説明

ただ1つのユーザ制御部に応答し、互いにずらされた光源を備えている照明装置

【課題】複数の光源の光度レベルをただ1つのユーザ制御部に応答して互いにずらされた様相で調節するために使用することができる種々の照明装置および関連の動作の方法を提供する。
【解決手段】複数の光源166A〜Eを含んでおり、各々の光源が、自身の最小光度レベルから自身の最大光度レベルまで広がる各々の光源の特有の光度レベル範囲内の特有の現光度レベルを呈するように構成されている。さらに、照明装置100がユーザ制御部154を含んでおり、該ユーザ制御部が、該ユーザ制御部が少なくとも或る範囲の位置にあるときに前記光源が互いに異なる現光度レベルを呈するように、前記光源が呈する現光度レベルを、互いにずらされた様相で選択的に調節するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くには、照明装置に関し、さらに詳しくは、複数の光源を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
懐中電灯、ヘッドランプ、および他の種類の照明装置などの携帯型の照明装置を、対象の領域を照明するために使用することができる1つ以上の光源によって実現することができる。とくには、複数の光源を有する照明装置が、異なるビームパターンまたは異なる波長をもたらす光源など、異なる種類の光源をただ1つの装置に備えることができる点で、有用でありうる。残念ながら、複数の光源を備えている多くの既存の照明装置は、多くの場合、制御が困難かつ面倒である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、或る照明装置は、異なる光源のために別々の制御部を備えることができる。この点に関し、ユーザが、照明装置を動作させるときに、種々の異なる制御部の中からの選択を強いられる可能性がある。残念ながら、このようなやり方では、ユーザが個々の制御部を記憶し、異なる制御部の間の区別を行わなければならないであろう。このことは、とくには複数の光源の調節が望まれる場合に、照明装置の操作をユーザにとって複雑にする可能性がある。例として、暗い環境においては、ユーザにとって、複数の制御部の間の区別を確実に行うための充分な光が存在しないかもしれない。別の例として、緊張に満ちた環境においては、ユーザにとって、複数の制御部の間の区別を行うための充分な時間が存在しないかもしれない。したがって、上述の欠点のうちの1つ以上を克服する優れた照明装置について、ニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
複数の光源の光度レベルをただ1つのユーザ制御部に応答して互いにずらされた様相で調節するために使用することができる種々の照明装置および動作の方法が提供される。一実施形態において、照明装置が複数の光源を含んでいる。各々の光源が、自身の最小光度レベルから自身の最大光度レベルまで広がる各々の光源の特有の光度レベル範囲内の特有の現光度レベルを呈するように構成されている。さらに、照明装置がユーザ制御部を含んでおり、該ユーザ制御部が、該ユーザ制御部が少なくとも或る範囲の位置にあるときに前記光源が互いに異なる現光度レベルを呈するように、前記光源が呈する現光度レベルを互いにずらされた様相で選択的に調節するように構成されている。
【0005】
別の実施形態においては、照明装置の動作の方法が提供される。照明装置が、ユーザ制御部および複数の光源を含んでいる。各々の光源が、自身の最小光度レベルから自身の最大光度レベルまで広がる各々の光源の特有の光度レベル範囲内の特有の現光度レベルを呈するように構成されている。この方法は、前記ユーザ制御部の調節を検出するステップを含んでいる。さらに、この方法が、前記ユーザ制御部が少なくとも或る範囲の位置にあるときに前記光源が互いに異なる現光度レベルを呈するように、前記検出に応答して前記光源が呈する現光度レベルを互いにずらされた様相で選択的に調節するステップを含んでいる。
【0006】
本発明の技術的範囲は、ここでの言及によってこの部分へと援用される特許請求の範囲によって定められる。本発明の実施形態のより完全な理解、ならびに本発明のさらなる利点の実現が、1つ以上の実施形態についての以下の詳細な説明を検討することによって、当業者にとって可能になるであろう。以下で参照される添付の図面について、最初に簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本体と着脱式のクレードルとを備える本発明の実施形態による照明装置を示している。
【図2】本発明の実施形態による図1の照明装置の本体について、線5−5において得た断面図を示している。
