説明

LED駆動回路

【課題】低コストで効率的なEMI防止機能を有し、さらにはLEDのパルス点灯特性を自在に制御できるようにすること。
【解決手段】このLED駆動回路は、複数個のLED10(1)〜10(m)を一括して発光駆動するために、発振器18、アップ/ダウン・カウンタ20、DAC22等を備える。LEDパルス点灯の立ち上がり/立ち下がりの際には、アップ/ダウン・カウンタ20が、発振器18からのクロックCLKに同期してカウントアップ/ダウン動作を行う。DAC22は、カウンタ計数値DNをアナログの電圧信号VDACに変換して、ローパス・フィルタ28およびバッファアンプ24を介してNMOSトランジスタ14のゲート端子に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを発光駆動するためのLED駆動回路に係り、特にLEDをパルス点灯させるためのLED駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、LED(発光ダイオード)は、高輝度で発光するものや、白色その他様々な色を発光するものが開発・量産されており、パイロットランプ、バックライト、照明などに広く利用されている。
【0003】
LEDの点灯方式にはDC点灯とパルス点灯があり、たとえば液晶ディスプレイ用のLEDバックライトにはパルス点灯が用いられている。一般に、LEDバックライトは、一定周波数(たとえば10KHz)のパルス幅変調(PWM)でLEDをパルス点灯させ、各サイクル内の点灯(オン)時間と非点灯(オフ)時間との比(デューティ比)で輝度を調整するようにしている。この場合、各サイクルにおいて、二次元的に配列された多数のLEDをパルス点灯の開始時に全部一斉にオン(発光)させ、パルス点灯の終了時に全部一斉にオフ(消光)させるように、LED駆動回路でスイッチング動作が行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、パルス点灯方式において多数のLEDを一斉にオン・オフさせるPWMのスイッチング動作が行われることで、高周波のLED駆動電流が流れ、これが電磁障害(EMI:Electromagnetic Interference)の発生源になることが問題となっている。EMIには規格値があって、最終製品で満足させるべき値があり、その規格値を必ず下回らなければならない。EMIは当該製品から放射される電磁波として製品そのものや周囲に影響を及ぼすことから(製品内部のシステム回路の誤動作やテレビ画面の乱れ、ラジオ等のノイズとして現れることがある)、測定値が規格値を上回った場合は発生源にシールドやフィルタ等の部品を付加して電磁波放射量を減らす対策が採られている。しかし、このような従来の対策は、部品コストと開発コストが高くつく不利点がある。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、低コストで効率的なEMI防止機能を有し、さらにはLEDのパルス点灯特性を自在に制御できるLED駆動回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の観点におけるLED駆動回路は、LED(発光ダイオード)にパルス波形のLED駆動電流を注入して前記LEDをパルス点灯させるLED駆動回路であって、所望の周波数でクロックを生成する発振器と、前記発振器からのクロックを入力し、前記LED駆動電流を立ち上げる時は前記クロックに応じてカウントアップ動作を行い、前記LED駆動電流を立ち下げる時は前記クロックに応じてカウントダウン動作を行うアップ/ダウン・カウンタと、前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値をアナログの信号に変換するディジタル−アナログ変換器と、直流電源に対して前記LEDと直列に接続され、前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号に応じて動作するトランジスタとを有する。
【0007】
また、本発明の第2の観点におけるLED駆動回路は、直流電源に対してLED(発光ダイオード)と直列に接続されたトランジスタを介して前記LEDにパルス波形のLED駆動電流を注入して前記LEDをパルス点灯させるLED駆動回路であって、所望の周波数でクロックを生成する発振器と、前記発振器からのクロックを入力し、前記LED駆動電流を立ち上げる時は前記クロックに応じてカウントアップ動作を行い、前記LED駆動電流を立ち下げる時は前記クロックに応じてカウントダウン動作を行うアップ/ダウン・カウンタと、前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値をアナログの信号に変換するディジタル−アナログ変換器とを有し、前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号に基づいて前記トランジスタを制御する。
【0008】
