説明

アグリカンおよびそのフラグメントの検出または定量

アグリカンおよび/またはアグリカン由来フラグメントについてのイムノアッセイであって、サンプルを、少なくともケラタン硫酸鎖を有する場合にアグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーと接触させる工程と、前記免疫結合パートナーの特異的結合の存在または量を決定する工程とを含み、FFGVG..を含むN末端アミノ酸配列に結合する第1抗体と、ARGSを含むN末端アミノ酸配列に結合する第2抗体とを用いるサンドイッチアッセイとして実施できるイムノアッセイ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、G2ドメインを認識する抗体または他の免疫特異的結合パートナーを使用することによって、アグリカンおよびそのフラグメントを検出および/または定量するためのアッセイに関する。
【背景技術】
【0002】
アグリカンは軟骨細胞によって合成され(Archer and Francis,2003)、関節の関節軟骨の主要構成成分であり、そこではアグリカンはII型コラーゲンおよび他のマトリックス分子から構成されている(Hardingham and Fosang,1995)。
【0003】
アグリカンは高度にグリコシル化されており、2,000個を超えるアミノ酸残基を含む。アグリカンは、構造的に3つの別個のドメイン、G1、G2およびG3から構成されている(図A)。G2ドメインとG3ドメインの間と、より程度は少ないがG1ドメインとG2ドメインの間に、負に帯電したコンドロイチン硫酸およびケラタン硫酸のオリゴ糖構造を含有する高度にグリコシル化された長い伸長領域が存在する(Hardingham & Fosang 1995)。
【0004】
変形性関節症は、関節軟骨の不可逆的な破壊を特徴とする。軟骨細胞は、アグリカンを含む新規マトリックス構成成分を合成することによって変性している軟骨を修復しようとする(Garnero et al.,2000)。
【0005】
そこで、軟骨における代謝プロセスに関する情報を提供できる生化学的マーカーの必要がある。生化学的マーカーについては記載されてきており、アグリカンおよびそのフラグメントの測定については報告されてきた。
【0006】
CS846試験は、アグリカン分子のG2ドメインおよびG3ドメイン間のアミノ酸846に結合したコンドロイチン硫酸側鎖を認識する抗体を使用する(IBEX Pharmaceuticals社)。胎児アグリカンを定量するためにCS846試験を適応させるFA−846サンドイッチイムノアッセイについても記載されてきた。
【0007】
例えば「Aggrecan Proteoglycan」(Biosource社、米国)のようなアグリカンについての他の試験も開発されてきた。しかし、抗体の特異性については未だ決定されていない。
【0008】
他のアグリカンアッセイは、アグリカンのグリコサミノグリカン領域、すなわちG2ドメインとG3ドメインの間を標的としている(Kongtawelert and Ghosh 1990;Ratcliffe et al.,1993)。
【0009】
Moller et al.は、アグリカンのコアタンパク質部分のための競合ELISAは開発したが、抗体の結合領域を特定はしなかった(Moller et al.,1994)。
【0010】
G1ドメインおよびマスキングされていないG2ドメインの両方に結合する抗体1−C−6は開発されている(Fosang and Hardingham,1991)。だが1−C−6とG2ドメインとの反応性のためには、ケラタナーゼを用いてケラタン硫酸側鎖が除去されなければならなかった。したがって、1−C−6抗体は、体液または生体組織中のアグリカンまたはアグリカンフラグメントについてのアッセイに使用するためには適切でない。
【0011】
アグリカンについては多数のタンパク質分解性切断部位が記載されており(Fosang et al.,2000;Caterson et al.,2000)、金属プロテイナーゼ(MMP)の優勢部位は、アミノ酸N341とF342との間の球内ドメイン(intra−globular domain、IGD)内に位置している(Fosang et al.1996)。モノクローナル抗体、すなわちN末端配列342FFGVG...を含有するポリペプチドのネオエピトープに特異的に結合するAF28(ATCC HB11671)は、以前に開発されている(Fosang et al.1995)。AF28抗体は、滑液およびヒト血清中でアグリカンフラグメントを検出するための競合ELISAにおいて使用されてきた(Fosang et al.,1995)。しかし、G2ドメインに対する抗体と組み合わせたこの抗体の使用についてはこれまで報告されていない。
【0012】
アグリカンは、多数の特許公報において言及されている。これらのうちのいくつかは、軟骨異化作用を評価する診断目的でのアグリカンまたはこのタンパク質に特徴的な所定のフラグメントの測定について言及している。米国特許第4,704,356号は、末梢血中のケラタン硫酸(KS)の異常なレベルが軟骨もしくは軟骨様組織の異常性の指標であることを開示している。末梢血中のKSの上昇したレベルは、変形性関節症の指標であると記載されている。興味深いことに、末梢血中のKSの不在ならびにKSの極めて上昇したレベルは、筋ジストロフィーおよび関連障害の指標であることが見いだされた。末梢血中でKSを定量するために使用された技術は、モノクローナル抗体を使用するイムノアッセイであった。
