説明

POP付シュリンク台紙

【課題】 シュリンクフィルムより手前側になる部分に表示を安価に印刷することができる、POP付シュリンク台紙を提供する。
【解決手段】 POP付シュリンク台紙10は、略矩形の台紙12を含む。台紙12の片面には、筒状のシュリンクフィルム16が接着剤18接着される。表示用片22が、台紙12からのびて形成される。表示用片22は、シュリンクフィルム16を周回するように4角筒状に折られる。表示用片22の先端部22aは、台紙12とシュリンクフィルム16との間に挿入される。台紙12および表示用片22の表面には、キャッチフレーズなどの表示が印刷される。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案はPOP(ポップ広告)付シュリンク台紙に関し、特に、熱収縮して商品を包装する筒状のシュリンクフィルムが台紙の表面に貼付されたPOP付シュリンク台紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のPOP付シュリンク台紙において、商品の販売促進効果を増大するために、台紙の表面だけでなくシュリンクフィルムよりも手前側にたとえば「新発売」などのキャッチフレーズを表示する要請がある。この要請に応えるためには、台紙の表面にキャッチフレーズなどの表示を印刷するとともに、そのような表示をシュリンクフィルムの表面に印刷したり、そのような表示を印刷したタックシールをシュリンクフィルムの表面に貼付したりすることが考えられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述のようにシュリンクフィルムの表面に表示を印刷したりタックシールを貼付したりするには、いずれも、別の工程が必要であるためコストが高くなる。
【0004】
それゆえに、この考案の主たる目的は、シュリンクフィルムより手前側になる部分に表示を安価に印刷することができる、POP付シュリンク台紙を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案にかかるPOP付シュリンク台紙は、筒状のシュリンクフィルムが台紙に貼付されたPOP付シュリンク台紙において、台紙からのびて形成され、シュリンクフィルムを周回した状態でその先端部が台紙とシュリンクフィルムとの間に挿入される表示用片を設けたことを特徴とする、POP付シュリンク台紙である。
この考案にかかるPOP付シュリンク台紙では、たとえば、シュリンクフィルムは、台紙に部分的に接着剤で接着され、表示用片の先端部は、シュリンクフィルムと台紙とが接着されていない部分において台紙とシュリンクフィルムとの間に挿入される。
また、この考案にかかるPOP付シュリンク台紙では、表示用片が間隔を隔てて複数設けられてもよい。
【0006】
この考案にかかるPOP付シュリンク台紙では、表示用片が台紙からのびて形成されているため、台紙の表面に表示を印刷すると同時に表示用片の表面にも表示を印刷することができる。そのため、表示用片の表面に表示を安価に印刷することができる。
また、この考案にかかるPOP付シュリンク台紙では、表示用片がシュリンクフィルムを周回し、表示用片の中間部がシュリンクフィルムより手前側に配置される。
【0007】
この考案の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の考案の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【考案の実施の形態】
図1はこの考案にかかるPOP付シュリンク台紙の一例を示す斜視図であり、図2はその展開図である。図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10は、略矩形の台紙12を含む。台紙12の上部には、つり下げ用の孔14が形成される。この台紙12の表面には、たとえば「新発売」などのキャッチフレーズなどの表示が印刷される。
【0009】
台紙12の表面において片面の幅方向における一端側には、たとえば透明のポリエステル(PET)フィルムからなり熱収縮する包装用の筒状のシュリンクフィルム16が貼付される。この場合、シュリンクフィルム16は、開口部が上下になるようにかつ下方の開口部が台紙12の下縁部より下側に出るように配置され、台紙12の片面の上下に間隔を隔てた2箇所の部分において接着剤18で接着される。なお、このシュリンクフィルム16には、一方の開口部から他方の開口部にわたって2本の切断用ミシン目20が間隔を隔てて平行に形成されている。
【0010】
台紙12の幅方向における一端の下側には、台紙12からのびて表示用片22が形成される。この表示用片22は、シュリンクフィルム16を周回するように略4角柱状に折られる。そして、表示用片22の先端部22aは、接着剤18によるシュリンクフィルム16と台紙12との2箇所の接着部分の間、すなわちシュリンクフィルム16と台紙12とが接着されていない部分において台紙12とシュリンクフィルム16との間に挿入される。この表示用片22の中間部22bなどの表面にも、たとえば「新発売」などのキャッチフレーズなどの表示が印刷される。
【0011】
図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10では、表示用片22が台紙12からのびて形成されているため、台紙12の表面にキャッチフレーズなどの表示を印刷すると同時に表示用片22の表面にもキャッチフレーズなどの表示を印刷することができる。そのため、表示用片22の表面に表示を安価に印刷することができる。
また、このPOP付シュリンク台紙10では、表示用片22がシュリンクフィルム16を周回し、表示用片22の中間部22bがシュリンクフィルム16より手前側に配置される。
