説明

めっき装置およびめっき方法

【課題】 めっき装置を配置するスペースを低減する。
【解決手段】 固定台31の上面および下面にめっき装置ユニット20が取り付けられている。固定台31は、モータ36の回転により回転する。モータ36を駆動して、各めっき装置20を上方に位置させた状態で、被めっき部材51を装着する。固定台31を一方向および逆方向に回転させながらめっき処理を行えば、めっき室18内のめっき液を揺らして被めっき部材51に付着している空気を排除するので、空洞のないめっき膜を形成することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、めっき装置およびめっき方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハに配線や電極などを電解めっきにより形成するめっき装置としてカップ式めっき装置が知られている。カップ式めっき装置は、アノード電極が水平方向に設置されたカップ型のめっき槽内にポンプによりめっき液を噴流させ、めっき槽の上部に配置された半導体ウエハに接触させてめっきする装置である。オーバーフローしためっき液は、一旦、めっき装置の周囲壁とカップとの間に形成されたオーバーフロー用開口部に流れ落ち、その後、ポンプにより流出用配管を介して流出される。めっき液はポンプによって流入用配管、めっき装置内、流出用配管を循環する。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような、カップ式めっき装置は、アノード電極を半導体ウエハとほぼ同じサイズにすることにより、電解めっき時の電気力線がほぼ均一となるので、配線や電極など厚さを均一に形成することができる、という利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−57497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のめっき装置は、半導体ウエハとほぼ同じサイズのアノード電極を水平に配置する構造のため、めっき装置が大型になる。特に、めっき液を介してアノード電極と半導体ウエハとを上下方向に複数段積層する構造を採用することができないため、生産数量を増大するには複数個のめっき装置を平面的に配置するレイアウトとなり、めっき処理のスペースが一層大きくなってしまうものであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係るめっき装置は、それぞれが、めっき槽、前記めっき槽内に設置されたアノード電極、前記めっき槽内にめっき液を循環するための配管、前記アノード電極と対向する位置に設けられたカソード電極、前記カソード電極の外周周辺部に設けられたシール部材、および前記カソード電極に接続される被めっき部材を前記めっき槽側に押圧すると共に前記シール部材を圧接して前記めっき槽を密封する押え部材を備えた少なくとも2つのめっき装置ユニットと、 前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転するための回転軸を備え、前記回転軸を中心に前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転する回転機構と、を具備することを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1に記載のめっき装置において、前記めっき装置ユニットを回転する回転機構は前記少なくとも2つのめっき装置ユニットの中心線を中心に回転する固定台を有し、前記少なくとも2つのめっき装置ユニットは、前記固定台の上下面に取り付けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1に記載のめっき装置において、前記回転機構は、前記めっき装置ユニットの自重により上下の向きを一定方向に維持したまま、前記各めっき装置ユニットを回転する回転機構であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係るめっき装置は、請求項1乃至3に記載のめっき装置において、前記被めっき部材は半導体ウエハであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係るめっき方法は、少なくとも2つのめっき装置ユニットと、前記めっき装置ユニットを回転可能に支持する回転機構を備えためっき装置を準備するステップと、第1のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極と対向する位置に設置されたカソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、前記被めっき部材を押え部材により前記めっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、前記回転機構により、前記各めっき装置ユニットを回転するための回転軸を中心に前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転するステップと、第2のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極が設置されためっき槽の上部側にカソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、前記被めっき部材を押え部材により前記めっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、
