説明

イオン安定性が改善されたカップリング反応を用いたビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体の製造方法

本発明は、イオン安定性が改善されたカップリング反応を用いたビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法に関するもので、本発明によれば、ビニル芳香族炭化水素単量体を、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物の重合開始剤を用いて重合させて、ビニル芳香族炭化水素ブロックを含む第1混合溶液を形成する段階(a)と、共役ジエン単量体を、段階(a)の第1混合溶液に添加して、ビニル芳香族炭化水素ブロック末端に共役ジエンブロックを形成させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック-共役ジエンブロックが含まれた第2混合溶液を形成する段階(b)と、を含むビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法において、ルイス酸を、段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合開始前、重合中、または重合完了時に第1混合溶液に添加する段階(c)が含まれることを特徴とする、イオン安定性が改善されたカップリング反応を用いたビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法に係り、より詳細には、イオン安定性が改善されたカップリング反応を用いたビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビニル芳香族炭化水素ブロック及び共役ジエンブロックで構成されるスチレン-ブタジエン-スチレンの3重ブロック共重合体は、アニオン開始剤を使用して溶液重合で製造することになり、この時、過度な発熱反応により重合最高温度が100℃以上に達することになる。
【0003】
元々、アニオン重合時、成長反応が終わった後から終結反応の直前まで、高分子鎖末端にアニオン形態で、常温では非常に長い間、著しくは一週間も安定化していることができるが、100℃以上の高温状態では、熱により水素アニオンの脱離反応が起きて、末端のアニオンが不飽和二重結合を形成することになる副反応が発生する。さらに、成長反応後から終結反応直前までの時間が数分以内といっても、この副反応を避けられなくなる。
【0004】
このような副反応により高分子鎖末端の活性を低下させて、カップリング重合時のカップリング効率を低下させるだけでなく、生きているリビング高分子のアニオン末端と副反応によって生成された高分子との間に反応が進み、全体的に2倍に達する分子量が生成されることになり、概して重合された高分子全体の10〜15%生成されることになる。しかも、同一の重合処理時においても、このような高い分子量の高分子生成含量が一定でなく互いに異なるので、分子量の調節が微細に要求される製品では、工程調節が容易でないため、製品不良率が増えてしまう。
【0005】
物性的な面において、この副反応産物は生産された製品の物性を上昇させるものの、加工性の低下、及び重合製造工程において調節の限界によって低温及び低い固形分含量で溶液重合をしなければならないので、製品の商業性を低下させることがある。したがって、商業性確保のために、高温で重合を行ってもアニオン末端を安定化することができ、副反応生成の抑制を通じてカップリング効率の極大化及び正確な分子量の調節が可能な技術が必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、既存のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法の問題点を解決するためのもので、既存のブロック共重合体の重合システムにアニオン鎖末端の安定化物質であるルイス酸を重合時に投入して、副反応が生成されないようにし、カップリング反応をさせることにより、ブロック共重合体の分子量を精密に制御できる、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を達成するために、本発明は、ビニル芳香族炭化水素単量体を、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物の重合開始剤を用いて重合させて、ビニル芳香族炭化水素ブロックを含む第1混合溶液を形成する段階(a)と、共役ジエン単量体を、段階(a)の第1混合溶液に添加して、ビニル芳香族炭化水素ブロック末端に共役ジエンブロックを形成させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック-共役ジエンブロックが含まれた第2混合溶液を形成する段階(b)と、を含むビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法において、
ルイス酸を、段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合開始前、重合中、または重合完了時に第1混合溶液に添加する段階(c)と、カップリング剤であるシラン化合物またはエポキシ化合物を、段階(b)の第2混合溶液に添加し、カップリング反応させて、数平均分子量が、5,000乃至500,000であり、ビニル芳香族炭化水素ブロックの含量が、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体100重量%を基準に5乃至50重量%であるビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体を形成する段階(d)と、を含むことを特徴とする、イオン安定性が改善されたカップリング重合反応を用いたビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法を提供する。
【0008】
本発明で、カップリング剤であるシラン化合物及びエポキシ化合物は、それぞれ下記の化学式1、2または3で表示される化合物であってもよい。
【0009】
【化1】

【0010】
前記化学式1で、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数5乃至18のアリール基であり、Xは、ハロゲン基であってもよく、m、n及びpは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、m+n+p=4である。
【0011】
【化2】

