説明

ねじ締付け用ガイド

【課題】 構成が単純でコストを低減可能であるとともに、ねじの締付け作業の作業性を向上可能なねじ締付け用ガイドを提供する。
【解決手段】 締付け用ガイド11は、ねじ軸部2及びこの軸部の一端部に形成された頭部3を有するねじ1を締付ける際に用いられる。このガイド11は、軸方向両端に入口11aと出口11bを有し、かつ、これら出入口間の長さがねじ1の全長より長い中空形状をなしている。ガイド11は先細り部13を有する。この先細り部13は、出口11bに向けて次第に縮径されて内側からねじ1の頭部3で押されて広がるように変形可能である。入口11aはねじ1より大径である。出口11bはねじ軸部2より大径でかつ頭部3より小径であることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ねじを締付ける際に使用されるガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
ボルトを指で支えるスペースがない箇所で、ボルトのねじ込み操作の作業性を向上できるように、作業者の指でボルトを押えてなくても、ボルトをドライバーの先端から落ちないように保持できるドライバーのボルト保持具が、従来技術として知られている。
【0003】
このボルト保持具は、筒状部材と、保持部材と、開閉部材を備えている。
【0004】
筒状部材は、ドライバーの軸部外周にスライド可能に嵌合され、その先端部に、ボルト頭部を径中心方向への弾性力で挟んで保持する保持部材が複数設けられている。保持部材はその長手方向中央部に径中心方向に向けて突出された突入縁部を有している。開閉部材は、筒状部材の先端部に設けられて、突入縁部を乗り越える押圧部を有している。筒状部材のスライドに伴う押圧部と突入縁部との相対位置の変化で、保持部材を弾性力に抗して径外方向に開かせるとともに、この保持部材を弾性力により径中心方向に閉じさせることができる。
【0005】
これにより、ボルトを落ちないように指で押えることができない場合でも、ボルト保持具によりドライバーの軸部先端にボルトを落ちないように保持できる。
【0006】
ドライバーからボルトが落ちないようにしてボルトの締付け作業を容易化する上で、その作業に使用されるボルト保持具等は、この保持具等のコストの低減や取扱いを容易化するために、可能な限り、単純な構成であることが要請されている。こうした要請を、従来技術は十分に満たすものではなかった。
【0007】
又、ボルトはねじ孔等にねじ込まれる。このねじ孔が、奥深い場所にある場合、ドライバーの軸部にボルトが保持されていても、ボルトの先端を、ねじ孔に適正に位置合わせすることは難しい。このため、ボルトの締付け作業の作業性をより向上する上で、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−222972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施形態は、構成が単純でコストを低減可能であるとともに、ねじの締付け作業の作業性を向上可能なねじ締付け用ガイドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ねじ軸部及びこの軸部の一端部に形成された頭部を有するねじを締付ける際に用いられる実施形態のねじ締付け用ガイドは、前記課題を解決するために、軸方向両端に入口と出口を有し、かつ、これら出入口間の長さがねじの全長より長い中空形状をなしている。このガイドは先細り部を有する。先細り部は、出口に向けて次第に縮径されて内側からねじの頭部で押されて広がるように変形可能である。入口はねじより大径である。出口はねじ軸部より大径でかつ頭部より小径であることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施の形態に係るねじ締付け用のガイドと、ラックと、ねじと、ねじ込み工具とを、互に分離された状態で示す断面図である。
【図2】図1のガイドを用いてねじを締付ける状況を示す断面図である。
【図3】図1のガイドを用いてねじの締付けが完了した状況を示す断面図である。
【図4】(A)は図1のガイドを示す正面図である。(B)は図4(A)のガイドを示す側面図である。
【図5】(A)は第2の実施の形態に係るねじ締め付け用のガイドを示す正面図である。(B)は図5(A)のガイドを示す側面図である。
