説明

アンテナ内蔵式電子時計

【課題】アンテナの小型化を図ることができる小型のアンテナ内蔵式電子時計を提供する。
【解決手段】少なくとも一部が非導電性部材で形成された筒状の外装ケース80と、外装ケース80の二つの開口のうち、一方の開口を塞ぐカバーガラス84と、外装ケース80の内側で時刻を表示する文字板11と、外装ケース80の内側で文字板11を駆動する駆動体30と、外装ケース80の内側で駆動体30の周囲に配置され、環状の一部を切り欠いた形状のアンテナ体40と、文字板11とカバーガラス84との間に配置された環状の無給電素子82とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナを内蔵したアンテナ内蔵式電子時計に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、非接触データ通信機能を備えた装着型電子機器の内蔵アンテナとしてループアンテナが開示されている。このループアンテナは、磁性体に覆われた状態でケース部の内部に備えられたムーブメントの外周に沿って配置されており、この磁性体をケース部よりも高い透磁率を備えた軟磁性体とすることで、非接触データ通信に用いられる電磁波に伴う磁界変動成分をアンテナ側に集中させる。
【0003】
ところで、例えば、GPS(Global Positioning System)の衛生信号受信用の1波長のループアンテナ(1波長=19cm)を腕時計の外装ケース内に収容するためには何かしらの波長短縮が必要であり、この特許文献1に開示されたループアンテナではサイズが大きすぎて、衛星信号への対応が困難であった。
【0004】
また、特許文献2には、腕装着型電子機器に使用されるGPSアンテナとして、非導電性部材で形成された文字板の周囲に沿って配置された誘電体を有するループ状のアンテナが開示されており、このアンテナは誘電体により波長短縮された無線電波の波長に対して略1波長分の周囲長に形成されている。この特許文献2に開示された技術によれば、アンテナのサイズを小さくすることができ、GPSの衛星信号に対応が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−050983号公報
【特許文献2】特開2011−097431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に開示されたような、単に誘電体を用いて波長短縮を用いる技術では、アンテナの小型化に限界があり、アンテナの設置位置などに一定の制約が生じ、設計の自由度が低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、GPSにおける衛星信号の受信に際し、無給電素子を用いることによって、受信性能を維持しつつ、より有効にアンテナを小型化できるアンテナ内蔵式電子時計を提供することを解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、少なくとも一部が非導電性部材で形成された筒状の外装ケースと、外装ケースの、二つの開口のうち、一方の開口を塞ぐカバーガラスと、外装ケースの内側で時刻を表示する時刻表示部と、外装ケースの内側で時刻表示部を駆動する駆動体と、外装ケースの内側で駆動体の周囲に配置された環状の一部を切り欠いた形状のアンテナ体と、時刻表示部とカバーガラスとの間に配置された環状の無給電素子とを備えたことを特徴とする。
【0009】
このアンテナ内蔵式電子時計では、アンテナ体がループアンテナとして機能する。詳述するとアンテナ体は、円環状の一部を切り欠いたいわゆるC型形状のループアンテナとなり、ループアンテナの始点及び終点となる給電点がC型形状の切欠部分に位置することとなる。そして、ループアンテナの始点から終点までの周囲長を約1波長とすることにより、半波長ダイポールアンテナ2本を、給電点を挟んで平行においた場合と同等の受信性能を維持することができる。
【0010】
また、無給電素子は直接回路に接続されないが、アンテナ体の近傍に配置することによって電流が誘起され、アンテナ体と電磁界的に結合されて一体的に動作し、共振周波数を低下させることでアンテナ特性を変化させることができ、アンテナの小型化が可能となる。さらに、無給電素子を時刻表示部とカバーガラスとの間に配置することによって、無給電素子と電磁界的に結合されるアンテナ体を駆動体の周囲に配置することができ、外装ケース内のスペースを有効に活用することができ径の小さい小型の時計が実現できる。
【0011】
以上より、本発明では、例えば、GPSにおける衛星信号の受信に用いた場合であっても、無給電素子を用いることによって、受信性能を維持しつつ、より有効にアンテナを小型化できるアンテナ内蔵式電子時計を提供することができる。
【0012】
なお、「非導電性部材」としては、金属以外の素材、例えばセラミックやプラスチックを用いることができる。また、「時刻表示部」としては時計の文字板が含まれ、この文字板上における時刻表示として、指針による表示や、液晶等のデジタル表示が含まれる。この指針としては、時針や分針、秒針が挙げられる。さらに、「筒状」には、円筒に代表される回転体が含まれる。また、「環状」には、円形や略四角形が含まれ、一部が開いた開環状(例えばC型)や、全部が閉じた閉環状(例えばO型)が含まれる。
