説明

おむつ

【課題】おむつの上面と着用者の肌との隙間を低減でき、かつ、着用者から排泄される尿の勢いが強い場合にも、尿が溢れてしまうことを防止できるおむつを提供する。
【解決手段】採尿パッド1は、トップシート10と吸収体30との間に、中間層50を備えている。中間層50は、液透過性の袋体51と、袋体51の内部に収容された複数の疎水性の粒状体52と、を有している。採尿パッド1が着用者の股間に宛がわれると、中間層50は、着用者の肌に沿って変形する。これにより、着用者の肌面とトップシート10の上面との隙間が、低減される。また、着用者から排泄される尿は、複数の粒状体52の隙間を介して、吸収体30へ導かれる。このため、尿の勢いが強い場合にも、尿が溢れてしまうことを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用者の尿を吸収するおむつに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、着用者が排泄する尿を吸収するおむつとして、パンツタイプやテープ止めタイプ等の一般的な使い捨ておむつや、当該おむつの内側に敷いて使用される採尿パッドが知られている。従来のおむつの例として、特許文献1には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品が、記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−222265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
着用者から排泄された尿を良好に吸収するためには、おむつの上面を着用者の肌面に沿わせ、おむつの上面と着用者の肌面との隙間を低減させることが、望ましい。しかしながら、おむつの上面と着用者の肌面とを接近させると、尿の排泄速度が吸収体の吸収速度より速い場合に、おむつの上面において、尿が溢れてしまう、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、おむつの上面と着用者の肌との隙間を低減でき、かつ、着用者から排泄される尿の勢いが強い場合にも、尿が溢れてしまうことを防止できるおむつを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、着用者の尿を吸収するおむつであって、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に介在する吸収体と、を有する積層体を備え、前記トップシートと前記吸収体との間に、複数の疎水性の粒状体を有する中間層が設けられている。
【0007】
本願の第2発明は、第1発明のおむつであって、前記粒状体は、略球形である。
【0008】
本願の第3発明は、第1発明又は第2発明のおむつであって、前記粒状体は、弾性体である。
【0009】
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれかのおむつであって、前記粒状体は、多孔質の材料により形成されている。
【0010】
本願の第5発明は、第1発明から第4発明までのいずれかのおむつであって、前記粒状体は、ポリウレタンにより形成されている。
【0011】
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれかのおむつであって、前記中間層において、前記複数の粒状体は、液透過性の袋体の内部に収容されている。
【0012】
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれかのおむつであって、前記トップシートと前記中間層との間に、液透過性の補助シートがさらに設けられている。
【0013】
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれかのおむつであって、平面視において、前記吸収体の外縁部の内側に、前記中間層が配置されている。
【0014】
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれかのおむつであって、前記中間層が有する複数の前記粒状体の平均径は、1mm以上かつ15mm以下である。
【発明の効果】
【0015】
本願の第1発明〜第9発明によれば、中間層を、着用者の肌に沿って変形させることができる。これにより、トップシートと着用者の肌との隙間を低減できる。また、着用者から排泄される尿は、疎水性の粒状体の隙間を介して、吸収体へ導かれる。このため、尿の勢いが強い場合にも、尿が溢れてしまうことを防止できる。
【0016】
特に、本願の第2発明によれば、中間層の表面を、着用者の肌により良好に沿わせることができる。
【0017】
