説明

アップリンクのマルチアンテナ送信のための方法および装置

マルチアンテナを使用したアップリンク送信のための方法および装置が開示される。無線送受信ユニット(WTRU)は、時空間送信ダイバーシチ(STTD)用に構成された物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行する。各物理チャネルは、同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングすることができる。WTRUは、バイナリ領域または複素領域でSTTD符号化を実行することができる。さらに、WTRUは、E−DPDCHを含めた少なくとも1つの物理チャネルに対するプリコーディング重みによるプリコーディングと、プリコーディングされた出力ストリームの、複数のアンテナを介した送信とを実行することができる。プリコーディングは、拡散動作後または拡散動作前に実行することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アップリンクのマルチアンテナ送信のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2009年9月30日に出願した米国仮出願第61/247,123号、2009年10月2日に出願した第61/248,313号、および2010年6月18日に出願した第61/356,320号の優先権を主張するものである。
【0003】
マルチアンテナを使用する技術は、データ送信の堅牢性を向上させ、より高いデータ処理量を達成するための有効な手段として携帯無線通信システムで使用されている。それらマルチアンテナ技術の1つに、時空間ブロック符号化(STBC)がある。STBCは、空間領域と時間領域の両方において送信された信号にジョイント相関を導入して、フェージングチャネルを除去するための送信ダイバーシチを提供することに基づく。
【0004】
Alamouti(アラモーティ)スキームは、2つの送信アンテナを有するシステムに送信ダイバーシチを提供するための時空間ブロック符号である。Alamoutiに基づく時空間ブロック符号は、その簡略性と、送信機に対してチャネル状態情報(CSI)の認識を必要としないこと、すなわちチャネルフィードバックを必要としないという理由で幅広く使用されてきた。Alamoutiに基づく時空間ブロック符号は、その有効性と実施の容易性により、WiMAXやWiFiといった多くの無線システムに採用されてきた。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)では、Alamoutiに基づく時空間ブロック符号は、リリース99以降、ユニバーサル移動電気通信システム(UMTS)におけるダウンリンク送信に導入され、また、リリース5のさらに高速のデータチャネルに対する高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)にも採用された。3GPP規格では、Alamoutiスキームの実施態様は時空間送信ダイバーシチ(STTD)として知られている。
【0005】
拡張アップリンク(EU)(高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)としても知られる)は、UMTS無線システムのアップリンクでさらに速いデータ転送速度を提供するために3GPPリリース6で導入された機能である。HSUPAは、アップリンク送信のより高速なスケジューリングと、より短い全データ送信待ち時間を考慮するように構成することができる。
【0006】
高度な信号処理によるマルチアンテナ送受信技術は、多入力多出力(MIMO)と称されることが多い。MIMOは幅広く研究されており、無線通信システムのパフォーマンスを著しく向上させうる。
【0007】
マルチアンテナ技術は、IEEE 802.11nに基づく無線ローカルエリアネットワークアクセスポイントなどといった多くの無線通信システムや、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)/高速パケットアクセス(HSPA)、ロングタームエボリューション(LTE)などのセルラ移動通信システムに幅広く採用されてきた。MIMOは、WiMAXや3GPPに導入されている。現在では、3GPPリリース9、10に向けて、さらに進化したMIMO高度化の研究が進行中である。目下のところ、3GPPのWCDMA規格ではダウンリンク(DL)MIMOだけが指定されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信のための方法および装置が開示される。無線送受信ユニット(WTRU)は、時空間送信ダイバーシチ(STTD)用に構成された物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行する。各物理チャネルは、同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングすることができる。STTD符号化は複数の出力ストリームを生成し、その場合、入力ストリームは1つの出力ストリームに対しては変更されず、入力ストリームのシンボルが切り替えられ、他方の出力ストリームに対しては、1つのシンボルの1つのコンステレーションポイントが、IブランチまたはQブランチの反対側のコンステレーションポイントに変更される。IブランチとQブランチ上のすべての構成された物理チャネルがそれぞれに結合されて、複数の結合されたストリームが複合形式で生成され、結合されたストリームが複数のアンテナを介して送信される。
【0009】
STTD用に構成された物理チャネルは、拡張専用チャネル(E−DCH:enhanced dedicated channel)専用物理データチャネル(E−DPDCH:dedicated physical data channel)、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH:E−DCH dedicated physical control channel)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH:high speed dedicated physical control channel)、専用物理制御チャネル(DPCCH:dedicated physical control channel)、および専用物理データチャネル(DPDCH:dedicated physical data channel)の少なくとも1つを含むことができる。
【0010】
WTRUは、バイナリ領域または複素領域でSTTD符号化を実行することができる。複素領域のSTTD符号化の場合、物理チャネルのうちの最大拡散率の1倍または整数倍に対応する1ブロックの複素数値のチップに対してSTTD符号化が実行される。
【0011】
WTRUは、E−DPDCHを含めた少なくとも1つのタイプのアップリンク物理チャネルに対するプリコーディング重みによるプリコーディングと、プリコーディングされた出力ストリームの、複数のアンテナを介した送信とを実行することができる。E−DPDCH構成に応じて、複数のE−DPDCHデータストリームを多入力多出力(MIMO)を使用して送信することができるか、または単一のE−DPDCHデータストリームを閉ループ送信ダイバーシチを使用して送信することができる。プリコーディングは、拡散動作後または拡散動作前に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面と共に、一例としてなされた以下の説明を読めば、より詳細な理解が得られよう。
【0013】
【図1A】1つまたは複数の開示された実施形態が実施されうる通信システム例のシステム図である。
【図1B】図1Aに示す通信システム内で使用することのできる無線送受信ユニット(WTRU)例のシステム図である。
【図1C】図1Aに示す通信システム内で使用することのできる無線アクセスネットワーク例およびコアネットワーク例のシステム図である。
【図2】一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図3】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図4】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図5】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図6】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図7】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図8】別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。
【図9(A)】1つまたは複数の非STTDチャネルに対する送信スキームを示す図である。
【図9(B)】1つまたは複数の非STTDチャネルに対する送信スキームを示す図である。
【図9(C)】1つまたは複数の非STTDチャネルに対する送信スキームを示す図である。
【図9(D)】1つまたは複数の非STTDチャネルに対する送信スキームを示す図である。
【図10(A)】二値位相シフトキーイング(BPSK)で変調されたデータ送信用のバイナリSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図10(B)】二値位相シフトキーイング(BPSK)で変調されたデータ送信用のバイナリSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図11(A)】4値パルス振幅変調(4PAM:4−level pulse amplitude modulation)の変調用のSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図11(B)】4値パルス振幅変調(4PAM:4−level pulse amplitude modulation)の変調用のSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図12(A)】8PAM用のSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図12(B)】8PAM用のSTTDエンコーダ例を示す図である。
【図13】デュアルバイナリSTTDエンコーダを有する送信機の構成例を示す図である。
【図14】複素STTDエンコーダを有するSTTD送信機例を示す図である。
【図15】複素STTD符号化処理例を示す図である。
【図16】様々な拡散率(SF)によるSTTDシンボル構成を示す図である。
【図17】HSUPAデータチャネルに適用される複素STTD符号化例を示す図である。
【図18】本実施形態による対応するブロックエンコーダを示す図である。
【図19】一実施形態による送信機例を示す図である。
【図20】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図21】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図22】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図23】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図24】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図25】別の一実施形態による送信機例を示す図である。
【図26】所与のチャネライゼーションコード、重み付け、およびIQ位相マッピングによる拡散を含む拡散動作を示す図である。
【図27】デュアルストリームの場合のためのプリコーダ例を示す図である。
【図28】デュアルストリームの場合のための別のプリコーダ例を示す図である。
【図29】デュアルストリームの場合のための別のプリコーダ例を示す図である。
【図30】2つのストリームの場合のための送信機例を示す図である。
【図31A】E−HICHを使用したUPCI信号送受例を示す図である。
【図31B】7つのE−HICHサブフレームのうちの1つがUPCIフィールドを搬送する場合を示す図である。
【図32】一実施形態による、2つのWTRUに関するアップリンクプリコーディング制御情報(UPCI)をE−DCHチャネル状態情報チャネル(E−CSICH)を介して送信するための送信機例を示す図である。
【図33】別の一実施形態による、2つのWTRUに関するUPCIをE−CSICHを介して送信するための別の送信機例を示す図である。
【図34】別の一実施形態による、2つのWTRUに関するUPCIをE−CSICHを介して送信するための別の送信機例を示す図である。
【図35】本実施形態による、F−DPCH形式を示す図である。
【図36】図32に示す送信機構成を使用したPHIの信号送受を示す図である。
【図37】図34に示す送信機構成を使用したPOIの信号送受を示す図である。
【図38】図32に示す送信機構成を使用したUPCIの信号送受を示す図である。
【図39】図34に示す送信機構成を使用したランクインジケーション(RI:rank indication)の信号送受を示す図である。
【図40】E−CSICH用のフレーム形式例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aは、1つまたは複数の開示された実施形態が実施されうる通信システム例100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ、放送などのようなコンテンツを複数の無線ユーザに提供する複数のアクセスシステムであってよい。通信システム100は、複数の無線ユーザに、無線帯域幅を含めたシステム資源を共有することにより上記のようなコンテンツにアクセスすることを可能とすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などといった1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用できる。
【0015】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワークエレメントを意図することが理解されよう。WTRU 102a、102b、102c、102dは、それぞれ無線環境で動作し、かつ/または通信するように構成されたいかなるタイプの装置であってもよい。一例として、WTRU 102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信し、かつ/または受信するように構成することができ、また、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ポケットベル、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ノートブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、大衆消費電気製品などを含むことができる。
【0016】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bは、それぞれ、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインタフェースして、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112といった1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするよう構成されたいかなるタイプの装置であってもよい。一例として、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ基地局(BTS)、Node−B、eNodeB、ホームNodeB、ホームeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどであってよい。基地局114a、114bはそれぞれ単一のエレメントとして示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワークエレメントを含むことができることが理解されよう。
【0017】
基地局114aは、RAN104の一部であってよく、RAN104もまた、他の基地局および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどといったネットワークエレメント(図示せず)を含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と称されうる特定の地理的領域内で無線信号を送信し、かつ/または受信するよう構成することができる。セルは、さらにセルセクターに分割されうる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは3つのセクターに分割されうる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわちセルの各セクターに1つずつのトランシーバを含むことができる。別の一実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルの各セクターに複数のトランシーバを利用することができる。
【0018】
基地局114a、114bは、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信することができ、エアインタフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)であってよい。エアインタフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
【0019】
さらに具体的には、上述のように、通信システム100は、複数のアクセスシステムであってよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどといった1つまたは複数のチャネルアクセススキームを利用することができる。例えば、RAN 104内の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインタフェース116を確立することのできるユニバーサル移動電気通信システム(UMTS)地上無線接続方式(UTRA)といった無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)といった通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0020】
別の一実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスド(LTE−A)を使用してエアインタフェース116を確立することのできる発展型UMTS地上無線接続方式(E−UTRA)といった無線技術を実施することができる。
【0021】
他の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE 802.16(すなわち、マイクロ波アクセスのための世界規模相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 IX、CDMA2000 EV−DO、暫定規格2000(IS−2000)、暫定規格95(IS−95)、暫定規格856(IS−856)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM(登録商標))、GSM進化型高速データレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などといった無線技術を実施することができる。
【0022】
図1Aの基地局114bは、例えば無線ルータ、ホームNodeB、ホームeNodeB、またはアクセスポイントであってよく、また、職場、自宅、車内、学校構内などといった局所で無線接続を容易にするための任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.11といった無線技術を実施して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE 802.15といった無線技術を実施して無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。さらに別の一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用してピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有することができる。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることは要求されえない。
【0023】
RAN 104はコアネットワーク106と通信状態にあってよく、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはインターネットプロトコル上での音声通信(VoIP)サービスをWTRU 102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に提供するように構成されたいかなるタイプのネットワークであってもよい。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、支払い請求サービス、携帯端末位置情報に基づくサービス(mobile location−based services)、プリペイド通話、インターネット接続、ビデオ配信などを提供することができ、かつ/またはユーザ認証などの高度なセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示していないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接的または間接的な通信状態にあってよいことが理解されよう。例えば、コアネットワーク106は、E−UTRA無線技術を利用している可能性のあるRAN 104に接続中であることに加え、GSM無線技術を使用している別のRAN(図示せず)と通信状態にあってもよい。
【0024】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN 108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしても機能することができる。PSTN 108は、普通の従来の電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網(circuit− switched telephone networks)を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの中の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)といった共通通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよび装置の広域システムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダが所有し、かつ/または運営する有線または無線の通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用することのできる1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0025】
通信システム100内のWTRU 102a、102b、102c、102dの一部またはすべてはマルチモード機能を含むことができる。すなわち、WTRU 102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる。例えば、図1Aに示すWTRU 102cは、セルラベースの無線技術を使用することのできる基地局 114a、およびIEEE802無線技術を使用することのできる基地局114bと通信するよう構成することができる。
【0026】
図1Bは、WTRU例102のシステム図である。図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送受信素子122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、取り外し不可能なメモリ106、取り外し可能なメモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺装置138を含むことができる。WTRU102は、一実施形態に一致する形態を維持する一方で、前述の素子類のいかなる部分的組み合わせをも含むことができることが理解されよう。
【0027】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、利用者書き込み可能ゲート配列(FPGA)回路、いかなる他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであってよい。プロセッサ118は、信号の符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102を無線環境で動作可能とするいかなる他の機能をも実行することができる。プロセッサ118はトランシーバ120に連結することができ、トランシーバ120は送受信素子122に連結することができる。図1Bはプロセッサ118とトランシーバ120を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120を1つの電子パッケージまたはチップに統合することができることが理解されよう。
【0028】
送受信素子122は、エアインタフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか、または基地局から信号を受信するよう構成することができる。例えば、一実施形態では、送受信素子122は、RF信号を送受信するよう構成されたアンテナであってよい。別の一実施形態では、送受信素子122は、例えばIR信号、UV信号、または可視光信号を送受信するよう構成されたエミッタ/検出器であってよい。さらに別の一実施形態では、送受信素子122は、RF信号と光信号の両方を送受信するよう構成することができる。送受信素子122は、いかなる組み合わせの無線信号を送受信するようにも構成できることが理解されよう。
【0029】
さらに、図1Bでは送受信素子122は単一の素子として示されているが、WTRU102は、任意の数の送受信素子122を含むことができる。さらに具体的には、WTRU102はMIMO技術を使用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインタフェース116を介して無線信号を送受信するための複数の送受信素子122(例えば、マルチアンテナ)を含むことができる。
【0030】
トランシーバ120は、送受信素子122によって送信されるべき信号を変調し、かつ送受信素子122によって受信されるべき信号を復調するよう構成することができる。上述のように、WTRU102はマルチモード機能を有することができる。したがって、トランシーバ120は、WTRU102を、例えばUTRAやIEEE 802.11といった複数のRATを介して通信可能とするための複数のトランシーバを含むことができる。
【0031】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LED)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に連結することができ、また、ユーザが入力したデータをそれらから受け取ることができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。さらに、プロセッサ118は、取り外し不可能なメモリ106および/または取り外し可能なメモリ132などのいかなるタイプの適切なメモリの情報にもアクセスすることができ、また、そのメモリにデータを格納することができる。取り外し不可能なメモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、またはいかなる他のタイプの記憶装置をも含むことができる。取り外し可能なメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)といった、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリの情報にアクセスし、また、そのメモリにデータを格納することができる。
【0032】
プロセッサ118は、電源134から電力供給を受けることができ、また、WTRU102内の他の構成要素に電力を分配し、かつ/またはその分配する電力を制御するよう構成することができる。電源134は、WTRU102に電力供給するための任意の適切な装置であってよい。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0033】
プロセッサ118はGPSチップセット136にも連結することができ、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する情報(例えば、緯度と経度)を提供するよう構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはGPSチップセット136からの情報の代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインタフェース116を介して位置情報を受信することができ、かつ/または複数の近隣の基地局から受信中の信号のタイミングに基づいてそれ自体の位置を特定することができる。WTRU102は、一実施形態に一致する形態を維持する一方で、任意の適切な位置特定方法により位置情報を取得することができることが理解されよう。