前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップと、
を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係るめっき方法は、請求項5に記載のめっき方法において、前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップは、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを一方向に回転するステップと、一方向とは逆方向に回転するステップとを含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明に係るめっき方法は、請求項5または6のいずれか1項に記載のめっき方法において、前記少なくとも2つのめっき装置ユニットと、前記めっき装置ユニットを回転可能に支持する回転機構を備えためっき装置を準備するステップは、前記回転機構の中心線に対して前記少なくとも2つのめっき装置ユニットが対称に配置されためっき装置を準備するステップであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明に係るめっき方法は、請求項5または6のいずれか1項に記載のめっき方法において、前記回転機構により、前記各めっき装置ユニットを重力に平行な面において回転するステップは、前記めっき装置ユニットの自重により上下の向きを一定方向に維持したまま前記各めっき装置ユニットを回転するステップであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明に係るめっき方法は、請求項5乃至8に記載のめっき方法において、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを回転中に前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップは、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを一方向に回転するステップと、一方向とは逆方向に回転するステップとを含むことを特徴とする。
請求項10に記載の発明に係るめっき方法は、請求項5乃至9に記載のめっき方法において、前記被めっき部材は半導体ウエハであることを特徴とするめっき方法。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上部側および下部側に少なくとも2つのめっき装置ユニットが配置されているので、狭いスペースにおいて複数のめっき装置を用いてめっきを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明のめっき装置の実施形態1の断面図。
【図2】図1のめっき装置によるめっき方法に関し、最初の工程を説明するための断面図。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図。
【図5】図4に続く工程を説明するための拡大断面図。
【図6】図5に続く工程を説明するための拡大断面図。
【図7】図6に続く工程を説明するための拡大断面図。
【図8】図7に続く工程を説明するための拡大断面図。
【図9】本発明のめっき装置によりめっきされる被めっき部材としての半導体ウエハの平面図。
【図10】図9の領域Aの拡大平面図。
【図11】図10に図示されたに半導体装置に関し、めっきを施す前の状態を示す拡大断面図。
【図12】図11に図示された半導体装置に関し、めっきを施した後の状態を示す拡大断面図。
【図13】本発明のめっき装置の実施形態2に係る断面図。
【図14】本発明のめっき装置の実施形態3に係る断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
以下、この発明のめっき装置について説明をする。
図1はこの発明のめっき装置の実施形態1を示す断面図である。めっき装置10は、上部側および下部側に積層状態に配置された2個のめっき装置ユニット20を備えている。各めっき装置ユニット20は、固定台31に固定されている。固定台31はめっき装置ユニット20の底面を載置するサイズの固定部32と固定部32の周囲に形成された枠部33を有する。
【0010】
図1において、上部側のめっき装置ユニット20は、固定台31の固定部32の上面側に搭載され、下部側のめっき装置ユニット20は、固定台31の固定部32の下面側に搭載されている。従って、上部側のめっき装置ユニット20と下部側のめっき装置ユニット20とは固体台31を中心として線対称に配置されている。各めっき装置ユニット20は、図示はしないが、固定台31の枠部33を設けた貫通穴に相通されたボルトなどの締結部材により確実に固定されており、めっき装置ユニット20が固体台31に対して下向きに配置されても固定台31に確実に保持されている。
【0011】
