説明

インサイチュで材料を形成するためのモールド

【課題】生体適合フィラーを組織欠損に適用し、組織の修復に用いるアプリケーターおよび/またはアプリケーターチップを提供すること。
【解決手段】組織修復に用いられるアプリケーターが提供される。アプリケーターは、材料を計量分配するように構成されるベースと、ベースに動作可能に接続されるアプリケーターチップとを含む。アプリケーターチップは、組織欠損を係合するように構成される遠位端を有する本体と、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される本体の周囲に配置されるモールドとを含む。モールドは、本体の遠位端の周囲に、少なくとも第1層および第2層を形成するために材料を堆積するための少なくとも第1位置と第2位置との間に選択的に位置決定されるように構成される。また、組織修復のためのアプリケーターチップ、方法およびキットが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2010年7月22日に出願した仮出願第61/366,604号の利益および優先権を主張する。上記出願の開示は、本明細書で全体として参照することにより組み込まれる。
【0002】
(背景)
技術分野
本開示は、生体適合フィラーを用いる組織の修復に関する。特に、本開示は、生体適合フィラーを組織欠損に適用するためのアプリケーターおよび/またはアプリケーターチップに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の背景
組織修復に影響を与える材料および方法が公知である。このような方法は、安定性を提供し、組織の内部成長を考慮に入れ、そして/または標的部位において損傷した組織を取り替えるために生体適合材料を使用する。生体適合材料は、患者から、他人から、そして/または他種から摘出された細胞を含み得る。さらに、または代替的に、このような材料は、合成され得る。例えば、2010年5月12日に出願した共有に係る米国出願第12/778,256号は、二相プラグを用いて骨軟骨欠損を治療するための方法およびデバイスを開示し、上記出願の内容は、本明細書で全体として参照することにより組み込まれる。適用の容易さのために、多くのフィラー材料は、流体または粘性形状で適用され、硬化し、そして/または重合するために、時間および/またはエネルギー(すなわち光)への暴露を必要とする。
【0004】
組織修復に使われるこれらの生体材料を混合し、かつ計量分配するためのアプリケーターも公知である。このようなアプリケーターは、1つ以上の材料を混合し、そして/または計量分配するように構成され、材料(単数または複数)をスプレーまたはストリームとして標的部位に放出するように構成され得る。最初にアプリケーターから計量分配されるとき、材料の粘性コンシステンシーは、標的部位が、材料が硬化されるまでに標的部位内に残るように水平に位置決定されることを必要とする。標的部位が無限数の配置で配向され得るので、標的部位が水平であるように患者を位置決定することは、難しく、時間がかかり、高価であり得、そして/または患者を、危険をさらす位置にさせ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、材料の適用の間に、標的部位が水平位置に維持される必要がない組織修復のためのシステムを有することは有益である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(要約)
従って、組織修復に用いられるアプリケーターが提供される。アプリケーターは、材料を計量分配するように構成されるベースと、ベースに動作可能に接続されるアプリケーターチップとを含む。アプリケーターチップは、組織欠損を係合するように構成される遠位端を有する本体と、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される本体の周囲に配置されるモールドとを含む。モールドは、本体の遠位端の周囲に、少なくとも第1層および第2層を形成するために材料を堆積するための少なくとも第1位置と第2位置との間に選択的に位置決定されるように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態において、モールドは、組織欠損の周囲に組織とのシールを形成する。ベースは、2つ以上の材料を計量分配するように構成され得る。モールドは、また、または代わりに、平坦、凹面、凸面、またはサドル状である遠位表面を含み得る。本体の遠位端は、モールドのねじ部分を係合するように構成されるねじ表面を含み得る。一実施形態において、ベースに対するモールドの回転は、モールドの長手方向の並進を引き起こす。ベースは、洗浄のための手段、吸引のための手段、視覚化するための手段および重合させるための手段のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。モールド自身は、平坦、凹面、凸面、またはサドル状のうちの少なくとも1つであり得る。他の実施形態において、アプリケーターチップは、関節運動ジョイントを含む。アプリケーターチップの遠位端は、ボールアンドソケットジョイント、フレックスヒンジ、円筒形のピボット、ヒンジピンおよびエラストマースパインのうちの1つを用いてモールドに動作可能に接続され得る。
【0008】
また、組織修復に用いられるアプリケーターチップが提供される。チップは、少なくとも第1材料を計量分配するための手段への動作可能な接続のために構成される近位端と、組織欠損内に受けられ、本体を通って延びる少なくとも第1管腔を規定するように構成される遠位端とを有する本体を含む。チップは、本体の周囲に配置され、かつ組織欠損の周囲に組織を係合するように構成されるモールドをさらに含み得る。モールドは、第1層および少なくとも第2層でモールドから材料を計量分配するために、本体の遠位表面に対して選択的に位置決定されるように構成される。
【0009】