【0013】
また、無給電素子としては、金属等の導電性の部材を用いることができ、例えば、SUS板などのリング状の金属板や、板状でなくても銅線のような形状としてもよく、径の異なる弧状の部材を交互に接続して環状に連続させたいわゆるミアンダ形状にして周囲長を長くすることもできる。
【0014】
このアンテナ内蔵式電子時計において、前記無給電素子は、時刻表示部の周囲に配置されていることが好ましい。この場合には、時刻表示部に無給電素子が平面的に重ならないため、時刻表示部の面積を有効に利用することができるとともに、無給電素子をよりカバーガラス側に寄らせることができ、電波の受信感度を向上させることができる。
【0015】
このアンテナ内蔵式電子時計において、外装ケースに収納されて無線通信を行う無線通信回路が配置された回路基板と、前記外装ケースの二つの開口のうち、前記時刻表示部の表示方向と反対側の開口を塞ぐ金属製の裏蓋と、を備え、前記アンテナ体は前記回路基板よりも前記カバーガラス側に配置され、前記無線通信回路は前記裏蓋側に配置されていることが好ましい。この場合には、GPSモジュールなどの無線通信回路とアンテナ体との間に回路基板を介在させることができ、無線通信回路から発生するクロック信号などのインバンド(受信信号の帯域内)ノイズがアンテナ体に悪影響を及ぼすのを低減することができる。これによりアンテナ体の感度が劣化するのを低減することができる。また、金属製の裏蓋による反射により、時計表面における法線方向の放射が大きくなり、極めて高い受信性能が得られる。
【0016】
このアンテナ内蔵式電子時計において、前記アンテナ体は、前記アンテナ体は、環状の誘電体とアンテナ素子とを有し、前記アンテナ素子が前記誘電体に接するように設けることができる。この場合には、誘電体の波長短縮効果と相俟ってアンテナ周囲長をさらに短縮することができ、これによりアンテナ全体をより小型化できる。
【0017】
なお、「アンテナ素子」は電磁波を電流に変換する機能がある。また、「誘電体に接する」には、リング形状の誘電体を基材として、これに金属のアンテナ電極パターンをメッキや銀ペースト印刷などにより形成したり、樹脂製の誘電体内にアンテナ電極パターンを埋め込むインサート成形により一体化したりすることが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計100(電子時計100)を含むGPSシステムの全体図である。
【図2】電子時計100の平面図である。
【図3】電子時計100の一部断面図である。
【図4】電子時計100の一部の分解斜視図である。
【図5】電子時計100の回路構成を示すブロック図である。
【図6】電子時計100におけるアンテナ体40の無給電素子の有無によるリターンロス特性を示すグラフ図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計200(電子時計200)の一部断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計300(電子時計300)の一部断面図である。
【図9】本発明の変更例に係るアンテナ素子41の斜視図である。
【図10】本発明の変更例に係る無給電素子182の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の好適な実施の形態を、添付図面等を参照しながら詳細に説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0020】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計100(以下「電子時計100」という)を含むGPSシステムの全体図である。電子時計100は、GPS衛星20からの電波(無線信号)を受信して内部時刻を修正する腕時計であり、腕に接触する面(以下、「裏面」という)の反対側の面(以下「表面」という)に時刻を表示する。
【0021】
GPS衛星20は、地球上空における所定の軌道上を周回する位置情報衛星であり、1.57542GHzの電波(L1波)に航法メッセージを重畳させて地上に送信している。以降の説明では、航法メッセージが重畳された1.57542GHzの電波を「衛星信号」という。衛星信号は、右旋偏波の円偏波である。
【0022】
現在、約31個のGPS衛星20(図1においては、約31個のうち4個のみを図示)が存在しており、衛星信号がどのGPS衛星20から送信されたかを識別するために、各GPS衛星20はC/Aコード(Coarse/Acquisition Code)と呼ばれる1023chip(1ms周期)の固有のパターンを衛星信号に重畳する。C/Aコードは、各chipが+1又は−1のいずれかでありランダムパターンのように見える。したがって、衛星信号と各C/Aコードのパターンの相関をとることにより、衛星信号に重畳されているC/Aコードを検出することができる。
【0023】
