ProgrammedDeath1(PD−1)に対するヒトモノクローナル抗体および抗PD−1抗体単独または他の免疫療法と併用した癌治療方法
【課題】高親和性でProgrammed Death 1(PD−1)に特異的に結合する単離モノクローナル抗体、特に、ヒトモノクローナル抗体を提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列からなるヒト重鎖及び軽鎖可変領域を含む参考抗体とPD−1に対する結合について交差競合する単離ヒトモノクローナル抗体またはその結合部分。抗体を含む免疫複合物、二重特異性分子および薬剤組成物を調製することにより、PD−1検出方法ならびに癌および感染性疾患を含む様々な疾患を治療することが可能となる。さらに、抗CTLA−4および抗PD−1抗体の併用のような併用免疫療法を用いて癌のような高増殖性疾患を治療することも可能となる。このような抗体のそれぞれによる治療に関連した有害事象を改変する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列からなるヒト重鎖及び軽鎖可変領域を含む参考抗体とPD−1に対する結合について交差競合する単離ヒトモノクローナル抗体またはその結合部分。抗体を含む免疫複合物、二重特異性分子および薬剤組成物を調製することにより、PD−1検出方法ならびに癌および感染性疾患を含む様々な疾患を治療することが可能となる。さらに、抗CTLA−4および抗PD−1抗体の併用のような併用免疫療法を用いて癌のような高増殖性疾患を治療することも可能となる。このような抗体のそれぞれによる治療に関連した有害事象を改変する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含む腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項2】
単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体が、配列番号4のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域および配列番号11のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む抗体である請求項1記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項3】
腫瘍細胞が、メラノーマ、腎癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌、卵巣癌、膵癌、食道癌および肺癌から選択される癌細胞である請求項1または2記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項4】
腫瘍細胞が、骨癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚または眼窩内悪性メラノーマ、子宮癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管のカルシノーマ、子宮内膜カルシノーマ、子宮頚部カルシノーマ、膣カルシノーマ、外陰部カルシノーマ、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、柔組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病を含む慢性または急性白血病、小児固形癌、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂カルシノーマ、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍新脈管形成、脊椎腫瘍、脳幹グリオーム、脳下垂体アデノーマ、カポシ肉腫、扁平上皮癌、扁平細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベスト誘発癌類を含む環境誘発癌および上記癌の組み合わせからなる群から選択される癌細胞である請求項1または2記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項5】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含むT細胞増殖促進剤。
【請求項6】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含むIFN−γおよび/またはIL−2分泌促進剤。
【請求項1】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含む腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項2】
単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体が、配列番号4のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域および配列番号11のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む抗体である請求項1記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項3】
腫瘍細胞が、メラノーマ、腎癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌、卵巣癌、膵癌、食道癌および肺癌から選択される癌細胞である請求項1または2記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項4】
腫瘍細胞が、骨癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚または眼窩内悪性メラノーマ、子宮癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管のカルシノーマ、子宮内膜カルシノーマ、子宮頚部カルシノーマ、膣カルシノーマ、外陰部カルシノーマ、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、柔組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病を含む慢性または急性白血病、小児固形癌、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂カルシノーマ、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍新脈管形成、脊椎腫瘍、脳幹グリオーム、脳下垂体アデノーマ、カポシ肉腫、扁平上皮癌、扁平細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベスト誘発癌類を含む環境誘発癌および上記癌の組み合わせからなる群から選択される癌細胞である請求項1または2記載の腫瘍細胞増殖阻害剤。
【請求項5】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含むT細胞増殖促進剤。
【請求項6】
配列番号18のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR1、配列番号25のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR2、配列番号32のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域CDR3、配列番号39のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR1、配列番号46のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR2および配列番号53のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域CDR3を含む抗体であって、ヒトPD−1と特異的に結合する単離ヒト抗ヒトPD−1モノクローナル抗体を有効成分として含むIFN−γおよび/またはIL−2分泌促進剤。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図27E】
【図27F】
【図27G】
【図27H】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図31】
【図32】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図33D】
【図33E】
【図33F】
【図33G】
【図33H】
【図33I】
【図33J】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図40C】
【図40D】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図27E】
【図27F】
【図27G】
【図27H】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図31】
【図32】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図33D】
【図33E】
【図33F】
【図33G】
【図33H】
【図33I】
【図33J】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図40C】
【図40D】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【公開番号】特開2012−158605(P2012−158605A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−106662(P2012−106662)
【出願日】平成24年5月8日(2012.5.8)
【分割の表示】特願2009−86400(P2009−86400)の分割
【原出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000185983)小野薬品工業株式会社 (180)
【出願人】(503289746)メダレックス, インク. (10)
【氏名又は名称原語表記】MEDAREX, INC.
【住所又は居所原語表記】707 State Road, Princeton, NJ 08540 (US)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年5月8日(2012.5.8)
【分割の表示】特願2009−86400(P2009−86400)の分割
【原出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000185983)小野薬品工業株式会社 (180)
【出願人】(503289746)メダレックス, インク. (10)
【氏名又は名称原語表記】MEDAREX, INC.
【住所又は居所原語表記】707 State Road, Princeton, NJ 08540 (US)
【Fターム(参考)】
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