説明

アライグマ用罠

【課題】アライグマを効率的に捕獲する罠の提供。
【解決手段】アライグマが前肢を入れる筒状部13と、筒状部の先方に存し、基板部3に対して揺動自在に取り付けられたトリガーと、基板部に対して揺動自在に取り付けられると共に、トリガーが揺動することで係止状態から解放されるストッパー部材7と、ストッパー部材の揺動により回転阻止状態から解放される棒状の巻き取り部材と、巻き取り部材の係止部に係止されると共に、台部上で輪形に装備される結束バンドと、巻き取り部材に回転力を付与する弾性体9と、トリガー及びストッパー部材が揺動可能に取り付けられる基板部と、基板部及び巻き取り部材が取り付けられる板状の台部2と、筒状部、トリガー、ストッパー部材、巻き取り部材、結束バンド、弾性体、基板部及び台部を内部に装備すると共に、筒状部と合致する孔部を設けたハウジングと、ハウジングに取り付けられる固定紐10とにより構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小動物を捕獲するための罠、より詳しくはアライグマを捕獲するための罠に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本においてアライグマの個体数が増加している。これは外来種であるアライグマの天敵が日本国内にいないこと、雑食性で小型の哺乳類、野鳥とその卵、魚類、両生類、爬虫類、昆虫類、果実、野菜、穀類などを餌とすることが可能であること、その結果、森林、湿地帯から都市部まで、幅広い環境下で生息することが可能であること、などが原因といわれている。
【0003】
かかる個体数の増加に伴い、アライグマを原因とする様々な被害が多発している。具体的には農作物を食い荒らす農作物被害、人家の屋根裏に侵入して繁殖したり、ゴミを食い荒らしたりする生活環境被害などである。また、北米では狂犬病の主要媒介動物となっていることから、動物由来感染症の媒介の恐れも懸念される。更には、在来種(カエルや野鳥の卵・ヒナ等)を捕食して減少させたり、在来種(タヌキやキツネ)と競合した結果生息場所を奪い取ったりする行動が危惧されており、生態系の影響が懸念される。そこで、アライグマを防除する様々な施策がとられており、具体的な捕獲方法としては、箱罠による捕獲とエッグトラップ(商品名)による捕獲が一般的に行われている。
【0004】
一般的な箱罠は、動物を収納する本体に動物をおびき寄せるための入口を設け、この入口を開閉する扉を、本体に対して水平回動若しくは上下回動自在に設けたものである。当該扉は入口を塞ぐ方向にバネによって付勢されており、入口を開けた状態で扉を一旦係止して動物が本体内に侵入するのを待ち、本体内に動物が侵入して本体内のトリガーに取り付けたエサを動物がつついた瞬間に、前記扉の係止状態を解除してバネの弾性作用によって扉を回動させ、この扉で入口を塞ぐことで侵入した動物を捕獲できる構成となっている。かかる箱罠に関する改良発明として、特開2005−87072号公報記載の発明などがある。
【0005】
一方、アライグマを専用に捕獲するために開発されたワナであるエッグトラップ(Egg Trap社製・米国特許4,633,610)は、本体下部の開口部からアライグマが前肢(手)を入れ、トリガーを掴んで手前に引くことでスプリングキャッチが外れ、スプリングと一体化された棒状の捕捉部が掌を圧迫することで前肢を保定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−87072号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】アメリカ合州国特許公報第4,633,610号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記エッグトラップには、以下のような利点がある。
【0009】
(1)アライグマ以外の動物の混獲を防止できる。
【0010】
(2)小動物による餌の持ち逃げや誤作動率を軽減できる。
【0011】
(3)箱罠に対する警戒心の強い個体の捕獲が可能である。
【0012】
(4)罠の購入・運搬・管理に係るコストを軽減できる。
【0013】
(5)設置環境の選択性が高く、水辺や湿地などにも設置が可能である。
【0014】
