アプリケーションプログラムインストール装置およびアプリケーションプログラムインストール方法
【課題】ユーザが指定したライセンスファイルを解析した結果、所望のアプリケーションとノードの組み合わせに適用可能なライセンスファイルでないことが判明すると、ユーザは別のライセンスファイルを新たに選択しなおす必要がある。
【解決手段】ユーザは、装置内に予め登録されているアプリケーションとノードを夫々選択する。装置は、ユーザが選択したアプリケーションとノードの組み合わせ毎に、装置内で管理しているライセンスファイルの中から適用可能なライセンスファイルを抽出する。複数のライセンスが抽出された場合は、ユーザが定めたライセンスファイルの優先度に従って適用するライセンスを決定する。アプリケーションとノードの組み合わせ毎に適用するライセンスファイルが確定したら、ノードに対してアプリケーションのインストールを行う。
【解決手段】ユーザは、装置内に予め登録されているアプリケーションとノードを夫々選択する。装置は、ユーザが選択したアプリケーションとノードの組み合わせ毎に、装置内で管理しているライセンスファイルの中から適用可能なライセンスファイルを抽出する。複数のライセンスが抽出された場合は、ユーザが定めたライセンスファイルの優先度に従って適用するライセンスを決定する。アプリケーションとノードの組み合わせ毎に適用するライセンスファイルが確定したら、ノードに対してアプリケーションのインストールを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されたノードに対して、遠隔地からアプリケーションをインストールする際のアプリケーションプラグラムインストール技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークに接続されたノードに対して遠隔地からアプリケーションのインストールを行うための方法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ユーザはアプリケーションプログラムインストール装置にアプリケーションプログラムを事前登録し、ノードの探索を事前に行っておく。アプリケーションプログラムのインストールを実行する場合、ユーザはライセンスファイルを指定する。
【0004】
アプリケーションプログラムインストール装置は、ユーザに指定されたライセンスファイルの内容を解析し、インストールを許可されたアプリケーションプログラムの識別子とノードの識別子を取得する。
【0005】
そして、アプリケーションプログラムインストール装置は事前登録されているアプリケーションプログラムとノードの情報を利用して、アプリケーションプラグラムのインストールを実行する。
【0006】
なお、上記ライセンスファイルに記載されている内容は、第三者による改ざんを防止するため、暗号化されているのが通例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−205262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のアプリケーションプログラムインストール装置では、ユーザが指定したライセンスファイルを解析しなければ、アプリケーションプログラムとノードを特定することができなかった。ライセンスファイルを解析した結果、所望のアプリケーションプログラムとノード用のライセンスファイルでないことが判明すると、ユーザは別のライセンスファイルを選択しなおす必要があった。
【0009】
このため、複数のライセンスファイルを使って、複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールする場合、ユーザの負荷が非常に大きくなっていた。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールする際に、ユーザの負荷を軽減させることができるアプリケーションプログラムインストール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール装置において、上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理手段と、上記複合機を管理するための複合機管理手段と、上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理手段と、上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択手段と、上記複合機を選択させるための複合機選択手段と、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションと、上記複合機選択手段で選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理手段から抽出するための適用ライセンス抽出手段と、上記適用ライセンス抽出手段にて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定手段と、上記ライセンスファイル優先度決定手段にて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示手段と、上記ライセンスファイル表示手段にて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択手段と、上記ライセンスファイル選択手段で選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択手段で選択された複合機に、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストール手段と、を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール装置。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アプリケーションプログラムインストール装置は、ユーザがアプリケーションプログラムとノードを指定することによって、ライセンスファイルを自動的に選択することができるようになる。また、対象となるライセンスファイルが複数存在する際にも、優先順位をつけてユーザに提示することができるようになる。
【0013】
このため、ユーザは、所望のアプリケーションプログラムを所望のノードにインストールする際に、最適なライセンスファイルを確実かつ容易に選択できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態のシステムの構成図
【図2】アプリケーションプログラムインストール装置の内部構成図
【図3】複合機の内部構成図
【図4】アプリケーションプログラムインストール装置のソフトウェアの構成図
【図5】アプリケーションファイルの構成図
【図6】ライセンスファイルの構成図
【図7】複合機のソフトウェアモジュール階層図
【図8】第1の実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置のフローチャート
【図9】アプリケーションリストの例
【図10】複合機リストの例
【図11】ライセンスファイルリストの例
【図12】アプリケーション選択画面の例
【図13】複合機選択画面の例
【図14】ライセンス優先度選択画面の例
【図15】ライセンスファイル選択画面の例
【図16】第1の実施形態のアプリケーションインストール処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
本実施例では、アプリケーションプログラムインストール装置が1つ以上のアプリケーションプログラムを1つ以上のノードに配信する際の動作について説明する。
【0017】
図1は、アプリケーションプログラムインストール装置が動作するシステムの構成を示す図である。
【0018】
本図において、101は本実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置である。
【0019】
102から104は複合機に代表されるデバイスである。
【0020】
これらの機器はすべてLAN100によりネットワークに接続されている。
【0021】
図2は、アプリケーションプログラムインストール装置の内部構成について説明した図である。
【0022】
本実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置101は、本図に示したようなアプリケーションプログラムインストール装置を実現可能なPCと同様の構成のPC上に実現される。ハードディスク(HDD)211には、後述のすべての説明で動作主体となる本実施形態に係る情報処理ソフトウェアのプログラムが格納される。後述のすべての説明において、特に断りのない限り、実行の主体はハード上はCPU201である。一方、ソフトウェア上の制御の主体は、ハードディスク(HDD)211に格納された情報処理ソフトウェアである。
【0023】
202はROMで、BIOSやブートプログラムが格納されている。203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209やポインティングデバイス(不図示)等からの指示入力を制御する。206はディスプレイコントローラ(DSPC)で、ディスプレイ(DSP)210の表示を制御する。207はディスクコントローラ(DKC)で、CD−ROM(不図示)、ハードディスク(HDD)211やフロッピー(登録商標)ディスクコントローラ(FDD)212などの記憶装置へのアクセスを制御するものである。ハードディスク(HDD)211およびフロッピーディスクコントローラ(FDD)212等には、ブートプログラム、オペレーティングシステム、データベース、情報処理アプリケーションおよびそのデータ等を記憶している。208はインタフェースコントローラ(IFC)で、LAN(Local Area Network)を介して他のネットワーク機器と情報を送受信する。
【0024】
これらの各構成要素間は、システムバス204上に配置される。
【0025】
また本実施形態においては、OSは例えば、ウィンドウズ(登録商標)(マイクロソフト社製)を想定しているが、これに限るものではない。
【0026】
なお、本実施形態に係る情報処理プログラムは、フロッピーディスクやCD−ROMなどの記憶媒体に格納された形で供給されても良い。その場合には図2に示すフロッピーディスクコントローラ(FDD)212または不図示のCD−ROMドライブなどによって記憶媒体からプログラムが読み取られ、ハードディスク(HDD)211にインストールされる。
【0027】
図3は、デバイス102、103、104の例として、複合機を想定し、その内部構成について説明した図である。
