説明

LED照明器具

【課題】蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケットの構造をそのまま利用しながらも、ケースが伸縮した場合であっても破損したりランプソケットから脱落したりすることを回避でき、その機能を維持する。
【解決手段】LED41が搭載されたLED基板40が樹脂からなる外郭ケース20に収容され、LED41に電源を供給するための端子31a,31bを具備する取付け部材30が外郭ケース20の両端に嵌め込まれてなる構成において、取付け部材30に、取付け部材30が外郭ケース20の軸方向に伸縮自在となるばねが内蔵されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを光源として用いたLED照明器具に関し、特に、LEDが搭載された基板が収容されたケースの周囲温度による伸縮対応技術に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode)は、エネルギー効率に優れているとともに長寿命であり、また、近年においては高輝度化が進んでいることにより、様々な照明光源として利用されている。例えば、複数のLEDを配列し、蛍光灯ランプの代わりとして利用することが考えられている。
【0003】
このように蛍光灯ランプの代わりにLEDを利用する場合、LEDを基板上に搭載し、その基板を筒状のケース内に固定することになるが、基板をケース内に固定するためにはケースの内部を加工する必要がある。そのため、基板を収容する筒状のケースとして、加工が施しやすい樹脂を用いることが好ましい。
【0004】
ところが、一般に樹脂は周囲温度が上昇すると伸張し、周囲温度が低下すると収縮する性質を有するため、上述したように蛍光灯ランプの代わりにLEDを利用したLED照明器具において、LEDが搭載された基板が収容される筒状のケースとして樹脂を用いた場合、そのケースの両端が天井等に固定されたランプソケットに嵌め込まれていることにより、周囲温度が上昇すると、撓みや歪みが生じて破損してしまう虞れがあり、また、周囲温度が低下すると、ランプソケットから脱落してしまう虞れがある。
【0005】
ここで、筒状のランプの両端を保持するソケットにばねを取り付け、ソケットをランプの軸方向に可動させる技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。そこで、上述したLED照明器具においても、筒状のケースの両端が嵌め込まれるランプソケットに同様にばねを取り付けることにより、周囲温度が変化した場合に、ケースが破損したり、ランプソケットから脱落したりすることを回避することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−12322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
蛍光灯ランプの代わりにLEDを利用する場合、蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケットの構造をそのまま利用してLED照明器具を取り付けることが好ましいが、上述したように、ランプソケットにばねを取り付ける場合、蛍光灯ランプが取り付けられるランプソケットを改造する必要が生じ、ランプソケットをそのまま利用することができないという問題点がある。また、ランプソケットにばねを取り付けた後であっても、LED照明器具のケースの材質や形状に応じて、ばねを変更する必要が生じてしまうという問題点がある。
【0008】
また、ランプソケットにばねを取り付けた場合、ばねが半永久的に交換されずに使用されることになるため、ばねの金属劣化や弾性力の低下によって上述したような機能が損なわれてしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケットの構造をそのまま利用しながらも、ケースが伸縮した場合であっても破損したりランプソケットから脱落したりすることを回避でき、その機能を維持することができるLED照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、
LEDが搭載された基板が樹脂からなる筒状のケースに収容され、前記LEDに電源を供給するための接続端子を具備する取付け部材が前記ケースの両端に嵌め込まれてなるLED照明器具において、
