説明

LED駆動回路及びLEDアレイ装置

【課題】AC電圧を直接使用して、LEDの使用数を少なくすることができるLED駆動回路およびLEDアレイ装置を提供すること。
【解決手段】本発明による台形網LED回路は第1及び第2接点a、bの間で第1中間接点c1、c2により連結された3個の第1ブランチと、第1及び第2接点a、bの間で第2中間接点d1、d2により連結された3個の第2ブランチを含み、順番に第1及び第2中間接点c1とd1、c2とd2の間に連結された2個の中間ブランチを有する。ここで、第1及び第2ブランチと中間ブランチには夫々LED素子8、9、10、11、12、13、14、15が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED駆動回路に関するもので、より詳細にはDC電源に変換させるコンバージョン装置なしでAC電源で直接使用可能なLED駆動回路及びLEDアレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体発光ダイオード(LED)は、出力及び効率や信頼性の側面で光源として有益な長所を有するため、照明装置またはディスプレイ装置のバックライトを代替することができる高出力、高効率の光源として積極的に研究開発されている。
【0003】
一般的に、発光ダイオードは低い直流電流で駆動される。従って、正規電圧(交流220V)で発光ダイオードを駆動するためには低いDC出力電圧を供給するさらなる回路(例えば、AC/DCコンバータ)が要求される。しかし、このようなさらなる回路の導入は、LEDモジュールの構成を複雑にする上、供給電源の変換過程において効率性と信頼性の低下が引き起こされることができる。また、光源の他の追加的な部品により製品の価額が増加し製品の大きさが増加され、スイッチングモードの動作時に周期成分によりEMIの特性が悪くなる短所がある。
【0004】
このような問題を解決するために、追加的なコンバータなしにAC電圧でも駆動可能な多様な形態のLED駆動回路が提案されている。しかし、一般的にAC駆動型LED駆動回路では、大部分のLEDがAC電圧の特定半周期でのみ駆動ができるように配列されるため、所望の光量を得るために必要なLEDの数が大きく増加する。
【0005】
このようなLEDの必要な数は、同じ光量を提供してもそのLEDの配列方法により異ならせることができるが、従来の配列では非常に低い効率を有している。例えば、従来の代表的な逆並列配列またはブリッジ配列の場合には、夫々実際連続的に発光されるLED数は、全体LED数の50%と60%程度に過ぎない。即ち、所望の発光水準を得るために消耗されるLED数が多くなる非効率的な問題がある。
【0006】
従って、より効率的なLEDの配列を通じ同じ光量をより少ない数のLEDを使用して提供することができ、これはAC駆動型LED回路の製造と販売の経済性の側面において非常に重要な問題である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の従来技術の問題に鑑みてなされたもので、本発明の主目的はAC電圧を直接使用することができ、しかもLEDの使用数を少なくすることができる新たなLED駆動回路を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、上記のLED駆動回路により具現されたLEDアレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の好適な実施の形態によれば、第1及び第2接点の間でn(ここで、nはn≧2の整数である)個の第1中間接点により並んで連結された(n+1)個の第1ブランチと、上記第1ブランチと並列に上記第1及び第2接点の間でn個の第2中間接点により並んで連結された(n+1)個の第2ブランチと、同じm番目の第1及び第2中間接点を夫々連結するn個の中間ブランチを含み、ここで、上記夫々のブランチは少なくとも一つのLED素子を含み、mは上記第1接点から上記(n+1)個の第1及び第2ブランチと上記n個の中間接点の順序を定義する正の整数である少なくとも一つの台形網回路と、(2m−1)番目の第1ブランチと2m番目の第2ブランチ及び上記n個の中間ブランチに連結され、それに属し直列に連結された第1LEDグループを有する第1電流ループと、2m番目の第1ブランチと(2m−1)番目の第2ブランチ及び上記n個の中間ブランチに連結され、それに属し上記第1LEDグループと逆極性になるように直列に連結された第2LEDグループを有する第2電流ループを含むLED駆動回路が提供される。
【0010】