他の実施形態において、本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つ管腔を含み得る。本体は、モールドのねじ部分をねじ切りで係合するように構成されるねじ表面を含み得る。一実施形態において、本体に対するモールドの回転は、本体の遠位表面に対するモールドの長手方向の並進を引き起こす。他の実施形態において、モールドは、本体とモールドとの間の距離を調整するために、長手方向軸に沿ってスライド可能に移動され得る。
【0010】
また、組織の修復に用いられるアプリケーターチップが提供される。チップは、本体を含み、本体が、本体の遠位端上に位置決定されるモールドを有する。モールドは、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される。本体は、組織欠損の第1層で材料を堆積するように構成される。アプリケーターチップは、本体の遠位端と選択的な係合のために構成される拡張部分をさらに含む。拡張部分は、組織欠損の第2層で材料を堆積するために組織欠損内に受けられるように構成される。一実施形態において、本体の近位端は、アプリケーターベースへの動作可能な接続のために構成される。本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つの管腔を含み得る。
【0011】
さらに、組織修復のためのキットが提供される。キットは、本体を有するアプリケーターチップを含み、本体が、本体の遠位端上に位置決定されるモールドを含む。モールドは、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される。本体は、組織欠損の第1層で材料を堆積するように構成される。キットは、本体の遠位端と選択的な係合のために構成される少なくとも1つの拡張部分をさらに含む。拡張部分は、組織欠損の第2層で材料を堆積するために組織欠損内に受けられるように構成される。キットは、1つ以上の材料を計量分配するためのアプリケーターチップに動作可能に接続されるように構成されるベースをさらに含み得る。
【0012】
また、組織を修復する方法が提供される。組織を修復する方法は、材料の少なくとも第1層および第2層を計量分配するために構成されるアプリケーターを提供するステップと、組織欠損の周囲に組織を係合するステップと、組織欠損内に第1層で材料を堆積するステップと、第2層で材料を堆積するためにアプリケーターを調整するステップと、第2層で材料を堆積するステップと、組織からアプリケーターの係合を解除するステップとを含む。
【0013】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
組織修復に用いられるアプリケーターであって、該アプリケーターは、
少なくとも第1材料を計量分配するように構成されるベースと、
該ベースに動作可能に接続されるアプリケーターチップと
を含み、
該アプリケーターチップが、組織欠損を係合するように構成される遠位端を有する本体と、該組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される、該本体の周囲に配置されるモールドとを含み、該モールドが、該本体の該遠位端の周囲に、少なくとも第1層および第2層を形成するために該少なくとも第1材料を堆積する、少なくとも第1位置と第2位置との間で選択的に位置決定されるように構成される、アプリケーター。
(項目2)
上記モールドは、上記組織欠損の周囲に上記組織とのシールを形成する、上記項目に記載のアプリケーター。
(項目3)
上記ベースは、2つ以上の材料を計量分配するように構成される、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目4)
上記モールドは、平坦、凹面、凸面、またはサドル状である遠位表面を含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目5)
上記本体の上記遠位端は、上記モールドのねじ部分を係合するように構成されるねじ表面を含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目6)
上記ベースに対する上記モールドの回転は、該モールドの長手方向の並進を引き起こす、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目7)
上記ベースは、洗浄のための手段と、吸引のための手段と、視覚化するための手段と、重合させるための手段とのうちの少なくとも1つをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目8)
上記モールドは、平坦、凹面、凸面、またはサドル状のうちの少なくとも1つである、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目9)
上記アプリケーターチップは、関節運動ジョイントを含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目10)
上記アプリケーターチップの上記遠位端は、ボールアンドソケットジョイント、フレックスヒンジ、円筒形のピボット、ヒンジピンおよびエラストマースパインのうちの1つを用いて上記モールドに動作可能に接続される、上記項目のいずれかに記載のアプリケーター。
(項目11)
組織修復に用いられるアプリケーターチップであって、該チップは、
少なくとも第1材料を計量分配するための手段への動作可能な接続のために構成される近位端と、組織欠損内に受けられるように構成される遠位端とを含む本体であって、該遠位端が、該本体を通って延びる少なくとも第1管腔を規定する、本体と
該本体の周囲に配置され、かつ該組織欠損の周囲に組織を係合するように構成されるモールドと
を含み、
該モールドが、第1層および少なくとも第2層において、該モールドから材料を計量分配するために、該本体の遠位表面に対して選択的に位置決定されるように構成される、アプリケーターチップ。