前記ケースの両端に嵌め込まれた取付け部材のうち少なくとも一方は、当該取付け部材が前記ケースの軸方向に伸縮自在となるための弾性部材を有することを特徴とする。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、ケースの両端に嵌め込まれた取付け部材のうち少なくとも一方に、その取付け部材がケースの軸方向に伸縮自在となるための弾性部材が設けられているので、周囲温度の変化に伴ってケースが伸縮した場合、弾性部材によって取付け部材がケースの軸方向に伸縮することにより、ケースの伸縮による長さの変化分が吸収されてLED照明器具全体の長さが一定に保たれる。それにより、蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケットに取り付けた場合においても、ケースが伸縮することによって破損したりランプソケットから脱落したりすることが回避されることになる。また、取付け部材がケースの軸方向に伸縮自在となるための弾性部材が、ケースの両端に嵌め込まれた取付け部材に設けられていることにより、弾性部材がケースの材質や形状に応じたものとなっており、また、LED照明器具とともに弾性部材が取り替えられることで、破損したりランプソケットから脱落したりすることを回避する機能が維持される。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明においては、LEDが搭載された基板が樹脂からなる筒状のケースに収容され、LEDに電源を供給するための接続端子を具備する取付け部材がケースの両端に嵌め込まれてなるものにおいて、ケースの両端に嵌め込まれた取付け部材のうち少なくとも一方に、その取付け部材がケースの軸方向に伸縮自在とすなるための弾性部材を有する構成としたため、周囲温度の変化に伴ってケースが伸縮した場合、弾性部材によって取付け部材がケースの軸方向に伸縮することにより、ケースの伸縮による長さの変化分が吸収されてLED照明器具全体の長さが一定に保たれることになり、それにより、蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケットの構造をそのまま利用しながらも、ケースが伸縮した場合であっても破損したりランプソケットから脱落したりすることを回避でき、その機能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のLED照明器具の実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は内部構造を示す斜視図、(c)は輪切りにした断面図である。
【図2】図1に示した取付け部材の構成を示す図であり、(a)は外郭ケースに取り付けられた外側から見た図、(b)はその内側から見た図、(c)は側面から見た図である。
【図3】図2に示した可動部の固定部への嵌め込み方を説明するための図である。
【図4】図1に示したLED照明器具の使用方法を説明するための図であり、(a)はLED照明器具が取り付けられるランプソケットを示す図、(b)は(a)に示したランプソケットへのLED照明器具の取り付け方を示す図、(c)は(a)に示したランプソケットへのLED照明器具の取り付け方を示す図、(d)はLED照明器具がランプソケットに取り付けられた状態を示す図である。
【図5】図1に示したLED照明器具において図2に示した構成を有する取付け部材による作用を説明するための図であり、(a)は取付け時の状態を示す図、(b)は(a)に示した状態に対して外郭ケースが伸張した状態を示す図、(c)は(a)に示した状態に対して外郭ケースが収縮した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明のLED照明器具の実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は内部構造を示す斜視図、(c)は輪切りにした断面図である。また、図2は、図1に示した取付け部材30の構成を示す図であり、(a)は外郭ケース20に取り付けられた外側から見た図、(b)はその内側から見た図、(c)は側面から見た図である。
【0016】
本形態は図1に示すように、光を透過するとともに反射させる材料であるポリカーボネート等の樹脂からなる円筒状の外郭ケース20の両端部に、2つの端子31a,31bをそれぞれ有する取付け部材30が嵌め込まれて構成されている。この外郭ケース20の内部には、一方の面に複数のLED41が搭載された帯状のLED基板40と、このLED基板40上に搭載された反射板50とを有している。
【0017】
LED基板40は、その一方の面上に、複数のLED41が2列をなして搭載されており、複数のLED41が列をなす方向に沿う端部が外郭ケース20の内側面に設けられた溝21に嵌め込まれて固定されている。