上下のめっき装置ユニット20は同一の構造を有しており、以下、一方のめっき装置ユニット20の構造について説明する。
めっき装置ユニット20は、底部11の周囲に周囲壁12を有しており、周囲壁の内側にカップ15(めっき槽)を有している。カップ15は、上部に、平面視で円形形状の開口部を有し、底部11にめっき液を流入するための流入用配管34が取り付けられている。カップ15は、底部11と上部の中間に、中央部に開口部17を有する中間体16を有する。中間体16は開口部17側から周縁部に向かって、厚さが厚くなるような傾斜面を有する。また、中間体16と底部11の間には、開口部17より大きい外形の下部室19が形成されている。
【0012】
カップ15の中間体16の上部はめっき室18となっている。中間体16の上面に形成された傾斜面の周囲は平坦面となっており、この平坦面上に網状のアノード電極22が設置されている。カップ15の側壁14は、平面視で円形形状であり、この側壁14の上端には、外周に沿って数箇所にカソード電極23が取り付けられている。
【0013】
側壁14の上端には、図示はしないが、弾性材が設けられており、カソード電極23は弾性材上に設置されている。このため、カソード電極23の一端部に設けられた、被めっき部材51に接触するコンタクト部は、一部分が弾性材に没入することにより、被めっき部材51に弾性的に圧接される。被めっき部材51は、詳細は後述するが、半導体ウエハなどである。
【0014】
側壁14の上端側は、外周に沿う数箇所に切欠部が形成され、この切欠部における上面は、めっき室18側からめっき室18外に向けて順次下降する傾斜面13とされている。カップ15の側壁14と周囲壁12との間は離間しており、この離間した部分は、めっき室18からオーバーフローしためっき液が流れ込むオーバーフロー用空間部24となっている。オーバーフロー用空間部24内には、周囲壁12を貫通するめっき液の流出用配管35が突き出している。
【0015】
めっき装置ユニット20の周囲壁12の上端の内側には、周囲壁12の壁面に沿って、外側より低い段部が形成されている、この段部には、周囲壁12の壁面に沿って、ゴムなどからなるリング状のシール部材25が取り付けられている。
また、めっき装置ユニット20の周囲壁12の外面には、板ばねなどからなる押え板41を有する押え部材40が、ねじなどの締結部材により取り付けられている。押え部材40は、押え板41が取り付けられた蓋42を支持する支持部材43を有する。また、押え部材40は、周囲壁12に固定される取付部44および取付部44に対し支持部材43を回転可能に支持する回転軸45を有する。
【0016】
押え部材40の支持部材43は回転軸45を中心として時計方向および反時計方向に回転することが可能であり、この回転により、めっき室18を開放および密封する。
めっき室18を密封する図1に図示された状態では、カップ15の側壁14の上端にカソード電極23に接続された被めっき部材51を、押え板41により側壁14の上端に弾圧する。また、この状態では、押え部材40の蓋42の周縁部がシール部材25を周囲壁12の上端に押し付け、外部から密封する。
【0017】
押え部材40により、めっき装置ユニット20を密封するため、支持部材43を密封状態にロックする必要がある。このロック機構は、通常のロック機構を適用すればよい。限定する意味ではないが、ロック機構の一例として、二点鎖線で図示するように周囲壁12に回動可能に取り付けられたフック状の係止部材49を用いることができる。また、図示はしないが、周囲壁12と支持部材43に、貫通穴を有する取付金具を固定し、貫通穴にボルトを挿通し、ナットを用いて取付金具を締め付けるような構造としてもよい。
【0018】
36は、モータであり、モータ36の回転軸には、固定台31の枠部33に締結される取付部37が設けられている。
モータ36を回転することにより固定台31が回転し、これに伴い、固定台31に取り付けられた上下のめっき装置ユニット20が回転する。モータ36は正転および逆転させることにより、固定台31に固定された2個のめっき装置ユニット20は、重力と平行な面において、一方向および一方向とは逆方向に回転する。
【0019】
めっき液は、図示しないポンプにより、流入用配管34、下部室19、めっき室18、オーバーフロー用空間部24、流出用配管35を循環する。アノード電極22およびカソード電極23は、図示はしないが、めっき装置外部の電源に接続されており、電源からめっき電流を供給し、ポンプによりめっき液を循環させて被めっき部材51に電解めっきを行う。
【0020】
この場合、固定台31に取り付けられた上下のめっき装置ユニット20は、同時にめっき処理を行うことができるので、めっき処理のスペースを小さくすることが可能となる。また、めっき装置ユニット20を一方向および逆方向に回転させてめっき処理を行うので、被めっき部材51の表面に付着している空気を排除し、均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
以下、本発明のめっき装置10を用いためっき方法について説明する。
【0021】
図2〜図8は、本発明のめっき方法の各ステップを説明するためのめっき装置10の断面図である。