【0013】
米国特許第5,935,796号は、軟骨損傷のプロテオグリカンタンパク質に関連する他の診断方法および組成物について記載している。関節軟骨アグリカンを起源とする、身体組織および体液内の非定型コンドロイチン硫酸(CS)/デルマタン硫酸のグリコサミノグリカン鎖上の抗原決定基を特異的に認識するモノクローナル抗体を使用する変形性関節症を早期診断、監視および治療するための方法が記載されている。
【0014】
米国特許第4,778,768号は、関節内の関節軟骨の進行性破壊を監視するため、およびより詳細には関節軟骨で起きている変化を決定するための方法について記載している。本方法は、(a)滑液サンプル中でプロテオグリカンモノマーおよび/またはそれらの抗原性フラグメントを定量する工程と、および(b)このようにして入手したそれらの数値をそのサンプル液に付随する関節軟骨における進行性破壊と関連付ける工程とを含む。プロテオグリカンフラグメントは、プロテオグリカンモノマーに特異的な抗体を使用するイムノアッセイによって測定された。この特許に記載されたアッセイは、上述したポリクローナルHABr ELISAと同一であると思われる。
【0015】
米国特許第5,948,692号は、ヒアルロン酸(HA)に対する親和力を有するグリカン類を、そのような親和力を有していないプロテオグリカン類から分離するためのサイズ分離方法を使用するアッセイについて記載している。このアッセイは、アグリカンなどのHA結合プロテオグリカンを測定する。これは、整形外科の分野における関節疾患、ならびに関節リウマチ(RA)、変形性関節症(OA)および他の関節疾患の生化学的診断を可能にすると言われている。本方法は、健常関節を罹患関節から識別するため、疾患進行の予後尺度を提供するため、および治療的介入の効果を監視するためにも利用できると言われている。
【0016】
米国特許第5,427,954号は、ネオエピトープであるARGSVIを含有するアグリカンを測定するためのイムノアッセイの使用について記載している。これは、関節疾患の病理的プロセスに関係しているプロテアーゼによって媒介されるアグリカンの特異的タンパク質分解によって生成されるネオエピトープの診断的有用性を記載している多数の開示のうちの1つである。
【0017】
米国特許第5,387,504号は、部位N34I−F342でのストロメライシンの作用によって遊離されるネオエピトープであるVDIPEN、およびこのエピトープに対して特異的なモノクローナル抗体を使用するRIAアッセイについて記載している。より一般的には、特異的ストロメライシン切断により生成する、アグリカンのフラグメントに対して特異的な単一特異的抗体の使用について記載されている。ストロメライシンの上昇は、変形性関節症、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、痛風、炎症性腸疾患(IBD)、特発性肺線維症(IPF)、所定の癌、関節損傷、および多数の炎症性疾患において発生する。現時点では、これらのアグリカンの「ネオエピトープ」に対して特異的なアッセイの臨床的価値は明確には知られておらず、これらのフラグメントが有意な量で血液循環内に遊離するかどうか、そしてそれらがどのように異化されるのかについては立証されていない。
【0018】
米国特許第5,935,796号は、部位N341−F342における軟骨アグリカンの切断によって生成される配列FFGVGを含むペプチドを認識する抗体を使用して、軟骨変形性状態を早期診断、監視および治療するための方法および組成物に関する。このエピトープは、アグリカンへのストロメライシンの作用によって遊離したVDIPENエピトープの「他方の末端」である。アグリカンのFFGVGフラグメントの検出の感受性を向上させるためのサンドイッチアッセイ、より詳細にはAF−28を5−D−4などの抗ケラタン硫酸抗体と組み合わせるサンドイッチアッセイを提供することが提案されている。しかし、現在まで、2つの抗体の1つとしてAF−28を使用する満足のいくサンドイッチアッセイを作製する試みは、実際上は成功していない。
【0019】
米国特許第5,185,245号は、滑液中のプロテオグリカンを検出するためのイムノアッセイおよびプロテオグリカンの破壊を特徴とする疾患の治療を監視する方法について記載している。滑液の試験サンプルは、プロテオグリカンを特異的に認識する抗体を使用するイムノアッセイによって定量されるが、抗体は固体支持体上に固定化されている。結合したプロテオグリカンは、次に検出試薬(すなわち、ペルオキシダーゼ)を用いて標識されている第2特異的抗体と接触させられる。どちらの抗体も、プロテオグリカン上のグリコサミノグリカン(GAG/CS)部分に対する親和性を有する。
【0020】
