説明

まくら木

【課題】本発明は、繰り返し受ける列車荷重により発生し得る軌道の沈下を常に把握でき、的確な保守作業を行うことが可能なまくら木を提供することを目的とした。
【解決手段】まくら木1は、まくら木本体2と、まくら木本体2の鉛直方向の位置を検知できる位置検知装置3と、位置検知装置3により検知された情報を表示できる表示装置5と、電力の供給が可能な発電装置6とにより構成されている。位置検知装置3は、列車が通過する際に起こるまくら木本体2の上下動を常に検知しており、その検知情報が表示装置に表示される。これにより、的確な軌道の保守作業を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、まくら木に関するもので、特には的確に軌道の保守作業を実施できるまくら木に関する。
【背景技術】
【0002】
まくら木は、一般的に、列車が通過する際の振動や騒音を抑制するために、レールに伝わる列車荷重を道床に広く分散するものである。そして、道床に伝わる列車荷重をその下の路盤にさらに広く分散するため、道床にはバラストと呼ばれる採石が標準的に使用されている。
【0003】
ところで、道床に使用されるバラストは、花崗岩やけい岩、安山岩などの堅くて靱性に富んだものが、支持力、抵抗力が大きく、さらに排水も良好とされているため、道床材料として好ましいとされている。しかしながら、この種の石であっても、列車荷重を繰り返し受けることで、石が摩滅減少したり、路盤に沈んだりする現象が起こる。特に、比較的大きな列車荷重が掛かるレールの継ぎ目付近や、レールの曲線部等におけるまくら木の直下にその現象が顕著に発生する。
【0004】
そのため、バラストは、レール全体を見ると、不均一に摩滅又は路盤に沈むため、バラストの摩滅又は路盤への沈下が大きいとされるレールの継ぎ目付近や、レールの曲線部のまくら木は、図6に示すように、バラストに支持されず、宙に浮いた(浮きまくら木)状態となる。
【0005】
これにより、浮きまくら木状態のまくら木上を列車が通過すると、まくら木が列車荷重により大きく上下動する。即ち、浮きまくら木により、軌道の安定性が損なわれるため、列車の通過により、軌道を構成するレール、まくら木、バラストに対して、大きな変位及び衝撃が生じる。これにより、軌道を構成する各部材の劣化が促進され、走行車両の安全性が脅かされる問題があった。
【0006】
また、近年では、保守作業を殆ど必要としない道床として、コンクリートを用いたものがあるが、バラストのように列車荷重を効果的に路盤に分散することができないため、まくら木とコンクリート道床との間に緩衝材(樹脂製又はゴム製のマット)を敷くことで、列車荷重を分散させている。ところが、前記したように、大きな列車荷重が掛かるレールの継ぎ目付近や、レールの曲線部等におけるまくら木の直下における緩衝材は、摩耗が大きくなり、図7に示すように、まくら木が緩衝材から浮いた状態(浮きまくら木の状態)となる。従って、コンクリート道床を用いた場合も前記同様、軌道の安定性が損なわれて、走行車両の安全性が脅かされる問題があった。
【0007】
そのため、走行車両の安全性を維持するため、軌道の沈下状態を常に把握し、一定以上の軌道の沈下が確認されると、速やかに保守作業を行う必要がある。そこで、特許文献1では、軌道の沈下が測定できる沈下測定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−326372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の沈下測定装置は、あくまで定期的に測定者が測定することが前提であるため、不定期に生じる浮きまくら木をタイミング良く把握することは困難であった。
【0010】
そこで、本発明では、繰り返し受ける列車荷重により発生し得る軌道の沈下を常に把握でき、的確な保守作業を行うことが可能なまくら木を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、道床上に敷設されて、車両用のレールを支持するまくら木であって、まくら木の鉛直方向の位置を検知可能な検知手段を備えたことを特徴とするまくら木である。
【0012】
ここで、まくら木の鉛直方向の位置検知に関しては、絶対的な位置を検知する方法であっても、相対的な位置を検知する方法であってもよい。例えば、絶対的な位置を検知する方法としては、軌道における鉛直方向の変位がない場所に取り付けられた反射板などに、まくら木側から発射した光線を反射させて、光線の経路を検知する方法などが挙げられる。
即ち、本発明のまくら木においては、まくら木の鉛直方向の位置を検知可能な検知手段を備えているため、まくら木の直下が宙に浮いた状態(浮きまくら木の状態)を常に把握することができる。例えば、道床を基準としたまくら木の鉛直方向の位置の変化や、列車の通過により、まくら木が上下動した場合の鉛直方向の変化等が検知されることで、まくら木の直下が宙に浮いた状態(浮きまくら木の状態)であることが予測されるため、的確に軌道の保守作業を実施することができる。従って、本発明のまくら木によれば、繰り返し受ける列車荷重により発生し得る軌道の沈下を常に把握できるため、的確に軌道の保守作業を実施することができる。これにより、走行車両の安全性を確保することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記検知手段は、まくら木の位置を、当該まくら木を直接支持する支持材を基準とした鉛直方向の距離をもって検知するものであることを特徴とする請求項1に記載のまくら木である。