(項目12)
上記本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つの第2管腔を含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーターチップ。
(項目13)
上記本体は、上記モールドのねじ部分をねじ切りで係合するように構成されるねじ表面を含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーターチップ。
(項目14)
上記本体に対する上記モールドの回転は、該本体の上記遠位表面に対する該モールドの長手方向の並進を引き起こす、上記項目のいずれかに記載のアプリケーターチップ。
(項目15)
組織の修復に用いられるアプリケーターチップであって、該アプリケーターチップは、
本体であって、該本体の遠位端上に位置決定されるモールドを含み、該モールドが、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成され、該本体が、該組織欠損において第1層で材料を堆積するように構成される、本体と、
該本体の該遠位端との選択的な係合のために構成される拡張部分であって、該拡張部分が、該組織欠損の第2層で材料を堆積するために該組織欠損内に受けられるように構成される、拡張部分と
を含む、アプリケーターチップ。
(項目16)
上記本体の近位端は、アプリケーターベースへの動作可能な接続のために構成される、上記項目のいずれかに記載のアプリケーターチップ。
(項目17)
上記本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つの管腔を含む、上記項目のいずれかに記載のアプリケーターチップ。
(項目18)
組織修復のためのキットであって、該キットは、
本体を含むアプリケーターチップであって、該本体が、該本体の遠位端上に位置決定されるモールドを有し、該モールドが、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成され、該本体が、該組織欠損において第1層で材料を堆積するように構成される、アプリケーターチップと、
該本体の該遠位端との選択的な係合のために構成される少なくとも1つの拡張部分であって、該拡張部分が、該組織欠損において第2層で材料を堆積するために該組織欠損内に受けられるように構成される、少なくとも1つの拡張部分と
を含む、キット。
(項目19)
1つ以上の材料を計量分配するための、上記アプリケーターチップに動作可能に接続されるように構成されるベースをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のキット。
(項目20)
組織を修復するためのシステムであって、該システムは、
材料の少なくとも第1層および第2層を計量分配するように構成されるアプリケーターを提供するための手段と、
組織欠損の周囲に組織を係合するための手段と、
該組織欠損内で該第1層において材料を堆積するための手段と、
該第2層において材料を堆積するために該アプリケーターを調整するための手段と、
該第2層において材料を堆積するための手段と、
該組織から該アプリケーターの係合を解除するための手段と
を含む、システム。
(項目20a)
組織を修復する方法であって、該方法は、
材料の少なくとも第1層および第2層を計量分配するように構成されるアプリケーターを提供するステップと、
組織欠損の周囲に組織を係合するステップと、
該組織欠損内で該第1層において材料を堆積するステップと、
該第2層において材料を堆積するために該アプリケーターを調整するステップと、
該第2層において材料を堆積するステップと、
該組織から該アプリケーターの係合を解除するステップと
を含む、方法。
【0014】
(摘要)
組織修復に用いられるアプリケーターが提供される。アプリケーターは、材料を計量分配するように構成されるベースと、ベースに動作可能に接続されるアプリケーターチップとを含む。アプリケーターチップは、組織欠損を係合するように構成される遠位端を有する本体と、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される本体の周囲に配置されるモールドとを含む。モールドは、本体の遠位端の周囲に、少なくとも第1層および第2層を形成するために材料を堆積するための少なくとも第1位置と第2位置との間に選択的に位置決定されるように構成される。また、組織修復のためのアプリケーターチップ、方法およびキットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部分を構成する添付した図面は、本開示の実施形態を説明し、上に与えられた本開示の一般的な記述、および以下に与えられる実施形態(単数または複数)の詳細な記述と共に、本開示の原理を解釈するために役に立つ。
【図1】図1は、本開示の実施形態に従うアプリケーターの側面図である。
【図1A】図1A〜1Cは、図1のアプリケーターと共に使用するモールドであり、モールドが凸面(図1A)、凹面(図1B)およびサドル状(図1C)を含むさまざまな構造を有する。
【図1B】図1A〜1Cは、図1のアプリケーターと共に使用するモールドであり、モールドが凸面(図1A)、凹面(図1B)およびサドル状(図1C)を含むさまざまな構造を有する。
【図1C】図1A〜1Cは、図1のアプリケーターと共に使用するモールドであり、モールドが凸面(図1A)、凹面(図1B)およびサドル状(図1C)を含むさまざまな構造を有する。
【図2】図2は、第1および第2層を有する組織内の組織欠損の断面側面図である。
【図3】図3は、図2の組織欠損および図1のアプリケーターのアプリケーターチップの部分的な断面側面図である。
【図4】図4は、図3の組織欠損およびアプリケーターチップの部分的な断面側面図であり、ここで、アプリケーターチップの遠位端は、組織欠損を係合する第1構成にある。
