説明

アイソレータおよび移送容器

【課題】 アイソレータへの動物や物品の搬出入作業をより効率的に行えるようにするため、高い安全性と迅速な作業性を有する搬出入口機構を提供する。
【解決手段】 アイソレータ側ドア15をアイソレータの搬出入口に設けて蓋17が内側に開くようにし、この搬出入口に移送容器1を外側から取付け、アイソレータ蓋17で移送容器蓋14を覆うように固定して一体化しアイソレータ蓋17と移送容器蓋14を一緒に開くようにして、搬出入口の開口と移送容器の蓋がほぼ同じ径を持って対応しそれ以外の移送容器外面がアイソレータ内に露出しないようにして、内部の汚染を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無菌動物、ノトバイオート動物、疾病に罹患した汚染動物あるいは遺伝子操作動物等を用いて実験あるいは繁殖させるために使用されるアイソレータに関し、特にアイソレータに対する動物や物品の搬出入が安全にかつ迅速にできる搬出入ポートに関する。
【背景技術】
【0002】
バイオテクノロジーの発展に伴い、無菌動物や遺伝子操作動物さらにノトバイオート動物などを飼育する機会が増大し、これに使用するアイソレータ(隔離式飼育容器)の需要が見込まれる。
従来、箱形に形成された塩化ビニール製のアイソレータが多用されている。アイソレータの操作面には作業用のグローブ1対が取付けられており、作業はこのグローブを介して行う。操作面の対面側にステリルロックと呼ばれる塩化ビニール製の蓋が設けられている。
【0003】
アイソレータに動物や物品を搬出入するときには、空中の雑菌などが侵入しないように、また空中にアイソレータ内の細菌や特殊な物質が漏出しないようにするため、極めて煩雑な工程を踏む必要がある。
たとえば、動物や物品の搬出入する前に、ステリルロックに塩化ビニール製のダクト(またはスリーブ)を接続し、ダクトの他端を別のアイソレータのステリルロックや滅菌缶などの移送容器の蓋部にはめ、ビニールテープでしっかり止めてダクト内を滅菌し、さらに、ステリルロック内を滅菌して、十分待ってから、ステリルロックの内キャップや移送容器の蓋を外して搬出入操作を行う。
【0004】
特許文献1には、搬出入作業を合理化するものとして、接続部を3個以上持った硬質スリーブの接続部おのおのにアイソレータと接続可能な軟質スリーブを連結した動物移送器具によって、動物の移送を短時間で容易かつ完全に行う方法が開示されている。
開示方法によれば、1個の運搬用アイソレータに多数の飼育用アイソレータを接続して、一挙に多数の産仔をアイソレータに分配すれば、移送時間が大いに短縮され、これに伴って運搬用アイソレータの使用時間も短くなって、排泄物などによるアイソレータの環境悪化や産仔の体力消耗などを防ぐことができる。
【0005】
しかし、これら従来の搬出入方法では下に挙げるような問題がある。
1.接続ダクトあるいはスリーブの取付は、完全密封が要求されるため正確かつ慎重な作業が必要となり、迅速に取付け作業をすることができない。
2.接続ダクト内の滅菌処理は多大な時間を必要とする。
3.搬出入作業が終ると、アイソレータとこれに接続した移送容器などのそれぞれを蓋締めする必要があり、この後処理作業も手間が掛かり非効率的である。
4.使用後の接続ダクトはバイオハザード廃棄物となる。
【特許文献1】実開昭56−37863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、アイソレータへの動物や物品の搬出入作業をより効率的に行えるようにするため、高い安全性と迅速な作業性を有する搬出入口機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明のアイソレータは、側部あるいは底部にダブルドアトランスポート方式の移送容器を取付けて搬出入作業をするようにしたものである。ダブルドアトランスポート方式とは、アイソレータ側ドアをアイソレータの搬出入口に設けて蓋が内側に開くようにし、この搬出入口に移送容器を外側から取付け、アイソレータの蓋で移送容器の蓋を覆うように固定して一体化しアイソレータの蓋と移送容器の蓋を一緒に開くようにするもので、搬出入口の開口と移送容器の蓋がほぼ同じ径を持って対応し、蓋以外の移送容器外面がアイソレータ内に露出しないように取り合いを構成する。