特に、本願の第3発明によれば、粒状体による着用者の肌への刺激を、低減できる。
【0018】
特に、本願の第4発明によれば、良好な保温性を得ることができる。
【0019】
特に、本願の第5発明によれば、弾性や保温性を有する粒状体を、容易に形成できる。
【0020】
特に、本願の第6発明によれば、中間層を、ある程度の厚みに維持できる。このため、中間層の表面を、着用者の肌により良好に沿わせることができる。
【0021】
特に、本願の第7発明によれば、粒状体によるトップシートの過度な凹凸を、防止できる。
【0022】
特に、本願の第8発明によれば、吸収体の外側へ尿が導かれることを、防止できる。
【0023】
特に、本願の第9発明によれば、複数の粒状体の間に尿を導くための十分な隙間を確保しつつ、中間層の表面を、着用者の肌に良好に沿わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】採尿パッドの斜視図である。
【図2】採尿パッドをトップシート側から見た平面図である。
【図3】採尿パッドを図2中のIII−III位置から見た断面図である。
【図4】中間層を部分的に破断した状態で示した斜視図である。
【図5】変形例に係る粒状体の製造工程を概念的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
<1.一実施形態に係る採尿パッド>
図1は、本発明のおむつの一実施形態に係る採尿パッド1の斜視図である。図2は、採尿パッド1をトップシート10側から見た平面図である。また、図3は、採尿パッド1を図2中のIII−III位置から見た断面図である。
【0027】
この採尿パッド1は、パンツタイプやテープ止めタイプ等の一般的な使い捨ておむつ(以下、「外側おむつ」と称する)の内側に敷いて使用される、中敷きタイプのおむつである。採尿パッド1は、外側おむつの内側において、着用者の股間に宛がわれ、着用者が排泄する尿を吸収する。軽度の排尿であれば、外側おむつを交換することなく、採尿パッド1のみを交換すれば済むため、着用者の経済的負担や介護者の介護負担が軽減される。
【0028】
採尿パッド1は、液透過性のトップシート10と、液不透過性のバックシート20と、両シート10,20の間に介在する吸収体30と、を含む積層体2を備えている。採尿パッド1の着用者が尿を排泄すると、当該尿は、トップシート10を通過するが、バックシート20を通過することはなく、トップシート10とバックシート20との間において、吸収体30に吸収保持される。
【0029】
トップシート10は、積層体2の上面側(着用者の肌面に近い側)に配置された、液透過性のシートである。トップシート10の幅方向の寸法は、採尿パッド1の外縁の幅方向の寸法よりも小さい。トップシート10は、例えば、親水性繊維(セルロース、レーヨン、コットン等)を用いた不織布により構成される。また、トップシート10は、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)の表面を界面活性剤により処理して液透過性とした不織布により構成されていてもよい。
【0030】
バックシート20は、積層体2の下面側(着用者の肌面から遠い側)に配置された、液不透過性のシートである。バックシート20は、平面視において、採尿パッド1とほぼ同等の形状を有する。すなわち、バックシート20は、採尿パッド1の下面全体を覆っている。バックシート20は、例えば、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)を用いた撥水性の不織布により構成される。バックシート20は、プラスチックフィルムにより構成されていてもよく、また、プラスチックフィルムとその下面に貼着された柔軟性の高い不織布とにより構成されていてもよい。
【0031】
吸収体30は、トップシート10とバックシート20との間に配置された、吸液性及び保液性を有する部材である。吸収体30は、バックシート20と後述する中間層50との間に、接着剤71,72により固定されている。また、図1及び図2に示すように、吸収体30は、平面視において、積層体2の外縁より一回り小さく形成されている。
【0032】
吸収体30は、例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維などの親水性繊維の集合層に、粒状の高分子吸収体を混合した塊を、ティッシュペーパーなどの紙シートまたは透液性不織布シートで被覆したものにより構成される。また、吸収体30は、高吸収性ポリマーのシート状吸水体により構成されていてもよい。なお、吸収体30を、パルプ非存在の高分子吸収材料により構成すれば、吸収体30を薄型に形成することができる点で、好ましい。
【0033】