したがって、このPOP付シュリンク台紙10では、シュリンクフィルム16より手前側に表示を安価に印刷することができることになる。
【0012】
図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10において、上述のようにシュリンクフィルム16より手前側にキャッチフレーズなどの表示を印刷すれば、表示が立体的になり、シュリンクフィルム16で包装する商品の販売促進効果が増大する。
【0013】
また、図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10では、図3に示すように、シュリンクフィルム16でたとえば円柱状の化粧品30などの商品を覆いその商品の底部と台紙12の下端部とを合わせた状態でそのシュリンクフィルム16を熱収縮することによって、POP付シュリンク台紙10とその商品との全体を自立できるようにした場合に、台紙12の下端部より下側に出たシュリンクフィルム16の一部分でその商品の底部を支持することができる。
【0014】
さらに、図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10では、シュリンクフィルム16の一方の開口部から他方の開口部にわたって切断用ミシン目20が形成されているので、シュリンクフィルム16が切断用ミシン目20で切断しやすく、シュリンクフィルム16で包装された商品をシュリンクフィルム16から取り外しやすい。
【0015】
また、図1および図2に示すPOP付シュリンク台紙10は、つり下げ用の孔14を用いてつり下げることもできる。
【0016】
図4はこの考案にかかるPOP付シュリンク台紙の他の例を示す斜視図である。図4に示すPOP付シュリンク台紙では、図1〜図3に示すPOP付シュリンク台紙と比べて、特に、表示用片22が台紙12の幅方向における一端の中間からのびて形成され、さらに、表示用片22の中間部22bが円形に形成されている。このように表示用片は台紙のどの部分からのびて形成されてもよく、また、表示用片の形状も任意に変更されてもよい。
【0017】
図5はこの考案にかかるPOP付シュリンク台紙のさらに他の例を示す斜視図である。図5に示すPOP付シュリンク台紙では、図4に示すPOP付シュリンク台紙と比べて、特に、表示用片22の中間部22bが斜めに形成されている。
【0018】
図6はこの考案にかかるPOP付シュリンク台紙の別の例を示す斜視図である。図6に示すPOP付シュリンク台紙では、図1〜図3に示すPOP付シュリンク台紙と比べて、特に、2つの表示用片22が上下に間隔を隔てて設けられている。このように表示用片の数は任意に変更されてもよい。
【0019】
図4〜図6に示す各POP付シュリンク台紙10でも、図1〜図3に示すPOP付シュリンク台紙と同様に、シュリンクフィルム16より手前側に表示を安価に印刷することができるなどの効果を奏する。なお、図4〜図6には、POP付シュリンク台紙10のシュリンクフィルム16で化粧品30を包装した状態を示す。
【0020】
上述の各POP付シュリンク台紙10では、台紙12が略矩形に形成されているが、この考案では、台紙は他の形状に形成されてもよい。
【0021】
また、上述の各POP付シュリンク台紙10では、シュリンクフィルム16が台紙12の幅方向における一端側に接着されているが、この考案では、シュリンクフィルムは台紙の他の部分たとえば中央に接着されてもよい。
【0022】
【考案の効果】
この考案によれば、シュリンクフィルムより手前側に表示を印刷することができる、POP付シュリンク台紙が得られる。
また、このようにシュリンクフィルムより手前側にキャッチフレーズなどの表示を印刷すれば、表示が立体的になり、シュリンクフィルムで包装する商品の販売促進効果が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案にかかるPOP付シュリンク台紙の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すPOP付シュリンク台紙の展開図である。
【図3】図1に示すPOP付シュリンク台紙のシュリンクフィルムで化粧品を包装した状態を示す斜視図である。
【図4】この考案にかかるPOP付シュリンク台紙の他の例を示す斜視図である。
【図5】この考案にかかるPOP付シュリンク台紙のさらに他の例を示す斜視図である。
【図6】この考案にかかるPOP付シュリンク台紙の別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 POP付シュリンク台紙
12 台紙
14 つり下げ用の孔
16 シュリンクフィルム
18 接着剤
20 切断用ミシン目
22 表示用片
30 化粧品

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 筒状のシュリンクフィルムが台紙に貼付されたPOP付シュリンク台紙において、前記台紙からのびて形成され、前記シュリンクフィルムを周回した状態でその先端部が前記台紙と前記シュリンクフィルムとの間に挿入される表示用片を設けたことを特徴とする、POP付シュリンク台紙。
【請求項2】 前記シュリンクフィルムは、前記台紙に部分的に接着剤で接着され、前記表示用片の先端部は、前記シュリンクフィルムと前記台紙とが接着されていない部分において前記台紙と前記シュリンクフィルムとの間に挿入される、請求項1に記載のPOP付シュリンク台紙。
【請求項3】 前記表示用片が間隔を隔てて複数設けられる、請求項1または請求項2に記載のPOP付シュリンク台紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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