【0014】
本発明のまくら木では、検知手段が、まくら木の位置を、まくら木を直接支持する支持材を基準とした鉛直方向の距離をもって検知する構成を有する。
ここで、先に説明したように、道床がバラストの場合は、まくら木はバラストに直接支持されている。そのため、列車荷重により、バラストを構成する石が摩滅減少したり、路盤に沈んだりすると、まくら木と道床との間に空間が形成される。また、道床がコンクリートの場合は、まくら木はコンクリート道床の上部に配置された緩衝材に直接支持されている。そのため、列車荷重により、緩衝材が摩耗すると、まくら木と緩衝材との間に空間が形成される。
即ち、本発明のまくら木では、列車荷重により、まくら木の直下に空間が形成されると、検知手段により、まくら木と支持材(例えばバラスト、緩衝材)との間の距離が検知される。これにより、列車の通過がなくとも、浮きまくら木を検知できるため、より速やか且つより的確に保守作業を行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記検知手段の検知位置が所定範囲(例えば5mm〜20mmの範囲)を超えた際に報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のまくら木である。
【0016】
かかる構成によれば、報知手段により、まくら木の検知位置が所定の範囲を超えた際に報知するため、浮きまくら木を確実に把握することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記報知手段は、外部に検知情報を発信可能な情報発信手段であることを特徴とする請求項3に記載のまくら木である。
【0018】
かかる構成によれば、報知手段が外部に検知情報を発信可能な情報発信手段であるため、例えば、車両やその他の異常情報などを統括する情報管理室などに、軌道に関する検知情報を送信することができる。これにより、検知手段が設けられたまくら木を直接点検することなく、検知情報が得られるため、線路全体の軌道状態を常に把握することが可能である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記報知手段は、点灯装置であることを特徴とする請求項3又は4に記載のまくら木である。
【0020】
かかる構成によれば、報知手段が点灯装置であるため、保守作業を要するまくら木を的確に把握することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記検知手段の検知情報を表示する表示装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のまくら木である。
【0022】
かかる構成によれば、表示装置によりまくら木の検知情報が表示されるため、常にまくら木の鉛直方向の位置を詳細に把握することが可能である。これにより、より的確な保守作業を行うことが可能となる。
【0023】
請求項7に記載の発明は、発電装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のまくら木である。
【0024】
かかる構成によれば、発電装置を備えているため、わざわざ外部電力から配線する必要がない。即ち、断線などにより、軌道の状態を検知できない不具合を生じる可能性を低減できる。なお、発電装置として、例えば、列車の振動を圧電素子、電場応答性高分子などにより、電力に変換するものや、列車の走行で発生する風力を電力に変換するものなどが挙げられる。
【0025】
請求項8に記載の発明は、前記発電装置は、太陽光で発電するものであることを特徴とする請求項7に記載のまくら木である。
【0026】
かかる構成によれば、発電装置が太陽光で発電するため、ランニングコストを抑えることが可能である。また、思わぬ停電が起きた場合であっても、電力供給が可能であるため、軌道の状態を把握することが可能である。
【0027】
請求項9に記載の発明は、前記発電装置は、電力を蓄電する蓄電部を備えたものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のまくら木である。
【0028】
かかる構成によれば、発電装置により供給される電力をより安定して供給させることが可能である。
【0029】
請求項10に記載の発明は、前記検知手段は、まくら木直下の前記支持材を押圧する押圧部材を有し、前記押圧部材は、目盛り部が設けられ、押圧部材が押圧方向に移動すると、目盛り部の表示位置が変化することを特徴とする請求項2に記載のまくら木である。
【0030】
かかる構成によれば、押圧部材がまくら木直下の支持材を押圧しているため、列車荷重等により、まくら木と支持材との間に空間が形成された場合に、押圧部材が当該空間に入り込むように移動する。そして、押圧部材が移動することで、目盛り部が表示する表示位置が変化する。これにより、浮きまくら木状態のまくら木をタイミング良く把握できるため、的確に軌道の保守作業を実施することができる。これにより、走行車両の安全性を確保することができる。