【0018】
反射板50は、少なくとも一方の面が鏡面等の反射機能を有し、LED基板40上におけるLED41の配置ピッチと同一のピッチで複数の貫通孔51が2列をなして設けられている。そして、反射機能を有する面がLED基板40とは反対側となるように、かつ、複数のLED41のそれぞれが貫通孔51から表出するようにLED基板40上に搭載され、複数の貫通孔51が列をなす方向に沿う端部が外郭ケース20の内側面に設けられた溝21に嵌め込まれて固定されている。つまり、外郭ケース20の内側面に設けられた溝21は、LED基板40と反射板50の厚さを合わせた幅となっている。
【0019】
外郭ケース20の両端部に嵌め込まれた取付け部材30は、図2に示すように、固定部33と、固定部33に嵌め込まれた可動部32とから構成されている。
【0020】
可動部32は、中空円柱状の基部32bとこの基部32bから突出した断面が楕円形の凸部32aとからなり、凸部32aの先端にて端子31a,31bが露出している。また、基部32bの凸部32aとは反対側の端部には、円柱状の側面から突出した2つの突起32cが設けられている。
【0021】
固定部33は、挿入部37a,37b,38a,38b,39a,39bが設けられた外壁によって囲まれたばね収容部36を有するとともに、ばね収容部36の周囲に、この取付け部材30が外郭ケース20の両端に嵌め込まれた際に外郭ケース20の溝21に嵌め込まれる突起34a,34bが設けられている。固定部33に設けられた挿入部37a,37b,38a,38b,39a,39bは、可動部32の突起32cが嵌め込まれるためのものであって、挿入部37a,37b,38a,38bは、可動部32が嵌め込まれる方向に延びており、挿入部39a,39bは、挿入部37a,37b,38a,38b間をつなぐように設けられている。そして、ばね収容部36に、可動部32が嵌め込まれるとともに弾性部材となるばね35が収容され、可動部32に設けられた突起32cが、固定部33に設けられた挿入部39a,39bの端部に係合することにより、可動部32が固定部33から離脱しないように係止されている。
【0022】
図3は、図2に示した可動部32の固定部33への嵌め込み方を説明するための図である。
【0023】
図2に示した可動部32を固定部33に嵌め込む場合は、まず、図3(a)に示すように、基部32bの凸部32aとは反対側からばね35が突出するように保持しながら、ばね35を固定部33のばね収容部36に収容していくとともに、可動部32の突起32cを挿入部37a,37bに入り込ませていき、ばね35をばね収容部36の底部に当接させる。
【0024】
次に、可動部32を固定部33に向かって押すことによりばね35を縮ませていき、図3(b)に示すように可動部32の突起32cを挿入部39a,39bに入り込ませ、図3(c)に示すように、固定部33を可動部32に対して回転させる。挿入部39a,39bは、上述したように挿入部37a,37bと挿入部38a,38bとをつなぐように設けられているため、固定部33を可動部32に対して回転させることにより、可動部32の突起32cが挿入部38a,38bに入り込めるようになる。
【0025】
そして、可動部32の突起32cが挿入部38a,38bに入り込んだ状態にて、可動部32を押す力を解除すると、可動部32がばね35の復元力によって固定部33から離脱する方向に移動する。この際、突起32cが入り込んだ挿入部38a,38bは、挿入部39a,39bとは反対側の端部が外部に連通していないため、図3(d)に示すように、可動部32の突起32cがその端部に当接し、それにより、可動部32は、ばね35が完全に伸びきっていない状態、すなわちばね35による弾性力が加わった状態で固定部33に係止されることになる。
【0026】
また、可動部32の先端から露出した端子31a,31bは、可動部32に固定された状態で固定部33のばね収容部36の底部近傍まで延びている。
【0027】
このように、固定部33のばね収容部36にばね35が縮んだ状態で収容されることにより、このばね35の一端が可動部32に固定され、ばね35の他端がばね収容部36の底部に固定されることになり、それにより、このばね35を伸縮させることによって可動部32の固定部33に対する相対位置を変位可能とし、それにより、取付け部材30が、外郭ケース20の軸方向に伸縮自在となっている。
【0028】
以下に、上記のように構成されたLED照明器具1の使用方法について説明する。
【0029】