【図5】図5は、図3と4の組織欠損およびアプリケーターチップの部分的な断面側面図であり、ここで、アプリケーターチップの遠位端は、組織欠損を係合する第2構成にある。
【図6】図6は、本開示の代替的な実施形態に従うアプリケーターシステムの概略図である。
【図7A】図7A〜7Cは、周囲に複数の管腔を有する(図7A)、複数の同心の管腔を有する(図7B)、そして、さまざまな大きさでさまざまに位置決定される管腔を有する(図7C)中央管腔を含むアプリケーターチップのさまざまな実施形態の端面図である。
【図7B】図7A〜7Cは、周囲に複数の管腔を有する(図7A)、複数の同心の管腔を有する(図7B)、そして、さまざまな大きさでさまざまに位置決定される管腔を有する(図7C)中央管腔を含むアプリケーターチップのさまざまな実施形態の端面図である。
【図7C】図7A〜7Cは、周囲に複数の管腔を有する(図7A)、複数の同心の管腔を有する(図7B)、そして、さまざまな大きさでさまざまに位置決定される管腔を有する(図7C)中央管腔を含むアプリケーターチップのさまざまな実施形態の端面図である。
【図8】図8は、本開示の他の実施形態に従うアプリケーターチップとさまざまな拡張部分とを含むキットの上面図である。図8A〜8Eは、図8のアプリケーターチップと共に使用するためのさまざまな拡張部分である。
【図9】図9は、本開示のなお他の実施形態に従うアプリケーターチップの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(詳細な記述)
組織欠損を修復するための本開示されたシステムの実施形態は、ここで、図面を参照することと共に詳細に記述され、同様の数字が、類似または同一な構造要素とみなす。図面に示され、かつ以下の記述を通して記述されるように、従来、外科器具上の相対的な定位を指すときであるように、用語「近位」は、ユーザーにより近い装置の末端を指し、用語「遠位」は、ユーザーにより離れる器具の末端を指す。
【0017】
最初、図1を参照すると、生体適合材料を計量分配するための組立部は、一般にアプリケーター100のように示される。アプリケーター100は、アプリケーターベース110およびアプリケーターチップ120を含む。アプリケーター100は、アプリケーターチップ120を通して、ベース110内から生体適合材料を組織欠損「D」(図2)内に計量分配するように構成される。本開示の実施形態が、軟骨修復に関するように記述されるが、実施形態が、他の組織、例えば、骨欠損、筋肉欠損、ろう、潰瘍、および他のソフト組織欠損を修復する用のために修正され得ることは予想される。
【0018】
なお図1を参照すると、簡潔に、アプリケーターベース110は、生体適合材料を受けるためのキャビティ113を規定する大体円筒形の本体112を含む。アプリケーターベース110は、キャビティ113から生体適合材料「M」の噴出を引き起こすために、円筒形の部材112を動作可能に係合するように構成されるプランジャー114をさらに含む。示されるように、アプリケーターベース110は、単一、事前に混合された生体適合材料を計量分配するために構成される。生体適合材料が計量分配されるレートは、プランジャー114が減圧されるレートによって決定される。アプリケーターベース110は、事前にロードされ、臨床医に提供され得、または代わりに、使用する前に臨床医によって充填され得る。
【0019】
以下、さらに詳細に考察されるように、本開示されたアプリケーターチップの実施形態は、ミキシング組立部、例えば刃およびローター、重合させる組立部、例えばUV光のソース、および/または洗浄/吸引組立部、例えば圧縮可能な部材またはプランジャーを含むように修正され得る。代替的に、アプリケーターチップは、これらのさまざまなデザインおよび能力のうちの任意または全部を含むアプリケーターベースと共に使用するために構成され得る。例えば、アプリケーターチップ120は、1つ以上の複数成分の材料を混合するのに可能で、そして/または2つ以上の生体適合材料を計量分配するアプリケーターベース(示されていない)と共に使用するために修正され得る。アプリケーターベースはまた、または代わりに、洗浄および/吸引機能を含み得る。
【0020】
なお図1を参照することと共に、アプリケーターチップ120は、アプリケーターベース110に動作可能に接続される。アプリケーターチップ120は、示されるように、ベース110と共に一体に形成され得、または代わりに、接着、ねじ、バイオネットカップリングまたは他の適切な手段を用いて、ベースに選択的にまたは固定して取り付けられ得る。アプリケーターチップ120、大体円筒形の本体122と、本体上に動作可能に位置決定される、選択的に移動可能なモールド132とを含む。本体122とモールド132のどちらまたは両方は、プラスチック、ポリマー、または他の適切な材料で形成され得る。本体122とモールド132のどちらまたは両方は、フレキシブル、セミフレキシブル、または硬直であり得、そして/または透明または半透明であり得る。示されるように、アプリケーターチップ120は、アプリケーターベース110のキャビティ113と流体連結の単一管腔125を含む。管腔125は、組織欠損「D」内に生体適合材料「M」を計量分配するために構成される。上に考察されるように、アプリケーターチップ120は、2つ以上の生体適合材料を計量分配するのに可能なそれらを含むさまざまなアプリケーターベースと共に使用するために修正され得る。従って、アプリケーターチップ120は、1つ以上の管腔を含むように修正され得、管腔の各々は、2つ以上の機能のために使われ得る。一実施形態において、示されるように、管腔125は、管腔を通す生体適合材料の逆流を防止するために、管腔の遠位端においてバルブ125aを含む。
【0021】