米国特許第5,354,662号および米国特許第5,217,903号は、概して、放射性標識を有する破壊生成物を含む標準物質を用いることによって、動物由来の体液中の結合組織もしくは筋肉組織の破壊生成物の定量に基づく体液中の「組織破壊生成物」の測定について記載している。したがって、標準物質は知られている特異的活性を有するはずなので、標準物質と体液のサンプルとを結合すると、RIA/IRMAタイプのアッセイにおいて測定された比放射能は、サンプル中の破壊生成物の量の尺度として使用できる。さらに、動物由来の体液中において、動物における選択された結合組織もしくは筋肉組織の状態を評価するための方法、規定の結合組織成分もしくは筋肉組織の破壊を含む疾患プロセスを評価するための方法、およびそのような疾患プロセスを治療するための療法の有効性を評価するための方法が記載されるが、この方法は、組織破壊生成物の量を決定するための方法の工程を含む。
【0021】
上記に言及した方法は、いずれもケラタナーゼ処理の前に結合させることのできるアグリカンのG2ドメイン上に位置するエピトープを認識する抗体を使用することはなく、そのような抗体の使用について考察もしていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明は、アグリカンのG2ドメインに対する抗体が、アグリカンを検出または定量するためのイムノアッセイにおいて優れた有用性を提供するという発見に基づいている。
【0023】
天然にはマスキングされていないG2−ドメインのエピトープを標的とする抗体は、アグリカンを測定するためのイムノアッセイにおいて有利な効果を提供することが発見された。
【課題を解決するための手段】
【0024】
したがって、本発明は、第1態様では、サンプル中のアグリカンおよび/またはアグリカン由来フラグメントを検出のためのまたは定量的に決定するためのイムノアッセイ法であって、前記サンプルを、ケラタン硫酸鎖を有するアグリカンのG2ドメインに対する特異的な結合親和性を有する免疫結合パートナーと接触させる工程と、前記免疫結合パートナーの特異的な結合の存在または量を決定する工程とを含む方法を提供する。
【0025】
任意選択的に、前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現するのでケラタン硫酸鎖が欠乏する場合の両方において、前記免疫結合パートナーがアグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する。
【0026】
記載した方法は、前記免疫結合パートナーを捕捉剤または検出剤として使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施することができる。捕捉剤として使用する場合は固体表面に固定化することができ、検出剤として使用する場合は例えば酵素標識、放射標識または蛍光もしくはその他の標識を用いて適切に標識することができる。そのようなサンドイッチアッセイでは、前記結合パートナーは、各々検出剤または捕捉剤としての別の免疫アグリカン結合パートナーまたは免疫アグリカンフラグメント結合パートナーと組み合わせて使用できる。詳細には、前記他の結合パートナーは、おそらくはIGDドメインまたはG2とG3との間または他の場所に位置するN末端もしくはC末端ネオエピトープである、アグリカンのネオエピトープに対して結合親和性を有する抗体または抗体フラグメントであってよい。
【0027】
詳細には、本アッセイは、前記免疫結合パートナーを捕捉剤として使用するし、前記免疫結合パートナーを検出剤として使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施することができる。適切には、前記捕捉剤は固体表面上に固定化された前記免疫結合パートナーによって提供され、前記検出剤は検出可能な標識を有する前記特異的結合パートナーによって提供される。
【0028】
または、本発明のアッセイは、(a)前記免疫結合パートナーが固体表面に固定化され、前記サンプルおよび前記G2ドメインもしくはそれらの抗体結合部分を含む標識された競合剤と共にインキュベートされる競合イムノアッセイ、または(b)前記G2ドメインもしくはそれらの抗体結合部分を含む競合剤が固体表面に固定化され、前記サンプルおよび標識された前記免疫結合パートナーと共にインキュベートされる競合イムノアッセイとして実施できる。
【0029】
本発明の特に好ましい態様では、本アッセイは、(a)前記免疫結合パートナーを使用し、(b)FFGVG..を含むN末端アミノ酸配列に対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーを使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施されるが、前記アッセイにおいて(a)または(b)の一方が捕捉剤として使用され、そして(a)および(b)のうち他方が検出剤として使用される。
【0030】
前記免疫結合パートナー(b)は、当技術分野において以前に記載されたハイブリドーマ細胞系ATCC HB11671によって生成される抗体AF−28であってよい。
【0031】
適切には、前記サンプルは、滑液、血清、または軟骨外植片もしくは軟骨細胞の培養物由来の馴化培地のサンプルである、あるいは滑液、血清、または軟骨外植片もしくは軟骨細胞の培養物由来の馴化培地を含有するサンプルである。