【図6】(A)は第3の実施の形態に係るねじ締め付け用のガイドを示す正面図である。(B)は図6(A)のガイドを示す側面図である。
【図7】(A)は第4の実施の形態に係るねじ締め付け用のガイドを示す正面図である。(B)は図7(A)のガイドを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、第1の実施の形態のねじ締付け用ガイドについて、図1〜図4を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1〜図3はねじ1を締付け操作するためのねじ締付け用のガイド11を有するねじ込み工具21を示している。
【0014】
ねじ1は、ねじ軸部2と、このねじ軸部2の一端部に一体に形成された頭部3とを有している。頭部3にはその端面に開放する工具受け穴3aが形成されている。工具受け穴3aは例えば六角の穴である。また、ねじ1のねじ軸部2の全長は首下長さAで示される。
【0015】
ねじ1の締付け対象物であるラック5,6は、金属製であって、図1を描いた紙面の表裏方向(上下方向)に延びている。これらラック5,6は、同じ構成であり、側板部5a,6aの前端から直角に折れ曲がった前板部5b,6bを有しているとともに、前板部5b,6bから後方に向けて直角に折れ曲がった前縁部5c,6cを有している。
【0016】
ラック5,6は、その側板部5a,6aが背合わせ状態となるように連結される。この連結を可能とするために一方のラック5の側板部5aに、円形の孔7が設けられているとともに、図示しないねじ孔を有したナット8が固定されている。ナット8は孔7を前縁部5c側から塞ぐように設けられて、側板部5aに例えば溶接によって固定されている。又、他方のラック6の側板部6aに円形の孔9が設けられているとともに、前縁部6cに円形の通孔10が設けられている。孔7,9は同径であり互に連続されている。通孔10は、孔7.9より大径でこれらに対向している。
【0017】
こうした連結のための構成は、ラック5,6の上下方向複数個所に設けられているとともに、ラック5,6の図示しない後端部側にも複数個所設けられている。連結されて対をなすラック5,6は所定間隔ごとに複数組配置され、隣接した組の相対向するラック間に電子機器(図示しない)が支持されるようになっている。
【0018】
図1及び図4(A)(B)に示すようにねじ締付け用のガイド11は、円筒形の直管部12と先細り部13とからなる。
【0019】
直管部12は径が一定であり、その軸方向一端は入口11aをなして開口されている。直管部12の外径は通孔10の径より僅かに小さい。直管部12が有した入口11aの径と直管部12の内径は等しく、これらの径は、ねじ1の最大径をなす頭部3の直径より僅かに大きいことが好ましい。
【0020】
先細り部13は直管部12の軸方向他端、つまり、入口11aと反対側の端に連続されていて、この先細り部13の先端は出口11bをなして開口されている。したがって、ガイド11は、その軸方向両端に入口11aと出口11bを有した中空形状をなしている。出口11bと入口11aは対向している。先細り部13が有した出口11bの径は、ねじ1のねじ軸部2より大径でかつねじ1の頭部3より小径である
入口11aと出口11bとの間の長さ、言い換えれば、ガイド11の全長Lは、ねじ1の全長より長い。これとともに、ガイド11の全長Lは、ラック6の側板部6aと前縁部6bとの間の離間距離B(図1参照)よりも長い。したがって、離間距離Bはねじ1の全長よりも長い。
【0021】
出口11bに向けて次第に縮径された構成の先細り部13の長さC、言い換えれば、先細り部13と直管部12との境目11cから出口11bまでの長さは、ねじ1の首下長さAより短い。
【0022】
先細り部13は、出口11bを通過しようとするねじ1の頭部3で内側から押されて広がるように変形可能である。この変形を可能とするために、ガイド11の少なくとも先細り部13が、例えば柔らかい素材で形成されている。柔らかい素材として、軟質な樹脂やゴム状弾性体等を挙げることができる。
【0023】
これらの素材でガイド11を一体形成することは、ガイド11のコストを更に低減する上で好ましい。この場合、直管部12の肉厚より先細り部13の肉厚を薄くすることで、直管部12の形状保持性能を維持しつつ先細り部13の変形(この場合、弾性変形)が可能である。
【0024】
