説明

イソシアナートの製造方法

本発明の主題は、相応する有機ポリアミンを、炭酸誘導体及びアルコールと反応させることにより低分子量のモノマーのポリウレタンにし、これを熱分解することによる、有機の蒸留可能なポリイソシアナート、有利にジイソシアナート、特に有利に脂肪族又は環式脂肪族ジイソシアナートの多段階の連続的製造方法において、所定の反応段階で製造されたポリイソシアナートと利用できない残留物とを分離し、再利用可能な副生成物及び中間生成物を前の工程に返送する方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、相応する有機ポリアミンを、炭酸誘導体及びアルコールと反応させることにより低分子量のモノマーのポリウレタンにし、これを熱分解することによる、有機の蒸留可能なポリイソシアナート、有利にジイソシアナート、特に有利に脂肪族又は環式脂肪族ジイソシアナートの多段階の連続的製造方法において、所定の反応段階で製造されたポリイソシアナートと利用できない残留物とを分離し、再利用可能な副生成物及び中間生成物を前の工程に返送する方法である。
【0002】
有機ポリイソシアナート、例えば芳香族、脂肪族又は環式脂肪族ポリイソシアナートの工業的製造方法は、相応する有機ポリアミンをホスゲン化してポリカルバミド酸塩化物にし、これを熱分解してポリイソシアナートと塩化水素とにすることに基づく。ホスゲンの使用に伴う重大な環境保護の問題、排出問題及び安全性の問題を除いても、この方法は他の決定的な欠点を有する。脂肪族又は環式脂肪族ポリイソシアナートの製造は、出発ポリアミンの著しい塩基性に基づき、適度な空時収率で行われるにすぎない。さらに、痕跡量で存在するだけでもポリイソシアナートの著しい変色を引き起こしかねない不所望な副生成物の形成が欠点である。ヘキサメチレン−ジイソシアナート−1,6(HDI)を製造する場合に、例えば数種の副生成物が生じ、この中でも最も重大な6−クロロヘキシルイソシアナートはさらに、著しい蒸留コストをかけてHDIから分離できるにすぎないという欠点を有する。
【0003】
この方法の際の問題は、特に、塩素からホスゲン及びカルバミド酸塩化物を介した塩化水素への高い転化率、ホスゲンの毒性並びに反応混合物の腐食性、一般に使用される溶剤の不安定性及びハロゲン含有残留物の形成である。
【0004】
(環式)脂肪族及び特に芳香族のモノウレタン及びジウレタンの相応するイソシアナート及びアルコールへの熱分解は以前から公知で、気相中で高温で並びに液相中で比較的低温で実施することができるにもかかわらず、特に不所望な副反応及び特に反応混合物が皮膜を形成する傾向、樹脂化する傾向及び反応器及び後処理装置中で閉塞する傾向があり、これらが、前記のプロセスの経済性を常に損なっている。
【0005】
過去十数年において、従って、この方法の前記欠点を簡単でかつ改善された方法により克服する多くの研究が存在した。脂肪族及び/又は環式脂肪族ジウレタン及び/又はポリウレタンの製造のために、EP 18588 A1又はEP 28338 A2によると、第1級脂肪族及び/又は環式脂肪族ジアミン及び/又はポリアミンをO−アルキルカルバミド酸エステルとアルコールの存在で160〜300℃の温度で触媒を用いて及び触媒を用いないで反応させていた。この生じたジウレタン及び/又はポリウレタンは、相応するイソシアナートに変換することができる。アミンの反応の際に生じるアンモニアは、この場合に分離することができる。
【0006】
他の刊行物は、尿素及び/又はジアミンをカルボニル基含有化合物に部分的に置き換えることに取り組んでいる(例えばEP 27952又はEP 126299)。このホスゲン不含の方法は、例えばEP 566925 A2に詳細に記載されている。
【0007】
後者の方法の欠点は比較的長い反応時間であり、これは50時間にまで及ぶ。
【0008】
本発明の課題は、蒸留可能な有機ポリイソシアナート、特に脂肪族及び環式脂肪族ジイソシアナートを、高い選択率で、改善された空時収率で、低コストで簡単な方法でコストのかかる及び/又は安全性を脅かす出発物質又は助剤を使用せずに製造することである。
【0009】
前記課題は、少なくとも1種のアミンを尿素及び少なくとも1種のアルコールと、少なくとも1つの取り付けられた滞留時間反応器(Verweilzeitreaktor)を備えた少なくとも1つの混合装置中で反応させて、相応するウレタンにし、引き続きこうして得られたウレタンを分解して相応するイソシアナートにする、イソシアナートの製造方法により解決することができた。
【0010】
本発明の主題は、相応する有機アミンを、尿素及び少なくとも1種のアルコールと、後方に配置された反応器を備えた少なくとも1つの混合装置中で反応させて相応するウレタンにし、これを熱分解する有機イソシアナートの多工程の連続的製造方法において、次の工程
a) 少なくとも1種の有機アミンを尿素と、少なくとも1種の触媒の存在で又は有利に不在で、及び少なくとも1種のアルコールの不在で又は有利に存在で、少なくとも1つの混合装置中で反応させて、相応するウレタンにする工程、
b) a)から得られた混合物を、管型反応器に滞留時間分布が類似している少なくとも1つの引き続く滞留時間反応器又は複数の滞留時間反応器中で反応させる工程、