積層体2の長手方向の一方の端部の近傍には、積層体2の他の部分より幅方向の寸法がやや大きい幅広部2aが形成されている。幅広部2aにおいては、吸収体30の幅方向の寸法も、他の部分よりやや大きくなっている。このため、幅広部2aには、比較的多量の尿が保持される。着用者は、幅広部2aが後方(尻部側)に位置するように採尿パッド1を着用すれば、仰向けに寝た状態でも、尿が後方へ漏れ出すことを抑制できる。なお、着用者が男性である場合には、幅広部2aが前方(男性器側)に位置するように、採尿パッド1を着用してもよい。
【0034】
トップシート10の上面側には、側方への尿漏れを防止するための一対のサイドシート40が設けられている。一対のサイドシート40は、積層体2の左右の側縁部を覆うように、長手方向に延びている。各サイドシート40は、液不透過性の不織布により構成されている。図3に示すように、一対のサイドシート40は、幅方向外側の側縁部において、接着剤73,74を介して、他のシートの上面に貼着されている。サイドシート40の幅方向内側の側縁部は、トップシート10の上面に貼着されておらず、トップシート10に対して立ち上がり可能となっている。
【0035】
各サイドシート40の幅方向内側の側縁部には、長手方向に延びる2本の弾性部材41が設けられている。2本の弾性部材41は、サイドシート40の幅方向内側の側縁部に形成された袋状部42内に、接着剤(図示省略)により、取り付けられている。弾性部材41は、自然長よりも伸長された状態で、袋状部42内に取り付けられたものである。このため、弾性部材41は、サイドシート40の幅方向内側の側縁部を、長手方向に収縮させる弾性力を発生させる。
【0036】
採尿パッド1を開いたときには、弾性部材41の弾性力により、サイドシート40の幅方向内側の側縁部が立ち上がる。これにより、積層体2の上面に一対の起立した堰が形成され、着用者が排泄した尿の側方への漏れが防止される。なお、弾性部材41には、例えば、ポリウレタン糸等の糸状の弾性部材を使用すればよい。ただし、糸状の弾性部材に代えて、ポリウレタンや天然ゴム等を素材とする平板状の弾性部材が使用されてもよい。
【0037】
一対のサイドシート40は、接着剤73を介して、トップシート10の上面に貼着されている。また、一対のサイドシート40及びトップシート10は、接着剤74を介して、バックシート20及び後述する補助シート60の上面に貼着されている。なお、図3に示すように、トップシート10の幅方向の中央部分の下面には、側縁部より低い密度で、接着剤74が塗布されている。これにより、一対のサイドシート40の間において、トップシート10及び補助シート60の液透過性が確保されている。
【0038】
また、この採尿パッド1は、トップシート10と吸収体30との間に、中間層50を備えている。中間層50は、吸収体30の上面に、接着剤72を介して固定されている。図4は、中間層50を部分的に破断した状態で示した斜視図である。図3及び図4に示すように、中間層50は、液透過性の袋体51と、袋体51の内部に収容された複数の粒状体52と、を有している。複数の粒状体52は、それぞれ、疎水性の材料により構成された、略球状の小片である。複数の粒状体52は、袋体51の内部において、互いに移動可能となっている。このため、粒状体52の移動により、中間層50の表面が変形可能となっている。
【0039】
採尿パッド1が着用者の股間に宛がわれると、中間層50は、着用者の肌に沿って変形する。また、それに伴い、トップシート10も、着用者の肌に沿う形状となる。これにより、着用者の肌面とトップシート10の上面との隙間が、低減される。着用者から排泄された尿は、排泄後すぐにトップシート10に接触し、トップシート10を透過する。したがって、着用者の肌面とトップシート10との間における、尿の拡散が抑制される。
【0040】
トップシート10と中間層50との間には、液透過性の補助シート60が配置されている。補助シート60は、トップシート10の下面に、接着剤74を介して固定されている。トップシート10を透過した尿は、補助シート60及び中間層50を通って、吸収体30へ導かれる。
【0041】
中間層50の内部では、尿は、複数の粒状体52の隙間を通過する。尿は、疎水性の粒状体52には吸収されないため、袋体51の内部において、粒状体52が膨潤してしまうことはない。したがって、粒状体52に尿が接触した後にも、複数の粒状体52の間隔は維持され、複数の粒状体52の隙間が、尿を通すための空間として、確保される。なお、中間層50において、複数の粒状体52の間に隙間が確保されていることは、着用者の肌に対する通気性の向上や、保温性の向上にも、寄与する。
【0042】