ここで、上記第1及び第2ブランチと上記中間ブランチは、夫々1個のLED素子を含むことができる。また、上記第1及び第2ブランチと上記中間ブランチのうち、少なくとも一つのブランチは、夫々相互直列または並列に連結された複数のLED素子を含むことができる。
【0011】
さらに、上記第1及び第2ブランチは夫々1個のLED素子を含み、上記中間ブランチは相互直列に連結された複数のLED素子を含むことができる。また、逆方向電圧を考慮し、上記中間ブランチは相互直列に連結された2個または3個のLED素子を含むことが好ましい。
【0012】
また上記台形網回路は複数で、複数の台形網回路は一台形網回路の第2接点と他の台形網回路の第1接点が接続され直列に連結することができる。
【0013】
また、上述のLED駆動回路が具現された、複数のLED素子を有するLEDアレイ装置を提供することができる。
【0014】
また、上記の目的を達成するために、本発明の他の好適な実施の形態によれば、第1接点と第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn(ここで、nはn≧2の整数である)個の第1中間接点を有するように並んで連結されたK(ここで、KはK≧3の整数である)個の第1LED素子と、上記第1及び第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn個の第2中間接点を有するように並んで連結され、上記第1及び第2接点に連結された第1LED素子の電極の極性と反対の極性の電極が上記第1及び第2接点に連結されたL(ここで、LはL≧3の整数である)個の第2LED素子と、同じm番目(ここで、mは上記第1接点から上記n個の第1及び第2中間接点の順序を定義する正の整数である)の第1及び第2中間接点に夫々上記第1及び第2LED素子の電極と反対の極性の電極が連結されたM(ここで、MはM≧nの整数である)個の第3LED素子を含むLEDアレイ装置が提供される。
【0015】
ここで、上記第1及び第2LED素子は(n+1)個で、上記第1及び第2LED素子は夫々同じ極性同士を連結できる。これと同様に、上記第3LED素子は上記第1及び第2中間接点の間に夫々一つずつ連結できる。
【0016】
必要な場合には、上記第3LED素子は少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間に夫々複数で連結され、上記少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間に第3LED素子が相互直列または並列に連結されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
上述のように、本発明は台形網原理を応用し総LED数のうち、常に駆動されるLED素子数の比率を増加させることにより同じ出力に対して使用されるLED素子数を相対的に減少させ、全体効率を改善させる新たなLED駆動回路及びこれを具現したLEDアレイ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態によるLED駆動回路を表す。
【0020】
図1に図示されたLED駆動回路は、台形網LED回路を含む。即ち、本実施形態による台形網LED回路は第1及び第2接点a、bの間で第1中間接点c1、c2により連結された3個の第1ブランチと、第1及び第2接点a、bの間で第2中間接点d1、d2により連結された3個の第2ブランチを含み、上記LED駆動回路は順番に第1及び第2中間接点c1とd1、c2とd2の間に連結された2個の中間ブランチを有する。ここで、上記第1及び第2ブランチと中間ブランチには夫々LED素子8、9、10、11、12、13、14、15が配置される。
【0021】
上記LED駆動回路は、交流電圧の相互に異なる半周期に駆動されるように2個の電流ループL1、L2を有する。第1電流ループL1は交流電圧の第1半周期で駆動されるように直列に連結されたLED素子8、9、10、11、12を含む。第2電流ループL2は交流電圧の第2半周期で駆動されるように直列に連結されたLED素子13、11、14、9、15を含む。このように、AC電圧が印加された状態の回路動作はLED素子9、11が両方向で全て駆動されることができる。
【0022】
このような台形網回路におけるLED配列は、上記第1接点aから上記第1及び第2ブランチと上記中間ブランチの順序をmと定義した時に下記のように説明することができる。
【0023】