まず、モータ36を駆動し、固定台31を回転させて、一方のめっき装置ユニット20が上部の位置に達したタイミングでモータ36を停止する。この状態では、他方のめっき装置ユニット20は、一方のめっき装置ユニット20とは上下を逆にした状態で固定台31の下方に位置している。この間、あるいは、その前に、各めっき装置ユニット20内には、ポンプを駆動してカップ15のめっき室18内にめっき液を流入させておく。そして、上部側のめっき装置ユニット20の押え部材40を、回転軸45を軸として90°回転し、一方のめっき装置ユニット20を外部に開放する。この状態が図2に図示されている。
【0022】
次に、一方のめっき装置ユニット20のカップ15の側壁14上に取り付けられたカソード電極23上に、例えば、半導体ウエハなどの被めっき部材51を搭載する。この状態が図3に図示されている、
【0023】
そして、一方のめっき装置ユニット20の押え部材40の支持部材43を、回転軸45を支軸として回転し、押え板41により被めっき部材51を押圧して、支持部材43をロックする。この状態が図4に図示されている。この状態では、被めっき部材51は押え板41により押圧され、カップ15の側壁14の上端に設けられたカソード電極23のコンタクト部に確実に接触している。また、この状態では、押え部材40の蓋42の周縁部がシール部材25を周囲壁12の上端に押し付け、めっき室18を含むめっき装置ユニット20内部が外部から密封されている。
【0024】
そこで、図示しない電源により、一方のめっき装置ユニット20のアノード電極22およびカソード電極23に電圧を印加し、図示しないポンプを駆動して、被めっき部材51への電解めっきを開始する。
これと共に、モータ36を駆動して、固定台31を180度回転する。すると、固定台31の下方に位置していた他方のめっき装置ユニット20が上部側の位置に移動し、一方のめっき装置ユニット20は、上下を逆にした状態で固定台31の下方に移動する。
この状態で、他方のめっき装置ユニット20の押え部材40を、回転軸45を軸として回転し、他方のめっき装置ユニット20を外部に開放する。この状態が図5に図示されている。この場合、一方のめっき装置ユニット20においては、回転中も、この作業の間もめっき処理が行われている。
【0025】
取り付けられたカソード電極23上に、例えば、半導体ウエハなどの被めっき部材51を搭載する。この状態が図6に図示されている。
そして、他方のめっき装置ユニット20の押え部材40の支持部材43を、回転軸45を支軸として回転し、押え板41により被めっき部材51を押圧して、支持部材43をロックする。この状態が図7に図示されている。この状態では、被めっき部材51は押え板41により押圧され、カップ15の側壁14の上端に設けられたカソード電極23のコンタクト部に確実に接触している。また、この状態では、押え部材40の蓋42の周縁部がシール部材25を周囲壁12の上端に押し付け、めっき室18を含むめっき装置ユニット20の内部が外部から密封されている。
【0026】
そこで、図示しない電源により、他方のめっき装置ユニット20のアノード電極22およびカソード電極23に電圧を印加し、図示しないポンプを駆動して、被めっき部材51への電解めっきを開始する。
【0027】
図8は、このようにして、固定台31に固定された上下のめっき装置ユニット20の双方において、電解めっきが行われている状態を示す。
この状態において、上方のめっき装置ユニット20においては、ポンプによって流入用配管34からカップ15の下部室19に吐出されためっき液は、中間体16の開口部17で適度な広さに広がって、めっき室18内に流入し、めっき室18内でさらに少し広げられて被めっき部材51の中央部およびその近傍に接触する。めっき液は、被めっき部材51の表面に沿って、カップ15の周側縁に向かって流れる。すなわち、めっき液が被めっき部材51の中央部に噴流となって接触しながらめっきが行われる。オーバーフローとなっためっき液は、カップ15の側壁14の上部周縁部に設けられた切欠部において、傾斜面13の上部からオーバーフロー用空間部24に、一旦、流れ込み、その後、流出用配管35から、装置外部に流出する。
【0028】
下方に位置するめっき装置ユニット20においても、上方のめっき装置ユニット20とほぼ同様な作用によるめっき処理が行われる。但し、下方に位置するめっき処理装置ユニット20では、上下が逆になっている。このため、被めっき部材51は、常に、めっき液中に埋没しており、被めっき面には、その上方のめっき液の深さ分の液圧がかかっている。この液圧がかかっている分、流入用配管34からめっき室18に収容されているめっき液を介して被めっき部材51に作用するめっき液の噴流圧力は、上方のめっき装置ユニット20における噴流圧力よりも小さくなる。
しかし、各めっき装置ユニットは回転されて上部側に位置する状態においてもめっき処理が行われるので、少なくとも、この上部側に位置している状態でのめっき処理において、被めっき部材に付着している空気が排除される。一旦、空気が排除されると、被めっき部材の被めっき面は親水性となり、以降はめっき液の浸透は容易となる。
【0029】
加えて、本発明では、所定のタイミングでモータ36の回転方向を逆転して、各めっき装置ユニット20を、一方向への回転と逆方向への回転とに切り替える。この回転方向への切り替え時に、各めっき装置ユニット20のめっき室18内のめっき液が大きく揺れる。めっき液が揺れることにより、被めっき部材51に付着している空気が排除される。