【0034】
プロセッサ118は、さらに他の周辺装置138に連結することができ、これらの他の周辺装置138は、さらなる特徴、機能、および/または有線接続性または無線接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺装置138は、加速度計、イーコンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動装置、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0035】
図1Cは、一実施形態による、RAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上述のように、RAN104は、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するためのUTRA無線技術を使用することができる。RAN104は、コアネットワーク106とも通信状態とすることができる。図1Cに示すように、RAN104は、Node−B 140a、140b、140cを含むことができ、これらのNode−Bはそれぞれにエアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。Node−B 140a、140b、140cは、それぞれにRAN104内の特定のセル(図示せず)と関連付けることができる。RAN104は、RNC142a、142bも含むことができる。RAN104は、一実施形態に一致する形態を維持する一方で、任意の数のNode−BおよびRNCを含むことができることが理解されよう。
【0036】
図1Cに示すように、Node−B 140a、140bは、RNC142aと通信状態であってよい。さらに、Node−B 140cは、RNC142bと通信状態であってよい。Nod−B 140a、140b、140cは、Iubインタフェースを介してそれぞれのRNC104a、104bと通信することができる。RNC104a、104bは、Iurインタフェースを介して相互に通信することができる。RNC142a、142bはそれぞれに、接続先のそれぞれのNode−B 140a、140b、140cを制御するよう構成することができる。さらに、RNC142a、142bはそれぞれに、アウターループ電力制御、負荷制御、呼受付制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバー制御、マクロダイバーシチ、セキュリティ機能、データの暗号化などといった他の機能を実行するかまたはサポートするよう構成することができる。
【0037】
図1Cに示すコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(MGW)144、移動通信交換局(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含むことができる。前述の各エレメントはコアネットワーク106の一部として示されているが、それらのエレメントのいずれか1つは、コアネットワークの運営者以外のエンティティによって所有され、かつ/または運営されうることが理解されよう。
【0038】
RAN104内のRNC142aは、IuCSインタフェースを介してコアネットワーク106内のMSC146に接続することができる。MSC146は、MGW144に接続することができる。MSC146とMGW144は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと従来型の陸線通信装置との通信を容易にすることができる。
【0039】
RAN104内のRNC142aは、IuPSインタフェースを介してコアネットワーク106内のSGSN148にも接続することができる。SGSN148は、GGSN150に接続することができる。SGSN148とGGSN150は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIPが使用可能な装置との通信を容易にすることができる。
【0040】
上述のように、コアネットワーク106はネットワーク112にも接続することができ、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、かつ/または運営される他の有線ネットワークまたは無線ネットワークを含むことができる。
【0041】
以下では3GPP WCDMAに関連して実施形態を説明するが、これらの実施形態は、限定はしないが、3GPP LTE、LTE−Advanced、汎用パケット無線サービス(GPRS:general packet radio services)、CDMA2000、WiMAX、WiFi、IEEE 802.xシステムなどを含むいかなる他の無線通信システムにも適用可能であることに留意されたい。
【0042】
3GPP WCDMAでは、様々なアップリンクチャネルが、様々な目的および用途のために構成されうる。専用物理制御チャネル(DPCCH)および専用物理データチャネル(DPDCH)は、リリース99に導入された制御チャネルおよびデータチャネルである。高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)はリリース5に導入され、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH)はHSDPAサービスに対する制御チャネルとして機能する。HS−DPCCHは、チャネル品質情報(channel quality indication)とハイブリッド自動再送要求(HARQ)ACKを搬送する。リリース6では拡張専用チャネル(E−DCH)サービスが導入されている。E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH)およびE−DCH専用物理データチャネル(E−DPDCH)は、E−DCHサービス用の制御チャネルおよびデータチャネルである。DPCCHは、Node−Bでのチャネル推定を可能にし、安定した電力制御ループを維持し、かつ誤り率制御と帯域幅割り当ての点で他のすべてのチャネルにベースライン基準を提供するために使用される。
【0043】
STTD符号化は複数の送信アンテナによって実施することができ、これら複数の送信アンテナはそれぞれに、変調マッパー、スプレッダー、I/Q結合、スクランブラー、および別個の無線フロントエンドを含む独自の送信チェーンに関連付けられうる。以下では、2つの送信アンテナを有するSTTD送信機を参照しながら各実施形態を説明する。しかし、これらの実施形態は、任意の数の送信アンテナ、任意のタイプの空間ダイバーシチまたは空間多重化マルチアンテナ送信技術に拡張されうることに留意されたい。
【0044】
STTDエンコーダは、以下で詳細に説明するように、送信されるべきデータストリームまたは信号全体に対して時空間処理を実行し、その出力を複数の送信チェーンに分配する。STTDエンコーダの後で、信号は、複数の送信チェーン間で相互作用することなく独立して動作する。
【0045】
図2は、一実施形態によるSTTD送信機200を示す図である。本実施形態により、STTD符号化は、1つまたは複数の高速アップリンクデータチャネル(すなわち、E−DPDCH)に適用することができ、他のチャネルには適用しなくてよい。STTD送信機200は、第1の物理層処理ブロック202、STTD処理ブロック204、第2の物理層処理ブロック206、第3の物理層処理ブロック208、チャネルコンバイナ210、およびスクランブラー212を含む。
【0046】
第1、第2、第3の物理層処理ブロック202、206、208は、変調マッピング、チャネライゼーションコード拡散、ゲインスケーリング、およびI/Q結合を含む従来の信号処理機能、または任意の他の機能を実行することができる。図2では、STTD処理ブロック204は第1と第2の物理処理ブロック202、206の間に配置されているが、STTD処理ブロック204は物理層処理のいかなる段階にも配置することができ、第1と第2の物理層処理ブロック202、206の実行する機能は異なるように構成されうることが示される。
【0047】
1つまたは複数のE−DPDCHをWTRU用に構成することができる。1つまたは複数のE−DPDCHは第1の物理層処理ブロック202によって処理され、次いでSTTD処理ブロック204によって処理される。STTD処理ブロック204は、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTD処理ブロック204は、バイナリSTTD符号化または複素STTD符号化を実行するが、そのSTTD符号化を、以下で詳細に説明するビット/シンボルレベルかまたはブロックレベルで実行することができる。複数のE−DPDCHが構成されている場合、複数のE−DPDCHは、STTDエンコーダの構成に応じて個別にまたは一緒に処理することができる。これら物理チャネル(すなわち、E−DPDCH)は最初は実数値を持つように形成されるが、各物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングすることができる。物理層処理ブロック(第1の物理層処理ブロック202または第2の物理層処理ブロック206)のI/Q結合段階で、物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングされて複素信号を形成する。非STTDチャネルは、1つまたは複数の第3の物理層処理ブロック208によって処理される。どの非STTDチャネルがどの送信アンテナにマッピングされるかを、以下で詳細に説明する。各送信経路上のチャネル結合ブロック210は、非STTDチャネルおよびE−DPDCHを含めて、対応するアンテナにマッピングされたすべてのチャネルからの信号ストリームを結合して1つの複素信号とする。このチャネルを結合した信号ストリームは、次いでスクランブラー212によってスクランブルされ、アンテナを介して送信される。
【0048】
図3は、別の一実施形態によるSTTD送信機300を示す図である。本実施形態によれば、STTD符号化はHSUPAチャネル(すなわち、1つまたは複数のE−DPDCH、およびE−DPDCH)上で実行されるが、他のチャネルには適用されなくてよい。STTD送信機300は、第1の物理層処理ブロック302a、302b、STTD処理ブロック304a、304b、第2の物理層処理ブロック306a、306b、第3の物理層処理ブロック308、チャネルコンバイナ310、およびスクランブラー312を含む。
【0049】
第1、第2、第3の物理層処理ブロック302a/302b、306a、306b、308は、変調マッピング、チャネライゼーションコード拡散、ゲインスケーリング、およびI/Q結合を含む従来の信号処理機能、または任意の他の機能を実行することができる。図3では、STTD処理ブロック304a/304bは第1と第2の物理処理ブロック302a/302bと306a/306bの間に配置されているが、STTD処理ブロック304a/304bは物理層処理のいかなる段階にも配置することができ、第1と第2の物理層処理ブロック302a/302b、306a/306bの実行する機能は異なるように構成されうることを示している。
【0050】
E−DPCCHは、第1の物理層処理ブロック302aによって処理され、次いでSTTD処理ブロック304aによって処理される。1つまたは複数のE−DPDCHをWTRU用に構成することができる。1つまたは複数のE−DPDCHは第1の物理層処理ブロック302bによって処理され、次いでSTTD処理ブロック304bによって処理される。STTD処理ブロック304a/304bは、それぞれ、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTD処理ブロック304a/304bは、バイナリSTTD符号化または複素STTD符号化を実行するが、そのSTTD符号化を、以下で詳細に説明するビット/シンボルレベルかまたはブロックレベルで実行することができる。複数のE−DPDCHが構成されている場合、複数のE−DPDCHは、STTDエンコーダの構成に応じて個別にまたは一緒に処理することができる。これら物理チャネル(すなわち、複数のE−DPDCH、E−DPCCH)は最初は実数値を持つように形成されるが、各物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングすることができる。物理層処理ブロック(第1の物理層処理ブロック302a/302bまたは第2の物理層処理ブロック306a/306b)のI/Q結合段階で、物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングされて複素信号を形成する。非STTDチャネルは、1つまたは複数の第3の物理層処理ブロック308によって処理される。各送信経路上のチャネル結合ブロック310は、非STTDチャネル、複数のE−DPDCH、およびE−DPCCHを含めて、対応するアンテナにマッピングされたすべてのチャネルからの信号ストリームを結合して1つの複素信号とする。このチャネルを結合した信号ストリームは、次いでスクランブラー312によってスクランブルされ、アンテナを介して送信される。
【0051】
図3のSTTD送信機があれば、高速データチャネルに関連付けられたE−DPCCHの信頼性は、送信ダイバーシチにより、相応して向上する。したがって、セル端でのユーザスループットは、制御チャネルの送信電力を強制的に増加させる必要なく高められることになる。これにより、E−DPCCHはE−DPDCHに関して同様のレベルの信頼性を有しうる。
【0052】
図4は、別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。本実施形態によれば、STTD符号化はアップリンク制御チャネル(すなわち、DPCCH、E−DPCCH、およびHS−DPCCH)上で実行されるが、他のチャネルには適用されなくてよい。STTD送信機400は、第1の物理層処理ブロック402a、402b、402c、STTD処理ブロック404a、404b、404c、第2の物理層処理ブロック406a、406b、406c、第3の物理層処理ブロック408、チャネルコンバイナ410、およびスクランブラー412を含む。
【0053】
第1、第2、第3の物理層処理ブロック402a、402b、402c、406a、406b、406c、408は、変調マッピング、チャネライゼーションコード拡散、ゲインスケーリング、およびI/Q結合、または任意のその他の機能を含む従来の信号処理機能、または任意の他の機能を実行することができる。図4では、STTD処理ブロック404a/404b/404cは第1と第2の物理処理ブロック402a/402b/402cと406a/406b/406cの間に配置されているが、STTD処理ブロック404a、404b、404cは物理層処理のいかなる段階にも配置することができ、第1と第2の物理層処理ブロック402a/402b/402c、406a/406b/406cの実行する機能は異なるように構成されうることを示している。
【0054】
HS−DPCCHは、第1の物理層処理ブロック402aによって処理され、次いでSTTD処理ブロック404aによって処理される。DPCCHは、第1の物理層処理ブロック402bによって処理され、次いでSTTD処理ブロック404bによって処理される。DPCCHはパイロットシンボルを搬送する。したがって、本実施形態によれば、パイロットシンボルはSTTD符号化も受ける。E−DPCCHは、第1の物理層処理ブロック402cによって処理され、次いでSTTD処理ブロック404cによって処理される。STTD処理ブロック404a/404b/404cは、それぞれ、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTD処理ブロック404a/404b/404cは、バイナリSTTD符号化または複素STTD符号化を実行するが、そのSTTD符号化を、以下で詳細に説明するビット/シンボルレベルかまたはブロックレベルで実行することができる。これらの物理チャネル(すなわち、E−DPCCH、DPCCH、HS−DPCCH)は最初は実数値を持つように形成されるが、各物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングすることができる。物理層処理ブロック(第1の物理層処理ブロック402a/402b/402cまたは第2の物理層処理ブロック406a/406b/406c)のI/Q結合段階で、物理チャネルはIブランチIブランチまたはQブランチにマッピングされて複素信号を形成する。非STTDチャネルは、1つまたは複数の第3の物理層処理ブロック408によって処理される。各送信経路上のチャネル結合ブロック410は、非STTDチャネル、E−DPCCH、DPCCH、およびHS−DPCCHを含めて、対応するアンテナにマッピングされたすべてのチャネルからの信号ストリームを結合して1つの複素信号とする。このチャネルを結合した信号ストリームは、次いでスクランブラー412によってスクランブルされ、アンテナを介して送信される。
【0055】
図5は、別の一実施形態によるSTTD送信機500を示す図である。本実施形態によれば、STTD符号化はデータチャネル(すなわち、1つまたは複数のDPDCH、1つまたは複数のE−DPDCH)上で実行されるが、他のチャネルには適用されなくてよい。STTD送信機500は、第1の物理層処理ブロック502a、502b、STTD処理ブロック504a、504b、第2の物理層処理ブロック506a、506b、第3の物理層処理ブロック508、チャネルコンバイナ510、およびスクランブラー512を含む。
【0056】
第1、第2、第3の物理層処理ブロック502a、502b、506a、506b、508は、変調マッピング、チャネライゼーションコード拡散、ゲインスケーリング、およびI/Q結合を含む従来の信号処理機能、または任意の他の機能を実行することができる。図5では、STTD処理ブロック504a/504bは第1と第2の物理処理ブロック502a/502bと506a/506bの間に配置されているが、STTD処理ブロック504a/504bは物理層処理のいかなる段階にも配置することができ、第1と第2の物理層処理ブロック502a/502b、506a/506bの実行する機能は異なるように構成されうることを示している。
【0057】
1つまたは複数のDPDCHおよび/または1つまたは複数のE−DPDCHをWTRU用に構成することができる。1つまたは複数のDPDCHは、第1の物理層処理ブロック402aによって処理され、次いでSTTD処理ブロック404aによって処理される。1つまたは複数のE−DPDCHは第1の物理層処理ブロック402bによって処理され、次いでSTTD処理ブロック404bによって処理される。STTD処理ブロック404a/404bは、それぞれ、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTD処理ブロック404a/404bは、バイナリSTTD符号化または複素STTD符号化を実行するが、そのSTTD符号化を、以下で詳細に説明するビット/シンボルレベルかまたはブロックレベルで実行することができる。複数のDPDCHおよび/または複数のE−DPDCHが構成されている場合、複数のDPDCHおよび/または複数のE−DPDCHは、STTDエンコーダの構成に応じて個別にまたは一緒に処理することができる。これらの物理チャネル(すなわち、複数のDPDCHおよび複数のE−DPDCH)は最初は実数値を持つように形成されるが、各物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングすることができる。物理層処理ブロック(第1の物理層処理ブロック502a/502bまたは第2の物理層処理ブロック506a/506b)のI/Q結合段階で、物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングされて複素信号を形成する。非STTDチャネルは、1つまたは複数の第3の物理層処理ブロック508によって処理される。各送信経路上のチャネル結合ブロック510は、非STTDチャネル、1つまたは複数のDPDCH、および複数のE−DPDCHを含めて、対応するアンテナにマッピングされたすべてのチャネルからの信号ストリームを結合して1つの複素信号とする。このチャネルを結合した信号ストリームは、次いでスクランブラー512によってスクランブルされ、アンテナを介して送信される。
【0058】
図6は、別の一実施形態によるSTTD送信機600を示す図である。本実施形態によれば、STTD符号化はすべてのアップリンクチャネル(1つまたは複数のE−DPDCH、E−DPCCH、1つまたは複数のDPDCH、DPCCH、HS−DPCCH)上で実行される。STTD送信機600は、第1の物理層処理ブロック602a、602b、602c、602d、602e、STTD処理ブロック604a、604b、604c、604d、604e、第2の物理層処理ブロック606a、606b、606c、606d、606e、チャネルコンバイナ610、およびスクランブラー612を含む。
【0059】
第1、第2、第3の物理層処理ブロック602a、602b、602c、602d、602e、606a、606b、606c、606d、606e、608は、変調マッピング、チャネライゼーションコード拡散、ゲインスケーリング、およびI/Q結合を含む従来の信号処理機能、または任意の他の機能を実行することができる。図6では、STTD処理ブロック604a/604b/604c/606d/606eは第1と第2の物理処理ブロック602a/602b/602c/602d/602eと606a/606b/606c/606d/606eの間に配置されているが、STTD処理ブロック604a、604b、604c、604d、604eは物理層処理のいかなる段階にも配置することができ、第1と第2の物理層処理ブロック602a/602b/602c/602d/602e、606a/606b/606c/606d/606eの実行する機能は異なるように構成されうることを示している。
【0060】
E−DPCCHは、第1の物理層処理ブロック602aによって処理され、次いでSTTD処理ブロック604aによって処理される。1つまたは複数のDPDCHおよび/または1つまたは複数のE−DPDCHをWTRU用に構成することができる。1つまたは複数のE−DPDCHは第1の物理層処理ブロック602bによって処理され、次いでSTTD処理ブロック604bによって処理される。DPCCHは、第1の物理層処理ブロック602cによって処理され、次いでSTTD処理ブロック604cによって処理される。DPCCHはパイロットシンボルを搬送する。したがって、本実施形態によれば、パイロットシンボルはSTTD符号化も受ける。1つまたは複数のDPDCHは第1の物理層処理ブロック602dによって処理され、次いでSTTD処理ブロック604dによって処理される。HS−DPCCHは、第1の物理層処理ブロック602eによって処理され、次いでSTTD処理ブロック604eによって処理される。STTD処理ブロック604a/604b/604c/604d/604eは、それぞれ、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTD処理ブロック604a/604b/604c/604d/604eは、バイナリSTTD符号化または複素STTD符号化を実行するが、そのSTTD符号化を、以下で詳細に説明するビット/シンボルレベルかまたはブロックレベルで実行することができる。これらの物理チャネル(すなわち、E−DPCCH、DPCCH、HS−DPCCH)は最初は実数値を持つように形成されるが、各物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングすることができる。物理層処理ブロック(第1の物理層処理ブロック602a/602b/602c/602d/602eまたは第2の物理層処理ブロック606a/606b/606c/606d/606e)のI/Q結合段階で、物理チャネルはIブランチまたはQブランチにマッピングされて複素信号を形成する。各送信経路上のチャネル結合ブロック610は、E−DPCCH、1つまたは複数のE−DPDCH、DPCCH、1つまたは複数のDPDCH、およびHS−DPCCHを含めて、対応するアンテナにマッピングされたすべてのチャネルからの信号ストリームを結合して1つの複素信号とする。このチャネルを結合した信号ストリームは、次いでスクランブラー612によってスクランブルされ、アンテナを介して送信される。
【0061】
図6のSTTD送信機の利点は、すべてのチャネル(データチャネルと制御チャネルの両方)はサービス品質の点でバランスを保たれ、したがって、各チャネル上のパワースケーリング構成は同一に維持されうるので、指定された信号対干渉比(SIR)またはブロック誤り率(BLER)のターゲットに従い電力制御が適切に実行されている限り、あたかもSTTDが全く適用されないかのようであるということである。DPCCH内で2つのアンテナを介して送信されたパイロット信号は、受信機で適切なSTTD処理により直交とされうるので、Node−Bでのチャネル推定は、第2のパイロット信号を導入せずに直ちに実行されうる。
【0062】
上記で開示されたすべてのSTTD送信機の構成のピーク電力対平均電力比(PAPR)またはキュービックメトリックが、各アンテナで従来型のアップリンクの実施態様と同じようなレベルを維持しうるのは、STTD処理がデータシンボル単位で適用され、シンボル間に経時的な依存関係がもたらされないからである。この性質は、以下に示すように、STTD処理が(チップ領域に対して)バイナリ領域すなわちシンボル領域で実施されうるという事実によって理解されよう。
【0063】
図7は、別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。本実施形態によれば、DPCCH以外のすべてのチャネルはSTTD符号化される。DPCCHにパイロット信号が埋め込まれるので、この構成は、Node−Bの受信機側でのチャネル推定に重大な修正を必要としないという利点を提供しうる。図7のSTTD送信機は図6のSTTD送信機とほぼ類似している。したがって、簡略化するために、図7のSTTD送信機については詳細に説明しないことにする。
【0064】
図8は、別の一実施形態によるSTTD送信機を示す図である。本実施形態では、E−DPCCH、1つまたは複数のE−DPDCH、およびHS−DPCCHはSTTD符号化され、1つまたは複数のDPDCHおよびDPCCHはSTTD符号化されない。本実施形態によれば、Node−Bの受信機での修正の必要性は低減されうる。図7のSTTD送信機は図6のSTTD送信機とほぼ類似している。したがって、簡略化するために、図7のSTTD送信機については詳細に説明しないことにする。
【0065】
STTD処理が適用されないチャネルは、少なくとも1つのアンテナを介して送信されうる。1つまたは複数の非STTDチャネルは、図9(A)に示すように、複数のアンテナのうちの1つを介して送信されうる。あるいは、1つまたは複数の非STTDチャネルの同一信号は、図9(B)に示すように、2つ(またはすべての)アンテナを介して送信されうる。交互に、1つまたは複数の非STTDチャネルは、図9(C)に示すように、構成されたパターンに従い時分割複信方式で2つ(またはすべての)アンテナを介して送信されうる。あるいは、図9(D)に示すように、いかなるタイプの時空間処理または多入力多出力(MIMO)スキームを1つまたは複数の非STTDチャネルの送信用に使用することができる。
【0066】
UMTS通信システムのダウンリンクと異なり、アップリンクの物理チャネルは、実数値のシーケンスとして形成され、それぞれ独立して複素チャネルのIブランチまたはQブランチに供給される。物理チャネルは、それぞれ、固有のチャネライゼーションコードおよびゲイン係数により拡散され、重み付けされる。その結果、この方法で生成された複素信号は、真の二次元コンステレーションの特性を有しえない。この複素信号は、そのI相成分とQ相成分の間に位相と振幅の不均衡を呈しうる。無線フロントエンドに送信する前に複素スクランブラーを適用することができ、これは、送信された信号に存在する不均衡を平均化するために役立つ。
【0067】
以下で、STTDエンコーダの実施形態を開示する。STTDエンコーダは、バイナリSTTDエンコーダまたは複素STTDエンコーダであってよい。
【0068】
バイナリSTTDエンコーダは、物理層処理の前に(すなわち、変調マッピングに先立って)バイナリ領域で動作する。Nをシンボルあたりのビット数として、bi,i=0,1,2,...,Nを送信されるべきビット数とすると、STTDエンコーダは、これらのビットを操作して、2つ(またはそれ以上)の別個のアンテナ経路に対するダイバーシチを作成するための入力を生成する。各チャネルは、それぞれ独立して、実数値の情報シーケンスを形成することができ、IブランチおよびQブランチ上に別個に配置されうる物理チャネルは、異なるSTTDエンコーダによって処理することができる。STTD符号化は、この場合、IブランチとQブランチのそれぞれに対して別個に実行されうる。図10(A)および10(B)は、二値位相シフトキーイング(BPSK)で変調されたデータ送信用のバイナリSTTDエンコーダ例を示す図である。これら例示のうちの一方はIブランチチャネル用に使用することができ、もう一方はQブランチチャネル用に使用することができる。各ブランチは、異なるバイナリSTTDエンコーダを使用することができる。入力ビットbiは3つの値0、1を取ることができ、不連続送信とする(DTX:discontinues transmission)。
【0069】
【数1】