【0028】
本図において、301は複合機全体の制御を司るCPUであり、302はCPU301が実行する印刷処理プログラムやフォントデータを格納するROMである。303はCPU301のワークエリア、受信バッファ、画像描画に使用されるRAMである。304は、アプリケーションプログラムなどを記録するハードディスク(HDD)である。305は各種スイッチやボタン、並びに、メッセージ表示用の液晶表示部で構成される操作パネルである。操作パネル305は、ユーザがユーザ情報(ユーザID、パスワード、ドメイン)を入力もしくは選択するユーザ認証画面を表示することが可能である。306はネットワークに接続するためのネットワークインタフェースである。307は記録紙に印刷を行うプリンタエンジン、308は原稿を読み取るためのスキャナ、309はファクシミリの送受信を行うための通信部である。
【0029】
以下に、図面を参照して、図1における各コンポーネントのソフトウェア機能を説明する。
【0030】
図4は、アプリケーションプログラムインストール装置101上で稼動するソフトウェアの構成について説明した図である。
【0031】
UI制御部401は、複合機の管理者が本ソフトウェアを操作するためのグラフィカルユーザインタフェースを提供する。グラフィカルユーザインタフェースは、アプリケーションプログラムインストール装置101に備え付けられたディスプレイ210に表示されるよう構成される。もしくは、HTTPプロトコルを用いて、他のクライアントPCから利用可能なWebアプリケーションとして構成することも可能である。
【0032】
アプリケーション管理部402は、ユーザが登録したアプリケーションファイルの情報を管理する。アプリケーションファイルは、CABファイルや、JAR (Java(登録商標)ARchive)ファイル、ZIPファイルのように複数のファイルを圧縮して1ファイルで構成される。
【0033】
また、アプリケーション管理部402は、UI制御部401からアプリケーションファイルを受け取り、ファイルを伸張した後にマニフェストファイルを取り出す。
【0034】
さらに、アプリケーション管理部402は、マニフェストファイルを解析し、アプリケーション名や、アプリケーションID、バージョンなどのアプリケーション付属情報を取り出す。その後、アプリケーションファイルとともに、アプリケーションデータベース408に格納する。
【0035】
複合機管理部403は、複合機探索部406を介してネットワークに接続された複合機を探索する。複合機の探索は、SLP(Service Location Protocol)や、SNMP(Simple Network Management Protocol)など探索要求パケットを送信することによって実現可能である。探索により発見された複合機に対しては、さらに複合機通信部407を介して、複合機の詳細情報(機種名、シリアルナンバー、能力、状態、インストール済みアプリケーションなど)を取得することも可能である。複合機の所在情報(IPアドレス)と複合機から取得した情報は、複合機データベース409上の複合機リストに格納する。データベースに登録した情報は、UI制御部401を介してユーザが閲覧することも可能である。
【0036】
インストール処理部404は、UI制御部401からのインストール指示を受けて、複合機通信部407を介して複合機に接続し、アプリケーションを複合機にインストールするための処理を実行する。
【0037】
ライセンスファイル管理部405は、UI制御部401からライセンスファイルを受け取る。その後、ライセンスファイル管理部405は、前記ライセンスファイルからアプリケーションIDや対象複合機のシリアルナンバーなどを取り出し、前記ライセンスファイルとともに、ライセンスファイルデータベース410に格納する。
【0038】
図5は、アプリケーションファイルについて説明した図である。
【0039】
本図において、500はアプリケーションファイルそのものであり、CABファイルや、JAR(JavaARchive)ファイル、ZIPファイルのように複数のファイルを圧縮して1ファイルで構成する。
【0040】
アプリケーションファイル500の内部にはマニフェストファイル501を格納し、アプリケーション名や、本アプリケーションを一意に識別すためのアプリケーションID、バージョンなどのアプリケーション付属情報を記載する。プリケーションファイル500内のアプリケーションプログラム502は、第三者によるプログラムの改ざんなどを防止するため暗号化されている。アプリケーションファイルは、CDなどの記録媒体や、インターネットなどのメディアを介して使用者に配布する。
【0041】
図6は、ライセンスファイルについて説明した図である。
【0042】
600はライセンスファイルそのものである。ライセンスファイル600には、本ライセンスの対象となるアプリケーションID(Application−Id)が記載されている。また、アプリケーションのインストールを許可する複合機のシリアルナンバー(Serial−No)、利用可能期限(Validated−Period)などの情報も記載されている。アプリケーションIDは、アプリケーションを一意に特定するための識別子である。さらに、第三者による改ざんを防止するため、ライセンスキーなどの情報を暗号化してライセンスファイル内に格納する。
【0043】
アプリケーション使用者はアプリケーションを使用する機器のシリアルナンバーとアプリケーションのパッケージ内に含まれるライセンス証書番号(ID)を、FAX,郵便、電話、電子メール、インターネットなど何らかの形でライセンス発行者に伝える。
【0044】
ライセンス発行者はシリアルナンバーとライセンス証書番号(ID)とからライセンスファイルを生成し、CDなどの記録媒体や、インターネットなどのメディアを介してアプリケーション使用者に配布する。
【0045】
図7は、複合機102、103、104のソフトウェアモジュール階層について説明した図である。
【0046】
ソフトウェアモジュールはオペレーティングシステム(OS)701を有している。OS701の上には、各種機器制御のためのコントローラモジュール702を有し、その上にプログラムを逐次実行するためのインタプリタ703を有する。インタプリタ703の上には、動的に着脱可能な複数のアプリケーション群を管理するためのアプリケーション管理部704を有する。各種機能を実現するアプリケーション707、708、709は、このアプリケーション管理部704の管理下で動作する。インタプリタ703を介して複合機のサービスを提供するためのアプリケーションモジュールを動作させることができる。例えば、アプリケーションインストーラ705により、アプリケーションが複合機に組み込まれるのに応答して、アプリケーション管理部704はアプリケーション707、708、709を管理対象として追加する。さらに複合機内からアプリケーションプログラムが削除されるのに応答して、アプリケーション管理部704はアプリケーション707、708、709を管理対象から外すことができる。
【0047】
また、上記インストールやアンインストールを行うためのアプリケーションインストーラ705自身も、このアプリケーション管理部704の上で動作させることができる。
【0048】
アプリケーションは複合機と協働して各種処理をユーザに提供する。例えば、画像の加工、圧縮を行うアプリケーション、印刷制限などの部門管理を行うアプリケーション、アプリケーションの一部として組み込まれるプラグインモジュールなどを例としてあげることができる。また、複合機の遠隔管理を行うアプリケーション、複合機のフィニッシャなどのユニットを制御して製本を行わせるアプリケーション、特定の文書データの変換・解析アプリケーションも一例である。更に、いわゆるワープロソフトのような文書作成プログラム、スケジュール管理プログラム、表計算プログラム、データベース管理プログラム、さらにはインターネットを介したプリントサービスを実現するためのサーバプログラムなども一例である。
【0049】
アプリケーションインストーラ705は、アプリケーションプログラムインストール装置からネットワーク通信部706を介してアプリケーションファイルとライセンスファイルを取得する。その後、アプリケーションファイルとライセンスファイルのフォーマットや情報が正規のものであるかどうか検証した上で、アプリケーションのインストール処理を実行する。さらに不正なユーザからのインストール指示を防止するため、ネットワーク通信部706を介してアクセスするユーザを認証するための機能を備える。
【0050】
さて、アプリケーションプログラムインストール装置101が複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールするために、アプリケーションプログラムインストール装置101は図8のフローチャートを実行する。
【0051】
例えば、ユーザがUIからメニューを選択したなどの処理をUI制御部401が検知し、UI制御部401がアプリケーション管理部402を起動することにより、本フローチャートが開始される。
【0052】
本図において、ステップS801では、アプリケーション管理部402がUI制御部401経由でユーザからのアプリケーション追加要求を受け付け、アプリケーションデータベース408のアプリケーションリストに保存する。
【0053】
アプリケーション追加要求には、追加するアプリケーションの実体が含まれていても良いし、アプリケーションの実体は外部の装置(例えばFTPサーバなど)に配置し、その実体へのパス情報のみが含まれていても良い。
【0054】
図9は、アプリケーションデータベース408に保存されたアプリケーションリストの例である。
【0055】
900はアプリケーションリストそのものである。
【0056】
901はアプリケーション名で、本リストに登録されたアプリケーションの名称を格納するための領域である。
【0057】
902はアプリケーションIDで、本リストに登録されたアプリケーションのIDを格納するための領域である。
【0058】
903はバージョンで、本リストに登録されたアプリケーションのバージョンを格納するための領域である。
【0059】
904はパス情報で、本リストに登録されたアプリケーションの登録場所を格納するための領域である。
【0060】
本図の例においては、アプリケーション名「App1」と「App2」の登録場所は同一装置内であるが、アプリケーション名「App3」の登録場所はFTPサーバ内であることが分かる。
【0061】
図8に戻って説明を続ける。
【0062】
ステップS802では、複合機管理部403が複合機探索部406を介してネットワークに接続された複合機を探索する。さらに、複合機管理部403は複合機通信部407を介して探索された複合機の詳細情報を取得し、複合機データベース409の複合機リストに保存する。
【0063】