本発明のLED駆動回路においては、LED駆動電流の立ち上がり/立ち下がりのスルーレートが、ディジタル−アナログ変換器の出力信号の立ち上がり/立下りのスルーレートによって律速され、つまりは発振器より出力されるクロックの周波数やディジタル−アナログ変換器における分解能によって調整できる。したがって、EMIが懸念される場合は、LED駆動電流の立ち上がり/立ち下がりのスルーレートを適度に下げることで、簡便かつ効率よくEMIを防止することができる。
【0009】
本発明におけるスルーレート調整部は、好ましい態様として、発振器の発振周波数を可変調整するための手段、発振器より生成されるクロックを所望の分周比で分周する分周器、あるいはディジタル−アナログ変換器の分解能を可変調整するための手段を有する。
【0010】
また、発振器からのクロックを入力し、所望のゲート時間の間だけクロックをディジタル−アナログ変換器側へ通すゲート回路を備えることで、スルーレートをダイナミックに可変制御することができる。
【0011】
本発明の好適な一態様として、アップ/ダウン・カウンタは、計数値が予め設定された最大値に達した後は次のカウントダウン動作を開始するまでその最大計数値を保持し、計数値が予め設定された最小値に達した後は次のカウントアップ動作を開始するまでその最小計数値を保持してよい。典型的には、LEDを一定の周期でパルス幅変調(PWM)方式により、アップ/ダウン・カウンタのカウントアップ動作開始からカウントダウン動作終了までの時間を可変してよい。
【0012】
本発明の好適な一態様においては、ディジタル−アナログ変換器の出力端子とトランジスタの制御端子との間にバッファアンプが接続される。この場合、好ましくは、LED駆動電流に比例したモニタ電圧を生成するために直流電源に対してLEDと直列に抵抗が接続されてよい。そして、バッファアンプが、モニタ電圧をフィードバック信号として入力し、モニタ電圧がディジタル−アナログ変換器の出力信号の電圧に等しくなるように、トランジスタに対する制御信号を出力するようにしてよい。より具体的には、バッファアンプに演算増幅器を使用し、その非反転入力端子にディジタル−アナログ変換器の出力端子を接続し、その反転入力端子に該抵抗を接続し、その出力端子をトランジスタの制御端子に接続する構成が好ましい。このような閉ループ構成を採る場合、演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に第1のスイッチを接続し、第1のスイッチ制御部により、LED駆動電流を流している間は第1のスイッチをオフ状態に保持し、LED駆動電流の立ち下げを終えた時に第1のスイッチをオフ状態からオン状態に切り換えるのがさらに好ましい。第1のスイッチ制御部は、好ましくは、アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値を解読する第1のデコーダを有し、計数値に応じて第1のスイッチの状態を切り換えてよい。
【0013】
別の好適な一態様においては、ディジタル−アナログ変換器の出力端子とトランジスタの制御端子との間に第2のスイッチが接続され、ピーク値制御信号発生回路の出力端子と第2のスイッチの出力側のノードとの間に第3のスイッチが接続される。ここで、ピーク値制御信号発生回路は、LED駆動電流のピーク値を所望の値に制御するためのピーク値制御信号を出力する。そして、第2のスイッチ制御部が、アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値を解読する第2のデコーダを有し、カウンタ計数値が設定値よりも小さい時は第2のスイッチをオン状態に保持するとともに第3のスイッチをオフ状態に保持し、カウンタ計数値が当該設定値以上になっている時は第2のスイッチをオフ状態に保持するとともに第3のスイッチをオン状態に保持する。かかる構成においては、LED駆動電流のピーク値を任意に制御することができる。
【0014】
また、好ましい一態様として、ディジタル−アナログ変換器の出力信号の電圧波形を滑らかにするためのローパス・フィルタが設けられる。
【0015】
また、本発明の駆動回路は、LEDにパルス状の駆動電流を供給するために、LEDの電流路に直列に接続されて上記駆動電流の供給を制御するトランジスタの制御端子にパルス状の駆動電圧を供給する駆動回路であって、上記トランジスタの駆動を指示する制御信号に応答して、第1の電圧値から第2の電圧値又は第2の電圧値から第1の電圧値に階段状に変化する電圧信号を生成する信号生成回路と、上記電圧信号に基づいて上記トランジスタの制御端子に上記駆動電圧を供給する信号供給回路とを有する。
【0016】
上記の駆動回路においては、LEDに供給されるパルス状駆動電流の立ち上がり/立ち下がりが、トランジスタの制御端子に供給される電圧信号の階段状に変化するレートによって律速される。
【0017】
好ましい一態様として、上記信号生成回路が、クロック信号に応答して順次に増加するカウント値又は順次に減少するカウント値を出力するカウンタと、上記カウント値に応じた電圧信号を生成する電圧発生器とを含み、上記信号供給回路が、上記電圧信号と上記LEDの電流路からのフィードバック電圧とを受けて上記駆動電圧を上記トランジスタの制御端子に供給するバッファアンプを含む。この場合、上記信号供給回路は、上記バッファアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続されたスイッチ素子を更に含み、上記トランジスタを非導通状態とするときに上記スイッチ素子が導通状態とされる。上記信号生成回路と上記信号供給回路との間にローパス・フィルタを配置するのが更に好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のLED駆動回路によれば、上記のような構成および作用により、LEDのパルス点灯特性を自在に制御することが可能であり、典型的にはEMIを低コストで効率的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0020】