【0070】
は、bi=0の場合は、
【0071】
【数2】

【0072】
=1であり、bi=1の場合は、
【0073】
【数3】

【0074】
=0であり、そうでなければ
【0075】
【数4】

【0076】
=biであると定義される。
【0077】
デュアルバイナリSTTDエンコーダ構成は、変調マッピングの規模に応じて変化しうる。図11(A)および11(B)は、4値パルス振幅変調(4−level pulse amplitude modulation(4PAM))の変調用の各ブランチのための、コンステレーションマッピング規則例によるSTTDエンコーダ例を示す図である。これら例示のうちの一方はIブランチチャネル用に使用することができ、もう一方はQブランチチャネル用に使用することができる。
【0078】
デュアルバイナリSTTDエンコーダは、任意の順番による他のコンステレーションに拡張されうる。例えば、STTD符号化に関するコンステレーションマッピング規則は、一般に以下の通りである。(1)2つの連続したシンボルについて次のようにデータビットが取られる。b01...bN-1N...b2N-1(Nはシンボル内のビット数である)(2)アンテナ1のバイナリデータは変更されない。(3)2つのシンボルの順番を次のように変更してアンテナ2のデータを生成する。b01...bN-1N...b2N-1→bN...b2N-101...bN-1(4)コンステレーションマッピング規則がIブランチチャネルに関して適用されることによって第2のシンボルの第1ビットが
【0079】
【数5】

【0080】
のように逆数にされ、Qブランチチャネルに関して適用されるによって第1のシンボルの第1ビットが
【0081】
【数6】

【0082】
のように逆数にされる(あるいは、コンステレーションマッピング規則に応じて、異なるビット位置が逆数にされてもよい)。
【0083】
図12(A)および12(B)は、8PAM用のコンステレーションマッピング規則によるSTTDエンコーダ例を示す図である。これら例示のうちの一方はIブランチチャネル用に使用することができ、もう一方はQブランチチャネル用に使用することができる。
【0084】
図13は、デュアルバイナリSTTDエンコーダを有する送信機例1300を示す図である。送信機1300は、STTDエンコーダ1302、変調マッパー1304、拡散ブロック1306、ゲイン制御ブロック1308、チャネル結合ブロック1310、I/Q結合ブロック1312、およびスクランブリングブロック1314を含む。各チャネルは、STTDエンコーダ1302によって個別に処理することができる。各STTD処理ブロック1302は、送信アンテナの数に応じて複数の信号ストリームを出力する。STTDエンコーダ1302からの各信号ストリームは、次いで変調マッパー1304によって処理され、次いで固有のチャネライゼーションコードとゲイン係数とを使用して拡散ブロック1306とゲイン制御ブロック1308とによって処理される。チャネル結合ブロック1310およびI/Q結合ブロック1312は、すべてのチャネルを結合して1つの複素信号とし、その複素信号は、スクランブリングブロック1314によってスクランブルされ、その後、割り振られたアンテナを介して送信される。これはバイナリ領域で実施されるので、デュアルバイナリSTTDエンコーダ1302は、各アンテナにつき1つずつの合計2つの送信チェーンを、従来型のWTRU送信機構成と比較して多くの修正を必要とせずに複製する1つの実施態様を可能とする簡素な解決策を提供する。
【0085】
すべての想定される物理チャネル(すなわち、DPCCH、DPDCH、E−DPCCH、E−DPDCH、およびHS−DPCCH)のシンボルの境界がある時点で整合されるので、STTD符号化を複素領域で実行することができる。各チャネルが実領域で拡散され、また、複素信号が複数のチャネルを含むという事実から、STTDエンコーダは、表1に示すような、それらのチャネル中の様々な拡散率(SF)の結果得られる様々なシンボル区間に対処すべきである。
【0086】
【表1】

【0087】
図14は、複素STTDエンコーダを有するSTTD送信機例1400を示す図である。送信機1400は、変調マッパー1402a、1402b、拡散ブロック1404a、1404b、ゲイン制御ブロック1406a、1406b、チャネルおよびI/Q結合ブロック1408a、1408b、複素STTDエンコーダ1410、チャネル結合ブロック1412、およびスクランブリングブロック1414を含む。STTDチャネルは、変調マッパー1402a、拡散ブロック1404a、ゲイン制御ブロック1406aによって処理され、チャネルおよびI/Q結合ブロック1408aによって結合されて1つの複素信号となる。結合されたSTTDチャネル信号は、次いで複素STTDエンコーダ1410によって処理される。非STTDチャネルは、変調マッパー1402b、拡散ブロック1404b、およびゲイン制御ブロック1406bによって処理され、チャネルおよびI/Q結合ブロック1408bによって結合されて1つの複素信号となる。STTD符号化されたSTTDチャネル信号と、処理された非STTDチャネル信号とは、次いでチャネルコンバイナ1412によって結合され、次いで送信のためにそれぞれのスクランブリングブロック1414によって処理される。
【0088】
図15は、複素STTD符号化処理例を示す図である。複素STTD符号化は、上記で開示されたいかなるSTTD送信機によっても実行できることに留意されたい。アップリンクチャネル(DPCCH、1つまたは複数のDPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、1つまたは複数のE−DPDCH)は、特定の拡散率による特定のチャネライゼーションコードを使用する特定の拡散ブロック1502によって拡散され、コンバイナ1504によって結合されて1つの複素信号となる。それぞれのアップリンクチャネルに対する拡散率は異なりうる。結合された複素信号1505(すなわち、「STTDシンボル」と称されることになる、複数のアップリンクチャネルを介して結合されたチップのブロック)はスクランブラー1506によってスクランブルされ、バッファ1508a、1508bに時間交替で格納され(すなわち、スイッチ1507が時間Tおきに切り替える)、その結果、2つの連続したSTTDシンボルがSTTD符号化用のSTTDエンコーダ1510によって処理される。
【0089】
スイッチ1507は、次のようにシンボルの境界に同期される。複素信号に対して、STTDシンボルは、シンボル区間「T」が、最大拡散率である値SFmaxによりチャネルのデータシンボル長と等しくなり、時間の境界が、最大拡散率である値SFmaxによりチャネルのデータシンボルと整合されるものと定義される。したがって、各STTDシンボルはSFmaxチップを含む。次いで、STTDシンボルS0およびS1に対して、次のように複素STTD演算が実行される。
【0090】
【数7】

【0091】
式中、*は複素共役を表す。複素共役演算および否定演算がSTTDシンボルの波形全体に対して実行されるか、または両演算とも等しく、拡散複素信号のすべてのチップに対して実行される。この行列の表記は、第1のアンテナで、最初にS0が全体的に送信され、次いでS1が全体的に送信され、また、第2のアンテナで、最初に−S1*が全体的に送信され、次いでS0*が全体的に送信されることを意味する。受信機は、復号を実行するためにシンボルの構成と境界とを察知する必要がある。
【0092】
図16は、各STTDシンボル(S0またはS1)がSSFmaxチップを含む場合の、異なるSFによる各チャネルに対するSTTDシンボルの構成例を示す図である。これらのチャネルは、任意の組み合わせのSFを任意の順番で取ることができる。チャネル1は、最大のSF(SFmax)により拡散され、そのチャネルのSTTDシンボルはSSFmaxチップの1つのシンボルを含む。チャネル2は、SFmaxの半分(すなわち、SFmax/2)により拡散され、そのチャネルのSTTDシンボルは2つのシンボルを含み、その2つのシンボルはそれぞれにSSFmax/2チップを含む。チャネルNは、SFmax/kにより拡散され、そのチャネルのSTTDシンボルはk個のシンボルを含み、そのk個のシンボルはそれぞれにSSFmax/kチップを含む。複数のチャネルを同一の拡散率により拡散することができ、いくつもの拡散率を使用しなくてよい。拡散率がSFmaxに等しいチャネルの場合、1つの情報シンボルがSTTDシンボルで送信される。その他のチャネルは、拡散率に応じて、複数の情報シンボルをSTTDシンボルに含めることができる。図16に示すように、特定のチャネルに対するSTTDシンボルに含まれるデータシンボルの数は、SFmaxとそのチャネルに関連付けられたSFとの比率により決定される。例えば、あるチャネルが拡散率SFmax/2で拡散される場合、そのチャネルは1つのSTTDシンボルにつき2つのデータシンボルを有しうる。
【0093】
高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)データチャネルに適用される複素STTD符号化例(すなわち、複数のE−DPDCH)を、以下で図17を参照しながら説明する。図17は、4つのE−DPDCHを送信するための複素STTDエンコーダを有する送信機例1700を示す図である。送信機1700は、変調マッパー1702、チャネライゼーションブロック1704、ゲイン制御ブロック1706、チャネルコンバイナ1708、I/Qコンバイナ1710、およびSTTDエンコーダ1712を含む。本例では、WTRUはピークのアップリンクデータ転送速度で送信を行い、アップリンクデータ送信用に4つのE−DPDCHが構成されており、合計11.5 Mbpsのデータ処理量を可能としている。これらのE−DPDCHに使用されるチャネライゼーションコードと拡散率を、表2で指定する。
【0094】
【表2】