図10は、複合機データベース409に保存された複合機リストの例である。
【0064】
1000は複合機リストそのものである。
【0065】
1001はシリアルナンバーで、複合機のシリアルナンバーを格納するための領域である。
【0066】
1002はIPアドレスで、複合機のIPアドレスを格納するための領域である。
【0067】
1003は製品名で、複合機の製品名を格納するための領域である。
【0068】
1004はインストール済みアプリケーションで、複合機にインストールされているアプリケーションプログラムを列挙するための領域である。
なお、複合機リスト1000には、1001から1004の詳細情報以外に、例えば、複合機のニックネーム、複合機の設置場所等の情報が含まれていても良い。
【0069】
図8に戻って説明を続ける。
【0070】
ステップS803では、ライセンスファイル管理部405がUI制御部401経由でユーザからのライセンスファイル追加要求を受け付け、ライセンスファイルデータベース410のライセンスファイルリストに保存する。
【0071】
図11は、ライセンスファイルデータベース410に保存されたライセンスファイルリストの例である。
【0072】
1100はライセンスファイルリストそのものである。
【0073】
1101はライセンスファイル名で、本ライセンスファイルの名称を格納するための領域である。ライセンスファイル名1101に格納される値の例として、ライセンスファイルのファイル名を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
1102はアプリケーションIDで、本ライセンスの対象となるアプリケーションのIDを格納するための領域である。
【0075】
1103は複合機シリアルナンバーで、アプリケーションのインストールを許可する複合機のシリアルナンバーを格納するための領域である。
【0076】
1104は利用可能期限で、アプリケーションの利用を許可された複合機においてアプリケーションを利用することができる期間を格納するための領域である。
【0077】
図8に戻って説明を続ける。
【0078】
ステップS804では、UI制御部401はアプリケーション選択画面からユーザからの入力を受け付け、アプリケーション管理部402に入力結果を渡す。
【0079】
アプリケーション管理部402は上記入力結果からユーザが選択したアプリケーションを特定し、アプリケーションデータベース408からアプリケーションの情報を引き出す。
【0080】
アプリケーション管理部402は引き出した情報を一時的にRAM203またはHDD211に保持する。
【0081】
図12は、アプリケーション選択画面の例である。
【0082】
1200はアプリケーション選択画面そのものである。
【0083】
1201はアプリケーション名で、図9のアプリケーション名901の値を表示する。
【0084】
「App1」などのアプリケーション名の前には、ユーザによって選択可能なチェックボックスが配置されている。
【0085】
1202はアプリケーションIDで、図9のアプリケーションID902の値を表示する1203はバージョンで図9のバージョン903の値を表示する。
【0086】
図8のステップS804によって、ユーザによるチェックボックス選択がなされると、UI制御部401は、選択されたアプリケーションの情報をアプリケーション管理部402に引き渡す。
【0087】
図8に戻って説明を続ける。
【0088】
ステップS805では、UI制御部401は複合機選択画面からユーザの入力を受け付け、複合機管理部403に入力結果を渡す。
【0089】
複合機管理部403は上記入力結果からユーザが選択した複合機を特定し、複合機データベース409から複合機の情報を引き出す。
【0090】
複合機管理部403は引き出した情報を一時的にRAM203またはHDD211に保持する。
【0091】
図13は、複合機選択画面の例である。
【0092】
1300は複合機選択画面そのものである。
【0093】
1301はシリアルナンバーで、図10のシリアルナンバー1001の値を表示する。
【0094】
「ABC123」などのシリアルナンバーの前には、ユーザによって選択可能なチェックボックスが配置されている。
【0095】
1302はIPアドレスで、図10のIPアドレス1002の値を表示する。
【0096】
1303は製品名で、図10の製品名1003の値を表示する。
【0097】
1304はインストール済みアプリケーションで、図10のインストール済みアプリケーション1004の値を表示する。
【0098】
なお、複合機リスト1000に、1001から1004の詳細情報以外の情報が格納されている場合は、必要に応じて複合機選択画面1300に表示してもよい。
【0099】
図8に戻って説明を続ける。
【0100】
ステップS806では、インストール処理部404が、上記ステップS804で選択されたアプリケーションと上記ステップS805で選択された複合機を組み合わせる。
【0101】
例えば、ユーザがアプリケーション名「App1」と「App2」のアプリケーションを選択し、また、シリアルナンバー「ABC123」と「DEF456」の複合機を選択したとする。
【0102】
この場合、インストール処理部404は(App1、ABC123)、(App1、DEF456)、(App2、ABC123)、(App2、DEF456)という4つの組み合わせを作成する。
【0103】
さらに、インストール処理部404はこれらの組み合わせごとに適用可能なライセンスファイルをライセンスファイル管理部405経由でライセンスファイルデータベース410から取得する。その後、上記組み合わせと関連付けてRAM203またはHDD211に一時的に保持する。
【0104】
ライセンスファイル管理装置405が一組のアプリケーション・複合機に対して複数のライセンスファイルを管理している場合、インストール処理部404はこれら複数のライセンスファイルをRAM203またはHDD211に保持する。
【0105】
次に、ステップS807では、インストール処理部404は、アプリケーションに適用するライセンスファイルが複数存在する際に、優先的に適用すべきライセンスファイルを決定するルールが存在するかどうかを判断する。
【0106】
ルールが存在する場合はステップS808に進む。
【0107】
ルールが存在しない場合はステップS809に進む。
【0108】
図14は、ステップS807で述べた優先的に適用すべきライセンスファイルを決定するルールをユーザが指定するためのライセンスファイル優先度選択画面の例である。
【0109】
1400はライセンスファイル優先度選択画面そのものである。
【0110】
1401は利用可能期限ラジオボタンで、ライセンスファイルの利用可能期限が長いものを優先的に選択するか、短いものを優先的に選択するかを決定するためのものである。
【0111】
例えば、無償の試用ライセンスは一般的に利用可能期限が短いものが多い。このようなライセンスを優先的に利用したい場合は、利用可能期限が短いものの優先度を高く設定すれば良い。
【0112】
1402は対象複合機ラジオボタンで、ライセンスファイルに記載されている複合機のシリアルナンバーの数が多いものを優先的に選択するか、少ないものを優先的に選択するかを決定するためのものである。
【0113】
ライセンスファイルの優先度を決定するための項目は、上記1401、1402に限定されるものではなく、他の項目が定められていても良い。
【0114】
ライセンスファイル管理装置405は、ユーザによって本画面に値が入力された場合、その値をUI制御部401を介して受け取り、ライセンスファイルデータベース410に保持する。
【0115】
なお、本実施形態においては、ライセンスファイルの優先度をライセンスファイル優先度選択画面1400にて指定するよう構成したが、外部の設定ファイルを参照するように構成しても良い。また、アプリケーションプログラムインストール装置101が固定で持つように構成しても良い。
【0116】
図8に戻って説明を続ける。
【0117】
ステップS808では、インストール処理部404が、上記ステップS807で指定されたルールに従って、ステップ806で作成したアプリケーション・複合機の組に関連付けられたライセンスファイルの並べ替えを行う。
【0118】
ステップS809では、インストール処理部404はステップS808の結果をUI制御部401に引渡し、UI制御部401がライセンスファイル選択画面を表示する。
【0119】
図15は、ライセンスファイル選択画面の例である。
【0120】
本図では、アプリケーション選択画面1200で「App1」、「App2」のアプリケーションが選択され、複合機選択画面1300で「ABC123」、「DEF456」の複合機が選択された際の表示例を示している。
【0121】
1500はライセンスファイル選択画面そのものである。
【0122】
1501はアプリケーション名で、図12のアプリケーション名1201と同一のものである。
【0123】
1502はシリアルナンバーで、図13のシリアルナンバー1301と同一のものである。
【0124】
1503はライセンスファイル名で、ステップ806で作成したアプリケーション・複合機の組に関連付けられたライセンスファイルのライセンスファイル名を表示する。
【0125】
表示するライセンスファイル名は、図11のライセンスファイル名1101と同一のものである。
【0126】
図11のライセンスファイルリスト1100を参照すると、アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「ABC123」の組に関連付けられたライセンスファイルは、「ライセンスA」、「ライセンスB」、「ライセンスC」の3個存在することが分かる。
【0127】
アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「ABC123」の組に対して、複数個のライセンスファイルが関連付けられているため、UI制御部401はドロップダウンリストを用いて複数個のライセンスファイルを表示している。
【0128】
また、ライセンスファイルリスト1100には、アプリケーション名「App2」、シリアルナンバー「ABC123」の組に関連付けられたライセンスファイルは存在しない。このため、UI制御部401はライセンスファイル名1503の値として「ライセンスが存在しません」と表示している。
【0129】
アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「DEF456」の組、およびアプリケーション名「App2」、シリアルナンバー「DEF456」の組に関しても、同様の手順でライセンスファイル名1503に表示すべき値を確定することができる。
【0130】