GPS衛星20は原子時計を搭載しており、衛星信号には原子時計で計時された極めて正確な時刻情報(以下、「GPS時刻情報」という)が含まれている。また、地上のコントロールセグメントにより各GPS衛星20に搭載されている原子時計のわずかな時刻誤差が測定されており、衛星信号にはその時刻誤差を補正するための時刻補正パラメータも含まれている。電子時計100は、1つのGPS衛星20から送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と時刻補正パラメータを使用して内部時刻を正確な時刻に修正する。
【0024】
衛星信号にはGPS衛星20の軌道上の位置を示す軌道情報も含まれている。電子時計100は、GPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行うことができる。測位計算は、電子時計100の内部時刻にはある程度の誤差が含まれていることを前提として行われる。すなわち、電子時計100の3次元の位置を特定するためのx,y,zパラメータに加えて時刻誤差も未知数になる。そのため、電子時計100は、一般的には4つ以上のGPS衛星からそれぞれ送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行う。
【0025】
図2は、電子時計100の平面図である。図2に示すように、電子時計100は、セラミック(ジルコニア)製の非導電性部材で形成された円筒状の外装ケース80を備え、外観上は、外装ケース80の表面側周縁に、セラミックやプラスチック等の非導電性部材で形成された環状のベゼル81が嵌合されている。このベゼル81の内周側に、プラスチックで形成された環状のダイヤルリング83を介して、円盤状の文字板11が時刻表示部として配置され、この文字板11上には、時刻や日付等を表示する指針13(13a〜c)及び液晶表示パネル14が配置されている。そして、外装ケース80の表面側の開口は、ベゼル81を介してカバーガラス84で塞がれており、カバーガラス84通じて、内部の文字板11、指針13(13a〜c)及び液晶表示パネル14が視認可能となっている。なお、図2中において、液晶表示パネル14に表示された"TYO"の文字は、「東京」の意味であり、ワールドタイム機能の日本の時刻を表示している。
【0026】
なお、本実施形態において外装ケース80は、アンテナ性能のため非導電性部材のセラミック製(ジルコニア)であり、セラミックは高価であるが硬いので傷がつきにくい。なお、この外装ケース80としては、非導電性の部材であればセラミックには限定されず、例えばプラスチックで形成してもよい。
【0027】
ダイヤルリング83は、ベゼル81の内周面に接触するプラスチック製の環状部材であり、この内部に環状の無給電素子82が埋め込まれている。この無給電素子82は、例えば、ステンレス等の金属部材より板状又は線状に形成したものであり、時刻表示部である文字板11の外縁に沿って環状に配置されている。
【0028】
また、電子時計100は、図1及び図2に示す竜頭16や操作ボタン17及び18を手動操作することにより、少なくとも1つのGPS衛星20からの衛星信号を受信して内部時刻情報の修正を行うモード(時刻情報取得モード)と複数のGPS衛星20からの衛星信号を受信して測位計算を行い内部時刻情報の時差を修正するモード(位置情報取得モード)に設定できるように構成されている。また、電子時計100は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードを定期的に(自動的に)実行することもできる。
【0029】
図3は電子時計100の内部構造を示す一部断面図であり、図4は電子時計100の一部の分解斜視図である。図3及び4に示すように、電子時計100は、セラミックで形成された円筒状の外装ケース80の表面側には、セラミックで形成された環状のベゼル81が嵌合されているとともに、ベゼル81の内周に沿って、プラスチックで形成された環状のダイヤルリング83が取り付けられている。
【0030】
外装ケース80の二つの開口のうち、時刻表示部の表示方向である表面側の開口は、環状のベゼル81を介してカバーガラス84で塞がれており、裏面側の開口はステンレス等の金属で形成された裏蓋85で塞がれている。なお、外装ケース80は、セラミック製であることから硬く加工が容易ではなく、ねじ穴を切ることが困難なのでパッキンリングを挟み込んで外装ケース80と裏蓋85とが嵌合されている。カバーガラス84も同様にパッキンリング(図示せず)を挟み込むことで外装ケース80に嵌め込まれている。
【0031】
また電子時計100は、外装ケース80の内側に、リチウムイオン電池などの二次電池27を備える。二次電池27は、後述のソーラーパネル87が発電した電力で充電される。すなわち、ソーラー充電が行われる。電子時計100は、外装ケース80の内側に、光透過性の文字板11と、文字板11を貫通した指針軸12と、指針軸12を中心に周回して現在時刻を指し示す複数の指針13(秒針13a、分針13b及び時針13c)と、指針軸12を回転させて複数の指針13を駆動する駆動体30とを備える。指針軸12は、外装ケース80の中心軸に沿って表裏方向に延在している。
【0032】