なお、ここで言う押圧とは、押圧部材自信の自重による押圧や、押圧部材が受ける付勢力などによる押圧である。
【0031】
請求項11に記載の発明は、前記検知手段は、付勢手段をさらに備え、前記押圧部材は、主に垂直方向に移動する押圧部を有すると共に、前記目盛り部は、まくら木の天面側に配されて水平方向に移動するもので、目盛り部が付勢手段により付勢されて押圧部が支持材方向に押圧されていることを特徴とする請求項10に記載のまくら木である。
【0032】
かかる構成によれば、検知手段は付勢手段を備えており、押圧部材は付勢手段に付勢されて支持材を押圧しているため、押圧部材の押圧部を常に支持材に当接した状態とすることができる。即ち、押圧部材の自重だけでは、何かに引っ掛かることで支持材との当接状態を維持できないような場合であっても、押圧部材は付勢手段により常に支持材方向に付勢されているため、まくら木と支持材との間に形成される空間に押圧部材を確実に移動させることができる。
また、目盛り部は、まくら木の天面側で水平方向に移動するように配されているため、押圧部材の移動状況を上部から見下ろして確認することができる。これにより、わざわざ腰をかがめて確認する作業がなくなるため、点検を行う作業者の作業効率を向上させることができる。
従って、本発明のまくら木によれば、検知手段に付勢手段を備えることで確実に浮きまくら木を形成する空間を把握できるため、より的確に軌道の保守作業を実施することができる。さらに、本発明の構成によれば、押圧部材の移動状況を上部から見下ろして確認できるため、作業者の作業効率を向上できる。
【0033】
請求項12に記載の発明は、前記押圧部材は、主に垂直方向に移動する押圧部を有すると共に、前記目盛り部は、まくら木の天面側に配されて押圧部から一定距離の間隔を有した基準点を中心に回転するものであることを特徴とする請求項10に記載のまくら木である。
【0034】
かかる構成によれば、押圧部の垂直方向の移動に伴って、目盛り部が基準点を中心に回転する。即ち、目盛り部の回転しようとする力を押圧部に働かせて、押圧部と支持材との当接状態を維持させることができるため、構成部材を増やすことなく合理的な構造にしつつ、浮きまくら木を形成する空間をより確実に把握することができる。
また、目盛り部は、回転により表示位置を変化させるため、押圧部材の移動状況を上部から見下ろして確認することが可能である。これにより、わざわざ腰をかがめて確認する作業がなくなるため、点検を行う作業者の作業効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明のまくら木では、検知手段により、まくら木の鉛直方向の位置を常に検知できるため、的確な保守作業を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第一実施形態のまくら木を示す斜視図である。
【図2】図1のまくら木における各機器の配置を表した模式図である。
【図3】第二実施形態のまくら木における各機器の配置を表した模式図である。
【図4】まくら木の変形例を示す斜視図である。(発信機)
【図5】まくら木の変形例を示す斜視図である。(点灯装置)
【図6】道床にバラストが用いられた場合の「浮きまくら木」状態を示す説明図である。
【図7】道床にコンクリートが用いられた場合の「浮きまくら木」状態を示す説明図である。
【図8】第三実施形態のまくら木を示す斜視図である。
【図9】図8のまくら木のA−A断面を示す断面図であり、(a)は「浮きまくら木状態」検知前であり、(b)は「浮きまくら木状態」検知後である。
【図10】第四実施形態のまくら木を示す分解斜視図である。
【図11】図10のまくら木の断面図で、(a)は「浮きまくら木状態」検知前であり、(b)は「浮きまくら木状態」検知後である。
【図12】位置検知装置の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、本発明の第一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、特に断りがない限り、上下左右の関係は通常の取り付け状態を基準とする。
【0038】
本実施形態のまくら木1は、図1に示すように、線路の道床(支持材)32上に敷設されるもので、主にレール31の継ぎ目付近や曲線部に配置されて、軌道の状態を常に把握できる構成を備えている。なお、道床32には、バラストと呼ばれる砕石を用いており、バラストの上に敷設されたまくら木1の上面側には、レール31が直に取り付けられている。ここでいうレール31とは、レール本体31aと図示しないタイプレートのことである。
【0039】
即ち、本実施形態のまくら木1は、図2に示すように、まくら木本体2と、まくら木本体2の鉛直方向の位置を検知できる位置検知装置(検知手段)3と、位置検知装置3により検知された情報を表示できる表示装置5と、電力の供給が可能な発電装置6とにより構成されている。
【0040】