c) この場合に生じるアンモニアを分離する工程、
d) c)からの搬出物から過剰量のアルコール及び他の低沸点の副生成物を分離する工程、
e) (d)からのアルコール及び低沸点の成分を除去したウレタンを少なくとも一部を蒸留に供給する工程、
f) (e)からの留出物及び場合により蒸留(e)に供給されなかった(d)からの部分中のウレタンを、連続的分解装置中で、相応するイソシアナートとアルコールとに分解する工程、
g) (f)から得られた粗製イソシアナートを少なくとも1つの蒸留で精製し、生じる蒸留残留物を新たに分解(f)に供給し、及び/又はアルコールでウレタンに変換し、前記反応ユニット(b)に供給する工程、及び
h) ウレタン及び利用可能な化合物の高い割合を有する(f)からの反応搬出物を、新たにアルコールと反応させることによりウレタンに変換する工程
を有する方法である。
【0011】
本発明による方法は、所定の反応の達成のために、先行技術で公知の方法、特にEP 566 925から公知の方法よりも短い滞留時間ひいてはより改善された空時収率を有する。
【0012】
単に式的に考慮して、本発明による方法は図式的に次の反応式により表すことができる:
R−(NH2n + n H2N(CO)NH2 + n R′OH → R(NCO)n + n R′OH + 2n NH3
本発明による中間生成物として使用可能なモノマーのポリウレタンの製造のために、式R(NH2n (式中、Rは多価の、有利に2価の有機基、例えば場合により置換された、例えばアルキル基により置換された芳香族基又は有利に線状又は分枝鎖の脂肪族基又は場合により置換された環式脂肪族基を表す)のアミンが適している。
【0013】
適当な芳香族ポリアミンとして、例えば2,4−及び2,6−トルエン−ジアミン、4,4′−2,4′−及び2,2′−ジアミノ−ジフェニルメタン及び相応する異性体混合物が挙げられる。
【0014】
脂肪族又は芳香族ポリアミンとして、例えば次のものが挙げられる:ブタンジアミン−1,4、2−エチルブタンジアミン−1,4、オクタンジアミン−1,8、デカンジアミン−1,10、ドデカンジアミン−1,12、シクロヘキサンジアミン−1,4、2−メチル−、4−メチル−シクロヘキサンジアミン−1,3、1,3−及び1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン。有利に、2−メチルペンタンジアミン−1,5、2,2,4−若しくは2,4,4−トリメチルヘキサンジアミン−1,6及び特にヘキサンジアミン−1,6及び3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンが使用される。
【0015】
アルコールとして、原則として全ての脂肪族アルコールが適している。しかしながら、有利に、沸点が、熱分解により得られるポリイソシアナート、有利にジイソシアナートの沸点から十分に離れているため、分解生成物のポリイソシアナート、有利にジイソシアナートとアルコールとのできる限り定量的な分離が可能であるようなアルコールが選択される。
【0016】
この理由から、従って有利に、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、デカノール又は前記アルコールの混合物、特に他のn−ブタノール及び/又はイソブタノールのようなアルコールが使用される。
【0017】
この方法の唯一の工程を次に記載する:
a) 反応成分の混合
反応工程(a)中でのウレタンの製造のために、アミンを、尿素及び少なくとも1種の、有利に正確に1種のアルコールと、1:2〜20:5〜40のアミン、尿素及びアルコールのモル比で、50〜300℃、特に180〜220℃の温度で、0.1〜30bar、有利に5〜20barの圧力で反応させる。この反応条件の場合に、本発明による方法について、数十分の一秒〜数分の平均反応時間が生じる。
【0018】
反応工程(a)中での反応は、ポリアミン、有利にジアミンに対して、有利に0.1〜30Mol%、特に1〜10Mol%の量の炭酸ジアルキルの存在で、又は有利に1〜20Mol%、特に5〜15Mol%の量のカルバミド酸アルキルエステルの存在で実施することができる。特に、この場合、前記の量比の炭酸ジアルキルとカルバミド酸アルキルエステルとからなる混合物が使用される。炭酸ジアルキル及び/又はカルバミド酸エステルとして、有利にそのアルキル基が使用されたアルコールのアルキル基に一致するようなものが使用される。
【0019】
既に述べたように、反応工程(a)中の反応は、触媒の存在で行うこともできる。これは、アミンの質量に対して、有利に0.001〜20質量%、さらに有利に0.001〜5質量%、特に0.01〜0.1質量%の量で使用される。
【0020】