文字板11は、外装ケース80の内側で時刻を表示する時刻表示部を構成する円形の板材であり、プラスチックなどの光透過性の材料で形成され、カバーガラス84との間に指針13(13a〜c)を挟み、ダイヤルリング83の内側に配置されている。文字板11の中央部には、指針軸12が貫通する穴が形成されているとともに、液晶表示パネル14を視認させるための開口部が形成されている。
【0033】
また、本実施形態では、この文字板11とカバーガラス84との間に、環状の無給電素子82が配置されている。無給電素子82はSUS板などのリング状の金属板で、プラスチック製のダイヤルリング83に埋め込まれ一体化されている。この無給電素子82は、直接回路基板25に接続されていない状態であっても、アンテナ体40近傍に配置されることで電流が誘起され、アンテナ体40と電磁界的に結合されて一体的に動作し、共振周波数を低下させることでアンテナ特性を変化させることができる。
【0034】
駆動体30は、地板38に取り付けられ、ステップモーターと歯車などの輪列とを有し、当該ステップモーターが当該輪列を介して指針13を回転させることにより、複数の指針13を駆動する。具体的には、時針13cは12時間、分針13bは60分、秒針13aは60秒で一周する。また、駆動体30が取り付けられた地板38は、指針13との間に文字板11を挟むように配置されている。
【0035】
また電子時計100は、外装ケース80の内側に、光発電を行うソーラーパネル87を備える。ソーラーパネル87は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する複数のソーラーセル(光発電素子)を直列接続した円形の平板であり、文字板11と駆動体30との間に配置され、指針軸12の横断面に沿って延在している。またソーラーパネル87は、その延在方向において、ダイヤルリング83の内側に配置されている。またソーラーパネル87の中央部には、指針軸12が貫通する穴又は切欠が形成されているとともに、液晶表示パネル14を視認させるための開口部が形成されている。
【0036】
また電子時計100は、外装ケース80の内側に、アンテナ接続ピン44A及び44Bと、回路基板25と、回路基板25に実装されたバラン10、GPS受信部(無線受信部)26及び制御部70とを備える。バラン10は、平衡−不平衡の変換素子であり、平衡給電で作動するアンテナ体40からの平衡信号を、GPS受信部26で扱うことができる不平衡信号に変換する。回路基板25は、樹脂や誘電体を含む素材で形成され、シールドケースとしての機能を果たす地板38の下部に配置されている。また、回路基板25には、グランドパターンが形成されて、グランド板としても機能するようになっている。この回路基板25の上面(カバーガラス84側)に制御部70が配置され、これと反対の下面(裏蓋85側)にバラン10及びGPS受信部26が配置されている。
【0037】
そして、電子時計100は、環状の一部を切り欠いた形状のアンテナ体40を備える。このアンテナ体40は、例えば、ステンレス等の金属部材で板状に形成されたものである。このアンテナ体40は、本実施形態では、外装ケース80の内側で駆動体30の周囲に配置されるとともに、前記無給電素子82が埋め込まれた環状のベゼル81の下面に貼り付けられるように固定されている。すなわち、アンテナ体40は、回路基板25よりもカバーガラス84側に配置され、アンテナ体40の上方において、無給電素子82が近接して配置されている。なお、アンテナ体40と、ダイヤルリング83に埋め込まれた無給電素子82と、は電磁界的に結合させるため、間隔があまり離れると結合が弱くなることから約5mm以下が好ましい。
【0038】
また、アンテナ体40は、アンテナ体40の両端、すなわちC形状の切欠部分を挟んで位置する一対の給電点40a及び40bを通じて給電され、この給電点40a及び40bでは、アンテナ下面に配置されたアンテナ接続ピン44A及び44Bと接続されている。アンテナ接続ピン44A及び44Bはスプリングを内蔵した金属で形成されたピン状のコネクタであり、回路基板25上に突設されて、地板38に開口された挿通孔38a及び38bを貫通されて、回路基板25とアンテナ体40とを接続する。
【0039】
本実施形態において、アンテナ体40への給電は、バラン10から2箇所の給電点40a及び40bを通じての平衡給電となる。具体的には、アンテナ体40の両端に、プラス及びマイナスの給電点40a及び40bを有し、これら二つの給電点40a及び40bがアンテナ接続ピン44A及び44Bと接続されている。これらアンテナ接続ピン44A及び44Bを介して平衡給電が行われ、GPS受信部26は、アンテナ体40を用いて無線信号を受信する。なお、アンテナ体40は、1波長ループアンテナであることから、給電に対して自己平衡作用があり、上記バラン10を介さず、直接給電することも可能である。
【0040】
図5は、電子時計100の回路構成を示すブロック図である。図5に示すように、電子時計100は、GPS受信部26及び制御表示部36を含んで構成されている。GPS受信部26は、衛星信号の受信、GPS衛星20の捕捉、位置情報の生成、時刻修正情報の生成等の処理を行う。制御表示部36は、内部時刻情報の保持及び内部時刻情報の修正等の処理を行う。
