説明

ぱちんこ遊技機

【課題】確率変動遊技状態に移行した際には、以降の識別情報の変動回数が所定回数に到達したことを契機として、通常遊技状態に移行させるぱちんこ遊技機(所謂、ST機)において、更なる遊技の興趣性の向上ができるパチンコ機を提供する。
【解決手段】識別情報がある所定態様で停止したことに起因して特別遊技が実行された場合、当該ある所定態様が同一態様であるとしても、当該特別遊技前の抽選遊技状態により異なった抽選遊技状態に移行し得るよう構成されているぱちんこ遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ぱちんこ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在主流のぱちんこ遊技機は、始動口に入球したことを契機として取得された乱数を用いて抽選を実行した上で、識別情報を所定時間変動させた後に停止表示し、停止表示した識別情報が所定態様である場合には、通常時には閉状態である可変入賞口を開状態とする特別遊技が実行されるタイプである。ところで、近年、遊技性向上を更に追及すべく、従来の第一種、第二種、第三種等の枠に縛られない機種開発の必要性が認識されている。
【0003】
しかしながら、従来の遊技性から余りに逸脱してしまうと遊技性の複雑化を招き、遊技者から敬遠される原因ともなりかねない。遊技者にとって遊技性の理解を容易にするためには、従来の仕様の主要部分を踏襲して親しみやすさを維持することが必要であり、その上で斬新な遊技が実現されるような機種の開発が望まれている。
【特許文献1】特開2003−230714
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年のぱちんこ遊技機において、識別情報が所定態様となる確率が低確率である通常遊技状態と、通常遊技状態よりも識別情報が所定態様となる確率が高確率である確率変動遊技状態とを有しており、確率変動遊技状態に移行した際には、以降の識別情報の変動回数が所定回数に到達したことを契機として、通常遊技状態に移行させるぱちんこ遊技機(所謂、ST機)が存在する。このようなぱちんこ遊技機において、遊技者は、当該識別情報の変動回数が所定回数に到達するまでに次回の当りが発生するか否かという点を楽しむのである。しかしながら、このような構成を採用している遊技機は既に多数存在しているため、更なる遊技の興趣性の向上が求められているという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口2210や第2主遊技始動口2110)と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口(例えば、第1大入賞口2120や第2大入賞口2220)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)と、
始動口(例えば、第1主遊技始動口2210や第2主遊技始動口2110)への遊技球の入球を契機として、乱数を取得する乱数取得手段(例えば、乱数取得判定実行手段1120)と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、乱数取得手段(例えば、乱数取得判定実行手段1120)が取得した乱数に基づき当否抽選を実行する抽選実行手段(例えば、当否抽選手段1135)と、
前記当否抽選結果に基づき、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)に表示される識別情報の確定停止表示態様としての停止識別情報を決定する手段であって、前記当否抽選結果が当選である場合には停止識別情報として所定態様を選択する識別情報表示内容決定手段(例えば、図柄内容決定手段1140)と、
識別情報表示内容決定手段(例えば、図柄内容決定手段1140)により決定された内容に従い、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)で識別情報を変動表示した後に停止識別情報を表示するよう制御する識別情報表示制御手段(例えば、表示制御手段1150)と、
識別情報が前記所定態様で停止した場合、可変入賞口(例えば、第1大入賞口2120や第2大入賞口2220)を遊技者にとって有利な状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段(例えば、特別遊技制御手段1170)と、
抽選遊技状態として、前記当否抽選における当選確率が予め定められた確率である低抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率であり、次回当選するまで当該高確率が継続する第一高抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率であり、予め定められた抽選回数分当該高確率が継続する第二高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有する前提下、特別遊技の終了を契機として、第一高抽選確率抽選遊技状態又は第二高抽選確率遊技状態のいずれかに移行するよう制御し得る抽選確率遊技状態移行制御手段(例えば、特定遊技制御手段1180)と
を備え、
抽選確率遊技状態移行制御手段(例えば、特定遊技制御手段1180)は、識別情報がある所定態様で停止したことに起因して特別遊技が実行された場合、当該ある所定態様が同一態様であるとしても、当該特別遊技前の抽選遊技状態により異なった抽選遊技状態に移行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
【0006】
また、本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口2210や第2主遊技始動口2110)と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口(例えば、第1大入賞口2120や第2大入賞口2220)と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)と、
始動口(例えば、第1主遊技始動口2210や第2主遊技始動口2110)への遊技球の入球を契機として、乱数を取得する乱数取得手段(例えば、乱数取得判定実行手段1120)と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、乱数取得手段(例えば、乱数取得判定実行手段1120)が取得した乱数に基づき当否抽選を実行する抽選実行手段(例えば、当否抽選手段1135)と、
前記当否抽選結果に基づき、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)に表示される識別情報の確定停止表示態様としての停止識別情報を決定する手段であって、前記当否抽選結果が当選である場合には停止識別情報として所定態様を選択する識別情報表示内容決定手段(例えば、図柄内容決定手段1140)と、
識別情報表示内容決定手段(例えば、図柄内容決定手段1140)により決定された内容に従い、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部2131や第2主遊技図柄表示部2231)で識別情報を変動表示した後に停止識別情報を表示するよう制御する識別情報表示制御手段(例えば、表示制御手段1150)と、
識別情報が前記所定態様で停止した場合、可変入賞口(例えば、第1大入賞口2120や第2大入賞口2220)を遊技者にとって有利な状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段(例えば、特別遊技制御手段1170)と、
抽選遊技状態として、前記当否抽選における当選確率が予め定められた確率である低抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率である高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有し、更には、高抽選確率遊技状態として、当否抽選の度に、高抽選確率遊技状態から低抽選確率遊技状態への転落抽選を実行し、転落抽選に当選した場合には、予め定められた契機にて高確率抽選遊技状態から低抽選確率遊技状態に移行させる構成下、予め定められた確率で転落抽選が実行される第一高抽選確率遊技状態と、第一高抽選確率遊技状態よりも前記転落抽選における当選確率が高確率である第二高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有する前提下、特別遊技の終了を契機として高抽選確率遊技状態に移行するよう制御し得る抽選確率遊技状態移行制御手段(例えば、特定遊技制御手段1180)と
を備え、
抽選確率遊技状態移行制御手段(例えば、特定遊技制御手段1180)は、識別情報がある所定態様で停止したことに起因して特別遊技が実行され、当該特別遊技の終了を契機として高抽選確率遊技状態に移行した場合、当該ある所定態様が同一態様であるとしても、当該特別遊技前の抽選遊技状態により異なった抽選遊技状態に移行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
【発明の効果】
【0007】
本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、確率変動遊技状態に移行した際には、以降の識別情報の変動回数が所定回数に到達したことを契機として、通常遊技状態に移行させるぱちんこ遊技機(所謂、ST機)において、更なる遊技の興趣性の向上が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施形態に係るぱちんこ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、実施形態に係るぱちんこ遊技機の背面図である。
【図3】図3は、実施形態に係るぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】図4は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図5】図5は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での乱数取得処理のフローチャートである。
【図6】図6は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図7】図7は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図8】図8は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での電動役物駆動判定実行処理のフローチャートである。
【図9】図9は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での電動役物駆動判定実行処理にて参照されるテーブル構成図である。
【図10】図10は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での通常遊技制御処理のフローチャートである。
【図11】図11は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【図12】図12は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理にて参照されるテーブル構成図である。
【図13】図13は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄の変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
【図14】図14は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図15】図15は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理フローチャートである。
【図16】図16は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理にて参照されるテーブル構成図である。
【図17】図17は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図18】図18は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図19】図19は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理にて参照されるテーブル構成図である。
【図20】図20は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図21】図21は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置側での保留情報管理・保留表示制御処理のフローチャートである。
【図22】図22は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図23】図23は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図24】図24は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
【図25】図25は、実施形態に係るぱちんこ遊技機における作用図である。
【図26】図26は、実施形態の変更例1に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【図27】図27は、実施形態の変更例1に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図28】図28は、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図29】図29は、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図30】図30は、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機における作用図である。
【図31】図31は、第二実施形態の変更例1に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【図32】図32は、第二実施形態の変更例1に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図33】図33は、第二実施形態の変更例1に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図34】図34は、第二実施形態の変更例2に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【図35】図35は、第二実施形態の変更例2に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での電動役物駆動判定実行処理のフローチャートである。
【図36】図36は、第二実施形態の変更例2に係るぱちんこ遊技機における、主制御装置側での電動役物駆動判定実行処理にて参照されるテーブル構成図である。
【実施するための形態】
【0009】
はじめに、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の意義を説明することとする。尚、各用語の意義は特に限定されないが、理解の容易上例示的に説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む(特に、本明細書においては、一の入賞口に遊技球が入球(入賞)した際、賞球が払出される場合と払出されない場合がある)。「識別情報」とは、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよく、例えば、視覚的なものとしては、数字、文字、図柄等の形状のあるものを通じて情報出力するもの(例えば、主制御装置側で管理する主遊技図柄や補助遊技図柄、副制御装置側で管理する演出遊技に関連する装飾図柄)を挙げることができる。「開状態」とは、遊技球が流入可能な状態や流入し易い状態を指し、「閉状態」とは、遊技球が流入不能な状態や遊技球が流入困難な状態を指す。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、主遊技用乱数としては、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。また、補助遊技用乱数としては、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」を挙げることができる{但し、これはあくまで一例であり、前述した図柄決定乱数の他、或いはこの乱数の代わりに、易入球状態への移行可否を決定する「当選乱数」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、易入球状態の継続時間や易入球状態の実行態様(例えば、開放態様、開閉態様)を決定するための「易入球状態決定用乱数」のいずれか一又は任意の複数の組み合わせを含んでいてもよい}。「遊技状態」とは、例えば、遊技が進行していない非遊技状態、遊技が進行している遊技状態、特別遊技状態(例えば、可変入賞口への所定個数の入賞及び/又は可変入賞口の開放又は開閉時間が所定時間に到達するまで、通常は閉状態である可変入賞口が開放し続けるか開閉する単位遊技を一又は複数回実行する遊技)、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態、当該非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が無い非補助遊技状態(所謂、普通図柄非時短状態)、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(所謂、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知の時間が短い)、特別遊技への移行と関連した識別情報の変動時間(平均値)が予め定められた値である非時短状態(所謂、特別図柄非時短状態)、所定図柄が停止表示されたことを契機として所定期間に亘って図柄変動時間を一の時間値とする限定頻度遊技状態、保留数が所定数以上(又は超過)となったことを契機として図柄変動時間を相対的に短縮する保留数時短遊技状態、演出モード状態(例えば、ミッションモード、潜伏確変を期待させるモード、保留結果の事前判定に基づく先読み演出モード)、等を挙げることができる。