触媒として、Handbook of Chemistry and Physics 14th Edition, Chemical Rubber Publishing Co.出版, 23 Superior Ave. N.E., Cleveland, Ohioにより定義された、元素の周期表の第IA族、第IB族、第IIA族、第IIB族、第IIIB族、第IVA族、第IVB族、第VA族、第VB族、第VIB族、第VIIB族、第VIIIB族の金属の1種又は数種のカチオン、有利に1種のカチオンを含有する無機化合物又は有機化合物が適している。例えば、次の金属のカチオンが挙げられる:リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ガリウム、スズ、鉛、ビスマス、アンチモン、銅、銀、金、亜鉛、水銀、セリウム、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄及びコバルト。
【0021】
この触媒は、さらに少なくとも1種のアニオン、例えばハロゲン化物イオン、塩化物イオン及びホウ化物イオン、硫酸塩イオン、リン酸塩イオン、硝酸塩イオン、ホウ酸塩イオン、アルコラートイオン、フェノラートイオン、スルホナートイオン、酸化物イオン、オキシドヒドラートイオン、水酸化物イオン、カルボン酸塩イオン、キレート、炭酸塩イオン、チオカルバミン酸イオン又はジチオカルバミン酸イオンを有していてもよい。
【0022】
この触媒は、認識可能な明らかな欠点なしに、その水和物又はアンモニア化物の形で使用することもできる。
【0023】
典型的な触媒として、例えば次の化合物が挙げられる:リチウムメタノラート、リチウムエタノラート、リチウムプロパノラート、リチウムブタノラート、ナトリウムメタノラート、カリウム−tert−ブタノラート、マグネシウムメタノラート、カルシウムメタノラート、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸鉛、リン酸鉛、塩化アンチモン(III)、塩化アンチモン(V)、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウム−イソブチラート、三塩化アルミニウム、塩化ビスマス(III)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、ビス−(トリフェニル−ホスフィンオキシド)−塩化銅(II)、モリブデン酸銅、酢酸銀、酢酸金、酸化亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、亜鉛アセトニルアセタート、オクタン酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ヘキシル酸亜鉛、安息香酸亜鉛、ウンデシル酸亜鉛、酸化セリウム(IV)、酢酸ウラニル、チタンテトラブタノラート、四塩化チタン、チタンテトラフェノラート、ナフテン酸チタン、塩化バナジウム(III)、バナジウムアセチルアセトナート、塩化クロム(III)、酸化モリブデン(VI)、モリブデンアセチルアセトナート、酸化タングステン(VI)、塩化マンガン(II)、酢酸マンガン(II)、酢酸マンガン(III)、酢酸鉄(II)、酢酸鉄(III)、リン酸鉄、シュウ酸鉄、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、酢酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト、ナフテン酸コバルト、塩化ニッケル、酢酸ニッケル及びナフテン酸ニッケル並びにこれらの混合物。
【0024】
有利な触媒として、例えば次の化合物が挙げられる:リチウムブタノラート、アルミニウムアセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、チタンテトラブタノラート及びジルコニウムテトラブチラート。
【0025】
出発物質流の混合は、本発明による方法の場合に、僅かな混合時間を特徴とする適当な特別な混合装置中で行われる。
【0026】
この混合装置中での混合時間は、通常では0.0001s〜2s、有利に0.0005〜1s、特に有利に0.001〜0.5s、さらに特に有利に0.005〜0.2s、殊に0.007〜0.1sである。混合時間とは、混合過程の開始から経過し、得られる混合物の流体成分の97.5%まで混合フラクション(Mischungsbruch)を有するまでの時間であると解釈され、この混合フラクションは完全混合の状態が達成される場合の得られる混合物の混合フラクションの理論的最終値の値に対して、この混合フラクションの最終値の2.5%よりも大きく相違しない(混合フラクションのコンセプトについて例えばJ.Warnatz, U.Maas, R.W. Dibble著: Verbrennung, Springer Verlag, Berlin Heidelberg New York, 1997第2版、134頁を参照)。
【0027】
混合装置として、有利に混合循環路(Mischkreis)、撹拌容器、混合ポンプ又はノズル混合装置、例えば同軸混合ノズル、Y型又はT型ミキサー、又はボルテックス衝突ジェット混合装置(Vortex-Impinging-Jet-Mischkonfiguration)が使用され、有利に混合循環路、撹拌容器、混合ポンプ又はノズル混合装置が使用される。
【0028】