図1〜5を参照することと共に、本体122の近位端122aは、長手方向に調整可能な方式でモールド132を受けるために構成されるねじ外表面124を含む。本体122に対するモールド132の調整性は、ねじのサイズおよび/またはピッチを変えることによって修正され得る。代替的な実施形態において、モールド132は、切り目および溝の構造と共に、調整可能なフィスナーを用いて、そして/またはフィクションフィットを通すことを含む他の機械的または電気的手段を用いて、本体122を沿って長手方向に調整可能であり得る。本体122は、モールド132の遠位表面133に対する本体122の遠位表面123の深さを決定するためのマーキング(示されていない)を含み得る。本体122は、組織の第1層、すなわち軟骨における開口部または欠損「D」内に受けられるように構成される遠位端122bを含む。本体122の遠位表面123は、組織の第2層「T」、すなわち骨内に生成されるキャビティ「C」に隣接して、組織の第2層「T」の外表面「T2a」と同じ平面に位置決定するように構成される。典型的に、組織の第1および第2層「T」および「T」において形成されるキャビティ「C」は、ドリルまたはボーリング器具によって生成されると同時に、ダメージされまたは欠損のある組織を取り除き、そして生体適合材料を受けるためのスペースを生成する。以下、さらに詳細に考察されるように、使用の間に、組織の第2層「T」の外表面と同じ平面の遠位表面123の定位は、組織の第2層「T」内にキャビティ「C」をシールする。組織の第2層「T」において生成されるキャビティ「C」がシールされるので、患者、特に組織修復部位を含む患者の体部分は、最初にキャビティ「C」内に粘性の生体適合材料「M」を保持するために、水平の位置に配向される必要がない。代わりに、アプリケーターチップ120によって生成される、シールされたキャビティ「C」は、キャビティ「C」の配向にかかわらず、キャビティ「C」で材料「M」を維持する。本体122の遠位端123は、示されるように平坦であり得、または代わりに凹面、凸面であり得、または組織の第1層「T」の外層「T1」でよりよいシールを容易にするために任意の他の適切な構造を含み得る。さらに、本体122の遠位表面123は、示されるように平らであり得、または代わりに、テクスチャ構造を含み得る。テクスチャ構造は、組織および/または他の材料に生体適合材料「M」の粘着を補助し得/防止し得、組織の内部成長を促進し得/防止し得、硬化されまたは半硬化された生体適合材料「M」を強化し/弱化するために、そして/または任意の他の適切目的のために動作し得る。
【0022】
なお図1〜5を参照すると、モールド132は、本体122のねじ外表面124を係合するように構成されるねじ内側表面134を含む。内側表面134は、その全部の長さを沿って、ねじ山をつけられ得、または代わりに、示されるように、部分的にだけねじ山をつけられ得る。本体122およびモールド132のどちらまたは両方は、本体122に対するモールド132のオーバー並進を防止するための停止メカニズム(示されていない)を含み得る。本体122およびモールド132のどちらまたは両方は、互いに対する本体122およびモールド132の動きを選択的に防止するための保障メカニズム(示されていない)、すなわちセットピンをさらに含み得る。
【0023】
図1に示されるように、モールド132の遠位表面133は、大体平坦である。代替的に、モールド132の遠位表面133は、組織の第1層「T」の外表面「T1a」(図2)に順応するように構成される大体凸面(図1A)、大体凹面(図1B)、大体サドル状(図1C)または他の形状であり得る。モールド132の遠位表面133は、示されるように平らであり得、または/代わりにテクスチャ構造を含み得る。前述の遠位表面123に関するように、テクスチャ構造は、組織および/または他の材料に生体適合材料の粘着を補助し得/防止し得、組織の内部成長を促進し得/防止し得、硬化された生体適合材料を強化し/弱化するために、そして/または任意の他の適切目的のために動作し得る。モールド132は、ポリマー、プラスチックまたは他の適切な材料で構成される。モールド132は、フレキシブルであり得、またはフレキシブル遠位表面133を含み得る。モールド132のフレキシブル性質は、モールド132が組織の第1層「T」の外表面「T1a」に順応することを可能にし、それによって、組織で生成されるシールの完全性を増大する。
【0024】
図1〜5を参照することと共に、アプリケーター100の使用は、ここで、組織の複数の層を含む欠損を修復するのにおいて記述される。組織の2つの層「T」、「T」を含むように示されるが、アプリケーター100は、組織の単一層のみの欠損の修復、および組織の複数の層を通して拡張する欠損の修復に使われ得る。アプリケーター100の使用の前に、組織欠損が識別され、そしてその寸法が設定される。欠損のタイプおよびその位置に依存して、ダメージされた組織は、典型的に、ドリルまたは他のボーリング器具を用いて取り除かれる。この方式でのダメージされた組織の取り除きは、生体適合材料「M」を堆積する組織の均一の開口部またはキャビティ「C」を生成する。キャビティ「C」は、第1部分、第1組織層「T」に規定されるキャビティ「C」と、第2部分、第2組織層「T」に規定されるキャビティ「C」とを含む。
【0025】
ここで、特に図2と3を参照することと共に、いったん欠損が識別され、そしてダメージされた組織が取り除かれると、欠損の直径および組織の第1層「T」の厚さが決定される。次に、適切なアプリケーターチップ120は、選択され、そして欠損を収容するためように調整される。この実施形態において、アプリケーターチップ120は、本体122の遠位表面123に対してモールド132を長手方向に並進させるために、モールド133を本体122の周囲に回転することによって調整される。モールド132は、本体122の遠位端122aがキャビティ「C」内に受けられ、そしてモールド132の遠位表面133が第1組織層「T」の近位表面「T1a」を係合するとき、本体122の遠位表面123が第2組織層「T」の近位表面「T2a」と同じ平面で受けられるように調整される。この方式において、本体122の遠位表面123は、第2組織層「T」によって形成されるキャビティ「C」をシールするように動作する。
【0026】