【0095】
本例では、E−DPDCH1および3はIブランチにマッピングされ、E−DPDCH2および4はQブランチにマッピングされる。各E−DPDCH上のバイナリストリームは、変調マッパー1702によって個別に4PAMシンボルにマッピングされる。各E−DPDCHは、対応するチャネライゼーションコードでチャネライゼーションコードブロック1704によって拡散され、次いで対応するゲイン係数でゲイン制御ブロック1706によってスケーリングされる。各E−DPDCHは異なる拡散率(すなわち、本例では2と4)を取ることができる。各E−DPDCHに対する処理の出力は、nをチップインデックスとした場合にx1(n)、x2(n)、x3(n)、x4(n)で示されるチップである。
【0096】
E−DPDCH 1および3ならびにE−DPDCH 2および4は、次いでそれぞれにチャネル結合ブロック1708によって結合され、次いでI/Q結合ブロック1710によって結合されて1つの複素信号となる。表2に列挙したI/Q経路割り当てに従いチャネルを結合すると、次の結果が得られる。
x(n)=x1(n)+jx2(n)+x3(n)+jx4(n) 式(2)
【0097】
STTDエンコーダ1712による複素STTD符号化の後では、第1のSTTDシンボル(偶数シンボル)は次の4つのチップを含む。
0={x(0),x(l),x(2),x(3)} 式(3)
また、第2のSTTDシンボル(奇数シンボル)は次の4つのチップを含む。
1={x(4),x(5),x(6),x(7)} 式(4)
【0098】
アンテナ1では、最初にS0が送信され、次いでS1が送信され、また、アンテナ2では、最初に−S1*が送信され、次いでS0*が送信される。同じ手順が、偶数と奇数のSTTDシンボルに対して繰り返される。
【0099】
上記の複素STTD符号化は、より長いシンボル期間まで延長することができる。STTDシンボルは、最大SFに対応する1つのデータシンボルを超えたデータシンボルを含むことができ、このことにより、遅いフェージングチャネルを除去するための、より長いダイバーシチコヒーレンス時間が可能とされうる。図15の値「T」は、例えば、SFmaxチップの整数倍を取ることができる。図18は、一実施形態によるブロックSTTDエンコーダを示す図である。図18は、STTDシンボルが、SSFmaxチップの1つのデータシンボルを超えたデータシンボルを含むことを示す。複数のチャネルを同一の拡散率により拡散することができる。複素STTDエンコーダは、より適した時間ダイバーシチを提供することができ、第2のアンテナのキュービックメトリックに対する影響は低減されうる。本実施形態は、1つのシンボル内にさらに多くのビットを有する、上述のデュアルバイナリSTTDエンコーダに拡張することができる。
【0100】
アップリンクのプリコーディングによるマルチアンテナ送信スキームの実施形態を以下で開示する。
【0101】
HSUPAでは、UL物理層は、DPCCH、E−DPCCH、HS−DPCCHといった制御チャネルと、DPDCH、E−DPDCHといったデータチャネルとを含めた複数の専用物理チャネルを含む。あるWTRUがUL MIMOモードで構成された場合、そのWTRUはE−DCHトランスポートフォーマット組み合わせ(E−DCH transport format combination(E−TFC))の選択を実行し、各TTI内の1つまたは複数のトランスポートブロックをスケジューリングする。1つのトランスポートブロックだけがスケジューリングされる場合、そのトランスポートブロックは一次トランスポートブロックにマッピングすることができる。
【0102】
以下では、次の技術が使用される。E−DPDCH1およびE−DPDCH2は、一次ストリームおよび二次ストリームとも称されうる、一次E−DCHデータストリームおよび二次E−DCHデータストリームにマッピングされたE−DPDCHの2つの集合である。E−DPDCH1およびE−DPDCH2は、1つまたは複数のE−DPDCHを含むことができる。E−DPDCH1kは、一次E−DCHデータストリームのk番目の物理E−DPDCHを示しており、E−DPDCH2kは、二次E−DCHデータストリームのk番目の物理E−DPDCHを示している。DPDCH1およびDPDCH2は、それぞれ、一次DPDCHデータストリームおよび二次DPDCHデータストリームにマッピングされたDPDCHの2つの集合である。DPDCH1nは、n=0,...,Nmax-dpdch1とした場合の、一次DPDCHデータストリームのn番目の物理DPDCHを示している。DPDCH2nは、n=0,...,Nmax-dpdch2とした場合の、二次DPDCHデータストリームのn番目の物理DPDCHを示している。本明細書で開示する実施形態は、主にデュアルE−DCHストリーム送信(すなわち、一次E−DCHデータストリームと二次E−DCHデータストリームの両方)に関して説明するが、これら実施形態は、どれも等しく、単一のE−DCHストリーム送信に適用可能であることに留意されたい。
【0103】
以下で開示する送信機の実施形態は、デュアルストリーム送信のためのプリコーディング(すなわち、一次トランスポートブロックと二次トランスポートブロックの2つのトランスポートブロック)を示す。以下で開示するすべての送信機の実施形態は、単一ストリームまたは複数のストリームで動作しうることに留意されたい。単一ストリームを送信する必要がある場合、その単一ストリームの送信には送信機の1つの送信チェーンが利用される。デュアルストリームが構成されている場合、一次および二次E−DCHトランスポートブロックは、E−DCHに対するトランスポートチャネル(TrCH)処理を経るが、この処理は、トランスポートブロックに対する巡回冗長検査(CRC)パリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のハイブリッド再送要求(HARQ)、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピングなどを含みうる。1つのトランスポートブロックだけがスケジューリングされる場合、そのトランスポートブロックは、1つの信号チェーンを使用して一次トランスポートブロックにマッピングすることができる。
【0104】
図19は、一実施形態による送信機例1900を示す図である。本実施形態では、送信機1900は、拡散動作の後で、E−DPCCHとE−DPDCHの両方に対してプリコーディング動作を適用する。同じストリームのE−DPDCHとE−DPCCHの両方に対して同じプリコーディング重みを適用することによって、E−DPDCHとE−DPCCHの両方が類似の伝搬条件を体験しうる。その結果、E−DPCCHとE−DPDCHに対する従来の電力設定規則を再利用することができる。
【0105】
送信機1900は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック1902、拡散ブロック1904、1906、1914、結合ブロック1908、1916、プリコーダ1910、重み選択ブロック1912、スクランブラー1918、フィルタ1920、およびアンテナ1922を含む。デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック1902によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。E−DPDCH1またはE−DPDCH2は、一次および二次E−DCHトランスポートブロック(同一であっても同一でなくてもよい)に対して選択されたE−TFCIに応じて、1つまたは複数のE−DPDCHを含みうる。
【0106】
物理層処理の後で、E−DPDCH1とE−DPDCH2上のデータストリームは、それぞれ拡散ブロック1904によって拡散される。E−DPCCH1とE−DPCCH2上での拡散動作も、拡散ブロック1906によって実行される。2つのE−DCHトランスポートブロックが送信されている場合は、E−DPCCH2が存在する。単一のE−DCHストリームが送信される場合、E−DPCCH2は送信されなくてよい。拡散動作の後、1つまたは複数のE−DPDCHと1つまたは複数のE−DPCCHのIおよびQブランチ上の実数値のチップは、コンバイナ1908によって合計されて2つの複素数値のストリームとなる。2つの複素数値のストリームは、次いでプリコーダ1910によって処理される。プリコーダ1910は、重み選択ブロック1912によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ1922に分配する。送信にスケジューリングされたトランスポートブロックの数に応じて、重み選択ブロック1912は1つまたは複数のプリコーダ重みの集合を提供することができる。プリコーディング動作について以下で詳細に説明する。
【0107】
既定の期間または設定された期間(例えば、すべてのTTIまたはスロット)ごとに、近く行われる送信についてプリコーダ重みが更新されうる。Node−Bからのチャネル依存フィードバック情報に基づいて、重み選択ブロック1912は、以下で詳細に説明するプリコーディング重みを選択することができる。
【0108】
すべての他の構成された物理チャネルに対するプリコーディングと拡散ブロック1914による拡散との後で、すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチがコンバイナ1916によって合計されて2つの複素数値のストリームとなり、それらのストリームは、次いでスクランブラー1918によって1つまたは複数の複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。次いでWTRUは、フィルタリングの後で両方のアンテナ上のデータを送信する。WTRUは、以下で詳細に説明するように、UL上のプリコーディング重みを信号で送ることができる。
【0109】
図19は、1つまたは複数のE−DPDCHと1つまたは複数のE−DPCCHの拡散と結合の後でプリコーディングが実行されることを示す図である。しかし、プリコーディング動作は、送信機内におけるプリコーダの配置に応じて、どの段階でも、また、シンボルまたはチップレベルのいずれにおいても実行することができ、また、拡散動作またはスクランブリング動作の前か後で1つまたは複数のデータチャネルまたは制御チャネルに適用することができる。
【0110】
図20は、別の一実施形態による送信機例2000を示す図である。本実施形態では、プリコーディングは、拡散動作後に複数のE−DPDCHに対して適用される。送信機は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック2002、拡散ブロック2004、2010、2014、結合ブロック2012、2016、プリコーダ2006、重み選択ブロック2008、スクランブラー2018、フィルタ2020、およびアンテナ2022を含む。デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DCHに対する物理層処理ブロック2002によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。
【0111】
物理層処理の後で、E−DPDCH1とE−DPDCH2上のデータストリームは、拡散ブロック2004によって拡散される。拡散処理の後で、チップストリームがプリコーダ2006によって処理される。プリコーダ2006は、重み選択ブロック2008によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ2022に分配する。送信にスケジューリングされたトランスポートブロックの数に応じて、重み選択ブロック2008は1つまたは複数のプリコーダ重みの集合を提供することができる。
【0112】
E−DPCCH1、E−DPCCH2、およびすべての他の物理チャネルに対する拡散動作は、それぞれ拡散ブロック2010、2014によって実行される。1つまたは複数のE−DPCCHとすべての他の構成された物理チャネルとに対する拡散動作の後で、すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチのチップがコンバイナ2012、2016によって合計されて2つの複素数値のストリームとなり、それらのストリームは、次いでスクランブラー2018によって1つまたは複数の複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。次いでWTRUは、フィルタリングの後で両方のアンテナ上のデータを送信する。
【0113】
本実施形態によれば、制御チャネルはプリコーディングされないので、制御情報に対して空間的なプリコーディング動作を反転させることを必要とせずに、従来型の受信機を制御チャネルの受信のために使用することができる。さらに、E−DPCCHはプリコーディングされないので、E−DPCCHは、E−DPDCH用の受信機とは異なる受信機を使用して復号することができ、このことにより、トランスポートブロックのサイズ、ハッピービット(happy bit)、および再送シーケンス番号(RSN)情報の復号が早められえ、したがって復号待ち時間が低減されうる。
【0114】
加えて、E−DPCCHの信頼性は、電力制御を受けて同じチャネル条件を体験するDPCCHに関連付けられうる。このようにして、制御チャネルの信頼性はプリコーディングから独立したものになる。さらに、データチャネルと比較して、制御チャネルには遥かに強力な保護を与えることができ、その結果、制御チャネルは遥かに高い確率で正確に変調され、かつ復号されうる。2つの制御チャネルの空間多重化によりストリーム間干渉が発生することが推定され、その結果、パフォーマンスが低下する危険性があるので、制御チャネルはプリコーディングしなくてよい。その代わりに、制御チャネルに対してさらなる送信ダイバーシチゲインを提供し、受信信頼性を向上させるために、時空間ブロック符号化(STBC)といった開ループ送信ダイバーシチスキームを実施することができる。
【0115】
加えて、E−DPCCH1とE−DPCCH2はプリコーディングせずに2つの異なるアンテナを介して送信されるので、どちらのE−DPCCHも、(判定指向モードでの)向上したチャネル推定のためのさらなるパイロット情報として使用されうる。
【0116】
図21は、別の一実施形態による送信機例2100を示す図である。本実施形態では、プリコーディング動作は、拡散動作の後で、E−DPCCHとE−DPDCHのみならずHS−DPCCHにも適用される。送信機2100は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック2002、拡散ブロック2104、2106、2108、2118、結合ブロック2110、2112、2120、プリコーダ2114、重み選択ブロック2116、スクランブラー2122、フィルタ2124、およびアンテナ2126を含む。
【0117】
デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DCHに対する物理層処理ブロック2102によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。E−DPDCH1またはE−DPDCH2は、同一であっても同一でなくてもよいトランスポートブロックに対して選択されたE−TFCIに応じて、1つまたは複数のE−DPDCHを含みうる(すなわち、一次トランスポートブロックは、E−DPDCH1の1つまたは複数のE−DPDCHにマッピングすることができ、二次トランスポートブロックは、E−DPDCH2の1つまたは複数のE−DPDCHにマッピングすることができる)。
【0118】
物理層処理の後で、拡散ブロック2104はE−DPDCH1とE−DPDCH2に対して拡散動作を実行する。E−DPCCH1とE−DPCCH2とに対する拡散動作は、物理層処理の後で、拡散ブロック2106によって実行される。HS−DPCCHに対する拡散動作も、物理層処理の後で、拡散ブロック2108によって実行される。拡散動作の後、1つまたは複数のE−DPDCH、1つまたは複数のE−DPCCH、およびHS−DPCCHのIおよびQブランチ上の実数値のチップは、コンバイナ2110、2112によって合計されて2つの複素数値のストリームとなる。2つの複素数値のストリームは、次いでプリコーダ2114によって処理される。プリコーダ2114は、重み選択ブロック2116によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ2126に分配する。
【0119】
1つまたは複数のDPCCHと1つまたは複数のDPDCHは、拡散ブロック2118によって拡散される。すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチの実数値のチップがコンバイナ2012によって合計されて2つの複素数値のストリームとなり、それらのストリームは、次いでスクランブラー2122によって1つまたは複数の複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。次いでWTRUは、フィルタリングの後で両方のアンテナ上のデータを送信する。WTRUは、以下で詳細に説明するように、UL上のプリコーディング重みを信号で送ることができる。
【0120】
図21は、E−DPDCH、E−DPCCH、およびHS−DPCCHの拡散と結合の後でプリコーディングが実行されることを示す図である。しかし、プリコーディング動作は、送信機内におけるプリコーダの配置に応じて、どの段階でも、また、シンボルまたはチップレベルのいずれにおいても実行することができ、また、拡散動作またはスクランブリング動作の前か後で1つまたは複数のデータチャネルまたは制御チャネルに適用することができる。
【0121】
本実施形態は、制御チャネル(HS−DPCCHを含めて)に対して、単一ストリームの場合を含めて、プリコーディングのさらなる適用範囲の利用を可能とする。
【0122】
ダイバーシチに対する重みの生成は、空間多重化に対する重みの生成と異なりうるので、単一のE−DPDCHストリームの送信中にE−DPCCHとHS−DPCCHに適用されるプリコーディング重みは、2つのE−DPDCHストリームの送信中にE−DPCCHとHS−DPCCHに適用されるプリコーディング重みとは異なってよい。1つのE−DPDCHストリームがある場合、そのストリームは、E−DPCCHおよびHS−DPCCHと同じプリコーディング重みを共有することができる。
【0123】
図22は、別の一実施形態による送信機例2200を示す図である。本実施形態では、プリコーディングは、拡散動作前に(すなわち、シンボルレベルで)1つまたは複数のE−DPDCHに対して適用される。チップレベルではなくシンボルレベルで重みを適用する方がコンピュータに負担が掛からないので、プリコーディング動作のための処理電力を節約することができる。
【0124】
送信機2200は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック2202、プリコーダ2204、重み選択ブロック2206、拡散ブロック2208、2210、2214、結合ブロック2212、2216、スクランブラー2218、フィルタ2220、およびアンテナ2222を含む。デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DCHに対する物理層処理ブロック2202によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。
【0125】
物理層処理の後で、E−DPDCH1とE−DPDCH2上で、データストリームが、シンボルレベルで(すなわち、拡散前に)プリコーダ2204によって処理される。プリコーダ2204は、重み選択ブロック2206によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ2222に分配する。送信にスケジューリングされたトランスポートブロックの数に応じて、重み選択ブロック2206は1つまたは複数のプリコーダ重みの集合を提供することができる。
【0126】
プリコーディングの後で、データストリームが拡散ブロック2208によって拡散される。E−DPCCH1、E−DPCCH2、およびすべての他の物理チャネルに対する拡散動作は、それぞれ拡散ブロック2210、2214によって実行される。1つまたは複数のE−DPDCH、1つまたは複数のE−DPCCH、およびすべての他の構成された物理チャネルに対する拡散動作の後で、すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチのチップがコンバイナ2212、2216によって合計されて2つの複素数値のストリームとなり、それらのストリームは、次いでスクランブラー2218によって1つまたは複数の複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。次いでWTRUは、フィルタリングの後で両方のアンテナ2222上のデータを送信する。
【0127】
図23は、別の一実施形態による送信機例2300を示す図である。本実施形態によれば、プリコーディング動作は、スクランブリング動作の後で、制御チャネルとデータチャネルの両方を含めたすべてのチャネルに対して適用される。送信機2300は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック2302、拡散ブロック2304、2306、2308、結合ブロック2310、2312、スクランブラー2314、プリコーダ2316、重み選択ブロック2318、フィルタ2320、およびアンテナ2322を含む。デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DCHに対する物理層処理ブロック2302によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。
【0128】
物理層処理の後、E−DPDCH1とE−DPDCH2上のデータストリームは拡散ブロック2304によって処理される。E−DPCCH1およびE−DPCCH2上と、すべての他の物理チャネル上での拡散動作は、それぞれ拡散ブロック2306、2308によって実行される。1つまたは複数のE−DPDCH、1つまたは複数のE−DPCCH、およびすべての他の構成された物理チャネルに対する拡散動作の後で、すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチのチップがコンバイナ2310、2312によって合計されて2つの複素数値のストリームとなり、それらのストリームは、次いでスクランブラー2314によって1つまたは複数の複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。
【0129】
スクランブリング動作の後で、プリコーディング動作が、すべてのチャネルの結合されたデータストリームに対してプリコーダ2316によって実行される。プリコーダ2316は、重み選択ブロック2318によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ2322に分配する。送信にスケジューリングされたトランスポートブロックの数に応じて、重み選択ブロック2318は1つまたは複数のプリコーダ重みの集合を提供することができる。次いで送信機2300は、フィルタリングの後で両方のアンテナ上のデータを送信する。
【0130】
2つのアンテナに対して2つの異なるスクランブリングコードを使用することができる。あるいは、それらのアンテナに対して1つのスクランブリングコードを使用することができる。ネットワークによって2つの異なるスクランブリングコードが設定されている場合、異なる変調および符号化方式(MCS)によってデュアルストリームが構成されているならば、一次ストリームに対するDPCCH、DPDCH、およびE−DPCCH上で使用されているのと同じ直交可変拡散率(OVSF)コード(すなわち、チャネライゼーションコード)を、二次ストリームに対するコードに再利用することができる。さらに、デュアルストリームが構成されている場合、一次ストリームに使用されているOVSFコードは、限定はしないが、両方のストリームとも同じトランスポートフォーマットを使用している、両方のストリームとも同じMCSを使用している、および/または両方のストリームとも同じE−TFCIを使用している、を含めたある種の条件下で二次ストリームに再利用することができる。そうでない場合、WTRUは、1つまたは複数のチャネライゼーションコードの別の集合を第2のストリームに使用することができる。E−DPDCHの第2の集合に対する1つまたは複数のチャネライゼーションコードを別のOVSFブランチからまとめて取り出し、ストリーム間干渉および/またはキュービックメトリックの影響を最小限に抑えるような方法で選択することができる。
【0131】
2つの異なるスクランブリングコードがある場合、ネットワークまたはNode−Bの観点からは、2つのストリームは、あたかも2つの異なるWTRUから受信されているものと解釈されうる。実施態様の観点からは、このことは、Node−Bの受信機のアーキテクチャに最小限の変更(ソフトウェアのアップグレード程度の小さな変更)だけを許可しうるものであり、また、システムレベルでは、アップリンクは通常はスクランブリングコードの数によっては限定されず、むしろ干渉によって限定されるという程度ほどにも、資源割り当ておよびセル計画に影響を与る危険性はない。対角プリコーダという特別な場合、(例えば、
【0132】
【数8】