【0041】
ソーラーパネル87は、充電制御回路29を通じて二次電池27を充電する。電子時計100はレギュレータ34及び35を備え、二次電池27は、レギュレータ34を介して制御表示部36に、レギュレータ35を介してGPS受信部26に駆動電力を供給する。また電子時計100は、二次電池27の電圧を検出する電圧検出回路37を備える。なお、レギュレータ35に代えて、例えば、RF部50(詳細は後述)に駆動電力を供給するレギュレータ35−1と、ベースバンド部60(詳細は後述)に駆動電力を供給するレギュレータ35−2(ともに図示せず)とに分けて設けてもよい。レギュレータ35−1は、RF部50の内部に設けてもよい。
【0042】
また電子時計100は、アンテナ体40、バラン10、及びSAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルタ32を含む。アンテナ体40は、図1で説明したように、複数のGPS衛星20からの衛星信号を受信する。ただし、アンテナ体40は衛星信号以外の不要な電波も若干受信してしまうため、SAWフィルタ32は、アンテナ体40が受信した信号から衛星信号を抽出する処理を行う。すなわち、SAWフィルタ32は、1.5GHz帯の信号を通過させるバンドパスフィルタとして構成される。
【0043】
また、GPS受信部26は、RF(Radio Frequency:無線周波数)部50とベースバンド部60を含んで構成されている。以下に説明するように、GPS受信部26は、SAWフィルタ32が抽出した1.5GHz帯の衛星信号から航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻情報等の衛星情報を取得する処理を行う。
【0044】
RF部50は、LNA(Low Noise Amplifier)51、ミキサ52、VCO(Voltage Controlled Oscillator)53、PLL(Phase Locked Loop)回路54、IFアンプ55、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)フィルタ56、ADC(A/D変換器)57等を含んで構成されている。
【0045】
SAWフィルタ32が抽出した衛星信号は、LNA51で増幅される。LNA51で増幅された衛星信号は、ミキサ52でVCO53が出力するクロック信号とミキシングされて中間周波数帯の信号にダウンコンバートされる。PLL回路54は、VCO53の出力クロック信号を分周したクロック信号と基準クロック信号を位相比較してVCO53の出力クロック信号を基準クロック信号に同期させる。その結果、VCO53は基準クロック信号の周波数精度の安定したクロック信号を出力することができる。なお、中間周波数として、例えば、数MHzを選択することができる。
【0046】
ミキサ52でミキシングされた信号は、IFアンプ55で増幅される。ここで、ミキサ52でのミキシングにより、中間周波数帯の信号とともに数GHzの高周波信号も生成される。そのため、IFアンプ55は、中間周波数帯の信号とともに数GHzの高周波信号も増幅する。IFフィルタ56は、中間周波数帯の信号を通過させるとともに、この数GHzの高周波信号を除去する(正確には、所定のレベル以下に減衰させる)。IFフィルタ56を通過した中間周波数帯の信号はADC(A/D変換器)57でデジタル信号に変換される。
【0047】
ベースバンド部60は、DSP(Digital Signal Processor)61、CPU(Central Processing Unit)62、SRAM(Static Random Access Memory)63、RTC(リアルタイムクロック)64を含んで構成されている。また、ベースバンド部60には、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)65やフラッシュメモリ66等が接続されている。
【0048】
温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO)65は、温度に関係なくほぼ一定の周波数の基準クロック信号を生成する。フラッシュメモリ66には、例えば時差情報が記憶されている。時差情報は、時差データ(座標値(例えば、緯度及び経度)に関連づけられたUTCに対する補正量等)が定義された情報である。
【0049】
ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードに設定されると、RF部50のADC57が変換したデジタル信号(中間周波数帯の信号)からベースバンド信号を復調する処理を行う。
【0050】