いったん本体122の遠位表面123が、第2組織層「T」の近位表面「T2a」に対して正しく位置決定されると、プランジャー116は、アプリケーター100からキャビティ「C」内への生体適合材料「M」の噴出を引き起こすように減圧される。キャビティ「C」のシールされた性質は、キャビティ「C」の配向にかかわらず、すなわち、水平以外の配向で、最初に粘性の第1生体適合材料「M」を用いてキャビティ「C」の充填を可能にする。アプリケーターチップ120は、第1生体適合材料「M」の重合および/または硬化の間に適所に残るように構成される。上に考察されるように、アプリケーター100は、第1生体適合材料「M」で事前にロードされて、臨床医に提供され得、または代わりに、臨床医によるローディングを必要とし得る。また上に考察されるように、アプリケーター100は、第1生体適合材料「M」の硬化を補助するために、光ソース(示されていない)または他の重合させるメカニズムを含み得る。
【0027】
いったん第1生体適合材料「M」が十分に硬化されると、本体122の遠位端122bは、本体122の遠位表面123がモールド132の遠位表面133と同じ平面になるまでに、モールド132の遠位表面133に対して近位に引き込まれる。このことは、モールド132に対して本体122を回転することによって達成され得ると同時に組織の第1層「T」の近位表面「T1a」との係合におけるモールド132の遠位表面133を維持する。代替的に、アプリケーターチップ120は、組織の第1層「T」との係合から取り除かれ、それによって本体122に対するモールド133の回転を考慮に入れる。いったんモールド132の遠位表面133および本体122の遠位表面123が配列されると、モールド133の遠位表面133は、本体122の遠位表面123が欠損「D」と配列され、かつ隣接するように、組織の第1層「T」の近位表面「T1a」に隣接して位置決定される。この方式において、本体122の遠位表面123は、キャビティ「C」をシールする。
【0028】
ここで図5を参照することと共に、いったんアプリケーターチップ120は、キャビティ「C」に対して別の場所に移動されると、第2生体適合材料「M」は、アプリケーター110から計量分配される。示されるように、アプリケーターベース110は、単一キャビティ113から単一生体適合材料「M」を計量分配するために構成され、それによって、プランジャー116が取り除外されなければならなく、そして第2生体適合材料「M」がアプリケーターベース110のキャビティ113に加えられる。上に考察されるように、アプリケーターベース110は、アプリケーターチップ120から選択的に取り外し可能であり得る。この方式において、事前に第1生体適合材料「M」を含むアプリケーターベース110が取り外され、そして第2生体適合材料を含む第2アプリケーターベース(示されていない)で取り替えられる。上に考察されるように、アプリケーターベース110は、生体適合材料「M」を維持するために、2つ以上のキャビティを含む代替的な構成を代わりに含み得る。キャビティ「C」に関して上に考察されるように、キャビティ「C」のシールされた性質は、キャビティ「C」の配向にかかわらず、すなわち、水平以外の配向で、最初に粘性の第2生体適合材料「M」を用いてキャビティ「C」の充填を可能にする。アプリケーターチップ120は、第2生体適合材料「M」の重合および/または硬化の間に適所に残るように構成される。上に考察されるように、アプリケーター100は、生体適合材料の硬化を容易にするための重合させるメカニズムを含み得る。いったん第2生体適合材料「M」が硬化され、そして/または重合されると、アプリケーターチップ120は、第1組織「T」との係合から取り外される。
【0029】
ここで図6を向けると、本開示に従う組織修復システムの実施形態は、一般に組織修復システム200のように示される。組織修復システム200は、アプリケーターベース210とアプリケーターチップ220とを含む。アプリケーターチップ220は、本明細書における前述のアプリケーターチップ120に大体類似し、本体222と、選択的に調整可能なモールド232とを含む。アプリケーターベース210は、生体適合材料の第1および第2ソース240および250を含み、そして洗浄流体のソース260および/または吸引のための手段270をオプションに含み得る。生体適合材料の第1および第2ソース240および250のどちらまたは両方は、アプリケーターチップ220と共に一体に形成され得る。代替的に、生体適合材料の第1および第2ソース240および250のどちらまたは両方は、アプリケーターチップ220に対して離れて位置し得る。この方式において、組織修復システム200は、より少ないアクセス可能な位置における組織を修復する用に対して適応可能である。生体適合材料の第1および第2ソース240および250のどちらまたは両方は、それぞれの第1および第2生体適合材料を混合し、かつ計量分配するように構成され得る(示されていない)。洗浄および吸引ソース260および270のどちらまたは両方は、アプリケーターチップ220と共に一体に形成され得る。代替的に、洗浄および吸引ソース260および270のどちらまたは両方は、アプリケーターチップ220に対して離れて位置し得、このように、アプリケーターベース210のサイズを減らす。生体適合材料の第1および第2ソース240および250を含むように示されるが、組織修復システム200が、材料の単一ソースのみまたは複数のソースを含むように構成されえることは予想される。
【0030】
