説明

わら圧縮結束装置

【課題】型崩れしにくく、均等に圧縮できるわら圧縮結束装置。
【解決手段】所定量のわらを上下方向に圧縮する一次圧縮手段と、この一次圧縮手段にて圧縮されたわらを横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらとする二次圧縮手段と、この二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらを長手方向に沿って紐掛けして結束する結束手段と、この結束手段にて結束された圧縮わらを排出させる排出手段とを有するわら圧縮結束装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、わらを圧縮してから結束するわら圧縮結束装置に関する。特に、わらを直方体に圧縮してから結束する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
わらは、畜産用の敷わらや飼料、あるいは、園芸用の被覆資材、堆肥の原料などに農業用資材として利用されている。わらは安価で嵩高なので農家の自家利用あるいは近隣での利用が中心であって、遠方への輸送には適さない材である。わらの保存はそのまま縛って納屋に収容するか、大きなロール状の巻き玉に圧縮して保存するのが一般的である。
近頃、大規模肥育畜産や口蹄疫などの影響を受けて、わらを遠方から供給するニーズが発生している。嵩高のままでは輸送コストが高く割高になる。また、大きなロールでは大きすぎて扱い難いこと、トラックなどの積荷では隙間があって非効率且つ安定性が悪いことなどの問題がある。
従来例として、複数のプレスロールにてわら材を圧縮しながら円筒状のロール状成形品とする構成のわら材圧縮物成形装置が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1記載のわら材圧縮物成形装置は、わら材を圧縮しながら円筒状に成形するため、円筒状に圧縮したわら材の成形品を収納したり搬送したりする際に、成形品間に隙間ができてしまい、少ないスペースで効率よく収納または搬送等できない。
【0003】
一方、圃場等で刈り取られて自然乾燥された牧草を梱包する装置において、自然乾燥された牧草を直方体状に圧縮して梱包するベーラの後方に、直方体状に圧縮して梱包された梱包牧草を収集する収集ワゴンが設置された構成の梱包牧草収集ワゴンが提案されている(特許文献2参照)。特許文献2記載の梱包牧草収集ワゴンにおいては、自然乾燥された牧草を直方体に圧縮する際に、搬送方向の一方向において圧縮するに過ぎないため、圧縮して梱包された後の梱包牧草が型崩れしやすく、均等に圧縮できない等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7−100237号公報
【特許文献2】特公昭61−14763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明は、かかる従来技術に鑑み、型崩れしにくく、均等に圧縮できるわら圧縮結束装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定量のわらを上下左右の三方向から圧縮して直方体状の圧縮わらを形成し、わらを均等に圧縮して、直方体状に圧縮された圧縮わらに紐掛けして結束して、型崩れのし難い梱包圧縮わらを提供する。この直方体状に圧縮梱包されたわらは、扱いやすく効率のよい収納及び搬送に適している。
【0007】
本発明の主な構成は次のとおりである。
(1)所定量のわらを上下方向に圧縮する一次圧縮手段と、この一次圧縮手段にて圧縮されたわらを横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらとする二次圧縮手段と、この二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらを二次圧縮方向に沿って紐掛けして結束する結束手段と、この結束手段にて結束された圧縮わらを排出させる排出手段とを有することを特徴とするわら圧縮結束装置。
(2)二次圧縮手段は、一次圧縮手段にて圧縮された複数個の所定量のわらを複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮わらとすることを特徴とする(1)記載のわら圧縮結束装置。
(3)一次圧縮手段へ送られるわらを計量する計量手段を有することを特徴とする(1)又は(2)記載のわら圧縮結束装置。
(4)計量手段は、一次圧縮手段に隣接して設けられた計量部と、この計量部に取り付けられ、この計量部にて計量されたわらを前記一次圧縮手段にて圧縮される所定位置へ移送するための移送手段とを備えていることを特徴とする(3)記載のわら圧縮結束装置。
(5)排出手段は、結束手段にて結束された圧縮わらを排出させるシャッターを備えていることを特徴とする(1)ないし(4)いずれかに記載のわら圧縮結束装置。
(6)一次圧縮手段は、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の一次圧縮部と、この一次圧縮部に投入されたわらを上下方向に圧縮するための縦押込板を備え、二次圧縮手段は、前記一次圧縮手段の縦押込板にて圧縮されたわらが搬入され水平方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の筒状の二次圧縮部と、この二次圧縮部に搬入されたわらを横方向に圧縮するための横押込板を備え、結束手段は、前記二次圧縮手段の二次圧縮部の下流側に設けられ、排出手段のシャッターは、前記二次圧縮手段の横押込板に対向する二次圧縮部の下流側に設けられていることを特徴とする(5)記載のわら圧縮結束装置。
(7)結束手段は、二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらに、二次圧縮方向である長手方向に沿って紐紐掛けするためのニードルが上下方向に沿って回動可能に取り付けられ、前記二次圧縮手段の横押込板は、前記ニードルの回動時の接触を回避するための凹部が上下方向に沿って設けられていることを特徴とする(6)記載のわら圧縮結束装置。
(8)二次圧縮手段は、二次圧縮部内でわらを横方向に圧縮する際の領域である二次圧縮領域の縁部と、横押込板の縁部とに、この二次圧縮手段にて圧縮する際に前記二次圧縮領域から突出するわらを切断するための刃状部がそれぞれ設けられていることを特徴とする(5)又は(6)記載のわら圧縮結束装置。
(9)計量用ホッパーを一次圧縮部に隣接して設け、計量したわらを一次圧縮部へ押し込む巾方向押込板を一次圧縮手段の前処理として設けたことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のわら圧縮結束装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の主な効果は次のとおりである。
所定量のわらを一次圧縮手段にて上下方向に圧縮してから二次圧縮手段にて横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらとするため、わらを上下方向および横方向のそれぞれにおいて均等に圧縮できる。直方体状に圧縮された後の圧縮わらを結束手段にて圧縮方向に(例えば長手方向)に沿って紐掛けして結束してから、排出手段にて排出させるため、圧縮された圧縮わらを型崩れしにくくでき、効率よく収納及び搬送等できる。
さらに、一次圧縮手段にて圧縮された複数個の所定量のわらを複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮わらとする二次圧縮手段であるため、上下方向に圧縮された所定量のわらを、複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮わらにでき、この圧縮わらを横方向により均等に圧縮できるから、より型崩れししにくい圧縮わらにできる。