【0133】
)、物理層の観点からは、この送信機の構成は2つの別個のWTRUを有するのとほとんど同じになる。このことは、実施態様を著しく簡素化すると推定されるので、Node−BとWTRUの実施態様のどちらの観点からしても有利でありうる。
【0134】
図24は、別の一実施形態による送信機例2400を示す図である。本実施形態によれば、プリコーディング動作は、スクランブリング動作の前に、制御チャネルとデータチャネルの両方を含めたすべてのチャネルに適用される。任意で、プリコーディング動作はスクランブリング動作の前に実行されうるが、これは同じスクランブリングを使用する場合は数学的に等価である。送信機2400は、E−DPDCHに対する物理層処理ブロック2402、拡散ブロック2404、2406、2408、結合ブロック2410、2412、プリコーダ2414、重み選択ブロック2416、スクランブラー2418、フィルタ2420、およびアンテナ2422を含む。デュアルストリームが構成されている場合は一次および二次E−DCHトランスポートブロック(または、1つのストリームが構成されている場合は一次E−DCHトランスポートブロック)が、E−DCHに対する物理層処理ブロック2402によって処理される。物理層処理は、トランスポートブロックに対するCRCパリティビットの付加、コードブロックのセグメンテーション、チャネルの符号化、物理層のHARQ、レートマッチング、物理チャネルのセグメンテーション、インタリービング、およびデュアルストリームが構成されている場合はそれぞれE−DPDCH1とE−DPDCH2へのマッピング(または、単一のストリームが構成されている場合はE−DPDCH1へのマッピング)を含みうる。
【0135】
物理層処理の後で、E−DPDCH1とE−DPDCH2上のデータストリームは、拡散ブロック2404によって拡散される。E−DPCCH1および/またはE−DPCCH2と、すべての他の物理チャネルとに対する拡散動作は、それぞれ拡散ブロック2406、2408によって実行される。1つまたは複数のE−DPDCH、1つまたは複数のE−DPCCH、およびすべての他の構成された物理チャネルに対する拡散動作の後で、すべての構成された物理チャネル(例えば、DPCCH、DPDCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、およびE−DPDCH)のIおよびQブランチのチップがコンバイナ2410、2412によって合計されて2つの複素数値のストリームとなる。
【0136】
次いで、プリコーディング動作が、すべてのチャネルの結合された2つの複素データストリームに対してプリコーダ2414によって実行される。プリコーダ2414は、重み選択ブロック2416によって決定されたプリコーディング重みを適用して、その信号を各アンテナ2422に分配する。送信にスケジューリングされたトランスポートブロックの数に応じて、重み選択ブロック2416は1つまたは複数のプリコーダ重みの集合を提供することができる。プリコーディングの後で、データストリームは、スクランブラー2418によって1つまたは2つの複素数値のスクランブリングコードでスクランブルされる。次いで送信機2400は、フィルタリングの後で両方のアンテナ2422上のデータを送信する。
【0137】
両方のアンテナに2つの異なるスクランブリングコードが使用されている場合、図23の送信機内のスクランブリングコードを使用して各ストリームの分離を達成することができ、図24の送信機内のスクランブリングコードを使用してアンテナ単位の分離を達成することができる。本実施形態の場合のように、DPCCHがプリコーディングされる場合には、アンテナで信号を分離する手段があればチャネル推定に有利でありうる。
【0138】
本実施形態によれば、Node−Bの受信機はアンテナに基づいて信号を分離することができ、また、たとえパイロット信号がプリコーディングされたとしても、チャネル行列は正確に推定されうるので、Node−Bは、WTRUへの信号に対するプリコーディング重みの集合を決定しうる。本実施形態によれば、各ストリームに対する有効な時空間チャネルは、検出用の単一のDPCCHを用いて推定することができ、また、チャネル行列は、スクランブリングコードを使用して分離することにより推定することができる。この構成もまた、単一ストリームの送信の場合に受信機側で最小限の変更だけが必要となるかまたは全く変更が必要なくなるという利点を有する。これは、UTRAなど、広範囲に展開されたある種の技術の実施コストを低減するために著しい利点を有しうる。
【0139】
図25は、別の一実施形態による送信機例2500を示す図である。送信機2500は図21の送信機2100に類似している。相違点は、DPDCHが構成されているならばそのDPDCHにも、拡散動作後にプリコーディングが適用されるという点である。これによって、DPDCHはプリコーディングおよびその結果得られうる閉ループ送信ゲインの恩恵に預かることができる。換言すれば、送信機2500は、DPCCH 1とDPCCH2を除くすべての構成されたチャネルにプリコーディングを適用する。
【0140】
以下では、送信された信号の構成と拡散動作について説明する。上述のどの送信機の実施形態の場合も、送信された信号(すなわち、WTRUに対して同時に構成されうる、想定されうる専用物理チャネル)は、DPCCH1、DPCCH2、DPDCH1、DPDCH2、HS−DPCCH、E−DPDCH1、E−DPDCH2、E−DPCCH1、および/またはE−DPCCH2の1つまたは複数を、任意の組み合わせで含むことができる。
【0141】
DPCCH1とDPCCH2は、パイロット信号を使用してNode−Bでのチャネル推定をサポートし、制御情報を搬送するために、それぞれOVSFコードCc1およびCc2を使用して送信される。DPCCH1とDPCCH2での(シンボルレベルでの)パイロット信号が直交の場合、OVSFコードCc1とCc2は同じであってよい。DPCCH1とDPCCH2の両方で同じパイロット信号が使用される場合、OVSFコードCc1とCc2は直交であるべきである。UL送信が許可されない期間でない限り、例えばWTRUがDTXであるかまたは圧縮モードでない限り、DPCCH1とDPCCH2の両方が一対で送信されうる。
【0142】
DPCCH1で搬送される制御情報は、トランスポートフォーマット組み合わせインデックス(TFCI)、フィードバック情報(FBI)、および送信電力制御(TPC)を含みうる。DPCCH2はパイロット信号を搬送することができる。あるいは、DPCCH2は、パイロット信号の他に制御情報の別の集合を搬送することができ、その集合には、DPCCH1で搬送される制御情報の一部またはすべて、および/またはプリコーディング重みなどといった他の新しい制御情報が含まれうる。
【0143】
送信中のDPDCHデータストリームの数に応じて、1つまたは複数のDPDCHの1つまたは2つの集合を2つのアンテナで送信することができる。DPDCHの2つの集合(すなわち、DPDCH1とDPDCH2)は、それぞれにOVSFコードの集合Cd1とCd2を使用して送信されうる。DPDCH1またはDPDCH2はDPDCHを0個もしくは1つまたは複数含むことができ、これらDPDCHは同じであっても同じでなくてもよい。DPDCH1とDPDCH2の構成されたDPDCHの実際の数(Nmax-dpdch1とNmax-dpdch2で示す)は、トランスポートフォーマット組み合わせ集合(TFCS)内のすべてのトランスポートフォーマット組み合わせ(TFC)のDPDCHの最大数にそれぞれ等しくなりうる。あるいは、DPDCHデータストリームが構成されていない場合は、DPDCH1もDPDCH2も送信されなくてよい。あるいは、単一のDCHデータストリームが構成されている場合、DPDCH1はOVSFコードの集合Cd1を使用して送信されうる。3GPPリリース9への旧版互換性を維持するために、E−DCHが構成されている場合は、Nmax-dpdch1またはNmax-dpdch2は0または1であってよく、もしくはNmax-dpdch2が0である一方でNmax-dpdch1は0または1であってよい。
【0144】
WTRUがダウンリンク(DL)MIMOモードにある場合、HS−DPCCHはOVSFコードChを使用して送信され、HARQ ACK/NACK、チャネル品質インジケータ(CQI)、およびプリコーディングインジケータ(PCI)を搬送することができる。
【0145】
E−DPCCH1とE−DPCCH2は、それぞれOVSFコードCec1とCec2を使用して送信され、関連付けられたE−DCHに制御情報を提供することができる。単一のストリームの場合、E−DPCCH1が送信されうる。あるいは、単一のE−DPCCHを使用して両方のストリームの情報を搬送することができ、この場合はCec1が使用されうる。
【0146】
新しいE−DPCCHフレーム/スロット形式および/または符号化方式を使用してすべての必須情報を搬送することができる。一実施形態によれば、より多くの情報シンボルを単一のTTIで搬送することを可能にする新しいスロット形式が使用される。例えば、新しいスロット形式は、より低い拡散率(例えば、256ではなく128)を使用して、E−DPCCHの1つのTTIで2倍の数の情報シンボルの搬送を可能にすることができる。この場合、各ストリームに独立してE−DPCCHに対する従来の符号化方式を再利用することができる。
【0147】
別の一実施形態によれば、2つのE−DPCCHを送信するために時分割多重化を使用することができる。例えば、TTIの前半と後半でそれぞれE−DPCCH1とE−DPCCH2を搬送することができる。現行のTTIで送信されるストリーム数を示すために、E−DPCCH1および/またはE−DPCCH2に別のフィールドを含めることができる。単一のストリームを送信中の場合、サブフレームの後半でE−DPCCH 1を繰り返すことができる。そのような場合、E−DPCCHの出力増大が設定される際に、WTRUは、同じE−DPCCHサブフレームで時間多重化される各E−DPCCHに要求される出力増大を計算し、両方のE−DPCCHに対する2つの出力増大の大きい方を適用することができる。
【0148】
別の一実施形態によれば、新しい符号化方式を使用することができ、それにより、単一のE−DPCCHで両方のE−DCHストリームに関する情報が一緒に符号化される。TTIで搬送されるストリーム数を示すために、新しいE−DPCCHに新しいフィールドを導入することができる。この新しいE−DPCCHは、例えば、最高20ビットの情報に対するストリーム数インジケータビット、単一の「ハッピービット」値、ストリームあたり1つのE−TFCI、およびストリームあたり1つの再送シーケンス番号(RSN)を搬送することができる。この新しいE−DPCCHは、拡散率256により、もしくはそれより低い拡散率を使用して、従来のスロット形式により搬送することができる。この新しいE−DPCCHは、既存のコードまたは新しいコード(例えば、SF 256が使用される場合は新しい(30,20)コード、またはSF 128が使用される場合は新しい(60,20)コードが使用される)を使用して符号化することができる。2つのストリームの送信中には、受信の信頼性を確保するために、WTRUはさらに高い電力オフセットをE−DPCCHに適用することができる。単一ストリームが送信される場合、第2のストリームに関するE−TFCIおよびRSNを搬送するフィールドを不連続送信(DTXed)とすることができる。
【0149】
送信されるべきストリーム数に応じて、E−DPDCHの1つまたは2つの集合(すなわち、複数のコード)を送信することができる。WTRUがE−TFC選択を行い、その結果、2つのトランスポートブロックが送信されることになり、WTRUがデュアルストリーム送信に対応するOVSF構成を適用してデュアルストリームを送信するといった、デュアルストリームの場合、E−DPDCH 1とE−DPDCH2はそれぞれOVSFコードの集合Ced1とCed2を使用して送信されうる。E−DPDCH1またはE−DPDCH2は、一次または二次E−DCHトランスポートブロック(同一であっても同一でなくてもよい)に対して選択されたE−TFCIに応じて、1つまたは複数のE−DPDCHを含みうる。デュアルストリームの場合、各E−DCHトランスポートブロックは、異なるサイズまたはE−TFCIを有することができ、したがってチャネライゼーションコードの集合Ced1およびCed2は異なっても異ならなくてもよい。あるいは、E−DCHの1つのトランスポートブロックが予定されている単一ストリームの場合、E−DPDCH1はOVSFコードの集合Ced1を使用して送信することができ、このCed1は、例えば、MIMOを設定せずに単一の搬送波HSUPA用に使用される従来のOVSFコードの集合であってよい。
【0150】
拡散の前にシンボルレベルでプリコーディングする場合と拡散の後にチップレベルでプリコーディングする場合の間に数学的な等価性すなわち機能的な等価性を確保するために、E−DPDCH1とE−DPDCH2に対して拡散率を決定した結果、それぞれ2つの異なるチャネライゼーションコードCed1とCed2になった場合、Ced1とCed2のうち一方が他方の反復となりうるようにCed1とCed2を選択することができる。
【0151】
WTRUが閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)モードまたは単一ストリームMIMOモードで構成された場合、E−DPDCH2とE−DPCCH2のどちらも構成または送信されなくてよい。さらに具体的には、単一E−DCHストリームの送信中には、E−DCHデータの第2の集合と制御チャネルはWTRUによって送信されなくてよい。
【0152】
DPCCH2は、IまたはQブランチにマッピングすることができる。DPCCH2に対する最良のチャネライゼーションコードを選択するには、まず、チャネル推定中の位相誤差を低減するために、IまたはQブランチ上の他のチャネルが使用するコードを選択しないことにより、DPCCH2に対して使用可能なチャネライゼーションコード空間が検索される。DCHが構成されたか否かに応じて、第1のステップで得られた使用可能なチャネライゼーションコードは異なっていてよい。ある送信機の構造および構成を仮定すると、使用可能なコード空間の中で、他のコードよりも低いキュービックメトリック(CM)値を得るために最良のチャネライゼーションコードが選択される。例えば、CLTDモード構成の送信機2400を使用している際、Iブランチ上にDPCCH2が構成されている場合はDPCCH2のチャネライゼーションコードをCch,256,32として選択することができ、また、Qブランチ上にDPCCH2が構成されている場合はDPCCH2のチャネライゼーションコードをCch,256,2として選択することができる。
【0153】
OVSFコードCc1、Cc2、Cd1、Cd2、Chs、Cec1、Cec2、Ced1、およびCed2は各種規格で定められうるかまたはネットワークによって構成されうる。
【0154】
図26は、所与のチャネライゼーションコード、重み付け、およびIQ位相マッピングによる拡散を含む拡散動作を示す図である。この拡散動作は、すべての物理チャネルに適用される。この拡散動作は、次のように表すことができる。
SF_CH=CH*CCH*βCH*iqCH, 式(5)
式中、CHは拡散され重み付けされるべき物理チャネルの実数値のビットである。CCHは規格で定められているかまたはネットワークによって構成されたOVSFチャネライゼーションコードであり、βCHは信号で送られうるか、または信号で送られたパラメータと、トランスポートブロックのサイズかまたは情報ビット数とに基づいて計算されうるゲイン係数であり、iqCHはIまたはQブランチマッピングのための複素数値である(iqCH=1またはiqCH=j)。
【0155】
拡散動作拡の後、IおよびQブランチ上の実数値のビットのストリームが合計されて2つの複素数値のストリームとなり、次いでそのストリームは、ネットワークによって構成された1つまたは2つの複素数値のスクランブリングコードによってスクランブルされる。この動作は次のように実行される:スクランブリングコード情報を搬送する構成メッセージを、WTRUが受信する。WTRUは、そのスクランブリングコードを複素数値のストリームに適用する。スクランブリングは、上記の様々な送信機の実施形態で示したように、各チャネルに対する拡散動作の後で個々に、または拡散されたチャネルがすべて合計された後で、またはプリコーディングされていないチャネルとプリコーディングされたチャネルの合計の後で実行することができる。送信機2300が使用されている場合、任意で、WTRUは、プリコーディング重みを2つの複素スクランブリングされたストリームに適用することができる。次いでWTRUは、送信パルスによるフィルタリング(例えば、ルートレイズドコサインフィルタ(root raised−cosine filter))の後で両方のアンテナ上のデータを送信する。
【0156】
以下では、プリコーディング動作を説明する。図27は、デュアルストリームの場合のためのプリコーダ例を示す図である。このプリコーディング動作は、次のように表すことができる。
【0157】
【数9】

【0158】
式中、
【0159】
【数10】

【0160】
はプリコーディング行列である。ApとAsは複素数値または実数値であってよい。プリコーディング動作の適用後、ApとAsは第1と第2の送信アンテナに分配される。このことは、それぞれ、Bp=w1p+w3sとBs=w2p+w4sで表される。
【0161】
s=0の場合(すなわち、単一ストリームの場合)、Bp=w1pとBs=w2pは、それぞれ第1と第2のアンテナで送信される。
【0162】
図28は、デュアルストリームの場合のための別のプリコーダ例を示す図である。HSUPAでは、I/Q多重化の前に実数値のI/Qブランチが分離される。プリコーディング動作が一次および二次ストリームApおよびAqのそれぞれのIおよびQブランチに適用され、次いで、プリコーディングされたI/Qブランチのデータに対してI/Q多重化が実行される。本実施形態によれば、I/Qブランチは並列に処理され、実施態様の複雑さを低減している。数学的には、入力が同じであると仮定すると、これら2つのプリコーダの出力は同じであり、このことは次のように表すことができる。
【0163】
【数11】

【0164】
式中、Ap=Ap.I+jAp.Q、As=As.I+jAs.Qであり、また、Ap.IとAs.Iは複素数値のApとAsの実数部分(Iブランチ)である。Ap.QとAs.Qは複素数値のApとAsの写像部分(Qブランチ)である。上記2つのプリコーダの実施形態は、1つまたは複数の物理チャネルに使用することができ、また、本明細書に記載のいかなる送信機の構成とも組み合わせて使用することができる。
【0165】
計算の複雑性を防ぐために、このプリコーディングは、チップレベルではなくシンボルレベルで実行されうる。それらを等価とするために、チャネライゼーションコード(または拡散コード)、ゲイン係数、およびIQマッピングはプリコーディングする両方のチャネルに対して同じにする必要があり、さもなければプリコーディング重み行列Wは対角である。
【0166】
図29は、デュアルストリームの場合のための別のプリコーダ例を示す図である。2つのストリームが異なる拡散率を使用する場合、拡散前プリコーディングをプリコーディング前拡散と等価とするには、データ転送速度が最高のチャネルの拡散コードは、データ転送速度が最低のチャネルに対する拡散コードの反復から構築される必要がある。例えば、拡散率2と4の2つのチャネルが送信中であると仮定する。拡散率2のチャネルに対するチャネライゼーションコードがCch2=[1−1]の場合、拡散率4のチャネルに対するチャネライゼーションコードはCch4=[Cch2ch2]=[1−1 1−1]である。
【0167】
図29では、プリコーディングが拡散の前に適用され、2つのデータストリームCsとCp(Ccd1とCcd2を、それぞれデータストリームCsとCpに対するOVSFコードと仮定する)が、SFcd2=N×SFcd1により、異なる拡散率SFcd1とSFcd2のOVSFを使用する。シンボルレートが最低(すなわち、低い方の)データストリーム(Cs)が重み付けされ、N回反復され、その後、重み付けされた他のストリーム(Cp)と混合される。プリコーダの出力部で、両方のストリームDsとDpが、SFcd1とSFcd2の最低の拡散率のチャネライゼーションコード(本例ではCcd1)で拡散される。
【0168】
上記の実施形態は、例えば、4つのE−DPDCHによるE−DCH送信に適用されうる。図30は、2つのストリームの場合のための送信機例を示す図である。拡散前にプリコーディングを適用するためには、まず、チャネルが拡散率に関してグループ化され(すなわち、拡散率の同じチャネルがグループ化され)、データストリームがプリコーディングされ、次いで拡散される。
【0169】
E−DPDCHk(l)は、l番目のストリームに対するk番目のE−DPDCHと定義される。4つのE−DPDCHが、2つのデータストリームのそれぞれに使用される。各ストリームに、第1と第2のE−DPDCHが同じ拡散率の同じチャネライゼーションコード(例えば、2)を使用して拡散され、第1のE−DPDCHがIブランチにマッピングされ、第2のE−DPDCHがQブランチにマッピングされ、第3と第4のE−DPDCHが同じ拡散率の同じチャネライゼーションコード(例えば、4)を使用して拡散され、第3のE−DPDCHがIブランチにマッピングされ、第4のE−DPDCHがQブランチにマッピングされる。図30では、第1のストリームの第1と第2のE−DPDCHがコンバイナ3002によって結合されて1つの複素信号となり、第2のストリームの第1と第2のE−DPDCHがコンバイナ3004によって結合されて1つの複素信号となり、次いでプリコーダ3010によってプリコーディングされ、第1のストリームの第3と第4のE−DPDCHがコンバイナ3006によって結合されて1つの複素信号となり、第2のストリームの第3と第4のE−DPDCHがコンバイナ3008によって結合されて1つの複素信号となり、次いでプリコーダ3012によってプリコーディングされる。プリコーディングの後で、2つのストリームの第1と第2のE−DPDCHがチャネライゼーションブロック3014、3016によって、同じ拡散率のチャネライゼーションコード(本例では、拡散率2のチャネライゼーションコード(Cch.2.1))で拡散され、2つのストリームの第3と第4のE−DPDCHがチャネライゼーションブロック3018、3020によって、同じ拡散率のチャネライゼーション(本例では、拡散率4のチャネライゼーションコード(Cch.4.1))で拡散される。拡散の後で、送信のためにアンテナ成分がコンバイナ3022、3024によって結合される。
【0170】
E−DCHの対の他の組み合わせも実施することができる。異なるI/Qブランチにマッピングされた同じストリームの最大2つまでのE−DPDCHを、プリコーディングのために結合することができる。プリコーダへの入力は、各ストリームからの2つの複素信号を含むことができる。プリコーダへのすべての入力に対する拡散率が同じであれば、同じプリコーダへの入力チャネルに対するチャネライゼーションコードは同じであってよい。プリコーダへのすべての入力が同じデータ転送速度または拡散率を有しない場合、データ転送速度が最高の入力と一致させるために、1つまたは複数のデータ転送速度がより低い入力を反復することができる。
【0171】
プリコーディング動作を適用することの計算の複雑性を最適化するために、図28と図29に示す方法の組み合わせを使用することができる。
【0172】
拡散コードの特性が許せば、図28から30に示した実施形態は、E−DPDCHに加えてチャネルの他の対にも使用されうることにさらに留意されたい。
【0173】
プリコーディング重みを生成するための実施形態を説明する。プリコーディング重み行列Wは、プリコーダ行列の集合(すなわち、コードブック)から選ぶか、またはコードブックなしに決定することができる。
【0174】
コードブックに基づくプリコーディングが使用される場合、ユニタリ行列を既定のプリコーダ行列として使用することができる。コードブックの一例を次に示す。
【0175】
【数12】

【0176】
UL MIMOにDL MIMOのプリコーディング行列を再利用することができ、2x2のプリコーディング行列のそれらの重みw1、w2、w3、およびw4は次のように定義される。
【0177】
【数13】