【図3】ストラップを備える本発明の実施形態による図1の照明装置を示している。
【図4】もう1つのストラップを備える本発明の実施形態による図1の照明装置を示している。
【図5】本発明の実施形態による図1の照明装置の本体について、分解図を示している。
【図6】本発明の実施形態によるただ1つのユーザ制御部に応答した図1の照明装置の複数の異なる光源の相対光度の変化を示している。
【図7】本発明の実施形態による図1の照明装置の制御回路のブロック図を示している。
【図8】本発明の実施形態による図1の照明装置の回路図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態およびそれらの利点が、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。図面の1つ以上に示された同等の構成要素を特定するために、同等の参照番号が使用されることを理解すべきである。
【0009】
図1が、本体101とクレードル120とを備える本発明の実施形態による照明装置100を示しており、クレードル120が、照明装置100を受け入れるように構成されている。図2が、本発明の実施形態による本体101について、線5−5において得た断面図を示している。
【0010】
照明装置100の本体101は、クレードル120へと挿入されるように構成されており、さらにクレードル120から選択的に取り外すことが可能である。この点に関し、好都合なことに、本体101をクレードル120へと取り付け、クレードル120が配置される任意の好都合な場所に配置することができる。例えば、一実施形態においては、クレードル120を、照明装置100のヘッドランプとしての使用を容易にするために、ユーザの頭部に配置することができる。しかしながら、照明装置100は、必ずしもヘッドランプの用途に限られない。例えば、他の実施形態においては、クレードル120を、ベルト、衣類、リストストラップ、またはユーザにとって好都合でありうる他の位置など、他の位置に配置することが可能である。他の実施形態においては、本体101を、ユーザによる本体101の手持ちでの使用(例えば、懐中電灯としての使用)を容易にし、あるいは他の位置への本体101の配置を容易にするために、クレードル120から取り外すことができる。
【0011】
本体101は、実質的に垂直方向に延びる実質的に細長い形状を有しているハウジング151を備えている。本体101は、ハウジング151の両側において実質的に円柱形の外表面を呈している取り付け部材165を備えている。本体101を、取り付け部材165をクレードル120に係合させることによって、クレードル120へと選択的に接続することができる。この点に関し、クレードル120が、2つの支持部材124を備えており、支持部材124が、取り付け部材165が支持部材124へと挿入されたときに取り付け部材165の実質的に円柱形の外表面と係合できる実質的に弓形の内表面125を有している。
【0012】
本体101がクレードル120に係合(例えば、取り付け部材165と支持部材124との係合によって)しているときに、ハウジング151を、本明細書においてさらに後述される1つ以上の光源166A〜Eによって発せられる光の角度を調節するために、軸102に従って、矢印153によって指し示されている方向に、クレードル120に対して回転させることができる。
【0013】
好都合なことに、ハウジング151の重量が、両方の支持部材124によって支持される。ハウジング151が、支持部材124および取り付け部材165を介してクレードル120と係合するため、本体101の重心が、支持部材124およびクレードル120の残りの部分のすぐ近くに位置する。
【0014】
本体101は、ハウジング151の各側の取り付け部材165へと接続される端部キャップ152を備えている。ユーザが、ハウジング151または端部キャップ152を把持し、本体101をクレードル120に対して回転させることができる。好都合には、ハウジング151の形状ゆえに、本体101の重心を、水平方向においては支持部材124の間に位置させることができ、垂直方向においては、軸102、支持部材124、および/または取り付け部材165と実質的に同じ高さに位置させることができ、あるいは軸102、支持部材124、および/または取り付け部材165よりも低く(例えば、下方に)位置させることができる。このような重心の位置により、ハウジング151を重力によって安定な位置へと実質的に引っ張ることができる(例えば、本体101がトップヘビーになったり、片持ち梁状になったりすると、本体101の意図せぬ回転につながりかねないが、そのようなことがない)。結果として、クレードル120が、ハウジング151を安定かつ確実なやり方で保持する一方で、依然としてハウジング151の回転が可能であるように構成される。