【0032】
本発明は、サンプル中の軟骨代謝回転のマーカーを検出または定量するためのインビトロにおける方法であって、前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現される場合の両方おいて、前記サンプルを、アグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーと接触させる工程と、前記免疫結合パートナーの特異的結合の存在または量を決定する工程とを含む方法を含む。そのような方法は、上述した手順のいずれかによって実施することができる。
【0033】
前記サンプルは、好ましくは患者由来のサンプルであり、本方法は、決定された結合レベルを軟骨破壊疾患状態の不在および/または存在に対応する較正値と比較する工程をさらに含むことができる。
【0034】
本発明は、ケラタン硫酸鎖を有するアグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーを含む。好ましくは、そのような免疫結合パートナーは、前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現される場合の両方において、アグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する。そのような免疫結合パートナーは、モノクローナル抗体もしくは特異的結合特性を有するそのフラグメントの形態にあってよい。
【0035】
本発明は、上述したようなモノクローナル抗体を発現するハイブリドーマ細胞系を含んでおり、さらに組換えによって発現される場合はそのような免疫結合パートナーにまで及ぶ。
【0036】
本発明は、本発明の免疫結合パートナー、および、さらなる抗アグリカン抗体または抗アグリカンフラグメント抗体、抗アグリカン抗体結合ペプチド競合剤または抗アグリカンフラグメント抗体結合ペプチド競合剤のうちの1つ以上と、任意選択的に、洗浄試薬、バッファー、停止試薬、酵素標識、酵素標識基質、抗マウス抗体、較正標準物質および取扱説明書のうちの1つ以上とを含むイムノアッセイキットを含む。
【0037】
一般に、不均一形式および均一形式、サンドイッチアッセイ、競合アッセイ、酵素結合アッセイ、放射免疫アッセイなどを含む、すべての以前から知られているイムノアッセイの形式は本発明によって使用できる。
【0038】
本明細書に記載したアッセイは、患者における変形性関節症、関節リウマチおよび軟骨組織が罹患するその他の疾患を含む疾患の診断において有用である。さらに、試験は、疾患進行を評価するために有用であり、療法に対する応答を監視するために有用である。それらはさらに、例えば軟骨または軟骨細胞の培養物などの培養物中のアグリカンまたはアグリカンフラグメントの生成を探求すること、およびそのような培養システムに様々な試薬、薬剤候補および酵素阻害剤が及ぼす作用の研究においても有用である。本発明の免疫結合パートナーは、アグリカンフラグメントを含有する物質の免疫染色において使用できる。
【0039】
本明細書において使用する用語「免疫結合パートナー」には、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体ならびにFabまたはF(ab’)2などの抗体の特異的結合フラグメントも含まれる。
【0040】
アグリカンのG2ドメインを認識するモノクローナル抗体は、G2ドメインのアミノ酸配列に由来する合成ペプチドでマウスを免疫し、選択されたマウス由来の脾臓細胞を骨髄腫細胞と融合させ、アグリカンへの結合のために分泌されたモノクローナル抗体を試験することによって生成できる。重要なことに、そのような抗体は、例えば滑液または血清のサンプルとのコインキュベーションによって、天然アグリカンへの結合能力についても評価されなければならない。
【0041】
または、精製した無傷アグリカン用いてマウスを免疫することもでき、モノクローナル抗体をG2ドメインに対する反応性について選択することができる。G2ドメインに対する特異性は、(1)精製G2との反応性、および任意選択的にさらに組換えG2もしくはG1−G2との反応性を要求することによって、または(2)精製G1−G2(Fosang et al.,1989)およびFFGVG含有アグリカンフラグメント(ネオエピトープFFGVGおよびG2を含有するMMP切断アグリカンフラグメントに対応する)との反応性および任意選択的にさらに組換えG2もしくはG1−G2との反応性を要求することによって、または(3)少なくとも精製されたG1−G2との反応性ならびに組換えG1および合成IGD(G1およびG2を分離する球内ドメイン)との反応性の欠如を要求することによって保証できる。
【0042】