しかし、エッグトラップをセットするためには強力なスプリングで付勢された棒状の捕捉部を、スプリングキャッチによる係止位置まで移動させねばならない。かかる作業には専用工具が必要であると共に強い力も必要となり、危険であると共にセッティングのための労力が大きなものになりがちである。
【0015】
また、アライグマの前肢を捕捉部で強烈に圧迫するため、捕獲されたアライグマへ与える苦痛も甚大なものとなる。
【0016】
そこで本発明は前記エッグトラップの持つ利点を有しながら、更にはセッティングが容易であり、しかも捕捉したアライグマへ与える苦痛も少ないアライグマ用罠、その他アライグマと似た習性を有する小動物を捕獲可能な小動物用罠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明に係るアライグマ用罠は、以下のように構成する。
【0018】
請求項1: アライグマが前肢を入れる筒状部と、筒状部の先方に存し、基板部に対 して揺動自在に取り付けられたトリガーと、基板部に対して揺動自在に取 り付けられると共に、トリガーが揺動することで係止状態から解放される ストッパー部材と、ストッパー部材の揺動により回転阻止状態から解放さ れる、回転自在且つ結束バンドを係止するための係止部を有する、棒状の 巻き取り部材と、巻き取り部材の係止部に係止されると共に、台部上で輪 形に装備される結束バンドと、巻き取り部材に回転力を付与する弾性体 と、トリガー及びストッパー部材が揺動可能に取り付けられる基板部と、 ハウジング内に装備され、基板部及び巻き取り部材が取り付けられる板状 の台部と、筒状部、トリガー、ストッパー部材、巻き取り部材、結束バン ド、弾性体、基板部及び台部を内部に装備すると共に、筒状部と合致する 孔部を設けたハウジングと、ハウジングに取り付けられる固定紐とにより 構成する。
【0019】
請求項2: 請求項1記載のアライグマ用罠において、基板部に対して揺動自在に取 り付けられると共に、トリガーが揺動することで係止状態から解放される 板状の揺動片と、基板部に対して揺動自在に取り付けられると共に、揺動 片に当接することで揺動運動が一定範囲に制御される、板状のストッパー 片と、によりストッパー部材を形成し、更に、巻き取り部材を、ストッ パー片と当接することにより、弾性体に復元力を付与する方向には回転可 能であるが復元力を解放する方向には回転が阻止されるように構成する。
【0020】
請求項3: 請求項1又は2に記載のアライグマ用罠において、台部上に結束バンド を輪形に保つための、湾曲形状のガイド部を設ける。
【0021】
請求項4: 請求項1乃至3いずれかに記載のアライグマ用罠において、台部上に カッター部材を設ける。
【発明の効果】
【0022】
アライグマは視力が余りよくなく、餌を手で触って確認するという習性を有する。かかる習性を利用して捕獲するため、本発明では前肢を入れる筒状部をハウジング内に装備し、その前方におとり餌を取り付けるためのトリガーが設けてある。アライグマはおとり餌を触って確認しようと筒状部に前肢を入れ、トリガーを引く。すると結束バンドを巻き取るための巻き取り部材が回転し、結果、結束バンドが締まりアライグマの前肢を捕捉するのである。
【0023】
かように本発明はアライグマの習性を利用して捕獲する罠であり、猫等の他の小動物を誤って捕獲することを防止でき、また、小動物による餌の持ち逃げや誤作動率を軽減できるのである。また、箱罠のような大掛かりな罠ではないので、大掛かりな装置に対して警戒心を有する個体の捕獲も可能となる。
【0024】
更には箱罠に比べ小型の罠ゆえに、罠の購入・運搬・管理に係るコストを軽減できる。また、紐で固定するだけで設置できるので、水辺や湿地などにも設置が可能である。
【0025】
本発明では結束バンドという一度締まると緩めることは出来ない部材を用いて捕捉するため、エッグトラップのように常に強烈にアライグマの前肢を締め付け続ける必要はなく、捕捉された固体に与える苦痛を軽減できるのである。同様にエッグトラップのように強力なスプリングで捕捉部を付勢する必要がないので、セッティングも容易なものとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の分解斜視図。
【図2】a、b ストッパー部材及び巻き取り部材近傍の構成図。
【図3】a、b 結束バンドの装着状態を示す説明図。
【図4】a、b カッター部材の態様を示す説明斜視図。
【図5】本発明の分解構成図。