【0015】
クレードル120は、クレードル120を所望の場所に位置させるべく種々のストラップまたは他の取り付け装置を受け入れることができる開口128および129を備えている接続部材122および126を備えている。例えば、図3が、本発明の実施形態に従ってヘッドランプの構成にてストラップ110へと接続された本体101およびクレードル120を示している。この点に関し、ストラップ110が、クレードル120をストラップ110に固定すべく接続部材122の開口128を通過している。この構成にて、クレードル120を、ユーザの額の前方に配置でき、ストラップ110を、照明装置100をユーザへと固定するためにユーザの頭部の周囲に巻き付くように構成することができる。
【0016】
別の例として、図4が、本発明の実施形態に従って別のヘッドランプの構成にてストラップ110へと接続され、さらにストラップ112にも接続された本体101およびクレードル120を示している。この点に関し、ストラップ112が、クレードル120をストラップ112に固定すべく接続部材126の開口129を通過している。この構成にて、ストラップ112を、照明装置100をユーザへとさらに固定するためにユーザの頭部の上部に巻き付くように構成することができる。
【0017】
さらに、本体101は、ハウジング151の実質的に上側に取り付けられたユーザ制御部154を備えている。ユーザ制御部154を、例えば光源166A〜Eの1つ以上によって発せられる光の強度を調節すべく、ポテンショメータまたは照明装置100の他の適切な制御部を調節するために、ハウジング151に対して回転させることができる。例えば、ユーザが、ユーザ制御部154を把持し、ユーザ制御部154を本体150に対して矢印155によって指し示されている方向に回転させることができる。好都合なことに、ハウジング151の上側というユーザ制御部154の位置ゆえに、ユーザが、ハウジング151の軸102に従った回転を生じさせることなく、ユーザ制御部154を調節することができる。結果として、ユーザがユーザ制御部154を操作するときに、本体101が、所望の位置(例えば、クレードル120に対して所望の角度に回転させられた位置)を保つことができる。
【0018】
さらに、ハウジング151の上側というユーザ制御部154の位置ゆえに、ユーザが、光源166A〜Eによってもたらされる光を意図せずに妨げてしまうことなく、ユーザ制御部154を調節することができる。この点に関し、ユーザの手を、光源166A〜Eによって発せられるビームのパターンを遮りかねない光源166A〜Eの前方(例えば、光源166A〜Eによって発せられるビームのパターンの範囲内)にではなく、ハウジング151の上側に位置させることができる。結果として、ユーザが、ユーザ制御部154を調節するときに、照明対象領域へと光源166A〜Eによって発せられるビームのパターンを意図せずに遮ってしまうことを、防止することができる(例えば、暗影を投じることを防止することができる)。
【0019】
ユーザ制御部154が、ユーザによって回転させることができるダイアル(例えば、つまみ)として示されているが、他の実施形態も考えられる。例えば、他の実施形態においては、ユーザ制御部154を、スライダ(例えば、或る軸に沿ってスライドするポテンショメータに接続される)、ばね付勢式のレバー、トグルスイッチ、個別の増加および減少刻み位置を有しているスイッチ、2つ以上のスイッチ(例えば、増加用のスイッチおよび減少用のスイッチ)、または他の適切な制御部として実現することができる。
【0020】
照明装置100は、166A〜Eと記された5つの光源を備えている。5つの光源が図示されているが、任意の所望の数の光源および任意の所望の種類の光源を、使用することが可能である。例えば、種々の実施形態において、光源166A〜Eを、発光ダイオード(LED)、白熱光源、可視光源、不可視光源(例えば、赤外、紫外、および/または他の光の波長を発する)、スポットライト、投光照明、および/または個々の実施例において所望されうる他の適切な種類の光源として実現することができる。
【0021】
光源166A〜Eを、ハウジング151のレンズアセンブリ167(例えば、複数のレンズを備えるように実現でき、各々のレンズが、光源166A〜Eのうちの該当する1つ以上からの光に全内部反射をもたらすことができる)の内部に取り付けることができる。光源166A〜Eおよびレンズアセンブリ167は、窓アセンブリ168の背後でハウジング151内に取り付けられる。
