説明

インサートを有するBWRジェットポンプ入口ミキサメインウェッジ

【課題】ウェッジの穴に挿入されたウェッジロッドの摩耗を低減する。
【解決手段】ジェットポンプアセンブリは、入口ミキサに接続された上部ブラケットと下部ブラケットとを有するリストレーナブラケットを含む。上部ブラケットと下部ブラケットとの間にウェッジ200を設けることができ、ウェッジロッドはウェッジの長穴300を通過する。ウェッジロッドの両端部は、上部ブラケットおよび下部ブラケットに取り付ける。リストレーナブラケットは、入口ミキサを取り囲んでライザ管に接続されたヨーク状部材をさらに含む。ウェッジ200は、ヨーク状部材のリストレーナブラケットパッドと係合するように構成された傾斜した表面275を含む。ウェッジは、ウェッジロッドと接触する内部の湾曲した表面をさらに含むことができ、この内部の曲面は、ウェッジ200に挿入できるインサートの一部とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、ウェッジを含むリストレーナブラケットに関し、より詳細にはジェットポンプアセンブリ用リストレーナブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の沸騰水型原子炉は、炉心シュラウドを取り囲む原子炉圧力容器(RPV)を含む。同様に、炉心シュラウドは炉心を取り囲む。一般に、炉心シュラウドおよび原子炉圧力容器のそれぞれは、炉心シュラウドの外径が原子炉圧力容器の内径より小さい円筒形の形状とされる。原子炉圧力容器壁と炉心シュラウド壁の間は環状の空間であり、一般に、ここにジェットポンプアセンブリがある。
【0003】
図1は、上述の環内にある従来のジェットポンプアセンブリ25を示す。図1に示すように、RPV20の側壁15を通る入口ノズル10は、ジェットポンプアセンブリ25に連結される。ジェットポンプアセンブリ25は、シュラウド35とRPV20の側壁15の間に延在するライザ管30を含む。ライザ管30は、移行アセンブリ40によって2つのジェットポンプ35Aおよび35Bに連結される。各ジェットポンプ35Aおよび35Bは、ジェットポンプノズル42と、サクション入口45と、入口ミキサと、ディフューザ55とを含む。たとえば、第1のジェットポンプ35Aは第1の入口ミキサ50Aを含み、第2のジェットポンプ35Bは第2の入口ミキサ50Bを含む。ジェットポンプノズル42は、入口ミキサ50Aおよび50Bの第1の端部にあるサクション入口45内に位置決めされる。ディフューザ55は、滑り継手65によって入口ミキサ50Aおよび50Bの第2の端部に連結される。典型的には、入口ミキサ50Aおよび50Bならびにディフューザ55はいずれも、複数の円筒状断片から形成される。円周溶接部70は、この円筒状断片を接合する。
【0004】
支持部材(ライザブレース)75は、典型的には、ライザ管30を取り囲み、溶接部80を介してライザ管30に接続し、溶接部80はライザ管30の外周のまわり約180度に及ぶことができる。入口ミキサ50Aおよび50Bは、リストレーナブラケット100を介してライザ管30に固着される。
【0005】
図2を参照すると、従来のリストレーナブラケット100は、入口ミキサ50Aを取り囲む第1のヨーク状(yolk−like)部材105を含む。図示されていないが、類似のヨーク状部材がミキサ50Bを取り囲む。ミキサ50Bを取り囲むヨーク状部材はミキサ50Aを囲むヨーク状部材105と実質的に同じとすることができるので、ヨーク状部材105およびその関連する構成部品のみについて説明する。
【0006】
図2に示すように、ヨーク状部材105は入口ミキサ50Aを取り囲む。ヨーク状部材105を貫通するのは、入口ミキサ50Aを押圧する少なくとも2つのセットスクリュー110である。図2では、1つのセットスクリュー110のみが示されている。メインウェッジ(main wedge)115は、典型的には、ヨーク状部材105のリストレーナブラケットパッド145と入口ミキサ50Aの間に設けられる。メインウェッジ115は、ウェッジロッド130が通過する円形の穴190(図3、図4、および図5を参照)を含む。ウェッジロッド130は、上部支持鋳造体(upper support casting)120に接続するねじ切りされた上端部131と、下部支持鋳造体125に接続するねじ切りされた底端部とを有する。
【0007】
上部支持鋳造体120は、ヨーク状部材105の上に配置される。上部支持鋳造体120は、入口ミキサ50Aに溶接された垂直方向を向いた2つのプレート121および122を含む。垂直方向を向いたプレート121および122は、図2に示すように、距離d1だけ互いに離隔させることができ、互いに平行とすることができる。上部支持鋳造体120は、垂直方向を向いた2つのプレート121および122の中央部分を接続する第3のビーム123も含む。上部支持鋳造体120は、垂直方向を向いたプレート121および122の頂部部分に近い第4のプレート124も含む。図2に示すように、第4のプレート124は、垂直方向を向いたプレート121および122の内面に接続される。第4のプレート124は垂直方向を向いており、ウェッジロッド130のねじ切りされた上端部131が通過する穴を含む。第4のプレート124の頂部表面は、ナット135を支持する軸受表面として作用することができ、ナット135はウェッジロッド130のねじ切りされた上端部131のねじ山と係合するように構成することができる。