図1に、本発明の一実施形態におけるLED駆動回路の構成を示す。このLED駆動回路は、たとえばLEDバックライト用のマトリクス状に配列された多数のLEDをパルス点灯方式により発光駆動する。図示の回路構成は、一列分のm個のLED10(1),10(2),・・・,10(m)を一括して発光駆動する。一定の駆動電圧VLEDを出力する直流電源12に対して、それらm個のLED10(1)〜10(m)が順方向に直列接続されるとともに、最後段LED10(m)のカソード端子とグランド端子との間にNMOSトランジスタ14および抵抗16がこの順に直列に接続されている。
【0021】
このLED駆動回路は、発振器18、アップ/ダウン・カウンタ20およびDAC(ディジタル−アナログ変換器)22を有する構成を主たる特徴としている。
【0022】
発振器18は、たとえば水晶発振回路からなり、所望の周波数(たとえば数MHz)でクロックCLKを発振出力する。アップ/ダウン・カウンタ20は、たとえばnビット同期式カウンタからなり、発振器18からのクロックCLKを入力し、パルス点灯制御回路26の制御の下で可逆的にカウント動作を行う。より詳細には、パルス点灯制御回路26からのモード制御信号(Up/Down)がUp=H,Down=Lのときは、クロックCLKに同期してカウントアップ動作を行い、計数値DNが最大値(2n−1)に到達するとカウントアップ動作を終了し、その後は最大計数値DN(2n−1)を保持する。また、Up=L,Down=Hのときは、クロックCLKに同期してカウントダウン動作を行い、計数値DNが最小値(0)に到達するとカウントダウン動作を終了し、その後は最小計数値DN(0)を保持する。なお、Up=L,Down=Lのときは、アップ/ダウン・カウンタ20が強制的にカウント動作を停止または休止するようになっている。
【0023】
DAC22は、たとえばnビット・ラダー形であり、アップ/ダウン・カウンタ20よりディジタル信号として出力されたnビットの計数値DNを逐次入力し、入力した各計数値をD/A変換してアナログの電圧信号VDACを出力する。DAC22には、D/A変換用の基準電圧VBが図示しない基準電圧発生回路より与えられる。
【0024】
DAC22の出力端子は、ローパス・フィルタ28およびバッファアンプ24を介してNMOSトランジスタ14のゲート端子に接続されている。ローパス・フィルタ28は、抵抗30およびコンデンサ32からなり、DAC22の出力信号VDACの電圧波形を滑らかにするための平滑回路を構成している。バッファアンプ24は演算増幅器からなり、その非反転入力端子(+)はローパス・フィルタ28の出力端子(ノードNa)に接続され、反転入力端子(-)はMOSトランジスタ14のソース端子と抵抗16との間のノードNSに接続され、出力端子はNMOSトランジスタ14のゲート端子に接続されている。
【0025】
演算増幅器24の出力端子と反転入力端子(-)との間にはスイッチ34が接続されている。このスイッチ34は、たとえばNMOSトランジスタからなり、スイッチ制御回路36からのスイッチ制御信号SWENによりオン状態またはオフ状態のいずれかに保持されるようになっている。スイッチ制御回路36は、アップ/ダウン・カウンタ20より出力されたnビット計数値DNを解読するデコーダを有しており、計数値DNが最小値(0)のときはSWENをHレベルにしてスイッチ34をオン状態に保持し、計数値DNが最小値以外の値(1以上)になっているときはSWENをLレベルにしてスイッチ34をオフ状態に保持する。
【0026】
パルス点灯制御回路26は、アップ/ダウン・カウンタ20に与えるモード制御信号(Up/Down)を通じてLEDパルス点灯の開始と終了のタイミングを制御し、PWM方式によってパルス点灯のタイミングを制御する場合は所定周波数(たとえば10kHz)のクロックに応動して動作する。
【0027】
ここで、図2および図3のタイミングチャートにつき、この実施形態におけるLED駆動回路の基本動作を説明する。この例では、アップ/ダウン・カウンタ20およびDAC22をそれぞれ4ビット・タイプとしている。図3におけるカウンタ計数値DNの値A,B,・・,Fは16進数表示であり、10進数の10,11,・・,15にそれぞれ対応する。
【0028】
図2において、リセット信号RESETがLレベルからHレベルに変わると、アップ/ダウン・カウンタ20はイネーブル状態になる。そして、LEDのパルス点灯を開始させるために、パルス点灯制御回路26がモード制御信号(Up/Down)をそれまでのUp=L,Down=LからUp=H,Down=Lに切り換えると、アップ/ダウン・カウンタ20はカウントアップ動作を開始し、発振器18からクロックCLKが入る度に4ビット計数値DN[D3,D2,D1,D0]を1ずつインクリメントする。