一次圧縮手段の前に隣接して設けられた計量部にてわらを計量してから、このわらを一次圧縮手段にて圧縮される所定位置へ移送手段にて移送する。この移送手段によって搬入されたわらは、巾方向が圧縮されて梱包される巾に規制された状態に移送される。一次圧縮手段へ移送される前の段階で、この一次圧縮手段にて圧縮するわらを計量できるため、このわらの計量がより正確にできる。一次圧縮手段に計量手段を設けた場合に比べ、一次圧縮手段にてわらを圧縮する際の余力が計量手段に及びにくいので、計量手段の損傷等を防止できる。
また、排出手段のシャッターを設けて、二次圧縮手段にて圧縮され結束手段にて結束された圧縮わらを効率よく排出する。
そして、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の有底筒状の一次圧縮部に投入されたわらを縦押込板にて上下方向に圧縮してから、水平方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の筒状の圧縮部にわらを搬入させ、この圧縮部に搬入されたわらを横押込板にて横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらとした後、この圧縮部の下流側に設けられた結束手段にて紐掛けして結束してから、横押込板に対向する圧縮部の下流側に設けたシャッターを開いて搬出することにより、より簡単な構成で、所定量のわらを上下方向および横方向のそれぞれにおいて均等に圧縮でき、圧縮された圧縮わらを型崩れしにくくできる。そして横方向の圧縮方向に紐かけをするので、梱包に結束紐がはずれにくい。この直方体の圧縮わらの搬送及び収納の取り扱いが効果的に容易になる。
さらに、ニードルの回動時の接触を回避するための凹部を横押込板に上下方向に沿って設けたことにより、結束手段のニードルを上下方向に沿って回動させ、二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらに長手方向に沿って紐掛けする際に、このニードルが横押込板の凹部に入り込むため、このニードルの回動時の横押込板への接触を防止できる。
横方向圧縮室の上面、下面には紐の通過及びニードルが進退するスリットが形成されている。
また、二次圧縮手段の二次圧縮部内でわらを横方向に圧縮する際の二次圧縮室(横圧縮室)の縁部と、横押込板の縁部とのそれぞれに刃状部を設けたため、この二次圧縮手段にて圧縮する際に、二次圧縮室の縁部から突出するわらを切断しながら、このわらを横方向に圧縮できるから、この二次圧縮手段による圧縮を確実にできるとともに、この二次圧縮手段の二次圧縮部および横押込板の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施例のわら圧縮結束装置の製造工程を示すブロック図及び装置概略図。
【図2】一実施例のわら圧縮結束装置を示す概略正面図。
【図3】一実施例のわら圧縮結束装置を示す概略平面図。
【図4】一実施例のわら圧縮結束装置を示す概略右側面図。
【図5】一実施例のわら圧縮結束装置の二次圧縮手段を示す概略平面図。
【図6】一実施例のわら圧縮結束装置にて製造された圧縮わらを示す概略斜視図。
【図7】一実施例のわら圧縮結束装置の結束手段を示す概略斜視図。
【図8】一実施例のわら圧縮結束装置の二次圧縮手段にてわらを圧縮する状態を示す概略斜視図。
【図9】一実施例のわら圧縮結束装置の結束手段にて圧縮わらに紐掛けする状態を示す概略斜視図。
【図10】一実施例のわら圧縮結束装置に取り付け可能な切断手段を示す概略正面図。
【図11】一実施例のわら圧縮結束装置に取り付け可能な切断手段を示す概略平面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、所定量のわら、特に稲わらを一次圧縮手段にて上下方向に圧縮した後、二次圧縮手段にて横方向に圧縮して直方体状の圧縮稲わらとし、上下方向および横方向のそれぞれにおいて圧縮を行うため、稲わらを均等に圧縮できる。さらに、直方体状に圧縮された圧縮梱包稲わらの長手方向に沿って紐掛けして結束するため、紐がはずれることがなく、圧縮稲わらが型崩れしにくくなり、排出手段にて押し出して排出させた後の圧縮稲わらを、効率よく収納及び搬送等することができる。特に、二次圧縮手段において、一次圧縮手段にて圧縮された複数個の所定量の稲わらを複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮稲わらとすることにより、上下方向に圧縮された所定量の稲わらを複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮稲わらにまとめるとともに、この圧縮稲わらを横方向においてより均等に圧縮できるため、より型崩れしにくい圧縮稲わらにできる。
さらに、一次圧縮の前に一次圧縮手段へ送られるわらを計量する手段を設けた。このため一次圧縮手段にて圧縮される際の稲わらの分量を均一にでき、圧縮稲わらの横方向における二次圧縮手段による圧縮をより均等にできる。特に、一次圧縮手段に隣接して設けた計量部にて所定量のわらを計量してから、この所定量のわらを一次圧縮手段にて圧縮する所定位置へ移送手段にて移送することにより、一次圧縮手段へ移送される前の段階で、この一次圧縮手段にて圧縮するわらを計量できるから、所定量のわらの計量がより正確にできるとともに、一次圧縮手段に計量手段を設けた場合に比べ、一次圧縮手段にてわらを圧縮する際の余力が計量手段に及びにくくなるため、計量手段の損傷等を防止することができる。
また、排出手段のシャッターの開閉によって、二次圧縮手段にて圧縮され結束手段にて結束された圧縮稲わらを簡単な構成で効率よく押し出して排出する。結束手段のニードルの回動時の接触を回避するための凹部を二次圧縮手段の横押込板に設けて、この結束手段のニードルを上下方向に沿って回動させ、二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらに長手方向に沿って紐掛けできる構造とした。このニードルが横押込板の凹部に入り込むため、このニードルの回動時の横押込板への接触を防止することができる。
また横圧縮してわらを直方体に形成する室の上面及び下面には、紐及びニードルを直すスリットを形成し、長手方向の紐かけを容易に行うようにしている。
さらに、二次圧縮手段の二次圧縮部内でわらを横方向に圧縮する際の二次圧縮領域の縁部と、横押込板の縁部とのそれぞれに刃状部を設けたことにより、二次圧縮手段にて圧縮する際に、二次圧縮領域から突出するわらを切断しながら、このわらを横方向に圧縮できるから、この二次圧縮手段による圧縮を確実にできるとともに、この二次圧縮手段の二次圧縮部および横押込板の損傷を防止できる。
【0011】
図1に工程及び装置の概略を示す。
図1(a)は、工程図である。わらをほぐしたり、切断して、計量する前処理工程、計量されたわらを一次圧縮工程へ移送する。移送されたわらを上から圧縮する一次圧縮する工程。この圧縮されて長さ方向が規制された縦圧縮わらを横方向から押圧する二次圧縮工程。この二次圧縮工程で長さ方向を複数回行って、所定ブロック形状に形成した圧縮わらを形成する。この圧縮されたわらに紐を長さ方向に周回して結束する工程。結束されたわらを排出して直方体状の結束圧縮わら梱包体を得る排出工程から形成される。
図1(b)は、装置の平面概略図、図(c)は側面概略図である。
わらWは、ホッパーなどを備えた計量手段11へ投入されて、所定量が計量される。わらは嵩があるので、結束わらDを分割した量を1回分として扱う。計量されたわらは一次圧縮手段2に送られる。この段階で巾方向は決められるので、巾方向の成形がなされる。一次圧縮手段2は、上方から押込み板22で縦方向に圧縮し、高さ方向を所定高に成形される。図示では、計量部と一次圧縮手段が連通しているので隔壁手段として開閉するシャッター61を設けている。次に、横押込み板32で、二次圧縮部に押し込んで横方向の圧縮密度に形成する。例えば、1回の計量を1個の圧縮梱包わらの1/3とした場合、3回に分けて圧縮が行われることとなる。二次圧縮された状態で紐を周回して、結束して直方体状に梱包された結束わらDを排出し、終了する。梱包された圧縮わらは、10〜15kgが一人で扱う重さとしては適当である。この重量のわらを例えば、40〜60(L)*20〜30(h)*30〜40(w)cmの直方体状に形成する。