【0010】
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、本実施形態に係る第1種第1種複合機には何ら限定されず、他のぱちんこ遊技機{例えば、ぱちんこ遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等)}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、本形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
【0011】
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0012】
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0013】
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0014】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口2210、第2主遊技始動口2110、補助遊技始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230、演出表示装置2310、補助遊技図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0015】
次に、第1主遊技始動口2210は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口2210は、第1主遊技始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置2211は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
【0016】
次に、第2主遊技始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口2110は、第2主遊技始動口入球検出装置2111と、第2主遊技始動口電動役物2112と、第2主遊技始動口電動役物2112を開閉させるための第2主遊技始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置2111は、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物2112は、第2主遊技始動口2110に遊技球が入賞不能な閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞可能な開放状態に可変する。
【0017】
ここで、図1に示すように、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1主遊技始動口2210の存在により、第2主遊技始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2主遊技始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
【0018】
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口2110側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口2210側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110とを重ねるように配置したがこれにも限定されず、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110とを離隔して設けるよう構成してもよい。その場合には、例えば、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110との入球割合が略同一となるよう構成してもよい。
【0019】
次に、補助遊技始動口2410は、補助遊技始動口入球検出装置2411を備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置2411は、補助遊技始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口2410への遊技球の入球は、第2主遊技始動口2110側に設けられた第2主遊技始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0020】
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄)が大当り図柄や小当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、各主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)を開閉させるための第1大入賞口電動役物ソレノイド2122a(第2大入賞口電動役物ソレノイド2222a)とを備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1主遊技に基づく特別遊技と第2主遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
【0021】
次に、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)と、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0022】
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0023】
次に、演出表示装置2310は、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
【0024】
次に、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄表示部2421と、補助遊技図柄保留表示部2422とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
【0025】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0026】
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口2210(第2主遊技始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上等での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置(サブサブ基板)2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、ぱちんこ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0027】
次に、図3のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置(主制御基板)1000は、遊技に係る各種周辺機器と情報伝達可能に接続されている。まず、主制御装置1000は、I/Oポートを介して、遊技周辺機器2000(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器2400)と接続されている。具体的には、第1主遊技始動口2210(第2主遊技始動口2110)や第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)又は補助遊技始動口2410等からの各種入球信号を受信したり、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)や補助遊技図柄表示装置2420等への表示コマンドを送信したりする。更に、主制御装置1000は、演出制御を司る演出制御手段(サブメイン基板)2320と、一方向的に情報送信可能なように接続されている。尚、演出制御手段2320は、演出を実行する演出表示装置2310(サブサブ基板)に演出コマンドを送信可能なように接続されている。更に、主制御装置1000は、賞球払出の制御を司る賞球払出制御装置(賞球払出制御基板)3000と双方向に情報伝達可能に接続されている。尚、賞球払出制御装置3000は、賞球払出動作を実行する賞球払出装置(ステッピングモータ等の駆動手段とスプロケット等を含む装置)を駆動制御可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御基板1000、サブ基板(演出制御手段2320、演出表示装置2310)、賞球払出制御基板3000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0028】
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1遊技、第2遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報〔例えば、サブメイン基板2320側には、主遊技に関しては、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、16R大当り(出球あり)、2R大当り(出球あり)、2R大当り(出球無し)、小当り、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等;補助遊技に関しては、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(当り、ハズレ)、変動時間に関する情報、電動役物の開始信号・終了信号、保留情報等;賞球払出制御基板3000側には、賞球払出コマンド〕を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400と、を有している。
【0029】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1主遊技側乱数・第2主遊技側乱数・補助遊技側乱数に基づき特別遊技の当否及び第2主遊技始動口電動役物2112の開放可否を抽選する当否抽選手段1135と、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動開始条件{特別遊技中でないこと、主遊技図柄の変動中でないこと等}を充足したか否か及び補助遊技図柄の変動開始条件(電動役物が開放中でないこと、補助遊技図柄が変動中でないこと)の判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2主遊技始動口2110側に設けられた第2主遊技始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電動役物開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、限定頻度遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(入賞容易状態)、主遊技図柄や補助遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技関連情報一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0030】
まず、入球判定手段1110は、第1主遊技始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1主遊技始動口入球判定手段1111と、第2主遊技始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2主遊技始動口入球判定手段1112と、補助遊技始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技始動口入球判定手段1113とを有している。
【0031】
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1主遊技当選乱数、第1主遊技変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得する第1主遊技乱数取得判定実行手段1121と、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2主遊技当選乱数、第2主遊技変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数等)を取得する第2主遊技乱数取得判定実行手段1122と、補助遊技側選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数(例えば、補助遊技当選乱数、補助遊技変動態様決定乱数、補助遊技図柄決定乱数等)を取得するための補助遊技乱数取得判定実行手段1123とを有している。
【0032】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0033】
次に、保留制御手段1130は、第1主遊技図柄に係る変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1主遊技図柄保留手段1131と、第2主遊技図柄に係る変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2主遊技図柄保留手段1132と、補助遊技図柄に係る変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aに保留するための補助遊技図柄保留手段1133と、を有している。ここで、第1主遊技図柄保留手段1131、第2主遊技図柄保留手段1132及び補助遊技図柄保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
【0034】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、大当りや小当りである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に特別遊技実行許可フラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、第2主遊技始動口電動役物2112を開放させるか否かを決定する電動役物開放可否決定手段1135cと、第2主遊技始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電動役物開放当否抽選テーブル1135dと、を有している(テーブルの詳細な構成については後述する)。
【0035】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1主遊技側乱数(特に、第1主遊技図柄決定乱数及び第1主遊技変動態様決定乱数)に基づき、第1主遊技図柄に係る停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1主遊技内容決定手段1141と、取得した第2主遊技側乱数(特に、第2主遊技図柄決定乱数及び第2主遊技変動態様決定乱数)に基づき、第2主遊技図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2主遊技内容決定手段1142と、取得した補助遊技側乱数(特に、補助遊技図柄決定乱数及び補助遊技変動態様決定乱数)に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技内容決定手段1143と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0036】
まず、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)を有している。そして、第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)の停止図柄を決定する際に参照される第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)と、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)と、を有している(テーブルの詳細な構成については後述する)。