このように、本発明では、めっき装置ユニットを一方向への回転と、逆方向への回転とを繰り返しているので、被めっき部材51に付着している空気を排除して空洞のないめっきを施すことができる。
次に、上述した被めっき部材51の表面に付着した空気を排除することの必要性について説明する。
【0030】
図9は、被めっき部材の一例としての半導体ウエハ1の平面図であり、図10は、図9に図示された半導体装置領域Aの拡大図である。半導体ウエハ1には行方向および列方向に、半導体装置形成領域Aがマトリクス状に配列されている。半導体ウエハ1をダイシングライン2に沿って切断することにより、半導体装置形成領域Aに形成された構造を有する半導体装置を同時に多数個、得ることができる。
【0031】
半導体装置形成領域Aには、図10に図示されるように、四つの側辺の各側辺に沿って接続パッド3が配列され、接続パッド3が配列された領域の内側には多数のバンプ電極5が配列されている。バンプ電極5は、通常は、半導体装置形成領域Aの周側辺から中心に向かう環状に配列されるが、これとは異なるように配列されることもある。
【0032】
各バンプ電極5と接続パッド3とは配線4により接続されている。図示はしないが、各配線4のバンプ電極5に対応する部分には、バンプ電極5の直径とほぼ同一サイズか、僅かに大きいサイズのパッド部が形成されており、各バンプ電極5は、配線4のパッド部(図11における4a参照)上に形成される。
図11は、図10に図示された半導体装置形成領域Aの拡大断面図である。ただし、図面を明確にするため、図11においては、半導体装置形成領域A内の各側辺近傍にそれぞれ1個のバンプ電極5(図12参照)が形成されているものとして図示されている。
【0033】
半導体ウエハ1の主面上には、集積回路1aに接続された複数の接続パッド3が形成されている。また、半導体ウエハ1の主面上には、接続パッド3の中央部を露出する開口部を有する第1の絶縁膜6が形成されている。第1の絶縁膜6は、酸化シリコン、窒化シリコンなどの無機材料で形成されている。
【0034】
第1の絶縁膜6上に、第2の絶縁膜7が形成されている。第2の絶縁膜7は、ポリイミド系樹脂、PBO(Poly-p-Phenylene-Benzobisoxazole;ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)系樹脂等の有機樹脂材料によって形成されている。
第2の絶縁膜7上には、一端側が第2の絶縁膜7の開口部を介して接続パッド3に接続された配線4が形成されている。配線4は、第1の配線4−1と第1の配線4−1上に形成された第2の配線4−2の二層構造を有する。
第2の絶縁膜7上および配線4上には、フォトレジストマスク8が形成されている。フォトレジストマスク8には、配線4のパッド部4aを露出する開口部8aが形成されている。
【0035】
被めっき部材51の一例としての半導体ウエハ1は上述した構成となっている。この半導体ウエハ1を、フォトレジストマスク8側を下側(めっき室8側)に向け、第1の配線4―1をカソード電極23に接触させた状態でめっき装置ユニット20の側壁14の上面に載置する。そして、アノード電極22およびカソード電極23に電圧を印加すると、第1の配線4―1を電流路としてアノード電極22およびカソード電極23間にめっき電流が供給される。これにより、フォトレジストマスク8の開口部8aから露出する配線4のパッド部4a上にめっき膜が形成され、最終的に図12に図示されるバンプ電極5が形成される。図12は、電解めっきによりバンプ電極5を形成し、その後、フォトレジストマスク8を剥離した状態の半導体装置形成領域Aの断面図である。
【0036】
電解めっきにより、このようなバンプ電極5を半導体ウエハ1に形成する場合、めっき開始前には、フォトレジストマスク8の開口部8a内には空気が入り込んでいる。この空気は、めっき液中に浸漬しただけでは排除されず、開口部8a内に残留する。空気が残留していると、めっき液がパッド4aに接触しないので、めっき膜が形成されないことになる。パッド部4a上の一部に空気が残留していても、その部分はめっき膜が形成されないため空洞となる。従って、フォトレジスとマスク8の開口部8a内から空気が排除されるようにしてめっきをすることが必要である。
【0037】
本発明では、めっき液を噴流して被めっき部材51に当てることによりフォトレジストマスク8の開口部8a内から空気を排除する作用に加え、各めっき装置ユニット20を一方向およびそれとは逆方向に回転する。めっき装置ユニット20の回転方向が切り替わる際、めっき室18内におけるめっき液が揺れることにより、被めっき部材51に付着している空気を排除する作用が生じる。
【0038】
本実施形態のめっき方法における、2つのめっき装置ユニット20によるめっき処理時間のタイミングについては、次のような種々の態様がある。
(1) めっき装置ユニットを一方向および逆方向に回転しながら、回転中も含め両方のめっき装置ユニット20においてめっきを行う。
(2) めっき装置ユニットを間欠的に一方向および逆方向に回転させ、停止状態において両方のめっき装置ユニット20においてめっきを行う。
(3) めっき装置ユニットを、間欠的に一方向および逆方向に回転しながら、回転中も含め両方のめっき装置ユニット20においてめっきを行う。