中間層50は、吸収体30による尿の吸収速度より速い速度で、袋体51の内部に尿を受け入れることができる。本実施形態では、このような中間層50が、吸収体30の上面側に配置されている。このため、着用者から排泄される尿の勢いが強い場合にも、尿は、中間層50の内部に受け入れられる。尿は、中間層50の内部において、複数の粒状体52の隙間に一旦保持され、その後、吸収体30に吸収される。すなわち、中間層50は、吸収体30の手前で一時的に尿を保持するバッファ層として、機能する。これにより、採尿パッド1の上面において尿が溢れてしまうことが、防止される。
【0043】
また、中間層50は、吸収体30の上面側に、吸収体30とは別体の層として、配置されている。したがって、中間層50が変形した場合にも、吸収体30には、過度な変形やしわは発生しない。したがって、吸収体30の過度な変形による吸収能力の低下を防止しつつ、採尿パッド1の上面を、着用者の肌面に沿って変形させることができる。
【0044】
図3及び図4に示すように、本実施形態の粒状体52の形状は、略球形となっている。略球形の粒状体52は、互いに引っ掛かることがなく、袋体51の内部において、高い自由度をもって移動できる。このため、中間層50の表面を、着用者の肌面により近い形状に、変形させることができる。
【0045】
また、本実施形態の粒状体52は、ポリウレタンにより形成されている。このため、粒状体52自体が、外力に応じて変形する弾性体となっている。粒状体52の弾性変形により、着用者の肌への刺激が、低減される。また、粒状体52の弾性変形により、中間層50の表面が、着用者の肌面により近い形状に、変形される。また、粒状体52は、その内部に多数の微細な空洞を有する多孔質体となっている。これにより、着用者の肌に対する保温性が、さらに向上する。ポリウレタンを使用すれば、このような弾性及び保温性を有する粒状体52を、容易に形成できる。
【0046】
また、本実施形態では、複数の粒状体52が、袋体51の内部に収容されている。袋体51は、複数の粒状体52が側方へ平面的に広がってしまうことを、防止する。これにより、中間層50は、ある程度の厚みに維持されている。袋体51の内部に収容される粒状体52の数は、袋体51の内部に1層で配置できる最多の粒状体52の数よりも、多いことが好ましい。そのようにすれば、袋体51の内部において、少なくとも部分的に、粒状体52が2層以上に積層される。このため、中間層50の表面を、より立体的に変形させることができる。したがって、中間層50の表面を、着用者の肌面に、より良好に沿わせることができる。
【0047】
また、本実施形態では、トップシート10と中間層50との間に、液透過性の補助シート60が配置されている。すなわち、中間層50と着用者の肌面との間には、2枚の液透過性のシートが介在する。このため、採尿パッド1の上面において、粒状体52によるトップシート10の過度な凹凸が、防止される。これにより、着用者の肌に対する刺激や違和感が、軽減される。
【0048】
なお、袋体51及び補助シート60は、例えば、親水性繊維(セルロース、レーヨン、コットン等)を用いた不織布により構成される。また、袋体51及び補助シート60は、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)の表面を界面活性剤により処理して液透過性とした不織布により構成されていてもよい。また、補助シート60は、開孔を有するプラスチックフィルムにより構成されていてもよい。
【0049】
また、図2に示すように、中間層50は、平面視において、吸収体30の外縁部の内側に配置されている。すなわち、中間層50は、その全体が、吸収体30の上方に位置している。これにより、中間層50の内部を通過した尿が、吸収体30の外側へ導かれることが、防止されている。中間層50の内部を通過した尿は、高い確実性をもって、吸収体30へ到達することとなる。
【0050】
粒状体52の直径は、小さすぎると、複数の粒状体52の間に十分な隙間を確保することが、困難となる。一方、粒状体52の直径が大きすぎると、中間層50の表面を着用者の肌面に沿うように変形させることが、困難となる。したがって、複数の粒状体52の間に十分な隙間を確保しつつ、中間層50の表面を着用者の肌に良好に沿わせるべく、粒状体52の直径を適切に設定することが好ましい。具体的には、例えば、複数の粒状体52の直径の平均値が、1mm以上かつ15mm以下となるように、粒状体52の直径を設定すればよい。また、より好ましくは、複数の粒状体52の直径の平均値が、2mm以上かつ10mm以下となるように、粒状体52の直径を設定すればよい。
【0051】
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0052】