【0037】
次に、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aを有している。更に、補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aは、補助遊技図柄の停止図柄を決定する際に参照される補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1と、補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2とを有している(テーブルの詳細な構成については後述する)。
【0038】
次に、表示制御手段1150は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131上で、所定時間第1主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1主遊技図柄制御手段1151と、第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231上で、所定時間第2主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2主遊技図柄制御手段1152と、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段1154と、を有している。
【0039】
ここで、第1主遊技図柄制御手段1151は、前記第1主遊技内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2主遊技図柄制御手段1152は、前記第2主遊技内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上での補助遊技図柄の変動時間を管理するための補助遊技図柄変動時間管理手段1154aを有している。また、補助遊技図柄変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
【0040】
次に、電動役物開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を決定する際に参照される電動役物開放時間決定用参照テーブル1163と、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を管理する電動役物開放時間管理用タイマ1162と、第2主遊技始動口電動役物2112の開閉態様を決定する電動役物開閉態様決定手段1164と、を有している。
【0041】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(高利益特別遊技、低利益特別遊技、実質賞球無特別遊技)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当りに当選している(特別遊技実行許可フラグがオンである)か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。
【0042】
また、特別遊技時間管理手段1174は、ラウンド時間を管理するラウンド実行用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している(テーブルの詳細な構成については後述する)。
【0043】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技の内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、主遊技遊技状態に係る特定遊技の内容を決定するために参照される主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aと、補助遊技遊技状態に係る特定遊技の内容を決定するために参照される補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bと、を更に有している(テーブルの詳細な構成については後述する)。また、特定遊技終了条件判定手段1181は、特定遊技に係る実行回数をカウントするための主遊技回数制限カウンタ1181bと、特定遊技に係る実行時間を計時するための主遊技時間制限カウンタ1181cと、を更に有している。
【0044】
次に、遊技関連情報一時記憶手段1190は、主遊技図柄に関する制御や特別遊技に関する制御等の主遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための主遊技関連情報一時記憶手段1191と、補助遊技図柄に関する制御や第2主遊技始動口電動役物2112に関する制御等の補助遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192と、を有している。
【0045】
ここで、主遊技関連情報一時記憶手段1191は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aと、主遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための主遊技側遊技状態一時記憶手段1191bと、特別遊技の処理に関する情報を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cと、を有している。
【0046】
また、補助技関連情報一時記憶手段1192は、補助遊技図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための補助遊技図柄関連情報一時記憶手段1192aと、補助遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bと、を有している。
【0047】
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器2000は、第1主遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400と、演出出力に係るサブ基板(サブメイン基板2320、サブサブ基板2310)と、払出実行に係る賞球払出制御基板3000と、を有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0048】
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口2210と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置2130とを有している。
【0049】
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口2110と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置2230とを有している。
【0050】
次に、第1・第2遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、を有する。
【0051】
次に、補助遊技周辺機器2400は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112の開放の契機となる補助遊技始動口2410と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置2420とを有している。
【0052】
次に、演出制御手段2320(サブメイン基板と称される副制御基板)は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322と、を有している。ここで、演出制御手段2320が実行する主たる演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄と称される、遊技の結果に影響を与えない演出用図柄の表示制御である。以下、上記各手段を詳述する。
【0053】
まず、情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する情報(例えば、図柄情報、遊技状態情報、特別遊技情報等)や補助遊技に関する情報(例えば、図柄情報、遊技状態情報、電動役物の開閉情報等)を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
【0054】
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2322dと、を有している。
【0055】
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照するための停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2と、を更に有している。
【0056】
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
【0057】
尚、演出制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本実施形態においては、演出制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
【0058】
尚、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0059】
次に、図4〜図24のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図19のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。
【0060】
はじめに、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する補助遊技始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理10を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電動役物駆動判定実行処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に、賞球払出決定手段1400)は、入賞口(始動口)毎に予め定められた賞球数に基づき賞球払出制御処理を実行し、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0061】
次に、図5は、図4におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技側乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の主遊技側乱数取得処理を実行し、次の処理(ステップ1200の電動役物駆動判定実行処理)に移行する。
【0062】
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、補助遊技始動口入球判定手段1113は、補助遊技始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(本例では、4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技側乱数を取得する。次に、ステップ1108で、補助遊技図柄保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aにセット(保留)する形で保留球を1加算する。次に、ステップ1110で、情報送信手段1300は、当該保留情報を演出制御手段2320側に送信し、次の処理(ステップ1300の主遊技側乱数取得処理)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合には、次の処理(ステップ1300の主遊技側乱数取得処理)に移行する。
【0063】
次に、図7は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段1111は、第1主遊技始動口2210の第1主遊技始動口入球検出装置2211から第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(本例では、4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技側乱数(第1主遊技当選乱数、第1主遊技変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得し、第1主遊技図柄保留手段1131が、第1主遊技図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1主遊技側乱数を第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aにセット(保留)する。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1主遊技図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2主遊技始動口入球判定手段1112は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口入球検出装置2111から第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(本例では、4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技側乱数(第2主遊技当選乱数、第2主遊技変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数)を取得し、第2主遊技図柄保留手段1132が、第2主遊技図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2主遊技側乱数を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aにセット(保留)する。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2主遊技図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(ステップ1200の電動役物駆動判定実行処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(ステップ1200の電動役物駆動判定実行処理)に移行する。
【0064】
次に、図8は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電動役物開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを参照し、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。以下、当該ステップ1206でYesである場合、補助遊技電動役物(第2主遊技始動口電動役物2112)の開放当否抽選(補助遊技図柄の停止図柄決定)処理、補助遊技図柄の変動時間の決定処理、補助遊技図柄の変動表示処理、補助遊技電動役物の開放時間決定処理、補助遊技電動役物の開放制御処理、が実行される。
【0065】
まず、ステップ1250〜ステップ1254にかけて、補助遊技電動役物の開放当否抽選(補助遊技図柄の停止図柄決定)処理が実行される。具体的には、はじめに、ステップ1250で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bを参照し、補助遊技確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1250でYesの場合、ステップ1252で、電動役物開放可否決定手段1135cは、今回消化される補助遊技側乱数に基づき、電動役物開放当否抽選テーブル1135d(補助遊技確変時用)を参照して当否を決定し、続いて、補助遊技内容決定手段1143は、当否結果に基づき、補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1を参照して停止図柄を決定する。他方、ステップ1250でNoの場合、ステップ1254で、電動役物開放可否決定手段1135cは、今回消化される補助遊技側乱数に基づき、電動役物開放当否抽選テーブル1135d(補助遊技通常時用)を参照して当否を決定し、続いて、補助遊技内容決定手段1143は、当否結果に基づき、補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1を参照して停止図柄を決定する。
【0066】
ここで、図9(補助遊技テーブル1)は、電動役物開放当否抽選テーブル1135dの一例である。本例に示されるように、補助遊技確変時用テーブルにおいては、補助遊技通常時用テーブルと比して、相対的に当り(当選)となる確率が高くなるよう構成されている。また、図9(補助遊技テーブル2)は、補助遊技停止図柄決定用参照テーブル1143a−1の一例である。本例に示されるように、補助遊技側乱数(当選乱数)に基づき、当否結果が「ハズレ」として決定された場合には、所定のハズレ図柄「−」が割り当てられるように構成されている。他方、補助遊技側乱数(当選乱数)に基づき、当否結果が「当選」として決定された場合には、所定の当り図柄「7」が割り当てられるよう構成されている。