また、ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードに設定されると、後述する衛星検索工程において、各C/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生し、ベースバンド信号に含まれる各C/Aコードとローカルコードの相関をとる処理を行う。そして、ベースバンド部60は、各ローカルコードに対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が閾値以上となる場合にはそのローカルコードのGPS衛星20に同期(すなわち、GPS衛星20を捕捉)したものと判断する。ここで、GPSシステムでは、すべてのGPS衛星20が異なるC/Aコードを用いて同一周波数の衛星信号を送信するCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用している。したがって、受信した衛星信号に含まれるC/Aコードを判別することで、捕捉可能なGPS衛星20を検索することができる。
【0051】
また、ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードにおいて、捕捉したGPS衛星20の衛星情報を取得するために、当該GPS衛星20のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードとベースバンド信号をミキシングする処理を行う。ミキシングされた信号には、捕捉したGPS衛星20の衛星情報を含む航法メッセージが復調される。そして、ベースバンド部60は、航法メッセージの各サブフレームのTLMワード(プリアンブルデータ)を検出し、各サブフレームに含まれる軌道情報やGPS時刻情報等の衛星情報を取得する(例えばSRAM63に記憶する)処理を行う。ここで、GPS時刻情報は、週番号データ(WN)及びZカウントデータであるが、以前に週番号データが取得されている場合にはZカウントデータのみであってもよい。
そして、ベースバンド部60は、衛星情報に基づいて、内部時刻情報を修正するために必要な時刻修正情報を生成する。
【0052】
時刻情報取得モードの場合、より具体的には、ベースバンド部60は、GPS時刻情報に基づいて測時計算を行い、時刻修正情報を生成する。時刻情報取得モードにおける時刻修正情報は、例えば、GPS時刻情報そのものであってもよいし、GPS時刻情報と内部時刻情報との時間差の情報であってもよい。
【0053】
一方、位置情報取得モードの場合、より具体的には、ベースバンド部60は、GPS時刻情報や軌道情報に基づいて測位計算を行い、位置情報(より具体的には、受信時に電子時計100が位置する場所の緯度及び経度)を取得する。さらに、ベースバンド部60は、フラッシュメモリ66に記憶されている時差情報を参照し、位置情報により特定される電子時計100の座標値(例えば、緯度及び経度)に関連づけられた時差データを取得する。このようにして、ベースバンド部60は、時刻修正情報として衛星時刻データ(GPS時刻情報)及び時差データを生成する。位置情報取得モードにおける時刻修正情報は、上記の通り、GPS時刻情報と時差データそのものであってもよいが、例えば、GPS時刻情報の代わりに内部時刻情報とGPS時刻情報の時間差のデータであってもよい。
なお、ベースバンド部60は、1つのGPS衛星20の衛星情報から時刻修正情報を生成してもよいし、複数のGPS衛星20の衛星情報から時刻修正情報を生成してもよい。
【0054】
また、ベースバンド部60の動作は、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO)65が出力する基準クロック信号に同期する。RTC64は、衛星信号を処理するためのタイミングを生成するものである。このRTC64は、TCXO65から出力される基準クロック信号でカウントアップされる。また、ベースバンド部60に設けられたRTC64は、GPS衛星20の衛星情報を受信中にのみ動作し、GPS時刻情報を保持する。
【0055】
制御表示部36は、制御部70、駆動回路74及び水晶振動子73を含んで構成されている。
制御部70は、記憶部71、RTC(Real Time Clock)72を備え、各種制御を行う。制御部70は、例えばCPUで構成することが可能である。制御部70は、制御信号をGPS受信部26に送り、GPS受信部26の受信動作を制御する。また制御部70は、電圧検出回路37の検出結果に基づいて、レギュレータ34及びレギュレータ35の動作を制御する。また制御部70は、駆動回路74を介してすべての指針の駆動を制御する。
【0056】
記憶部71には内部時刻情報が記憶されている。RTC72は、常時動作し、時刻表示のための内部時刻を計時し内部時刻情報を生成する。内部時刻情報は、電子時計100の内部で計時される時刻の情報であり、水晶振動子73によって生成される基準クロック信号によって更新される。したがって、GPS受信部26への電力供給が停止されていても、内部時刻情報を更新して指針の運針を継続することができるようになっている。
【0057】
制御部70は、時刻情報取得モードに設定されると、GPS受信部26の動作を制御し、GPS時刻情報に基づいて内部時刻情報を修正して記憶部71に記憶する。より具体的には、内部時刻情報は、取得したGPS時刻情報にUTCオフセットを加算することで求められるUTC(協定世界時)に修正される。また、制御部70は、位置情報取得モードに設定されると、GPS受信部26の動作を制御し、衛星時刻データ(GPS時刻情報)及び時差データに基づいて、内部時刻情報を修正して記憶部71に記憶する。