上記LED素子8、9、10、11、12、13、14、15は、駆動可能な交流電圧の周期により第1及び第2LEDグループに分けることができる。上記第1LEDグループは奇数である(2m−1)番目の第1ブランチと全ての中間ブランチ及び偶数である2m番目の第2ブランチに属するLED8、9、10、11、12により構成され、相互直列に連結される。上記第2LEDグループは偶数である2m番目の第1ブランチと全ての中間ブランチと奇数である(2m−1)番目の第2ブランチに属するLED13、11、14、9、15により構成され、上記第1LEDグループと逆極性の方向になるように相互直列に連結される。
【0024】
従って、上記第1LEDグループは交流電圧の第1半周期で駆動される第1電流ループ(L1)を形成し、上記第2LEDグループは交流電圧の第2半周期で駆動される第2電流ループ(L2)を形成することができる。このような駆動によると、中間ブランチに位置し第1及び第2LEDグループに共通に属するLED素子9、11は交流電圧の全体週期で連続的に動作することができる。
【0025】
このように、8個のLED素子8、9、10、11、12、13、14、15により構成されたLED駆動回路で2個のLED素子10、14が交流電圧の全体周期で駆動されるので、実際台形網回路で連続的に発光されるLED素子を5個(使用LED数対比駆動LED数:62.5%)に確保することができる。これは従来のAC駆動型LED配列である逆極性配列(50%)またはブリッジ配列(通常60%)より改善された数値である。
【0026】
本発明によるLED駆動回路は、LED素子9とLED素子11が並列連結ではなく直列連結である点でブリッジ構造とは大きな差異がある。即ち、本発明によるLED駆動回路ではLED素子9とLED素子11の間にLED素子10、14を挿入した配列であるため、LED素子9とLED素子11は直列連結され、このような点で根本的にブリッジ構造とは異なる台形網構造になる。
【0027】
本発明によるLED駆動回路では、交流電圧の全体周期、即ち、両方向で全て駆動されるLEDの連結はLED素子10、14を挿入して4個の中間接点c1、c2、d1、d2を連結して並列ではなく直列に構成される。このようなLED配列連結構造上、一つのループを形成するが、実際の駆動では上述のように、中間接点で構成されたループ内ではLEDの各々の電位差が異なるため、電流ループを形成はせず、一つの直列形態に動作するようになる。
【0028】
本発明の他の実施形態では、図1に図示された台形網構造で第1及び第2中間接点を連結するループを一つの段(stack)である時、複数の段で連続的に連結して多用なLED駆動回路を提供することができる。即ち、第1及び第2中間接点は夫々3個以上の同じ数で構成することができ、第1及び第2ブランチは4個以上の同じ数とすることができる。
【0029】
図2aには本発明の他の実施形態の例として、第1及び第2中間接点c1、c2、c3、c4とd1、d2、d3、d4が夫々4個であるLED駆動回路が図示されている。
【0030】
図2aに図示されたLED駆動回路は、上記第1及び第2中間接点を順番に連結する4個の中間ブランチを含む。このような駆動回路は3個の段を有する台形網回路と理解することができる。
【0031】
図2aでは、各ブランチには一つずつLED素子が配置される。このようなLED素子の配列は、交流電圧の異なる半周期で駆動される第1及び第2電流ループを有するように配列される。即ち、交流電圧の第1周期で、A1−C1−B2−C2−A3−C3−B4−C4−A5に従い第1電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列され、交流電圧の第2周期で、B1−C1−A2−C2−B3−C3−A4−C4−B5に従い第2電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列される。
【0032】
本実施形態によるLED駆動回路では、中間ブランチに位置し第1及び第2電流ループに共通的に加担する4個のLED素子C1、C2、C3、C4は、交流電圧の全体周期で連続的に動作することができる。
【0033】
このように、総14個のLED素子で構成されたLED駆動回路で4個のLED素子C1、C2、C3、C4が交流電圧の全体周期で駆動できるため、実際の台形網回路で連続的に発光されるLED素子を9個(LED使用効率:約64%)に確保することができる。本実施形態では上述の実施形態より大きいLEDの使用数の節減効果を期待することができる。
【0034】
図1及び図2aに図示された駆動回路では、上記第1及び第2ブランチと上記中間ブランチは夫々1個のLED素子を含む形態として例示したが、これとは異なり、上記第1及び第2ブランチと上記中間ブランチは夫々複数のLED素子を含むことができる。但し、この場合にも同じブランチに属した複数のLED素子は相互直列に連結されるべきである。
