説明

アルミナゾル組成物

【課題】常温、常湿下において、ゾル組成物の粘度が経時的に増加することなく、かつ高い親水性を有するアルミナゾル組成物を提供する。
【解決手段】アルミナと、バインダー樹脂と、界面活性剤と、溶剤と、水と、を少なくとも含んでなり、前記バインダー樹脂が、組成物全体に対して、0.1〜10重量%含み、前記溶媒が、メタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、およびα−ターピネオールからなる群から選択される、少なくとも2種以上のアルコールを含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、アルミナゾル組成物に関し、より詳細には、常温、常湿下において、ゾル組成物の粘度が経時的に増加することなく、かつ高い親水性を有するアルミナゾル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
アルミナ材料は、化学的に安定で電気特性にも優れるため、酸化防止皮膜や絶縁被膜として、種々の電気部材に使用される。
【0003】
特に、ゾル・ゲル法によって得られるアルミナ薄膜は、ゾル液を基材上に塗布し、焼成によって成膜するため、真空蒸着法等によってアルミナ薄膜を形成する場合と比較して、簡易かつ安価に、大面積の基材上にアルミナ薄膜を形成できるといった利点がある。例えば、特表2006−511045号公報(特許文献1)には、エレクトロルミネッセント素子(以下、EL素子ともいう)において、下部電極と厚膜誘電体との間に、バリア層としてアルミナ薄膜を設けることが開示されている。
【0004】
ゾル・ゲル法によってアルミナ薄膜を形成するためには、ゾル液を基材上に薄く塗布する必要があり、そのためにはアルミナゾル液の粘度を適切に調整しておく必要がある。また、薄膜とするためには、ゾル液が基材上で濡れ広がる必要があることから、基材に対するゾル液の親水性が高いことも重要である。
【0005】
一般的に、アルミナのコロイド粒子の周りに存在する陰イオンが、このコロイド粒子間の結合を抑制することによって、アルミナコロイド粒子が水中で安定的に分散できる。しかしながら、水性アルミナゾルは、通常、調製後に経時的に粘度上昇を起こすことが知られており、場合によっては、ゾル液を基材上に塗布しにくくなり、アルミナ薄膜が形成できない場合もある。
【0006】
このような問題に対して、経時的安定性に優れるアルミナゾル液が提案されている。例えば、特開平11−349323号公報(特許文献2)には、特定の粘度を有する水溶性高分子をアルミナゾル液に添加することにより、種々の塗工方法に適用できるような粘度を有し、かつ経時的に安定なアルミナゾル液が提案されている。また、特開2002−255545号公報(特許文献3)には、溶剤としてアルコキシジグリコールを用いることにより、長期間、安定的に保存できるアルミナゾルが提案されている。
【特許文献1】特表2006−511045号公報
【特許文献2】特開平11−349323号公報
【特許文献3】特開2002−255545号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のようなアルミナゾルを用いた場合、基材上に対する親水性が高くないため、ゾル液を基材上に薄く塗布しようとすると、ゾル液が基材上で弾いてしまい、均一な薄膜を形成することができなかった。
【0008】
また、基材に対する親水性を向上させるために、添加高分子の分子量を増加させると、親水性は改善するものの、ゾル液の粘度が高くなり、塗工性に問題が生じる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、今般、特定の溶剤と、界面活性剤と、バインダー樹脂と、水とを組み合わせて使用し、バインダー樹脂の添加量を特定の範囲とすることにより、常温、常湿下において、ゾル組成物の粘度が経時的に増加することなく、かつ高い親水性を有するアルミナゾル組成物が得られる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
【0010】
従って、本発明の目的は、常温、常湿下において、ゾル組成物の粘度が経時的に増加することなく、かつ高い親水性を有するアルミナゾル組成物を提供することにある。
【0011】
そして、本発明によるアルミナゾル組成物は、アルミナと、バインダー樹脂と、界面活性剤と、溶剤と、水と、を少なくとも含んでなり、
前記バインダー樹脂が、組成物全体に対して、0.1〜10重量%含まれてなり、
前記溶剤が、メタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、およびα−ターピネオールからなる群から選択される、少なくとも2種以上のアルコールを含んでなる、
ことを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の一態様として、前記溶剤は、メタノールおよびイソプロピルアルコールからなる混合溶剤であることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明の一態様として、メタノールとイソプロピルアルコールとの混合比率が、4:6〜7:3であることが好ましい。