本発明の1つの態様は、アグリカンのG2ドメインを検出および/または定量するための方法に関する。1つのそのような方法は、G2ドメインへ結合するモノクローナル抗体を使用する競合イムノアッセイである。マイクロタイタープレートの固体表面上にコーティングされる適切に選択された合成ペプチドは、モノクローナル抗体への結合についてサンプルと競合できる。または、精製された天然アグリカンを固体表面上で使用できる。さらにまた別の代替方法は、モノクローナル抗体を固体表面上に固定化し、次にサンプルを、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼまたはビオチンなどのシグナル分子へ適切に結合した合成ペプチドとコインキュベートすることである。
【0043】
本発明の1つの態様は、滑液および血清サンプル中でのイムノアッセイによるアグリカンのG2ドメインの検出に関する。
【0044】
本発明のまた別の態様は、軟骨外植片培養、軟骨細胞培養由来の馴化培地中でのイムノアッセイによるG2ドメインの検出に関する。
【0045】
本発明のさらにまた別の態様は、上述した方法を実施するために便宜的に使用できるキットに関する。そのようなキットは、(1)合成ペプチドでコーティングされたマイクロタイタープレート、(2)G2ドメインを認識するモノクローナル抗体、および(3)標識された抗マウスIgG免疫グロブリンを含むことができる。または、そのようなキットは、(1)精製アグリカンでコーティングされたマイクロタイタープレート、(2)G2ドメインを認識するモノクローナル抗体、および(3)標識された抗マウスIgG免疫グロブリンを含むことができる。または、そのようなキットは、(1)ストレプトアビジンでコーティングされたマイクロタイタープレート、(2)ビオチンに結合した合成ペプチド、(3)G2ドメインを認識するモノクローナル抗体、および(4)標識された抗マウスIgG免疫グロブリンを含むことができる。さらにまた別の代替態様は、(1)ストレプトアビジンでコーティングされたマイクロタイタープレート、(2)ビオチンに結合した合成ペプチド、(3)G2ドメインを認識し、ホースラディッシュペルオキシダーゼにコンジュゲートされたモノクローナル抗体を含むキットである。
【0046】
本発明のさらになる態様は、サンドイッチ構造において、G2内のマスキングされていないエピトープに対する抗体を用いることによるアグリカンの検出に関する。
【0047】
本発明のさらにまた別の態様は、G2ドメインを認識する抗体とアグリカンのタンパク質分解性切断中に生成したネオエピトープを認識する他の抗体との組み合わせに関する。驚くべきことに、G2抗体とタンパク質分解性ネオエピトープを認識する抗体との組み合わせは、ネオエピトープを有するアグリカンフラグメントを検出するための試験の感受性における大きな向上を提供した。
【0048】
本発明の1つの態様は、G2抗体とマトリックス金属プロテイナーゼ(MMP)を用いたアグリカンのタンパク質分解性切断によって生成したネオエピトープを認識する抗体との組み合わせを使用することに関する。好ましい実施形態は、アミノ酸341と342との間の球内ドメイン(IGD)の切断によって生成したN末端配列FFGVG...を認識する抗体の使用である。
【0049】
本発明のまた別の態様は、G2抗体とアグリカナーゼを用いたアグリカンのタンパク質分解性切断によって生成したネオエピトープを認識する抗体との組み合わせの使用に関する。好ましい実施形態は、アミノ酸373と374の間の球内ドメイン(IGD)の切断によって生成したN末端配列ARGS....を認識する抗体の使用である。適切な抗体には、abcam社(ab3773)から入手できてHughes et al.Biochem J(1995)305,799−804に記載されている抗体BC−3、およびPratta et al.Osteoarthritis & cartilage March 2006に記載されているモノクローナル抗体OA−1が含まれる。
【0050】
本発明のまた別の態様は、上述したアッセイのいずれかにおける抗体の開発および使用に関するが、前記抗体はG2および/またはG1に位置するマスキングされていないエピトープを認識する。G1およびG2は、相同性を有する伸長したアミノ酸配列を共有するので、そのような抗体は本発明によって有用である。
【0051】
本発明のその他の特徴および有利な効果は、図面および好ましい実施形態の説明、以下の実施例、さらに添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【実施例1】
【0052】
[G2ドメインを認識するモノクローナル抗体の生成]
5匹の7週齢雌Balb/cマウスに、フロイントの不完全アジュバントと1:1で混合した無傷のウシアグリカン(SIGMA社、デンマーク)を皮下注射した。免疫付与は2カ月間にわたり2週間毎に繰返し(5回の免疫付与)、次に各免疫付与の間に4週間をあけて継続した。免疫付与開始前および第5回免疫付与の1週間後にマウスから血液を得た。免疫応答は、無傷ウシアグリカンを一晩コーティングしたマイクロタイタープレート(NUNC社、デンマーク)を用いてELISAによって評価した。マウス抗血清の希釈系列を1時間にわたりインキュベートし、プレートを洗浄し、ホースラディッシュペルオキシダーゼにコンジュゲートされたヒツジ抗マウスIgG抗体とのインキュベーションによって結合した抗体が明らかになった。
【0053】