【0012】
前記化学式2で、Rは、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数5乃至24のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、q及びrは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、2≦q+r≦4である。
【0013】
【化3】

【0014】
前記化学式3で、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12は、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数5乃至24のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、 sは1、t及びuは、それぞれ独立して、0乃至1の整数であり、1≦s+t+u≦3である。また、v、w、xは、それぞれ独立して、1乃至6の整数であり、2≦v+w+x≦6である。
【0015】
本発明で、ルイス酸は、下記の化学式4で表示される化合物であってもよい。
【0016】
【化4】

【0017】
前記化学式4で、Mは、周期律表でMg、B、Al、またはZnであり、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1乃至6であるアルキル基、炭素数5乃至18のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、k及びlは、それぞれ独立して、0乃至3の整数であり、2≦k+l≦3である。
【0018】
ここで、ルイス酸は、好ましくは、ジエチルマグネシウム、ジ-n-プロピルマグネシウム、ジ-イソプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリ-n-プロピルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノハイドライド、ジイソブチルアルミニウムモノハイドライド、ジエチル亜鉛、ジ-n-プロピル亜鉛、ジ-イソアミル亜鉛、ジ-イソブチル亜鉛、トリエチルボラン、トリ-sec-ブチルボラン、トリブチルボラン、トリメシチルボラン、及びトリフェニルボランからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0019】
本発明で、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05乃至0.2であり、好ましくは、0.05乃至0.15であり、より好ましくは、0.05乃至0.1であり、この場合カップリング剤としてシラン化合物を使用しうる。
【0020】
また、シラン化合物は、四塩化シラン、三塩化メチルシラン、二塩化二メチルシランからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0021】
本発明で、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05乃至4であり、好ましくは、0.1乃至0.75であり、この場合カップリング剤としてエポキシ化合物を使用しうる。
【0022】
ここで、エポキシ化合物は、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、ジグリシジル-1,4-ブタンジオール、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びビスフェノールFジグリシジルエーテル、エポキシ化された大豆油オイル及びエポキシ化されたリンスオイルからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0023】
本発明で、ビニル芳香族炭化水素は、スチレン、アルファメチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-プロピルスチレン、1-ビニルナフタレン、4-シクロヘキシルスチレン、4-(p-メチルフェニル)スチレン、及び1-ビニル-5-ヘキシルナフタレンからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【0024】
また、共役ジエンは、1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、ピペリレン、3-ブチル-1,3-オクタジエン、イソプレン、及び2-フェニル-1,3-ブタジエンからなる群から選ばれた1種以上であってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、既存のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法の問題点を解決するためのもので、既存のブロック共重合体の重合システムにアニオン鎖末端の安定化物質であるルイス酸とカップリング剤を重合反応時に投入して、副反応が生成されないようにし、カップリング反応時のカップリング効率を向上させて、ブロック共重合体の分子量、分子量の分布、粘性、及び加工性を精密に制御できる、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】比較例1乃至3及び実施例1乃至2の重合生成物のゲル透過クロマトグラフィープロファイルを示す図である。
【図2】実施例3乃至5の重合生成物のゲル透過クロマトグラフィープロファイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施例を含んで詳細に説明する。
【0028】
本発明は、既存のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の溶液重合時に使用する開始剤と、開始及び成長反応時鎖末端のアニオンを安定化するルイス酸とを添加することによって、成長反応が完了した後にも熱による副反応を最小化しようとする。
【0029】
その副反応は、既存のアニオン重合方式では調節が容易でなく、単に非常に低い固形分含量または反応最高温度100℃以下の相対的に低温工程でのみ調節されて、重合生産性を向上することができない。
【0030】
生産性を高めようとする時、いくつかの副反応で水素脱離反応が進み、高分子鎖末端の活性を低下させて、カップリング重合時のカップリング効率を低下させ、この熱終結反応によって生じた高分子の場合、再度活性を有した高分子と結合して、目的分子量に比べて遥かに高い分子量が生じるので、設計したブロック共重合体を生産できなくなるが、これを克服すれば設計通りに共重合体を容易に生産できる。
【0031】