なお、ガイド11は全体を紙製とすることもできる。紙製のガイド11は、所定形状の紙を丸めて、その結果重なり合った縁を貼り合わせて組立てる手間はあるものの、材料が極めて安価である。このため、一体成形されたガイドと比較して、トータルコストを低減できるに伴い、使い捨てのガイド11として好適である。紙で製造されたガイド11の場合、先細り部13は、これにねじ1が通される際、弾性変形するのではなく、外側に広がるように変形する。
【0025】
又、ねじ込み工具21には例えばL形のレンチを使用できる。なお、レンチに代えてドライバーを使用することも可能である。
【0026】
次に、ガイド11を用いてラック5,6を連結する手順を説明する。
【0027】
まず、先細り部13を先頭にラック6の通孔10にガイド11を真っ直ぐに挿通させて、先細り部13の先端が孔7,9に臨んでいるナット8に接するようにする。これにより、ガイド11は、通孔10を貫通した状態でラック6に保持される。この状態で、通孔10が形成された前縁部6cに対してねじ1の全長以上に奥深い箇所にあるナット8のねじ孔に、先細り部13が有した出口11bが略適正に位置合わせされる。なお、こうしたラック6に対するガイド11のセットを全ての通孔10に対して行っておけば、よりねじ締めの作業性を向上する上で好ましい。
【0028】
次に、ねじ1をそのねじ軸部2を先頭にしてガイド11内に入口11aを通して入れる。
【0029】
この後、ねじ込み工具21の先端部を入口11aに通すとともにねじ1の頭部3に形成された工具受け穴3aに挿入させ、この状態で、ねじ込み工具21によりねじ1を押込む。この場合、ねじ込み工具21で押し動かされるねじ1が仮にねじ込み工具21の先端から外れても、ガイド11をストッパとして、外れたねじ1を受止めて、このねじ1が落下することを防止できる。
【0030】
押し込まれたねじ1のねじ軸部2は、ガイド11の先細り部13の出口11bを通って突出される(図2参照)。この場合、先細り部13がテーパ状であるので、この先細り部13内ではねじ1がガイド11の中心軸線に対して傾斜しないように導かれる。そのため、出口11bから突出されたねじ11のねじ軸部2は、ガイド11の中心軸線に対して傾かないようにセンタリングされる。
【0031】
既述のようにガイド11の出口11bはナット8のねじ孔に略位置決めされている。このため、必要に応じて、ねじ込み工具21を介してねじ1のねじ軸部2の向きを若干調整するという簡単な操作で、ねじ軸部2の先端をナット8のねじ孔に挿入可能である。そして、引き続いてねじ込み工具21を回転操作することで、ねじ1をナット8にねじ込むことができる。
【0032】
このねじ込みに伴い、ねじ1の頭部3がガイド11の先細り部13の内面に接するので、この先細り部13は拡径されるように変形する(図3参照)。
【0033】
最後に、ねじ1がナット8に十分ねじ込まれた後、作業者によってガイド11が図3中右方向に引き抜かれる。
【0034】
以上の手順を経ることでラック5,6が連結される。
【0035】
こうした連結作業では、既述のようにガイド11によりねじ1をナット8の間近に導きつつ、このガイド11でねじ1の落下が防止されるとともに、ねじ1のねじ軸部2がナット8のねじ孔に容易に位置合わされる。
【0036】
したがって、ねじ1のねじ込み作業性が向上されて、ラック5,6の連結作業を円滑に行うことが可能となる。これとともに、ねじ1が落下した場合の諸問題、つまり、落下したねじが回収できなくなるという事態や、落下したねじを原因とする電子機器等への悪影響なども回避することができる。
【0037】
又、ガイド11は、既述のようにねじ1の落下止めをなすが、ねじ1をねじ込み工具21の先端に保持させるものではない。このため、ねじ1をねじ込み工具21の先端に保持してねじ1が落下しないようにする構成、及びねじ1の保持を解除するための構成が不要であるとともに、ねじ1の保持とその解除のための操作も不要である。これとともに、ガイド11は、先端部が先細り部13で形成された円筒形状であり、このガイド11の構成が単純である。そのため、ガイド11を低コストで得ることが可能である。
【0038】
更に、ガイド11の少なくとも先細り部13が柔らかい素材で形成されている場合、ねじ1の締付け操作後のガイド11の引き抜きに伴って、先細り部13をねじ1が相対的に通過した後は、ねじ1が通る前の元の先細り部13の状態に、先細り部13がその弾性力で戻る。このため、ガイド11を繰り返し再使用できる。
【0039】