【0178】
1つのTTIに単一のトランスポートブロックがスケジューリングされている場合、送信にプリコーディングベクトル(w1,w2)を使用することができる。1つのTTIに2つのトランスポートブロックがスケジューリングされている場合、2つのトランスポートブロックを送信するために2つの直交プリコーディングベクトルを使用することができる。それぞれ、プリコーディングベクトル(w1,w2)は、一次トランスポートブロックを送信するために使用される一次プリコーディングベクトルと呼ぶことができ、プリコーディングベクトル(w3,w4)は、二次トランスポートブロックを送信するために使用される二次プリコーディングベクトルと呼ぶことができる。
【0179】
非コードブックに基づくプリコーディングが使用される場合、プリコーディングは、TxBF(transmit beamforming(送信ビーム成形))、例えば、特異値分解(SVD)に基づく固有ビーム成形に基づくことができる。固有ビーム成形を使用したプリコーディングの場合、チャネル行列HはSVDを使用して分解される(すなわち、プリコーディング行列WはH=UΣWHとなるように選択されたユニタリ行列である。固有のチャネルの信号対雑音比(SNR)を、適切な変調および符号化方式(MCS)を選択することによって各ストリームとマッチさせることができる。
【0180】
一般に、非コードブックに基づくプリコーディングスキームは、コードブックに基づくプリコーディングよりも、DLのフィードバック信号送受オーバヘッドおよびULの潜在的制御信号送受オーバヘッドを犠牲にして、より高いパフォーマンスとコードブックのサイズに対するより大きな自由とを提供する。
【0181】
プリコーディングコードブックとして単位行列
【0182】
【数14】

【0183】
という特殊な場合は、単一ストリーム動作において、ある種の送信機の構成に関してスイッチアンテナ送信機と等価である(したがって、スイッチアンテナ送信ダイバーシチ(SATD)を使用する)。例えば、これは、同じスクランブリングコードが使用される場合は、送信機2100および2500、また同様に2300、2400についても当てはまる。
【0184】
以下で、プリコーディング重みを選択し、信号送受するための実施形態を説明する。
【0185】
チャネル依存MIMOスキームがHSUPAに使用される場合、プリコーディング動作のためにチャネル依存情報がNode−BからWTRUに送信されうる。この情報により、WTRUは、チャネル伝搬条件に応じてプリコーディング重みを調整することができる。例えば、このチャネル依存フィードバック情報は、アップリンクプリコーディング制御インジケーション(UPCI:uplink pre−coding control indication)、チャネル状態情報(CSI)、またはCSI関連情報(E−DCH絶対的許可チャネル(E−AGCH)に搬送される使用権、E−DCH相対的許可チャネル(E−RGCH)、またはDL DPCCH/F−DPCCHに搬送されるTPCコマンドなど)を含むことができる。
【0186】
Node−Bは、プリコーディング重みの集合を決定することができ、また、それをWTRUに指示することができる。例えば、プリコーディング重みの集合は、アップリンクプリコーディング制御情報(UPCI)を搬送する制御信号によってWTRUに対して指示されうる。
【0187】
UPCIは、E−DCH HARQインジケータチャネル(E−HICH:E−DCH HARQ indicator channel)およびE−RGCHを使用してNode−Bによって送信することができる。E−HICHとE−RGCHは、どちらも現行で類似の構成を使用している。40のシグネチャが40のシーケンスで定義され、40のシーケンスは3つの無線スロットを超える既定のシグネチャホッピングパターンを含む。通常の動作の場合、ネットワークはE−HICHまたはE−RGCH1つあたり1つのシーケンスを割り当て、これらはNode−Bによって値+1、−1または0(DTX)で変調される。UPCI信号送受の一実施態様(E−HICHとE−RGCHの両方に当てはまる)では、WTRUは、このE−HICH/E−RGCH構成の1つの変形によってUPCIを受信することができる。
【0188】
図31Aは、E−HICHを使用したUPCI信号送受例を示す図である。本実施形態では、WTRUは、例えば、E−DCHサービングセルから特定のE−HICHチャネライゼーションコードをリスンするよう構成することができる。図31Aに示すように、E−HICHサブフレームの第1の無線スロット3102は従来のE−HICH信号を搬送し、一方、後続のE−HICHサブフレームの2つの無線スロット3104はUPCIに対する信号送受を搬送する。あるいは、E−HICHサブフレームの第1の2つの無線スロットはE−HICH信号を搬送することができ、一方、E−HICHサブフレームの最後の無線スロットはUPCIに対する信号送受を搬送することができる。いかなる他の変形も可能である。本実施形態により、ネットワークは、E−HICHに対する類似の信頼性レベルを維持するための追加の送信電力と引き換えに、チャネライゼーションコード空間を節約することができる。E−RGCHに対しても同じ方法を使用することができる。
【0189】
WTRUは、一定の設定された、または既定の期間により定期的にUPCIをリスンするよう構成することができる。WTRUがUPCIをリスンするよう構成されていない場合、従来のE−HICHサブフレームの3つの無線スロットが従来のE−HICH情報(存在するならば)を搬送するようにしてもよい。これにより、UL MIMO動作のサポートのために、ダウンリンク信号送受の分量を低減することができる。E−RGCHに対しても同じ方法を使用することができる。図31Bは、7つのE−HICHサブフレームのうちの1つがUPCIフィールドを搬送する場合を示している。Node−Bがそれらの期間中に送信すべきACK/NACKを有しない場合でも、このUPCIフィールドは送信されうる。
【0190】
別の一実施形態によれば、新しい直交シグネチャシーケンスの集合を使用して、UPCIをE−HICH、E−GRCH、または他のチャネルを介して信号で送ることができる。この新しいシグネチャシーケンスは、E−HICHまたはE−RGCHのシグネチャホッピングパターンと組み合わせて使用しても、または組み合わせないで使用してもよい。例えば、新しいシーケンスは、UPCI情報ビットにより+1、−1によって変調することができる。
【0191】
複数の情報ビットを搬送するために、複数のシーケンスを使用することができる。あるいは、情報ビットは、3つのスロットシーケンスで所与の無線スロットを変調することができる。例えば、サブフレームの前半はUPCIの第1の情報ビット(例えば、最大有効ビット(MSB))によって変調することができ、一方、後半はUPCIの第2の情報ビット(例えば、最小有効ビット(LSB))によって変調することができる。あるいは、2つのUPCI情報ビットを送信する必要がある場合は、3つの無線スロットのうちの2つを情報を送信するために使用することができ、サブフレームの残りの無線スロットを不連続送信(DTXed)とすることができる。UPCI情報の無線スロットは連続していなくてよい(例えば、第1と第3のスロットをUPCI情報のために使用することができ、第2の無線スロットを不連続送信とすることができる)。
【0192】
シグネチャシーケンスは、E−HICH/E−RGCHによって使用されるチャネライゼーションコードに直交のチャネライゼーションコードを介して、従来のシーケンスと同時にWTRUによって受信されうる。WTRUは、1つまたは複数のE−HICH/E−RGCH上の1つまたは複数のそのような新しいシーケンスを監視するように、ネットワークによって構成することができる。あるいは、WTRUは、特定の時点で(例えば、定期的に)それらのシーケンスを監視するよう構成することができる。これにより、ネットワークは送信電力を節約することができる。
【0193】
別の一実施形態によれば、WTRUは、従来のE−HICH/E−RGCHの集合に加えて、UPCI情報を搬送するE−HICH/E−RGCHの従来のシーケンスの専用の集合を監視するように、ネットワークによって構成することができる。
【0194】
別の一実施形態によれば、新しいフィードバックチャネル(「E−DCHチャネル状態情報チャネル」(E−CHICH)と称される)を、UPCIを信号で送るように定義することができる。E−HICH/E−RGCHの使用するチャネライゼーションコードと異なるチャネライゼーションコードが使用される場合、レガシーE−HICH/E−RGCHチャネルに対する影響を最小限に抑えるために、新しいタイプの専用ダウンリンクフィードバックチャネルE−CSICHを定義することができる。E−CSICHは、複数のユーザに対して同じチャネライゼーションコードを共有することと、特定のWTRUに対するUPCIビットの符号多重化とを可能にする手段として、E−HICH/E−RGCH内と同様に直交シグネチャシーケンスを使用することができる。このシグネチャシーケンスは、サブフレームの1スロットに等しい長さの直交シーケンスの集合を含むことができ、このシーケンスは、E−CSICHの存続期間中一杯はサブフレームの複数のスロット全体で反復されうる。
【0195】
一般性を失わずに、以下に示すE−CSICHの例では、一例として1つのセル内に、それぞれ2ビットのUPCI情報を有する2つのWTRUを想定する。
【0196】
図32は、一実施形態による、E−CSICHを介して2つのWTRUにUPCIを送信するための送信機例3200を示す図である。送信機3200は、UPCIマッパー3202、ミキサー3204、リピーター3206、コンバイナ3208、およびチャネライゼーションユニット3210を含む。各WTRUに対する2ビットのUPCIが、それぞれ、UPCIマッパー3202によって一定の値にマッピングされる。この2つのUPCIビットは、TTIにつき1回生成することができる(すなわち、2ミリ秒のTTIにつき1つの出力)。1つの複素数値に対する2ビットのUPCIのマッピング例を、表3に示す。各WTRUのマッピングされた値は、異なるMビット長の直交シーケンスでミキサー3204によって変調され、次いでリピーター3206によってN回反復される(Nは1またはそれ以上の整数)。この結果得られた2つのWTRUに対するデータは、コンバイナ3208によって結合され、チャネライゼーションユニット3210によってチャネライゼーションコードで拡散される。本実施形態では、異なるWTRUが異なる直交シーケンスを使用することによって同じE−CSICHを共有することができる。
【0197】
【表3】

【0198】
図33は、別の一実施形態による、E−CSICHを介して2つのWTRUにUPCIを送信するための送信機例3300を示す図である。本実施形態では、特定のWTRUのUPCI情報ビットは時間多重化され、異なるWTRUに対するE−CSICHは符号多重化される。送信機3300は、ミキサー3302、変調マッパー3304、リピーター3306、コンバイナ3308、およびチャネライゼーションユニット3310を含む。各WTRUに対するUPCI情報ビット(例えば、1スロットにつき1ビット)は異なるシグネチャシーケンスでミキサー3302によってそれぞれ変調され、ミキサー3302は1スロットにつきMビットを生成する(Mはシグネチャシーケンスの長さ)。シグネチャシーケンスを適用する前に、バイナリ情報ビットが+1および−1にマッピングされうる。本例では、2つのUPCIビットが2スロットにわたって変調される。1スロットにつきMビットが変調マッパー3304によって変調されるが(例えば、QPSK)、これはリピーター3306によってN回反復されうる(Nは1またはそれ以上の整数)。この結果得られた2つのデータはコンバイナ3308によって結合され、チャネライゼーションユニット3310によってチャネライゼーションコードで拡散される。
【0199】
図34は、別の一実施形態による、E−CSICHを介して2つのWTRUにUPCIを送信するための別の送信機例3400を示す図である。本実施形態では、特定のWTRUのUPCI情報ビットと、異なるWTRUに対するE−CSICHはどちらも符号多重化される。送信機3400は、ミキサー3402、変調マッパー3404、コンバイナ3406、3410、リピーター3408、およびチャネライゼーションユニット3412を含む。各WTRUに対する2つのUPCIビットが、それぞれ、異なるMビット長の直交シーケンスでミキサー3402によって変調される。シグネチャシーケンスを適用する前に、バイナリ情報ビットが+1および−1にマッピングされうる。Mビットが変調マッパー3404によって変調される(例えば、QPSK)。同じWTRUに対して変調されたUPCI信号がコンバイナ3406によって結合されるが、これは次いでリピーター3408によってN回反復されうる(Nは1またはそれ以上の整数)。この結果得られた2つのWTRUに対するデータは、コンバイナ3410によって結合され、チャネライゼーションユニット3412によってチャネライゼーションコードで拡散される。
【0200】
M=40の場合、レガシー40ビット長のシグネチャシーケンスを直交シグネチャシーケンスに再利用することができる。あるいは、M=20の場合、後続の20ビット長のシーケンスを直交シグネチャシーケンスとして利用することができる。
【0201】
【数15】

【0202】
式中、
【0203】
【数16】

【0204】
である。
【0205】
別の一実施形態によれば、プリコーディング重みはE−AGCHを使用して指示されうる。現行の3GPPリリース6のE−AGCHは、最大6つの情報ビットを搬送する(絶対許可情報に5ビット、および絶対許可スコープに1ビット)。一実施形態によれば、新しいE−AGCH構成は、従来のフィールドに加えてUPCIフィールドを搬送するように定義することができる。WTRUがE−AGCHを受信する場合、そのWTRUは、そのE−AGCH内に指示されたUPCI重みを次のE−AGCHまで使用することができる(使用すべき、潜在的に異なるUPCI重みの集合で)。本実施形態は、少量のダウンリンク信号送受による解決策を提供する。
【0206】
別の一実施形態によれば、E−AGCHの絶対許可フィールドを5ビットからさらに少ない値(例えば、3ビット)に低減することができ、フリービットをUPCIフィールドに使用することができる。このことにより、ネットワークは、絶対許可のある程度の細分性と引き換えに、E−AGCH上で類似の電力レベルを使用し、かつ同等レベルの信頼性を維持できるようになる。
【0207】
別の一実施形態によれば、プリコーディング重みは高速共有制御チャネル(HS−SCCH:high speed shared control channel)を使用して指示されうる。現行では、DTX、不連続受信(DRX)、およびHS−SCCH−less operationのアクティベーションおよびディアクティベーションと、高速ダウンリンク共有制御チャネル(HS−DSCH)サービングセル変更インジケーションと、二次サービングHS−DSCHセルおよび二次アップリンク周波数のアクティベーションおよびディアクティベーションとのためにHS−SCCH命令を使用することができる。高速物理ダウンリンク共有チャネル(HS−PDSCH)に関連付けられている場合、HS−SCCHはHS−PDSCHを復調するための制御情報を搬送する。
【0208】
一実施形態によれば、HS−SCCH命令は、新しいHS−SCCH命令タイプを導入することによってUPCIを搬送するために使用することができる。HS−SCCHの命令ビット(3ビット長)を、UPCIを搬送するために使用することができる。例えば、3つの命令ビットxord,1、xord,2、xord,3のうちのいずれか2つは、4つの可能なUPCI値を示すことができる。あるいは、プリコーディング重みの細密性を提供するために、3つの命令ビットすべてを使用して最高8つの可能なUPCI値を指示することができる。
【0209】
別の一実施形態によれば、WTRUは最高4つのHS−SCCHを監視する必要があるので、復号されたHS−SCCH番号をUPCIに黙示的に信号で送ることができる。例えば、(復号されたHS−SCCH番号が)MOD 4=0、1、2および3であれば、これらはそれぞれ4つの可能なUPCI値を指示しうる。複数のダウンリンクキャリアが同時にアクティベートされたマルチキャリア高速ダウンリンクパケットアクセス(MC−HSDPA:multicarrier high speed downlink packet access)の場合、HS−SCCH番号は、信号で送られたUPCIが適用されることになっている、ULキャリアに関連付けられたDLキャリアで搬送されるHS−SCCH番号を意味しうる。
【0210】
別の一実施形態によれば、HS−SCCHタイプ1および3の物理チャネルは、HS−SCCHの未使用フィールドを使用して再解釈することにより、UPCIを信号で送るために使用することができる。例えば、さらに高い層を介してOを信号で送ることができる場合、Pを信号で送るだけでチャネライゼーションコードの集合のビットxccs,1、xccs,2、xccs,7からさらに2ビットを解放することができる(15個のコードは4ビットを必要とする)。
【0211】
WTRUがHS−SCCH(HS−SCCH命令またはHS−SCCH物理チャネル)を受信する場合、そのWTRUは、そのHS−SCCHの搬送するUPCIを次のHS−SCCHまで使用することができる(使用すべき、潜在的に異なるUPCI重みの集合で)。
【0212】
別の一実施形態によれば、プリコーディング重みはフラクショナル専用物理チャネル(F−DPCH:fractional dedicated physical channel)を使用して指示されうる。現行の3GPPリリース9のF−DPCHは、最高2ビットのTPCコマンドのすべてのスロットを搬送するように設計される。WTRU特有のタイミングオフセットまたはスロット形式を割り当てることにより、F−DPCHに対して1つのチャネライゼーションコード上に最高10のWTRUを多重化することが可能である。
【0213】
一実施形態によれば、UPCIを信号で送るために、第2のF−DPCHを異なるチャネライゼーションコードで送信することができる。複数のF−DPCHに同じ時間オフセットがあると仮定すると、同じWTRUに対して2つのF−DPCHを同じかまたは異なるF−DPCHスロット形式で送信することができる。第2のF−DPCHの場合、UPCIはすべてのスロット(例えば、3スロット)またはすべてのTTIで送信することができる。UPCIがすべてのTTIで更新される場合、同じUPCIを3つの連続したスロットで反復的に送信するか、もしくは更新されたUPCIを3つのスロットのうちの1つで送信し、未使用の2つのスロットを不連続送信(DTXed)するかまたは他のWTRUに対するUPCIまたはTPCコマンドを信号で送るために使用することができる。
【0214】
あるいは、同じF−DPCHスロット形式があると仮定すると、1つのWTRUに送信される2つのF−DPCHは、アップリンクフレーム時間を決定するためにF−DPCHの同じ時間オフセットを使用することができる。1つのWTRUに送信される2つのF−DPCHは、異なる時間オフセットを使用することができる。
【0215】
あるいは、Node−Bは、異なるF−DPCH形式で1つのF−DPCHを1つのWTRUに送信することができる。図35は、本実施形態によるF−DPCH形式を示す図である。図35に示すように、TPCフィールド3502とUPCIフィールド3504の両方が1つのF−DPCHで送信される。F−DPCHスロット形式を適切に割り当てることにより、アップリンクMIMO用に構成された最高5つのWTRU、もしくはMIMO用または非MIMO用に構成されたWTRUの10個未満をF−DPCHに対する1つのチャネライゼーションコード上に時間多重化することが可能である。
【0216】
一方のWTRUのUPCIフィールドと他方のWTRUのTPCフィールドの間に絶対に重複がないようにするために、異なる複数のWTRUに対して適切なスロット形式を構成すべきである。例えば、F−DPCHに対する1つのチャネライゼーションコード上に、5つのMIMO WTRUに対して5つの奇数番号のスロット形式を構成することができる(すなわち、F−DPCHスロット形式番号=1、3、5、7、9)。
【0217】
以下で、プリコーディング重みを選択するためのWTRUに関する実施形態を説明する。
【0218】
一実施形態によれば、WTRUは、受信したUPCIに基づいてプリコーディング重みを選択することができる。本明細書では、プリコーディング重みとUPCIとの間のマッピングは既定であってよい。例えば、表4に示すように、プリコーディング重みは4つの可能なUPCI値(すなわち、
【0219】
【数17】