【0008】
ダブルドアトランスポート方式のアイソレータ用移送容器を用いて、移送容器を直接アイソレータの搬出入口に取付け、移送容器蓋とアイソレータ搬出入口蓋を一体化して、アイソレータ搬出入口蓋を内側に開けると、移送容器蓋も一緒に開いてアイソレータ内部と移送容器内部が一体化する。
移送容器の外面は空気中を移動する間に汚染される部分があるが、本発明のアイソレータでは、移送容器蓋の外表面はアイソレータ蓋に覆われてアイソレータ内空間に露出しないため、アイソレータ内が汚染されることがない。
また、移送容器を分離するときには、アイソレータ蓋を閉じてからアイソレータ蓋と移送容器蓋を分離すれば、後は簡単に移送容器をアイソレータから取り外すことができ、この分離作業中にはアイソレータ内も移送容器内も外気が混入する部分がなく、それぞれ無菌状態を維持することができる。
【0009】
本発明のアイソレータを用いると、従来のアイソレータにおける搬出入で必要とされた接続ダクトを使用しないので、ダクトの取付とダクト内の滅菌処理を必要とせず、作業が簡単になりまた作業時間が大幅に短縮できる。また、蓋の取付けも簡単で密閉が可能である。さらに、作業後にバイオハザード廃棄物となる部品がないので、廃棄物処理の負担も減少する。
【0010】
本発明のアイソレータは、搬出入口を底に形成することが好ましい。また、搬出入口に移送容器を取付けるときの案内をし取付け状態で支持するサポートを設けても良い。
搬出入口と移送容器の当り面にはOリングなどのガス漏洩防止具を設けて、移送容器を搬出入口に対して垂直方向に移動させることによって接続分離するようにすることが好ましい。Oリングは、当り面の一方の軸を中心とする円周上にOリング溝を形成して、この溝に断面の一部が表面から突出するように埋設する。
【0011】
本発明のアイソレータは、アイソレータ本体をステンレス鋼で形成することが好ましい。なお、中を覗くための窓あるいは壁面はアクリルやポリカーボネートなど透明の樹脂で形成する。
塩化ビニール製のアイソレータではアイソレータ内を負圧あるいは正圧にすることができないが、ステンレス鋼で形成したアイソレータであれば微負圧あるいは微正圧の操作が可能になる。したがって、特にノトバイオート動物など外部に細菌その他を放散することを絶対的に防止しなければならないような対象を扱うときや、反対に外気に含まれる雑菌などが少しでも侵入しないようにするときなどに有用である。
【0012】
また、移送容器の移送容器蓋と搬出入口蓋はガスケットを介して接触させて、接触面に垂直の方向に押し付けて接続したり、引き離して分離するようにするようにすることが好ましい。
さらに、本発明のアイソレータには、移送容器を載置して上下に移動できる支持装置を搬出入口の下に備えて、移送容器の取付け作業を簡便化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明のアイソレータおよび移送容器を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1から図3は本発明の第1実施例に係るアイソレータ用移送容器の説明図である。図1は本実施例の移送容器の断面図、図2は移送容器の取付け手順を説明する工程図、図3は移送容器の取り外し手順を説明する工程図である。
本実施例のアイソレータ用移送容器は、ダブルドアアタッチメント構造を有するダブルドアトランスポート方式のもので、1個以上のアイソレータにそれぞれアイソレータ側ドアを設けておいて、滅菌状態にした移送容器コンテナを目的のアイソレータのドア枠に取付けて動物や部材の搬出入を行う。
【0015】
ダブルドアトランスポート方式とは、アイソレータ側ドアは蓋と枠体を有し、蓋がアイソレータの内側に開くようになっていて、移送容器はコンテナの開口に枠体と蓋を備えたもので、アイソレータと移送容器を接続するときはアイソレータ側ドアの蓋と移送容器側の蓋を二重にかけた上で、2つの蓋を一体化して外し、分離するときには一体化した蓋をかけた後で、アイソレータと移送容器それぞれに蓋を分離してから移送容器をアイソレータから取り外すようにするものである。