上記の実施形態では、粒状体52は、ポリウレタンにより形成されていたが、粒状体52は、他の疎水性の材料により形成されていてもよい。例えば、粒状体52が、ポリエステル、ポリエチレン、ゴム、プラスチック等により形成されていてもよい。また、粒状体52の少なくとも表面を構成する材料が、疎水性であればよい。粒状体52の内部は、親水性の材料により構成されていてもよく、空洞であってもよい。
【0053】
また、上記の実施形態では、粒状体52の形状は略球状であったが、粒状体52の形状は、他の形状であってもよい。例えば、粒状体52の形状が、円柱状や円筒状であってもよい。図5は、円柱状の粒状体52の製造工程を、概念的に示した図である。図5のように、長尺の円柱状に形成された疎水性材料52aを、所定の長さ毎に切断すれば、多数の円柱状の粒状体52を、容易に得ることができる。同様に、長尺の円筒状に形成された疎水性材料を、所定の長さ毎に切断すれば、多数の円筒状の粒状体を、容易に得ることができる。
【0054】
また、上記の実施形態では、中間層50は単一の袋体51を有していたが、中間層50が複数の袋体51を有していてもよい。すなわち、吸収体30と補助シート60との間に、複数の袋体51が配置され、各袋体51の内部に、複数の粒状体52が収容されていてもよい。
【0055】
また、中間層50は、必ずしも袋体51を有していなくてもよい。例えば、補助シート60の周縁部分のみを吸収体30の上面に接着して、吸収体30と補助シート60との間に閉空間を形成し、当該閉空間に、複数の粒状体52を収容してもよい。
【0056】
また、上記の実施形態では、外側おむつの内部に敷いて使用される採尿パッド1について説明したが、本発明のおむつは、外側おむつであってもよい。本発明を外側おむつに適用する場合には、トップシート、バックシート、及び吸収体を有する外側おむつにおいて、トップシートと吸収体との間に、複数の疎水性の粒状体を有する中間層を設ければよい。
【符号の説明】
【0057】
1 採尿パッド
2 積層体
2a 幅広部
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
40 サイドシート
41 弾性部材
50 中間層
51 袋体
52 粒状体
60 補助シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の尿を吸収するおむつであって、
液透過性のトップシートと、
液不透過性のバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートとの間に介在する吸収体と、
を有する積層体を備え、
前記トップシートと前記吸収体との間に、複数の疎水性の粒状体を有する中間層が設けられているおむつ。
【請求項2】
請求項1に記載のおむつであって、
前記粒状体は、略球形であるおむつ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のおむつであって、
前記粒状体は、弾性体であるおむつ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載のおむつであって、
前記粒状体は、多孔質の材料により形成されているおむつ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載のおむつであって、
前記粒状体は、ポリウレタンにより形成されているおむつ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載のおむつであって、
前記中間層において、前記複数の粒状体は、液透過性の袋体の内部に収容されているおむつ。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれかに記載のおむつであって、
前記トップシートと前記中間層との間に、液透過性の補助シートがさらに設けられているおむつ。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれかに記載のおむつであって、
平面視において、前記吸収体の外縁部の内側に、前記中間層が配置されているおむつ。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれかに記載のおむつであって、
前記中間層が有する複数の前記粒状体の平均径は、1mm以上かつ15mm以下であるおむつ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−115371(P2011−115371A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275305(P2009−275305)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(000110044)株式会社リブドゥコーポレーション (390)
【Fターム(参考)】