【0012】
<わらについて>
本発明のわら圧縮結束装置にて圧縮結束されるわらとしては、稲・小麦・大麦等のイネ科の植物を水田や畑等から刈り取って脱穀した後に乾燥させたものであり、主として一定の分量で束にされた稲わらや、ベーラ等にてロール状にされた稲わら等が用いられる。ただし、乾燥したわら以外の、湿ったわらであっても乾燥等の前処理をすることによって用いることができるとともに、刈り取ったばかりの新しいわらや、刈り取ってから時間が経過した古いわらであっても種々の前処理をすることによって用いることができる。
また、稲わらとしては、これら稲わらを一定の分量として束にしている結束わら等を切断して、各稲わらをばらばらの状態にしてから用いることが好ましい。また、一般的に稲わらは、穂先部における径が小さく根元部における径が大きく、また重量や密度が部分的に相違するため、製品となる圧縮後の圧縮稲わらが均一かつ一定量となるようにする観点から、所定の長さにカットするなどの前処理を加えることもできる。
【0013】
<計量手段について>
計量手段は、一次圧縮手段の一次圧縮部へと送られるわらを計量するものであり、この一次圧縮手段の一次圧縮部に隣接して設けられた計量部と、この計量部に取り付けられた移送手段とを備えている。移送手段は、計量部にて計量された所定量のわらを、一次圧縮手段にて圧縮される所定位置、すなわち一次圧縮部内へと移送するためのものである。なお、この移送手段は、計量部にて計量された所定量のわらを、一次圧縮手段の一次圧縮部へと移送することから、この所定量のわらを、一次圧縮部に対応した巾の大きさに予備圧縮する予備圧縮手段としても機能している。わらは嵩が大きいので、一度に処理できる量はスペース等により限定される。本実施例では5kg程度を目安として、2〜3回に分けて10〜15kgを圧縮梱包する。
計量部を構成する計量ホッパーと次工程の一次圧縮部が連通可能に配置されている場合は、両者の間に開閉可能なシャッターを設けて、計量部の側壁を構成する。一次圧縮部へ移送するときは開放される。なお、離れた場所で計量して直接一次圧縮部へわらを投入する場合は、シャッターは必要ない。
【0014】
<一次圧縮手段について>
一次圧縮手段は、計量された後供給される所定量のわらを、一次圧縮として上下方向に圧縮するものであり、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の有底筒状の一次圧縮部と、この一次圧縮部に投入されたわらを上下方向に圧縮するための縦押込板を備えている。具体的に、一次圧縮手段は、一次圧縮部内へ所定量のわらが送られた状態で、縦押込板を下方へと移動させ、この縦押込板にて所定量のわらを一次圧縮部の底面に押し込んで、この一次圧縮部の底面および側面と縦押込板とで形成される形状に所定量のわらを圧縮させる。
なお、一次圧縮部へと送られるわらについては、この一次圧縮部へ送られる前の段階で、束になったわらを攪拌してばらばらにしたり各わらの向きを揃えたり等する整え手段(攪拌機・整列機等)や、各わらの長さを所定の長さに切断する切断手段(切断器・カッタ等)、一次圧縮部内へと送られるわらの分量や重量等を計測する計量手段(計量器・計量ホッパー等)等の前処理手段(前処理工程)を設けることが好ましい。
【0015】
<二次圧縮手段について>
二次圧縮手段は、一次圧縮手段にて圧縮されたわら(一次圧縮わら)を、二次圧縮として横方向に圧縮して、直方体状の圧縮わらとするものであり、水平方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の筒状の二次圧縮部と、この二次圧縮部に搬入された一次圧縮わらを横方向に圧縮するための横押込板を備えている。横押込板の先端面には、二次圧縮された圧縮わらを結束する際に用いられる凹部が上下方向に沿って設けられている。また二次圧縮部の筒の上面及び下面にはスリットが形成されている。このスリットは結束紐及びニードルの通過を許容する。具体的に、二次圧縮手段は、一次圧縮手段の一次圧縮部内で縦押込板にて一次圧縮された後の一次圧縮わらが、この一次圧縮部から払い出されて二次圧縮部内へ搬入され、この二次圧縮部内に搬入された状態で、横押込板を横方向に移動させ、この横押込板にて一次圧縮わらを二次圧縮部の一側面に押し込んで、この二次圧縮部の一側面およびこの一側面に連続する各面と横押込板とにて形成される直方体状に一次圧縮わらを圧縮させる。
さらに、二次圧縮手段の二次圧縮部内でわらを横方向に圧縮する際の領域である二次圧縮領域の縁部と、横押込板の縁部とのそれぞれには、刃状部(バイト)が設けられており、これら刃状部によって、二次圧縮手段にて圧縮する際に、二次圧縮領域から突出するわらを切断しながら、このわらを横方向に圧縮することができるように構成されている。
ここで、二次圧縮手段としては、複数個の一次圧縮わらを複数回に分けて圧縮して最終形状の直方体状の圧縮わらとすることが好ましい。具体的には、一次圧縮手段にて一次圧縮された第1の一次圧縮わらを二次圧縮手段にて二次圧縮した後、この第1の所定量のわらを排出させず二次圧縮部内に収容させ、かつ別の第2の一次圧縮わらを第1の一次圧縮わらの横押込板側に並べた状態で、この第2の一次圧縮わらとともに第1の一次圧縮わらを二次圧縮手段にて二次圧縮してから、さらにこれら第1及び第2の一次圧縮わらを排出させず二次圧縮部内に収容させ、かつ別の第3の一次圧縮わらを第2の一次圧縮わらの横押込板側に並べた状態で、この第3の一次圧縮わらとともに第2及び第1の一次圧縮わらを二次圧縮手段の横押込板にて二次圧縮し、計3個の一次圧縮わらを横方向に並べた状態で3回に分けて二次圧縮して直方体状の圧縮わらとする。なお、この二次圧縮手段にて圧縮わらを製造する際の一次圧縮わらの個数としては、一次圧縮わらの大きさおよび製造する圧縮わらの大きさに応じて調整すれば良く、少なくとも1つ以上であれば良い。
【0016】
<結束手段について>
結束手段は、二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらを、この圧縮わらの排出方向である長手方向に沿って周方向に亘って紐掛けして結束するものであり、好ましくは、圧縮わらの長手方向に向けて複数列、例えば2列ほど紐掛けして結束する。結束手段は、二次圧縮手段の圧縮部の下流側に設けられており、この圧縮部内にて二次圧縮された後の圧縮わらを紐掛けして結束して、結束梱包わら体に整形する。ここで、結束手段は、上下方向および横方向のそれぞれにおいて圧縮された圧縮わらを紐掛けして結束するため、この結束梱包した圧縮わらの型崩れを防止できるとともに、この結束手段にて紐掛けされた紐によって圧縮わらの収納および搬送を容易にする。
さらに、結束手段は、紐を周回させて結び目を作る構成の一般的な結束機を用いることができる。ニードルで巻き掛回した紐の先端をノッタで結束する構造である。コンバインの排わら結束機やバインダーなどの農機具でも用いられている。二次圧縮手段にて直方体状に二次圧縮された圧縮わらに対し、長手方向に沿って紐掛けするためのニードルが上下方向に沿って回動可能に取り付けられている。圧縮わらに紐を周回させるために、二次圧縮部を形成する筒部の上面及び下面にスリットが設けられている。この構造によって、紐とニードルが、周回することとなり、このニードルにて圧縮わらを結束する際の回動時に、二次圧縮手段の横押込板に設けられた凹部に入り込んで、このニードルによる横押込板への接触が回避され結束が完成する。
結束手段として、結び目のほか接着、熱融着などの手段を選択することもできる。結束用紐は、糸あるいは紐が適している。素材は、合成樹脂、麻などである。