まくら木本体2は、ガラス長繊維プラスチック(FFU)により構成された「エスロンネオランバー」(積水化学工業株式会社製)であり、外観は長尺状の直方体である。まくら木本体2の上部における長手方向ほぼ中央には、後述する発電装置6の蓄電部13が収納される収納空間15が形成されている。収納空間15には、まくら木本体2の上部の開口側を閉塞できる閉塞部材16が設けられている。即ち、収納空間15は、閉塞部材16で閉塞することで、密閉された空間とされている。
【0041】
位置検知装置3は、まくら木本体2の鉛直方向の位置を検知可能なもので、公知の位置センサにより構成されている。位置検知装置3は、レーザ式、超音波式、赤外線式等いずれのセンサであっても構わない。即ち、本実施形態で採用される位置検知装置3は、レーザや超音波、赤外線などを発信及び受信するセンサ部10と、センサ部10から発信されたレーザや超音波、赤外線などを反射する反射部11とにより構成されている。そして、本実施形態では、後述するように、まくら木本体2にセンサ部10を配し、まくら木本体2から外れた位置の道床32に反射部11を配している。これにより、まくら木本体2が上下動した際に、まくら木1の鉛直方向の位置の変化を検知できる。
【0042】
表示装置5は、図示しない演算部を具備しており、位置検知装置3で検知されたまくら木1の鉛直方向の位置情報を演算して最大値を表示するものである。即ち、表示装置5は、位置検知装置3と信号線20で接続されている。なお、本発明においては、表示装置5は、まくら木本体2の鉛直方向の位置情報を演算して平均値を表示するものであっても構わない。
【0043】
本実施形態で採用される発電装置6は、発電部12と、その発電部12と電気線21で接続された蓄電部13とで構成されており、発電部12で発電された電力を電気線21を介して蓄電部13に蓄電できる。発電部12は、太陽光を電力に変換できる公知の太陽光パネルを備えたものである。蓄電部13は、発電部12で発電した電力を二次電池に蓄電できるもので、夜間や停電時であっても安定的に電力の供給が可能である。そして、蓄電部13が電気線22を介して、位置検知装置3と表示装置5とに並列に接続されている。なお、蓄電部13として、リチウムイオンやニッケルカドミウムなどの二次電池が挙げられる。
【0044】
次に、本実施形態のまくら木1の組み立て構造について説明する。
【0045】
本実施形態のまくら木1は、図2に示すように、まくら木本体2の上面に発電装置6の発電部12が配され、発電部12と電気線21で接続された蓄電部13が収納空間15に配されている。電気線21は、まくら木本体2の内部を通過するように配されている。即ち、電気線21が外部に露出することがないため、断線の可能性を低減できる。そして、蓄電部13が配された収納空間15の開口側(まくら木1の上面側)が、閉塞部材16で封鎖されている。なお、発電部12は、まくら木1上部に平行に配される2本のレール31の間に収まるように配置されている。
【0046】
また、本実施形態のまくら木1では、まくら木1上部の2本のレール31の外側には、表示装置5及び位置検知装置3のセンサ部10が長手方向に重ならないように並んで配置されている。具体的には、表示装置5及びセンサ部10は、まくら木本体2の一方の端部側に配置されている。そして、表示装置5とセンサ部10は、発電装置6の蓄電部13と接続された電気線22を介して並列的に接続されている。さらに、表示装置5は、位置検知装置3と通信線20を介して接続されている。通信線20及び電気線22は、電気線21と同様、まくら木本体2の内部を通過するように配されている。
【0047】
位置検知装置3の反射部11は、道床32上に配され、センサ部10におけるレーザや超音波、赤外線などの照射側と対向するように配置されている。即ち、位置検知装置3は、この設置当初の位置を基準(基準位置)として、まくら木本体2の鉛直方向の変位を検知する。なお、予め、まくら木本体2の鉛直方向の変位の安全範囲を設定しておく必要がある。そして、まくら木本体2の鉛直方向の変位が、その安全範囲(所定範囲、例えば5mm〜20mm)を超えた場合に、軌道の沈下を表示装置5に報知する(報知手段)。例えば、表示装置5に報知する報知方法としては、表示装置5の情報表示面の色を赤色等に変化させるなどが挙げられる。
【0048】
従って、本実施形態のまくら木1によれば、位置検知装置3が常に軌道の状態を検知しているため、繰り返し受ける列車荷重により、安全範囲を超えた軌道の沈下(浮まくら木状態)が発生した場合であっても、まくら木1が列車荷重により沈下した状態を速やかに検知することができる。これにより、軌道の保守作業を的確に行うことができる。
【0049】
次に、本発明の第二実施形態のまくら木41について説明する。
なお、第二実施形態のまくら木41は、まくら木本体2に配置された各部材の位置関係と、検知手段が第一実施形態のまくら木1と異なる構成であるため、異なる点に注目して説明する。以下、第一実施形態のまくら木1と同じ部材については同じ番号を付して、説明を省略する。
【0050】
即ち、まくら木41は、図3に示すように、まくら木本体2と、まくら木本体2の鉛直方向の位置を距離をもって検知できる位置検知装置43と、位置検知装置43により検知された情報を表示できる表示装置5と、電力の供給が可能な発電装置6とにより構成されている。