なお、本実施形態においては、アプリケーション・複合機の組に、複数のライセンスファイルが関連付けられている場合、ドロップダウンリストにてユーザの選択を促すよう構成したが、最優先のライセンスファイルを自動的に選択するよう構成しても良い。
【0131】
この場合、ライセンスファイル名1503にはユーザの選択を促すためのUIコントロールは表示されず、自動的に選択されたライセンスファイル名のみが表示される。
【0132】
図8に戻って説明を続ける。
【0133】
ステップS810では、UI制御部401はライセンスファイル選択画面1500上で、ユーザによるライセンスファイルの選択が完了したかどうかを判別する。
【0134】
ライセンスファイルの選択が完了したと判断した場合は、ステップS811に進む。
【0135】
ライセンスファイルの選択が完了していないと判断した場合は、ステップS810を繰り返す。
【0136】
ステップS811では、インストール処理部404はステップS810でユーザが選択したライセンスファイルの情報を、アプリケーション・複合機の組と関連付けてRAM203またはHDD211に一時的に保持する。
【0137】
次にステップS812では、インストール処理部404はステップS811に保持しているアプリケーション、複合機、ライセンスファイルの各種情報を用いて、複合機通信部407経由で対象複合機にアプリケーションをインストールする。
【0138】
図16は、ステップS812のアプリケーションインストール処理の一例を詳細に述べたフローチャートである。
【0139】
まずステップ1601では、インストール処理部404は、RAM203またはHDD211に保持されている複合機情報のうち、アプリケーション配信対象複合機のIPアドレス情報を取得する。その後、このIPアドレス情報を用いて複合機通信部407経由でアプリケーション配信対象複合機に接続する。通信プロトコルとしては例えばSOAPを使用することが考えられるが、これに限定されるものではない。
【0140】
次にステップS1602では、インストール処理部404は、ステップS1 601で通信を確立した複合機に対してアプリケーションインストール要求を送信する。
【0141】
更にステップS1603では、インストール処理部404は、RAM203またはHDD211に保持されているアプリケーション情報、ライセンスファイル情報を読み出す。その後、インストール処理部404は、アプリケーションファイルと、このアプリケーションおよび接続中の複合機の組に適合するライセンスファイルを複合機通信部407経由で複合機に送信する。
【0142】
アプリケーション配信対象複合機は、上記ステップS1602およびステップS1603によるアプリケーションプログラムインストール装置101からのインストール要求およびアプリケーションファイル、ライセンスファイルを受信する。その後、アプリケーション配信対象複合機はアプリケーションのインストール処理を実行し、その結果をアプリケーションプログラムインストール装置101に返信する。
【0143】
アプリケーションプログラムインストール装置101のインストール処理部404は、ステップS1604において複合機通信部407経由でインストール処理の結果を受信し、RAM203またはHDD211に保持する。
【0144】
ステップS1605では、インストール処理部404は、通信中の複合機に対して全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行したかどうかをを判別する。
【0145】
全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行したと判断した場合は、ステップS1606に進む。
【0146】
全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行していないと判断した場合は、ステップS1603に戻り、インストールしていないアプリケーションファイルに関してステップS1603、S1604の処理を実行する。
【0147】
ステップS1606では、インストール処理部404は、複合機通信部407経由で通信中の複合機との通信を切断する。
【0148】
ステップS1607では、RAM203またはHDD211に保持されている全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行したかどうかを判別する。
【0149】
全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行したと判断した場合は、本フローチャートを終了する。
【0150】
全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行していないと判断した場合は、ステップS1601に戻り、残りの複合機に対してステップS1601からS1606の処理を実行する。
【0151】
以上で図16のアプリケーションインストール処理のフローチャートの説明を終了する。
【0152】
図8に戻って説明を続ける。
【0153】
ステップS812のアプリケーションインストール処理が終了すると、本フローチャートは終了する。
【0154】
以上で図8のフローチャートの説明を終了する。
【0155】
以上で本実施形態の説明を終了する。
【符号の説明】
【0156】
101 アプリケーションプログラムインストール装置
102 複合機
500 アプリケーションファイル
600 ライセンスファイル
900 アプリケーションリスト
1000 複合機リスト
1100 ライセンスファイルリスト
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されたノードに対して、遠隔地からアプリケーションをインストールする際のアプリケーションプラグラムインストール技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークに接続されたノードに対して遠隔地からアプリケーションのインストールを行うための方法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ユーザはアプリケーションプログラムインストール装置にアプリケーションプログラムを事前登録し、ノードの探索を事前に行っておく。アプリケーションプログラムのインストールを実行する場合、ユーザはライセンスファイルを指定する。
【0004】
アプリケーションプログラムインストール装置は、ユーザに指定されたライセンスファイルの内容を解析し、インストールを許可されたアプリケーションプログラムの識別子とノードの識別子を取得する。
【0005】
そして、アプリケーションプログラムインストール装置は事前登録されているアプリケーションプログラムとノードの情報を利用して、アプリケーションプラグラムのインストールを実行する。
【0006】
なお、上記ライセンスファイルに記載されている内容は、第三者による改ざんを防止するため、暗号化されているのが通例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−205262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のアプリケーションプログラムインストール装置では、ユーザが指定したライセンスファイルを解析しなければ、アプリケーションプログラムとノードを特定することができなかった。ライセンスファイルを解析した結果、所望のアプリケーションプログラムとノード用のライセンスファイルでないことが判明すると、ユーザは別のライセンスファイルを選択しなおす必要があった。
【0009】
このため、複数のライセンスファイルを使って、複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールする場合、ユーザの負荷が非常に大きくなっていた。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールする際に、ユーザの負荷を軽減させることができるアプリケーションプログラムインストール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール装置において、上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理手段と、上記複合機を管理するための複合機管理手段と、上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理手段と、上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択手段と、上記複合機を選択させるための複合機選択手段と、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションと、上記複合機選択手段で選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理手段から抽出するための適用ライセンス抽出手段と、上記適用ライセンス抽出手段にて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定手段と、上記ライセンスファイル優先度決定手段にて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示手段と、上記ライセンスファイル表示手段にて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択手段と、上記ライセンスファイル選択手段で選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択手段で選択された複合機に、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストール手段と、を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール装置。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アプリケーションプログラムインストール装置は、ユーザがアプリケーションプログラムとノードを指定することによって、ライセンスファイルを自動的に選択することができるようになる。また、対象となるライセンスファイルが複数存在する際にも、優先順位をつけてユーザに提示することができるようになる。
【0013】
このため、ユーザは、所望のアプリケーションプログラムを所望のノードにインストールする際に、最適なライセンスファイルを確実かつ容易に選択できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態のシステムの構成図
【図2】アプリケーションプログラムインストール装置の内部構成図
【図3】複合機の内部構成図