【0035】
特に、中間ブランチのLED数を増加させる場合に、両方向で駆動されるLED数が相対的に増加されるため、使用LED数に対する発光効率を大きく向上させることができ、結果的に、交流電圧で所望の発光水準を得るのに必要なLED数を減少させることができる。
【0036】
図2bに図示されたLED駆動回路は、図2aに図示されたLED駆動回路で、各中間ブランチに直列に連結された2個のLED素子を配置した形態である。
【0037】
交流電圧の第1半周期で、A1−C1−C1’−B2−C2−C2’−A3−C3−C3'−B4−C4−C4'−A5に従い第1電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列され、交流電圧の第2半周期で、B1−C1−C1'−A2−C2−C2'−B3−C3−C3'−A4−C4−C4'−B5に従い第2電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列される。
【0038】
本実施形態によるLED駆動回路では、中間ブランチに属するLED素子C1、C1'、C2、C2'、C3、C3'、C4、C4'は8個である。即ち、交流電圧の全体週期で連続的に動作するように第1及び第2電流ループに共通的に加担するLED素子C1、C1'、C2、C2'、C3、C3'、C4、C4'は図2aに図示されたLED駆動回路より2倍増加する。
【0039】
結果的に、総18個のLED素子で構成されたLED駆動回路で8個のLED素子C1、C1'、C2、C2'、C3、C3'、C4、C4'が交流電圧の全体周期で駆動されることができるため、実際の台形網回路で連続的に発光されるLED素子を13個(LED使用効率:約72%)に確保することができる。本実施形態では、上述の実施形態より遥かに改善されたLEDの使用数の節減効果を期待することができる。
【0040】
図2cに図示されたLED駆動回路は、図2aに図示されたLED駆動回路で、1番目の第1ブランチと、2番目の第2ブランチと3番目中間ブランチに夫々並列に連結されたLED素子(A1'、B2'、C3')を配置した形態である。
【0041】
交流電圧の第1半周期で、(A1、A1')−C1−(B2、B2')−C2−A3−(C3、C3')−B4−C4−A5に従い第1電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列され、交流電圧の第2半周期で、B1−C1―A2−C2―B3−(C3、C3')−A4−C4−B5に従い第2電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列される(但し、括弧で表示された素子は相互並列に連結される)。
【0042】
中間ブランチに位置したLED素子の数が増加することは両方向で駆動される素子の数を増加させるため、LED使用効率の向上側面で有利である。しかし、中間ブランチに位置したLED素子の数のみを増加させる場合に、第1及び第2ブランチに属するLED素子に印加される逆方向電圧が増加されるため、夫々のLED素子が同じ規格の素子である場合に、中間ブランチに位置したLED数は2個または3個のLED素子にすることが好ましい。
【0043】
本発明の特定実施形態では、上記台形網回路は複数で、複数の台形網回路は一台形網回路の第2接点と他の台形網回路の第1接点に接続され直列に連結することができる。このような実施形態は図3に図示されている。
【0044】
図3を参照すると、LED駆動回路は、2個の台形網回路が直列に連結された構造を有している。即ち、第1台形網回路の第2接点b1と第2台形網回路の第1接点a2が連結され、第1台形網回路の第1接点a1と第2台形網回路の第2接点b2はAC電源段に連結される構造である。また、本実施形態では、第1ブランチ、第2ブランチ及び中間ブランチに夫々直列に連結された2個のLED素子が配置された形態である。
【0045】
図3に図示されたLED駆動回路の場合に、交流電圧の第1半周期で、A1−A1'−C1−C1'−B2−B2'−C2−C2'−A3−A3'(以上、第1台形網回路)−B4−B4'−C3−C3'−A5−A5'−C4−C4'−B6−B6'(以上、第2台形網回路)に従い第1電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列され、交流電圧の第2半周期で、B1−B1'−C1−C1'−A2−A2'−C2−C2'−B3−B3'(以上、第1台形網回路)−A4−A4'−C3−C3'−B5−B5'−C4−C4'−A6−A6'(以上、第2台形網回路)に従い第2電流ループを有するように該当LED素子が直列に配列される。