【0051】
まくら木本体2は、前記した収納空間15に加えて、まくら木本体2の下面の長手方向両端側に、後述する位置検知装置43が1つずつ収納されるセンサ収納部45が設けられている。換言すると、センサ収納部45は、まくら木本体2の長手方向ほぼ中心から長手方向両端側に向かってほぼ等距離に1つずつ配置されている。
【0052】
位置検知装置43は、前記したように、まくら木本体2の鉛直方向の位置を距離をもって検知可能なもので、公知の距離センサにより構成されている。位置検知装置43は、レーザ式、超音波式、接触式等いずれのセンサであっても構わない。即ち、本実施形態に採用される位置検知装置43は、まくら木1の下面側に配置され、まくら木本体2と道床32との距離の変化を常に検知している。これにより、繰り返し受ける列車荷重で、まくら木本体2の直下に空間が形成されて、まくら木本体2と道床32との距離に変化があれば、タイミング良くその変化を検知できる。
【0053】
第二実施形態のまくら木41の組み立て構造について説明する。
なお、第一実施形態のまくら木1と共通する箇所については、説明を省略し、位置検知装置43と表示装置5の位置関係のみ説明する。
【0054】
表示装置5は、図3に示すように、平行に並べられたレール31の内側に配置されている。そして、表示装置5は、蓄電部11に接続された電気線22と、位置検知装置43に接続された通信線20が接続されている。通信線20及び電気線22は、電気線21と同様、まくら木本体2の内部を通過するように配されている。
【0055】
位置検知装置43は、まくら木本体2の下面に形成されたセンサ収納部45に配置されている。即ち、位置検知装置43は、設置当初のまくら木本体2と道床32との距離を基準として、まくら木41の鉛直方向の変位を距離をもって検知する。なお、前記同様、予め、まくら木本体2の鉛直方向の変位の安全範囲を設定しておく必要がある。そして、まくら木本体2の鉛直方向の変位が、その安全範囲(所定範囲)を超えた場合に、軌道の沈下を表示装置5に報知する(報知手段)。なお、報知方法としては、前記内容と同じである。
【0056】
従って、本実施形態では、まくら木41が繰り返し受ける列車荷重により、安全範囲を超えた軌道の沈下(浮まくら木状態)が発生した場合、まくら木41の底面と道床32との距離の変化が速やかに検知されるため、第一実施形態のまくら木1より早期に軌道の保守作業を的確に行うことができる。
【0057】
次に、本発明の第三実施形態のまくら木51について説明する。
【0058】
本実施形態のまくら木51は、図8に示すように、まくら木本体52と、まくら木本体52の鉛直方向の位置を距離を持って検知可能な位置検知装置53とにより構成されている。
【0059】
まくら木本体52は、前記したように、ガラス長繊維プラスチック(FFU)により構成された「エスロンネオランバー」(積水化学工業株式会社製)であり、外観は長尺状の直方体である。まくら木本体52の長手方向一方の端部側には、後述する位置検知装置53が収容される検知装置収容空間65が形成されている。検知装置収容空間65は、図9に示すように、まくら木本体52の鉛直方向に貫通しており、断面形状がほぼ「L」字型の空間である。
【0060】
具体的には、検知装置収容空間65は、「L」を時計周りに90度回転させた形状であり、まくら木本体52の上部側に、主に後述する位置検知装置53の目盛り部66が配置される水平方向に延伸した表示部67があり、そしてその下方には、表示部67の下部側で連通して、主に位置検知装置53の押圧部68が配置される鉛直方向に延伸した貫通孔69がある。そして、表示部67の上部側には、アクリル樹脂等で構成された透明な閉塞板70が配されて、表示部67上部側が閉塞されている。なお、閉塞板70は透明部材であるため、まくら木本体52の上部から内部を視認することができる。
【0061】
位置検知装置53は、コイル状に巻回された圧縮バネ(付勢手段)54と、圧縮バネ54に付勢されてまくら木51直下の道床32を押圧する押圧部材55とで構成されている。
押圧部材55は、バネ機能を殆ど発揮し得ない密に巻回された棒状のコイル部材で、コイル部材の一端側に軸方向に異なる複数の色を着色した目盛り部56と、目盛り部56と反対の端部側でまくら木1直下に位置する道床32と当接する押圧部57とを有するものである。また、押圧部材55は、軸方向と交差する方向に対して変形可能なものである。即ち、前記した「L」字型の検知装置収容空間65であっても、押圧部材55を無理なく収容することができる。
【0062】
目盛り部56は、異なる3色の色が塗布されており、押圧部材55が軸方向に移動すると、目盛り部56の各色の位置が変化するため、押圧部材55の移動状況を把握しやすい。なお、本実施形態では、目盛り部56の端部側(押圧部材55の一方の端部側)から順番に赤色、黄色、青色とされている。
【0063】
押圧部57は、目盛り部56から連続した部分であり、押圧部材55の他方の端部に延伸された部分である。即ち、押圧部57と目盛り部56は、一方が移動すると他方も移動する関係であり、押圧部57の移動距離と、目盛り部56の表示位置の変化分とが等しくなる。
【0064】
次に、本実施形態のまくら木51の組み立て構造について説明する。