【図4】アプリケーションプログラムインストール装置のソフトウェアの構成図
【図5】アプリケーションファイルの構成図
【図6】ライセンスファイルの構成図
【図7】複合機のソフトウェアモジュール階層図
【図8】第1の実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置のフローチャート
【図9】アプリケーションリストの例
【図10】複合機リストの例
【図11】ライセンスファイルリストの例
【図12】アプリケーション選択画面の例
【図13】複合機選択画面の例
【図14】ライセンス優先度選択画面の例
【図15】ライセンスファイル選択画面の例
【図16】第1の実施形態のアプリケーションインストール処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
本実施例では、アプリケーションプログラムインストール装置が1つ以上のアプリケーションプログラムを1つ以上のノードに配信する際の動作について説明する。
【0017】
図1は、アプリケーションプログラムインストール装置が動作するシステムの構成を示す図である。
【0018】
本図において、101は本実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置である。
【0019】
102から104は複合機に代表されるデバイスである。
【0020】
これらの機器はすべてLAN100によりネットワークに接続されている。
【0021】
図2は、アプリケーションプログラムインストール装置の内部構成について説明した図である。
【0022】
本実施形態のアプリケーションプログラムインストール装置101は、本図に示したようなアプリケーションプログラムインストール装置を実現可能なPCと同様の構成のPC上に実現される。ハードディスク(HDD)211には、後述のすべての説明で動作主体となる本実施形態に係る情報処理ソフトウェアのプログラムが格納される。後述のすべての説明において、特に断りのない限り、実行の主体はハード上はCPU201である。一方、ソフトウェア上の制御の主体は、ハードディスク(HDD)211に格納された情報処理ソフトウェアである。
【0023】
202はROMで、BIOSやブートプログラムが格納されている。203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209やポインティングデバイス(不図示)等からの指示入力を制御する。206はディスプレイコントローラ(DSPC)で、ディスプレイ(DSP)210の表示を制御する。207はディスクコントローラ(DKC)で、CD−ROM(不図示)、ハードディスク(HDD)211やフロッピー(登録商標)ディスクコントローラ(FDD)212などの記憶装置へのアクセスを制御するものである。ハードディスク(HDD)211およびフロッピーディスクコントローラ(FDD)212等には、ブートプログラム、オペレーティングシステム、データベース、情報処理アプリケーションおよびそのデータ等を記憶している。208はインタフェースコントローラ(IFC)で、LAN(Local Area Network)を介して他のネットワーク機器と情報を送受信する。
【0024】
これらの各構成要素間は、システムバス204上に配置される。
【0025】
また本実施形態においては、OSは例えば、ウィンドウズ(登録商標)(マイクロソフト社製)を想定しているが、これに限るものではない。
【0026】
なお、本実施形態に係る情報処理プログラムは、フロッピーディスクやCD−ROMなどの記憶媒体に格納された形で供給されても良い。その場合には図2に示すフロッピーディスクコントローラ(FDD)212または不図示のCD−ROMドライブなどによって記憶媒体からプログラムが読み取られ、ハードディスク(HDD)211にインストールされる。
【0027】
図3は、デバイス102、103、104の例として、複合機を想定し、その内部構成について説明した図である。
【0028】
本図において、301は複合機全体の制御を司るCPUであり、302はCPU301が実行する印刷処理プログラムやフォントデータを格納するROMである。303はCPU301のワークエリア、受信バッファ、画像描画に使用されるRAMである。304は、アプリケーションプログラムなどを記録するハードディスク(HDD)である。305は各種スイッチやボタン、並びに、メッセージ表示用の液晶表示部で構成される操作パネルである。操作パネル305は、ユーザがユーザ情報(ユーザID、パスワード、ドメイン)を入力もしくは選択するユーザ認証画面を表示することが可能である。306はネットワークに接続するためのネットワークインタフェースである。307は記録紙に印刷を行うプリンタエンジン、308は原稿を読み取るためのスキャナ、309はファクシミリの送受信を行うための通信部である。
【0029】
以下に、図面を参照して、図1における各コンポーネントのソフトウェア機能を説明する。
【0030】
図4は、アプリケーションプログラムインストール装置101上で稼動するソフトウェアの構成について説明した図である。
【0031】
UI制御部401は、複合機の管理者が本ソフトウェアを操作するためのグラフィカルユーザインタフェースを提供する。グラフィカルユーザインタフェースは、アプリケーションプログラムインストール装置101に備え付けられたディスプレイ210に表示されるよう構成される。もしくは、HTTPプロトコルを用いて、他のクライアントPCから利用可能なWebアプリケーションとして構成することも可能である。
【0032】
アプリケーション管理部402は、ユーザが登録したアプリケーションファイルの情報を管理する。アプリケーションファイルは、CABファイルや、JAR (Java(登録商標)ARchive)ファイル、ZIPファイルのように複数のファイルを圧縮して1ファイルで構成される。
【0033】
また、アプリケーション管理部402は、UI制御部401からアプリケーションファイルを受け取り、ファイルを伸張した後にマニフェストファイルを取り出す。
【0034】
さらに、アプリケーション管理部402は、マニフェストファイルを解析し、アプリケーション名や、アプリケーションID、バージョンなどのアプリケーション付属情報を取り出す。その後、アプリケーションファイルとともに、アプリケーションデータベース408に格納する。
【0035】
複合機管理部403は、複合機探索部406を介してネットワークに接続された複合機を探索する。複合機の探索は、SLP(Service Location Protocol)や、SNMP(Simple Network Management Protocol)など探索要求パケットを送信することによって実現可能である。探索により発見された複合機に対しては、さらに複合機通信部407を介して、複合機の詳細情報(機種名、シリアルナンバー、能力、状態、インストール済みアプリケーションなど)を取得することも可能である。複合機の所在情報(IPアドレス)と複合機から取得した情報は、複合機データベース409上の複合機リストに格納する。データベースに登録した情報は、UI制御部401を介してユーザが閲覧することも可能である。
【0036】
インストール処理部404は、UI制御部401からのインストール指示を受けて、複合機通信部407を介して複合機に接続し、アプリケーションを複合機にインストールするための処理を実行する。
【0037】
ライセンスファイル管理部405は、UI制御部401からライセンスファイルを受け取る。その後、ライセンスファイル管理部405は、前記ライセンスファイルからアプリケーションIDや対象複合機のシリアルナンバーなどを取り出し、前記ライセンスファイルとともに、ライセンスファイルデータベース410に格納する。
【0038】
図5は、アプリケーションファイルについて説明した図である。
【0039】
本図において、500はアプリケーションファイルそのものであり、CABファイルや、JAR(JavaARchive)ファイル、ZIPファイルのように複数のファイルを圧縮して1ファイルで構成する。
【0040】
アプリケーションファイル500の内部にはマニフェストファイル501を格納し、アプリケーション名や、本アプリケーションを一意に識別すためのアプリケーションID、バージョンなどのアプリケーション付属情報を記載する。プリケーションファイル500内のアプリケーションプログラム502は、第三者によるプログラムの改ざんなどを防止するため暗号化されている。アプリケーションファイルは、CDなどの記録媒体や、インターネットなどのメディアを介して使用者に配布する。
【0041】
図6は、ライセンスファイルについて説明した図である。
【0042】
600はライセンスファイルそのものである。ライセンスファイル600には、本ライセンスの対象となるアプリケーションID(Application−Id)が記載されている。また、アプリケーションのインストールを許可する複合機のシリアルナンバー(Serial−No)、利用可能期限(Validated−Period)などの情報も記載されている。アプリケーションIDは、アプリケーションを一意に特定するための識別子である。さらに、第三者による改ざんを防止するため、ライセンスキーなどの情報を暗号化してライセンスファイル内に格納する。
【0043】
アプリケーション使用者はアプリケーションを使用する機器のシリアルナンバーとアプリケーションのパッケージ内に含まれるライセンス証書番号(ID)を、FAX,郵便、電話、電子メール、インターネットなど何らかの形でライセンス発行者に伝える。
【0044】
ライセンス発行者はシリアルナンバーとライセンス証書番号(ID)とからライセンスファイルを生成し、CDなどの記録媒体や、インターネットなどのメディアを介してアプリケーション使用者に配布する。
【0045】
図7は、複合機102、103、104のソフトウェアモジュール階層について説明した図である。
【0046】
ソフトウェアモジュールはオペレーティングシステム(OS)701を有している。OS701の上には、各種機器制御のためのコントローラモジュール702を有し、その上にプログラムを逐次実行するためのインタプリタ703を有する。インタプリタ703の上には、動的に着脱可能な複数のアプリケーション群を管理するためのアプリケーション管理部704を有する。各種機能を実現するアプリケーション707、708、709は、このアプリケーション管理部704の管理下で動作する。インタプリタ703を介して複合機のサービスを提供するためのアプリケーションモジュールを動作させることができる。例えば、アプリケーションインストーラ705により、アプリケーションが複合機に組み込まれるのに応答して、アプリケーション管理部704はアプリケーション707、708、709を管理対象として追加する。さらに複合機内からアプリケーションプログラムが削除されるのに応答して、アプリケーション管理部704はアプリケーション707、708、709を管理対象から外すことができる。