【0058】
以上説明したように、電子時計100では、アンテナ体40が、全体としてC型形状のループアンテナとなり、ループアンテナの始点及び終点となる給電点40a及び40bがC型形状の切欠部分に位置することとなる。ここで、アンテナ体40を電磁波を電流に変換するアンテナ素子とこれと接する誘電体で形成した場合には、アンテナ素子の両端、すなわちループアンテナの始点から終点までの周囲長を、誘電体により波長短縮された約1波長とすることにより、半波長ダイポールアンテナ2本を、給電点40a及び40bを挟んで平行においた場合と同等の受信性能を維持することができる。
【0059】
また、電子時計100では、文字板11とカバーガラス84との間に配置された環状の無給電素子82を備え、この無給電素子82に隣接するようにアンテナ体40を配設しているので、アンテナ体40に電流が流されると無給電素子82に対しても電流が誘起され、アンテナ体40のアンテナ特性を変化させることができ、アンテナの小型化が可能となる。さらに、無給電素子82を時刻表示部とカバーガラス84との間に配置することによって、無給電素子82と電磁界的に結合されるアンテナ体40を駆動体30の周囲に配置することができ、外装ケース80内のスペースを有効に活用することができ径の小さい、小型の時計が実現できる。
【0060】
図6は、アンテナ体40の無給電素子82の有無によるリターンロス特性を示すグラフ図である。同図において、縦軸はリターンロス(dB)を示し、横軸は受信対象とする電波の周波数(GHz)を示す。図6に示すように、無給電素子82がある場合は、無給電素子82がない場合と比較して、周波数が1.5GHz〜1.6GHzでリターンロスが顕著に低下しており、この周波数帯域の電波の受信感度が高くなっている。無給電素子82をアンテナ体40に電磁的に結合させることで共振周波数を下げてインピーダンス特性を改善することができる。このため、小形のアンテナ体40においても、例えばGPSの衛星信号に共振周波数を合わせることにより、GPS信号に対する受信性能を向上させることができる。
【0061】
さらに、アンテナ体40は、給電点40a及び40bを通じて平衡給電されていることから、給電点40a及び40bが平衡型のアンテナパターンを構成することができ、受信性能を向上させることができる。また、外装ケース80の二つの開口のうち、文字板11の表示方向と反対側の開口を塞ぐ金属製の裏蓋85を備えるため、裏蓋85による反射により、時計表面における法線方向の放射が大きくなり、極めて高い受信性能が得られる。また、アンテナ体40は回路基板25よりもカバーガラス84側に配置され、GPS受信部26は裏蓋85側に配置されているため、GPS受信部26とアンテナ体40との間に回路基板25を介在させることができ、GPS受信部26から発生するクロック信号などのインバンド(受信信号の帯域内)ノイズがアンテナ体40に悪影響を及ぼすのを低減することができる。これによりアンテナ体40の感度が劣化するのを低減することができる。
【0062】
以上より、本発明によれば、例えば、GPSにおける衛星信号の受信に用いた場合であっても、無給電素子82を用いることによって、受信性能を維持しつつ、より有効にアンテナ体40を小型化できる。
【0063】
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計200(電子時計200)の一部断面図である。電子時計200は、無給電素子を外装ケースと一体化した点で電子時計100と相違する。
【0064】
具体的には、図7に示すように、本実施形態では、カバーガラス84は、ステンレス等の金属製のリング部材181に嵌め込まれており、このリング部材181が無給電素子の機能を兼ね備えている。また、リング部材181と外装ケース80との間には、さらにガラス製のリング181aが嵌め込まれている。このような電子時計200によれば、電子時計100と同様の効果が得られる。さらなる効果としては、ダイヤルリング83が不要となり、デザインの自由度を高めることができる。
【0065】
[第3実施形態]
図8は、本発明の第3実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計300(電子時計300)の一部断面図である。電子時計300は、金属製の外装ケース80及び金属製の裏蓋85をグランド板として機能させる点で電子時計100と相違する。
【0066】
具体的に、この第3実施形態では、外装ケース80及び裏蓋85を金属で形成し、ネジ86で一体化している。そして、これらとアンテナ体40と電気的に接続し、外装ケース80及び金属製の裏蓋85をグランド板として機能させる。詳述すると、アンテナ体40の一方の給電点を、導通バネ39に接続し、導通バネ39を介して金属製の裏蓋85及び外装ケース80に接続させている。他方の給電点に対しては、アンテナ接続ピン44を通じて給電を行う。このとき、アンテナ体40は、1波長ループアンテナであることから、給電に対して自己平衡作用があり、上記バラン10を介さず、直接給電することも可能である。
【0067】