【0065】
本実施形態のまくらぎ51は、図8に示すように、まくら木本体52の長手方向一方の端部側に設けられた検知装置収容空間65に位置検知装置53が配され、この検知装置収容空間65の上部の開口側に閉塞板70が配されている。
具体的には、図9に示すように、検知装置収容空間65において、水平方向に延伸した表示部67に圧縮バネ54と目盛り部56が位置し、鉛直方向に延伸した貫通孔69に押圧部57が位置する。より詳細には、圧縮バネ54の一端は、表示部67を形成するまくら木本体52の内部壁の側面に取り付けられており、他端は目盛り部56の端部が接続されている。即ち、目盛り部56は、常に圧縮バネ54の付勢力により、水平方向に押圧された状態である。
【0066】
そして、押圧部材55における、目盛り部56の反対側に位置する押圧部57の端部は、貫通孔69を介してまくら木本体52の下方に突出し得るように配されている。従って、押圧部材55は、目盛り部56に対して圧縮バネ54が水平方向に押圧することで、その押圧力が鉛直方向に延伸した押圧部57に伝搬されて押圧部57を鉛直方向下向きに押し出して、押圧部57の端部側を貫通孔69から外部に突出させる。なお、押圧部材55は、検知装置収容空間65を形成するまくら木本体52の内部壁にガイドされながら移動するため、圧縮バネ54から受ける押圧力は軸方向のみに働く。換言すると、押圧部材55が移動する際に、軸方向と交差する方向に変形することは殆どない。
【0067】
即ち、本実施形態のまくら木51では、図9(a)に示すように、まくら木51直下の道床32が列車荷重の影響を受けていない状態であれば、押圧部材55の端部(押圧部57の端部)はまくら木51の底部とほぼ同じ位置にあり、当該位置で道床32を押圧している。即ち、押圧部材55の押圧部57が、まくら木51直下に位置する道床32に堰き止められた状態である。このとき、閉塞板70からは、目盛り部56に設けられた3色全てを視認することができる。
【0068】
ところが、図9(b)に示すように、まくら木51直下の道床32が列車荷重の影響を受けて、浮きまくら木状態となれば、位置検知装置53の押圧部57がまくら木51の直下に形成された空間内に移動するため、それに伴い目盛り部56の色の表示位置が変化する。即ち、目盛り部56に設けられた3色全てが視認できない等の状態となる。なお、図9(b)では、赤色と黄色が視認できる状態である。
従って、本実施形態のまくら木51によれば、まくら木51が繰り返し受ける列車荷重により、安全範囲を超えた軌道の沈下(浮まくら木状態)が発生した場合、まくら木51の底面と道床32との距離の変化が速やかに検知されるため、上記実施形態と同様に早期に軌道の保守作業を的確に行うことができる。
また、本実施形態のまくら木51は、電力供給を要しないため、ランニングコストを増加させることがなく、電力供給が困難な場所でも取り付けが可能である。
【0069】
次に、本発明の第四実施形態のまくら木71について説明する。
【0070】
本実施形態のまくら木71は、図10に示すように、まくら木本体72と、まくら木本体72の鉛直方向の位置を距離をもって検知できる位置検知装置73とにより構成されている。
【0071】
まくら木本体72は、前記した第三実施形態と同様、位置検知装置73が収容される検知装置収容空間85が形成されている。検知装置収容空間85は、図10に示すように、まくら木本体72の上部側に、主に後述する位置検知装置53の目盛り部76が配置されるほぼ四角形状に広がった表示部87があり、そしてその下方には、表示部87の下部側で連通して、主に位置検知装置73の押圧部77が配置される鉛直方向に延伸した貫通孔89がある。
【0072】
具体的には、表示部87は、開口端側(まくら木本体72の上部側)が広く、内部側が狭副された形状である。即ち、表示部87の内部には一対の内部壁面が互いに接近する方向に突出した段部91が設けられている。段部91には、目盛り部76を回転可能に係止する円弧状の凹部91aと、目盛り部76の一方の回転方向の回転を阻止する回転阻止部91bが設けられている。即ち、目盛り部76は、回転阻止部91bが配されていない他方の回転方向のみ回転可能にされている。そして、表示部87の上部側には、透明の閉塞板90が配されて、表示部87の上部側が閉塞されている。
【0073】
位置検知装置73は、押圧部材73により構成されている。
押圧部材73は、円柱部材の一部を円の中心を含むように切断した目盛り部76と、目盛り部76から押圧力を鉛直方向に受ける押圧部75とで構成されている。
【0074】
目盛り部76は、円の外周面に回転方向に異なる複数の色が着色されると共に、目盛りが刻まれており、押圧部材73が移動すると、色と目盛りの位置が変化するため、押圧部材73の移動状況がより把握しやすくされている。なお、本実施形態で採用された色も、上記第三実施形態と同様、一方の端部側から順番に赤色、黄色、青色とされている。
また、目盛り部76の前記円の中心で、当該円の外周面を挟む位置にある互いに向かい合った一対の側面には、検知装置収容手段73の2つの凹部91aにそれぞれ係止可能な突起部76aが設けられている。突起部76aは、断面形状が円状の棒部材である。即ち、目盛り部76は、突起部76aが凹部91aに係止することで、突起部76aを基準として回転可能である。なお、目盛り部76は、一方の回転方向のみに回転するような構成が好ましいため、切断面の偏った位置に回転機能を果たす薄い鉄板部材84(図11)が装着されている。即ち、鉄板部材84は、錘となるものであればいかなるものであっても構わない。