【0022】
図4に示されるとおり、ハウジング151は、実質的に円柱形のチャンバ170を備えている。チャンバ170は、照明装置100を動作させるための電池(例えば、従来からのAA型またはAAA型の電池)を収容することができる。
【0023】
図5が、本発明の実施形態による本体101の分解図を示している。本明細書においてすでに説明した本体101の種々の構成要素に加えて、図5には、いくつかのさらなる構成要素がさらに示されている。
【0024】
例えば、図5には、プレート180、プリント基板(PCB)181、コンタクト板182、Oリング183、ねじ山184、ばね185、および電池186がさらに示されている。プレート180を、端部キャップ152へと挿入し、例えば粘着テープ、接着剤、または他の製品などといった任意の適切な製品を使用して端部キャップ152へと添え、あるいは他の方法で固定することができる。プレート180は、プレート180を端部キャップ152へと固定したときに目に見えるままである文字、記号、および/または他の適切なしるしを備えることができる。電池186を、光源166A〜E、PCB181、およびPCB191を動作させるために、ハウジング151内のチャンバ170(図4を参照)へと挿入することができる。チャンバ170へと挿入されたとき、電池186は、コンタクト板182およびばね185と係合する。PCB181および/またはPCB191を、ユーザ制御部154の操作に応答して生成される制御信号に応答して光源166A〜Eを動作させるための適切な回路をもたらすために使用することができる。端部キャップ152を、端部キャップ152を取り付け部材165へと固定するために、ねじ山184に係合させることができる。この点に関し、Oリング183を、端部キャップ152をハウジング151に対して封じるために使用することができる。
【0025】
さらに、図5は、窓アセンブリ168のさまざまな構成要素を示している。この点に関し、窓アセンブリ168は、反射器キャップ168A、反射器ミラー168B、および反射器リング168Cを備えており、これらのすべてを、ねじ168Dによってレンズアセンブリ167へと固定することができる。
【0026】
さらに、図5は、スイッチ190、PCB191、スイッチキャップ192、Oリング193、およびスイッチリング194を示している。スイッチ190が、ユーザ制御部154およびPCB191に係合している。この点に関し、スイッチ190を、ユーザ制御部154と一緒に回転させることができる。PCB181および/またはPCB191が、スイッチ190を使用してユーザ制御部154の位置およびユーザ制御部154の調節を検出し、本明細書においてさらに後述される種々のやり方で光源166A〜Eを動作させるための1つ以上の制御信号を生成することができる。ユーザ制御部154、スイッチ190、およびPCB191を、スイッチリング194と一緒に本体へと挿入され、Oリング193によってハウジング151に対してシールされるスイッチキャップ192によって、受け入れることが可能である。
【0027】
スイッチ190および照明装置100の他の関連の構成要素の具現化を、異なるユーザ制御部154の具現化を有する実施形態においては、変更することが可能である。例えば、スイッチ190を、そのような実施形態のユーザ制御部154と係合するように、適切なやり方で(例えば、或る軸に沿ってスライドするポテンショメータ、ばね付勢式のレバーに応答するスイッチ、トグルスイッチに応答するスイッチ、個別の増加および減少刻み位置を有しているスイッチ、2つ以上のスイッチ、または他の適切なスイッチの実施例として)具現化することができる。
【0028】
図6は、本発明の実施形態によるユーザ制御部154の操作に応答した照明装置100の光源166A〜Cの相対光度(例えば、強度)の変化を示しており、図7は、本発明の実施形態による照明装置100の制御回路のブロック図700を示している。例えば、一実施形態においては、ブロック図700の種々の構成要素を、光源166A〜Cを制御して、図6に特定されるやり方で動作させるために使用することができる。
【0029】
図6および図7についての以下の説明は、光源166A〜Cに言及するが、光源166A〜Cのうちの1つ以上に関して説明される特徴は、光源166DおよびEならびに/あるいは照明装置100の他の光源にも同様に当てはまるであろう。さらに、図6および図7の種々の特徴が、ヘッドランプとして実現される照明装置100に関して説明されるが、それらの特徴は、所望であれば任意の種類の照明装置100(例えば、懐中電灯または他の適切な種類の照明装置)において使用可能である。