【0029】
また、計数値DNが最小値または初期値の(0)から(1)に変わると、スイッチ制御回路36がスイッチ制御信号SWENをそれまでのHレベルからLレベルに切り換える。これにより、図1において、スイッチ34がオフ状態となり、バッファアンプ24の反転入力端子(-)にはMOSトランジスタ14のソース端子と抵抗16との間のノードNSに得られる電圧(モニタ電圧)VSがフィードバック信号として入力されるようになる。このモニタ電圧VSは、LED列10(1)〜10(m)に注入されるLED駆動電流ILEDの電流値に比例し、抵抗16の抵抗値をRSとすると、VS=RS・ILEDで表される。
【0030】
図2および図3に示すように、アップ/ダウン・カウンタ20のカウントアップ動作によりカウンタ計数値DNが・・,9,A,B,・・と増分するにつれて、DAC22の出力信号VDACの電圧も・・,V9,VA,VB,・・とステップ状に上昇する。図1において、DAC出力信号VDACは、ローパス・フィルタ28で電圧波形を滑らかにしてからバッファアンプ24を介してNMOSトランジスタ14のゲート端子にゲート制御信号Vgとして印加される。そして、このゲート制御信号Vgの電圧が閾値電圧を超えるとNMOSトランジスタ14が導通して、LED駆動電流ILEDが流れ始め、LED10(1)〜10(m)が発光し始める。バッファアンプ24は、ノードNSより反転入力端子(-)にフィードバックされるモニタ電圧VSが非反転入力端子(+)に入力されるDAC出力信号VDACの電圧に追いつくように、閉ループ動作によって出力信号(ゲート制御信号)Vgの電圧を上げる。こうして、LEDパルス点灯の立ち上がり(LED駆動電流ILEDの立ち上がり)は、アップ/ダウン・カウンタ20のカウントアップ動作に基づいて行われる。
【0031】
そして、図2および図3に示すように、カウンタ計数値DNが最大値(F)に到達すると、DAC出力信号VDACの電圧も最大値またはピーク値VFに到達し、これを以ってLEDパルス点灯の立ち上がりを終了させる。その後は、アップ/ダウン・カウンタ20はカウント停止状態で最大計数値(F)を保持し、DAC22は出力信号VDACをピーク値VFに保持する。こうして、バッファアンプ24よりNMOSトランジスタ14に与えられるゲート制御信号Vgの電圧が一定値VFに保持され、LED駆動電流ILEDは一定値(ピーク値)に保たれる。
【0032】
しかる後、LEDのパルス点灯を終了させるために、パルス点灯制御回路26がモード制御信号(Up/Down)をそれまでのUp=H,Down=LからUp=L,Down=Hに切り換える。すると、図2および図3に示すように、アップ/ダウン・カウンタ20はカウントダウン動作を開始し、発振器18からのクロックCLKが入る度に4ビット計数値DN[D3,D2,D1,D0]をF,E,D,・・・と1ずつディクリメントし、これに応じてDAC22は出力信号VDACの電圧をVF,VE,VD・・とステップ状に下げていく。こうしてDAC出力信号VDACの電圧が下がると、NMOSトランジスタ14に与えられるゲート制御信号Vgの電圧が下がり、LED駆動電流ILEDの電流値が減少する。バッファアンプ24は、ノードNSからフィードバックされるモニタ電圧VSがDAC出力信号VDACの立ち下がりに追いつくように、閉ループ動作によって出力信号(ゲート制御信号)Vgの電圧を下げる。こうして、LEDパルス点灯の立ち下がり(LED駆動電流ILEDの立ち下がり)は、アップ/ダウン・カウンタ20のカウントダウン動作に基づいて行われる。
【0033】
そして、図2に示すように、アップ/ダウン・カウンタ20がカウントダウン動作でクロックCLKを15個カウントすると、カウンタ計数値DNは最小値(0)に到達し、DAC出力信号VDACの電圧も最小値V0(たとえば零ボルト)に到達する。NMOSトランジスタ14のゲート電圧Vgはカウントダウン動作の途中または終了付近で閾値電圧よりも低くなり、NMOSトランジスタ14がオフして、LED駆動電流ILEDは止まり、LED10(1)〜10(m)は消光する。こうしてLEDパルス点灯の立ち下がりが終了する。
【0034】
一方で、カウンタ計数値DNが最小値(0)に到達すると、スイッチ制御回路36がスイッチ制御信号SWENをそれまでのLレベルからHレベルに切り換える(図2)。そうすると、図1において、スイッチ34がオン状態となり、バッファアンプ24の反転入力端子(-)と出力端子が短絡接続され、バッファアンプ24は電圧フォロアとして動作するようになる。こうして、バッファアンプ24は、閉ループのままでNMOSトランジスタ14を安定確実にオフ状態に保持することができる。
【0035】
パルス点灯の立ち下がりが終了した後、アップ/ダウン・カウンタ20はカウント休止状態で最小計数値(0)を保持し、DAC22は出力信号VDACを最小値V0に保持する。そして、次のLEDパルス点灯を開始させるために、パルス点灯制御回路26がモード制御信号(Up/Down)をそれまでのUp=L,Down=HからUp=H,Down=Lに切り換えると、アップ/ダウン・カウンタ20がカウントアップ動作を開始し、各部で上記と全く同じ動作が繰り返される。
【0036】