図5(A)(B)は第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態のガイドは、以下説明する構成を除いて第1の実施の形態のガイドと同じ構成である。このため、第1の実施の形態のガイドと同一構成については、第1の実施の形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0040】
この第2の実施の形態では、先細り部13はこれを複数の領域に仕切る複数の切込み15を有している。切込み15は先細り部13の周方向に等間隔に設けられている。これら切込み15の数は3以上であることが好ましい。これらの切込み15の一端は出口11bに開放されている。切込み15の他端は、好ましくは、先細り部13と直管部12との境目11cに達している。
【0041】
第2の実施の形態のねじ締付け用のガイド11は、以上説明した以外の構成は第1の実施の形態と同じである。したがって、この第2の実施の形態においても、前記課題が解決されて、ガイド11の構成が単純でコストを低減可能であるとともに、ねじ1の締付け作業の作業性を向上可能である。
【0042】
しかも、切込み15を先細り部13が有していることによって、ねじの締付け作業に伴って先細り部13の各領域が、隣接した領域に制約を受けることなく、外側に広がるようにより容易に変形できる。これとともに、ねじ込みに伴って、先細り部13の出口11bの周囲部分が、ねじ1の頭部3とラック6の側板部6a(図1〜図3参照)との間に挟まれるおそれがなくなり、かつ、ラック6からガイド11をより容易に引出すことが可能である。従って、ねじの締付け作業の作業性をより向上する上で好ましい。
【0043】
図6(A)(B)は第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態のガイドは、以下説明する構成を除いて第1の実施の形態のガイドと同じ構成である。このため、第1の実施の形態のガイドと同一構成については、第1の実施の形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0044】
この第3の実施の形態では、先細り部13が直管部12とは別体であり、この先細り部13が直管部12の入口11aとは反対側の端に連結されている。更に、出口11bを有した先細り部13は弾性変形が可能な線材を渦巻状に巻いて形成されている。この場合に使用する線材には、金属線材又は比較的固めの合成樹脂等の線材製等を用いることができる。
【0045】
第3の実施の形態のねじ締付け用のガイド11は、以上説明した以外の構成は第1の実施の形態と同じである。したがって、この第3の実施の形態においても、前記課題が解決されて、ガイド11の構成が単純でコストを低減可能であるとともに、ねじの締付け作業の作業性を向上可能である。
【0046】
しかも、ねじ1の締付け後にガイド11が引き抜かれることに伴って、先細り部13をねじ1が相対的に通過した後、ねじ1が通る前の元の状態に、先細り部13の弾性力で戻る。このため、ガイド11を繰り返し再使用できる。
【0047】
図7(A)(B)は第4の実施の形態を示している。第4の実施の形態のガイドは、以下説明する構成を除いて第2の実施の形態のガイドと同じ構成である。このため、第2の実施の形態のガイドと同一構成については、第2の実施の形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0048】
この第4の実施の形態で、先細り部13が連続する管部は、直管部に代えてテーパ管部16で形成されている。このテーパ管部16は先細り部13に一体に連続している。このため、第4の実施の形態のねじ締付け用のガイド11の全体形状は、先細り部13が有した出口11bに向けて次第に縮径するテーパ状をなしている。テーパ管部16は、先細り部13と反対側の端に入口11aを有している。
【0049】
第4の実施の形態で、複数の切込み15は、ガイド11の内径が、ねじ1の頭部3の最大径と略同内径となる径部Dに達して形成されている。図7(B)に示すように径部Dには、ガイド11をその出口11bに向けて通ろうとするねじ1の頭部3全周が接触可能であり、この接触状態でねじ軸部2の先端部は出口11bから突出される。第4の実施の形態で、テーパ管部16は、各切込み15の奥端を含んだガイド11の径部Dから入口11aにわたる部位で形成され、先細り部13は、径部Dから出口11bにわたる部位で形成されている。
【0050】