(4) 上記(1)〜(3)において、上部側のめっき装置ユニット20においてのみめっきを行う。
上記おいて(4)は、めっき液の噴流による作用が大きい条件でのみめっきを行うことにより、めっき膜厚の一層の均一化を図るものである。
ただし、本発明は、各めっき装置ユニット20を一方向および逆方向に回転させることを要件とするものではない。このことは、実施形態3と共に後述する。
【0039】
実施形態1のめっき装置およびそのめっき装置を用いためっき方法では、めっき装置ユニット20を固定台31の上面および下面に固定したので、複数のめっき装置ユニット20によるめっき処理を狭いスペースで行うことが可能となる。また、各めっき装置ユニットを一方向および逆方向に回転してめっきを行うので、めっき膜厚をより均一にすることが可能となる、という効果を奏することができる。
【0040】
(実施形態2)
図13は、本発明のめっき装置の実施形態2を示す断面図である。
実施形態2のめっき装置70が実施形態1のめっき装置10と異なる点は、各めっき装置ユニット80が、オーバーフロー用空間部を有していない点である。
以下、この点を中心に実施形態2のめっき装置70について説明するが、実施形態1のめっき装置10と同一部材には同一の図面参照番号を付し、その説明を省略する。
【0041】
実施形態2におけるめっき装置70が、固定台31の上下面に、固定台31を中心とする線対称に固定されているめっき装置ユニット80を有する点および固定台31がモータ36により、重力と平行な面において、時計方向および反時計方向に回転される点は実施形態1と同様である。
しかし、実施形態2における各めっき装置ユニット80は、オーバーフロー用空間部を有していない。
【0042】
すなわち、めっき装置ユニット80は、全体がカップ状であり、めっき装置ユニット80の周囲壁81が、カップ状のめっき槽の側壁となっている。流入用配管34から下部室82に吐出されためっき液は、めっき室83に流入し、噴流により被めっき部材51に接触した後、めっき室83の周縁に設けられた流出用配管35から装置外部に流出する。但し、流出用配管35は、周囲壁81の周りに、所定の間隔で複数個設けられている。
【0043】
実施形態2のめっき装置70においても、2つのめっき装置ユニット80によるめっき処理時間のタイミングについては、実施形態1と同様な態様で行うことが可能である。実施形態2のめっき装置70においても実施形態1のめっき装置10と同様な効果を奏することができる。加えて、実施形態2におけるめっき装置ユニット80は、実施形態1のめっき装置ユニット20に比して構造が簡単であるため、コスト的に有利であり、また装置の小型化が可能である。
【0044】
(実施形態3)
図14は本発明のめっき装置に関する実施形態3の断面図を示す。実施形態3のめっき装置90において特徴とする点は、各めっき装置ユニット20が、重力の作用により、めっき室18の開放側を上方に位置させた姿勢を維持したまま、回転される点である。換言すれば、モータ36を駆動してめっき装置ユニットを重力と平行な面において回転させても、各めっき装置ユニットの上下方向の向きは変化しない。
各めっき装置ユニット20は、実施形態1と同様な構造を有するものであるので、その構造についての説明は省略し、めっき装置ユニット20を回転する構造について説明をする。
【0045】
めっき装置ユニット20は、固定台91に載置されている。実施形態3におけるめっき装置90を構成する2個のめっき装置ユニット20は、重力の作用によって、上下が同じ向きの状態を維持したまま回転されるので、換言すれば、回転によって上下方向の向きが変化することはないので、固定台91への取付構造は、実施形態1の場合ほど強固にする必要は無い。
【0046】
固定台91は、4本のリンク板92を介して、2本の断面円形形状の支持部棒93に支持されている。ここで、リンク板92は、図14において2本のみが図示されているが、図示されているのは、めっき装置ユニット20の前面側の2本であり、めっき装置ユニット20の後面側にも2本設けられている。めっき装置ユニット20の左側に配置された前面側と後面側の2つのリンク板92は、1本の連結板93に連結されている。めっき装置ユニット20の右側に配置された前面側と後面側の2つのリンク板92は、1本の連結板93に連結されている。
【0047】
各リンク板92には断面円形形状のピン92aが一体に形成されており、このピン92aは連結板93に形成された嵌合穴に遊嵌するように挿通されている。このため、連結板93が回転すると、リンク板92は自重により、同一の向きを維持しまま、連結板93と共に回転する。各連結板93の長さ方向(紙面の前後方向)の中心には支持棒94を遊嵌する嵌合穴が形成されており、この嵌合穴に支持棒94が挿通されている。支持棒94は回転板95に固定されている。
【0048】
したがって、回転板95が回転して支持棒94が回転すると、各支持棒94の嵌合穴に遊嵌された各連結板93は、自重により同一の向きを維持した状態で支持棒94と共に回転する。このように、支持棒94、連結板93およびリンク板92は、めっき装置ユニット20が自重により上下方向の向きを同一とした状態で回転させる支持機構を構成する。
【0049】
96は、めっき装置90の固定フレームであり、この固定フレーム96は大歯車97の軸97aを回転可能に支持する。98はモータ36の回転軸に取り付けられた小歯車であり、大歯車97に噛合して、モータ36の回転を大歯車97に伝達する。