【0030】
図6は、最小位置から最大位置までのユーザ制御部154の調節に応答した光源166A、166B、および166Cの相対光度にそれぞれ対応するビームパターン602、604、および606を示している。図6に示されるように、光源166A〜Cは、光源166A〜Cがユーザ制御部154の種々の位置に対応して最小、中間、および最大の光度レベルを呈することができるようなやり方で、互いにずらされた様相で最小の光度レベルから最大の光度レベルまで変化することができる。
【0031】
すでに述べたように、光源166A〜Cを、さまざまな種類の光源として実施することができる。したがって、光源166A〜Cは、ビームパターン602、604、および606の幅の相違によって示されるように、異なるビームパターン(例えば、異なる分散パターン)を呈することができる。例えば、一実施形態においては、光源166Aを、ビームパターン602の狭い幅によって示されるように、比較的狭いビームパターンを有するスポットライトとして実現することができる。他の実施形態においては、光源166Bを、ビームパターン602と比べて広いビームパターン604の幅によって示されるように、比較的広いビームパターンを有する投光照明として実現することができる。他の実施形態においては、光源166Cを、ビームパターン602および604と比べて中間的なビームパターン606の幅によって示されるように、中間的なビームパターンを有する光源として実現することができる。
【0032】
例示の目的のために、ビームパターン602、604、および606は、互いに別々に図示されている。しかしながら、種々の実施形態において、ビームパターン602、604、および606は、互いに部分的または完全に重なり合ってよい。
【0033】
種々の実施形態において、光源166A〜Cを、類似または異なる最小および最大光度レベルを有するように実現することができる。例えば、一実施形態においては、光源166A〜Cの最小および最大光度レベルが、互いに実質的に同様であってよい。他の実施形態においては、例えば光源166Aおよび166Bの両者がそれぞれの最大光度レベルに設定されたときに、それでも光源166Bが光源166Aよりも明るくてよいように、光源166A〜Cの最大光度レベルが、互いに異なっていてもよい。別の実施形態においては、例えば光源166Aおよび166Bの両者がそれぞれの最小光度レベルに設定されたときに、それでも光源166Bが光源166Aよりも明るくてよいように、光源166A〜Cの最小光度レベルが、互いに異なっていてもよい。
【0034】
次に、ユーザ制御部154の動作を、ビームパターン602、604、および606に関してさらに説明する。ユーザ制御部154が最小位置610(例えば、オフ位置)にあるとき、光源166A〜Cのすべてがオフのままである(例えば、最小の光度を呈する)。
【0035】
ユーザ制御部154が位置610から位置620へと調節されるとき、光源166Aがオンになり、ユーザ制御部154が位置620に達するときの約50パーセントの光度に達するまで、光度を次第に増加させる。ユーザ制御部154が位置610から位置620へと変化するとき、光源166BおよびCはオフのままである。
【0036】
ユーザ制御部154が位置620から位置630へと調節されるとき、光源166Aは、ユーザ制御部154が位置630に達するときの約80パーセントの光度に達するまで、光度をさらに増加させる。光源166Bは、ユーザ制御部が位置620を通過するときにオンになり、ユーザ制御部154が位置630に達するときの約30パーセントの光度に達するまで、光度をさらに増加させる。ユーザ制御部154が位置620から位置630へと変化するとき、光源166Cはオフのままである。
【0037】
ユーザ制御部154が位置630から位置640へと調節されるとき、光源166Aは、ユーザ制御部154が位置640に達するときに自身の最大光度に達するまで、光度をさらに増加させる。光源166Bは、ユーザ制御部154が位置640に達するときの約50パーセントの光度に達するまで、光度をさらに増加させる。光源166Cは、ユーザ制御部が位置630を通過するときにオンになり、ユーザ制御部154が位置640に達するときの約50パーセントの光度に達するまで、さらに光度を増加させる。
【0038】
ユーザ制御部154が位置640から位置650へと調節されるとき、光源166Aは、自身の最大光度レベルを保つ。光源166Bは、ユーザ制御部154が位置650に達するときの約80パーセントの光度に達するまで、光度をさらに増加させる。光源166Cは、ユーザ制御部154が位置650に達するときに自身の最大光度に達するまで、光度をさらに増加させる。