混合装置として混合循環路又は撹拌容器を使用する場合、アミン溶液を比較的速い速度で供給するのが重要である。通常では、この速度は10〜100m/s、有利に20〜80m/sである。
【0029】
有利に、混合装置として混合ノズル及び混合ポンプが使用される。特に有利には、混合装置として混合ノズルが使用される。この場合、アルコール流も、アミン出発物質流も比較的速い速度で混合ノズル中へ供給することが重要である。この速度は10〜100m/s、有利に20〜80m/sである。
【0030】
この場合、ノズルへの供給管中の圧力は、混合ノズルの出口中の圧力よりも著しく高いが、しかしながら通常では110bar絶対より高くなく、有利に100bar絶対より高くなく、特に有利に5〜95bar絶対、さらに特に有利に10〜50bar絶対、殊に10〜30bar絶対の圧力である。
【0031】
混合装置の出口での圧力は、一般に工程b)での反応圧力を上回り、例えば有利に5〜100bar、有利に10〜80bar、特に有利に10〜50barである。
【0032】
混合装置からの搬出物の温度は、一般に25〜240℃、有利に30〜190℃、特に有利に40〜180℃である。
【0033】
前記混合装置からの搬出物は、工程b)中への導入の前に、熱交換器を用いて所望の温度にもたらすことができる。
【0034】
使用したアミン中のアミノ基に関してウレタン基への転化率は、工程a)中で一般に10%より高くなく、有利に5%より高くなく、特に有利に2%より高くない。
【0035】
工程a)からの反応搬出物を引き続く工程中へ移すことは、有利に圧力保持弁を介して行うことができ、この場合、工程a)の出口での圧力が、工程b)中の圧力を少なくとも1bar、有利に少なくとも2bar、特に有利に少なくとも3bar上回るのが好ましい。
【0036】
b) a)からの混合物の反応
前記混合装置を離れる液相は、少なくとも1つの、有利に正確に1つの2相(気相/液相)で運転される管型反応器又はその滞留時間分布が管型反応器に類似する複数の反応器に供給され、前記反応器中で気相は液相と並流で供給される。
【0037】
この管型反応器は、有利に十分にバックミキシングが生じないのが好ましい。これは、例えば管型反応器の直径対その長さの比により又は内部構造物、例えば多孔板トレー、スリットトレー又はスタティックミキサにより達成される。有利に、このバックミキシングが生じないことは、管型反応器の長さ対直径の比により達成される。
【0038】
管型反応器として、例えば、長さ対直径の比が5より大きい、有利に6より大きい、特に有利に10より大きい管が適している。
【0039】
この反応管のボーデンシュタイン数(Bodensteinzahl)は、5より大きい、有利に6より大きい、特に有利に10より大きい、さらに特に有利に10〜600、殊に10〜100であるのが好ましい。
【0040】
本発明について本質的な観点は、理想的な栓流(プラグ流、plug flow)である流れの存在であり、これは実際に必要な限り近づけるべきである。このために、軸方向の混合、つまり反応器による流動方向に沿った混合はできる限りわずかにされ、この流は理想的に乱流である。
【0041】
これは、実際に例えば流動管中の高い流動速度及び僅かな横断面により達成される。
【0042】
この管型反応器は、空間中で任意の方向を有することができる。有利に、前記管型反応器は、縦型管型反応器として構成され、この反応器は特に有利に下から上へ流動される。
【0043】
この反応器は、等温式に又は有利に温度調節式に構成することができる。温度調節は、ジャケットヒータ又は内部に配置された管又はプレートによって行うことができる。この加熱はジャケットによって行うのが有利である。
【0044】
もちろん、この管型反応器は、バックミキシングが生じないことが保証される限り、複数の直列接続された管からなることもできる。必要な場合に、場合により管型反応器の経過において、例えばこの種の管の間に液相と気相とを分離するための相分離器が設けられていてもよく、その際、反応の間に生じるアンモニアを分離することができるため、前記反応の平衡はシフトする。
【0045】
生産能力の拡大のために、本発明の場合に複数の管型反応器を並列に接続することもできる。
【0046】
場合により、この管型反応器中で、前記したように、1つ又は複数の箇所に、例えば管型反応器の最初及び中央で、尿素及び/又はアルコール又は有利にアミンを後供給することができる。
【0047】
管型反応器中の平均滞留時間は、一般に10秒〜5時間、有利に20秒〜20分、特に有利に30秒〜10分である。
【0048】
次の工程のためのガス負荷を僅かに保つために、管型反応器からの搬出物を、有利な実施態様の場合に相分離器に供給し、かつ相分離器から取り出された液相を次の工程に供給することができる。
【0049】
このような相分離器は、気相と液相との間の相分離を、並流反応器から搬出される2相の流の接触により達成する容器である。
【0050】
この相分離器は、等温式に又は有利に加熱式に構成されていてもよく、難溶性の副生成物の沈殿が回避される。この加熱は、例えばジャケットを介して又は外部熱交換器を備えた循環路を介して行うことができる。外部熱交換器を使用する場合、前記熱交換器の通常の断熱で十分である。