【0067】
尚、本実施形態では、補助遊技電動役物の開放当否抽選を実行した後、当否結果と対応した停止図柄を割り当てるように構成したが、当選図柄とハズレ図柄が存在する停止図柄決定用抽選テーブルを用いて停止図柄を直接決定するように構成してもよい。この場合、補助遊技確変時用テーブルにおける当選図柄の選択率が補助遊技通常時用テーブルにおける選択率よりも高く設定されている。また、本例では、補助遊技確変フラグは1種類のみしかないが、複数種(例えば3種)設け、それぞれ当選確率を異ならしめるように構成してもよい(例えば、当選確率が高い順に、補助遊技確変Aフラグオン>補助遊技確変フラグBオン>補助遊技確変フラグCオン>補助遊技確変フラグオフ)。
【0068】
図8のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1256〜ステップ1260にかけて、補助遊技図柄の変動時間の決定処理が実行される。具体的には、はじめに、ステップ1256で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bを参照し、補助遊技時短フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1256でYesの場合、ステップ1258で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2を参照し、補助遊技図柄の変動時間(本例では、T)をセットする。他方、ステップ1256でNoの場合、ステップ1260で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2を参照し、補助遊技図柄の変動時間{本例では、T(T>T)}をセットする。
【0069】
ここで、図9(補助遊技テーブル3)は、補助遊技変動態様決定用参照テーブル1143a−2の一例である。本例に示されるように、補助遊技時短フラグがオンである状況下で補助遊技図柄が変動する場合、当該フラグがオフである状況下と比較して短時間変動するように構成されている(例えば、変動時間T=1秒、変動時間T=30秒)。
【0070】
尚、本実施形態では、補助遊技図柄の変動時間を決定する際、補助遊技時短フラグのオンオフで一義的に変動時間が割り当てられる(即ち、参照テーブルの形)ように構成したが、これに限定されず、抽選テーブルの構成を採ってもよい。この場合、選択頻度を踏まえての選択される時間の平均時間が、補助遊技時短時の方が補助遊技通常時よりも短くなるように構成されていればよく、補助遊技時短時と補助遊技通常時とで同一変動時間のものが選択される場合があっても、更には補助遊技時短時の方が補助遊技通常時よりも長い変動時間のものが選択される場合があってもよい。また、本例では、補助遊技時短フラグは1種類のみしかないが、複数種(例えば3種)設け、それぞれ変動時間(或いは前述した平均時間)を異ならしめるように構成してもよい(例えば、変動時間が短い順に、補助遊技時短Aフラグオン>補助遊技時短フラグBオン>補助遊技時短フラグCオン>補助遊技時短フラグオフ)。
【0071】
図8のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1212〜ステップ1220にかけて、補助遊技図柄の変動表示処理が実行される。まず、ステップ1212で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、補助遊技図柄保留手段1133は、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、補助遊技図柄表示部2421上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1215で、情報送信手段1300は、補助遊技図柄の変動表示を開始した旨の情報(補助遊技図柄変動開始情報)を演出制御手段2310側に送信する。次に、ステップ1216で、補助遊技図柄変動時間管理手段1154aは、補助遊技図柄変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技図柄表示部2421上で、ステップ1252又はステップ1254で補助遊技内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。次に、ステップ1219で、情報送信手段1300は、補助遊技図柄の変動表示が終了した旨の情報(補助遊技図柄変動終了情報)を演出制御手段2310側に送信する。そして、ステップ1220で、補助遊技図柄制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。
【0072】
次に、ステップ1222〜ステップ1266にかけて、補助遊技電動役物の開放時間決定処理が実行される。まず、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1262で、電動役物開閉態様決定手段1164は、補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bを参照し、開放延長フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1262でYesの場合、ステップ1264で、電動役物開閉態様決定手段1164は、電動役物開放時間決定用参照テーブル1163を参照し、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間{本例では、T(T>T)}を補助遊技関連情報一時記憶手段1192にセットする。他方、ステップ1262でNoの場合、ステップ1263で、電動役物開閉態様決定手段1164は、当該補助遊技図柄の停止図柄が「補助遊技特定当り図柄」であるか否かを判定する。ステップ1263でYesの場合には、ステップ1264に移行し、ステップ1263でNoの場合には、ステップ1266で、電動役物開閉態様決定手段1164は、電動役物開放時間決定用参照テーブル1163を参照し、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間{本例では、T(T>T)}を補助遊技関連情報一時記憶手段1192にセットする。
【0073】
ここで、図9(補助遊技テーブル4)は、電動役物開放時間決定用参照テーブル1163の一例である。本例に示されるように、開放延長フラグがオンである状況下で第2主遊技始動口電動役物2112が開放する場合、当該フラグがオフである状況下と比較して長時間開放するように構成されている(例えば、開放時間T=5秒、開放時間T=0.2秒)。尚、本実施形態においては、第2主遊技始動口電動役物2112を開閉させる態様として、所定の時間分だけ開放動作のみを行うよう構成されているが、これには限定されない。その場合には、所定の時間分だけ開放動作を行う態様だけでなく、所定の時間内において複数回の開閉動作を行うよう構成してもよい。例えば、開放延長フラグがオンの場合、所定時間(本例では、5秒)分だけ開放動作を行う態様と、所定時間内において、複数回の開閉動作(例えば、2.5秒の開閉動作を2回)を行う態様の何れかを、抽選によって決定するよう構成する例を挙げることができる。
【0074】
尚、本例では、開放延長フラグは1種類のみしかないが、複数種(例えば3種)設け、それぞれ開放時間(或いは前述した平均時間)を異ならしめるように構成してもよい(例えば、開放時間が長い順に、開放延長Aフラグオン>開放延長フラグBオン>開放延長フラグCオン>開放延長フラグオフ)。
【0075】
図8のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1226〜ステップ1234にかけて、補助遊技電動役物の開放制御処理が実行される。まず、ステップ1226で、電動役物開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電動役物開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を開放すると共に、電動役物開放期間管理用タイマ1162をスタートする。次に、ステップ1229で、情報送信手段1300は、第2主遊技始動口電動役物2112の開放動作を開始した旨の情報(電動役物開放開始情報)を演出制御手段2310側に送信する。次に、ステップ1230で、電動役物開閉制御手段1160は、電動役物開放期間管理用タイマ1162を参照し、補助遊技関連情報一時記憶手段1192に一時記憶した開放時間の終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電動役物開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の第2主遊技始動口電動役物2112を閉鎖すると共に、電動役物開放期間管理用タイマ1162を停止(及びゼロクリア)する。次に、ステップ1233で、情報送信手段1300は、第2主遊技始動口電動役物2112の開放動作を終了した旨の情報(電動役物開放終了情報)を演出制御手段2310側に送信する。次に、ステップ1234で、電動役物開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ14の通常遊技処理)に移行する。
【0076】
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(ステップ14の通常遊技処理)に移行する。
【0077】
次に、図10は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述する第1主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述する第2主遊技図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述する特別遊技作動条件判定処理を実行し、次のステップ(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。
【0078】
次に、図11は、図10におけるステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理及び第2主遊技図柄表示処理のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側及び第2主遊技図柄側で共通するため、特記する場合を除き、第1主遊技図柄側を主に記載することとし、第2主遊技図柄側は括弧書きで記載する。まず、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。次に、ステップ1402で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。尚、「変動開始許可フラグ」とは、後述する変動開始条件充足判定処理においてオンとなる、特別遊技中や主遊技図柄が変動中でないこと等を条件としてオンになるフラグである。ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、主遊技関連情報一時記憶手段1191のフラグ領域にアクセスし、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。
【0079】
次に、ステップ1404で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)を読み出す。次に、ステップ1405で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a)から当該読み出した第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)を削除すると共に、残りの図柄変動に係る第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)をシフトする。次に、ステップ1407で、当否抽選手段1135は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数){第2主遊技側乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1主遊技用当否抽選テーブル1135b−1(第2主遊技用当否抽選テーブル1135b−3)を参照し、主遊技図柄当否(大当り、小当り)抽選を実行する。
【0080】
ここで、図12(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル1135b−1及び第2主遊技用当否抽選テーブル1135b−3の一例である。本例に示されるように、主遊技確変遊技(確率変動遊技)時用テーブルにおいては、主遊技非確変遊技時用テーブルと比して、相対的に当り(当選)となる確率が高くなるよう構成されている。尚、本例における大当り及び小当りに係る当選確率はあくまで例示である。
【0081】
尚、本実施形態では、同一の抽選テーブルで大当り及び小当りの抽選を実行したがこれには限定されない。例えば、当否抽選に際しては、先に大当り抽選テーブルを参照して大当り抽選を実行し、大当り抽選にはずれた場合、更に小当り抽選テーブルを参照して小当り抽選を実行するように構成してもよい。更には、先に小当り抽選テーブルを参照して小当り抽選を実行し、小当り抽選にはずれた場合又は当たった場合でも重ねて大当り抽選を実行してもよい。
【0082】
図11のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当りか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191a内の当りフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
【0083】
次に、ステップ1412で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)を参照し、第1主遊技側乱数(特に、第1主遊技図柄決定乱数){第2主遊技側乱数(特に、第2主遊技図柄決定乱数)}に基づいて第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する停止図柄を決定すると共に、当該決定した停止図柄を第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶し、ステップ1413に移行する。
【0084】
ここで、図12(主遊技テーブル2)は、第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1及び第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、当否抽選結果が大当りであった場合、複数の停止図柄の内から一の停止図柄が決定されるよう構成されている。尚、本例における図柄の種類及び図柄選択確率はあくまで例示である。
【0085】
図11のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1413で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)を参照し、第1主遊技側乱数(特に、第1主遊技変動態様決定乱数){第2主遊技側乱数(特に、第2主遊技変動態様決定乱数)}に基づいて第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する変動態様を決定すると共に、当該決定した変動態様を第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶する。
【0086】
ここで、図12(主遊技テーブル3)は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例である(第1主遊技側と第2主遊技側とでは両者のテーブル構成が共通するので一纏めにして示す)。本例に示されるように、主遊技時短遊技時のテーブル(下段テーブル)においては、主遊技非時短遊技時のテーブル(上段テーブル)と比較して相対的に短い変動時間が選択されるよう構成されている。即ち、主遊技時短遊技状態である状況下においては、主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮されることとなる。尚、本例はあくまで一例であり、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。
【0087】
図11のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231)上で、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始すると共に、第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)をスタートする。次に、ステップ1420で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、主遊技関連情報一時記憶手段1191内の変動中フラグをオンする。
【0088】
そして、ステップ1422で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)を参照して、当該主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
【0089】