【0014】
また、本発明の一態様として、界面活性剤は、アセチレングリコール系界面活性剤であることが好ましい。
【0015】
さらに、好ましい態様として、界面活性剤は、組成物全体に対し、0.1〜5.0重量%含まれてなる。
【0016】
また、本発明の一態様として、バインダー樹脂は、ヒドロキシプロピルセルロースであることが好ましい。
【0017】
さらに、本発明においては、アルミナが、組成物全体に対し、固形分換算で1.0〜5.0重量%含まれてなることが好ましい。
【0018】
また、本発明の一態様として、アルミナゾル組成物と基材との接触角は10°以下であることが好ましい。
【0019】
また、本発明においては、上記アルミナゾル組成物を用いて製造されたアルミナ薄膜も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のアルミナゾル組成物は、必須成分として、アルミナと、バインダー樹脂と、界面活性剤と、溶剤と、水とを含有するものである。各成分について、以下説明する。
【0021】
バインダー樹脂
本発明によるアルミナゾル組成物は、バインダー樹脂を含有する。このバインダー樹脂は、アルミナゾル組成物の基材に対する親水性を向上させる目的で添加される。例えば、EL素子におけるMOD層(金属有機化合物層)上にアルミナ薄膜を形成する場合、基材であるMOD層とアルミナゾル組成物との親水性を高くすることで、より均一なアルミナ薄膜が形成されるが、バインダー樹脂をゾル組成物に添加することにより、親水性が高くなる。
【0022】
基材とアルミナゾル組成物との親水性は、接触角を測定することにより評価できる。接触角は、例えば、協和界面科学株式会社製「DropMaster500」等の静的接触角計を用いることにより、測定することができる。
【0023】
基材とアルミナゾル組成物との接触角は、20°以下が好ましく、より好ましくは10°以下である。このような接触角を実現するためには、上記したバインダー樹脂を、組成物全体に対して、0.1〜10重量%添加する必要がある。0.1重量%未満の添加では、例え後記する界面活性剤等と併用しても20°以下の接触角とならず、均一な薄膜を形成することが困難となる。一方、バインダー樹脂の添加量を10重量%以上とすると、親水性は向上するものの、ゾル組成物の粘度が上昇して塗工性が悪化するため、薄膜を得ることが困難となる。とりわけ、有機EL素子等に使用されるアルミナ薄膜は概ね25nm程度の膜厚であり、このような薄膜を得るためには、塗工性を考慮すると、ゾル組成物の粘度は、15Pa・s以下であることが望ましい。上記のように、0.1〜10重量%の添加量とすることにより、基材との親水性と15Pa・s以下の粘度とを両立できる。なお、ゾル組成物の粘度は、例えばB型粘度計を用いて測定することができる。
【0024】
バインダー樹脂としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンイミン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられ、これらの中でも、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
【0025】
また、上記したようなバインダー樹脂は、分子量が1万〜120万のものを使用することが好ましい。このような範囲の分子量を有する高分子樹脂をバインダーとして使用することにより、適切な親水性とゾル粘度とを両立することができる。
【0026】
溶剤
本発明によるアルミナゾル組成物は、溶剤として、特定の2種類のアルコール混合溶媒を用いる。本発明においては、驚くべきことに、このような特定の2種のアルコール混合溶媒を使用することにより、ゾル組成物の経時的安定性が飛躍的に向上することが判明した。すなわち、メタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、およびα−ターピネオールからなる群から選択される、少なくとも2種以上のアルコールを溶剤として使用することにより、常温・常圧下でのゾル組成物のゲル化が抑制され、長期にわたってゾル組成物の粘度が一定に保持できる。
【0027】
上記のアルコール混合溶剤の中でも、メタノールとイソプロピルアルコールとの混合溶剤を使用することが好ましい。このような特定種類のアルコール混合溶剤を使用することにより、より一層、アルミナゾル組成物の粘度の経時的安定性が向上する。
【0028】
メタノールとイソプロピルアルコールとの混合比率は、4:6〜7:3が好ましい。この範囲とすることにより、アルミナのネットワーク形成を抑制し、組成物の経時の粘度上昇やゲル化を防止することができる。すなわち、イソプロピルアルコールの含有量が上記の範囲を超えると、ゾル組成物の粘度上昇が顕著になり、保存安定性が問題となる場合があり、一方、メタノールの含有率が上記の範囲を超えると、ゾル組成物を塗布して溶剤を乾燥する際に、ゾル組成物の固形分が固化してしまうため、例えば、ゾル組成物をノズルから吐出させて基材上に適用するような場合に、ノズル詰まり等が生じ、好ましくない。