【0220】
)にマッピングすることができる。表4で、好ましい一次プリコーディングベクトル
【0221】
【数18】

【0222】
の第1のプリコーディング重み
【0223】
【数19】

【0224】
は一定しており、したがって、アンテナ2に対してプリコーディング重み
【0225】
【数20】

【0226】
を指示するには2ビットのUPCIで十分である。表2は一例として提供されるものであり、プリコーディング重みとUPCIとの間のマッピングは別様に設定しうることを理解されたい。単一ストリームの場合、MIMOコードブックの一部について電力の不均衡といったいくつかの実施態様の問題が発生しうる。この電力不均衡の問題を緩和するために、単一ストリームの場合にアップリンクコードブックの選択に制約を課すことができる(すなわち、好ましいプリコーディングベクトル
【0227】
【数21】

【0228】
の部分集合のみが使用できる。
【0229】
【表4】

【0230】
WTRUは、Node−BからのUPCIに基づく好ましい一次プリコーディングベクトル
【0231】
【数22】

【0232】
を選択することができ、次いで一次プリコーディングベクトルの独自の関数でありうる二次プリコーディングベクトルを選択することができる。例えば、二次プリコーディングベクトルは一次プリコーディングベクトルに直交となるように選択されうる。具体的には、1つのTTIに単一のトランスポートブロックがスケジューリングされている場合、WTRUは、そのトランスポートブロックの送信のためにプリコーディングベクトル
【0233】
【数23】

【0234】
を使用することができる。1つのTTIに2つのトランスポートブロックがスケジューリングされている場合、WTRUは、その2つのトランスポートブロックを送信するために2つの直交プリコーディングベクトルを使用することができる。
【0235】
別の一実施形態によれば、WTRUは、受信した完全チャネル行列に基づくかまたはそのチャネル行列の固有値成分に基づいてプリコーディング重みを選択することができる。
【0236】
別の一実施形態によれば、WTRUは、1つまたは複数のダウンリンク(DL)制御信号と以前のプリコーディング重みとに基づいてプリコーディング重みを選択することができ、これは暗黙的な閉ループの送信ダイバーシチスキームとして扱われうる。
【0237】
一定期間中は、WTRUが信頼性のある送信を示すDL制御情報を受信した場合、WTRUは、以前のプリコーディング重みと同じプリコーディング重みを使用し続けることができる。WTRUが信頼性のない送信を示すDL制御情報を受信した場合、WTRUは、以前のプリコーディング重みの形成するビームと反対方向を示すビームを形成するプリコーディング重みを選択することができる。WTRUが信頼性のある送信と信頼性のない送信の混合を示すDL制御情報を受信した場合、WTRUは、以前のプリコーディング重みと同じであっても同じでなくてもよいプリコーディング重みを選択することができる。
【0238】
さらに具体的には、最後の送信に使用されたプリコーディングベクトル(PV(n−1))と、トリガと、トリガ期間(trigger duration)(パラメータ「期間」)の3つの入力がある場合、WTRUは、次に示す一般的なフィードバック制御関数により、来るべき送信のためのプリコーディングベクトル(PV(n))を選択することができる。
PV(n)=f(PV(n−1)、トリガ(n−期間+1:n)) 式(11)
式中、nは、プリコーディングベクトルの更新率に応じたTTIまたはスロットの時係数であり、トリガ(n−期間+l:n)は、WTRUが期間中に受信し、WTRUがプリコーディングベクトルPV(n)を選択するきっかけとなるトリガを示す。パラメータ「期間」は、既定であっても、ネットワークにより構成されたものであってもよい。
【0239】
トリガは、次に示す制御信号のいずれかに基づいてよい:Node−BからのDL E−AGCH/E−RGCHに対する、受信したサービング許可、DL DPCCHまたはF−DPCCHに対するTPCコマンドパターン、例えばE−DCHサービングセルから受信した肯定応答(ACK)と否定応答(NACK)またはDTX値のシーケンス、正規化された残り電力マージン(NRPM:remaining power margin)、WTRU電力ヘッドルーム(瞬時の、かつ/または、例えばUE電力ヘッドルーム(UPH)など、さらに長い期間で平均化されたヘッドルーム、など。
【0240】
関数f(PV(n−1)、トリガ(n−期間+1:n))は一般的なフィードバック制御スキームを示しており、このスキームにより、WTRUは、最後の送信に使用されたプリコーディングベクトルPV(n−l)と最後の「期間」中に受信したトリガとに基づいて、次に示す選択肢の1つとなるべきプリコーディングベクトルPV(n)を選択することができる。
【0241】
選択肢A:最後の送信で使用されたものと同じプリコーディングベクトルを引き続き使用することができる(すなわち、PV(n)=PV(n−1));
【0242】
選択肢B:最後のプリコーディングベクトルPV(n−1)と反対になるように新しいプリコーディングベクトルPV(n)を選択することができる;
【0243】
選択肢C:新しいプリコーディングベクトルPV(n)を、次のいずれかにより選択することができる:(1)ネットワークによって構成された既定値(例えば、無線資源制御(RRC)シグナリング)、(2)本明細書で設定した既定値、次のプリコーディングインデックス(コードブックの要素数を法として)、(3)前のプリコーディングベクトルインデックス、(4)次のいずれかによる無作為抜取:すべてのプリコーディングベクトル中に均一に分散、すべての他のプリコーディングベクトル中に均一に分散、直交ベクトルを除くすべての他のプリコーディングベクトル中に均一に分散、および特に指定された分散なし、(5)過去N回の間隔中で最も多く使用されたプリコーディングベクトル(Nはいかなる既定値または設定値であってもよい)(6)過去N回の間隔中で最も多く使用されたプリコーディングベクトルに直交するベクトル、(7)選択肢Aまたは選択肢Bによって選択されたプリコーディングベクトルを除く、UL MIMOプリコーディングコードブック内の他のベクトル、など。
【0244】
関数f(PV(n−1)、トリガ(n−期間+1:n))の初期設定のために、PV(0)は、本明細書に記載の既定値であるか、ネットワークによってRRCシグナリングで構成されるか、またはUL MIMOコードブックで無作為に選択されたいかなるプリコードベクトルであってよい。期間n=1の場合、PV(n)=PV(0)である。
【0245】
関数f(PV(n−1)、トリガ(n−期間+1:n))を使用してプリコーディングベクトルを選択するための上記実施形態の実施態様例は次のように提供される。
【0246】
第1の実施態様例では、WTRUは、次に示すフィードバック制御スキームを使用して、トリガ1に基づいて(すなわち、Node−BからのE−AGCHおよびE−RGCHに対する、受信したサービング許可(SG)に基づいて)プリコーディング重みを選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に増加したSGを受信する場合、選択肢AによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に減少したSGを受信する場合、選択肢BによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に交互に増加したSGと減少したSGを受信する場合、選択肢CによりPV(n)を選択することができる。
【0247】
第2の実施態様例では、WTRUは、次に示すフィードバック制御スキームを使用して、トリガ2(すなわち、Node−BからのDL DPCCH/F−DPCCHに対するTPCコマンドパターン)に基づいてプリコーディング重みを選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に減少したTPCコマンド(すなわち、TPC_cmd=−1)を受信する場合、選択肢AによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に増加したTPCコマンド(すなわち、TPC_cmd=1)を受信する場合、選択肢BによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に交互に増加したTPCコマンドと減少したTPCコマンド(すなわち、TPC_cmd=1,−1,1,−1...)を受信する場合、選択肢CによりPV(n)を選択することができる。
【0248】
第3の実施態様例では、WTRUは、次に示すフィードバック制御スキームを使用して、トリガ3(すなわち、例えばE−DCHサービングセルから受信したACK/NACK/DTX値のシーケンス)に基づいてプリコーディング重みを選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的にACKを受信する場合、選択肢AによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的にNACKを受信する場合、選択肢BによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間にACKとNACK、またはACKとNACKとDTXとを交互に(またはDTXを)受信する場合、選択肢CによりPV(n)を選択することができる。
【0249】
第4の実施態様例では、WTRUは、次に示すフィードバック制御スキームを使用して、トリガ4(すなわち、NRPM)に基づいてプリコーディング重みを選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に増加したNRPMを決定する場合、選択肢AによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に連続的に減少したNRPMを決定する場合、選択肢BによりPV(n)を選択することができる。WTRUは、ある期間に交互に増加したNRPMと減少したNRPMを決定する場合、選択肢CによりPV(n)を選択することができる。
【0250】
デュアルストリーム送信の一次ストリームに対するプリコーディング重みは、単一ストリーム送信に対する重みと同じになるように選択されなくてよい。これは、ダイバーシチに対する重みの生成が、空間多重化に対する重みの生成と異なりうるからである。したがって、WTRUは、送信中のストリームの数に応じて、重みの2つの集合から選択する必要がありうる。例えば、Node−Bは、単一ストリームの送信の場合の好ましい重みの1つの集合と、デュアルストリーム送信の場合の重みのもう1つの集合の、好ましい重みの2つの集合をWTRUに示すことができる。WTRUは、例えば、ストリームの数に応じて、TTIごとに適切な重みを適用することができる。この方法は、上述の、および以下で説明するいかなる重みの選択にも適用されうる。
【0251】
WTRUがソフトハンドオーバー中である場合、プリコーダの重みは、次に示す2つの実施形態に基づいて選択することができる。
【0252】
第1の実施形態によれば、無線ネットワークコントローラ(RNC)は、好ましいプリコーディング重みを決定するためにE−DCHサービングセルを強調することができる。この場合、アクティブな集合内のすべてのセルは、それぞれの推定されたチャネル行列(または、チャネル状態情報(CSI))をRNCに報告し、次いでRNCによって、判定基準関数(criteria function)Pを最大にするようにアンテナ重みベクトル(W)が決定されうる。
P=WH(α(H1H1)+(l−α)(H2H2+…))W 式(12)
式中、Hkはセルkでの推定されたチャネル行列であり、セル#1はE−DCHサービングセルであり、係数αは1以下の既定のパラメータである。例えば、サービングセルのパフォーマンスを強調するためにはα=0.7である。UPCIは、プリコーディング重みを選択するための、WTRUへのフィードバックである。
【0253】
第2の実施形態によれば、WTRUは多数決原理を使用し、アクティブな集合内の様々なセルから受信した複数のUPCIに基づいてプリコーディング重みを選択することができる。
【0254】
第3の実施形態によれば、WTRUは、サービングE−DCHセルによって信号で送られたプリコーディング重みか、またはサービングE−DCHセルの信号から導き出されたプリコーディング重みを使用することができる。
【0255】
以下で、WTRUがプリコーディング重みを信号で送るための実施形態を開示する。選択されたプリコーディング重みがWTRUによって適用された後では、ULプリコーディングベクトルはUTRANに信号で送られても送られなくてもよい。WTRUが、信号で送られたプリコーディング重みをオーバーライドすることをNode−Bによって許可されない場合、WTRUはそれを信号で送る必要はない。WTRUが、信号で送られたプリコーディング重みをオーバーライドすることをNode−Bによって許可されている場合か、またはWTRUが好ましいプリコーディング重みを決定することができる場合、WTRUはそれをUTRANに信号で送る必要がある。
【0256】
プリコーディング重み情報は、UL DPCCH2に送信された異なる第2のパイロットシーケンスパターンを使用して指示することができる。例えば、DL MIMOプリコーディング行列がUL MIMOに再利用される場合、その2x2のプリコーディング行列の重みw1、w2、w3およびw4は式(12)から(14)に示す通りであり、4つの異なるパイロットパターンがw2の4つの可能な選択にマッピングされる必要がある。あるいは、プリコーディング重み情報は、第2のUL DPCCH(すなわち、DPCCH2)の非パイロットフィールド上で搬送されうる。あるいは、プリコーディング重み情報は、ハッピービットの代わりに第2のUL E−DPCCH(すなわち、E−DPCCH2)上で搬送されうる。ハッピービットフィールドは1ビットの情報を搬送することができるので、この方法は、一例としてアンテナの切り替えに実際に適用可能でありうる。さらなる情報が送信される必要がある場合、さらなる信号送受またはコードワードの制約が必要となりうる。
【0257】
以下で、Node−Bがチャネル状態情報を送信するための実施形態を説明する。
【0258】
コードブックインデックスの代わりに、Node−BはWTRUに、WTRUの2つの送信アンテナ間の量子化位相オフセットおよび振幅/電力オフセットをフィードバックすることができる。さらに、空間多重化の場合、WTRUに対してランク情報がフィードバックされる必要がある。上記で開示されたUPCIを送信するための実施形態、および/またはそれらの組み合わせを、チャネル状態情報および/またはランク情報を信号で送るために再利用するか、または拡張することができる。例えば、E−CSICHを使用して、量子化位相オフセットインジケーションのインデックス(PHI:the index of quantized phase offset indication)、電力オフセットインジケーションのインデックス(POI:the index of power offset indication)、およびランクインジケーション(RI)を送信することができる。
【0259】
以下で、2つのMIMO WTRUに関するチャネル状態情報UPCI、PHI、POI、およびRIを信号で送るためにE−CSICHを使用する送信機の構成例を開示する。一般性を失わずに、2ビットのUPCI、2ビットのPHI、2ビットのPOI、および1ビットのRIを想定する。
【0260】
図36および37は、それぞれ図32および34に示す送信機構成を使用したPHIおよびPOIの信号送受を示す図である。
【0261】
図36で、送信機3600は、PHIマッパー3602、POIマッパー3603、ミキサー3604、コンバイナ3606、3610、リピーター3608、およびチャネライゼーションユニット3610を含む。各WTRUに対するPHIビットおよびPOIビットが、それぞれ、PHIマッパー3602およびPOIマッパー3603によって一定の値にマッピングされる。PHIおよびPOIマッパー3602、3603は、表3に示すUPCI値のマッピングを使用することができる。各WTRUのマッピングされた値は、異なるMビット長の直交シーケンスでミキサー3604によって変調され、次いでコンバイナ3606によって結合され、次いでリピーター3608によってN回反復される(Nは1またはそれ以上の整数)。この結果得られた2つのWTRUに対するデータは、コンバイナ3610によって結合され、チャネライゼーションユニット3612によってチャネライゼーションコードで拡散される。
【0262】
図37の送信機3700は、ミキサー3702、3703、変調マッパー3704、コンバイナ3706、3710、リピーター3708、およびチャネライゼーションユニット3712を含む。各WTRUに対するPHIおよびPOIビットが、それぞれ、異なるMビット長の直交シーケンスでミキサー3702、3703によって変調される。シグネチャシーケンスを適用する前に、バイナリ情報ビットが+1および−1にマッピングされうる。Mビットが変調マッパー3704によって変調される(例えば、QPSK)。同じWTRUに対して変調されたUPCI信号がコンバイナ3706によって結合されるが、これは次いでリピーター3708によってN回反復されうる(Nは1またはそれ以上の整数)。この結果得られた2つのWTRUに対するデータは、コンバイナ3710によって結合され、チャネライゼーションユニット3712によってチャネライゼーションコードで拡散される。
【0263】
図38および39は、それぞれ図32および34に示す送信機構成を使用したUPCIおよびRIの信号送受を示す図である。図38および39に示す送信機構成は、それぞれ図36および37に示す送信機構成にほぼ類似している。したがって、簡略化するために、図38および39に示す送信機構成の詳細は説明しないことにする。RIのマッピング例を表5に示す。
【0264】
【表5】

【0265】
図40は、E−CSICH用のフレーム形式例を示す図である。2ミリ秒のTTIの場合、E−CSICHの存続期間は2ミリ秒であってよく、10ミリ秒のTTIの場合、E−CSICHの存続期間は10ミリ秒であってよい。
【0266】
図40のスロットiで送信されたシーケンスbi,0、bi,1、…bi,M-1はbi,j=aCss,M,m(i),jによって与えられ、式中、「a」は図32の送信機構成に対するRI/UPCI/POI/PCIマッパーの出力であり、「a=+1/−1」は図33および34の送信機構成に対するものである。スロットi内のインデックスm(i)は、0からM−lまでの値を取りうる。
【0267】
E−AGCHは、チャネル状態情報を搬送するために使用されうる。例えば、MIMOを使用可能なWTRUの場合、E−AGCHは拡散率128を使用することができ、したがって、CSIは絶対許可値と絶対許可スコープで多重化することができる。
【0268】
受信機でCSIを受信する際、WTRUは、受信した値を送信のために適用する。RIは、WTRUが次の時間間隔(例えば、新しいRIを受信するまで)中にストリームをいくつ送信できるかを示す。RIがデュアルストリーム送信を指示する場合、WTRUは同時に最高2つのトランスポートブロックを送信することができる。使用可能な許可、電力、およびデータに従い、最高2つのトランスポートブロックを提供するE−TFC選択のためのMAC層にRIが指示されうる。あるいは、RIがデュアルストリーム送信を指示する場合、WTRUは、単一のトランスポートブロックの符号化ビットを2つの物理ストリーム上に多重送信することができる。
【0269】
PHIとPOIは、第1のアンテナに対する第2のアンテナの位相オフセットインデックスと電力オフセットインデックスを指示する。これにより、WTRUは位相オフセット値(φ)と電力オフセット値(γ)を決定する。
【0270】
WTRUは第1のアンテナにユニティ重量を適用し(w1=1)、電力オフセットの実際の意味に応じて、次に示す式の1つを使用して第2のアンテナについて重量(w2)を計算する。
【0271】
【数24】

【0272】
【数25】

【0273】
あるいは、WTRUは、第1と第2のアンテナについて重量を計算して、2つのアンテナ全体の単位送信ゲインを得ることができる。これは、式(19)および(20)を使用して、例えば上記で計算されたようにw1とw2を正規化することにより達成されうる。(一般性を失わずに、上記w2について第1の式を使用して):
【0274】
【数26】