【0051】
管型反応器中の温度及び場合により存在する相分離器中の温度は、一般に50℃〜300℃、有利に180℃〜220℃である。
【0052】
工程b)中の圧力は、一般に0.1bar絶対〜30bar絶対、有利に5〜20bar絶対である。
【0053】
工程b)からの反応搬出物を次の工程へ移送することは、有利に圧力保持弁を介して行うことができ、その際、工程b)中の圧力は一般に工程c)中の圧力を少なくとも0.1bar上回るのが好ましい。前記の場合でないときは、前記の移送は、例えばポンプを用いるか又は気圧式に行うことができる。
【0054】
工程b)中の滞留時間は、使用されるアミン中のアミノ基に関するウレタン基への転化率が、前記管型反応器の通過後に少なくとも95%、有利に少なくとも98%、特に有利に少なくとも99%、さらに特に有利に少なくとも99.5%であるように選択される。
【0055】
通常では、工程a)とb)とを合わせた全体の滞留時間は、5時間よりも短く、有利に4時間よりも短く、特に有利に3時間よりも短い。
【0056】
(b)からの反応混合物の搬出は、アミンからウレタンへの完全な転化率の場合に、アンモニア分離(c)へ直接供給することができるか、又は完全な転化率を達成するために他の反応器又は反応器系へ供給することができる。反応器として、他の管型反応器、混合反応器カスケード又は必要な平均滞留時間を有する塔を使用することができる。
【0057】
使用したアミン中のアミノ基に関するウレタン基への転化率が、前記管型反応器を通過後でもなお完全でなくかつ例えば95%よりも低い場合には、この搬出物をもう1回後反応させることができる。
【0058】
このために反応混合物を、反応を完全にするために、他の管型反応器又はバックミキシングされる反応器中で、有利に98%又はそれ以上の転化率まで後反応させることができる。
【0059】
バックミキシングされる反応器系とは、反応器系のボーデンシュタイン数(Bodensteinzahl)が5より低く、有利に4より低いことであると解釈される。
【0060】
c) アンモニア分離
アンモニアを分離するために、有利にアンモニアを蒸留により分離する塔を使用するのが適切である。それにより、アルコールとアンモニアとの良好な分離が行われる。通常では、この分離は、0.01〜20bar、有利に0.04〜15barの圧力範囲で行われる。必要な温度は、使用されたアルコール若しくはアルコール混合物に依存する。n−ブタノールについて、この温度は例えば60〜150℃、有利に80〜140℃である。
【0061】
生じるアルコールは反応混合物からすぐに分離されるため、アンモニア及び二酸化炭素から尿素の分解により最少量で形成されるカルバミン酸アンモニウムによる皮膜形成が回避されることが有利であると判明した。
【0062】
この蒸留ユニットは自体公知の構造であり、通常の内部構造物を有する。塔内部構造物として原則的に全ての通常の内部構造物、例えばトレイ、規則充填物及び/又は不規則充填物が考慮される。トレイの中では、バブルキャップトレイ、シーブトレイ、バルブトレイ、トルマントレイ(Thormannboeden)及び/又はデュアルフロートレイが好ましく、不規則充填物の中では、リング、スパイラル、サドル、ラシヒリング、イントス(Intos-)リング又はポールリング、バレルサドル又はインタロクス(Intalox-)サドル、トップパック(Top-Pak)等又は網状物(Geflechten)を有するそのようなものが好ましい。トレイを使用するのが有利であり、特にバブルキャップトレイを使用するのが有利である。
【0063】
この蒸留塔は、有利に10〜20理論段を有する。
【0064】
d) 過剰量のアルコールの分離
得られたアンモニアが低減された反応混合物から、次いでアルコール、炭酸ジアルキル(これが形成されたか又は反応混合物中に存在する場合)、又はカルバミド酸アルキルエステル又はこれらの少なくとも2種の成分の混合物を分離し、有利に反応工程(a)及び/又は(b)に返送する。
【0065】
これらの成分の分離のために、反応混合物を有利に反応工程(b)の圧力水準から、1〜500mbar、有利に10〜100mbarの範囲内の圧力に放圧する。この場合、主要なアルコール量並びに炭酸ジアルキル0〜30質量%、有利に1〜10質量%及び/又はカルバミド酸アルキルエステル1〜50質量%、有利に1〜20質量%を含有するガス状の蒸気、及び主にモノマーのポリウレタン、有利にジウレタンからなり、場合によりオリゴ尿素ポリウレタン及び高沸点オリゴマーを含有する液体搬出物が得られる。
【0066】
得られた蒸気(dL)は次の有利な蒸留による精製工程で、有利に精留により分離され、この場合に単離される有用生成物のアルコール及びカルバミド鎖なるキルエステルは個々に又は混合物として、有利に反応工程(a)内へ、モノマーのポリウレタンの形成のために返送される。
【0067】
アルコール又はアルコール混合物の蒸留による分離のために、いわゆるフラッシュを使用することが多い。この装置は、容器又は容器と塔の組合せ、有利に塔であることができ、その際、アルコール若しくはアルコール混合物は塔頂で、ウレタンは塔底で取り出すことができる。前記塔の塔頂では、アルコールの他に、ウレタンよりも低沸点の他の物質も含有することができる。この分離は、0.001〜1bar、有利に0.02〜0.5barの圧力範囲で行われる。