【0050】
なお、押え部材40を開閉する際、支持棒94が障害とならないよう、押え部材40をめっき装置90の前後方向にスライドして開放する構造が採用される。この場合、固定フレーム96をめっき装置ユニット20の左右両側に配設して、支持棒94をめっき装置ユニット20の上方には延出されないようにすれば、支持棒94が押え部材40を開閉する際の障害となることはないので、上記したスライド機構を採用する必要はない。
【0051】
めっき装置90は、このような構造を有しており、モータ36が回転すると、小歯車98、大歯車97を介して回転板95が重力に平行な面において回転し、回転板95の回転と共に支持棒94が回転する。そして、上述した如く、支持棒94は連結板93の嵌合穴に遊嵌されており、リンク板92のピン92aは連結板93に連結されているため、固定台91に取り付けられためっき装置ユニット20は、上下方向の向きを変化することなく回転する。従って、めっき装置90においては、各めっき装置ユニット20は、常に、同じ向きを維持しながら回転するので、被めっき部材51に対して常に下方からの噴流によりめっき液を当てることになる。このように、各めっき装置ユニット20が回転しても、めっき液の流れを変化させることが無いので、めっき膜厚を均一化する調整が容易である。
【0052】
実施形態3のめっき装置90では、上下の各めっき装置ユニット20は、回転をさせずとも通常の噴流式めっき装置と同一の噴流作用を有する。従って、各めっき装置ユニット20を一方向と逆方向に切り替えて回転させなくても、通常の噴流式めっき装置よりも大きい空気排除作用を得ることができる。しかし、フォトレジストマスクが大変厚い場合など、被めっき部材の空気排除が困難な条件下においては、各めっき装置ユニット20を一方向と逆方向とに切り替えて回転させることにより大きな効果を奏することができる。
【0053】
実施形態3のめっき装置90においても、2つのめっき装置ユニット90によるめっき処理時間のタイミングについては、実施形態1と同様な態様で行うことが可能である。また、実施形態3におけるめっき装置90では、各めっき装置ユニット20は、常に、同じ向きを維持しながら回転するので、一層、めっき膜厚を均一化することができる。しかも、各めっき装置ユニット20は回転に伴う向きの変化を生じないので、安全性が向上し、また各めっき装置ユニット20の固定台への取付構造が簡単となるのでコストてきな有利性もある。
【0054】
なお、上述した実施形態3のめっき装置において、めっき装置ユニットとして実施形態1のめっき装置ユニット20を用いた場合で説明したが、実施形態2のめっき装置ユニット80に対しても同様に適用することが可能である。
【0055】
実施形態1および実施形態2において、上部側と下部側のめっき装置ユニットは、線対称に配設された構造であるが、点対称、換言すれば、左右を逆に向けて配設してもよい。
【0056】
各実施形態において、めっき装置ユニットは、2個設置されたものとしたが、さらに多くのめっき装置ユニットを設置することができる。
【0057】
その他、この発明のめっき装置は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形することが可能であり、要は、れぞれが、めっき槽、めっき槽内に設置されたアノード電極、めっき槽内にめっき液を循環するための配管、めっき槽上部に設けられたカソード電極、めっき槽の上部周辺部に設けられたシール部材、およびカソードに接続される被めっき部材をめっき槽側に押圧すると共にシール部材を圧接してめっき槽を密封する押え部材を備えた少なくとも2つのめっき装置ユニットと、少なくとも2つのめっき装置ユニットを重力に平行な面において回転する回転機構と、を具備するものであればよい。
【0058】
また、本発明のめっき方法は、少なくとも2つのめっき装置ユニットと、めっき装置ユニットを回転可能に支持する回転機構を備えためっき装置を準備するステップと、第1のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極が設置されためっき槽の上部に、カソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、被めっき部材を押え部材によりめっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、回転機構により、各めっき装置ユニットを重力に平行な面において回転するステップと、第2のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極が設置されためっき槽の上部側に、カソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、被めっき部材を押え部材によりめっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、各めっき装置ユニットにより被めっき部材にめっきを施すステップと、を含むものであればよい。
【符号の説明】
【0059】
10、70、90 めっき装置
11 底部
12 周囲壁
14 側壁
15 カップ
18 めっき室
22 アノード電極
23 カソード電極
24 オーバーフロー用開口部