【0017】
<排出手段について>
排出手段は、結束手段にて紐掛けされて結束された後の圧縮わら、すなわち結束わらを押し出して排出させるものである。この結束わらを二次圧縮手段の圧縮部内から排出させるシャッターを備えている。具体的に、このシャッターは、二次圧縮手段の横押込板に対向する圧縮部の下流側に設けられており、この圧縮部の縦押込板に対向する一側面を構成している。そして、排出手段は、シャッターにて二次圧縮手段の圧縮部の一側面を閉塞した状態で、この圧縮部内にて一次圧縮わらを二次圧縮してから結束手段にて紐掛けして結束して結束わらと製造した後、シャッターを開放させ、このシャッターにて開放された部分から結束わらを圧縮部内から押し出して排出させる。
【実施例】
【0018】
次に、わら圧縮結束装置の一実施例について説明する。
図2ないし図4は、稲わら等の所定量のわらWを圧縮してから結束するわら圧縮結束装置1を示しており、このわら圧縮結束装置1は、わらWを予め定めた量、例えば15kgずつ直方体状に圧縮してから紐掛けして結束した後に排出させるわら計量結束機としての包装装置である。そして、わら圧縮結束装置1は、投入するわらWを計量するための計量手段としての計量機11と、投入された所定量のわらW、すなわち投入わらを上下方向に圧縮する一次圧縮手段としての一次圧縮機2と、一次圧縮機2にて圧縮された所定量の一次圧縮わらを横方向(水平方向)に圧縮して直方体状の圧縮わらCとする二次圧縮手段としての二次圧縮機3と、この二次圧縮機3にて圧縮された圧縮わらCを長手方向に沿って周方向に亘って紐掛けして結束する結束機4と、この結束機4にて結束されて紐掛けされた圧縮わらである結束わらDを押し出して排出させる排出手段としての排出機5を備えている。
【0019】
計量機11は、長手方向に対向する各側部12a,12bと上部12cとがそれぞれ開口した断面矩形状である有底筒状の計量部としての計量ボックス12と、この計量ボックス12の底部12dに取り付けられた計量機としての計量用ロードセル13とを備えている。計量用ロードセル13は、計量ボックス12内へと投入されたわらWの重量を計測するものであり、この計量ボックス12の底部12dの各角部に、計4個取り付けられている。さらに、これら計量用ロードセル13は、これら計4個の計量用ロードセル13にて測定された重量を和算して、計量ボックス12内に投入されたわらWの重量を算出および出力する。側部12bは、計量時はシャッター61によって閉鎖されている。
さらに、計量ボックス12の一側面12aには、この計量ボックス12内へと投入された所定量のわらWを、一次圧縮機2にて一次圧縮させる所定位置(一次圧縮領域)へと移送するための移送手段としての平板状の移送板14が取り付けられている。この移送板14は、計量ボックス12の一側面12aを閉塞するように取り付けられており、この計量ボックス12の他側面12bに向かう長手方向に沿って摺動可能に取り付けられている。さらに、移送板14の裏面には、この移送板14を移動させるための横送りシリンダ15が取り付けられている。ここで、この移送板14は、計量ボックス12内へ投入された所定量のわらWを横方向に移送するとともに、この所定量のわらWを一次圧縮機2内へと移送する際にある程度圧縮するため、この所定量のわらWを横方向にある程度圧縮する予備圧縮手段としても機能している。
また、計量ボックス12の開口した両側部12a,12b間に位置する一端面12eの上寄りの位置には、わらWを計量ボックス12内に投入するための投入口16が開口されており、この投入口16には、上流側から下流側に向けて上方に傾斜させて搬入手段としての投入コンベヤ17が取り付けられている。
計量ボックス12と一次圧縮ボックス21の境を形成する側部12bに開閉するシャッター61(図4、図5参照)を設けている。この例では、シャッター61は油圧装置62によって左右にスライド開閉する構造に形成されている。計量時にはシャッターが閉じられており、移送時に開放し、移送終了後に閉鎖される。移送板14が側部12bの位置に達した状態でも一次圧縮ボックス12の側面を閉鎖することができ、シャッター機能を兼用することもできる。
【0020】
一次圧縮機2は、上面および一側面が開口し上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形状である有底筒状の一次圧縮部としての一次圧縮ボックス21と、この一次圧縮ボックス21へと送られてきた所定量、例えば5kgの重量のわらWを上下方向に圧縮するための縦押込板22とを有している。一次圧縮ボックス21は、上方に向けて開口しており、下面である底面21aが閉塞されており、この底面21aに連続する一側面が開口して開口部21bが形成されており、この開口部21bを除く他の3つの側面21cが細長矩形状に形成されて閉塞されている。そして、この一次圧縮ボックス21は、この一次圧縮ボックス21の開口部21bを計量ボックス12の開口した一側部12aに対向させた状態で連続させて取り付けられている。計量ボックスに連通する部分はシャッター61あるいは移送板14によって、閉鎖されている。
この一次圧縮ボックス21の底面部には、一次圧縮箱となる一次圧縮領域21dが形成されており、計量機11の横送りシリンダ15を移動させて移送板14にて押されて計量ボックス12から一次圧縮ボックス21へと移送され、この一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dへと送られてきた所定量、例えば5kgのわらWが縦押込板22によって、所定の高さ、例えば300mm以下の高さとなるように押し込まれて上下方向に加圧されて圧縮される。
さらに、一次圧縮ボックス21の上端部には、押込部ユニット25が取り付けられている。この押込部ユニット25は、縦押込板22を上下方向に移動させるための縦押込シリンダ25aを備えており、この縦押込シリンダ25aのシャフトの下方に屈曲した先端部に縦押込板22が取り付けられている。そして、この押込部ユニット25は、一次圧縮ボックス21内に所定量、例えば5kgのわらWが投入された状態で、縦押込シリンダ25aを下方へ移動させ、この所定量の投入わらを一次圧縮領域21dにて上方から押し込んで一次圧縮して一次圧縮わらとする。
具体的に、この押込部ユニット25は、図4に示すように、ラックとしての垂直ラック25bと、この垂直ラック25bを支持するピニオンとしての案内ローラ25cとを備えている。案内ローラ25cは、上下方向に沿って等間隔に並べられて取り付けられているとともに、これら案内ローラ25cのうちの最も上方に位置する案内ローラ25cに対向した位置にも取り付けられている。この案内ローラ25cの下方に駆動手段としてのモータ25dが取り付けられているとともに、この案内ローラ25cと上下方向に並んだ案内ローラ25cとの間に垂直ラック25が上下方向に摺動可能に取り付けられている。そして、モータ25dは、下方に位置する案内ローラを駆動させるものであって、受台25e上に設置されて取り付けられている。この受台25eには、縦押込シリンダ25aが水平に取り付けられている。さらに、この受台25eの下方に縦押込板22が取り付けられており、この縦押込板22は、縦押込シリンダ25aにて上下方向に移動可能とされている。
そして、この押込部ユニット25は、モータ25dを駆動させて案内ローラを回転駆動させることにより、垂直ラック25bに対し受台25eを上下動でき、この垂直ラック25bを用いた移動によって縦押込板22を一次圧縮領域21dの上端位置まで移動できるように構成されている。さらに、この縦押込板22を一次圧縮領域21dの上端位置に移動させた後においては、縦押込シリンダ25aを駆動させることによって、縦押込板22をさらに下方へと移動させることができ、一次圧縮領域21d内に収容された所定量のわらWを一次圧縮できるように構成されている。
【0021】