【0068】
e) ウレタン精製
反応工程(d)中で前記蒸気の分離後に一般に塔底搬出物として得られる液状の、モノマーのポリウレタン、有利にジウレタン及び場合によりオリゴ尿素ポリウレタン及び高沸点オリゴマーを含有する反応混合物(d)は、完全に次の工程に供給することができるか、又は有利に2つの部分流に分けることができ、その際、前記部分量の質量比は、5〜50:95:50質量部、有利に10〜30:90〜70質量部である。
【0069】
同じ大きさの又は有利により小さいこの部分量は、通常の蒸留装置を用いて、有利に薄層蒸発器を用いて、170〜240℃、有利に180〜230℃の温度で、0.001〜1bar、有利に0.002〜0.01barの圧力で、ポリウレタン、有利にジウレタン及び低沸点の副生成物を含有する有用生成物(eL)と、蒸留できない副生成物(eH)とに蒸留分離され、前記副生成物は製造方法から分離され、通常では使用できない残留物として廃棄される。前記有用生成物(留出物)を、同じ大きさ又は有利により大きな他の部分流と合わせ、この合わせたポリウレタン、有利にジウレタン含有の反応混合物を熱分解(f)に供給する。
【0070】
反応工程(e)中のこの方法処理により、連続して進行する部分反応の際に生成されかつ使用可能な使用物質を反応循環路への返送により継続的に濃縮される反応混合物中の蒸留できない副生成物の割合は3〜30質量%、有利に5〜20質量%の含有量に制限され、それにより高い選択率で障害なく進行する反応が保証される。
【0071】
蒸留装置として、薄層蒸発器又は分子蒸留器を使用することができる。ウレタンは、0.001〜1barの圧力で、有利に0.002〜0.01barの範囲内の圧力で蒸留される。この留出物(eL)は、分解(f)に供給される。
【0072】
高沸点塔底物(eS)は有利に廃棄されるか、又は有利ではないが部分的に再ウレタン化(h)に供給される。
【0073】
f) ウレタン分解
反応工程(e)中で得られたポリウレタン、有利にジウレタンを含有する反応混合物を、適当な装置中で、有利に溶剤不含で液相中で触媒の存在で200〜300℃、有利に220〜280℃の温度で、0.01〜0.6bar、有利に0.02〜0.1barの範囲内の低下された圧力で連続的に熱分解される。熱分解する装置中でのポリウレタンからポリイソシアナートへの、有利にジウレタンからジイソシアナートへの転化率は、使用されたポリウレタンに依存して、十分に自由に選択することができ、供給されたポリウレタン量の10〜98質量%、特に40〜90質量%の範囲内で適切に選択することができる。
【0074】
反応されないポリウレタン、オリゴ尿素ポリウレタン、高沸点オリゴマー及び他の再使用可能な及び使用不可能な副生成物を含有する分解できない反応混合物の割合が分離され、連続的に前記分解装置から排出され(fH)及び直接又は場合により再ウレタン化(h)中でアルコールと反応させた後に反応工程(a)及び/又は(b)内へ返送される。
【0075】
ポリウレタンを化学的に分解する触媒として、例えば前記した、ウレタン形成を触媒する無機及び有機化合物が使用される。
【0076】
ジブチルスズジラウラート、鉄(III)アセチルアセトナート、コバルト(II)アセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、ジルコニウム−テトラn−ブタノラート及び二オクタン酸スズ(II)が特に有利であり、従って有利に使用される。
【0077】
分解装置として、例えば円筒状の分解反応器、例えば管状炉又は有利に蒸発器、例えば薄層蒸発器又はバルク蒸発器、例えばロベルト蒸発器、ヘルベルト蒸発器、キャドル(caddle)タイプ蒸発器、プレート式分解装置、有利に加熱カートリッジ蒸発器が適している。
【0078】
この分解生成物の分離は1つの塔中で行われ、その際、通常では前記イソシアナートを側方で(fM)及びアルコール(fL)を塔頂で取り出す。
【0079】
g) イソシアナート精製
この粗製イソシアナート混合物から、引き続く蒸留で再結合生成物、副生成物及び存在する場合に溶剤を除去する。前記副生成物は、有利に熱分解中へ返送される。一部は排出することもできる。
【0080】
熱分解の際に生成される分解生成物(これは特にアルコール、ポリイソシアナート、有利にジイソシアナート、及び部分的に分解されたポリウレタンから構成されている)を、その後で有利に1つ又は複数の蒸留塔で、有利に精留により、100〜220℃、有利に120〜170℃の温度で、1〜200mbar、有利に5〜50mbarの圧力で、低沸点物及び特にアルコール(gL)と、85〜99質量%、有利に95〜99質量%のポリイソシアナート含有量を有する粗製ポリイソシアナート混合物(gM)とに分離される。蒸留による分離の際に生じる高沸点副生成物(gH)及び特に分解されない及び部分的に分解されたポリウレタンは、有利に分解装置(f)及び/又は再ウレタン化(h)内へ供給される。