【図6】本発明の全体図。
【図7】a 結束バンドの正面図。
【0027】
b 同、平面図。
【0028】
c 同、ヘッド部近傍の断面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1に示すように本発明に係るアライグマ用罠はハウジング1と、一方のハウジング1内に装備される板状の台部2と、台部2上に垂設される板状の基板部3と、台部2下に取り付けられる筒状部13と、基板部3に対して揺動自在に取り付けられる略L字型のトリガー4と、基板部3に対して揺動自在に取り付けられる板状の揺動片5と、基板部3に対して揺動自在に取り付けられる板状のストッパー片6と、台部2に貫通して設けられる棒状の巻き取り部材8と、巻き取り部材8に回転力を付与する弾性体9と、ハウジング1に取り付けられる固定紐10と、図1には示されていない結束バンド11とにより成るものである。
【0030】
ハウジング1は二つの筒状体1a、1bより成り、両者はヒンジ14により開閉自在に設けられている。筒状体1a、1bを一体にする手段は係るヒンジによることに限定されるものではなく、ネジ溝をきり、両者をはめ込むといった方法でもよいし、その他任意の方法で構わない。
【0031】
ハウジング1はステンレス等の錆びない金属で構成されるが、プラスチック等の合成樹脂を用いることも可能である。筒状体1a、1bにおける筒状とは広義の概念であり、その形状は円筒形状でも、角柱状でも卵型等でも構わない。
【0032】
筒状体1aには固定紐10が取り付けられている。この固定紐10は本発明に係る罠本体を固定するために用いられる。つまり地面に打ち込んだ棒や木の枝等にこの固定紐10で罠本体を固定し、罠にかかったアライグマが罠本体ごと逃げることを防止するのである。
【0033】
板状の台部2は筒状体1b内に装備される。台部2の一方側(筒状体1a側)には基板部3が立設され、他方側(筒状体1b側)には筒状部13が取り付けられる。
【0034】
筒状部13は空洞の円筒型材であり一方開口はハウジング1bに設けた孔部12に合致し、他方開口は台部12に設けた孔部2bに合致する。
【0035】
台部2に立設される基板部3は板状体であり、トリガー4、揺動片5及びストッパー片6が揺動自在に取り付けられている。ここにトリガー4は揺動軸4cを中心に揺動するものであり、揺動片5及びストッパー片6は揺動軸15を中心に揺動するものである。
【0036】
トリガー4は板材を屈曲させL字型形状となしたものであり、揺動片5に設けた切欠き部5aに係止される棒部材4bが設けられている。トリガー4と基板部3との間には引張バネ16が介在させてあり、トリガー4が下方に引かれた際に、元の位置に戻す方向に付勢されるものである。
【0037】
本発明に係るストッパー部材7とは、揺動片5及びストッパー片6より成るものであり、巻き取り部材8の回動を阻止する働きをなすものである。
【0038】
ここに揺動片5は板材であり、その上部に切欠き部5aを有する。切欠き部5aは略L型形状を呈し、屈曲した端部にトリガー4を形成する棒部材4bが係止される。ストッパー片6は板材であり、その上部に揺動片5と当接可能な棒部材6aが設けてある。
【0039】
揺動片5とストッパー部材6との間にはねじりコイルばねである弾性体17が介在させてあり、ストッパー片6を揺動片5に当接する方向に揺動するよう付勢してある。
【0040】
巻き取り部材8は棒状体であり台部2に回動可能に貫通されている。台部2と巻き取り部材8との間、あるいは巻き取り部材8と巻き取り部材支持体18との間には弾性体9が介在させてある。弾性体9の一方端は巻き取り部材8に取り付けられており、他方端は台部2あるいは巻き取り部材支持体18に取り付けられている。ここに巻き取り部材支持体18は屈曲された板状体であり、その端部は台部2に固定されている。かように弾性体9が台部2と巻き取り部材8との間に、あるいは巻き取り部材8と巻き取り部材支持体18との間に介在されているがゆえに、巻き取り部材8を弾性体9に復元力を付与する方向に回転させれば、巻き取り部材8に復元回転力を付与することが可能となる。
【0041】
弾性体9は図2においてはコイルばねを用いているが、その作用はぜんまいばねと同様なものである。つまり巻き取り部材8を回転させることでコイル径が小さくなり、つまり復元力が付与され、巻き取り部材8を回転させることが可能となるのである。なお、弾性体9は図2で示されるコイルばねによらなくとも、通常のぜんまいばねを使用してもよい。