二次圧縮機3は、一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dの側方に連結して取り付けられた二次圧縮部としての二次圧縮ボックス31と、この二次圧縮ボックス31に搬入された一次圧縮わらを横方向に圧縮するための結束加圧板としての横押込板32とを有している。二次圧縮ボックス31は、両端が開口した断面矩形状の筒状に形成されており、水平方向、すなわち横方向に沿った軸方向を有するように設置されている。さらに、二次圧縮ボックス31は、この二次圧縮ボックス31の軸方向の中間位置が一次圧縮ボックス21の底面部に接続されて取り付けられており、この一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dの下流側の部分に圧縮結束位置となる二次圧縮箱としての二次圧縮領域31aが形成されている。
そして、この二次圧縮ボックス31の上流側から横押込板32が挿入されて取り付けられており、この横押込板32の上流側に位置する一側面に横押込シリンダ32aの先端部が接続されている。この横押込シリンダ32aは、二次圧縮ボックス31の上流側の開口部31bから突出して取り付けられている。さらに、横押込板32の下流側に位置する他側面32bには、図5に示すように、上下方向に沿った凹状の回避凹部32cが設けられている。この回避凹部32cは、他側面32bの上下方向に沿った直線状に形成されており、所定の間隔を空けて、計2か所に設けられている。さらに、この二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aの上流側の縁部には、この二次圧縮領域31aの上流側から突出するわらWを切断するための刃状部としての固定刃31cが取り付けられている、この固定刃31cは、二次圧縮ボックス31を貫通して取り付けられたカッタ(バイト)であって、この二次圧縮ボックス31内の二次圧縮領域31aに対し進退可能となるようにねじ止めされて取り付けられている。また、横押込板32の他側面32bの上側の縁部にもまた、二次圧縮領域31aの上流側から突出するわらWを切断するための刃状部としての可動刃32dが取り付けられている。この可動刃32dは、横押込板32の他側面32bの上側縁の各回避凹部32cを除く部分と、これら各回避凹部32cの底面部の上側縁とのそれぞれに取り付けられており、二次圧縮ボックス31に取り付けられた固定刃31cとによって、二次圧縮ボックス31内の二次圧縮領域31aの上流側から飛び出したわらWを二次圧縮時に切断するためのカッタ(バイト)である。
横押込板32と圧縮ボックス31の開口縁とクリアランスを小さくすることにより、わらの咬み込み量を少なくすることができ、固定刃31cと可動刃32dを省略することも可能である。
ここで、二次圧縮機3は、複数個の一次圧縮わらを複数回に分けて圧縮して横方向に並べて直方体状の圧縮わらCとする。具体的に、この二次圧縮機3は、一次圧縮機2にて一次圧縮された第1の一次圧縮わらを、二次圧縮機3の横押込板32にて二次圧縮領域31aの下流側に二次圧縮した後、この第1の一次圧縮わらを二次圧縮領域31a内に収容させ、かつ別の第2の一次圧縮わらを第1の一次圧縮わらの上流側に並べた状態で、二次圧縮機3の横押込板32にて、第2の一次圧縮わらとともに第1の一次圧縮わらを二次圧縮領域31aの下流側に二次圧縮してから、さらにこれら第1及び第2の一次圧縮わらを二次圧縮領域31a内に収容させ、かつ別の第3の一次圧縮わらを第2の一次圧縮わらの上流側に並べた状態で、二次圧縮機3の横押込板32にて、第3の一次圧縮わらとともに第2及び第1の一次圧縮わらを二次圧縮領域31aの下流側に圧縮し、合計3個の一次圧縮わらを横方向に並べた状態で、例えば600mmの長さとなるように二次圧縮させ、図6に示すように、例えば長さ600mm、幅400mm、高さ300mmの大きさかつ計15kgの重さを有する直方体状の圧縮わらCとする。
【0022】
結束機4は、図2に示すように、二次圧縮ボックス31の下流側に位置する二次圧縮領域31aの下側に取り付けられたニードル結束機であり、例えば特開平7−8084号公報や特開2010−115157号公報等に記載の構成のものを用いることができる。具体的に、この結束機4は、図7ないし図9に示すように、略円弧状に湾曲した形状の一対のニードル41と、これら各ニードル41の先端部に挿通させて取り付けられた紐としての結束紐Tを紐掛けして結束するためのボビン42とを有している。これら一対のニードル41のそれぞれは、ニードルスイングブラケット43に上下方向に沿って回動可能に取り付けられており、このニードルスイングブラケット43の回転、すなわちスイング移動に連動して駆動するようにニードルスイングリング44が取り付けられている。このニードルスイングリング44には、各ニードル41に対向する位置に一対のバックギア45が取り付けられており、これら各バックギア45の下方にボビン42が取り付けられている。ここで、これらバックギア45は、駆動モータ46にて回転駆動可能に構成されており、この駆動モータ46による駆動軸47の回転駆動によって、この駆動軸47に取り付けられた各バックギア45およびニードルスイングリング44のそれぞれが回転するように構成されている。
そして、各結束紐Tは、わら圧縮結束装置1の下流位置に設置されたボビン収容箱6内から引き出されており、各ニードル41の先端部に穿設された先端孔としての挿通孔41aに挿通されてからボビン42へと送られて、これら各結束紐Tの先端部が固定されている。また、これら各結束紐Tのニードル41の挿通孔41aに挿通された位置の上流側には、圧縮わらCに結束紐Tを紐掛けして結束した後の結束紐Tを戻すための紐戻し装置48がそれぞれ取り付けられている。そして、これら結束紐Tは、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aにて二次圧縮された後の圧縮わらCに対し、図8に示す状態(待機位置)から図9に示す状態(結束位置)へ駆動して、この圧縮わらの長手方向(進行方向)に沿って計2本の結束紐Tが周方向に亘って紐掛けされてから、各ニードル41の先端側を上方へ移動させる回転によって、各結束紐Tの先端部が、からす口(図示せず)にて結び止めされた後にカッタ(図示せず)にて切断され、この圧縮わらが計2本の結束紐Tにて2条に結束されてから、各紐戻し装置48によって、これら各結束紐Tに適度な張力が与えられる。
また、各ニードル41は、図2、図7および図8に示すように、これら各ニードル41の先端側を二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の上流側に向けた状態で取り付けられており、これら各ニードル41の先端部の上側に二次圧縮領域31aが位置するように取り付けられている。そして、この二次圧縮領域31aは、一対のニードル41とボビン42との間に位置しており、これらニードル41とボビン42との間に横押込板32および横押込シリンダ32aが挿入可能となるように構成されている。
さらに、二次圧縮領域31aが位置する二次圧縮ボックス31の上面及び下面には、紐及び一対の各ニードル41が回動時に挿通して通過するための一対のスリット31dが並行に設けられている。また、二次圧縮領域31aでは、横押込板32にて圧縮わらCを形成した後の状態で、各ニードル41を上方に回動させて、この圧縮わらCを紐掛けする際に、これらニードル41が、横押込板32の他側面32bに設けられた回避凹部32c内に入り込んで、これらニードル41による横押込板32への接触が回避されるように構成されている。
【0023】