【0029】
界面活性剤
本発明においては、アルミナゾル組成物に必須成分として界面活性剤が添加される。この界面活性剤は、アルミナ薄膜層を設ける基材と、アルミナゾル組成物との親水性を向上させる目的で添加されるものである。
【0030】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を含有することができる。水に溶解したときに、イオンの解離がなく、酸性からアルカリ性で使用でき、化学的に安定である、との観点から、ノニオン性界面活性剤が特に好ましい。
【0031】
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤の中でも、水への溶解性が高く、低起泡性・高消泡性を有するとの観点から、アセチレングリコール系界面活性剤が特に好ましい。
【0032】
アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤の具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどが挙げられる。また、市販品を使用することもでき、例えば、アセチレノール(川研ファインケミカル株式会社)やサーフィノール(エアープロダクツジャパン株式会社)等を好適に使用することができる。
【0033】
界面活性剤は、ゾル組成物全体に対して0.1〜5.0重量%含有されていることが好ましい。0.1重量%以下の添加では、バインダー樹脂を添加した場合でも、基材との親水性が不十分な場合があり、また、5.0重量%以上添加すると、起泡性が激しくなる場合がある。
【0034】
アルミナ
本発明に使用されるアルミナとしては、結晶性のベーマイト(組成式:Al23 ・H2O)または水酸化アルミニウム(組成式Al(OH)3 )あるいは無定形のアルミナ水和物が挙げられる。これらアルミナ水和物の合成方法としては、アルミニウムアルコキシドの加水分解による方法、またはアルミニウムの無機塩から合成する方法のいずれも使用することができる。
【0035】
本発明においては、アルミナの含有量は、ゾル組成物全体に対して1.0〜5.0重量%であることが好ましい。1.0重量%未満であると、アルミナの量が少なすぎて、良好な薄膜が形成されない。一方、5.0重量%を超えると、焼成後の膜厚が厚くなってしまい、薄膜を得ることが困難となる。
【0036】
その他の成分
本発明によるアルミナゾル組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、任意の成分を含有してよいことは言うまでもない。任意成分としては、例えば、アルミナゾルの安定性を維持している陰イオンなどを含有することができる。
【0037】
アルミナゾル組成物の調製
本発明によるアルミナゾル組成物は、上記した各成分を混合して攪拌することにより調製することができる。
【0038】
アルミナ薄膜の製造方法
基材上に、上記したアルミナゾル組成物を塗布して塗布膜を一旦形成した後、この塗布膜を乾燥させる。アルミナゾル組成物を塗布するには、通常の塗布方法が使用できる。例えば、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法(ダイコート法)等が挙げられる。これらの公知の方法によれば、比較的簡易かつ安価に、大面積の基材上に均一にゾル組成物を塗布することができる。
【0039】
本発明のゾル組成物を基材上に塗布した後、乾燥により溶剤および水分を除去する。溶剤および水分の除去方法としては、例えば、減圧除去もしくは加熱除去、さらにはこれらを組み合わせる方法等により行われる。溶剤除去により、乾燥塗膜が形成される。
【0040】
次いで、得られた乾燥塗膜を焼成することにより、ゲル化させて非晶性アルミナ薄膜を得ることができる。焼成は、大気雰囲気中で高温焼成にて行うことができる。
【実施例】
【0041】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0042】
(1)アルミナゾル組成物の調製
アルミナ固形分を10重量%、水を89重量%、酸を1重量%含む市販のアルミナゾル(川研ファインケミカル株式会社製)を5重量%、バインダー樹脂としてヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−M、製造メーカ:日本曹達株式会社)を0.4重量%、界面活性剤として、アセチレングリコール系(商品名:アセチレノールE100、製造メーカ:川研ファインケミカル株式会社)を0.2重量%含み、溶剤の混合比率が下記の表1に示すようなメタノール/イソプロピルアルコール混合溶媒を用いて、アルミナゾル組成物を調製した。
【0043】
なお、メタノール/イソプロピルアルコールの混合比率を8/2としたアルミナゾル組成物も調製しようと試みたが、溶剤を乾燥させた場合に、アルミナゾル液の固形分が固化してしまうため、この組成物については、以下の評価を行わなかった。