【0075】
押圧部75は、目盛り部76と別部材であり、棒状部材である。
【0076】
次に、本実施形態のまくら木71の組み立て構造について説明する。
【0077】
本実施形態のまくら木71は、図10に示すように、まくら木本体72の長手方向一方の端部側に設けられた検知装置収容空間85に位置検知装置73が配され、この検知装置収容空間85におけるまくら木本体72上部の開口側に閉塞板90が配されている。
具体的には、図11に示すように、四角形状に広がった表示部87に押圧部材75の目盛り部76が位置し、鉛直方向に延伸した貫通孔89に押圧部材55の押圧部75が位置する。より詳細には、目盛り部76は、突起部76aが表示部87の凹部91aに回転可能に係止されている。そして、貫通孔89に挿通された押圧部77は、一方の端部が目盛り部76の切断面に当接するように配され、他方の端部が貫通孔89におけるまくら木本体72の下部側に位置している。即ち、押圧部77は、鉄板部材84による目盛り部76の回転で、鉛直方向下向きに押圧されて貫通孔89から外部に突出し得るように配されている。
【0078】
即ち、本実施形態のまくら木71では、図11(a)に示すように、まくら木71直下の道床32が列車荷重の影響を受けていない状態であれば、押圧部材75はまくら木71の底部とほぼ同じ位置で、道床32を押圧している。即ち、押圧部材75の押圧部77が、まくら木71直下に位置する道床32に堰き止められた状態である。このとき、閉塞板90からは、目盛り部56に設けられた3色全てを視認することができる。なお、本実施形態では、まくら木71の設置当初において、目盛り部56の一部が回転阻止部91bに当接している。
【0079】
ところが、図11(b)に示すように、まくら木71直下の道床32が列車荷重の影響を受けて、浮きまくら木状態となれば、位置検知装置73の押圧部77がまくら木71の直下に形成された空間内に移動するため、それに伴い目盛り部76が突起部76aを中心に回転し、色と目盛りの表示位置が変化する。即ち、目盛り部76に設けられた3色全てが視認できない等の状態となると共に、視認可能な目盛りの数値が変化する。なお、図11(b)では、赤色と黄色が視認できる状態である。
従って、本実施形態のまくら木71によれば、上記した実施形態と同様に、まくら木71が繰り返し受ける列車荷重により、安全範囲を超えた軌道の沈下(浮まくら木状態)が発生した場合、色と目盛りが刻まれた押圧部材75により、まくら木71の底面と道床32との距離の変化が速やかに検知されるため、上記実施形態と同様に、早期に軌道の保守作業を的確に行うことができる。
また、本実施形態のまくら木51は、電力供給を要しないため、ランニングコストを増加させることがなく、電力供給が困難な場所でも取り付けが可能である
【0080】
上記実施形態では、報知手段として、表示装置5に報知する構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図4に示すように、位置検知装置3,43で検知された検知情報を無線で発信する情報発信機(情報発信手段)46を設けた構成であっても構わない。これにより、情報発信機46は情報管理室に発信可能となり、線路全体の軌道状態を常に把握することが可能となるため、広範囲に渡って的確な保守作業が可能となる。
また、報知手段として、図5に示すように、まくら木本体2に点灯装置47を設けた構成であっても構わない。この構成によれば、いずれかのまくら木本体2における、鉛直方向の変位が安全範囲を超えた場合、点灯装置47により速やかに報知されるため、軌道の沈下が生じた場所を特定しやすい。これにより、より的確な保守作業が可能となる。
また、前記した報知手段を組み合わせた構成であっても構わない。
【0081】
上記実施形態では、位置検知装置3がセンサ部10と反射部11とを備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、レーザ、超音波、赤外線等を照射可能な図示しないセンサ発信部と図示しないセンサ受信部とを備えた構成であっても構わない。この場合も、上記と同様、前記センサ発信部とセンサ受信部を向かい合わせて配置する。具体的には、一方をまくら木本体2に配置し、他方をまくら木本体2から外れた位置、例えば道床32上に配置する。この構成により、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、上記実施形態で示したセンサ部10と反射部11とは、位置関係を互いに入れ替えた構成であっても構わない。
【0082】
上記実施形態では、まくら木本体2をガラス長繊維プラスチック(FFU)により構成された「エスロンネオランバー」(積水化学工業株式会社製)を採用した構成を示したが、本発明はこれに限定されず、木製やコンクリート製のまくら木本体であっても構わない。
【0083】