【0016】
図1は、アイソレータ蓋を被せた状態の移送容器の断面図である。本実施例の移送容器1は、コンテナ11と、コンテナに固設される移送容器側ドア12の枠体13、枠体13に嵌合する移送容器蓋14、およびアイソレータの搬出入口に固設されるアイソレータ側ドア15の枠体16と、アイソレータ側枠体16に嵌合するアイソレータ蓋17から構成される。
アイソレータ蓋17は、先端に雄ねじを設けたハンドル18を備え、移送容器蓋14の中央に設けた雌ねじに螺合させて、アイソレータ蓋17と移送容器蓋14を一体化することができる。また、アイソレータ蓋17はアイソレータ側枠体16に固設した回転軸19を中心として回転するようになっている。なお、回転軸を設けず、蓋17を枠体16の座に対して垂直に引き上げたり押し込んだりするようにしてもよい。
【0017】
コンテナ11は移送容器側枠体13の内側に固定されている。また移送容器側枠体13の下端部には支持装置のフォークに支えられる鍔が外側に向けて設けられている。
図中、黒丸で示したものは、Oリングなどのガスケット20で、対向する面に押し付けられ密着して気密を保持する。図では枠体と蓋の間がテーパ面接触になっているが、ストレートのシリンダ面接触にしても良い。シリンダ面接触にすれば、移送容器をアイソレータ側に押し付けても蓋が動いてもガスケットが効くので気密を破る心配がない。
なお、移送容器側の枠体と蓋、アイソレータ側の枠体と蓋、移送容器の蓋とアイソレータの蓋、それぞれの間の結合はねじで行うようにしても良いことは言うまでもない。
アイソレータ側ドア15をアイソレータに組み込むには、枠体16にアイソレータの底板21を止めることによって行う。
【0018】
図2は、移送容器をアイソレータに取付けるときの作業手順を説明する図面である。
移送容器1をアイソレータ2に取付けるときは、図2(a)に示すように、アイソレータ側ドア15の枠体16と蓋17に移送容器1の枠体13と蓋14を押し付けて気密に固定する。このとき、移送容器1を上下方向に駆動する支持装置を用いて押圧することにより固定してもよく、またアイソレータ側ドアの枠体16と移送容器側の枠体13をチャック機構を用いて固定しても良い。押し付け面における気密は、Oリングなどのガスケット20を用いて確保することが好ましい。
なお、移送容器の枠体13と蓋14の接触面に消毒液を注入して滅菌しておくことが好ましい。
【0019】
次に、図2(b)に示すように、アイソレータ側の蓋17に設けたハンドル18を回転させて、ハンドル18の先端を移送容器側蓋14の中心位置に設けた雌ねじに押し込んで、アイソレータ側蓋17と移送容器側蓋14を一体化し、図2(c)に示すように、一体化した蓋14,17をアイソレータ内に引き上げることによってアイソレータ2と移送容器1の内部を連結することができる。
【0020】
アイソレータ2や移送容器1の外側表面は空気中の雑菌などで汚染されている可能性があるが、上記ダブルドアトランスポート方式ではアイソレータ側蓋17と移送容器側蓋14を表面側を合わせるように一体化して汚染面を外に露出させないので、一体化した蓋14,17をアイソレータ2内に取り込んだときにも蓋の表面は清浄な状態に維持されて、アイソレータ2と移送容器1が連結した内部空間が汚染されることがない。なお、空気中を運搬する間に汚染された可能性がある枠体13,16と蓋14,17の間には消毒液を注入して滅菌しておけば、一体化した蓋14,17を引き上げたときにも内部空間に汚染面が露出することがない。
【0021】
図3は、作業完了後に移送容器をアイソレータから切り離す手順を説明する図面である。必要な対象物を搬出入した後は、図3(a)に示すように、一体化した蓋14,17を枠体13,16に嵌めて、図3(b)に示すようにネジを緩めて、図3(c)に示すようにアイソレータ側蓋17と移送容器側蓋14を外した後に、移送容器側ドア12を閉じた状態の移送容器1をアイソレータ2から分離する。
すると、移送容器1内は、分離操作中に内容物が漏出することが無く、分離した後も清浄状態を維持する。また、アイソレータ2ではアイソレータ側ドア15が閉じた状態になっているのでアイソレータ2内の雰囲気が外に漏出することがなく、またアイソレータ2内および移送容器1内の清浄状態が維持される。