【0081】
この場合、添え字「L」により個々の工程の低沸点流が表され、添え字「M」により高沸点流が、「M」により中沸点流が表される。
【0082】
有利に精留により得られる粗製ポリイソシアナート混合物(gM)を、100〜180℃の温度でかつ1〜50mbarの圧力での蒸留により精製し、その際、個々のフラクションを返送するか又は純粋生成物として単離する。既に記載されたように、有利に使用された精製蒸留の際に、有利にポリイソシアナート、特にジイソシアナートからなる塔頂フラクションは、場合により遊離イソシアナート基のアルコールとの反応の後に反応段階(a)及び/又は(b)内へ返送され、有利に少なくとも98質量%、特に99質量%を上回る純度を有する純粋なポリイソシアナート、特にジイソシアナートからなる側方フラクションは搬出されかつ貯蔵に供給され、主成分として部分的に分解されたポリウレタン及びポリイソシアナートを含有する塔底フラクションは、有利に熱分解のための分解装置内へ返送される。
【0083】
他の方法バリエーションによると、塔底フラクション(gH)はしかしながら粗製ポリイソシアナートとアルコールとの分離のための蒸留塔(d)内へ又は反応工程(a)及び/又は(b)内へ、ポリウレタン形成内へ返送することもできる。塔底フラクションを2つ又は3つの生成物流に分けることも可能であり、その際、これは有利にポリウレタン形成(a)及び分解装置(f)並びに場合により蒸留塔(g)又は再ウレタン化(h)内へ返送される。
【0084】
h) f)からの反応搬出物(fH)及び/又は(g)からの蒸留残留物(gH)の反応は、有利に新たに前記プロセスに返送される。この場合、この混合物中に含まれるイソシアナート基及び/又はアロファナート及び/又は尿素又はその他の反応性成分をアルコールと反応させてウレタンに変換する。この反応は、別々の反応器中で、例えばミキサー反応器又は流動管又は(b)中でも実施することができる。残留物のアルコーリシスのために、100〜250℃、有利に150〜220℃の温度が必要である。この平均滞留時間は、この場合、数分間〜数時間の範囲内にある。
【0085】
このために、例えば流れ(fH)及び/又は(gH)並びに場合により流れ(eH)の一部は、アルコールと一緒に供給することができ、その際、NCO基若しくはその等価物、つまり例えばウレタン基対ヒドロキシ基のモル比は、1:100まで、有利に1:20まで、特に有利に1:10までである。
【0086】
このアルコールは、この場合、例えば工程(d)からの低沸点流(dL)であるか及び/又はウレタン分解(f)からのアルコール含有流(fL)であるか及び/又は新規のアルコールであることもできる。
【0087】
この反応混合物は、触媒の存在又は不在で、1〜150min、有利に3〜60min内で、20〜200℃、有利に50〜170℃の温度で、0.5〜20bar、有利に1〜15barの圧力で反応させる。
【0088】
この反応は、連続式槽型カスケード又は管型反応器中で実施することができる。
【0089】
触媒として、基本的にNCO基とOH基との反応を促進する全ての化合物が挙げられる。例えば、オクタン酸スズ、ジブチルスズラウラート、塩化スズ、塩化亜鉛、二オクタン酸スズ(II)及びトリエチルアミン挙げられる。
【0090】
副生成物の返送及び排出下での有機ポリイソシアナートの連続的製造のための本発明による多段階法により、蒸留可能なポリイソシアナート、有利にジイソシアナートを高い選択率で極めて良好な収率で製造することができる。
【0091】
本発明による方法は、経済的方法による、特に脂肪族ジイソシアナート、例えば2−メチルペンタン−ジイソシアナート−1,5、アルキル基中で6個の炭素原子を有する異性体の脂肪族ジイソシアナート及びそれらの混合物及び有利にヘキサメチレンジイソシアナート−1,6及び環式脂肪族ジイソシアナート、特に3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアナートの製造のために適している。
【0092】
製造されたポリイソシアナートは、ポリイソシアナート重付加法によるウレタン基、イソシアヌラート基、アミド基及び/又は尿素基を含有するプラスチックの製造のために特に適している。これは、さらにウレタン基、ビウレット基及び/又はイソシアヌラート基で変性されたポリイソシアナート混合物の製造のために使用される。脂肪族又は環式脂肪族ジイソシアナートからなるこの種のポリイソシアナート混合物は、特に耐光性ポリウレタン塗料及び被覆の製造のために使用される。
【0093】
有利な実施態様によると、粗製ポリイソシアナート(f)の蒸留精製の場合に生じる塔頂フラクションを反応工程(a)内へ返送し、主に純粋なポリイソシアナートからなる側方フラクションを貯蔵のための容器に返送し、塔底フラクションを反応工程(a)又は(d)又は(a)及び(d)内へ返送する。
【0094】
次の実施例は本発明を説明するものであるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0095】
実施例