上述のスクリーニングテストにおいて力価が増加しなかった場合は、選択したマウスを4週間休養させ、その後アジュバントを含まない200μLの免疫原を用いて腹腔内注射により促進した。3日後に脾臓を切除し、標準的技術を用いて骨髄腫細胞と融合させるために使用した。
【0054】
増殖しているハイブリドーマ由来の抗体を上述したようにELISAによって評価した。ハイブリドーマは、限界希釈法によってクローニングのために選択し、培養フラスコ内で増殖させ、そしてモノクローナル抗体はプロテインG親和性クロマトグラフィーを用いて精製した。
【0055】
最後に、モノクローナル抗体をG2ドメイン内に位置するマスキングされていないエピトープへの反応性に基づいて選択した(本明細書における用語「マスキングされていない」は、ケラタン硫酸などの「マスク」が除去されているエピトープを意味するのではなく、天然型であるので、例えばケラタン硫酸の存在によって抗体による結合が妨げられないエピトープであることを意味している)。これは、一連のイムノアッセイにおける評価によって遂行した。マイクロタイタープレートには無傷ウシアグリカンをコーティングした。モノクローナル抗体の固体表面への結合は、精製ブタG1−G2(Fosang and Hardingham,1989)および合成IGD(Chemicon社、米国)との競合において決定した。G1−G2には結合したがIGDには結合しなかったモノクローナル抗体は、さらにG1ドメインを含まないフラグメントに相当する遊離C末端FFGVG配列(IGDドメイン内のアミノ酸342−346)を有するアグリカンフラグメントに結合する能力について試験した(以下を参照されたい)。
【0056】
図2は、マイクロタイタープレートの固体表面上にコーティングされたアグリカンへのモノクローナル抗体F78の結合を精製ブタG1−G2によって用量依存的に阻害できたことを示している。これとは対照的に、合成IGD(Chemicon社、米国)は、抗体を移動させなかった(データは示していない)。
【実施例2】
【0057】
[G2フラグメントについてのサンドイッチイムノアッセイ]
上述したようなモノクローナル抗体を使用してサンドイッチアッセイを開発した。ストレプトアビジンプレートは、アグリカンのG2ドメインに対する100μLの600ng/mLのビオチン化F78モノクローナル抗体と共に1時間にわたり、300RPM、20℃でインキュベートした。
【0058】
プレートを1時間にわたりインキュベートした後、プレートは洗浄バッファー(0.15mol/L NaCl、0.05%(v/v)Tween 20)を用いて5回洗浄した。引き続いて100μLの標準物質(精製ウシアグリカン0.05ng/mL〜10ng/mL、または事前に希釈したPBS−BTB中の外植片上清)を加え、プレートを1時間にわたり300RPM、20℃でインキュベートした。インキュベーション期間の後、プレートを上述したように5回洗浄し、500ng/mLのホースラディッシュペルオキシダーゼ(POD)で標識されたF78抗体を加えた。1時間にわたり300RPM、20℃でインキュベートした後プレートを5回洗浄し、100μLのTMB基質を加え、プレートを暗所で15分間にわたり300RPM、20℃でインキュベートし、その後に150μLの0.18M H2SO4を加えた。吸光度を450nmで直ちに測定した。
【0059】
図3は、上述したサンドイッチアッセイにおいて得られた標準曲線を示している。
【実施例3】
【0060】
342FFGVG−G2についてのイムノアッセイ]
アミノ酸配列342FFGVGに対するモノクローナル抗体については、以前に記載されている(米国特許第5,935,796号)。
【0061】
ストレプトアビジンプレートは、エピトープ342FFGVG−G2に対する100μLの1,500ng/mL ビオチン化AF−28モノクローナル抗体と一緒に1時間にわたり、300RPM、20℃でインキュベートした。抗体希釈液はPBS−BTBバッファー中で作製した。プレートを1時間にわたりインキュベートした後、プレートは洗浄バッファー(0.15mol/L NaCl、0.05%(v/v)Tween 20)を用いて5回洗浄した。引き続いて50μLの標準物質(MMP−13で消化された精製ブタアグリカン47〜3,000ng/mLまたは事前に希釈したPBS−BTB中の外植片上清)を加え、プレートを1時間、300RPM、20℃でインキュベートした。インキュベーション期間の後、プレートを上述したように5回洗浄し、500ng/mLのホースラディッシュペルオキシダーゼ(POD)で標識されたF78抗体を加えた。1時間にわたり300RPM、20℃でインキュベートした後、プレートを5回洗浄し、100μLのTMB基質を加え、プレートを暗所で15分間にわたり300RPM、20℃でインキュベートし、その後に0.18MのH2SO4を150μL加えた。その後直ちに吸光度を450nmで測定した。
【0062】
図4は、上述したアッセイにおいて得られた標準曲線を示している。重要なことに、342FFGVG−G2アッセイにおける検出限界は0.004pmol/mL(10ng/mLに対応する)と低く、これはAF28を用いた競合ELISAについて以前に報告された検出限界、すなわち7pmol/mL(もしくは17,500ng/mL)(Fosang et al.,1995)より相当に低い。