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aを参照し、当りフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191a内の当りフラグをオフにする。次に、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1447−1で、特定遊技制御手段1180は、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aを参照し、今回の当りが小当りでないか否かを判定する。ステップ1447−1でYesの場合、ステップ1447−2で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190における遊技内容決定用情報一時記憶領域内の記憶内容を、今回の特別遊技への移行契機となった当選図柄、現在の遊技状態(主遊技側及び補助遊技側の遊技状態)にて更新し、ステップ1428に移行する。他方、ステップ1447−1でNoの場合には、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。ここで、ステップ1447−2の処理にて更新(バックアップ)された遊技内容決定用情報一時記憶領域内の記憶内容は、後述するように、当該特別遊技後の遊技状態を決定する際に適宜参照されることとなる。
【0090】
次に、ステップ1428で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、主遊技関連情報一時記憶手段1191内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)は、第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)を停止(及びリセット)する。
【0091】
次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、主遊技関連情報一時記憶手段1191を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0092】
次に、図13は、図11におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cをそれぞれ参照し、特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、主遊技関連情報一時記憶手段1191にアクセスし、現在第1主遊技図柄も第2主遊技図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の保留、即ち、本例では第2主遊技図柄側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、主遊技関連情報一時記憶手段1191にアクセスし、優先消化側の第2主遊技図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。他方、ステップ1808でNoの場合(優先消化側の保留が無い場合)には、ステップ1812で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、主遊技関連情報一時記憶手段1191にアクセスし、非優先消化側の第1主遊技図柄に係る変動許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802又はステップ1804でNoの場合にも次の処理(ステップ1402)に移行する。
【0093】
次に、図14は、図11におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、主遊技長期確変フラグ(当該フラグについては後述する)がオフであるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、主遊技短期確変フラグ(当該フラグについては後述する)がオンであるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1453で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bを参照して、当該カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1453でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bを参照して、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1457で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190内の主遊技短期確変フラグをオフにする。そして、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190内の時間短縮遊技関連フラグ(主遊技時短フラグ、補助遊技確変フラグ、補助遊技時短フラグ、開放延長フラグ)を全てオフにし、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1451、ステップ1452、ステップ1453及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0094】
次に、図15は、図10におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、各種パラメータに基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする。以上で、特別遊技内容のセット処理を終了する。
【0095】
ここで、図16(特別遊技テーブル1)は、特別遊技内容参照テーブル1172aの一例である。本例に示されるように、当り図柄「7A及び7B」は、獲得できる出球の期待値が大きい高利益特別遊技である。他方、「3A、3B」は、高利益特別遊技よりも獲得できる出球の期待値が小さい低利益特別遊技である。また、当り図柄「7A、7B」と当り図柄「1A、1B」の場合、開放時間が異なる(前者は30秒、後者は0.25秒)ものの、ラウンド中は開放し続ける特別遊技が実行されるという点で共通する。他方、当り図柄「2A、2B」(小当り)の場合は、1ラウンド中に開閉する開放パターンの特別遊技が実行される。このように、前述した当り図柄「1A、1B」と当り図柄「2A、2B」とを比較すると、内部的には相違するものの、一回の開閉時間(0.25秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当り1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当り2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は全く同一の開放時間・開放パターンの特別遊技が繰り広げられる。尚、当り図柄「1A、1B」と、当り図柄「2A、2B」(小当り)では、特別遊技後の遊技状態の移行態様が異なっており、特に小当りである当り図柄「2A、2B」においては、特別遊技移行時の遊技状態と特別遊技後の遊技状態が同一である(即ち、遊技状態が移行しない)ことを補足しておく。
【0096】
図15のフローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ1508〜ステップ1515にかけて、特別遊技が大当りである場合のフラグやカウンタのクリア処理が実行される。具体的には、まず、ステップ1508で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、今回の当りが小当りでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1512で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b及び補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bを参照し、特定遊技に係る遊技状態フラグの内、オンであるフラグが存在しているか否かを判定する。ステップ1512でYesの場合、ステップ1514で、特定遊技制御手段1180は、ステップ1512で該当するフラグ(即ち、オンである特定遊技に係る遊技状態フラグ)をすべてオフにして、ステップ1515に移行する。尚、ステップ1512でNoの場合にも、ステップ1515に移行する。次に、ステップ1515で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値をクリア(ゼロクリア)する。
【0097】
そして、ステップ1518で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行し、ステップ1508でNoの場合にはステップ1518に移行する。
【0098】
次に、図17は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技の開始表示を指示する旨の情報(特別遊技開始表示指示情報)を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ5000の賞球払出制御処理)に移行する。
【0099】
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1626に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技制御手段1170は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放すると共に、ラウンド実行用タイマ1174aをスタートし、ステップ1626に移行する。
【0100】
次に、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cの入賞球カウンタを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して当該ラウンド実行に係る所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628でYesの場合には、ステップ1630に移行し、他方、ステップ1628でNoの場合には、次の処理(ステップ5000の賞球払出制御処理)に移行する。
【0101】
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174aを停止(及びリセット)する。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、高利益特別遊技に係る大当りであれば16ラウンド、実質賞球無特別遊技に係る小当りであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技の終了表示を指示する旨の情報(特別遊技終了表示指示情報)を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ5000の賞球払出制御処理)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(ステップ5000の賞球払出制御処理)に移行する。
【0102】
次に、図18は、図17におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)内の遊技状態情報(換言すれば、当該特別遊技移行前の遊技状態)を参照する。次に、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、当該参照した遊技状態情報が主遊技非確変遊技状態(主遊技長期確変フラグ、主遊技短期確変フラグが共にオフ)であるか否かを判定する。ステップ9004でYesの場合、ステップ9006で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)内の当り図柄情報(換言すれば、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄)に基づき、主遊技非確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して主遊技遊技状態を決定すると共に、当該決定した主遊技遊技状態を主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内にセット(フラグのオン/オフをセット)し、ステップ9014に移行する。
【0103】
ここで、図19(遊技状態移行テーブル1−1)は、主遊技非確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aの一例である。ここで、本例に示されるように、当該特別遊技移行前の遊技状態が主遊技非確変遊技状態であって、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄が「1A、1B」であった場合には、特別遊技終了後の主遊技遊技状態が、主遊技非確変遊技状態(主遊技長期確変フラグ、主遊技短期確変フラグが共にオフ)に移行することとなる。他方、当該特別遊技移行前の遊技状態が主遊技非確変遊技状態であって、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄が「3A、3B」であった場合には、特別遊技終了後の主遊技遊技状態が、主遊技短期確変遊技状態(主遊技長期確変フラグ=オフ、主遊技短期確変フラグ=オン)に移行することとなる。また、当該特別遊技移行前の遊技状態が主遊技非確変遊技状態であって、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄が「7A、7B」であった場合には、特別遊技終了後の主遊技遊技状態が、主遊技長期確変遊技状態(主遊技長期確変フラグ=オン、主遊技短期確変フラグ=オフ)に移行することとなる。尚、主遊技短期確変遊技状態又は主遊技長期確変遊技状態に移行する場合には、主遊技時短遊技状態(主遊技時短フラグ=オン)に移行することとなる。
【0104】
他方、ステップ9004でNoの場合、ステップ9008で、特定遊技制御手段1180は、当該参照した遊技状態情報が主遊技短期確変遊技状態であるか否かを判定する。ステップ9008でYesの場合、ステップ9010で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)内の当り図柄情報に基づき、主遊技短期確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して主遊技遊技状態を決定すると共に、当該決定した主遊技遊技状態を主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内にセットし、ステップ9014に移行する。
【0105】
ここで、図19(遊技状態移行テーブル1−2)は、主遊技短期確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aの一例である。ここで、図19(遊技状態移行テーブル1−1)との相違点は、当該特別遊技移行前の遊技状態が主遊技短期確変遊技状態であって、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄が「3A、3B」であった場合には、特別遊技終了後の主遊技遊技状態が、主遊技長期確変遊技状態に移行する点である(この点については後述する)。
【0106】
他方、ステップ9008でNoの場合、換言すれば、当該参照した遊技状態情報が主遊技長期確変遊技状態である場合、ステップ9012で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)内の当り図柄情報に基づき、主遊技長期確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して主遊技遊技状態を決定すると共に、当該決定した主遊技遊技状態を主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内にセットし、ステップ9014に移行する。
【0107】
ここで、図19(遊技状態移行テーブル1−3)は、主遊技長期確変遊技状態用の主遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aの一例である。ここで、図19(遊技状態移行テーブル1−2)との相違点は、当該特別遊技移行前の遊技状態が主遊技長期確変遊技状態であって、当該特別遊技への移行契機となった当り図柄が「3A、3B」であった場合には、特別遊技終了後の主遊技遊技状態が、主遊技短期確変遊技状態に移行する点である(この点については後述する)。
【0108】
次に、ステップ9014で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内にセットされた主遊技遊技状態が、主遊技短期確変遊技状態であるか否かを判定する。ステップ9014でYesの場合、ステップ9016で、主遊技回数制限カウンタ1181bに所定値(例えば、20)をセットし、ステップ9020に移行する。尚、ステップ9014でNoの場合には、ステップ9020に移行する。次に、ステップ9020で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内にセットされた主遊技遊技状態に基づき、補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bを参照して補助遊技遊技状態を決定すると共に、当該決定した補助遊技遊技状態を補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192b内にセットし、次の処理(ステップ5000の賞球払出制御処理)に移行する。