【実施例2】
【0022】
図4と図5は本発明の第2実施例に係るアイソレータの説明図である。図4は本実施例のアイソレータの立面図、図5は同じく側面図である。
本実施例のアイソレータは、第1実施例の移送容器を使うように構成されたもので、アイソレータ側ドアを底部に設けた搬出入口に固定し、その下に移送容器の支持機構を設けてある。
【0023】
図4は主要部を断面で示したアイソレータの立面図である。
アイソレータ2はステンレス鋼で形成する。ただし、上面と前面はアイソレータの内部を観察しやすいように透明のアクリルまたはポリカーボネート樹脂板をはめてある。前面のアクリルまたはポリカーボネート樹脂板には孔22が開けてあって、この孔22に手袋を気密に仕込んで、作業者が内部にアクセスできるようにしてある。また、側面には待避用のサイドドア23が設けられている。サイドドア23は密封可能な蓋24がアイソレータ2の内側に開くように取付けられている。サイドドア23はフランジ接続したダクトを介して他のアイソレータと連結して、内部の動物や物体を移動させることができる。
サイドドア23と反対側の側面には、排気ダクトフィルタ25が設けられている。
【0024】
アイソレータ本体をステンレス鋼製とすることによって、従来の塩化ビニール製アイソレータでは不可能であった負圧あるいは微正圧における操作ができるようになる。アイソレータ2の内圧を外気圧より低くすることによって、アイソレータ2内の危険な菌が外気に放出しないようにでき、またアイソレータ2の内圧を外気圧より高くすれば、外気中の雑菌がアイソレータ2内に侵入することを防ぐことができる。
【0025】
アイソレータ2の底には搬出入口が開削され、ここにアイソレータ側ドア15のアイソレータ側枠体16が気密に取付けられている。枠体16には、アイソレータ蓋17が内側に開閉できるように着座している。
アイソレータ2は、操作に便利な高さの架台3の上に載置されている。架台3には移動や位置決めを容易にするためキャスター31が設けられている。また、移送容器1を搭載してアイソレータ2の底に組み込んだアイソレータ側ドア15に嵌合するように下から押し付ける支持機構4を備える。
【0026】
支持機構4は、架台3の上桟と下桟の間に垂直に渡された2本の丸棒を案内柱41として、案内柱41に沿って上下方向に移動するキャリアフレーム42と、キャリアフレーム42の底と架台の床板の間に介装されキャリアフレーム42を上下に移動させる油圧ジャッキや電動シリンダなどのアクチュエータ43で構成される。
キャリアフレーム42は、下枠44と、下枠44の両側にそれぞれ2本ずつ立設される支持棒46と、支持棒46の上端に設けられた1対のフォーク45からなり、下枠44の両端と各フォーク45には案内棒41を通す孔が設けられている。
フォーク45には内側に向けて突出した突起47があって、移送容器1のコンテナの上端部に設けられた枠体の下面に形成される鍔を両側から支えることができる。
【0027】
アイソレータ2に移送容器1を取付けるときは、アクチュエータ43を縮めてキャリアフレーム4を低下させ、フォーク45に移送容器1の鍔を載せた後に、アクチュエータ43を伸ばしてキャリアフレーム4を上昇させる。すると、移送容器1上端部の枠体の周縁がアイソレータ側枠体16の内側に形成された円錐面に案内されて、移送容器側枠体とアイソレータ側枠体16、および移送容器蓋とアイソレータ蓋17がそれぞれガスケットを介して正確に当接し押圧されて両者間を気密に接続する。
【0028】
その後、前面の孔から手を入れてハンドル18を操作して移送容器蓋とアイソレータ蓋17を一体化し、アイソレータの内側に引き開けると、アイソレータと移送容器の内部が連通して、内部の動物や品物を出し入れすることができる。
搬出入操作が終われば、再び蓋をして、ハンドル18により移送容器蓋とアイソレータ蓋17を分離しコンテナを引き下げると、移送容器1とアイソレータ2はいずれも内部の雰囲気を清浄に保ったまま分離される。
【0029】