【実施例4】
【0063】
[ウシ関節軟骨外植片の上清中におけるG2および342FFGVG−G2フラグメントの検出]
上述したG2および342FFGVG−G2の試験は、軟骨外植片由来の馴化培地を用いて評価した。ウシ関節軟骨は、未経産牛の後膝関節から得た。軟骨片(16±4mg)を96ウエルプレート内に配置し、37℃で5%のCO2を用いて振とうしながら(50rpm)インキュベートした。サイトカインであるオンコスタチンMおよび腫瘍壊死因子α(TNFα)またはMMP阻害剤GM6001を含む、または含まない無血清D−MEM培地を使用した。ネガティブコントロールとして、軟骨を冷凍チューブ内に配置し、3回繰り返される冷凍−解凍サイクルのために液体N2中で冷凍して37℃の水浴中で解凍した。外植片培養培地は3日毎に交換し、上清はさらなる分析を行うまで−20℃で保存した。
【0064】
図5は、2回のイムノアッセイによって定量した異なる日の上清中におけるアグリカンの代謝回転の測定を示している。OSMおよびTNFαは、12日後に342FFGVG−G2の増加を刺激することを見て取れる。外植片を、同時にGM6001の存在下で処理すると、342FFGVG−G2の遊離は完全に取り消された。同一実験条件下で、G2の遊離は完全に相違するプロファイルを示す。上清内へのG2の遊離には初期上昇が見られ、5日後にはこれは減少して12日後にはバックグラウンドレベルに到達する。GM6001の添加はG2の遊離を阻害しなかったが、これはG2アッセイが、342FFGVG−G2とは相違して、MMP活性には依存せずにフラグメントを検出することを証明している。
【実施例5】
【0065】
[ウシ関節軟骨外植片の上清中のCS846の遊離の測定]
上記で評価した上清をCS846についても測定した(IBEX CS846競合ELISAキット)。図6は、OSMおよびTNFαが上清中へのCS846の遊離を刺激しないことを示している。しかし、MMP活性の阻害中には、CS846の遊離の強い初期上昇が観察されている。これらのデータは、CS846の試験において測定された分析物がタンパク質分解活性によって破壊されるが、これはGM6001によって阻害できることを示している。
【実施例6】
【0066】
[G2フラグメントの検出はRA患者においては低下する]
15例の健常者および15例のRA患者由来の血清サンプルを図7に示すG2アッセイにおいて定量した。データは、遊離したG2分子の検出がコントロールと比較してRA患者においては有意に減少することを証明しており、これは関節症患者においてアグリカンの合成が減少することを意味している。
【実施例7】
【0067】
342FFGVG−G2フラグメントの検出はRA患者においては上昇する]
同一集団の個人を342FFGVG−G2アッセイにおいても同様に測定した。図8から明らかなように、G2アッセイとは対照的に、342FFGVG−G2の遊離したフラグメントは、コントロールと比較してRA患者において有意に上昇した。これは、このアッセイがアグリカンの分解を測定するので、予測されたものと一致している。
【0068】
本明細書では、他に特に明示しない限り、用語「または」は、条件の1つだけが満たされることを要求する作用語「排他的または」とは対照的に、表示された条件の一方もしくは両方が満たされる場合に真の値を答える作用語の意味で使用されている。用語「含む」は、「〜からなる」を意味するのではなく、むしろ「〜を含む」という意味で使用されている。
【0069】
[参考文献]
【表1A】

【表1B】

【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】アグリカンの構造を示した図である。
【図2】精製ブタG1−G2によるアグリカンへの抗G2抗体F78の結合の用量依存性阻害を示した図である。
【図3】実施例2のイムノアッセイにおいて得られた標準曲線を示した図である。
【図4】実施例3のイムノアッセイにおいて得られた標準曲線を示した図である。
【図5】実施例4のサンドイッチアッセイを用いて得られた結果を示した図である。
【図6】比較イムノアッセイを用いて、実施例5において得られた結果を示した図である。
【図7】実施例6に記載のG2サンドイッチアッセイを用いて得られた定量結果を示した図である。
【図8】実施例7に記載のFFGVG−G2サンドイッチアッセイを用いて得られた定量結果を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル中のアグリカンおよび/またはアグリカン由来フラグメントを検出のためのまたは定量的に決定するためのイムノアッセイ法であって、前記サンプルを、ケラタン硫酸鎖を有するアグリカンのG2ドメインに対する特異的な結合親和性を有する免疫結合パートナーと接触させる工程と、前記免疫結合パートナーの特異的な結合の存在または量を決定する工程とを含む方法。
【請求項2】
前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現される場合の両方において、前記免疫結合パートナーが、アグリカンの前記G2ドメインに対する特異的結合親和性を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項3】