【0039】
ユーザ制御部154が位置650から位置660へと調節されるとき、光源166Aは、自身の最大光度レベルを保つ。光源166Bは、ユーザ制御部154が位置660に達するときに自身の最大光度レベルに達するまで、光度をさらに増加させる。ユーザ制御部が位置650から位置660へと調節されるとき、光源166Cは、自身の最大光度レベルを保つ。
【0040】
ユーザ制御部154が、位置660から位置650、640、630、および620を通って位置610へと逆方向に調節されるとき、光源166A〜Cの光度レベルは、同様に互いにずらされた様相で減少する。結果として、光源166A〜Cを、ユーザ制御部154が調節されるにつれて互いにずらされた様相でオンにでき、オフにでき、光度を変化させることができる。
【0041】
図6に示した特定の互いにずらされたやり方は、例示を目的として提示されており、これに限られるわけではない。照明装置100を、光源166A〜Cを、ユーザ制御部154に関連し、互いにずらされており、あるいは互いにずらされていない任意の所望の最小および最大光度レベルに従って制御するように実現することができる。例えば、少なくとも或る範囲のユーザ制御部154の位置において、すべての光源166A〜Cが同時にオンである(例えば、ユーザ制御部154が位置630から位置660へと調節されるとき、すべての光源166A〜Cがオンの状態である)ものとして示されているが、代案として、光源166Aが、ユーザ制御部154が位置640に達するときにオフにされ、ユーザ制御部154が位置660へと調節されるときにオフのままであってよい。さらにこの例において、代案として光源166Cが、ユーザ制御部154が位置650に達するときにオンにされ(例えば、光源166Aがオフにされた後で、光源166Cをオンにすることができる)、ユーザ制御部154が位置650から位置660へと調節されるときにオンのままであってもよい。
【0042】
好都合なことに、ユーザ制御部154によって、ユーザが、ただ1つの制御部を使用してすべての光源166A〜Cのオン/オフ状態および光度を調節することができる。この特徴は、他の任務を実行するために自身の手を可能な限り自由にしておかなければならないユーザにとって望ましい。とくには、そのようなユーザが、複数の異なる制御部を操作する必要なく、片手だけを使用して、複数の光源166A〜Cを調節することができる。
【0043】
次に、図7を参照すると、光源制御回路702が、ユーザ制御回路704から受信される1つ以上の制御信号708に応答して、光源166A〜Cへと制御信号706A〜Cを供給する。一実施形態においては、光源制御回路702を、PCB181および/またはPCB191によって実現でき、ユーザ制御回路704を、スイッチ190、PCB181、および/またはPCB191によって実現することができる。例えば、すでに述べたように、スイッチ190をユーザ制御部154に係合させ、ユーザ制御部154が調節されるにつれてスイッチ190を調節することができる。このスイッチ190の調節により、PCB181および/またはPCB191が、1つ以上の制御信号(例えば、制御信号708)を生成でき、この制御信号を、光源166A〜E(例えば、光源166A〜Cを含んでいる)を動作させるために制御回路702(例えば、PCB181および/またはPCB191)へと供給することができる。
【0044】
このようにして、ユーザ制御部154を調節することで、ユーザ制御部154の位置(例えば、図6に示した位置610〜660のいずれか、またはそれらの中間に位置に位置している)を特定するために、ユーザ制御回路704から光源制御回路702へと制御信号708をもたらすことができる。
【0045】
制御信号708に応答して、光源制御回路702が、光源166A〜Cの光度を図6に示した実施例または他の実施例などの互いにずらされた様相で調節するための制御信号706A〜Cを生成することができる。例えば、一実施形態においては、光源制御回路702を、コントローラ、マイクロプロセッサ、または制御信号708に応答して所望の制御信号706A〜Cをもたらすようにプログラムすることができる他の適切なデバイスによって実現することができる。結果として、光源166A〜Cを、任意の所望の光度レベルの変化(互いにずらされていても、ずらされていなくてもよい)を実現するように制御することができる。
【0046】