【0044】
(2)粘度の評価
得られたアルミナゾル組成物について、粘度の経時的変化についての評価を行った。各アルミナゾル組成物を、それぞれ5℃、23℃、40℃、および60℃の温度環境下に放置し、1日後、5日後、7日後、14日後、21日後、および28日後のゾル組成物の粘度を測定した。粘度測定は、B型粘度計を用いて行い、12rpmで25℃の測定条件とした。
【0045】
結果は、表1に示される通りであった。
【表1】

【0046】
表1の結果からも明らかなように、バインダー樹脂を0.4重量%含み、溶剤としてメタノールとイソプロピルアルコールとを4:6〜7:3で含むアルミナゾル組成物は、60℃の高温環境下に28日間放置してもゲル化することなく、溶液粘度の変化も少なく、保存安定性が極めて優れていることが確認できた。
【0047】
次に、上記のアルミナ組成物から、バインダー樹脂のみを取り除き、それ以外は上記と同様にして調製したアルミナゾル組成物についても、上記と同様にして粘度評価を行った。
【0048】
結果は表2に示される通りであった。
【表2】

【0049】
バインダー樹脂を含有しないアルミナゾル組成物では、メタノールとイソプロピルアルコールとの混合比率が5:5〜3:7の範囲において、60℃の高温環境下で放置すると、一部にゲル化するものが見られ、ゲル化しなかったものについても、粘度変化が大きく、保存安定性に劣るものであった。
【0050】
(3)親水性の評価
溶剤として、アルコール/イソプロピルアルコールの混合比率が7:3のアルコール混合溶剤を用い、界面活性剤としてアセチレングリコールを0.2重量%含み、下記表2に示すような組成でアルミナを含有するアルミナゾル組成物を調製した。また、実施例20および21のアルミナゾル組成物については、バインダー樹脂であるヒドロキシプロピルセルロースについて、分子量40万〜80万(実施例20)と、120万超(実施例21)のものを使用した。 なお、比較のため、バインダー樹脂を含まないアルミナゾル組成物(比較例16)も調製した。
得られたアルミナゾル組成物を、基材であるガラス基板上に滴下し、基材とゾル組成物との静的接触角を測定した。接触角の測定は、協和界面科学社製「DropMaster500」を用い、得られたアルミナゾル組成物をマイクロシリンジにて1μL採取し、ガラス基板上に滴下して、静的接触角の測定を行った。
【0051】
結果は表3に示される通りであった。
【表3】

【0052】
表3の結果からも明らかなように、バインダー樹脂および界面活性剤を含むアルミナゾル組成物は、アルミナ固形分の含有に関係なく、低い接触角を有し、基材に対する親水性が極めて良好であることが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミナと、バインダー樹脂と、界面活性剤と、溶剤と、水と、を少なくとも含んでなり、
前記バインダー樹脂が、組成物全体に対して、0.1〜10重量%含まれてなり、
前記溶剤が、メタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、およびα−ターピネオールからなる群から選択される、少なくとも2種以上のアルコールを含んでなる、
ことを特徴とする、アルミナゾル組成物。
【請求項2】
前記溶剤が、メタノールおよびイソプロピルアルコールからなる混合溶剤である、請求項1に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項3】
前記メタノールとイソプロピルアルコールとの混合比率が、4:6〜7:3である、請求項2に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項5】
前記界面活性剤が、組成物全体に対し、0.05〜10重量%含まれてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項6】
前記バインダー樹脂が、ヒドロキシプロピルセルロースである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項7】
アルミナが、組成物全体に対し、固形分換算で0.5〜10重量%含まれてなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項8】
基材との接触角が、10°以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のアルミナゾル組成物を用いて製造された、アルミナ薄膜。

【公開番号】特開2008−195776(P2008−195776A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30669(P2007−30669)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【出願人】(000183923)ザ・インクテック株式会社 (268)
【Fターム(参考)】