【0046】
本実施形態によるLED駆動回路では、中間ブランチに属するLED素子C1、C1'、C2、C2'、C3、C3'、C4、C4'は8個である。即ち、交流電圧の全体周期で連続的に動作するように第1及び第2電流ループに共通的に加担するLED素子C1、C1、C2、C2'、C3、C3'、C4、C4'は図2aに図示されたLED駆動回路より2倍増加する。
【0047】
このように、本発明による台形網構造のAC駆動のためのLED配列は多様な形態で応用できる。
【0048】
本発明の他の側面では、上述の多様な台形網構造のLED駆動回路が具現された、複数のLED素子を有するLEDアレイ装置を実現できる。
【0049】
即ち、本発明のLEDアレイ装置では、K(ここで、KはK≧3の整数である)個の第1LED素子が第1接点と第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn(ここで、nはn≧2の整数である)個の第1中間接点を有するように並んで連結される。L(ここで、LはL≧3の整数である)個の第2LED素子は上記第1及び第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn個の第2中間接点を有するように並んで連結され、上記第1及び第2接点に連結された第1LED素子の電極の極性と反対の極性の電極が上記第1及び第2接点に連結される。
【0050】
また、上記の回路の中間ブランチに該当されるM(ここで、MはM≧nの整数である)個の第3LED素子は、同じm番目(ここで、mは上記第1接点から上記n個の第1及び第2中間接点の順序を定義する正の整数である)の第1及び第2中間接点に夫々上記第1及び第2LED素子の電極と反対の極性の電極が連結される。
【0051】
上記第1及び第2LED素子は夫々中間接点の間に一つずつ位置することができる。これと類似に、上記第3LED素子は上記第1及び第2中間接点の間に夫々一つずつ連結できる。
【0052】
必要な場合には、上記第3LED素子は少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間に夫々複数で連結され、上記少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間の第3LED素子は相互直列または並列に連結できる(図2bまたは図2c参照)。
【0053】
本発明による台形網LED駆動回路のLEDの使用数の節減効果を説明するために、同じLED素子を用いて特定の出力条件を満足させるために要求されるLED素子数の差異を他の従来のAC駆動型LED回路(両極性回路、ブリッジ網回路)と比較した。
【0054】
先ず、図4a乃至図4cは従来の一例によるLED駆動回路と本発明の一例によるLED駆動回路を表す。
【0055】
図4aに図示されたLED駆動回路は通常のAC駆動のための逆並列回路で、逆並列に配列されたLED素子30A、30Bを複数の段Sを有するように直列に連結した構造である。表1に表したように、全体的に段数を増加させても、使用数対比連続的に駆動されるLED数の比率(LED使用効率)は50%である。
【0056】
図4bに図示されたLED駆動回路はブリッジ回路で、各ブランチに一つのLED素子を配置した構造である。一つの段は全部5個のLED素子40A、40B、40C、40D、40Eで構成され、所望の出力を有するように複数の段で連結できる。このようなブリッジ網LED回路の使用効率は表1に表したように、段数に関係なく60%になる。これは図4aの逆並列の配列とは異なり中間ブランチに配置されたLED素子40Eが両方向で連続的に駆動できるためである。
【0057】
図4cに図示された台形網LED駆動回路の場合には、図2aに説明されたように、2個の段を有する台形網回路では総使用のLED数が8個で、連続的に駆動されるLED数は5個で62.5%の高い使用効率を有する。また、表1に表したように、台形網LED駆動回路は段数の増加により両方向に駆動されるLED数の比率が増加される構造であるため、LED使用効率は次第に増加される。
【0058】
【表1】

【0059】
従って、9個のLED素子の出力が要求される場合に、図4aに図示された逆並列LED回路は総18個のLED素子が要求され、ブリッジ網LED回路は3段を連結して総15個のLED素子が要求される。これに反し、本発明による台形網LED回路では、3段を連結して総14個のLEDで所望の光量(9個のLED素子)を提供することができるため、ブリッジLED回路よりもLED素子の使用数を大きく節減させることができる。