図8が、本発明の実施形態による図1の照明装置の回路図800を示している。回路図800は、光源166A〜E(この実施形態においてはLEDによって実現されて図示されている)、電池186、光源制御回路802(例えば、一実施形態の光源制御回路702を実現するために使用することができる)、ユーザ制御回路804(例えば、一実施形態のユーザ制御回路702を実現するために使用することができる)、および図示のとおりのさらなる回路を含んでいる。光源制御回路802は、いずれもPCB181および/またはPCB191によって実現できるプログラマブルなコントローラ810ならびにトランジスタ812A/812Bを備えている。ユーザ制御回路804は、スイッチ190、PCB181、および/またはPCB191によって実現できるポテンショメータ890を備えている。
【0047】
ユーザ制御回路804は、例えばユーザがユーザ制御部154を操作することによるポテンショメータ890の調節に応答して、制御信号808をプログラマブルコントローラ810へと供給する。制御信号808に応答し、光源制御回路802のプログラマブルコントローラ810が、光源166Bの光度を調節するための制御信号806Aを生成でき、さらに光源166Aおよび166C〜Eの光度を調節するための制御信号806Bを生成できる。この点に関し、制御信号806AおよびBがトランジスタ812AおよびBの動作を制御し、トランジスタ812AおよびBが光源166A〜Eの光度を変化させる。例えば、この実施形態においては、光源166Bの光度を、光源166Aおよび166C〜Eの光度から別個独立に制御して、任意の所望の光度レベルの変化(互いにずらされていても、ずらされていなくてもよい)を実現することができる。
【0048】
回路図800においては2つの制御信号806Aおよび806Bが示されているが、他の実施形態においては、任意の所望の数の光源を、本明細書においてすでに説明した種々のパターンによるなど、任意の所望の互いにずらされたパターンまたは互いにずらされていないパターンで別個独立に制御するために、任意の所望の数の制御信号を生成および使用することができる。
【0049】
適用可能であれば、本明細書において述べた種々の構成要素を、本発明の技術的思想から離れることなく、複合の構成要素へと組み合わせることが可能であり、さらには/あるいは下位の構成要素へと分割することが可能である。同様に、適用可能であれば、本明細書において説明した種々の段階の順序を、変更でき、複合の段階へと結合させることができ、さらには/あるいは本明細書に記載の特徴をもたらすための下位段階へと分割することができる。
【0050】
以上の開示は、本発明を上記開示の形態そのものに限定するものではなく、上記開示の特定の使用分野に限定するものでもない。本発明について、本明細書に明示的に記載または含蓄されるさまざまな代案の実施形態および/または変更が、上記の開示に照らして可能であると考えられる。
【0051】
上述した実施形態は、本発明を説明するものであって、本発明を限定するものではない。多数の変更および変種が本発明の原理に従って可能であることを、理解すべきである。したがって、本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源と、
ユーザ制御部と、を備えており、
各々の光源が、自身の最小光度レベルから自身の最大光度レベルまで広がる各々の光源の特有の光度レベル範囲内の特有の現光度レベルを呈するように構成されており、
前記ユーザ制御部が、該ユーザ制御部が少なくとも或る範囲の位置にあるときに前記光源が互いに異なる現光度レベルを呈するように、前記光源が呈する現光度レベルを、互いにずらされた様相で選択的に調節するように構成されている照明装置。
【請求項2】
前記ユーザ制御部が、該ユーザ制御部が第1の位置から第2の位置まで広がる第1の位置範囲を調節されるときに、前記光源のうちの第1の光源の現光度レベルを第1の最小光度レベルから第1の最大光度レベルへと調節するように構成されており、さらに前記ユーザ制御部が、該ユーザ制御部が第3の位置から第4の位置まで広がる第2の位置範囲を調節されるときに、前記光源のうちの第2の光源の現光度レベルを第2の最小光度レベルから第2の最大光度レベルへと調節するように構成されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の範囲の一部が前記第2の範囲の一部に重なっている請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1および第2の範囲が互いに重なっていない請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ユーザ制御部の調節に応答して受信されるユーザ制御信号に応答して前記光源を互いにずらされた様相で制御するための複数の光制御信号をもたらすように構成された制御回路をさらに備えている請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源のうちの第1の光源が、前記光源のうちの第2の光源とは異なるビームパターンを発するように構成されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源のうちの第1の光源が、前記光源のうちの第2の光源とは異なる波長を発するように構成されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