上記のように、この実施形態のLED駆動回路は、発振器18、アップ/ダウン・カウンタ20およびDAC22を備えることにより、LEDパルス点灯の立ち上がり/立ち下がり速度またはスルーレートをクロックCLKの周波数やDAC22の分解能(量子数)等によって調整できるので、電磁ノイズの発生をスルーレート調整によって確実かつ効率的に防止することができる。
【0037】
上述した動作では、LED駆動電流ILEDのピーク値(波高値)をアップ/ダウン・カウンタ20の最大計数値(F)に対応させ、アップ/ダウン・カウンタ20の全ての計数値(0)〜(F)に対応するフルレンジのゲート制御電圧VgをNMOSトランジスタ14のゲート端子に与えるようにしている。
【0038】
一変形例として、この実施形態におけるLED駆動回路に、図4に示すような回路を付加して、LED駆動電流ILEDのピーク値を全計数値(0)〜(F)の中の任意の値(図示の例は16進数のC)に対応させることも可能である。
【0039】
図4において、DAC22の出力端子と後段回路(図1ではローパス・フィルタ28)との間にスイッチ38が接続されるとともに、ピーク値制御信号発生回路40の出力端子とスイッチ38の出力側ノードNbとの間にスイッチ42が接続される。ここで、ピーク値制御信号発生回路40は、LED駆動電流ILEDのピーク値を所望の値に制御するためにNMOSトランジスタ14のゲート端子に印加すべきピーク値制御信号Vpを発生する。両スイッチ38,42は、たとえばNMOSトランジスタで構成されてよい。
【0040】
両スイッチ38,42の状態を制御するスイッチ制御回路44は、AND回路50およびNOT回路52からなるデコーダを有しており、アップ/ダウン・カウンタ20(図1)からの計数値DNを入力して解読し、カウンタ計数値DNが(0)〜(B)の値のときはスイッチ38をオン状態に保持するとともにスイッチ42をオフ状態に保持し、カウンタ計数値DNが(C)以上の値のときはスイッチ38をオフ状態に保持するとともにスイッチ42をオン状態に保持するようになっている。
【0041】
より詳細には、カウンタ計数値DNが(C)より小さい値のときはAND回路50の出力が論理値Lで、スイッチ42をオフ状態にするとともに、NOT回路52を介してスイッチ38をオン状態にする。また、カウンタ計数値DNが(C)以上の値のときはAND回路50の出力が論理値Hで、スイッチ42をオン状態にするとともに、NOT回路52を介してスイッチ38をオフ状態にする。
【0042】
図5に、この実施形態のLED駆動回路に図4の回路を付加した場合のカウンタ計数値DNとノードNbに得られる信号の電圧波形との関係を示す。パルス点灯の立ち上がりで、カウンタ計数値DNが(1),(2),・・,(B)と増分している間は、スイッチ38がオン状態でスイッチ42がオフ状態であるから、DAC出力信号VDAC(V1,V2,・・,VB)がオン状態のスイッチ38を介してノードNbに取り出される。そして、カウンタ計数値DNが(C)以上になると、スイッチ38がオフ状態でスイッチ42がオン状態であるから、ピーク値制御信号発生回路40からのピーク値制御信号Vpがオン状態のスイッチ42を介してノードNbに取り出される。このように、カウンタ計数値DNが(C)に到達した時にパルス点灯の立ち上がりが終了し、それ以後はDAC出力信号VDACに取って代わってピーク値制御信号Vpがローパス・フィルタ28およびバッファアンプ24を介してNMOSトランジスタ14のゲート端子に与えられる。なお、ピーク値制御信号Vpの電圧は、カウンタ計数値DNが(C)のときのDAC出力信号VDACの電圧VCと同一でよいが、それと異なっていてもよい。
【0043】
なお、図4において、スイッチ制御部44のデコーダをプログラマブルに構成し、ピーク値制御信号VPの電圧を可変することも可能である。上記のようにLED駆動電流ILEDのピーク値を調整または可変できる機能により、たとえば、PWM制御とは独立にLEDの輝度を調整することができる。
【0044】
図6に、図4および図5の実施例における具体的なシミュレーション結果の一例を示す。図中、Vbはスイッチ38の出力側ノードNbに得られる信号の電圧であり、Vaはローパス・フィルタ28の出力端子Naに得られる信号の電圧である。このシミュレーションにおいて、バッファアンプ24の動作電圧は6ボルト、他の回路の動作電圧は3.3ボルト、直流電源12の出力電圧VLEDは20ボルト、クロックCLKの周波数は1MHz、ピーク値制御信号Vpの電圧は625ミリボルトである。
【0045】
図7および図8に、クロックCLKの周波数をパラメータとし、他の条件は上記と同一のシミュレーションで得られた各部の波形を示す。図7はCLKが1MHzの場合、図8はCLKが2MHzの場合である。図中、VdはNMOSトランジスタ14のドレイン端子における電圧である。
【0046】
図示のように、クロックCLKの周波数を2倍にすると、パルス点灯の立ち上がり/立ち下がりにおいて、カウンタ計数値DNのインクリメント/ディクリメント速度が2倍になることで、DAC出力信号VDACの電圧(Vb)の立ち上がり/立ち下がり速度が2倍になる。その結果、クロックCLKの周波数を1MHzに設定した場合(図7)にはノードNSの電圧VSの立ち上がり/立ち下がり時間が約8μsecであるのに対して、クロックCLKの周波数を2MHzに設定した場合(図8)にはVSの立ち上がり/立ち下がり時間が約4μsecまで短縮される。上述したように、ノードNSの電圧VSはLED駆動電流ILEDの電流値に比例するので、VSの立ち上がり/立ち下がり特性はLED駆動電流ILEDの立ち上がり/立ち下がり特性でもある。