【0047】
また、上記インストールやアンインストールを行うためのアプリケーションインストーラ705自身も、このアプリケーション管理部704の上で動作させることができる。
【0048】
アプリケーションは複合機と協働して各種処理をユーザに提供する。例えば、画像の加工、圧縮を行うアプリケーション、印刷制限などの部門管理を行うアプリケーション、アプリケーションの一部として組み込まれるプラグインモジュールなどを例としてあげることができる。また、複合機の遠隔管理を行うアプリケーション、複合機のフィニッシャなどのユニットを制御して製本を行わせるアプリケーション、特定の文書データの変換・解析アプリケーションも一例である。更に、いわゆるワープロソフトのような文書作成プログラム、スケジュール管理プログラム、表計算プログラム、データベース管理プログラム、さらにはインターネットを介したプリントサービスを実現するためのサーバプログラムなども一例である。
【0049】
アプリケーションインストーラ705は、アプリケーションプログラムインストール装置からネットワーク通信部706を介してアプリケーションファイルとライセンスファイルを取得する。その後、アプリケーションファイルとライセンスファイルのフォーマットや情報が正規のものであるかどうか検証した上で、アプリケーションのインストール処理を実行する。さらに不正なユーザからのインストール指示を防止するため、ネットワーク通信部706を介してアクセスするユーザを認証するための機能を備える。
【0050】
さて、アプリケーションプログラムインストール装置101が複数のアプリケーションプログラムを複数のノードにインストールするために、アプリケーションプログラムインストール装置101は図8のフローチャートを実行する。
【0051】
例えば、ユーザがUIからメニューを選択したなどの処理をUI制御部401が検知し、UI制御部401がアプリケーション管理部402を起動することにより、本フローチャートが開始される。
【0052】
本図において、ステップS801では、アプリケーション管理部402がUI制御部401経由でユーザからのアプリケーション追加要求を受け付け、アプリケーションデータベース408のアプリケーションリストに保存する。
【0053】
アプリケーション追加要求には、追加するアプリケーションの実体が含まれていても良いし、アプリケーションの実体は外部の装置(例えばFTPサーバなど)に配置し、その実体へのパス情報のみが含まれていても良い。
【0054】
図9は、アプリケーションデータベース408に保存されたアプリケーションリストの例である。
【0055】
900はアプリケーションリストそのものである。
【0056】
901はアプリケーション名で、本リストに登録されたアプリケーションの名称を格納するための領域である。
【0057】
902はアプリケーションIDで、本リストに登録されたアプリケーションのIDを格納するための領域である。
【0058】
903はバージョンで、本リストに登録されたアプリケーションのバージョンを格納するための領域である。
【0059】
904はパス情報で、本リストに登録されたアプリケーションの登録場所を格納するための領域である。
【0060】
本図の例においては、アプリケーション名「App1」と「App2」の登録場所は同一装置内であるが、アプリケーション名「App3」の登録場所はFTPサーバ内であることが分かる。
【0061】
図8に戻って説明を続ける。
【0062】
ステップS802では、複合機管理部403が複合機探索部406を介してネットワークに接続された複合機を探索する。さらに、複合機管理部403は複合機通信部407を介して探索された複合機の詳細情報を取得し、複合機データベース409の複合機リストに保存する。
【0063】
図10は、複合機データベース409に保存された複合機リストの例である。
【0064】
1000は複合機リストそのものである。
【0065】
1001はシリアルナンバーで、複合機のシリアルナンバーを格納するための領域である。
【0066】
1002はIPアドレスで、複合機のIPアドレスを格納するための領域である。
【0067】
1003は製品名で、複合機の製品名を格納するための領域である。
【0068】
1004はインストール済みアプリケーションで、複合機にインストールされているアプリケーションプログラムを列挙するための領域である。
なお、複合機リスト1000には、1001から1004の詳細情報以外に、例えば、複合機のニックネーム、複合機の設置場所等の情報が含まれていても良い。
【0069】
図8に戻って説明を続ける。
【0070】
ステップS803では、ライセンスファイル管理部405がUI制御部401経由でユーザからのライセンスファイル追加要求を受け付け、ライセンスファイルデータベース410のライセンスファイルリストに保存する。
【0071】
図11は、ライセンスファイルデータベース410に保存されたライセンスファイルリストの例である。
【0072】
1100はライセンスファイルリストそのものである。
【0073】
1101はライセンスファイル名で、本ライセンスファイルの名称を格納するための領域である。ライセンスファイル名1101に格納される値の例として、ライセンスファイルのファイル名を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
1102はアプリケーションIDで、本ライセンスの対象となるアプリケーションのIDを格納するための領域である。
【0075】
1103は複合機シリアルナンバーで、アプリケーションのインストールを許可する複合機のシリアルナンバーを格納するための領域である。
【0076】
1104は利用可能期限で、アプリケーションの利用を許可された複合機においてアプリケーションを利用することができる期間を格納するための領域である。
【0077】
図8に戻って説明を続ける。
【0078】
ステップS804では、UI制御部401はアプリケーション選択画面からユーザからの入力を受け付け、アプリケーション管理部402に入力結果を渡す。
【0079】
アプリケーション管理部402は上記入力結果からユーザが選択したアプリケーションを特定し、アプリケーションデータベース408からアプリケーションの情報を引き出す。
【0080】
アプリケーション管理部402は引き出した情報を一時的にRAM203またはHDD211に保持する。
【0081】
図12は、アプリケーション選択画面の例である。
【0082】
1200はアプリケーション選択画面そのものである。
【0083】
1201はアプリケーション名で、図9のアプリケーション名901の値を表示する。
【0084】
「App1」などのアプリケーション名の前には、ユーザによって選択可能なチェックボックスが配置されている。
【0085】
1202はアプリケーションIDで、図9のアプリケーションID902の値を表示する1203はバージョンで図9のバージョン903の値を表示する。
【0086】
図8のステップS804によって、ユーザによるチェックボックス選択がなされると、UI制御部401は、選択されたアプリケーションの情報をアプリケーション管理部402に引き渡す。
【0087】
図8に戻って説明を続ける。
【0088】
ステップS805では、UI制御部401は複合機選択画面からユーザの入力を受け付け、複合機管理部403に入力結果を渡す。
【0089】
複合機管理部403は上記入力結果からユーザが選択した複合機を特定し、複合機データベース409から複合機の情報を引き出す。
【0090】
複合機管理部403は引き出した情報を一時的にRAM203またはHDD211に保持する。
【0091】
図13は、複合機選択画面の例である。
【0092】
1300は複合機選択画面そのものである。
【0093】
1301はシリアルナンバーで、図10のシリアルナンバー1001の値を表示する。
【0094】
「ABC123」などのシリアルナンバーの前には、ユーザによって選択可能なチェックボックスが配置されている。
【0095】
1302はIPアドレスで、図10のIPアドレス1002の値を表示する。
【0096】
1303は製品名で、図10の製品名1003の値を表示する。
【0097】
1304はインストール済みアプリケーションで、図10のインストール済みアプリケーション1004の値を表示する。
【0098】
なお、複合機リスト1000に、1001から1004の詳細情報以外の情報が格納されている場合は、必要に応じて複合機選択画面1300に表示してもよい。
【0099】
図8に戻って説明を続ける。
【0100】
ステップS806では、インストール処理部404が、上記ステップS804で選択されたアプリケーションと上記ステップS805で選択された複合機を組み合わせる。
【0101】
例えば、ユーザがアプリケーション名「App1」と「App2」のアプリケーションを選択し、また、シリアルナンバー「ABC123」と「DEF456」の複合機を選択したとする。
【0102】
この場合、インストール処理部404は(App1、ABC123)、(App1、DEF456)、(App2、ABC123)、(App2、DEF456)という4つの組み合わせを作成する。
【0103】
さらに、インストール処理部404はこれらの組み合わせごとに適用可能なライセンスファイルをライセンスファイル管理部405経由でライセンスファイルデータベース410から取得する。その後、上記組み合わせと関連付けてRAM203またはHDD211に一時的に保持する。
【0104】
ライセンスファイル管理装置405が一組のアプリケーション・複合機に対して複数のライセンスファイルを管理している場合、インストール処理部404はこれら複数のライセンスファイルをRAM203またはHDD211に保持する。
【0105】
次に、ステップS807では、インストール処理部404は、アプリケーションに適用するライセンスファイルが複数存在する際に、優先的に適用すべきライセンスファイルを決定するルールが存在するかどうかを判断する。
【0106】
ルールが存在する場合はステップS808に進む。
【0107】
ルールが存在しない場合はステップS809に進む。
【0108】
図14は、ステップS807で述べた優先的に適用すべきライセンスファイルを決定するルールをユーザが指定するためのライセンスファイル優先度選択画面の例である。
【0109】
1400はライセンスファイル優先度選択画面そのものである。
【0110】
1401は利用可能期限ラジオボタンで、ライセンスファイルの利用可能期限が長いものを優先的に選択するか、短いものを優先的に選択するかを決定するためのものである。
【0111】