アプリケーターチップ220は、それを通して拡張し、生体適合材料を計量分配するためにも構成され、洗浄および/または吸引のための通路も提供する単一管腔を含み得る。代替的に、そして図7A〜7C参照することと共に、アプリケーターチップ220は、複数の管腔225a、225b、225cを含む。図7Aに示されるように、アプリケーターチップ220は、1つの大きい中央管腔225aと、その周囲に放射状に配置される複数のより小さい管腔225bとを含み得る。代わりに、図7Bに示されるように、アプリケーターチップ220は、第1中央管腔225aと、1つ以上の同心管腔225b、225cとを含み、または図7Cに示されるように、アプリケーターチップ220は、複数のさまざまな大きさで分類された管腔225a、225b、225cを含む。管腔225a、225b、225cのうちの任意または全部は、それぞれの機能を提供するように生体適合材料の第1および第2ソース240および250、洗浄ソース260および吸引のための手段270のうちの任意と流体連結のために構成され得る。任意の1つの管腔は、クリック化学のために高い/低いpH塩/溶液および銅を抽出し、そしてチャンネルを、UVまた他の重合させる光を指向するのに可能なファイバー光学素子に提供することによって含む触媒させまたは重合させる効果を提供するように構成され得る。例えば、現出願のアプリケーターおよび方法は、接触で互いに反応する組成物も、開始剤との接触で反応する前駆体も含むヒドロゲル組成物、例えば、所有された2011年5月24日に出願した米国出願第13/115,017号に一般に開示されるそれらと共に使われ得、上記出願の内容は、本明細書で全体として参照することにより組み込まれる。さらに、任意の1つの管腔は、キャビティ「C」(図2)内に堆積される材料のレベルまたは量を感知するのに可能なセンシングデバイスを受けるように構成され得る。代替的に、センシングメカニズム(示されていない)は、本体222の遠位端内に組み込まれ得る。
【0031】
ここで、図8〜8Eを向けると、本開示に従うアプリケーターの代替的な実施形態のアプリケーターチップは、一般にアプリケーターチップ320のように示される。アプリケーターチップ320は、ベース310と、ベース310に対して硬直して確保されるモールド332と含む。アプリケーターチップ320は、モールド332を選択的に係合するように構成されるさまざまな拡張部分322をさらに含む。拡張部分322は、さまざまなサイズおよび寸法の欠損内に受けられるように構成されるさまざまなサイズおよび寸法になり得る。例えば、拡張部分322は、小さい円筒体(図8A)、テクスチャ遠位表面を有する大きい円筒体(図8B)、細長い円筒体(図8C)、切頭円錐体(図8D)、三角形体(図8E)または他の適切な構造を含み得る。さまざまなサイズにおけるさまざまな構造または1つの構造の拡張部分322は、キット500として提供され得る。キット500は、アプリケーターチップ320をさらに含み得る。代替的な実施形態において、キット500は、アプリケーターチップ320を選択的に係合するように構成されるアプリケーターベース(示されていない)を含み得る。他の実施形態において、キット500は、アプリケーター(示されていない)を含み、アプリケーターが、一体に形成されまたはアプリケーターにしっかりと取り付けられるアプリケーターチップ320を含む。
【0032】
ここで、図9を参照すると、本開示に従うアプリケーターチップの他の実施形態は、一般にアプリケーターチップ420のように示される。アプリケーターチップ420は、モールド432に対して調整可能に位置決定される本体422を含む。示されるように、本体422は、ボールアンドソケット構造における本体の遠位端422bでモールド432に対して枢動可能に確保される。この方式において、本体422は、矢印「A」によって示されるように、モールド432に対して、360度(360°)で回転され得る。代替的な実施形態において、本体422は、フレックスヒンジ(示されていない)、ヒンジピン(示されていない)、円筒形のピボット(示されていない)またはエラストマースパイン(示されていない)を用いてモールド432に接続され得る。さらに、アプリケーターチップ420は、アプリケーターチップ420の追加の操作を提供するために、少なくとも1つの関節運動ジョイント436を含む。第2関節運動ジョイント(示されていない)は、アプリケーター本体422がさらに操作されることを、すなわちグースネック方式で可能にする。アプリケーターチップ420はまた、アプリケーターチップを通して計量分配される材料の重合を補助するために、アプリケーターチップと共に一体に形成される重合させる光(想像線で示される)のソース429も含む。代替的に、重合させる光のソースは、アプリケーターベース内に、または離れて含まれ、アプリケーター本体422は、光を本体の遠位表面に指向するように構成される。
【0033】
本開示の例示的な実施形態が、添付図面を参照することと共に本明細書に記述されるが、本開示がこれらの正確な実施形態に制限されなく、さまざまな他の変化および修正が、本開示の範囲または真意から離れることがなく、その中に当業者によってもたらされ得ることは理解されるべきである。例えば、重合させる光および、または関節運動ジョイントは、任意の本開示されたアプリケーターチップ内に組み込まれ得る。
【符号の説明】
【0034】
110 アプリケーターベース
112、122 本体
113 キャビティ
116 プランジャー
120 アプリケーターチップ
122a 近位端
122b 遠位端
124 ねじ外表面
125 管腔
132 モールド
M 生体適合材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織修復に用いられるアプリケーターであって、該アプリケーターは、
少なくとも第1材料を計量分配するように構成されるベースと、
該ベースに動作可能に接続されるアプリケーターチップと
を含み、
該アプリケーターチップが、組織欠損を係合するように構成される遠位端を有する本体と、該組織欠損の周囲に組織を係合するように構成される、該本体の周囲に配置されるモールドとを含み、該モールドが、該本体の該遠位端の周囲に、少なくとも第1層および第2層を形成するために該少なくとも第1材料を堆積する、少なくとも第1位置と第2位置との間で選択的に位置決定されるように構成される、アプリケーター。
【請求項2】
前記モールドは、前記組織欠損の周囲に前記組織とのシールを形成する、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項3】