また、本実施形態では、ソーラーパネル87は省略しており、電池27aはリチウムコイン電池などの一次電池となっている。さらに電池27とGPS受信部26の配置を逆にして、敏感なアンテナ給電点からGPS受信部26をさらに離す構成としている。
【0068】
以上の説明から明らかなように、電子時計300によれば、電子時計100と同様の効果が得られる。さらなる効果としては、ループアンテナの方側の給電点を通じて、裏蓋85及び外装ケース80をグランド板として機能させることから、アンテナ接続ピン44を1個とさせることができ、構造が簡単になりコストダウンを図ることができ、また給電点を配置する位置の自由度を高めることができる。さらに、アンテナ体40の給電に対する自己平衡作用によって、上記バラン10を省略することによっても、小型化を促すことができる。また、給電ピンが1個で済み、構造が簡単になるのでコストダウンできる。
【0069】
[変更例]
なお、上述した各実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。図9は、本発明の変更例に係るアンテナ体41の斜視図であり、図10は、本発明の変更例に係る無給電素子51の斜視図である。
【0070】
例えば、図9に示すように、アンテナ体41は、金属板でなくポリイミドなどのフレキシブル基板41dとその表面に形成されたアンテナ素子41cとを備える。アンテナ素子41cは銅箔パターンで構成することができる。これにより、ムーブメント表面に段差があっても配置できるメリットがある。なお、このようなアンテナ体41においても、一対の給電点41a,41bをアンテナ素子41cに設け、上述したアンテナ接続ピン44A,44Bに接続する。
【0071】
また、フレキシブル基板41dとして、環状の誘電体を用いることができる。具体的に、このアンテナ体41は、リング形状の誘電体を基材として、これに金属のアンテナパターンをメッキや銀ペースト印刷などにより形成する。この誘電体としては、酸化チタンなどの高周波で使える誘電材料を樹脂に混ぜて成形することができ、これにより誘電体の波長短縮と相俟ってアンテナ体をより小型化できる。なお、アンテナパターンは電磁波を電流に変換するアンテナ素子として機能する。
【0072】
さらに、例えば、図10に示すように、無給電素子を周波数調整の目的でミアンダ形状としてもよい。詳述すると、無給電素子182として、ステンレスなどの導電性の部材を用い、径の異なる弧状の部材182a,182bを交互に接続して環状に連続させたいわゆるミアンダ形状にして周囲長を長くすることができる。
【符号の説明】
【0073】
100,200…アンテナ内蔵式電子時計、40,41…アンテナ体、40a,40b、41a,41b…給電点、41c…アンテナ素子、41d…フレキシブル基板、44A,44B…アンテナ接続ピン、11…文字板、12…指針軸、13(13a,13b,13c)…指針、26…GPS受信部、30…駆動機構、80…外装ケース、81…ベゼル、82,182…無給電素子、83…ダイヤルリング、84…カバーガラス、85…裏蓋、87…ソーラーパネル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が非導電性部材で形成された筒状の外装ケースと、
前記外装ケースの二つの開口のうち、一方の開口を塞ぐカバーガラスと、
前記外装ケースの内側で時刻を表示する時刻表示部と、 前記外装ケースの内側で前記時刻表示部を駆動する駆動体と、
前記外装ケースの内側で前記駆動体の周囲に配置され、環状の一部を切り欠いた形状のアンテナ体と、
前記時刻表示部と前記カバーガラスとの間に配置された環状の無給電素子と
を備えたことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
【請求項2】
前記無給電素子は、前記時刻表示部の周囲に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
【請求項3】
前記アンテナ内蔵式電子時計は、
前記外装ケースに収納されて無線通信を行う無線通信回路が配置された回路基板と、
前記外装ケースの二つの開口のうち、前記時刻表示部の表示方向と反対側の開口を塞ぐ金属製の裏蓋と、を備え、
前記アンテナ体は前記回路基板よりも前記カバーガラス側に配置され、前記無線通信回路は前記裏蓋側に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
【請求項4】
前記アンテナ体は、環状の誘電体とアンテナ素子とを有し、前記アンテナ素子が前記誘電体に接するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のアンテナ内蔵式電子時計。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−50360(P2013−50360A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187899(P2011−187899)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】