【0109】
ここで、図19(遊技状態移行テーブル2)は、補助遊技特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bの一例である。本例に示されるように、主遊技遊技状態が主遊技時短遊技状態(主遊技時短フラグがオン)に移行した場合には、第2主遊技始動口電動役物2112が開放容易となるよう、補助遊技関連のフラグ(補助遊技確変フラグ、補助遊技時短フラグ、開放延長フラグ)が全てオンとなる。他方、主遊技遊技状態が主遊技非時短遊技状態(主遊技時短フラグがオフ)に移行した場合には、第2主遊技始動口電動役物2112が開放困難となるよう、補助遊技関連のフラグ(補助遊技確変フラグ、補助遊技時短フラグ、開放延長フラグ)が全てオフとなるよう構成されている。このように構成することで、補助遊技遊技状態は、主遊技時短遊技状態と連動する形で遊技状態が移行することとなる。
【0110】
次に、図20〜図24のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図20は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ6050で、演出制御手段2320は、後述する保留情報管理・保留表示処理を実行する。次に、ステップ6100(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に対応した後述する第1及び第2装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に対応した後述する第1及び第2装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6300で、演出制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当り中)表示制御処理を実行し、ステップ6050に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0111】
次に、図21は、図20でのステップ6050のサブルーチンに係る、保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。まず、ステップ6052で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から保留情報を受信したか否かを判定する。ステップ6052でYesの場合、ステップ6054で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1内の装図保留カウンタ値に1を加算する。次に、ステップ6055で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から送信された保留情報(例えば、主遊技側乱数値)を装図保留情報一時記憶手段2322b−1内に一時記憶する。そして、ステップ6070で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1内の装図保留カウンタ値と同数の保留表示をし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。他方、ステップ6052でNoの場合、ステップ6056で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報(換言すれば、図柄変動を開始する旨の情報)を受信したか否かを判定する。ステップ6056でYesの場合、ステップ6058で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1内の装図保留カウンタ値に1を減算する。次に、ステップ6059で、装図保留情報表示制御手段2322bは、当該図柄変動に係る保留情報(例えば、主遊技側乱数値)を装図保留情報一時記憶手段2322b−1内から削除し、残りの保留情報をシフトする。そして、ステップ6060で、演出制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ6070に移行する。
【0112】
次に、図22は、図20でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6100(1)と第2装飾図柄に係るステップ6100(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から受信した新たな図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1及び停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2を参照し、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定し、演出表示関連情報一時記憶手段2322dの図柄関連情報エリア内に一時記憶する。そして、ステップ6108で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理{ステップ6200(1)の第1装飾図柄表示制御処理}に移行する。
【0113】
次に、図23は、図20でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6200(1)と第2装飾図柄に係るステップ6200(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322a内の図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322dの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(変動態様)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
【0114】
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から図柄停止に係る情報(図10のステップ1424参照)を受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322dの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0115】
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204又はステップ6212でNoの場合は次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0116】
次に、図24は、図20でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当り中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始表示指示情報を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当り開始表示を行う。そして、ステップ6358で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を適宜表示(大当りの種類によっては表示しないよう構成してもよい)する。次に、ステップ6312で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了表示指示情報を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当り終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322d内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6400の遊技状態報知制御処理)に移行する。
【0117】
尚、ステップ6302でNoの場合には、ステップ6358に移行し、ステップ6304又はステップ6312でNoの場合には、次の処理(ステップ6050の保留情報管理・保留表示処理)に移行する。
【0118】
次に、図25のタイミングチャートを参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の作用について説明する。はじめに、本例は、主遊技遊技状態が異なる状況下において同一の当り図柄「3A」(又は3B)が停止表示された場合において、当該当り図柄に係る特別遊技終了後の遊技状態移行について示した図である。
【0119】
まず、図中1のタイミングにおいて、主遊技遊技状態が「非確変遊技状態」である状況下において、当り図柄「3A」(又は3B)に係る図柄変動が開始される。ここで、本タイミングにおいては、主遊技図柄の当り図柄となる確率が低確率である状況下であり、遊技者にとっては不利な状況下である。
【0120】
次に、図中2のタイミングにおいて、当該当り図柄「3A」(又は3B)に係る特別遊技が終了する。ここで、本タイミングにおいては、主遊技遊技状態が「非確変遊技状態」である状況下での当り図柄「3A」に係る特別遊技終了時であることに起因して、当該特別遊技後の主遊技遊技状態として「短期確変遊技状態」に移行する。このような状況下、新たな図柄変動が開始された場合には、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況となり、遊技者にとっては有利な状況となる。しかしながら、「短期確変遊技状態」は、当該特別遊技後からの図柄変動回数が所定回数(本例では、20回)を超過するまで、という条件の下で主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となる。よって、図中3のタイミングにおいて、当該特別遊技後からの図柄変動回数が所定回数を超過した場合には、主遊技遊技状態が「非確変遊技状態」へと移行する。即ち、本実施形態における「短期確変遊技状態」とは、回数制限付き確変遊技(所謂、ST機能)を意味している。
【0121】
次に、図中4のタイミングにおいて、主遊技遊技状態が「短期確変遊技状態」である状況下において、当り図柄「3A」(又は3B)に係る図柄変動が開始され、図中5のタイミングにおいて、当該当り図柄「3A」(又は3B)に係る特別遊技が終了する。ここで、本タイミングにおいては、主遊技遊技状態が「短期確変遊技状態」である状況下での当り図柄「3A」に係る特別遊技終了時であることに起因して、当該特別遊技後の主遊技遊技状態として「長期確変遊技状態」に移行する。このような状況下、新たな図柄変動が開始された場合には、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況となり、遊技者にとっては有利な状況となる。加えて、「長期確変遊技状態」は、次回の特別遊技が開始されるまで、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率であることを維持する。よって、図中6のタイミングにおいて、当該特別遊技後からの図柄変動回数が所定回数を超過した場合であっても、主遊技遊技状態は「非確変遊技状態」へと移行しない。即ち、本実施形態における「長期確変遊技状態」とは、非回数制限付き確変遊技を意味している。
【0122】
次に、図中7のタイミングにおいて、主遊技遊技状態が「長期確変遊技状態」である状況下において、当り図柄「3A」(又は3B)に係る図柄変動が開始され、図中8のタイミングにおいて、当該当り図柄「3A」(又は3B)に係る特別遊技が終了する。ここで、本タイミングにおいては、主遊技遊技状態が「長期確変遊技状態」である状況下での当り図柄「3A」に係る特別遊技終了時であることに起因して、当該特別遊技後の主遊技遊技状態として「短期確変遊技状態」に移行することとなる。
【0123】
以上のような作用となる結果、本実施形態によれば、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となる状態として、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とが混在すると共に、特別遊技の終了を契機として双方の遊技状態を交互に移行し得ることとなる。よって、遊技者にとっては、次回の当りまで遊技者にとって有利な状態が継続するという平穏な心境にて遊技を進行できる状況と、次回の当りまでに遊技者にとって有利な状態が終了する恐れがあるという緊張した心境にて遊技を進行する状況とが交互に訪れるような遊技性とすることができる。このように、遊技者の心境が起伏に富んだ(所謂、メリハリを効かした)遊技性は、遊技の興趣性を向上するためには欠かせない要素なのである。
【0124】
尚、本実施形態においては、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とを交互に移行し得る主遊技図柄として、当り図柄「3A」(又は3B)についてのみ例示しているが、これには限定されない。また、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とを交互に移行させる遊技状態移行態様にも限定されない。即ち、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とが混在するよう構成されていれば、如何なる主遊技図柄にて如何なる遊技状態移行態様とするかは適宜設計事項の範囲内である。特に、「短期確変遊技状態」において、全ての当り図柄(本例では、「1A、1B」「3A、3B」「7A、7B」)に係る特別遊技後には「長期確変遊技状態」に移行し、「長期確変遊技状態」において、全ての当り図柄に係る特別遊技後には「短期確変遊技状態」に移行するよう構成した場合、特別遊技の発生を契機として「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とを必ず交互に移行することとなり、従来機における所謂権利セットもの遊技機のような仕様とすることができる。
【0125】
尚、本実施形態においては、「長期確変遊技状態」は、次回の特別遊技が開始されるまで、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率であることを維持するよう構成されているが、これには限定されない。その場合には、「長期確変遊技状態」が、「短期確変遊技状態」と同様に回数制限付き確変遊技となるよう構成すると共に、「短期確変遊技状態」よりも当該回数制限が多くなる(本例であれば、例えば、21回〜65536回の範囲内で設定する)よう構成してもよい。
【0126】
尚、本実施形態における、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とが混在するとの概念は、所謂確変遊技状態転落抽選を有するぱちんこ遊技機においても適用することができる。その場合の構成例を、本実施形態からの変更例(変更例1)とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
【0127】
(変更例1)
次に、図26は、本実施形態の変更例1における、図10のステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理及び第2主遊技図柄表示処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ1450(1)(2)(変1)についてであり、その目的は、所謂確変遊技状態転落抽選を実行することである。即ち、ステップ1450(1)(2)(変1)で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行する。
【0128】
次に、図27は、本実施形態の変更例1における、図26のステップ1450(1)及び(2)(変1)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451(変1)で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、主遊技短期確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1451(変1)でYesの場合、ステップ1452(変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側乱数(例えば、転落抽選用の乱数)に基づき、所定確率1/Aにて主遊技非確変遊技状態への移行抽選(確変遊技終了抽選)を実行し、ステップ1455(変1)に移行する。他方、ステップ1451(変1)でNoの場合、ステップ1453(変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側乱数に基づき、所定確率1/B(ここで、Bの値はB>Aとなる)にて主遊技非確変遊技状態への移行抽選を実行し、ステップ1455(変1)に移行する。
【0129】