【0060】
このような向上効果は、大きい出力仕様でより増加する。即ち、63個のLED素子の出力が要求される場合に、逆並列回路とブリッジ回路はそのAC駆動回路の構成のために、夫々126個、105個が要求されるが、台形網LED回路は95個のみが使用されるため、従来に比べて31個、10個のLED素子を節減させることができる。
【0061】
このような理由は、ブリッジLED回路の場合には、両方向共通に駆動されるLEDの間の電流ループで最少2個以上のLED素子が位置する反面、台形網の場合、共通に使用されるLED素子の間に最少1個のLED素子で充分であるためである。即ち、両方向共通に使用されるLEDの間で必要なLEDの最少の数は台形網がブリッジ網回路に比べ少ない数が必要であるために、台形網がブリッジ構造に比べ全体的により多い数を両方向共通に使用することができる構造になるためである。
【0062】
図5a及び図5bは、従来の他の例によるLED駆動回路と本発明の他の例によるLED駆動回路を表した。
【0063】
図5a及び図5bは夫々図4b及び図4cと類似であるが、中間ブランチに夫々相互直列に連結された2個のLED素子を配置した形態である。即ち、単一段で、連続的に駆動されるLED素子の数を同じ水準に増加させた場合である。図5bに図示された台形網LED駆動回路は図2bに図示された形態を参照して理解することができる。
【0064】
【表2】

【0065】
従って、16個のLED素子の出力が要求される場合に、図4aに図示された逆並列LED回路は総32個のLED素子が要求され、図5aに図示されたブリッジ網LED回路は4段を連結して総24個のLED素子が要求される。これに反し、本発明による台形網LED回路では、総22個のLED素子で所望の光量(16個のLED素子)を提供することができるため、ブリッジLED回路よりもLED素子の使用数を大きく節減させることができる。
【0066】
このような向上効果は大きい出力仕様でより増加する。即ち、52個のLED素子の出力が要求される場合に、逆並列回路とブリッジ回路はそのAC駆動回路の構成のために、夫々104個、78個が要求されるが、台形網LED回路は70個のみが使用されるため、従来に比べ34個、8個のLED素子を節減させることができる。
【0067】
このような、台形網LED駆動回路によると、AC駆動のための条件で既存の逆並列構造だけではなく、ブリッジ構造よりも同じ出力に対するLEDの使用数を大きく節減させることができる。
【0068】
本発明は上述の実施形態及び添付の図面により限定されるものではなく、添付の請求範囲により規定する。従って、請求範囲に記載の本発明の技術的思想から外れない範囲内で当技術分野において通常の知識を有する者により多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施形態によるLED駆動回路を表す図である。
【図2a】本発明の他の実施形態によるLED駆動回路を表す図である。
【図2b】本発明の他の実施形態によるLED駆動回路を表す図である。
【図2c】本発明の他の実施形態によるLED駆動回路を表す図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態によるLED駆動回路を表す図である。
【図4a】従来の一例によるLED駆動回路を表す図である。
【図4b】従来の一例によるLED駆動回路を表す図である。
【図4c】本発明の一例によるLED駆動回路を表す図である。
【図5a】従来の他の例によるLED駆動回路を表す図である。
【図5b】本発明の他の例によるLED駆動回路を表す図である。
【符号の説明】
【0070】
6〜15,30A,30B,40A〜40E LED素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2接点の間でn(ここで、nはn≧2の整数である)個の第1中間接点により並んで連結された(n+1)個の第1ブランチと、上記第1ブランチと並列に前記第1及び第2接点の間でn個の第2中間接点により並んで連結された(n+1)個の第2ブランチと、同じm番目の第1及び第2中間接点を夫々連結するn個の中間ブランチを含み、ここで、前記夫々のブランチは少なくとも一つのLED素子を含み、mは前記第1接点から前記(n+1)個の第1及び第2ブランチと前記n個の中間接点の順序を定義する正の整数である少なくとも一つの台形網回路と、
(2m−1)番目の第1ブランチと2m番目の第2ブランチ及び前記n個の中間ブランチに連結され、それに属し直列に連結された第1LEDグループを有する第1電流ループと、