【0042】
巻き取り部材8の底部には六角柱形状の凹部が設けてあり(不図示)、六角レンチ19で回転させ復元力を付与するものである。
【0043】
ストッパー部材7が巻き取り部材8の回転を阻止する具体的作用は、以下のようなものである。図2a、bに示すように揺動片5はその切欠き部5aとトリガー4の棒部材4bが係止されることで揺動が阻止され、ストッパー片6はその上部に設けた棒部材6aが揺動片5と当接することで揺動が一定範囲に制御される。すなわち図2aに示される状態以上にストッパー片6が揺動片5方向に揺動することはできないよう設けられている。
【0044】
かようにストッパー片6の揺動が制御されることで、巻き取り部材8の回転が阻止されるのである。つまり図2aに示すように巻き取り部材8上端に設けられた棒部材8aがストッパー片6の下端6bに当接し、しかもストッパー片6は棒部材6aが揺動片5に当接することで図2aの状態以上に揺動片5方向に揺動できないことから、巻き取り部材8の回転が阻止されるのである。弾性体9は、巻き取り部材8がストッパー片6を揺動片5から離す方向(図2b参照)に揺動させる向き(図2a、bにおいて揺動片5側から見て左回り)に回転されることで、復元力が付与されるように介在させてある。前記左回りに回転させる際には、ストッパー片6が図2bに示すように揺動可能であることから巻き取り部材8は回転可能であるが、逆周り(右回り)に回転、つまりは復元力に基づく回転は前述のようにストッパー片6に当接することで阻止されるのである。
【0045】
このように前記左回りに回転させることで生じた巻き取り部材8の復元力はストッパー部材7により維持されるが、その復元力の解放はトリガー4の揺動によって生じる。すなわちトリガー4の屈曲部4aにはアライグマを誘引する餌が取り付けられるのであるが、アライグマが餌をさわり掴み取ろうとするとトリガー4が下方に揺動し、棒部材4bも下方に揺動する。すると切欠き部5aの屈曲した端部に嵌り込んでいた棒部材4bはその嵌り込んだ状態から解放される。これにより揺動片5は揺動可能になる。巻き取り部材8の回転復元力は、揺動片5の揺動が阻止されることでストッパー片6の揺動が阻止され、もって下端6bに当接する棒部材8aの回転が阻止されることで維持されている。ところが揺動片5が揺動可能になると上記復元力の維持は解放され、巻き取り部材8が回転することになるのである。
【0046】
本発明はこの巻き取り部材8の回転力を利用して結束バンド11を締め、もってアライグマの前肢を捕捉するのである。
【0047】
ここに結束バンド11は、ケーブルタイとも呼ばれる電子機器内のケーブルの結束などに汎用され、広く市販されている製品を利用する。結束バンド11は図7a、bに示すように細長い帯状のバンド部11aと、バンド部11aの長手方向一端に設けられバンド部11aの長手方向任意の部位を係止可能なヘッド部11bとを備えるものである。バンド部11aには多数の係止溝11cが設けられている。ヘッド部11bには段差が設けられた係止爪11dが設けられている。図7cにおけるヘッド部11bの上方からバンド部11aの先端を差込むことは可能であるが、差し込んだバンド部11aを引き抜こうとすると係止溝11cと係止爪11dが係止し、引き抜くことはできない構造となっている。
【0048】
かような作用を有する結束バンド11を、本発明に係るアライグマ用罠に装着する方法を図3を用いて説明する。
【0049】
台部2上には湾曲形状を呈する壁体たるガイド部21が設けてある。このガイド部21に沿ってバンド部11aを輪形に装備する。バンド部11aの先端は、基板部3に設けた孔部3aを挿通し、更に巻き取り部材8の上部に設けた溝である係止部8bに挿通される。その中途においてバンド部11aはヘッド部11bに挿通されており、巻き取り部材8の回転により結束バンド11は締め付けられる。かようにして、装備された当初の輪形よりも小径の輪形に締められることで、アライグマの前肢を捕捉するのである。そして上述のように結束バンド11は一端締まると緩まない構造になっていることから、前肢を捕捉されたアライグマは本発明に係る罠より前肢を抜くことは不可能となるのである。
【0050】