このガイド11は、例えば使い捨て用であり、一枚の紙を巻いて形成されている。このため、ガイド11を簡単に製造でき、そのコストを低減可能である。
【0051】
なお、以上説明したガイド11の構成に応じて、ラック6の通孔10(図1等参照)の径は、テーパ管部16の入口側端部が丁度嵌まる大きさに形成される。これとともに、前記入口側端部と通孔10の接触箇所から先細り部13の先端までの長さは、前記離間距離B(図1参照)に略等しく設定される。
【0052】
第4の実施の形態のねじ締付け用のガイド11は、以上説明した以外の構成は第2の実施の形態と同じである。したがって、この第4の実施の形態においても、前記課題が解決されて、ガイド11の構成が単純でコストを低減可能であるとともに、ねじ1の締付け作業の作業性を向上可能である。
【0053】
しかも、第2の実施の形態と同様に先細り部13が複数の切込み15を有していることによって、ねじの締付け作業に伴って先細り部13がより容易に変形できる。これとともに、先細り部13の出口11bの周囲部分が、ねじ1の頭部3とラック6の側板部6aとの間に挟まれるおそれがなくなり、かつ、ラック6からガイド11をより容易に引出すことが可能である。従って、ねじ1の締付け作業の作業性をより向上する上で好ましい。
【0054】
なお、上記実施形態では、ラックに対してねじの締付け作業を行う例を説明したが、ガイドを必要とするねじの締付け作業であれば、ラック以外へのねじの締付け作業にも適用可能である。
【0055】
以上のようにいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明の新規な実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更等を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1…ねじ、2…ねじ軸部、3…頭部、A…ねじの首下長さ、8…ナット、11…ねじ締付け用ガイド、11a…入口、11b…出口、11c…境目、L…ガイドの全長、12…直管部、13…先細り部、C…先細り部の長さ、15…切込み、16…テーパ管部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ軸部及びこの軸部の一端部に形成された頭部を有するねじを締付ける際に用いられるガイドであって、
軸方向両端に入口と出口を有し、かつ、これら出入口間の長さが前記ねじの全長より長い中空形状をなすとともに、前記出口に向けて次第に縮径されて内側から前記ねじの頭部で押されて広がるように変形可能な先細り部を有し、前記入口が前記ねじより大径で、前記出口が前記ねじ軸部より大径でかつ前記頭部より小径であることを特徴とするねじ締付け用ガイド。
【請求項2】
前記入口を有した直管部と、この直管部の前記入口と反対側の端に連続されて前記出口を有した前記先細り部とを有し、前記先細り部の長さが前記ねじの首下長さより短いことを特徴とする請求項1に記載のねじ締付け用ガイド。
【請求項3】
前記先細り部と、前記入口を有して前記先細り部に一体に連続するテーパ管部とからなり、全体形状が前記出口に向けて次第に縮径するテーパ状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のねじ締付け用ガイド。
【請求項4】
複数の切込みが前記出口に開放して前記先細り部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のねじ締付け用ガイド。
【請求項5】
全体が紙で形成されていることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか一項に記載のねじ締付け用ガイド。
【請求項6】
少なくとも前記先細り部が弾性変形可能な材料で形成されていることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか一項に記載のねじ締付け用ガイド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−63479(P2013−63479A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202417(P2011−202417)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】