次に、ステップ1455(変1)で、特定遊技制御手段1180は、当該確変遊技終了抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1455(変1)でYesの場合、ステップ1456(変1)で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190内の{ステップ1452(変1)における確変遊技終了抽選に当選した場合には、主遊技短期確変フラグをオフ、ステップ1454(変1)における確変遊技終了抽選に当選した場合には、主遊技長期確変フラグをオフ}とし、ステップ1457(変1)に移行する。尚、ステップ1453(変1)又はステップ1455(変1)でNoの場合にも、ステップ1457(変1)に移行する。次に、ステップ1457(変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技図柄の図柄変動回数が所定回数(例えば、30回)に到達したか否かを判定する。ステップ1457(変1)でYesの場合、ステップ1458(変1)で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190内の時間短縮遊技関連フラグ(主遊技時短フラグ、補助遊技確変フラグ、補助遊技時短フラグ、開放延長フラグ)を全てオフにし、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1457(変1)でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0130】
以上のような処理に変更することで、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となる状態として、「長期確変遊技状態」と「短期確変遊技状態」とが混在すると共に、双方における主遊技非確変遊技状態への移行抽選確率は、前者の方が後者よりも移行抽選確率が低くなることとなる。ここで、例えば、特別遊技終了時において、「長期確変遊技状態」又は「短期確変遊技状態」の何れに移行したかが把握困難となるよう構成(例えば、主遊技図柄の当り図柄が停止表示された際に、何れの当り図柄であるかを把握困難とするよう構成)した場合には、遊技者にとっては、特別遊技終了後の図柄変動回数(換言すれば、主遊技非確変遊技状態への移行抽選実行回数)に基づき、主遊技非確変遊技状態へ移行したか否かが推測困難となる。よって、所謂確変遊技状態転落抽選を有するぱちんこ遊技機における遊技の興趣性を向上することができるのである。
【0131】
尚、本実施形態の変更例1においては、「長期確変遊技状態」は、「短期確変遊技状態」よりも主遊技非確変遊技状態への移行抽選確率が低くなるよう構成されているが、これには限定されない。その場合には、「長期確変遊技状態」においては、主遊技非確変遊技状態への移行抽選自体を実行しないよう構成してもよい。
【0132】
更に、本実施形態における構成と変更例1における構成とを組合わせるよう構成してもよい。このように構成することで、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となる状態として多岐に亘る遊技状態を設けることができるため、ぱちんこ遊技機における遊技の興趣性を向上することができるのである。
【0133】
尚、本実施形態においては、「短期確変遊技状態」である場合には、当該特別遊技後からの図柄変動回数が所定回数(本例では、20回)を超過するまで、という条件の下で主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となるよう構成されているが、当該「図柄変動回数が所定回数を超過」という回数による制限を設けることには限定されない。その場合の構成例を、第二実施形態とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
【0134】
(第二実施形態)
まず、図28は、第二実施形態における、図11のステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ1452(第2)、ステップ1454(第2)及びステップ1456(第2)の処理についてであり、その目的は、「短期確変遊技状態」である場合には、当該特別遊技後からの図柄変動に費やされた変動時間の合計時間が所定時間値以上(又は超過)となるまで、という条件の下で主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となるよう構成することである。即ち、ステップ1451(第2)でYesの場合において、ステップ1452(第2)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技時間制限カウンタ1181cのカウンタ値がゼロ超過であるか否かを判定する。ステップ1452(第2)でYesの場合、ステップ1454(第2)で、特定遊技制御手段1180は、第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aを参照し、当該図柄変動における変動態様(変動時間)を取得すると共に、主遊技時間制限カウンタ1181cのカウンタ値から当該取得した変動時間を減算する。次に、ステップ1456(第2)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技時間制限カウンタ1181cのカウンタ値がゼロ以下であるか否かを判定する。ステップ1456(第2)でYesの場合には、ステップ1457(第2)及びステップ1458(第2)で、「短期確変遊技状態」(及び時間短縮遊技状態)の終了処理を実行する。
【0135】
次に、図29は、第二実施形態における、図17のステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ9016(第2)の処理についてであり、その目的は、「短期確変遊技状態」に移行した場合には、当該「短期確変遊技状態」が維持される期間として、所定時間値をセットすることである。即ち、ステップ9014(第2)でYesの場合において、ステップ9016(第2)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技時間制限カウンタ1181cのカウンタ値に所定値{例えば、100(秒)}をセットする。
【0136】
次に、図30のタイミングチャートを参照しながら、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機の作用について説明する。はじめに、本例は、主遊技遊技状態が「短期確変遊技状態」へ移行した場合において、特別遊技終了後からの主遊技図柄に係る変動時間の合計時間と遊技状態移行との関連性について示した図である。
【0137】
まず、図中1のタイミングにおいて、特別遊技が終了し主遊技遊技状態が「短期確変遊技状態」に移行する。ここで、本タイミングにおいては、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となると共に、主遊技図柄の図柄変動時間が相対的に短縮される時間短縮遊技状態となる。このような状況下、主遊技図柄の図柄変動(ハズレ変動)が開始された場合には、主遊技図柄の図柄変動時間として主に「5秒」が選択されることとなる。そして、図中2のタイミングにおいて、5回分の主遊技図柄の図柄変動(ハズレ変動)が終了した際には、特別遊技終了後からの主遊技図柄に係る変動時間の合計時間が「25秒」となる。
【0138】
次に、図中3のタイミングにおいて、主遊技図柄の図柄変動時間として「30秒」が選択され主遊技図柄の図柄変動(ハズレ変動)が開始される。このように、時間短縮遊技状態においては、主遊技図柄の図柄変動時間「5秒」よりも選択される頻度は低いものの、主遊技図柄の図柄変動時間として長時間(本例では、30秒、60秒が選択され得る)が選択される場合もある。そして、図中4のタイミングにおいて、当該図柄変動が終了した際には、特別遊技終了後からの主遊技図柄に係る変動時間の合計時間が「75秒」となる。
【0139】
次に、図中4のタイミングから図中5のタイミングに亘って、主遊技図柄の図柄変動時間として「5秒」が選択されている5回分の主遊技図柄の図柄変動(ハズレ変動)が終了する。そして、図中5のタイミングにおいて、特別遊技終了後からの主遊技図柄に係る変動時間の合計時間が所定時間値(本例では、「100秒」)に到達したことを契機として、主遊技図柄の当り図柄となる確率が低確率となる「非確変遊技状態」に移行する。
【0140】
以上のような作用となる結果、第二実施形態によれば、当該特別遊技後からの図柄変動に費やされた変動時間の合計時間が所定時間値以上(又は超過)となるまで、という条件の下で主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率となるよう構成されているため、図柄変動時間というファクタを遊技進行結果とリンクさせることが可能となる結果、従来機には存在しない新たな遊技性を創出することができるのである。
【0141】
尚、第二実施形態においては、主遊技図柄の図柄変動時間が抽選に基づき決定されるよう構成されているが、これには限定されない。特に、第二実施形態のように構成した場合、「短期確変遊技状態」である状況下においては、主遊技図柄の図柄変動時間が短縮されれば短縮されるほど、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況下での当否抽選回数が相対的に増大するため、遊技者にとって有利な状況となる。そこで、このような特性を活かして遊技の興趣性を高めるための構成例を、第二実施形態からの変更例(変更例1)とし、以下、第二実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
【0142】
(第二実施形態の変更例1)
次に、図31は、第二実施形態の変更例1における、図10のステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理及び第2主遊技図柄表示処理のフローチャートである。第二実施形態からの変更点は、ステップ1413−1(第2変1)及びステップ1413−3(第2変1)の処理についてであり、その目的は、主遊技限定頻度状態(限定頻度状態については後述する)にある状況下においては、主遊技図柄の図柄変動時間として所定の一の時間値が選択されるよう構成することである。即ち、ステップ1413−1(第2変1)で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内の主遊技限定頻度フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1413−1(第2変1)でYesの場合には、ステップ1413(第2変1)において主遊技図柄の図柄変動時間が抽選に基づき決定される。他方、ステップ1413−1(第2変1)でNoの場合、ステップ1413−3(第2変1)で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する変動態様として、所定の変動時間値(例えば、本例における最短の変動時間値である5秒)を決定すると共に、当該決定した変動態様を第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶する。
【0143】
次に、図32は、第二実施形態の変更例1における、図28のステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。第二実施形態からの変更点は、ステップ1460(第2変1)〜ステップ1466(第2変1)の処理についてであり、その目的は、当該特別遊技後からの図柄変動回数が所定回数値以上(又は超過)となるまで、という条件の下で主遊技図柄の変動時間が所定の変動時間値として限定的に選択される状態(主遊技限定頻度状態)を維持することである。即ち、ステップ1460(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値がゼロ超過であるか否かを判定する。ステップ1460(第2変1)でYesの場合、ステップ1462(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値から1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1464(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値がゼロであるか否かを判定する。ステップ1464(第2変1)でYesの場合、ステップ1466(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内の主遊技限定頻度フラグをオフにする。尚、主遊技限定頻度状態は、当該特別遊技後からの図柄変動に費やされた変動時間の合計値が所定時間値以上(又は超過)となるまで、という条件の下で主遊技図柄の変動時間が所定の変動時間値として限定的に選択される状態として構成してもよい。
【0144】
次に、図33は、第二実施形態の変更例1における、図29のステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。第二実施形態からの変更点は、ステップ9017(第2変1)及びステップ9018(第2変1)の処理についてであり、その目的は、主遊技図柄が所定の図柄にて停止表示されたことを契機として、主遊技限定頻度状態に移行させることである。即ち、ステップ9017(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)内の当り図柄情報(換言すれば、当該特別遊技への移行契機となった図柄)を参照し、当該当り図柄が所定の図柄(本例では、「3A、3B」)であるか否かを判定する。ステップ9017(第2変1)でYesの場合、ステップ9018(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技側遊技状態一時記憶手段1191b内の主遊技限定頻度フラグをオンにする。次に、ステップ9019(第2変1)で、特定遊技制御手段1180は、主遊技回数制限カウンタ1181bのカウンタ値に所定値(例えば、20)をセットする。
【0145】
以上のような処理に変更することで、第二実施形態の変更例1によれば、所定の当り図柄(本例では、「3A、3B」)に係る特別遊技終了後にて「短期確変遊技状態」である状況下においては、主遊技図柄の図柄変動時間は、本例における最短の変動時間値「5秒」のみが選択されることとなる。よって、所定の当り図柄に係る特別遊技終了後にて「短期確変遊技状態」である状況下においては、他の当り図柄に係る特別遊技終了後にて「短期確変遊技状態」である状況下よりも、主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況下での当否抽選回数が相対的に増大する。その結果、遊技者は所定の当り図柄が停止表示されることを望むようになり、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機における遊技の興趣性を更に向上させることができるのである。また、主遊技限定頻度状態を用いることによって、当り図柄と紐づく形にて、「短期確変遊技状態」である状況下での主遊技図柄の図柄変動時間を異なるよう構成してもよい。その場合には、例えば、当り図柄「3A、3B」に係る特別遊技終了後においては、当該図柄変動時間を変動時間値「5秒」のみが選択されるよう構成し、他方、当り図柄「7A、7B」に係る特別遊技終了後においては、当該図柄変動時間を変動時間値「2秒」のみが選択されるよう構成するのである。このように構成した場合、本例において、「3A、3B」に係る特別遊技終了後においては、主遊技図柄の図柄変動回数が「20」回に到達するまで主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況を維持し、他方、「7A、7B」に係る特別遊技終了後においては、主遊技図柄の図柄変動回数が「50」回に到達するまで主遊技図柄の当り図柄となる確率が高確率である状況を維持することとなる。即ち、当り図柄と紐づく形にて主遊技図柄の図柄変動時間を変更するという簡易的な設計によって、当り図柄毎に遊技者に付される利益率を変更することができるのである。
【0146】
尚、第二実施形態の変更例1においては、主遊技限定頻度状態に移行させることによって、主遊技図柄の図柄変動時間として本例における最短の変動時間値「5秒」のみが選択されるよう構成されているが、これには限定されない。その場合には、主遊技図柄の保留数が所定数以上(又は超過)となった場合において、主遊技図柄の図柄変動時間として本例における最短の変動時間値「5秒」のみが選択されるよう構成してもよい。このように構成することで、主遊技図柄の保留数に拘わらず遊技者に遊技球を発射し続けることを奨励することができ、遊技の興趣性を向上させるだけでなく遊技機の稼働率を向上させることもできる。更に、このような構成に基づき、新たな遊技性を創出することも可能である。そこで、当該新たな遊技性を創出するための構成例を、第二実施形態からの変更例(変更例2)とし、以下、第二実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
【0147】
(第二実施形態の変更例2)