2m番目の第1ブランチと(2m−1)番目の第2ブランチ及び前記n個の中間ブランチに連結され、それに属し前記第1LEDグループと逆極性になるように直列に連結された第2LEDグループを有する第2電流ループを含み、
第1及び第2ブランチと中間ブランチは、電流通過によって発光する少なくとも一つの発光ダイオードを含むLED駆動回路。
【請求項2】
前記第1及び第2ブランチと前記中間ブランチは夫々1個のLED素子を含むことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【請求項3】
前記第1及び第2ブランチと前記中間ブランチのうち、少なくとも一つのブランチは夫々相互直列に連結された複数のLED素子を含むことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【請求項4】
前記第1及び第2ブランチと前記中間ブランチのうち、少なくとも一つのブランチは、夫々相互並列に連結された複数のLED素子を含むことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【請求項5】
前記第1及び第2ブランチは、夫々1個のLED素子を含み、 前記中間ブランチは相互直列に連結された複数のLED素子を含むことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【請求項6】
前記中間ブランチは、相互直列に連結された2個または3個のLED素子を含むことを特徴とする請求項4に記載のLED駆動回路。
【請求項7】
前記台形網回路は、複数で、複数の台形網回路は一台形網回路の第2接点と他の台形網回路の第1接点に接続され直列に連結されたことを特徴とする請求項1に記載のLED駆動回路。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載のLED駆動回路が具現された複数のLED素子を含むLEDアレイ装置。
【請求項9】
第1接点と第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn(ここで、nはn≧2の整数である)個の第1中間接点を有するように並んで連結されたK(ここで、KはK≧3の整数である)個の第1LED素子と、 前記第1及び第2接点の間に同じ極性の電極が接続されたn個の第2中間接点を有するように並んで連結され、前記第1及び第2接点に連結された第1LED素子の電極の極性と反対の極性の電極が前記第1及び第2接点に連結されたL(ここで、LはL≧3の整数である)個の第2LED素子と、 同じm番目(ここで、mは前記第1接点から前記n個の第1及び第2中間接点の順序を定義する正の整数である)の第1及び第2中間接点に夫々前記第1及び第2LED素子の電極と反対の極性の電極が連結されたM(ここで、MはM≧nの整数である)個の第3LED素子を含み、 前記第1、第2及び第3LED素子は、電流通過時に発光するLEDアレイ装置。
【請求項10】
前記第1及び第2LED素子は(n+1)個で、前記第1及び第2LED素子が夫々同じ極性同士が連結されたことを特徴とする請求項9に記載のLEDアレイ装置。
【請求項11】
前記第3LED素子は、前記第1及び第2中間接点の間に夫々一つずつ連結されたことを特徴とする請求項9に記載のLEDアレイ装置。
【請求項12】
前記第3LED素子は、少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間に夫々複数に連結され、前記少なくとも一つの第1及び第2中間接点の間の第3LED素子は、相互直列または並列に連結されたことを特徴とする請求項9に記載のLEDアレイ装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【公開番号】特開2012−169683(P2012−169683A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−134573(P2012−134573)
【出願日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【分割の表示】特願2008−162519(P2008−162519)の分割
【原出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(509156538)サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド. (114)
【Fターム(参考)】