【0047】
なお、ローパス・フィルタ28の出力電圧Vaとバッファアンプ24の出力電圧Vgとの間には幾らか(t0〜t1)の時間遅れがあり、バッファアンプ24の出力電圧VgとLED駆動電流ILEDとの間にも幾らか(t1〜t2)の時間遅れがある。これらの時間遅れは、NMOSトランジスタ14の閾値電圧に起因するものである。たとえばパルス点灯の立ち上がりで、バッファアンプ24→NMOSトランジスタ14→抵抗16(ノードNS)→バッファアンプ24の閉ループが動作するのは、t2〜t4の期間である。
【0048】
上記のように、発振器18より発振出力されるクロックCLKの周波数を変えることで、LED駆動電流ILEDの立ち上がり/立ち下がりのスルーレートを調整することができる。クロックCLKの周波数を変えるには、たとえば図9および図10に示すように可変コンデンサ60または可変抵抗62を用いることが可能であり、あるいは外部制御電圧により出力周波数を可変できる電圧制御発振器を用いてもよい。
【0049】
また、スルーレート調整のために、図11に示すように、発振器18とアップ/ダウン・カウンタ20との間に分周器64を接続して、クロックCLKの周波数を所望の分周比1/N(Nは2以上の整数)で分周してもよい。
【0050】
あるいは、図12に示すように、発振器18をプログラマブルに構成し、レジスタ66より所望の発振周波数を設定入力する方法も可能である。さらには、図13に示すように、トリミング回路68よりトリミングの制御信号を発振器18に与えて、発振周波数の調整と固定を行うことも可能である。
【0051】
また、図14および図15に示すように、発振器18とアップ/ダウン・カウンタ20との間にゲート回路70を挿入し、ゲート制御信号GSにより規定される所望のゲート時間の間だけクロックCLKをアップ/ダウン・カウンタ20に通すことにより、クロックレートをダイナミックに可変し、ひいてはLED駆動電流ILEDの立ち上がり/立ち下がりのスルーレートをダイナミックかつ自在に可変制御することができる。
【0052】
また、上記したように、DAC22の分解能(量子数)を可変することによっても、上記と同様のスルーレート調整を行うことができる。DAC22における分解能の可変調整は、たとえばD/A変換用の基準電圧VBを通じて行うことができる。
【0053】
図16および図17に、上記した実施形態においてLEDパルス点灯のスルーレート調整機能によって得られる効果を簡単な分解能条件の下で検証したシミュレーションの一例を示す。このシミュレーションは、PWMの周波数を125Hz、デューティ比を50%とし、図16に示すように、DAC22の分解能を100%(1ステップ)と20%(5ステップ)の2通りに選んで比較した。PWMのスイッチング動作によって放出される電磁波のスペクトラム特性を、分解能20%(5ステップ)の場合は図17Aに示し、分解能100%(1ステップ)の場合は図17Bに示す。このシミュレーション結果から、分解能が高いほど(ステップ数が多いほど)、高調波ノイズが小さくなることがわかる。
【0054】
本発明によれば、1つのLED駆動回路で発光駆動するLEDの個数が変わっても、あるいはシステムが変わっても、パルス点灯時のスルーレートの調整を簡単に実施できるので、幅広いシステムに対応可能であり、製品開発時の部品コストや開発コストを軽減することもできる。
【0055】
なお、図1に示すLED駆動回路は、LEDバックライトを構成する一列分のLED10(1)〜10(m)を一括して発光駆動するものであるが、その中の発振器18、アップ/ダウン・カウンタ20、DAC22、パルス点灯制御回路26、ローパス・フィルタ28およびスイッチ制御回路36は、他の列のLED発光駆動にも共用可能であり、1台のLEDバックライトにつき1チップの集積回路に収めることができる。
【0056】
本発明のLED駆動回路は、上記実施形態のようなLEDバックライト用に限定されるものではなく、LED照明、LEDディスプレイ等の他のLED応用分野にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態によるLED駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態のLED駆動回路におけるアップ/ダウン・カウンタの作用を示すタイミング図である。
【図3】実施形態のLED駆動回路におけるDACの作用を示す信号波形図である。
【図4】LED駆動電流のピーク値制御のために実施形態のLED駆動回路に付加される回路の構成を示す図である。
【図5】実施形態のLED駆動回路に図4の回路を付加した場合の作用を示す信号波形図である。
【図6】実施形態のLED駆動回路に図4の回路を付加した場合のシミュレーション結果の一例を示す信号波形図である。