次いで、排出機5は、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の下流側の開口部31fを開閉可能にするシャッター51を備えており、このシャッタ51ーの上方には、このシャッター51の上下方向への開閉動作を可能にするシャッター用油圧シリンダ52が取り付けられている。ここで、シャッター51は、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aの下流側の一側面を構成するものであり、この二次圧縮ボックス31の上流側に取り付けられた横押込板32に対向して取り付けられている。また、シャッター51は、図8および図9に示すように、結束機4の各ニードル41の基端部の上方に取り付けられている。そして、シャッター51は、このシャッター51にて二次圧縮ボックス31の開口部31fを閉塞した状態で、この二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aへと送られてくる計3個の一次圧縮わらのそれぞれを横押込板32にて順次押し込んでいき、この横押込板32とシャッター51との間で横方向に加圧圧縮させる。さらに、シャッター51の下流側、すなわち二次圧縮ボックス31の開口部31fの下流側には、このシャッター51を開動作させて二次圧縮ボックス31の開口部31fから押し出されてくる結束わらDを排出させるための排出コンベヤ53が取り付けられている。
【0024】
次に、本一実施例のわら圧縮結束装置1の動作について、主として図1を参照して説明する。
<前処理工程>
稲・小麦・大麦等のイネ科の植物を水田や畑等から刈り取って脱穀した後に乾燥させたわらWが所定量の束やロールとされている場合には、この所定量のわらWを束にしている結束わら等を切断する等してバラバラにするとともに、必要に応じ、製品となる圧縮わらCの密度や重量を均一にする観点から、各わらWを所定の長さにカットしたりほぐす等して整列させたりして前処理を行う(ステップ1)。
【0025】
<搬入工程>
前処理されたわらWは、投入コンベヤ17にて連続して搬送されていき、計量機11の計量ボックス12内へと搬送されて投入されていく。このとき、この計量ボックス12内に投入されたわらWの重量は、この計量ボックス12の底部12dに取り付けられている各計量用ロードセル13にて計量され、この計量ボックス12内へと投入されたわらWが所定量、例えば5kgとなった場合に、制御装置(図示せず)にて投入コンベヤ17によるわらWの投入が停止される(ステップ2)。
【0026】
<移送工程>
計量機11の計量ボックス12内に所定量のわらWが投入されると、横送りシリンダ15が駆動し、計量ボックス11の一側面12aを閉塞する位置から一次圧縮ボックス21の開口部21bを閉塞する位置まで、移送板14が移動していき、この移送板14によって、計量ボックス12内のわらWがある程度圧縮されながら、一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dへと移送される(ステップ3)。移送時にシャッター61は開放され、移送板14が移動終端側面12bに達した状態でシャッター61を閉鎖する。
【0027】
<一次圧縮工程>
一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dに所定量のわらWが移送されると、まず押込部ユニット25のモータ25dが駆動して、垂直ラック25bに対し受台25eが下方へ移動し、縦押込板22が一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dの上端位置となるまで、受台25eが下降していく。
そして、縦押込板22が一次圧縮領域21dの上端位置へ下降した状態となると、縦押込シリンダ25aが駆動して、この縦押込シリンダ25aにて縦押込板22が一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21d内へと押し込まれていき、この縦押込板22にて一次圧縮領域21dに投入された所定量の投入わらが上方から押し込まれて、例えば4000kgの圧力で一次圧縮されて一次圧縮わらとされる(ステップ4)。
【0028】
<二次圧縮工程>
一次圧縮された一次圧縮わらは、横押込シリンダ32aの駆動によって、横押込板32にて一次圧縮領域21dから払い出されて二次圧縮機3の二次圧縮領域31aへと送られる。このとき、この横押込板32の他側面32bに設けられた可動刃32dと、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aの上流側の縁部に取り付けられた固定刃31cとにて、二次圧縮領域31aの上流側から飛び出したわらWを切断しながら、横押込板32が一次圧縮領域31dから二次圧縮領域31aへとわらWを送っていく。
さらに、結束機4のニードル41とボビン42との間に取り付けられた各結束紐Tが上下方向に沿って二次圧縮領域31a内に挿通され、これら結束紐Tが一次圧縮わらとシャッター51との間に位置している。ここで、他の一次圧縮わらが二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aに存在しない場合においては、この一次圧縮わらが、第1の一次圧縮わらとされ、二次圧縮機3の横押込板32にて二次圧縮領域31aの下流側に押し込まれ、この横押込板32とシャッター51との間で横方向に二次圧縮される(ステップ5)。
ここで、第1の一次圧縮わらを二次圧縮した後においては、この第1の一次圧縮わらの後に二次圧縮領域31aへと送られてくる一次圧縮わらを、第2の一次圧縮わらとしてステップ4を繰り返し、この第2の一次圧縮わらとともに第1の一次圧縮わらを横方向に二次圧縮する。
さらに、第2の一次圧縮わらを二次圧縮した後においては、この第2の一次圧縮わらの後に二次圧縮領域31aへと送られてくる一次圧縮わらを、第3の一次圧縮わらとしてさらにステップ4を繰り返し、この第3の一次圧縮わらとともに第2及び第1の一次圧縮わらを、例えば600mmの長さとなるように横方向に二次圧縮し、これら計3個の一次圧縮わらにて、例えば長さ600mm、幅400mm、高さ300mmの大きさかつ計15kgの重さを有する直方体状の圧縮わらCを製造する。
【0029】
<結束工程>
ステップ4の二次圧縮工程が3回繰り返されて製造された計15kgの圧縮わらは、横押込シリンダ32aによる横押込板32の押込みが解除された状態において、結束機4の駆動モータ46を駆動させてニードルスイングリング44を上方に回転させ、ニードルスイングブラケット43を約50°反転駆動させて各ニードル41を上方に向けて回動させて、図8に示す待機位置から図9に示す結束位置へと駆動させ、この圧縮わらの長手方向に沿って計2本の結束紐Tを周方向に亘って紐掛けしてから、各ニードル41の先端側を上方へ移動させる回転によって、各結束紐Tの先端部を結び止めした後、カッタにて切断され、この圧縮わらが計2本の結束紐Tにて2条に結束させる。
このとき、各ニードル41は、二次圧縮ボックス31の下側スリット31dを通過して、この二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aへと挿入されていくとともに、横押込板32の他側面32bに設けられた各回避凹部32cに入り込んで、この横押込板32との接触が回避される。この後、各紐戻し装置48によって、これら各結束紐Tに適度な張力を与えつつ、各ニードル41を図9に示す結束位置から図8に示す待機位置へと移動させる。(ステップ6)。結束紐は、わらの圧縮につれて案内されてわらの表面に固定する。紐の引き出しは、強制的に行われるので、紐通過用のスリットは必ずしも必要はないが、メンテナンスや確認のために、二次圧縮ボックス31の上面にも紐通過用のスリットを設けることが好ましい。
【0030】
<排出工程>
2本の結束紐Tにて二条に結束された結束わらDは、シャッター用油圧シリンダ52にてシャッター51が開動作された後、二次圧縮機3の横押込シリンダ32aによる横押込板32での払い出しにて下流側へと払い出されて、二次圧縮ボックス31の下流側の開口部31fから押し出されて排出され、この開口部31fの下流側に設置された排出コンベヤ53にて次工程へと送られていく。さらに、この開口部31fから結束わらDを排出した後においては、シャッター用油圧シリンダ52にてシャッター51が閉動作されて、この開口部31fが閉塞される(ステップ7)。