前記免疫結合パートナーを捕捉剤または検出剤として使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記免疫結合パートナーを捕捉剤として使用し、前記免疫結合パートナーを検出剤として使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記捕捉剤が固体表面上に固定化された前記免疫結合パートナーによって提供され、前記検出剤が検出可能な標識を有する前記特異的結合パートナーによって提供される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
(a)前記免疫結合パートナーが固体表面に固定化され、前記サンプルと前記G2ドメインもしくはそれらの抗体結合部分とを含む標識された競合剤と共にインキュベートされる競合イムノアッセイ、または(b)前記G2ドメインもしくはそれらの抗体結合部分を含む競合剤が固体表面に固定化され、前記サンプルおよび標識された前記免疫結合パートナーと共にインキュベートされる競合イムノアッセイとして実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項7】
(a)前記免疫結合パートナーを使用し、(b)FFGVG..またはARGS..を含むN末端アミノ酸配列に対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーを使用するサンドイッチイムノアッセイとして実施される方法であって、前記アッセイにおいて(a)または(b)の一方が捕捉剤として使用され、そして(a)および(b)のうち他方が検出剤として使用される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記免疫結合パートナー(b)が、ハイブリドーマ細胞系ATCC HB11671によって生成される抗体AF−28である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記サンプルが、滑液、血清、または、軟骨組織片もしくは軟骨細胞の培養物由来の馴化培地のサンプルである、あるいは滑液、血清、または、軟骨組織片もしくは軟骨細胞の培養物由来の馴化培地を含有するサンプルである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
サンプル中の軟骨代謝回転のマーカーを検出または定量するためのインビトロにおける方法であって、前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現される場合の両方において、前記サンプルを、アグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナーと接触させる工程と、前記免疫結合パートナーの特異的結合の存在または量を決定する工程とを含む方法。
【請求項11】
前記サンプルが、患者由来のサンプルであり、前記決定された結合レベルと軟骨破壊疾患状態の不在および/または存在に対応する較正値と比較する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ケラタン硫酸鎖を有するアグリカンのG2ドメインに対する特異的結合親和性を有する免疫結合パートナー。
【請求項13】
前記G2ドメインがケラタン硫酸鎖を有する場合、および前記G2ドメインが組換え型で発現される場合の両方において、アグリカンの前記G2ドメインに対する特異的結合親和性を有する請求項11に記載の免疫結合パートナー。
【請求項14】
モノクローナル抗体または特異的結合特性を有するそのフラグメントの形態である請求項11または請求項12に記載の免疫結合パートナー。
【請求項15】
請求項13に記載のモノクローナル抗体を発現するハイブリドーマ細胞系。
【請求項16】
組換えによって発現される、請求項11または請求項12に記載の免疫結合パートナー。
【請求項17】
さらなる抗アグリカン抗体と、
抗アグリカン抗体に結合するペプチド競合剤とのうちの1つ以上と、
任意選択的に、洗浄試薬、バッファー、停止試薬、酵素標識、酵素標識基質、抗マウス抗体、較正標準物質および取扱説明書のうちの1つ以上と、
請求項11または請求項12に記載の免疫結合パートナーと
を含むイムノアッセイキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−512844(P2009−512844A)
【公表日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−536049(P2008−536049)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/067520
【国際公開番号】WO2007/045661
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(508122286)ノルディック・バイオサイエンス・ダイアグノスティクス・アクティーゼルスカブ (1)
【Fターム(参考)】