例えば、無償の試用ライセンスは一般的に利用可能期限が短いものが多い。このようなライセンスを優先的に利用したい場合は、利用可能期限が短いものの優先度を高く設定すれば良い。
【0112】
1402は対象複合機ラジオボタンで、ライセンスファイルに記載されている複合機のシリアルナンバーの数が多いものを優先的に選択するか、少ないものを優先的に選択するかを決定するためのものである。
【0113】
ライセンスファイルの優先度を決定するための項目は、上記1401、1402に限定されるものではなく、他の項目が定められていても良い。
【0114】
ライセンスファイル管理装置405は、ユーザによって本画面に値が入力された場合、その値をUI制御部401を介して受け取り、ライセンスファイルデータベース410に保持する。
【0115】
なお、本実施形態においては、ライセンスファイルの優先度をライセンスファイル優先度選択画面1400にて指定するよう構成したが、外部の設定ファイルを参照するように構成しても良い。また、アプリケーションプログラムインストール装置101が固定で持つように構成しても良い。
【0116】
図8に戻って説明を続ける。
【0117】
ステップS808では、インストール処理部404が、上記ステップS807で指定されたルールに従って、ステップ806で作成したアプリケーション・複合機の組に関連付けられたライセンスファイルの並べ替えを行う。
【0118】
ステップS809では、インストール処理部404はステップS808の結果をUI制御部401に引渡し、UI制御部401がライセンスファイル選択画面を表示する。
【0119】
図15は、ライセンスファイル選択画面の例である。
【0120】
本図では、アプリケーション選択画面1200で「App1」、「App2」のアプリケーションが選択され、複合機選択画面1300で「ABC123」、「DEF456」の複合機が選択された際の表示例を示している。
【0121】
1500はライセンスファイル選択画面そのものである。
【0122】
1501はアプリケーション名で、図12のアプリケーション名1201と同一のものである。
【0123】
1502はシリアルナンバーで、図13のシリアルナンバー1301と同一のものである。
【0124】
1503はライセンスファイル名で、ステップ806で作成したアプリケーション・複合機の組に関連付けられたライセンスファイルのライセンスファイル名を表示する。
【0125】
表示するライセンスファイル名は、図11のライセンスファイル名1101と同一のものである。
【0126】
図11のライセンスファイルリスト1100を参照すると、アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「ABC123」の組に関連付けられたライセンスファイルは、「ライセンスA」、「ライセンスB」、「ライセンスC」の3個存在することが分かる。
【0127】
アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「ABC123」の組に対して、複数個のライセンスファイルが関連付けられているため、UI制御部401はドロップダウンリストを用いて複数個のライセンスファイルを表示している。
【0128】
また、ライセンスファイルリスト1100には、アプリケーション名「App2」、シリアルナンバー「ABC123」の組に関連付けられたライセンスファイルは存在しない。このため、UI制御部401はライセンスファイル名1503の値として「ライセンスが存在しません」と表示している。
【0129】
アプリケーション名「App1」、シリアルナンバー「DEF456」の組、およびアプリケーション名「App2」、シリアルナンバー「DEF456」の組に関しても、同様の手順でライセンスファイル名1503に表示すべき値を確定することができる。
【0130】
なお、本実施形態においては、アプリケーション・複合機の組に、複数のライセンスファイルが関連付けられている場合、ドロップダウンリストにてユーザの選択を促すよう構成したが、最優先のライセンスファイルを自動的に選択するよう構成しても良い。
【0131】
この場合、ライセンスファイル名1503にはユーザの選択を促すためのUIコントロールは表示されず、自動的に選択されたライセンスファイル名のみが表示される。
【0132】
図8に戻って説明を続ける。
【0133】
ステップS810では、UI制御部401はライセンスファイル選択画面1500上で、ユーザによるライセンスファイルの選択が完了したかどうかを判別する。
【0134】
ライセンスファイルの選択が完了したと判断した場合は、ステップS811に進む。
【0135】
ライセンスファイルの選択が完了していないと判断した場合は、ステップS810を繰り返す。
【0136】
ステップS811では、インストール処理部404はステップS810でユーザが選択したライセンスファイルの情報を、アプリケーション・複合機の組と関連付けてRAM203またはHDD211に一時的に保持する。
【0137】
次にステップS812では、インストール処理部404はステップS811に保持しているアプリケーション、複合機、ライセンスファイルの各種情報を用いて、複合機通信部407経由で対象複合機にアプリケーションをインストールする。
【0138】
図16は、ステップS812のアプリケーションインストール処理の一例を詳細に述べたフローチャートである。
【0139】
まずステップ1601では、インストール処理部404は、RAM203またはHDD211に保持されている複合機情報のうち、アプリケーション配信対象複合機のIPアドレス情報を取得する。その後、このIPアドレス情報を用いて複合機通信部407経由でアプリケーション配信対象複合機に接続する。通信プロトコルとしては例えばSOAPを使用することが考えられるが、これに限定されるものではない。
【0140】
次にステップS1602では、インストール処理部404は、ステップS1 601で通信を確立した複合機に対してアプリケーションインストール要求を送信する。
【0141】
更にステップS1603では、インストール処理部404は、RAM203またはHDD211に保持されているアプリケーション情報、ライセンスファイル情報を読み出す。その後、インストール処理部404は、アプリケーションファイルと、このアプリケーションおよび接続中の複合機の組に適合するライセンスファイルを複合機通信部407経由で複合機に送信する。
【0142】
アプリケーション配信対象複合機は、上記ステップS1602およびステップS1603によるアプリケーションプログラムインストール装置101からのインストール要求およびアプリケーションファイル、ライセンスファイルを受信する。その後、アプリケーション配信対象複合機はアプリケーションのインストール処理を実行し、その結果をアプリケーションプログラムインストール装置101に返信する。
【0143】
アプリケーションプログラムインストール装置101のインストール処理部404は、ステップS1604において複合機通信部407経由でインストール処理の結果を受信し、RAM203またはHDD211に保持する。
【0144】
ステップS1605では、インストール処理部404は、通信中の複合機に対して全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行したかどうかをを判別する。
【0145】
全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行したと判断した場合は、ステップS1606に進む。
【0146】
全てのアプリケーションファイルのインストール処理を実行していないと判断した場合は、ステップS1603に戻り、インストールしていないアプリケーションファイルに関してステップS1603、S1604の処理を実行する。
【0147】
ステップS1606では、インストール処理部404は、複合機通信部407経由で通信中の複合機との通信を切断する。
【0148】
ステップS1607では、RAM203またはHDD211に保持されている全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行したかどうかを判別する。
【0149】
全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行したと判断した場合は、本フローチャートを終了する。
【0150】
全ての複合機に対してアプリケーションインストール処理を実行していないと判断した場合は、ステップS1601に戻り、残りの複合機に対してステップS1601からS1606の処理を実行する。
【0151】
以上で図16のアプリケーションインストール処理のフローチャートの説明を終了する。
【0152】
図8に戻って説明を続ける。
【0153】
ステップS812のアプリケーションインストール処理が終了すると、本フローチャートは終了する。
【0154】
以上で図8のフローチャートの説明を終了する。
【0155】
以上で本実施形態の説明を終了する。
【符号の説明】
【0156】
101 アプリケーションプログラムインストール装置
102 複合機
500 アプリケーションファイル
600 ライセンスファイル
900 アプリケーションリスト
1000 複合機リスト
1100 ライセンスファイルリスト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール装置において、
上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理手段と、
上記複合機を管理するための複合機管理手段(S802、1000)と、
上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理手段と、
上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択手段と、
上記複合機を選択させるための複合機選択手段と、
上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションと、上記複合機選択手段で選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理手段から抽出するための適用ライセンス抽出手段と、
上記適用ライセンス抽出手段にて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定手段と、
上記ライセンスファイル優先度決定手段にて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示手段と、
上記ライセンスファイル表示手段にて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択手段と、