前記ユーザ制御部が、ただ1つのつまみである請求項1に記載の照明装置。
【請求項9】
前記ユーザ制御部が、ただ1つのスライダである請求項1に記載の照明装置。
【請求項10】
前記照明装置が、ヘッドランプである請求項1に記載の照明装置。
【請求項11】
前記照明装置が、懐中電灯である請求項1に記載の照明装置。
【請求項12】
ユーザ制御部と、複数の光源と、を備えており、各々の光源が、自身の最小光度レベルから自身の最大光度レベルまで広がる各々の光源の特有の光度レベル範囲内の特有の現光度レベルを呈するように構成されている照明装置の動作の方法であって、
前記ユーザ制御部の調節を検出するステップ、および
前記ユーザ制御部が、少なくとも或る範囲の位置にあるときに前記光源が互いに異なる現光度レベルを呈するように、前記検出に応答して、前記光源が呈する現光度レベルを、互いにずらされた様相で選択的に調節するステップ、を含んでいる方法。
【請求項13】
前記調節が、前記ユーザ制御部が第1の位置から第2の位置まで広がる第1の位置範囲を調節されるときに、前記光源のうちの第1の光源の現光度レベルを第1の最小光度レベルから第1の最大光度レベルへと調節するステップ、および
前記ユーザ制御部が第3の位置から第4の位置まで広がる第2の位置範囲を調節されるときに、前記光源のうちの第2の光源の現光度レベルを第2の最小光度レベルから第2の最大光度レベルへと調節するステップ、を含んでいる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の範囲の一部が前記第2の範囲の一部に重なっている請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1および第2の範囲が互いに重なっていない請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記検出が、前記ユーザ制御部の調節に応答して受信されるユーザ制御信号を検出するステップを含んでおり、
前記調節が、前記ユーザ制御信号に応答して前記光源を互いにずらされた様相で制御するための複数の光制御信号をもたらすステップを含んでいる請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記光源のうちの第1の光源が、前記光源のうちの第2の光源とは異なるビームパターンを発するように構成されている請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記光源のうちの第1の光源が、前記光源のうちの第2の光源とは異なる波長を発するように構成されている請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザ制御部が、ただ1つのつまみである請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザ制御部が、ただ1つのスライダである請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記照明装置が、ヘッドランプである請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記照明装置が、懐中電灯である請求項12に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−262922(P2010−262922A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−93243(P2010−93243)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(509049562)シュアファイア エルエルシー (2)
【氏名又は名称原語表記】SUREFIRE,LLC
【住所又は居所原語表記】18300 Mt.Baldy Circle, Fountain Valley, California 92708 U.S.A.
【Fターム(参考)】