図4は、図1に示したLED照明器具1の使用方法を説明するための図であり、(a)はLED照明器具1が取り付けられるランプソケットを示す図、(b)は(a)に示したランプソケット2へのLED照明器具1の取り付け方を示す図、(c)は(a)に示したランプソケット2へのLED照明器具1の取り付け方を示す図、(d)はLED照明器具1がランプソケット2に取り付けられた状態を示す図である。
【0030】
図1に示したLED照明器具1は、図4(a)に示すようなランプソケット2に取り付けられて使用される。このランプソケット2は、天井3に取り付けられており、外枠5から凸部4が突出して構成されている。凸部4には、取付け部材30の凸部32aが嵌め込まれる溝6aが設けられている。そして、凸部4の溝6aには、取付け部材30の端子31a,31bと接触することにより、LED41に電源を供給するための接続部7a,7bが設けられている。
【0031】
このようなランプソケット2にLED照明器具1を取り付ける場合は、まず、図4(b)に示すように、外郭ケース20の両端に取り付けられた取付け部材30の一方を、その凸部32aが溝6aに入り込むようにしてランプソケット2に取り付けていく。そして、取付け部材30の凸部32aが凸部4の溝6aに嵌め込まれることにより、取付け部材30の端子31a,31bがランプソケット2の接続部7a,7bと接触した状態となる。
【0032】
そして、図4(c)に示すように、LED照明器具1をランプソケット2に押し付け、取付け部材30のばね35を縮めることによってこの取付け部材30の外部ケース20の軸方向の長さを短くし、他方の取付け部材30の凸部32aをランプソケット2の溝6aに嵌め込み、図4(d)に示すように、ばね35が元に戻った状態で取付け部材30がランプソケット2に固定される。
【0033】
このようにランプソケット2に取り付けられたLED照明器具1においては、ランプソケット2の接続部7a,7bから供給された電源が、取付け部材30の端子31a,31bを介してLED41に供給され、LED41が発光することになる。この際、LED基板40に搭載されたLED41は直流電源で駆動するため、LED照明器具1の両側の取付け部材30に設けられた端子31a,31bのうち、2つの端子がLED基板40に接続され、これら2本の端子のうち一方にプラスの電位が印加され、他方にGND電位が印加されることにより、LED41に直流電源が供給される。なお、本形態においては、外郭ケース20の両端部に嵌め込まれた取付け部材30のうち、一方の取付け部材30に設けられた2本の端子31a,31bにプラス、GND電位がそれぞれ印加され、他方の取付け部材30に設けられた2つの端子はダミーとなっている。また、LED基板40を2枚で構成する場合は、2枚のLED基板40のそれぞれに対して、外郭ケース20の両端部に嵌め込まれた取付け部材30の端子31a,31bからプラス、GND電位がそれぞれ印加されることになる。
【0034】
以下に、上述した構成を有する取付け部材30による作用について説明する。
【0035】
図5は、図1に示したLED照明器具1において図2に示した構成を有する取付け部材30による作用を説明するための図であり、(a)は取付け時の状態を示す図、(b)は(a)に示した状態に対して外郭ケース20が伸張した状態を示す図、(c)は(a)に示した状態に対して外郭ケース20が収縮した状態を示す図である。
【0036】
図1に示したLED照明器具1は、上述したように取付け部30がランプソケット2に嵌め込まれることにより、図5(a)に示すように取り付けられる。この際、取付け部材30においては、可動部32の凸部32と基部33との段差部分がランプソケット2の凸部4によって押されることによってばね35が縮み、それにより、可動部32の固定部33に対する相対位置が、可動部32が固定部33に係止された位置、すなわち、LED照明器具1がソケット2に取り付けられていない状態における位置から、可動部32の位置が変位可能な幅の半分程度LED照明器具1の内側に変位した状態となっている。これにより、LED照明器具1は、外郭ケース20に過剰な負荷がかかることなく、ランプソケット2から脱落せずに保持されることになる。また、LED基板40と可動部32に固定された端子31a,31bとは、LED基板40上に搭載されたLED41に電流を供給するための配線60を介して接続されているが、この配線60は、LED照明器具1がソケット2に取り付けられると、上述したように可動部32の位置がLED照明器具1の内側に変位することにより、LED照明器具1がソケット2に取り付けられていない状態に比べて撓むことになる。
【0037】