25 シール部材
31 固定台
34 流入用配管
35 流出用配管
36 モータ
40 押え部材
41 押え板
42 蓋
51 被めっき部材
91 固定台
92 リンク板
93 連結板
94 支持棒
95 回転体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、めっき槽、前記めっき槽内に設置されたアノード電極、前記めっき槽内にめっき液を循環するための配管、前記アノード電極と対向する位置に設けられたカソード電極、前記カソード電極の外周周辺部に設けられたシール部材、および前記カソード電極に接続される被めっき部材を前記めっき槽側に押圧すると共に前記シール部材を圧接して前記めっき槽を密封する押え部材を備えた少なくとも2つのめっき装置ユニットと、
前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転するための回転軸を備え、前記回転軸を中心に前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転する回転機構と、
を具備することを特徴とするめっき装置。
【請求項2】
請求項1に記載のめっき装置において、前記めっき装置ユニットを回転する回転機構は前記少なくとも2つのめっき装置ユニットの中心線を中心に回転する固定台を有し、前記少なくとも2つのめっき装置ユニットは、前記固定台の上下面に取り付けられていることを特徴とするめっき装置。
【請求項3】
請求項1に記載のめっき装置において、前記回転機構は、前記めっき装置ユニットの自重により上下の向きを一定方向に維持したまま、前記各めっき装置ユニットを回転する回転機構であることを特徴とするめっき装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載のめっき装置において、前記被めっき部材は半導体ウエハであることを特徴とするめっき装置。
【請求項5】
少なくとも2つのめっき装置ユニットと、前記めっき装置ユニットを回転可能に支持する回転機構を備えためっき装置を準備するステップと、
第1のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極と対向する位置に設置されたカソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、前記被めっき部材を押え部材により前記めっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、
前記回転機構により、前記各めっき装置ユニットを回転するための回転軸を中心に前記少なくとも2つのめっき装置ユニットを回転するステップと、
第2のめっき装置ユニットにおいて、アノード電極が設置されためっき槽の上部側にカソード電極に接触させて被めっき部材を配置し、前記被めっき部材を押え部材により前記めっき槽側に押さえつけて外部から密封するステップと、
前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップと、
を含むことを特徴とするめっき方法。
【請求項6】
請求項5に記載のめっき方法において、前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップは、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを一方向に回転するステップと、一方向とは逆方向に回転するステップとを含むことを特徴とするめっき方法。
【請求項7】
請求項5または6のいずれか1項に記載のめっき方法において、前記少なくとも2つのめっき装置ユニットと、前記めっき装置ユニットを回転可能に支持する回転機構を備えためっき装置を準備するステップは、前記回転機構の中心線に対して前記少なくとも2つのめっき装置ユニットが対称に配置されためっき装置を準備するステップであることを特徴とするめっき方法。
【請求項8】
請求項5または6のいずれか1項に記載のめっき方法において、前記回転機構により、前記各めっき装置ユニットを重力に平行な面において回転するステップは、前記めっき装置ユニットの自重により上下の向きを一定方向に維持したまま前記各めっき装置ユニットを回転するステップであることを特徴とするめっき方法。
【請求項9】
請求項5乃至8に記載のめっき方法において、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを回転中に前記各めっき装置ユニットにより前記被めっき部材にめっきを施すステップは、前記回転機構により前記各めっき装置ユニットを一方向に回転するステップと、一方向とは逆方向に回転するステップとを含むことを特徴とするめっき方法。
【請求項10】
請求項5乃至9に記載のめっき方法において、前記被めっき部材は半導体ウエハであることを特徴とするめっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−80129(P2011−80129A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234820(P2009−234820)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】