上記実施形態では、発電装置6の発電部12が太陽光により発電する構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、発電部が風力や火力等によって発電する構成であっても構わない。
また、上記実施形態では、発電装置6に蓄電部13を備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、発電装置は発電部のみからなる構成であっても構わない。しかしながら、この場合、電力供給が不安定となる恐れがあるため、外部電力との併用型とすることが好ましい。
【0084】
上記実施形態では、表示装置5を備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、表示装置5を設けない構成であっても構わない。
【0085】
上記実施形態では、位置検知装置3,43に接続された通信線20と電気線22を分けて配線した構成を示したが、本発明はこれに限定されず、電気線に信号を重畳する通信方式を採用した構成であっても構わない。
【0086】
上記実施形態では、位置検知装置51の押圧部材55に軸方向の交差する方向に変形可能な部材を採用した構成を示したが、本発明はこれに限られず、図12に示すように、剛性が高い棒状部材を用いても構わない。その場合、まくら木本体には上下に貫通する孔だけを形成すればよい。
【0087】
上記実施形態では、位置検知手段51の押圧部材55に圧縮バネ54を接続して、付勢力により押圧する構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば押圧部材自身が付勢力を備えた部材であっても構わない。
【0088】
上記実施形態では、位置検知手段をまくら木本体の長手方向のいずれか一方の端部側に設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、まくら木本体の長手方向両端に位置検知手段を設けた構成であっても構わない。
【符号の説明】
【0089】
1、41、51、71 まくら木
2、52、72 まくら木本体
3、43、53、73 位置検知装置
5 表示装置
6 発電装置
12 発電部
13 蓄電部
46 情報発信機(情報発信手段)
47 点灯装置(報知手段)
55、75 押圧部材
56、76 目盛り部
57、77 押圧部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道床上に敷設されて、車両用のレールを支持するまくら木であって、
まくら木の鉛直方向の位置を検知可能な検知手段を備えたことを特徴とするまくら木。
【請求項2】
前記検知手段は、まくら木の位置を、当該まくら木を直接支持する支持材を基準とした鉛直方向の距離をもって検知するものであることを特徴とする請求項1に記載のまくら木。
【請求項3】
前記検知手段の検知位置が所定範囲を超えた際に報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のまくら木。
【請求項4】
前記報知手段は、外部に検知情報を発信可能な情報発信手段であることを特徴とする請求項3に記載のまくら木。
【請求項5】
前記報知手段は、点灯装置であることを特徴とする請求項3又は4に記載のまくら木。
【請求項6】
前記検知手段の検知情報を表示する表示装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のまくら木。
【請求項7】
発電装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のまくら木。
【請求項8】
前記発電装置は、太陽光で発電するものであることを特徴とする請求項7に記載のまくら木。
【請求項9】
前記発電装置は、電力を蓄電する蓄電部を備えたものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のまくら木。
【請求項10】
前記検知手段は、まくら木直下の前記支持材を押圧する押圧部材を有し、
前記押圧部材は、目盛り部が設けられ、
押圧部材が押圧方向に移動すると、目盛り部の表示位置が変化することを特徴とする請求項2に記載のまくら木。
【請求項11】
前記検知手段は、付勢手段をさらに備え、
前記押圧部材は、主に垂直方向に移動する押圧部を有すると共に、前記目盛り部は、まくら木の天面側に配されて水平方向に移動するもので、
目盛り部が付勢手段により付勢されて押圧部が支持材方向に押圧されていることを特徴とする請求項10に記載のまくら木。
【請求項12】
前記押圧部材は、主に垂直方向に移動する押圧部を有すると共に、前記目盛り部は、まくら木の天面側に配されて押圧部から一定距離の間隔を有した基準点を中心に回転するものであることを特徴とする請求項10に記載のまくら木。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−94415(P2011−94415A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250601(P2009−250601)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】