【0031】
<連続工程>
ステップ7の排出工程が完了した後には、上記ステップ1からステップ7を順次繰り返していき、複数個の結束わらDを連続して製造する。
【0032】
以上から、本一実施例のわら圧縮結束装置1は、所定量のわらWを一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21内にて上下方向に圧縮してから二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31へと払い出し、この二次圧縮ボックス31内にて横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらCとするため、所定量のわらWを上下方向および横方向のそれぞれにおいて均等に圧縮できるとともに、この直方体状に圧縮された圧縮わらCを結束機4にて進行方向に沿って2本の結束紐Tを周方向に亘って紐掛けして結束してから、排出機5にて押し出して排出させるため、この圧縮された圧縮わらCを型崩れしにくくでき、効率よく収納および搬送等することができる。よって、長方形状の型崩れしにくい結束わらDであることから、トラックの荷台等に隙間なく詰め込むことができるとともに長距離輸送が可能となるため、輸送コストを削減できる。特に、ある特定の地域で口蹄疫等の伝染病が家畜に蔓延した場合においては、その伝染病が蔓延していない遠方の地域から家畜の飼料や敷きわらとして用いるわらを輸送しなければならないが、本発明のわら圧縮結束装置1を用いて製造した結束わらDであれば、型崩れ等することなく、均一な品質のわらを効率よく長距離輸送することができる。
また、一次圧縮機2にて圧縮された複数個、例えば3個の一次圧縮わらを二次圧縮機3にて3回に亘って二次圧縮し、これら3個の一次圧縮わらを横方向に並べて圧縮して直方体状の圧縮わらCとするため、上下方向に圧縮された一次圧縮わらを、複数回に分けて横方向に並べて圧縮して直方体状の圧縮わらCにできるため、これら一次圧縮わらを横方向により均等に圧縮できるとともに、より型崩れしにくい圧縮わらCにできる。さらに、二次圧縮された後の圧縮わらCの二次圧縮方向に沿って、この圧縮わらCを2本の結束紐Tにて紐掛けして結束させるため、この圧縮わらCの最も型崩れし易い二次圧縮方向における型崩れを効率よく防止できるとともに、この圧縮わらCの二次圧縮方向における長さ、すなわち大きさを確実に規定できる。
【0033】
そして、一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21に隣接して設置された計量機11にて、この一次圧縮ボックス21へと送られるわらWの重量を計量することにより、この一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dにて一次圧縮する際のわらWの重量を均一にできるとともに、一次圧縮された後の一次圧縮わらの二次圧縮機3の二次圧縮領域31aでの横方向における二次圧縮をより均等にできるから、この二次圧縮された後の圧縮わらCの重量を均一にできる。特に、この計量機11の計量ボックス12にてわらWを計量してから、このわらWを一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dへ移送板14にて押して移送させる構成としたことにより、一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21へ移送される前の段階で、この一次圧縮機2にて圧縮するわらWを計量できるため、このわらWの計量がより正確にできるとともに、一次圧縮機2に計量機を設けた場合に比べ、一次圧縮機2にてわらWを圧縮する際の余力が計量機に及びにくくできるため、計量機11の損傷等を防止することができる。
また、一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dでの一次圧縮において、まず第1段階の駆動として、押込部ユニット25のモータ25dを駆動させて、垂直ラック25bに対し受台25eを下方へ移動させ、縦押込板22が一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dの上端位置となるまで受台25eを下降させてから、さらに第2段階の駆動として、縦押込シリンダ25aを駆動させて、この縦押込シリンダ25aにて縦押込板22を一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21d内へ押し込んで、この縦押込板22にて一次圧縮領域21dに投入された所定量の投入わらを一次圧縮して一次圧縮わらとする、計2段階の駆動機構としたことにより、例えば縦押込シリンダ25aのみで縦押込板22を計量ボックス12の一側面12aを閉塞する位置から一次圧縮が完了する位置まで移動させる場合に比べ、この縦押込シリンダ25aのストロークを短くできるから、この一次圧縮機2の構成を上下方向に小型化することが可能になるとともに、この一次圧縮機2の製造コストを削減することができる。
【0034】
そして、二次圧縮機3の横押込板32の他側面32bに上下方向に沿って断面凹状の一対の回避凹部32cを設けたことにより、二次圧縮機3の横押込板32にて圧縮わらCを押し込んだ後の状態で、結束機4の各ニードル41を上下方向に回動させ、二次圧縮機3にて二次圧縮された圧縮わらCに長手方向に沿って紐掛けする際に、これら各ニードル41が横押込板32の回避凹部32cに入り込んで、これら各ニードル41と横押込板32との接触が回避され、これら各ニードル41が上下方向に回動できるため、これら各ニードル41を回動させる際における横押込板32への接触を確実に防止できる。
さらに、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aの上流側の縁部に固定刃31cを設けるとともに、この二次圧縮機3の横押込板32の他側面32bの上側縁の各回避凹部32cを除く部分と、これら各回避凹部32cの底面部の上側縁とのそれぞれに可動刃32dを設けたことにより、この二次圧縮機3の横押込板32を二次圧縮ボックス31内で横方向に移動して一次圧縮わらを二次圧縮する際において、この二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aの上流側から突出するわらWを固定刃31cと可動刃32dとにて切断しながら、この一次圧縮わらを横方向に二次圧縮することができる。したがって、この二次圧縮機3の横押込板32と二次圧縮ボックス31との隙間にわらWが入り込むこと等による、横押込板32の詰まり等を防止することができるから、これら横押込板32および二次圧縮ボックス31での二次圧縮をより確実に行うことができるとともに、これら横押込板32および二次圧縮ボックス31の損傷等をより確実に防止することができる。
また、排出機5に設けたシャッター51を用い、二次圧縮機3にて二次圧縮され結束機4にて紐掛けされて結束された結束わらDを、このシャッター51から押し出して排出させる構成としたことにより、この結束わらDの二次圧縮ボックス31からの押し出しおよび排出をより効率よく確実にできる。
【0035】
なお、図10および図11に示すように、投入コンベヤ17へと搬送される前の段階のわらWを、所定の長さ、例えば30cmまたは60cmの間隔でカットする切断手段としてのわらカッタである切断機7を、この投入コンベヤ17の上流側に設置することもできる。ここで、この切断機7は、切断された後のわらWを投入コンベヤ17へと搬送するための移送コンベヤ71を備えており、この移送コンベヤ71の上流側に切断機構72が設けられている。この切断機構72は、複数の刃先72aが周方向に向けて等間隔に取り付けられた回転刃73が、移送コンベヤ71の上流側に所定の間隔を空けて等間隔に取り付けられている。すなわち、これら回転刃73は、この回転刃83にて切断するわらの長さ間隔を開けて設置されており、一本の駆動軸74に挿通されて回転可能とされている。さらに、この駆動軸74は、チェーンベルト75を介して駆動モータ76にて回転駆動するように構成されている。