前記ベースは、2つ以上の材料を計量分配するように構成される、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項4】
前記モールドは、平坦、凹面、凸面、またはサドル状である遠位表面を含む、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項5】
前記本体の前記遠位端は、前記モールドのねじ部分を係合するように構成されるねじ表面を含む、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項6】
前記ベースに対する前記モールドの回転は、該モールドの長手方向の並進を引き起こす、請求項5に記載のアプリケーター。
【請求項7】
前記ベースは、洗浄のための手段と、吸引のための手段と、視覚化するための手段と、重合させるための手段とのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項8】
前記モールドは、平坦、凹面、凸面、またはサドル状のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項9】
前記アプリケーターチップは、関節運動ジョイントを含む、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項10】
前記アプリケーターチップの前記遠位端は、ボールアンドソケットジョイント、フレックスヒンジ、円筒形のピボット、ヒンジピンおよびエラストマースパインのうちの1つを用いて前記モールドに動作可能に接続される、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項11】
組織修復に用いられるアプリケーターチップであって、該チップは、
少なくとも第1材料を計量分配するための手段への動作可能な接続のために構成される近位端と、組織欠損内に受けられるように構成される遠位端とを含む本体であって、該遠位端が、該本体を通って延びる少なくとも第1管腔を規定する、本体と
該本体の周囲に配置され、かつ該組織欠損の周囲に組織を係合するように構成されるモールドと
を含み、
該モールドが、第1層および少なくとも第2層において、該モールドから材料を計量分配するために、該本体の遠位表面に対して選択的に位置決定されるように構成される、アプリケーターチップ。
【請求項12】
前記本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つの第2管腔を含む、請求項11に記載のアプリケーターチップ。
【請求項13】
前記本体は、前記モールドのねじ部分をねじ切りで係合するように構成されるねじ表面を含む、請求項11に記載のアプリケーターチップ。
【請求項14】
前記本体に対する前記モールドの回転は、該本体の前記遠位表面に対する該モールドの長手方向の並進を引き起こす、請求項13に記載のアプリケーターチップ。
【請求項15】
組織の修復に用いられるアプリケーターチップであって、該アプリケーターチップは、
本体であって、該本体の遠位端上に位置決定されるモールドを含み、該モールドが、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成され、該本体が、該組織欠損において第1層で材料を堆積するように構成される、本体と、
該本体の該遠位端との選択的な係合のために構成される拡張部分であって、該拡張部分が、該組織欠損の第2層で材料を堆積するために該組織欠損内に受けられるように構成される、拡張部分と
を含む、アプリケーターチップ。
【請求項16】
前記本体の近位端は、アプリケーターベースへの動作可能な接続のために構成される、請求項15に記載のアプリケーターチップ。
【請求項17】
前記本体は、洗浄のための流体と、吸引のための吸水管と、重合させる光を視覚化し、そして/または提供するためのチャンネルと、触媒材料を提供するための通路とのうちの少なくとも1つを提供するための少なくとも1つの管腔を含む、請求項15に記載のアプリケーターチップ。
【請求項18】
組織修復のためのキットであって、該キットは、
本体を含むアプリケーターチップであって、該本体が、該本体の遠位端上に位置決定されるモールドを有し、該モールドが、組織欠損の周囲に組織を係合するように構成され、該本体が、該組織欠損において第1層で材料を堆積するように構成される、アプリケーターチップと、
該本体の該遠位端との選択的な係合のために構成される少なくとも1つの拡張部分であって、該拡張部分が、該組織欠損において第2層で材料を堆積するために該組織欠損内に受けられるように構成される、少なくとも1つの拡張部分と
を含む、キット。
【請求項19】
1つ以上の材料を計量分配するための、前記アプリケーターチップに動作可能に接続されるように構成されるベースをさらに含む、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
組織を修復するためのシステムであって、該システムは、
材料の少なくとも第1層および第2層を計量分配するように構成されるアプリケーターを提供するための手段と、
組織欠損の周囲に組織を係合するための手段と、
該組織欠損内で該第1層において材料を堆積するための手段と、
該第2層において材料を堆積するために該アプリケーターを調整するための手段と、
該第2層において材料を堆積するための手段と、
該組織から該アプリケーターの係合を解除するための手段と
を含む、システム。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−24579(P2012−24579A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158474(P2011−158474)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】