本発明に係るイオン安定性が改善されたカップリング重合反応を用いたビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法は、ビニル芳香族炭化水素単量体を、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物の重合開始剤を用いて重合させて、ビニル芳香族炭化水素ブロックを含む第1混合溶液を形成する段階(a)と、共役ジエン単量体を、段階(a)の第1混合溶液に添加して、ビニル芳香族炭化水素ブロック末端に共役ジエンブロックを形成させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック-共役ジエンブロックが含まれた第2混合溶液を形成する段階(b)と、を含むビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法において、
ルイス酸を、段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合開始前、重合中、または重合完了時に第1混合溶液に添加する段階(c)と、カップリング剤であるシラン化合物またはエポキシ化合物を、段階(b)の第2混合溶液に添加し、カップリング反応させて、数平均分子量が、5,000乃至500,000であり、ビニル芳香族炭化水素ブロックの含量が、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体100重量%を基準に5乃至50重量%であるビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体を形成する段階(d)と、を含む。
【0032】
前記ルイス酸は、前記段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合完了時から前記段階(b)の共役ジエン単量体の重合終結前までの間に投入することが好ましく、より好ましくは、前記段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合完了時から前記段階(b)の共役ジエン単量体の投入時の間の範囲内で投入することであり、この場合、重合速度の低下がないので、生産性及び経済性に優れた効果がある。
【0033】
段階(a)
【0034】
まず、本発明に係るビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法は、ビニル芳香族炭化水素単量体を、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物の重合開始剤を用いて重合させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック(ビニル芳香族炭化水素重合体)を含む第1混合溶液を形成する段階(a)を含む。
【0035】
ここで、炭化水素溶媒として、アニオン重合用として通常的に知られている溶媒のうちから選択して使用することができ、具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタンなどの環状の脂肪族炭化水素系、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレンなどのアルキル置換された芳香族炭化水素系、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの線状または分枝状の脂肪族炭化水素系の溶媒などを使用することができ、好ましくは、シクロヘキサン、n-ヘキサン及びn-ヘプタンを単独でまたは混合して使用するのがよい。
【0036】
そして、重合反応の各段階別温度は、同一の温度条件または異なる温度条件のいずれも可能で、恒温条件や断熱条件のいずれも可能である。可能な反応温度の範囲は、-10〜150℃であり、好ましくは、10〜100℃である。
【0037】
また、ビニル芳香族炭化水素単量体として、スチレン、アルファメチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-プロピルスチレン、1-ビニルナフタレン、4-シクロヘキシルスチレン、4-(p-メチルフェニル)スチレン、または1-ビニル-5-ヘキシルナフタレンを単独でまたは2種以上並行して使用しうる。
【0038】
また、重合開始剤である有機リチウム化合物として、本発明に使用されるアニオン重合開始剤には有機アルカリ金属化合物であればいずれも使用可能であるが、好ましくは、有機リチウム化合物を使用する。有機リチウム化合物としては、一般式RLiで表示できる重合開始能力を持つ有機リチウム化合物を使用し、Rは、1〜20までの炭素数を持つアルキル、シクロアルキル、アリールなどの従来アニオン重合用として通常的に使用するものから選択して使用しうる。より好ましくは、有機リチウム開始剤として、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、イソプロピルリチウム、シクロヘキシルリチウム、アリルリチウム、ビニルリチウム、フェニルリチウム、またはベンジルリチウムを単独でまたは2種以上並行して使用しうる。
【0039】
段階(b)
【0040】
本発明に係るビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法は、前記段階(a)の後に、該当の共役ジエン単量体を、段階(a)の第1混合溶液に添加して、ビニル芳香族炭化水素ブロック末端に共役ジエンブロックを形成させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック-共役ジエンブロックが含まれた第2混合溶液を形成する段階(b)を含むことができる。
【0041】
ここで、共役ジエンとして、1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、ピペリレン、3-ブチル-1,3-オクタジエン、イソプレン、または2-フェニル-1,3-ブタジエンを単独でまたは2種以上並行して使用しうる。
【0042】
段階(c)
【0043】
本発明に係るビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法は、段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合開始前、重合中または重合完了時にルイス酸を第1混合溶液に添加する段階(c)を含むことができる。
【0044】
前記ルイス酸は、前記段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合完了時から前記段階(b)の共役ジエン単量体の重合終結前までの間に投入することが好ましく、より好ましくは、前記段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合完了時から共役ジエン単量体の投入時の間の範囲内で投入することであり、この場合、重合速度の低下がないので、生産性及び経済性に優れた効果がある。
【0045】
ここで、ルイス酸として、下記の化学式4で表示される化合物を使用しうる。
【0046】
【化5】