次に、図34は、第二実施形態の変更例2における、図10のステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理及び第2主遊技図柄表示処理のフローチャートである。第二実施形態からの変更点は、ステップ1413−1(第2変2)及びステップ1413−2(第2変2)の処理についてであり、その目的は、主遊技図柄の保留数が所定数以上(又は超過)となった場合において、主遊技図柄の図柄変動時間として所定の一の時間値が選択されるよう構成することである。即ち、ステップ1413−1(第2変2)で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a)を参照し、現在の保留数が所定数(例えば、3)未満であるか否かを判定する。ステップ1413−1(第2変2)でYesの場合には、ステップ1413(第2変2)において主遊技図柄の図柄変動時間が抽選に基づき決定される。他方、ステップ1413−1(第2変2)でNoの場合、ステップ1413−2(第2変2)で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関する変動態様として、所定の変動時間値(例えば、本例における最短の変動時間値である5秒)を決定すると共に、当該決定した変動態様を第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段1191aに一時記憶する。
【0148】
次に、図35は、第二実施形態の変更例2における、図4のステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定実行処理のフローチャートである。第二実施形態からの変更点は、ステップ1263−1(第2変2)及びステップ1263−2(第2変2)の処理についてであり、その目的は、特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数に基づき、第2主遊技始動口電動役物2112の開放容易性を変更することである。即ち、ステップ1263−1(第2変2)で、電動役物開閉態様決定手段1164は、現在の遊技状態が所定の当り図柄(本例では、「3A、3B」図柄)に係る特別遊技終了後であるか否かを判定する。ステップ1263−1(第2変2)でYesの場合、ステップ1263−2(第2変2)で、電動役物開閉態様決定手段1164は、当該遊技状態用の電動役物開放時間決定用参照テーブル1163を参照して、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を補助遊技関連情報一時記憶手段1192にセットする。
【0149】
ここで、図36(補助遊技テーブル4−1)は、所定の当り図柄に係る特別遊技終了後にて参照される電動役物開放時間決定用参照テーブル1163の一例である。本例に示されるように、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間は、所定の当り図柄に係る特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数に基づき決定されるよう構成されている。ここで、本例においては、当該所定の当り図柄に係る特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数が増加するに伴い、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間が短時間となるよう構成されている(例えば、開放時間TL1=5秒、開放時間TL2=3秒、開放時間TL3=1秒、開放時間TL4=0.5秒)。尚、本例はあくまでも一例であり、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間が、所定の当り図柄に係る特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数に基づき決定されるよう構成されていれば、如何なる当り図柄にて如何なる開放時間及び図柄変動回数とするかは適宜設計事項の範囲内である。特に、例えば、遊技者にとって有利な図柄としたい当り図柄(本例では、「7A、7B」)に係る特別遊技終了後においては、主遊技図柄の図柄変動回数に拘わらず、当該開放時間を最大開放時間(本例では、「5秒」)とするよう構成することで、遊技者は当該当り図柄が停止表示されることを望むようになり、第二実施形態に係るぱちんこ遊技機における遊技の興趣性を更に向上させることができるのである。
【0150】
以上のような処理に変更することで、第二実施形態の変更例2によれば、主遊技図柄の保留数が所定数(本例では、3個)以上となった場合において、主遊技図柄の図柄変動時間として本例における最短の変動時間値「5秒」のみが選択されるよう構成されていると共に、所定の当り図柄(本例では、「3A、3B」図柄)に係る特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数が増加するに伴い、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間が短時間となるよう構成されているため、所定の当り図柄に係る特別遊技終了後にて「短期確変遊技状態」である状況下であって、特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数が少ない(例えば、1〜5回となる)状況下においては、主遊技図柄の図柄変動時間として「5秒」が選択され易くなる。他方、特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数が多い(例えば、15〜20回となる)状況下においては、相対的に主遊技図柄の図柄変動時間として「5秒」が選択され難くなる(抽選によって、本例における「30秒」や「60秒」が選択され得るため)。よって、遊技者は、「短期確変遊技状態」である状況下においては、特別遊技終了後からの図柄変動回数がより少ない段階にて次回の当りが発生することを望むようになる。即ち、「短期確変遊技状態」である状況下において、特別遊技終了後から早期の段階で次回の当りが発生した場合において、遊技者に損失感を抱かれてしまうことを回避することができるのである。
【0151】
尚、第二実施形態の変更例2においては、特別遊技終了後からの主遊技図柄の図柄変動回数に基づき第2主遊技始動口電動役物2112の開放容易性を変更するための方法として、第2主遊技始動口電動役物2112の開放時間を変更するよう構成されているが、これには限定されない。その場合には、補助遊技図柄の当選確率や変動時間を変更する方法を挙げることができ、これらファクタの一又は複数の組合せによって、第2主遊技始動口電動役物2112の開放容易性を変更するよう構成してもよい。即ち、当り図柄と紐づく形にて、主遊技図柄の図柄変動回数に基づき、補助遊技関連のフラグ(本例では、補助遊技確変フラグ、補助遊技時短フラグ、開放延長フラグ)のオン/オフを切り替えることで、第2主遊技始動口電動役物2112の開放容易性を変更するよう構成するのである。このように構成した場合には、当該オン/オフを切り替えるのみの簡易的な設計によって、当り図柄毎に遊技者に付される利益率を変更することができるのである。
【符号の説明】
【0152】
1000 主制御装置
1100 遊技制御手段、1110 入球判定手段
1111 第1主遊技始動口入球判定手段、1112 第2主遊技始動口入球判定手段
1113 補助遊技始動口入球判定手段、1120 乱数取得判定実行手段
1121 第1主遊技乱数取得判定実行手段、1122 第2主遊技乱数取得判定実行手段
1123 補助遊技乱数取得判定実行手段、1130 保留制御手段
1131 第1主遊技図柄保留手段、1131a 第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段
1132 第2主遊技図柄保留手段、1132a 第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段
1133 補助遊技図柄保留手段、1133a 補助遊技図柄保留情報一時記憶手段
1135 当否抽選手段、1135a 特別遊技移行決定手段
1135b 当否抽選用テーブル、1135b−1 第1主遊技用当否抽選テーブル
1135b−3 第2主遊技用当否抽選テーブル、1135c 電動役物開放可否決定手段
1135d 電動役物開放当否抽選テーブル、1138 図柄変動開始条件充足判定手段
1140 図柄内容決定手段、1141 第1主遊技内容決定手段
1141a 第1主遊技内容決定用抽選テーブル、1141a−1 第1主遊技停止図柄決定用抽選テーブル
1141a−2 第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル、1142 第2主遊技内容決定手段
1142a 第2主遊技内容決定用抽選テーブル、1142a−1 第2主遊技停止図柄決定用抽選テーブル
1142a−2 第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル、1143 補助遊技内容決定手段
1143a 補助遊技内容決定用抽選テーブル、1143a−1 補助遊技停止図柄決定用参照テーブル
1143a−2 補助遊技変動態様決定用参照テーブル、1150 表示制御手段
1151 第1主遊技図柄制御手段、1151a 第1主遊技図柄変動時間管理手段
1151a−1 第1主遊技図柄変動管理用タイマ、1152 第2主遊技図柄制御手段
1152a 第2主遊技図柄変動時間管理手段、1152a−1 第2主遊技図柄変動管理用タイマ
1154 補助遊技図柄制御手段、1154a 補助遊技図柄変動時間管理手段
1154a−1 補助遊技図柄変動管理用タイマ、1160 電動役物開閉制御手段
1161 条件判定手段、1163 電動役物開放時間決定用参照テーブル
1162 電動役物開放時間管理用タイマ、1164 電動役物開閉態様決定手段
1170 特別遊技制御手段、1171 条件判定手段
1172 特別遊技内容決定手段、1172a 特別遊技内容参照テーブル
1173 特別遊技実行手段、1174 特別遊技時間管理手段
1174a ラウンド実行用タイマ、1180 特定遊技制御手段
1183 特定遊技可否・内容決定手段、1181 特定遊技終了条件判定手段
1181b 主遊技回数制限カウンタ、1181c 主遊技時間制限カウンタ
1190 遊技関連情報一時記憶手段、1191 主遊技関連情報一時記憶手段
1191a 第1・第2主遊技図柄関連情報一時記憶手段、1191b 主遊技側遊技状態一時記憶手段
1191c 特別遊技関連情報一時記憶手段、1192 補助遊技関連情報一時記憶手段
1192a 補助遊技図柄関連情報一時記憶手段、1192b 補助遊技側遊技状態一時記憶手段
1300 情報送信手段
1400 賞球払出決定手段、
2000 遊技周辺機器
A 第1主遊技周辺機器
2210 第1主遊技始動口、2211 第1主遊技始動口入球検出装置
2130 第1主遊技図柄表示装置、2131 第1主遊技図柄表示部
2132 第1主遊技図柄保留表示部
B 第2主遊技周辺機器
2110 第2主遊技始動口、2111 第2主遊技始動口入球検出装置
2112 第2主遊技始動口電動役物、2230 第2主遊技図柄表示装置
2231 第2主遊技図柄表示部、2232 第2主遊技図柄保留表示部
C 第1・第2主遊技共用周辺機器
2120 第1大入賞口
2121 第1大入賞口入賞検出装置、2122 第1大入賞口電動役物
2220 第2大入賞口、2221 第2大入賞口入賞検出装置
2222 第2大入賞口電動役物
2400 補助遊技周辺機器
2410 補助遊技始動口、2411 補助遊技始動口入球検出装置
2420 補助遊技図柄表示装置、2421 補助遊技図柄表示部
2422 補助遊技図柄保留表示部
2320 演出制御手段(サブメイン基板)
2321 情報受信手段、2321a メイン側情報一時記憶手段
2322 表示制御手段、2322a 装飾図柄表示制御手段
2322a−1 装図表示内容決定手段、2322a−1−1 装図変動内容決定用抽選テーブル
2322a−1−2 停止図柄決定用抽選テーブル、2322a−2 装図変動態様記憶手段
2322b 装図保留情報表示制御手段、2322b−1 装図保留情報一時記憶手段
2322c 演出表示関連情報一時記憶手段
2310 演出表示装置(サブサブ制御基板)
2311 装図表示部、2312 装図保留表示部
3000 賞球払出制御装置(賞球払出制御基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な始動口と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部と、
始動口への遊技球の入球を契機として、乱数を取得する乱数取得手段と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、乱数取得手段が取得した乱数に基づき当否抽選を実行する抽選実行手段と、
前記当否抽選結果に基づき、識別情報表示部に表示される識別情報の確定停止表示態様としての停止識別情報を決定する手段であって、前記当否抽選結果が当選である場合には停止識別情報として所定態様を選択する識別情報表示内容決定手段と、
識別情報表示内容決定手段により決定された内容に従い、識別情報表示部で識別情報を変動表示した後に停止識別情報を表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が前記所定態様で停止した場合、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
抽選遊技状態として、前記当否抽選における当選確率が予め定められた確率である低抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率であり、次回当選するまで当該高確率が継続する第一高抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率であり、予め定められた抽選回数分当該高確率が継続する第二高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有する前提下、特別遊技の終了を契機として、第一高抽選確率抽選遊技状態又は第二高抽選確率遊技状態のいずれかに移行するよう制御し得る抽選確率遊技状態移行制御手段と
を備え、
抽選確率遊技状態移行制御手段は、識別情報がある所定態様で停止したことに起因して特別遊技が実行された場合、当該ある所定態様が同一態様であるとしても、当該特別遊技前の抽選遊技状態により異なった抽選遊技状態に移行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機。
【請求項2】
抽選遊技状態として、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率であり、第二高抽選確率遊技状態とは異なる抽選回数分当該高確率が継続する第三高抽選確率遊技状態を更に有し、第一高抽選確率抽選遊技状態乃至第三高抽選確率遊技状態からなる群より選択される二以上の抽選遊技状態を少なくとも有する前提下、特別遊技の終了を契機として、第一高抽選確率抽選遊技状態から第三高抽選確率遊技状態のいずれかに移行するよう制御し得る、請求項1記載のぱちんこ遊技機。
【請求項3】
遊技球が入球可能な始動口と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口と、
識別情報を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部と、
始動口への遊技球の入球を契機として、乱数を取得する乱数取得手段と、
識別情報の変動開始条件を充足した場合、乱数取得手段が取得した乱数に基づき当否抽選を実行する抽選実行手段と、
前記当否抽選結果に基づき、識別情報表示部に表示される識別情報の確定停止表示態様としての停止識別情報を決定する手段であって、前記当否抽選結果が当選である場合には停止識別情報として所定態様を選択する識別情報表示内容決定手段と、
識別情報表示内容決定手段により決定された内容に従い、識別情報表示部で識別情報を変動表示した後に停止識別情報を表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が前記所定態様で停止した場合、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
抽選遊技状態として、前記当否抽選における当選確率が予め定められた確率である低抽選確率遊技状態と、低抽選確率遊技状態よりも前記当否抽選における当選確率が高確率である高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有し、更には、高抽選確率遊技状態として、当否抽選の度に、高抽選確率遊技状態から低抽選確率遊技状態への転落抽選を実行し、転落抽選に当選した場合には、予め定められた契機にて高確率抽選遊技状態から低抽選確率遊技状態に移行させる構成下、予め定められた確率で転落抽選が実行される第一高抽選確率遊技状態と、第一高抽選確率遊技状態よりも前記転落抽選における当選確率が高確率である第二高抽選確率遊技状態と、を少なくとも有する前提下、特別遊技の終了を契機として高抽選確率遊技状態に移行するよう制御し得る抽選確率遊技状態移行制御手段と
を備え、
抽選確率遊技状態移行制御手段は、識別情報がある所定態様で停止したことに起因して特別遊技が実行され、当該特別遊技の終了を契機として高抽選確率遊技状態に移行した場合、当該ある所定態様が同一態様であるとしても、当該特別遊技前の抽選遊技状態により異なった抽選遊技状態に移行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2013−5893(P2013−5893A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139882(P2011−139882)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】