この状態から、LED照明器具1の周囲温度が上昇した場合、外郭ケース20は、ポリカーボネート等の樹脂からなるものであるため伸張する。すると、図5(b)に示すように、可動部32の凸部32と基部33との段差部分がランプソケット2の凸部4によって押されることによってばね35がさらに縮み、それにより、可動部32の固定部33に対する相対位置がLED照明器具1の内側にさらに変位する。このように、外郭ケース20が伸張した場合、ばね35が縮んで可動部32の固定部33に対する相対位置がLED照明器具1の内側に変位することにより、取付け部材30の外部ケース20の軸方向の長さが短くなり、それにより、LED照明器具1は、周囲温度が上昇することによって外郭ケース20が伸張した場合であっても、外郭ケース20に過剰な負荷がかかることなくランプソケット2に保持されることになる。
【0038】
また、図5(a)に示した状態から、LED照明器具1の周囲温度が低下した場合、外郭ケース20が収縮する。すると、図5(c)に示すように、外郭ケース20の収縮に伴ってばね35が伸び、それにより、可動部32の固定部33に対する相対位置がLED照明器具1の外側、すなわち、LED照明器具1がソケット2に取り付けられていない状態における位置の方向に変位する。このように、外郭ケース20が収縮した場合、ばね35が伸びて可動部32の固定部33に対する相対位置がLED照明器具1の外側に変位することにより、取付け部材30の外部ケース20の軸方向の長さが長くなり、それにより、LED照明器具1は、周囲温度が低下することによって外郭ケース20が収縮した場合であっても、ランプソケット2から脱落せずに保持されることになる。
【0039】
このように本形態においては、外郭ケース20の両端に嵌め込まれた取付け部材30にばね35を内蔵した構成とすることにより、LED照明器具1の周囲温度の変化に伴って外郭ケースが伸縮した場合、ばね35によって取付け部材30が外郭ケース20の軸方向に伸縮し、外郭ケース20の伸縮による長さの変化分が吸収されてLED照明器具1全体の長さが一定に保たれる。それにより、蛍光灯ランプが取り付けられる既存のランプソケット3に取り付けた場合においても、外郭ケース20が伸縮することによって破損したりランプソケット3から脱落したりすることが回避されることになる。また、外郭ケース20の伸縮による長さの変化分を吸収するためのばね35が外郭ケース20の両端に嵌め込まれた取付け部材30に内蔵されていることにより、ばね35が外郭ケース20の材質や形状に応じたものとなっており、また、LED照明器具1とともにばね35が取り替えられることで、破損したりランプソケット3から脱落したりすることを回避する機能が維持される。
【0040】
なお、本形態においては、外郭ケース20の両端に嵌め込まれた取付け部30のそれぞれにばね35が内蔵された構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、外郭ケース20の両端に嵌め込まれた取付け部30のうち少なくとも一方にばね35が内蔵されていれば、上述したように、LED照明器具1の周囲温度の変化に伴って外郭ケース20が伸縮した場合に外郭ケース20の伸縮による長さの変化分を吸収することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 LED照明器具
2 ランプソケット
3 天井
4 凸部
5 外枠
6a,6b,21 溝
7a,7b 接続部
20 外郭ケース
30 取付け部材
31a,31b 端子
32 可動部
32a 凸部
32b 基部
32c,34a,34b 突起
33 固定部
35 ばね
36 ばね収容部
37a,37b,38a,38b,39a,39b 挿入部
40 LED基板
41 LED
50 反射板
51 貫通孔
60 配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDが搭載された基板が樹脂からなる筒状のケースに収容され、前記LEDに電源を供給するための接続端子を具備する取付け部材が前記ケースの両端に嵌め込まれてなるLED照明器具において、
前記ケースの両端に嵌め込まれた取付け部材のうち少なくとも一方は、当該取付け部材が前記ケースの軸方向に伸縮自在となるための弾性部材を有することを特徴とするLED照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−124013(P2012−124013A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273558(P2010−273558)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】