容器(A)中に1,6−ヘキサメチレンジアミンを80℃の温度で装入した。第2の容器中にn−ブタノール(B)を充填した。反応ミキサー(K-Engineering社の反応ミキサーHMR、反応容積5ml、4000min-1)中に、ポンプを用いてアミン0.9kg/h、ブタノール8kg/h及び液体尿素(C)1.8kg/hの流れを供給した。この流れを熱伝達装置で、ノズル(D)中で少なくとも130℃〜150℃の温度が生じるように予熱した。
【0096】
この反応混合物を、次いで6mの長さ(ボーデンシュタイン数約40)、数秒の平均滞留時間及び約10000のレイノルズ数を有するジャケット加熱された管型反応器(E)に流通させた。
【0097】
流動管からの反応混合物を、その後で混合反応器(F)中で、約4時間の平均滞留時間でアミンが完全に反応するまで滞留させた。反応器中の温度は11barの圧力で約215℃であった。この反応搬出物は約2.4kg/hのヘキサメチレンジブチルウレタンを含有し、公知のように1,6−ヘキサメチレンジイソシアナートに分解し、後処理することができる。
【0098】
比較例
3工程の槽型カスケードの第1の反応器中で、1,6−ヘキサメチレンジアミン0.8kg/h、尿素0.88kg/h、n−ブタノール1.1kg/hを供給した。全ての反応器は約11.5barの圧力で運転した。この温度は215〜230℃の範囲内にあった。反応の間に生じるアンモニアを、塔及びブタノール凝縮により分離した。前記槽型カスケード中の液体の平均滞留時間は約5時間であった。反応及び蒸発のための必要な熱出力は反応ジャケットにより導入した。最後の反応器から、ジブチルウレタン約2.1kg/hを含有している反応混合物が搬出された。
【0099】
この実施例は、本発明による反応器構成中で同じ転化率の達成のために、先行技術から公知の反応器構成を用いるよりもより短い滞留時間を必要とすることが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のアミンを尿素及び少なくとも1種のアルコールと、少なくとも1つの取り付けられた滞留時間反応器を備えた少なくとも1つの混合装置中で反応させて相応するウレタンにし、引き続きこうして得られたウレタンを分解して相応するイソシアナートにする、イソシアナートの製造方法。
【請求項2】
前記混合装置は、混合循環路、混合ポンプ、ノズル混合装置、同軸混合ノズル、Y型ミキサー、T型ミキサー及びボルテックス衝撃ジェット混合装置からなるグループから選択されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記混合装置中での混合時間は0.0001〜2sであることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
アルコール及びアミンを10〜100m/sの速度で前記混合装置中へ導入することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
滞留時間反応器が管型反応器であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記管型反応器が5より大きなボーデンシュタイン数を有することを特徴とする、請求項5記載の方法。
【請求項7】
アミンがジアミンであることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
アミンは、ブタンジアミン−1,4、2−エチルブタンジアミン−1,4、オクタンジアミン−1,8、デカンジアミン−1,10、ドデカンジアミン−1,12、シクロヘキサンジアミン−1,4、2−メチル−、4−メチル−シクロヘキサンジアミン−1,3、1,3−及び1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、2−メチルペンタンジアミン−1,5、2,2,4−若しくは2,4,4−トリメチルヘキサンジアミン−1,6、ヘキサンジアミン−1,6及び3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンのグループから選択されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、デカノール又は前記アルコールの混合物のグループから選択されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1種のアミンと尿素及び少なくとも1種のアルコールとの相応するウレタンへの反応のための、混合循環路、混合ポンプ、ノズル混合装置、同軸混合ノズル、Y型ミキサー、T型ミキサー及びボルテックス衝撃ジェット混合装置の使用。

【公表番号】特表2009−507886(P2009−507886A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530480(P2008−530480)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066028
【国際公開番号】WO2007/031444
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】