上記ライセンスファイル選択手段で選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択手段で選択された複合機に、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストール手段と、
を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項2】
ライセンスファイル優先度決定手段は、ライセンスの利用可能期限の長短を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項3】
ライセンスファイル優先度決定手段は、
ライセンスを適用可能な複合機の数の大小を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項4】
ライセンスファイル選択手段は、ライセンスファイル優先度決定手段にて決定した優先度に従って自動的にライセンスファイルを選択することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項5】
ライセンスファイル選択手段は、ライセンスファイル表示手段にて表示された画面上で、ユーザに任意の1つのライセンスファイルを選択させることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項6】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール方法において、
上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理ステップと、
上記複合機を管理するための複合機管理ステップと、
上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理ステップと、
上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択ステップと、
上記複合機を選択させるための複合機選択ステップと、
上記アプリケーション選択ステップで選択されたアプリケーションと、上記複合機選択ステップで選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理ステップから抽出するための適用ライセンス抽出ステップと、
上記適用ライセンス抽出ステップにて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定ステップと、
上記ライセンスファイル優先度決定ステップにて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示ステップと、
上記ライセンスファイル表示ステップにて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択ステップと、
上記ライセンスファイル選択ステップで選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択ステップで選択された複合機に、上記アプリケーション選択ステップで選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストールステップと、
を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項7】
ライセンスファイル優先度決定ステップは、ライセンスの利用可能期限の長短を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項8】
ライセンスファイル優先度決定ステップは、ライセンスを適用可能な複合機の数の大小を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項9】
ライセンスファイル選択ステップは、ライセンスファイル優先度決定ステップにて決定した優先度に従って自動的にライセンスファイルを選択することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項10】
ライセンスファイル選択ステップは、ライセンスファイル表示ステップにて表示された画面上で、ユーザに任意の1つのライセンスファイルを選択させることを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項1】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール装置において、
上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理手段と、
上記複合機を管理するための複合機管理手段(S802、1000)と、
上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理手段と、
上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択手段と、
上記複合機を選択させるための複合機選択手段と、
上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションと、上記複合機選択手段で選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理手段から抽出するための適用ライセンス抽出手段と、
上記適用ライセンス抽出手段にて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定手段と、
上記ライセンスファイル優先度決定手段にて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示手段と、
上記ライセンスファイル表示手段にて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択手段と、
上記ライセンスファイル選択手段で選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択手段で選択された複合機に、上記アプリケーション選択手段で選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストール手段と、
を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項2】
ライセンスファイル優先度決定手段は、ライセンスの利用可能期限の長短を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項3】
ライセンスファイル優先度決定手段は、
ライセンスを適用可能な複合機の数の大小を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項4】
ライセンスファイル選択手段は、ライセンスファイル優先度決定手段にて決定した優先度に従って自動的にライセンスファイルを選択することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項5】
ライセンスファイル選択手段は、ライセンスファイル表示手段にて表示された画面上で、ユーザに任意の1つのライセンスファイルを選択させることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションプログラムインストール装置。
【請求項6】
ライセンスを付与することによって使用可能となるアプリケーションを複合機にインストールするアプリケーションプログラムインストール方法において、
上記複合機にインストールするアプリケーションを管理するためのアプリケーション管理ステップと、
上記複合機を管理するための複合機管理ステップと、
上記アプリケーションに使用許諾を与えるためのライセンスを管理するためのライセンス管理ステップと、
上記アプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択ステップと、
上記複合機を選択させるための複合機選択ステップと、
上記アプリケーション選択ステップで選択されたアプリケーションと、上記複合機選択ステップで選択された複合機の組み合わせ毎に、適用可能なライセンスファイルを上記ライセンス管理ステップから抽出するための適用ライセンス抽出ステップと、
上記適用ライセンス抽出ステップにて複数のライセンスが抽出された際に、ライセンスファイルの優先度を決定するライセンスファイル優先度決定ステップと、
上記ライセンスファイル優先度決定ステップにて決定された優先度に従って、ライセンスファイルを並べ替えて表示するライセンスファイル表示ステップと、
上記ライセンスファイル表示ステップにて表示された複数のライセンスファイルのうち、任意の1つを選択するためのライセンスファイル選択ステップと、
上記ライセンスファイル選択ステップで選択されたライセンスファイルを用いて、上記複合機選択ステップで選択された複合機に、上記アプリケーション選択ステップで選択されたアプリケーションをインストールするためのアプリケーションインストールステップと、
を持つことを特徴とするアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項7】
ライセンスファイル優先度決定ステップは、ライセンスの利用可能期限の長短を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項8】
ライセンスファイル優先度決定ステップは、ライセンスを適用可能な複合機の数の大小を基にして優先度を決定することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項9】
ライセンスファイル選択ステップは、ライセンスファイル優先度決定ステップにて決定した優先度に従って自動的にライセンスファイルを選択することを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【請求項10】
ライセンスファイル選択ステップは、ライセンスファイル表示ステップにて表示された画面上で、ユーザに任意の1つのライセンスファイルを選択させることを特徴とする請求項6に記載のアプリケーションプログラムインストール方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−83872(P2012−83872A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−228100(P2010−228100)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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