本実施例のアイソレータを用いれば、外気に接触して汚染された可能性があるアイソレータや移送容器の外表面をアイソレータや移送容器の内部に露呈することなくアイソレータと移送容器を直接的に接続することができるので、従来のような接続ダクトの接続、ダクトの滅菌処理、ダクト使用後のバイオハザード廃棄物処理などを行うことなく、極めて簡単にしかも安全に接続操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施例に係るアイソレータ用移送容器の断面図である。
【図2】第1実施例の移送容器の取付け手順を説明する工程図である。
【図3】第1実施例の移送容器の取り外し手順を説明する工程図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るアイソレータの一部断面立面図である。
【図5】第2実施例のアイソレータの側面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 移送容器
2 アイソレータ
3 架台
4 支持機構
11 コンテナ
12 移送容器側ドア
13 移送容器側枠体
14 移送容器蓋
15 アイソレータ側ドア
16 アイソレータ側枠体
17 アイソレータ蓋
18 ハンドル
19 回転軸
20 ガスケット
21 アイソレータ底板
22 孔
23 サイドドア
24 サイドドア蓋
25 排気ダクトフィルタ
31 キャスター
41 案内柱
42 キャリアフレーム
43 アクチュエータ
44 下枠
45 フォーク
46 支持棒
47 突起


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイソレータに着脱可能に取付けるアイソレータ用移送容器であって、前記アイソレータに設ける第1枠体および第1蓋からなるアイソレータ蓋機構と、移送容器のコンテナの開口に設ける第2枠体と第2蓋からなる移送容器側ドアを備え、前記アイソレータ機構の第1枠体は前記移送容器を取付けるアイソレータの壁面に設けた搬出入口に取付け、前記第1蓋は前記アイソレータの内側に開くようになっていて、該第1蓋が前記第1枠体に納まるときにはアイソレータ内部と気通を断つようになっており、前記移送容器側ドアの第2枠体は前記コンテナの開口に取付けられ、前記第2蓋は閉じたときには前記第2枠体に密着して気密を維持でき、開けるときには前記コンテナの外側に外れるようになっていて、前記第1蓋と一体化する機構を備えて一緒に開けられるようになっていて一体化するときには外表面が第1蓋に塞がれて前記アイソレータおよびコンテナに露出しないことを特徴とするアイソレータ用移送容器。
【請求項2】
前記第1蓋には、先端に把手を有し他端に雄ねじを設けたハンドルを該第1蓋に回動可能に取付け、前記第2蓋には、該雄ねじと螺合する雌ねじを設け、前記第1蓋と第2蓋および前記第1枠体と第2枠体はガスケットを介して面接触するようになっており、該雄ねじと雌ねじを螺合して前記第1蓋と第2蓋を一体化し、前記第1枠体および第2枠体に対して接続分離できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のアイソレータ用移送容器。
【請求項3】
アイソレータ蓋機構と移送容器側ドアを備えアイソレータに着脱可能に取付ける、請求項1または2記載のアイソレータ用移送容器の該アイソレータ蓋機構を底に設けた搬出入口に取付けたことを特徴とするアイソレータ。
【請求項4】
内部を透視する部分を除いてステンレス鋼で形成されることを特徴とする請求項3記載のアイソレータ。
【請求項5】
前記アイソレータ蓋機構の下に前記アイソレータ用移送容器のコンテナを載置して上下に移動させる支持機構を備えたことを特徴とする請求項4記載のアイソレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−115809(P2006−115809A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−309754(P2004−309754)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【出願人】(000103840)オリエンタル酵母工業株式会社 (60)
【出願人】(501060057)所沢軽合金株式会社 (2)
【Fターム(参考)】