【0047】
前記化学式4で、Mは、周期律表でMg、B、Al、またはZnであり、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1乃至6であるアルキル基、炭素数5乃至18のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、k及びlは、それぞれ独立して、0乃至3の整数であり、2≦k+l≦3である。
【0048】
ここで、ルイス酸として、好ましくは、ジエチルマグネシウム、ジ-n-プロピルマグネシウム、ジ-イソプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリ-n-プロピルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノハイドライド、ジイソブチルアルミニウムモノハイドライド、ジエチル亜鉛、ジ-n-プロピル亜鉛、ジ-イソアミル亜鉛、ジ-イソブチル亜鉛、トリエチルボラン、トリ-sec-ブチルボラン、トリブチルボラン、トリメシチルボラン、またはトリフェニルボランを単独でまたは2種以上並行して使用しうる。
【0049】
段階(d)
【0050】
本発明に係るビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法は、カップリング剤であるシラン化合物またはエポキシ化合物を、段階(b)の第2混合溶液に添加し、カップリング反応させて、数平均分子量が5,000乃至500,000であり、ビニル芳香族炭化水素ブロックの含量がビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体100重量%を基準に5乃至50重量%であるビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体を形成する段階(d)を含むことができる。
【0051】
ここで、カップリング剤であるシラン化合物及びエポキシ化合物は、それぞれ下記の化学式1、2または3で表示される化合物であってもよい。
【0052】
【化6】

【0053】
前記化学式1で、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数6乃至18のアリール基であり、Xは、ハロゲン基であってもよく、m、n及びpは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、m+n+p=4である。
【0054】
【化7】

【0055】
前記化学式2で、Rは、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数6乃至24のアリール基、または炭素数7乃至30のアルキルアリール基であってもよく、q及びrは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、2≦q+r≦4である。
【0056】
【化8】