よって、この切断機7の切断機構72にてわらWを所定の長さに切断してから投入コンベヤ17へと送り、この投入コンベヤ17から一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21内へ投入させることにより、この一次圧縮機2にて一次圧縮する際におけるわらWの長さを短くでき、わらWの先端部と根元部との径や密度の相違に伴う一次圧縮時の密度のばらつきを少なくできるから、二次圧縮機3にて二次圧縮された後の圧縮わらCの部分的な密度の相違を少なくすることができ、より均一の品質を有する結束わらDを製造することができる。
ここで、この切断機7に、投入コンベヤ17へと搬送される前のわらWを攪拌させたり整列させたりする整え手段としての整列機(図示せず)を設けることもできる。この場合、この整列機にてわらの密度や向き等が整え整えられてから投入コンベヤ17へと送られて一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21内へと投入されるため、この一次圧縮機2にて一次圧縮する際のわらWの分量および重量のそれぞれにおけるばらつきを少なくでき、このわらWをより均等に効率よく一次圧縮および二次圧縮できるから、より型崩れしにくく、より統一された品質の結束わらDにでき、これら結束わらDを販売する際における品質のばらつきを少なくできる。
【0036】
また、投入コンベヤ17の下流側に、この投入コンベヤ17にて搬送されるわらWの重量を計量するための計量機を取り付けることもできる。ここで、この計量機としては、例えば所定量のわらWがこの計量機へと送られた場合に、その所定量のわらWの自重にて回転して傾いて、この所定量のわらWが投入口16から一次圧縮ボックス21内へと投入される機械的な構成とすることができる。また、この計量機としては、所定量のわらWの自重にて回転して傾く機械的なもののほか、ばね秤や電子制御による計量機等とすることもできる。
さらに、一次圧縮機2の一次圧縮ボックス21の一次圧縮領域21dの周囲に、この一次圧縮領域21dでのわらWの詰まりを防止するためのエアノズル(図示せず)を設置し、このエアノズルにて一次圧縮領域21dに詰まったわらを吹き飛ばす構成とすることもできる。また、二次圧縮機3の二次圧縮ボックス31に、この二次圧縮ボックス31の二次圧縮領域31aへと送られてくるわらWの分量や重量等を計量する計量機を取り付けて、この二次圧縮領域32aへと送られてくるわらWの所定量にする計量制御システムを付加することもできる。
【符号の説明】
【0037】
1 わら圧縮結束装置
2 一次圧縮機(一次圧縮手段)
3 二次圧縮機(二次圧縮手段)
4 結束機(結束手段)
5 排出機(排出手段)
6 ボビン収容箱
7 切断機
11 計量機(計量手段)
12 計量ボックス(計量部)
12a,12b 側部
12c 上部
12d 底部
12e 一端面
13 計量用ロードセル
14 移送板(移送手段)
15 横送りシリンダ
16 投入口
17 投入コンベヤ
21 一次圧縮ボックス(一次圧縮部)
21a 底面
21b 開口部
21c 側面
21d 一次圧縮領域
22 縦押込板
25 押込部ユニット
25a 縦押込シリンダ
25b 垂直ラック
25c 案内ローラ
25d モータ
25e 受台
31 二次圧縮ボックス(二次圧縮部)
31a 二次圧縮領域
31b 開口部
31c 固定刃(刃状部)
31d スリット
31f 開口部
32 横押込板
32a 横押込シリンダ
32b 他側面
32c 回避凹部(凹部)
32d 可動刃(刃状部)
41 ニードル
41a 挿通孔
42 ボビン
43 ニードルスイングブラケット
44 ニードルスイングリング
45 バックギア
46 駆動モータ
47 駆動軸
48 紐戻し装置
51 シャッター
52 シャッター用油圧シリンダ
53 排出コンベヤ
61 シャッター
62 シャッター開閉様油圧装置
71 移送コンベヤ
72 切断機構
73 回転刃
74 駆動軸
75 チェーンベルト
76 駆動モータ
C 圧縮わら
D 結束わら
T 結束紐
W わら

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定量のわらを上下方向に圧縮する一次圧縮手段と、
この一次圧縮手段にて圧縮されたわらを横方向に圧縮して直方体状の圧縮わらとする二次圧縮手段と、
この二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらを長手方向に沿って紐掛けして結束する結束手段と、
この結束手段にて結束された圧縮わらを排出させる排出手段と
を有することを特徴とするわら圧縮結束装置。
【請求項2】
二次圧縮手段は、一次圧縮手段にて圧縮された複数個の所定量のわらを複数回に分けて圧縮して直方体状の圧縮わらとする
ことを特徴とする請求項1記載のわら圧縮結束装置。
【請求項3】
一次圧縮手段へ送られるわらを計量する計量手段を有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のわら圧縮結束装置。
【請求項4】
計量手段は、一次圧縮手段に隣接して設けられた計量部と、この計量部に取り付けられ、この計量部にて計量されたわらを前記一次圧縮手段にて圧縮される所定位置へ移送するための移送手段とを備えている
ことを特徴とする請求項3記載のわら圧縮結束装置。
【請求項5】
排出手段は、結束手段にて結束された圧縮わらを排出させるシャッターを備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のわら圧縮結束装置。
【請求項6】
一次圧縮手段は、上下方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の一次圧縮部と、この一次圧縮部に投入されたわらを上下方向に圧縮するための縦押込板を備え、
二次圧縮手段は、前記一次圧縮手段の縦押込板にて圧縮されたわらが搬入され水平方向に沿った軸方向を有する断面矩形状の筒状の二次圧縮部と、この二次圧縮部に搬入されたわらを横方向に圧縮するための横押込板を備え、
結束手段は、前記二次圧縮手段の二次圧縮部の下流側に設けられ、
排出手段のシャッターは、前記二次圧縮手段の横押込板に対向する二次圧縮部の下流側に設けられている
ことを特徴とする請求項5記載のわら圧縮結束装置。
【請求項7】
結束手段は、二次圧縮手段にて直方体状に圧縮された圧縮わらに、長手方向に沿って紐掛けするためのニードルが上下方向に沿って回動可能に取り付けられ、
前記二次圧縮手段の横押込板は、前記ニードルの回動時の接触を回避するための凹部が上下方向に沿って設けられている
ことを特徴とした請求項6記載のわら圧縮結束装置。
【請求項8】
二次圧縮手段は、二次圧縮部内でわらを横方向に圧縮する際の領域である二次圧縮領域の縁部と、横押込板の縁部とに、この二次圧縮手段にて圧縮する際に前記二次圧縮領域から突出するわらを切断するための刃状部がそれぞれ設けられている
ことを特徴とした請求項5又は6記載のわら圧縮結束装置。
【請求項9】
計量用ホッパーを一次圧縮部に隣接して設け、計量したわらを一次圧縮部へ押し込む巾方向押込板を一次圧縮手段の前処理として設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のわら圧縮結束装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−135787(P2012−135787A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289261(P2010−289261)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(506207831)株式会社五常 (5)