また、本発明によれば捕捉時などに締め付けられた結束バンド11を容易に切除することも可能なものである。具体的には図a、bに示すように台部2上に設けたカッター部材20により結束バンド11を切除するものである。カッター部材20は揺動可能な揺動片20aと、揺動片20aに取り付けた刃部20bより成るものである。揺動片20aは台部2上に立設した板材22に対して、軸20cにより揺動可能に取り付けられている。刃部20bは揺動片20aの端部にビスにより取り付けられており、ビスを緩めることで容易に取替え可能なものである。この刃部20bは、装着した結束バンド11の上部に来る位置に設けてある。
【0051】
以下、具体的な使用方法に即して概説する。
【0052】
図6は本発明に係るアライグマ用罠の全体図である。本罠はハウジング1に取り付けた固定紐10により、アライグマ出没地近辺に設けた杭や自生する枝等に括り付け、セットするものである。アライグマはハウジング1に設けた孔部12より前肢を入れ、ハウジング1内の筒状部13の先方に設けたトリガー4に取り付けた餌をとろうとし、トリガー4を引く。すると結束バンド11が締まり前肢を捕捉し、結果アライグマの捕獲が可能となるのである。
【符号の説明】
【0053】
2・・台部
3・・基板部
4・・トリガー
5・・揺動片
6・・ストッパー片
7・・ストッパー部材
8・・巻き取り部材
8b・・係止部
9・・弾性体
10・・固定紐
11・・結束バンド
12・・孔部
13・・筒状部
20・・カッター部材
21・・ガイド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アライグマが前肢を入れる筒状部(13)と、
筒状部(13)の先方に存し、基板部(3)に対して揺動自在に取り付けられたトリガー(4)と、
基板部(3)に対して揺動自在に取り付けられると共に、トリガー(4)が揺動することで係止状態から解放されるストッパー部材(7)と、
ストッパー部材(7)の揺動により回転阻止状態から解放される、回転自在且つ結束バンド(11)を係止するための係止部(8b)を有する、棒状の巻き取り部材(8)と、
巻き取り部材(8)の係止部(8b)に係止されると共に、台部(2)上で輪形に装備される結束バンド(11)と、
巻き取り部材(8)に回転力を付与する弾性体(9)と、
トリガー(4)及びストッパー部材(7)が揺動可能に取り付けられる基板部(3)と、
基板部(3)及び巻き取り部材(8)が取り付けられる板状の台部(2)と、
筒状部(13)、トリガー(4)、ストッパー部材(7)、巻き取り部材(8)、結束バンド(11)、弾性体(9)、基板部(3)及び台部(2)を内部に装備すると共に、筒状部(13)と合致する孔部(12)を設けたハウジング(1)と、
ハウジング(1)に取り付けられる固定紐(10)と、
により成るアライグマ用罠。
【請求項2】
基板部(3)に対して揺動自在に取り付けられると共に、トリガー(4)が揺動することで係止状態から解放される板状の揺動片(5)と、基板部(3)に対して揺動自在に取り付けられると共に、揺動片(5)に当接することで揺動運動が一定範囲に制御される、板状のストッパー片(6)と、によりストッパー部材(7)を形成したこと、
巻き取り部材(8)を、ストッパー片(6)と当接することにより、弾性体(9)に復元力を付与する方向には回転可能であるが復元力を解放する方向には回転が阻止されるように構成したこと、
を特徴とする請求項1に記載のアライグマ用罠。
【請求項3】
台部(2)上に結束バンド(11)を輪形に保つための、湾曲形状のガイド部(21)を設けた請求項1又は2に記載のアライグマ用罠。
【請求項4】
台部(2)上にカッター部材(20)を設けた請求項1乃至3いずれかに記載のアライグマ用罠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−92043(P2011−92043A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247473(P2009−247473)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【特許番号】特許第4460022号(P4460022)
【特許公報発行日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(391024722)タイガー株式会社 (6)
【Fターム(参考)】