【0057】
前記化学式3で、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12は、炭素数1乃至20のアルキレン基(二価;bivalent)またはアルキル基(一価)、炭素数6乃至24のアリーレン基またはアリール基、または炭素数7乃至30のアルキルアリーレン基、アリールアルキレン基またはアルキルアリール基であってもよく、 sは1、t及びuは、それぞれ独立して、0乃至1の整数であり、1≦s+t+u≦3である。また、v、w、xは、それぞれ独立して、1乃至6の整数であり、2≦v+w+x≦6である。
【0058】
ここで、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05乃至0.2であり、カップリング剤としてシラン化合物を使用することが好ましく、四塩化シラン、三塩化メチルシラン、または二塩化二メチルシランを単独でまたは2種以上並行して使用することがより好ましい。
【0059】
ここで、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05未満である場合には、高分子末端イオンの安定性がルイス酸を入れない時と似たように現れ、したがって、0.05未満である場合は好ましくなく、0.2を超過する場合には、ハロゲンシランをカップリング剤として使用する場合、三重ブロック共重合体の含量が10%未満になって、三重ブロック共重合体の製造において好ましくない。
【0060】
一方、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05乃至4であり、カップリング剤としてエポキシ化合物を使用することが好ましく、ここで、より好ましくは、モル比が0.1乃至0.75である。エポキシ化合物として、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、ジグリシジル-1,4-ブタンジオール、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、またはビスフェノールFジグリシジルエーテル、エポキシ化された大豆油オイル及びエポキシ化されたリンスオイルを単独でまたは2種以上並行して使用することがより好ましい。ここで、ルイス酸/有機リチウム化合物のモル比が0.05未満である場合には、高分子末端イオンの安定性がルイス酸を入れない時と似たように現れ、三重ブロック共重合体の生成において、既存に比べて安定性の改善効果が現れないので好ましくなく、4を超過する場合には重合反応が進まないので好ましくない。
【0061】
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例を提示するが、下記の実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であるということは当業者にとって自明なものであり、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然なものである。
【実施例】
【0062】
前記ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の重合方法を簡単に説明すると次の通りである。
【0063】
有機リチウムと炭化水素溶媒が在る反応器に、ビニル芳香族炭化水素を投入し、99%以上ビニル芳香族炭化水素単量体が消耗されるまで待機した後、共役ジエン単量体を反応器に投入し、共役ジエン単量体の消耗が99%以上になるまで重合を進行した後、カップリング剤を投入して、カップリング反応を通じて線状または放射状のブロック共重合体を製造した。
【0064】
この時、開始または成長反応時鎖末端のイオンを安定化するためのルイス酸を投入する時点は、有機リチウムで重合を開始する前、またはビニル芳香族炭化水素単量体の重合反応の中、またはビニル芳香族炭化水素単量体の重合反応終結時から共役ジエン単量体重合終結前までの間である。この後、水またはアルコール等の反応終結剤を反応器に添加して、活性高分子の活性を除去した重合物を製造した。
【0065】
実施例1
【0066】
本発明の実施例1は、カップリング重合方法を用い、ルイス酸を投入してビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体のイオン安定性を改善させる重合工程である。
【0067】
スチレンとブタジエンを単量体として使用して、重さ組成比、31/69の三重ブロック共重合体を次の通りに製造した。
【0068】
窒素で充填された10L反応器に、溶媒であるシクロヘキサン4256g、スチレン330gを投入した後、65℃の温度で、n-ブチルリチウム1.4gを添加してスチレンを重合した。スチレン重合後トリイソブチルアルミニウム0.37gを入れて完全に分散させた後、ブタジエン単量体734gを投与して、前記重合されたスチレンブロック末端にブタジエンブロックを生成させた。
【0069】
ブタジエン重合完了後、二塩化二メチルシランを下記の表2に記載された量で投与して、カップリング反応を進行させたあと、水0.33gを投与して、重合反応を終結した。重合溶液に、添加剤として酸化防止剤であるイルガノックス(Irganox)1076(Ciba)0.4重量部とトリスノニルフェニルポスファイト(JIN SUNG Chemical Co.Ltd、TNPP)0.9重量部とを添加した。
【0070】
実施例2
【0071】
前記実施例1で、トリイソブチルアルミニウムの量を1.81gに増量し、カップリング剤を1,2,7,8-ジエポキシオクタンを使用したことを除いては、前記実施例1と同様の方法で実施した。
【0072】
比較例1
【0073】
前記実施例1で、イオン安定性改善剤であるトリイソブチルアルミニウムを添加しないことを除いては、前記実施例1と同様の方法で実施して、三重ブロック共重合体を製造した。
【0074】
比較例2
【0075】
前記実施例1で、トリイソブチルアルミニウムの量を1.81gに増量したことを除いては、前記実施例1と同様の方法で共重合体を製造した。
【0076】
比較例3
【0077】
前記比較例2で、イオン安定性改善剤であるトリイソブチルアルミニウム1.81gをスチレン反応前に添加し、二塩化二メチルシランの代わりに、三塩化メチルシランをカップリング剤として使用したことを除いては、前記比較例2と同様の方法で三重ブロック共重合体を製造した。
【0078】
前記比較例1、2、3と実施例1、2で製造された最終スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体の重合時における重合変数を表1に記載し、各重合物をゲル透過クロマトグラフィーで分析して表2に示し、図1は、表2の各例のゲル透過クロマトグラフィープロファイルである。
【0079】
共重合体の分子量、分子量の分布、及びプロファイルなどを比較するために、ゲル透過クロマトグラフィーを利用し、溶媒はTHFを使用し、温度は40℃で1ml/minの速度で測定した。
【0080】
* 数平均分子量の測定方法−ゲル透過クロマトグラフィー機器を用いて測定した。
* 副反応生成率(%)−ゲル透過クロマトグラフィープロファイルで、副反応によって生じた巨大分子量が生成された面積とカップルされた分子量が生成された面積との比を%方法(×100)で測定した。
* カップリング効率(%)−カップルされた分子量の面積とカップルされない分子量の面積との比を%方法で測定した。
【0081】
【表1】

【0082】
前記表1で見るように、実施例の反応温度の変化が約1.6〜2.6℃程度低くなる効果を得ることができた。実施例の反応時間全体は、比較例に比べて約0.5〜1分程度遅延するが、反応速度の差があまり大きくないと見られる。その一方、比較例3のように、スチレン反応前にルイス酸を投入した場合、反応時間が約5〜6分程度遅延して、反応時間全体の約60%の反応時間だけ増加する現象が現れた。したがって、スチレン反応後にルイス酸を投入することが重合速度の低下なしで重合物を得るための正しい投入時点と見られる。
【0083】
【表2】

