成されてなる光出射開口部を有してなる遮光カバーと、
前記光透過性ハウジングの内面に外周縁面が摺接されて内部に収容されるように形成された板状であり、かつ外周縁面から内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が前記回路基板の板厚にほぼ等しく形成された矩形状の切り欠きである遮光部材側切り欠き部を有してなる遮光部材とを有してなり、
前記回路基板は、
前記光透過性ハウジングへの挿入方向に直交する方向で向かい合う一対の端面のうち一方の端面から該回路基板の内部に向けて切り込まれ、切りこみ方向に直交する幅が前記遮光部材の板厚にほぼ等しく形成され、かつ前記複数のLED素子の各LED素子の間に配置された矩形状の切り欠きである回路基板側切り欠き部を有してなり、
前記遮光部材側切り欠き部と回路基板側切り欠き部との切り込み方向に直交する各縁面を当接させて前記遮光部材が前記回路基板に取り付けられた場合、前記遮光部材側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記遮光部材の両端面が前記回路基板側切り欠き部の切り込み方向で向かい合う前記回路基板の両端面より内側に配置されることを特徴とするLED照明ユニット。
【請求項2】
前記光透過性ハウジングは、
前記回路基板の挿入方向に直交する方向で向かい合う前記回路基板の両端部の各端部を前記光透過性ハウジング内にガイド可能に形成された一対のガイド溝部と、該光透過性ハウジング内に挿入された前記遮光部材に当接される当接部とを有してなり、
前記回路基板の各端部が前記一対のガイド溝部の各ガイド溝部にガイドされながら前記回路基板が前記光透過性ハウジング内に挿入された場合、前記遮光部材が前記当接部に当接されることによって前記回路基板が前記光透過性ハウジング内の取り付け位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のLED照明ユニット。
【請求項3】
前記遮光部材は、
前記遮光部材側切り欠き部の切り込み方向に直交する方向で対向する一対の縁面の少なくとも一方の縁面に設けられた遮光部材側係合部を有してなり、
前記回路基板は、
前記回路基板側切り欠き部の切りこみ方向の延長線上に配置され、前記遮光部材側係合部と係合される回路基板側係合部とを有してなることを特徴とする請求項1または2に記載のLED照明ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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