【0275】
【数27】

【0276】
次いで、二次プリコーディングベクトルは、次に示すように、計算された一次プリコーディング重みに対する直交ベクトルとして計算されうる。
【0277】
【数28】

【0278】
【数29】

【0279】
ユニタリプリコーディング行列全体を次のように表すことができる。
【0280】
【数30】

【0281】
この方法により、2つのアンテナ素子間に非ゼロ電力オフセットを有し、したがって、さらに高いパフォーマンスを提供する可能性を有する一方で、ユニタリプリコーディング行列を維持することができる。
【0282】
実施形態
【0283】
1.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRUで実施される方法。
【0284】
2.STTD用に構成された少なくとも1つの物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行するステップであって、各物理チャネルがIブランチまたはQブランチにマッピングされているステップを含む実施形態1の方法。
【0285】
3.STTD符号化がバイナリ領域のIブランチとQブランチに対して独立して実行される実施形態2の方法。
【0286】
4.IブランチとQブランチ上のすべての構成された物理チャネルをそれぞれ結合して、複数の結合されたストリームを、各アンテナにつき1つの結合されたストリームの複合形式で生成するステップを含む実施形態3の方法。
【0287】
5.結合されたストリームを複数のアンテナを介して送信するステップを含む実施形態4の方法。
【0288】
6.STTD符号化が、IブランチとQブランチのための複数の出力ストリームをそれぞれに生成する実施形態2から5のいずれか1つの方法。
【0289】
7.Iブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第1のコンステレーションマッピング規則に従い出力ストリームの1つで切り替えられ、Qブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第2のコンステレーションマッピング規則に従い出力ストリームの1つで切り替えられる実施形態2から6のいずれか1つの方法。
【0290】
8.STTD用に構成された物理チャネルは、E−DPDCH、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPCCH、およびDPDCHの少なくとも1つを含む実施形態2から7のいずれか1つの方法。
【0291】
9.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRUで実施される方法。
【0292】
10.複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対する拡散動作であって、各物理チャネルがIブランチまたはQブランチにマッピングされた拡散動作を含む物理層処理を実行するステップを含む実施形態9の方法。
【0293】
11.STTD符号化すべき物理チャネルをグループ化するステップを含む実施形態10の方法。
【0294】
12.IブランチとQブランチ上でそれぞれSTTD符号化すべき物理チャネルのバイナリシーケンスを結合して複素数値のチップシーケンスとするステップを含む実施形態11の方法。
【0295】
13.1ブロックの複素数値のチップに対してSTTD符号化を実行するステップであって、物理チャネルの複素数値のチップが、物理チャネルのうちの最大拡散率で構成された物理チャネルに整合されているステップを含む実施形態12の方法。
【0296】
14.STTD符号化されたチップを複数のアンテナを介して送信するステップを含む実施形態13の方法。
【0297】
15.STTD用に構成された物理チャネルは、E−DPDCH、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPCCH、およびDPDCHの少なくとも1つを含む実施形態10から14のいずれか1つの方法。
【0298】
16.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRUで実施される方法。
【0299】
17.少なくとも1つのE−DPDCHデータストリームを生成するステップを含む実施形態16の方法。
【0300】
18.E−DPDCHを含めた複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して物理層処理を実行するステップであって、各物理チャネルがIブランチまたはQブランチにマッピングされたステップを含む実施形態17の方法。
【0301】
19.プリコーディング重みを決定するステップを含む実施形態18の方法。
【0302】
20.E−DPDCHを含めた少なくとも1つの物理チャネルに対してプリコーディングを実行するステップであって、プリコーディング重みを少なくとも1つの物理チャネルのデータストリームまたは複数の物理チャネルの結合されたデータストリームに乗算して、1つのアンテナにつき1つの出力ストリームの複数の出力ストリームを生成することによって実行するステップを含む実施形態19の方法。
【0303】
21.チャネル推定のためのパイロットシーケンスを搬送する一対の制御チャネルを送信するステップを含む実施形態20の方法。
【0304】
22.出力ストリームを複数のアンテナを介して送信するステップであって、複数のE−DPDCHデータストリームがMIMOを使用して送信されるか、または単一のE−DPDCHデータストリームが閉ループ送信ダイバーシチを使用して送信されるステップを含む実施形態21の方法。
【0305】
23.プリコーディングが実行される物理チャネルが、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPDCH、およびDPCCHの少なくとも1つをさらに含む実施形態18から22のいずれか1つの方法。
【0306】
24.パイロットチャネルに対して実行されるパイロットシーケンスが直交である実施形態21から23のいずれか1つの方法。
【0307】
25.パイロットチャネルが異なるチャネライゼーションコードを使用して送信される実施形態21から24のいずれか1つの方法。
【0308】
26.プリコーディング重みのプリコーディング重み行列は対角である実施形態19から25のいずれか1つの方法。
【0309】
27.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRU。
【0310】
28.STTD用に構成された少なくとも1つの物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行するよう構成されたSTTDエンコーダであって、各物理チャネルがIブランチまたはQブランチにマッピングされている実施形態27のWTRU。
【0311】
29.STTD符号化がバイナリ領域のIブランチとQブランチに対して独立して実行される実施形態28のWTRU。
【0312】
30.IブランチとQブランチ上のすべての構成された物理チャネルをそれぞれ結合して、複数の結合されたストリームを、各アンテナにつき1つの結合されたストリームの複合形式で生成するよう構成されたコンバイナを含む実施形態28または29のいずれか1つのWTRU。
【0313】
31.結合されたストリームを送信するための複数のアンテナを含む実施形態30のWTRU。
【0314】
32.STTD符号化が、IブランチとQブランチのための複数の出力ストリームをそれぞれに生成する実施形態28から31のいずれか1つのWTRU。
【0315】
33.Iブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第1のコンステレーションマッピング規則に従い出力ストリームの1つで切り替えられ、Qブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第2のコンステレーションマッピング規則に従い出力ストリームの1つで切り替えられる実施形態28から32のいずれか1つのWTRU。
【0316】
34.STTD用に構成された物理チャネルは、E−DPDCH、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPCCH、およびDPDCHの少なくとも1つを含む実施形態28から33のいずれか1つのWTRU。
【0317】
35.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRU。
【0318】
36.複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対する拡散動作を含めて物理層処理を実行するよう構成された物理層処理ブロックであって、各物理チャネルがIブランチまたはQブランチにマッピングされた物理層処理ブロックを含む実施形態35のWTRU。
【0319】
37.STTD符号化すべき物理チャネルをグループ化し、かつIブランチとQブランチ上でそれぞれSTTD符号化すべき物理チャネルのバイナリシーケンスを結合して複素数値のチップとするよう構成されたコンバイナを含む実施形態36のWTRU。
【0320】
38.1ブロックの複素数値のチップに対してSTTD符号化を実行するよう構成されたSTTDエンコーダであって、物理チャネルの複素数値のチップが、物理チャネルのうちの最大拡散率で構成された物理チャネルに整合されているSTTDエンコーダを含む実施形態37のWTRU。
【0321】
39.STTD符号化されたチップを送信するための複数のアンテナを含む実施形態38のWTRU。
【0322】
40.STTD用に構成された物理チャネルは、E−DPDCH、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPCCH、およびDPDCHの少なくとも1つを含む実施形態36から39のいずれか1つのWTRU。
【0323】
41.マルチアンテナを使用したアップリンク送信用WTRU。
【0324】
42.少なくとも1つのE−DPDCHのデータストリームを生成し、かつ物理層処理を、各物理チャネルが同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされた、E−DPDCHを含む複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して実行するよう構成された物理層処理ブロックを含む実施形態41のWTRU。
【0325】
43.プリコーディング重みを決定するよう構成された重み生成ブロックを含む実施形態42のWTRU。
【0326】
44.E−DPDCHを含めた少なくとも1つの物理チャネルに対してプリコーディングを実行するよう構成されたプリコーディングブロックであって、プリコーディングが、プリコーディング重みを少なくとも1つの物理チャネルのデータストリームまたは複数の物理チャネルの結合されたデータストリームに乗算して、1つのアンテナにつき1つの出力ストリームの複数の出力ストリームを生成することによって実行されるプリコーディングブロックを含む実施形態43のWTRU。
【0327】
45.出力ストリームを送信するための複数のアンテナであって、パイロットシーケンスを搬送する一対の制御チャネルがチャネル推定のために送信され、E−DPDCH構成に応じて、複数のE−DPDCHデータストリームがMIMOを使用して送信されるか、または単一のE−DPDCHデータストリームが閉ループ送信ダイバーシチを使用して送信される複数のアンテナを含む実施形態44のWTRU。
【0328】
46.プリコーディングが実行される物理チャネルが、E−DPCCH、HS−DPCCH、DPDCH、およびDPCCHの少なくとも1つをさらに含む実施形態42から45のいずれか1つのWTRU。
【0329】
47.パイロットチャネルに対して実行されるパイロットシーケンスが直交である実施形態45または46のいずれか1つのWTRU。
【0330】
48.パイロットチャネルが異なるチャネライゼーションコードを使用して送信される実施形態45から47のいずれか1つのWTRU。
【0331】
49.プリコーディング重みのプリコーディング重み行列は対角である実施形態42から48のいずれか1つのWTRU。
【0332】
特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、当業者には、各特徴または要素が、単体でも、または他の特徴および要素とのいかなる組み合わせによっても使用できることが理解されよう。さらに、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例には、(有線または無線接続で送信される)電子信号とコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、限定はしないが、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスクといった磁気媒体、光磁気記憶媒体、およびCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)といった光学媒体が含まれる。プロセッサは、ソフトウェアと関連して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実施するために使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)において実施される方法であって、
時空間送信ダイバーシチ(STTD)用に構成された少なくとも1つの物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行するステップであって、各物理チャネルは同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされており、前記STTD符号化は、バイナリ領域で前記Iブランチと前記Qブランチに対して独立して実行されるステップと、
構成されたすべての物理チャネルをそれぞれIブランチとQブランチ上で結合し、複数の結合されたストリームを、各アンテナにつき1つの結合されたストリームの複合形式で生成するステップと、
前記結合されたストリームを複数のアンテナを介して送信するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記STTD符号化は、前記Iブランチと前記Qブランチとに対する複数の出力ストリームをそれぞれ生成し、前記Iブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第1のコンステレーションマッピング規則に従い前記出力ストリームの1つで切り替えられ、前記Qブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第2のコンステレーションマッピング規則に従い前記出力ストリームの1つで切り替えられることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記STTD用に構成された物理チャネルは、拡張専用チャネル(E−DCH:enhanced dedicated channel)専用物理データチャネル(E−DPDCH:dedicated physical data channel)、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH:dedicated physical control channel)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH:high speed dedicated physical control channel)、専用物理制御チャネル(DPCCH:dedicated physical control channel)、および専用物理データチャネル(DPDCH:dedicated physical data channel)の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)において実施される方法であって、
拡散動作を含めた物理層処理を、各物理チャネルが同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされた複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して実行するステップと、
時空間送信ダイバーシチ(STTD)符号化すべき物理チャネルをグループ化するステップと、
IブランチとQブランチ上でそれぞれSTTD符号化されるべき前記物理チャネルのバイナリシーケンスを結合して複素数値のチップシーケンスとするステップと、
1ブロックの複素数値のチップに対してSTTD符号化を実行するステップであって、前記物理チャネルの前記複素数値のチップが、前記物理チャネルのうちの最大拡散率により構成された物理チャネルに整合されているステップと、
前記STTD符号化されたチップを複数のアンテナを介して送信するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項5】
前記STTD用に構成された物理チャネルは、拡張専用チャネル(E−DCH:enhanced dedicated channel)専用物理データチャネル(E−DPDCH:dedicated physical data channel)、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH:E−DCH dedicated physical control channel)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH:high speed dedicated physical control channel)、専用物理制御チャネル(DPCCH:dedicated physical control channel)、および専用物理データチャネル(DPDCH:dedicated physical data channel)の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)において実施される方法であって、
少なくとも1つの拡張専用チャネル(E−DCH)専用物理データチャネル(E−DPDCH)のデータストリームを生成するステップと、
E−DPDCHを含めた複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して物理層処理を実行するステップであって、各物理チャネルが同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされているステップと、
プリコーディング重みを決定するステップと、
前記E−DPDCHを含めた少なくとも1つの物理チャネルに対してプリコーディングを実行するステップであって、前記プリコーディング重みを少なくとも1つの物理チャネルのデータストリームまたは複数の物理チャネルの結合されたデータストリームに乗算して、1つのアンテナにつき1つの出力ストリームの複数の出力ストリームを生成することによって実行するステップと、
チャネル推定用パイロットシーケンスを搬送する一対の制御チャネルを送信するステップと、
前記出力ストリームを複数のアンテナを介して送信するステップであって、複数のE−DPDCHデータストリームが多入力多出力(MIMO:multiple−input multiple−output)を使用して送信されるか、または単一のE−DPDCHデータストリームが閉ループ送信ダイバーシチを使用して送信されるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記プリコーディングが実行される前記物理チャネルは、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH)、専用物理チャネル(DPDCH:dedicated physical channel)、および専用物理制御チャネル(DPCCH)の少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記パイロットチャネルで搬送される前記パイロットシーケンスは直交であることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記パイロットチャネルは異なるチャネライゼーションコードを使用して送信されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記プリコーディング重みのプリコーディング重み行列は対角であることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項11】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)であって、
時空間送信ダイバーシチ(STTD)用に構成された少なくとも1つの物理チャネルの入力ストリームに対してSTTD符号化を実行するよう構成された時空間送信ダイバーシチ(STTD)エンコーダであって、各物理チャネルは同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされており、前記STTD符号化がバイナリ領域で前記Iブランチと前記Qブランチに対して独立して実行されるSTTDエンコーダと、
構成されたすべての物理チャネルをそれぞれIブランチとQブランチ上で結合し、複数の結合されたストリームを、各アンテナにつき1つの結合されたストリームの複合形式で生成するよう構成されたコンバイナと、
前記結合されたストリームを送信するための複数のアンテナと
を具えたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項12】
前記STTDエンコーダは、前記Iブランチと前記Qブランチとに対する複数の出力ストリームをそれぞれ生成し、前記Iブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第1のコンステレーションマッピング規則に従い前記出力ストリームの1つで切り替えられ、前記Qブランチ上の入力データのコンステレーションポイントは、第2のコンステレーションマッピング規則に従い前記出力ストリームの1つで切り替えられることを特徴とする請求項11記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項13】
前記STTD用に構成された物理チャネルは、拡張専用チャネル(E−DCH:enhanced dedicated channel)専用物理データチャネル(E−DPDCH:dedicated physical data channel)、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH:E−DCH dedicated physical control channel)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH:high speed dedicated physical control channel)、専用物理制御チャネル(DPCCH:dedicated physical control channel)、および専用物理データチャネル(DPDCH:dedicated physical data channel)の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項14】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)であって、
拡散動作を含めた物理層処理を、各物理チャネルが同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされた複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して実行するよう構成された物理層処理ブロックと、
時空間送信ダイバーシチ(STTD)符号化すべき物理チャネルをグループ化し、かつIブランチとQブランチ上でそれぞれSTTD符号化されるべき前記物理チャネルのバイナリシーケンスを結合して複素数値のチップとするよう構成されたコンバイナと、
1ブロックの複素数値のチップに対してSTTD符号化を実行するよう構成されたSTTDエンコーダであって、前記物理チャネルの前記複素数値のチップが、前記物理チャネルのうちの最大拡散率により構成された物理チャネルに整合されているSTTDエンコーダと、
前記STTD符号化されたチップを送信するための複数のアンテナと
を具えたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項15】
前記STTD用に構成された物理チャネルは、拡張専用チャネル(E−DCH:enhanced dedicated channel)専用物理データチャネル(E−DPDCH:dedicated physical data channel)、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH:E−DCH dedicated physical control channel)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH:high speed dedicated physical control channel)、専用物理制御チャネル(DPCCH:dedicated physical control channel)、および専用物理データチャネル(DPDCH:dedicated physical data channel)の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項16】
マルチアンテナを使用したアップリンク送信用無線送受信ユニット(WTRU)であって、
少なくとも1つの拡張専用チャネル(E−DCH)専用物理データチャネル(E−DPDCH)のデータストリームを生成し、かつ物理層処理を、各物理チャネルが同相(I)ブランチまたは直交位相(Q)ブランチにマッピングされた、E−DPDCHを含む複数の物理チャネルの各チャネルのバイナリシーケンスに対して実行するよう構成された物理層処理ブロックと、
プリコーディング重みを決定するよう構成された重み生成ブロックと、
前記E−DPDCHを含めた少なくとも1つの物理チャネルに対してプリコーディングを実行するよう構成されたプリコーディングブロックであって、前記プリコーディングは、前記プリコーディング重みを少なくとも1つの物理チャネルのデータストリームまたは複数の物理チャネルの結合されたデータストリームに乗算して、1つのアンテナにつき1つの出力ストリームの複数の出力ストリームを生成することによって実行されるプリコーディングブロックと、
前記出力ストリームを送信するための複数のアンテナであって、パイロットシーケンスを搬送する一対の制御チャネルがチャネル推定のために送信され、E−DPDCH構成に応じて、複数のE−DPDCHデータストリームが多入力多出力(MIMO:multiple−input multiple−output)を使用して送信されるか、または単一のE−DPDCHデータストリームが閉ループ送信ダイバーシチを使用して送信される複数のアンテナと
を具えたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項17】
前記プリコーディングが実行される前記物理チャネルは、E−DCH専用物理制御チャネル(E−DPCCH)、高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH)、専用物理チャネル(DPDCH:dedicated physical channel)、および専用物理制御チャネル(DPCCH)の少なくとも1つをさらに具えたことを特徴とする請求項16記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項18】
前記パイロットチャネルで搬送される前記パイロットシーケンスは直交であることを特徴とする請求項16記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項19】
前記パイロットチャネルは異なるチャネライゼーションコードを使用して送信されることを特徴とする請求項16記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項20】
前記プリコーディング重みのプリコーディング重み行列は対角であることを特徴とする請求項16記載の無線送受信ユニット(WTRU)。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9(A)】
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【図9(B)】
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【図9(C)】
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【図9(D)】
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【図10(A)】
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【図10(B)】
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【図11(A)】
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【図11(B)】
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【図12(A)】
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【図12(B)】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公表番号】特表2013−511168(P2013−511168A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532300(P2012−532300)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/050840
【国際公開番号】WO2011/041492
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】