【0084】
前記表2で、アルミニウム/リチウムのモル比が0乃至0.1でのカップリング効率がほぼ同等な水準であることが分かるが、図1を見ると、比較例1は11.5%の高分子が生成され、アルミニウムを添加した実施例1、2及び比較例2、3ではほとんど生成されていないことが分かる。
【0085】
比較例2で、アルミニウム/リチウムの比率が0.1から約0.5に上昇すると、カップリング効率が約56%から8.3%に急激に減少することになり、これは、高分子鎖末端のアニオンがルイス酸であるアルミニウム化合物を通じて安定性が増加して、二塩化二メチルシランとの反応性が低下したことを意味し、この場合にはカップリング剤として適していないということを意味する。
【0086】
反面、比較例3では、アルミニウム/リチウム比率が比較例2と同様であるが、三塩化メチルシランを使用した場合、カップリング効率が二塩化二メチルシランに比べて8.3%から35.09%に約28%程度上昇するが、比較例1に比べてまだ20%程度のカップリング効率が低いため、ハロゲンシランをカップリング剤として使用することは、アルミニウム/リチウム比率が0.1当量以上の系では適していない。
【0087】
実施例2では、カップリング剤をエポキシ系である1,2,7,8-ジエポキシオクタンに変更して実験した結果、比較例2、3と同様のアルミニウム/リチウムのモル比であるにもかかわらず、カップリング効率が再び57.5%に向上することを発見できて、イオン安定性改善剤の含量が増加する時適合したカップリング剤は、エポキシ系であることを確認することができた。
【0088】
実施例3乃至5
【0089】
実施例2と同様の方法で共重合体を製造し、カップリング剤として、ジグリシジル-1,4-ブタンジオール、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルをそれぞれ使用した。
【0090】
表3と図2はそれぞれ、実施例3乃至5のゲル透過クロマトグラフィー分析結果とプロファイルを示している。
【0091】
【表3】

【0092】
前記表3及び図2のゲル透過クロマトグラフィーの結果によれば、実施例2で使用したエポキシ系カップリング剤に比べて、実施例3乃至5のいずれもカップリング効率が約8〜19%改善されることが分かる。これは、適切なカップリング剤を使用すると、イオン安定性を改善できるルイス酸を用いたカップリング重合方式をブロック共重合体の重合に利用でき、溶液内の固形分の増加時カップリングの低下を起こす熱終結反応のようなまた他の副反応を抑制することによって、カップリング効率を高めることができるということを意味する。したがって、本発明のブロック共重合体の製造方法によれば、重合時溶液内の固形分を高めて重合することができ、ブロック共重合体の分子量及び分子量の分布を精密に調節できる。
【0093】
また、比較例1のようにルイス酸を使用しない場合、カップリング効率が悪く、副反応が増加して、目的の分子量に比べて約2倍程度の分子量を普通10〜15%程度含むので、物性は向上するが、製品の溶液粘度が上昇することになる。したがって、重合時、この副反応によって生じた高分子量を反映しなければならないので、調節すべき因子が増えてしまい、重合時、設計された目的粘度及び分子量を生産しにくくなる。
【0094】
反面、本発明に係る実施例では、副反応による高分子量がほとんど生成されないので、重合時、目的分子量のみ調節すればよいので、設計された目的粘度及び分子量のブロック共重合体を製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビニル芳香族炭化水素単量体を、炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物の重合開始剤を用いて重合させて、ビニル芳香族炭化水素ブロックを含む第1混合溶液を形成する段階(a)と、
共役ジエン単量体を、段階(a)の第1混合溶液に添加して、ビニル芳香族炭化水素ブロック末端に共役ジエンブロックを形成させて、ビニル芳香族炭化水素ブロック-共役ジエンブロックが含まれた第2混合溶液を形成する段階(b)と、を含むビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法において、
ルイス酸を、段階(a)のビニル芳香族炭化水素単量体の重合開始前、重合中、または重合完了時に第1混合溶液に添加する段階(c)が含まれることを特徴とする、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項2】
前記ルイス酸と有機リチウム化合物のモル比(ルイス酸のモル数/有機リチウム化合物のモル数)は、0.05乃至4であることを特徴とする、請求項1に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項3】
カップリング剤を、段階(b)の第2混合溶液に添加し、カップリング反応させて、ビニル芳香族炭化水素ブロックの含量が、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体100重量%を基準に5乃至50重量%であるビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体を形成する段階(d)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項4】
前記カップリング剤は、シラン化合物またはエポキシ化合物であることを特徴とする、請求項3に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項5】
前記カップリング剤がシラン化合物である場合、前記ルイス酸と有機リチウム化合物のモル比(ルイス酸のモル数/有機リチウム化合物のモル数)は、0.05乃至0.2であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項6】
前記カップリング剤がエポキシ化合物である場合、前記ルイス酸と有機リチウム化合物のモル比(ルイス酸のモル数/有機リチウム化合物のモル数)は、0.05乃至4であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項7】
前記ビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体は、数平均分子量が5,000乃至500,000であることを特徴とする、請求項1に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項8】
前記シラン化合物は、下記の化学式1で表示される化合物であることを特徴とする、請求項4または5に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【化1】