【図7】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を1MHzに設定した場合のシミュレーション結果の一例を示す信号波形図である。
【図8】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を2MHzに設定した場合のシミュレーション結果の一例を示す信号波形図である。
【図9】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を可変調整するための一手法を示す図である。
【図10】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を可変調整するための一手法を示す図である。
【図11】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を可変調整するための一手法を示す図である。
【図12】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を可変調整するための一手法を示す図である。
【図13】実施形態のLED駆動回路においてクロックの周波数を可変調整するための一手法を示す図である。
【図14】実施形態のLED駆動回路においてLED駆動電流の立ち上がり/立ち下がりのスルーレートをダイナミックに可変するための一手法を示す図である。
【図15】図14のスルーレート可変調整手段の作用を説明するためのタイミング図である。
【図16】実施形態におけるスルーレート調整機能の効果を検証するために用いたシミュレーションの分解能条件を示す図である。
【図17A】図16のシミュレーションによって得られた5ステップの場合のスペクトラム特性を示す図である。
【図17B】図16のシミュレーションによって得られた1ステップの場合のスペクトラム特性を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
10(1),10(2),・・・,10(m) LED(発光ダイオード)
12 直流電源
14 NMOSトランジスタ
16 抵抗
18 発振器
20 アップ/ダウン・カウンタ
22 DAC(アナログ−ディジタル変換器)
24 バッファアンプ
26 パルス点灯制御回路
28 ローパス・フィルタ
34 スイッチ
36 スイッチ制御回路
38,42 スイッチ
40 ピーク値制御信号発生回路
44 スイッチ制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED(発光ダイオード)にパルス波形のLED駆動電流を注入して前記LEDをパルス点灯させるLED駆動回路であって、
所望の周波数でクロックを生成する発振器と、
前記発振器からのクロックを入力し、前記LED駆動電流を立ち上げる時は前記クロックに応じてカウントアップ動作を行い、前記LED駆動電流を立ち下げる時は前記クロックに応じてカウントダウン動作を行うアップ/ダウン・カウンタと、
前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値をアナログの信号に変換するディジタル−アナログ変換器と、
直流電源に対して前記LEDと直列に接続され、前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号に応じて動作するトランジスタと
を有するLED駆動回路。
【請求項2】
直流電源に対してLED(発光ダイオード)と直列に接続されたトランジスタを介して前記LEDにパルス波形のLED駆動電流を注入して前記LEDをパルス点灯させるLED駆動回路であって、
所望の周波数でクロックを生成する発振器と、
前記発振器からのクロックを入力し、前記LED駆動電流を立ち上げる時は前記クロックに応じてカウントアップ動作を行い、前記LED駆動電流を立ち下げる時は前記クロックに応じてカウントダウン動作を行うアップ/ダウン・カウンタと、
前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値をアナログの信号に変換するディジタル−アナログ変換器と
を有し、
前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号に基づいて前記トランジスタを制御するLED駆動回路。
【請求項3】
前記ディジタル−アナログ変換器の出力端子と前記トランジスタの制御端子との間に接続されたバッファアンプを有する請求項1または請求項2に記載のLED駆動回路。
【請求項4】
前記LED駆動電流に比例したモニタ電圧を生成するために前記直流電源に対して前記LEDと直列に抵抗が接続され、
前記バッファアンプが、前記モニタ電圧をフィードバック信号として入力し、前記モニタ電圧が前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号の電圧に等しくなるように、前記トランジスタに対する制御信号を出力する請求項3に記載のLED駆動回路。
【請求項5】
前記バッファアンプが、非反転入力端子が前記ディジタル−アナログ変換器の出力端子に接続され、反転入力端子が前記抵抗に接続され、出力端子が前記トランジスタの制御端子に接続される演算増幅器からなる請求項4に記載のLED駆動回路。
【請求項6】
前記演算増幅器の前記出力端子と前記反転入力端子との間に接続される第1のスイッチと、
前記LED駆動電流を流している間は前記第1のスイッチをオフ状態に保持し、前記LED駆動電流の立ち下げを終えた時に前記第1のスイッチをオフ状態からオン状態に切り換える第1のスイッチ制御部と
を有する請求項5に記載のLED駆動回路。
【請求項7】
前記第1のスイッチ制御部が、前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値を解読する第1のデコーダを有し、前記計数値に応じて前記第1のスイッチの状態を切り換える請求項6に記載のLED駆動回路。
【請求項8】
前記ディジタル−アナログ変換器の出力端子と前記トランジスタの制御端子との間に接続される第2のスイッチと、
前記LED駆動電流のピーク値を所望の値に制御するためのピーク値制御信号を出力するピーク値制御信号発生回路と、
前記ピーク値制御信号発生回路の出力端子と前記第2のスイッチの出力側のノードとの間に接続される第3のスイッチと、
前記アップ/ダウン・カウンタより出力されたディジタルの計数値を解読する第2のデコーダを有し、前記計数値が設定値よりも小さい時は前記第2のスイッチをオン状態に保持するとともに前記第3のスイッチをオフ状態に保持し、前記計数値が前記設定値以上になっている時は前記第2のスイッチをオフ状態に保持するとともに前記第3のスイッチをオン状態に保持する第2のスイッチ制御部と
を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項9】
前記ディジタル−アナログ変換器の出力信号の電圧波形を滑らかにするためのローパス・フィルタを有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項10】
前記LED駆動電流の立ち上がりおよび立ち下がりのスルーレートを可変調整するためのスルーレート調整部を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項11】
前記スルーレート調整部が、前記発振器の発振周波数を可変調整するための手段を有する請求項10に記載のLED駆動回路。
【請求項12】
前記スルーレート調整部が、前記発振器より生成されるクロックを所望の分周比で分周する分周器を有する請求項10に記載のLED駆動回路。
【請求項13】
前記スルーレート調整部が、前記ディジタル−アナログ変換器の分解能を可変調整するための手段を有する請求項10に記載のLED駆動回路。
【請求項14】
前記アップ/ダウン・カウンタは、前記計数値が予め設定された最大値に達した後は次のカウントダウン動作を開始するまでその最大計数値を保持し、前記計数値が予め設定された最小値に達した後は次のカウントアップ動作を開始するまでその最小計数値を保持する請求項1〜13のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項15】
前記発振器からのクロックを入力し、所望のゲート時間の間だけ前記クロックを前記ディジタル−アナログ変換器側へ通すゲート回路を有する請求項1〜14のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項16】
前記アップ/ダウン・カウンタのカウントアップ動作開始からカウントダウン動作終了までの時間を可変する請求項1〜15のいずれか一項に記載のLED駆動回路。
【請求項17】
前記LEDを一定の周期でパルス幅変調方式によりパルス点灯させる請求項16に記載のLED駆動回路。
【請求項18】
LEDにパルス状の駆動電流を供給するために、LEDの電流路に直列に接続されて上記駆動電流の供給を制御するトランジスタの制御端子にパルス状の駆動電圧を供給する駆動回路であって、
上記トランジスタの駆動を指示する制御信号に応答して、第1の電圧値から第2の電圧値又は第2の電圧値から第1の電圧値に階段状に変化する電圧信号を生成する信号生成回路と、
上記電圧信号に基づいて上記トランジスタの制御端子に上記駆動電圧を供給する信号供給回路と
を有する駆動回路。
【請求項19】
上記信号生成回路が、クロック信号に応答して順次に増加するカウント値又は順次に減少するカウント値を出力するカウンタと、上記カウント値に応じた電圧信号を生成する電圧発生器とを含み、
上記信号供給回路が、上記電圧信号と上記LEDの電流路からのフィードバック電圧とを受けて上記駆動電圧を上記トランジスタの制御端子に供給するバッファアンプを含む
請求項18に記載の駆動回路。
【請求項20】
上記信号供給回路が、上記バッファアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続されたスイッチ素子を更に含み、
上記トランジスタを非導通状態とするときに上記スイッチ素子が導通状態とされる
請求項19に記載の駆動回路。
【請求項21】
上記信号生成回路と上記信号供給回路との間に配置されたローパス・フィルタを更に有する請求項18乃至20の何れかに記載の駆動回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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