前記化学式1で、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数5乃至18のアリール基であり、Xは、ハロゲン基であってもよく、m、n及びpは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、m+n+p=4である。
【請求項9】
前記エポキシ化合物は、下記の化学式2または3で表示される化合物であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【化2】

前記化学式2で、Rは、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数5乃至24のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、q及びrは、それぞれ独立して、0乃至4の整数であり、2≦q+r≦4である。
【化3】

前記化学式3で、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12は、炭素数1乃至20のアルキレン基またはアルキル基、炭素数5乃至24のアリーレン基またはアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリーレン基またはアルキルアリール基であってもよく、 sは1、t及びuは、それぞれ独立して、0乃至1の整数であり、1≦s+t+u≦3である。また、v、w、xは、それぞれ独立して、1乃至6の整数であり、2≦v+w+x≦6である。
【請求項10】
前記ルイス酸は、下記の化学式4で表示される化合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【化4】

前記化学式4で、Mは、周期律表でMg、B、Al、またはZnであり、R13及びR14は、それぞれ独立して、炭素数1乃至6であるアルキル基、炭素数5乃至18のアリール基、または炭素数6乃至30のアルキルアリール基であってもよく、k及びlは、それぞれ独立して、0乃至3の整数であり、2≦k+l≦3である。
【請求項11】
前記ルイス酸は、ジエチルマグネシウム、ジ-n-プロピルマグネシウム、ジ-イソプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリ-n-プロピルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノハイドライド、ジイソブチルアルミニウムモノハイドライド、ジエチル亜鉛、ジ-n-プロピル亜鉛、ジ-イソアミル亜鉛、ジ-イソブチル亜鉛、トリエチルボラン、トリ-sec-ブチルボラン、トリブチルボラン、トリメシチルボラン、及びトリフェニルボランからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項10に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項12】
前記カップリング剤がシラン化合物である場合、前記ルイス酸と有機リチウム化合物のモル比(ルイス酸のモル数/有機リチウム化合物のモル数)が、0.05乃至0.1であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項13】
前記シラン化合物は、四塩化シラン、三塩化メチルシラン、二塩化二メチルシランからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項14】
前記カップリング剤がエポキシ化合物である場合、前記ルイス酸と有機リチウム化合物のモル比(ルイス酸のモル数/有機リチウム化合物のモル数)が、0.1乃至0.75であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項15】
前記エポキシ化合物は、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、ジグリシジル-1,4-ブタンジオール、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、エポキシ化された大豆油オイル及びエポキシ化されたリンスオイルからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項4に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項16】
前記ビニル芳香族炭化水素単量体は、スチレン、アルファメチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-プロピルスチレン、1-ビニルナフタレン、4-シクロヘキシルスチレン、4-(p-メチルフェニル)スチレン、及び1-ビニル-5-ヘキシルナフタレンからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。
【請求項17】
前記共役ジエンは、1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、ピペリレン、3-ブチル-1,3-オクタジエン、イソプレン、及び2-フェニル-1,3-ブタジエンからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のビニル芳香族炭化水素-共役ジエンブロック共重合体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−506044(P2013−506044A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532027(P2012−532027)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【国際出願番号】PCT/KR2010/007913
【国際公開番号】WO2011/059225
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】