【0008】
下部支持鋳造体125は、ヨーク状部材105の下に配置される。下部支持鋳造体125は、入口ミキサ50Aに溶接された垂直方向を向いた2つのプレート126および127を含む。垂直方向を向いたプレート126および127は、図2に示すように、距離d2だけ互いに離隔され、互いに平行である。下部支持鋳造体125は、垂直方向を向いたプレート126および127の底部部分に近い第7のプレート128も含む。第7のプレート128は垂直方向を向いており、ウェッジロッド130のねじ切りされた底端部131が通過する穴を含む。図2に示すように、第7のプレート128は、垂直方向を向いたプレート126および127の内面に接続する。第7のプレート128の底部表面は、ナット140と接触する軸受表面として作用することができ、ナット140はウェッジロッド130のねじ切りされた底端部のねじ山と係合するように構成することができる。
【0009】
図3および図4に示すように、従来のメインウェッジ115は、頭部150、首部155、および本体160という3つの部分からなる。頭部150は、丸い縁部と隅部とを有する、比較的厚い水平方向のプレートに似ている。本体は、傾斜した面(inclined face)156(図3を参照)を有するウェッジに似ており、傾斜した面156は、リストレーナブラケット100のリストレーナブラケットパッド145と係合する。頭部150の幅d3、首部155の幅d4、および本体160の幅d5(図2を参照)は、垂直プレート121と122を分離する距離d1および垂直プレート126と127を分離する距離d2より小さくすることができる。
【0010】
前述のように、穴190はメインウェッジ115を通過する。穴190は円形であり、頭部150、首部155、および本体160を通る。穴190の直径D2は、ウェッジロッド130を収容するために、ウェッジロッド130の直径D1よりわずかに大きい。
【0011】
従来技術では、穴190は、頭部150、首部155、および本体160を貫通する。しかし、この穴は、頭部150の頂部表面で面取りされて、ウェッジロッド130が頭部150に容易に挿入できるように斜めの表面(sloped surface)192を形成する。同様に、穴190は、本体160の底部表面で面取りされて、別の斜めの表面194を形成する。
【0012】
従来技術では、ウェッジ115の穴190の直径D2はウェッジロッド130の直径D1より大きいので、ウェッジ115はウェッジロッド130に沿って自由に摺動する。
【0013】
図5は従来のリストレーナブラケット100のメインウェッジ115の断面であり、図6は穴190内にウェッジロッド130を有するメインウェッジ115の断面である。図6に示すように、メインウェッジ115は、ウェッジロッド130に対してわずかに傾斜することができる。そのため、頭部150の面取りした領域192の隅部A*および本体160の面取りした領域194の隅部B*は、ウェッジロッド130と接触することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
例示的な実施形態は、ウェッジを含むリストレーナブラケットに関し、より詳細にはジェットポンプアセンブリ用リストレーナブラケットに関する。
【0015】
例示的な実施形態によれば、ウェッジは、頭部と、首部と、本体とを含むことができる。頭部は、第1の表面を含むことができる。この第1の表面は、実質的に平坦とすることができ、第1の表面は、第1の長さと第1の高さとを有する第1の長穴を囲むことができる。この第1の長穴は第2の表面と係合することができ、この第2の表面は、第1の表面の下に延び、かつ第2の長さと第2の高さとを有する第2の長穴内で終わる湾曲した表面とすることができる。首部は、頭部の下に配置され、これに接続することができる。本体は、首部の下に配置され、これに接続することができる。本体は、傾斜した表面と、第3の表面とを含むことができる。この第3の表面は、実質的に平坦とすることができ、第3の表面は、第3の長さと第3の高さとを有する第3の長穴を囲むことができる。この第3の長穴は第4の表面と係合することができ、この第4の表面は、第3の表面の上に延び、かつ第2の長さと第2の高さとを有する第4の長穴内で終わる湾曲した表面とすることができる。第2の長穴は、頭部、首部、および本体を通ることができ、第4の長穴で終わることができる。
【0016】
例示的な実施形態によれば、リストレーナブラケットは、上部支持鋳造体と、この上部支持鋳造体の下の下部支持鋳造体と、上部支持鋳造体と下部支持鋳造体の間のウェッジとを含むことができる。このウェッジは、傾斜した表面を有するメイン本体と、このメイン本体上の頭部と、メイン本体と頭部の間の首部とを含むことができ、メイン本体、首部、および頭部は、それらが通る、第1の高さと第1の長さとを有する第1の長穴を囲むことができる。例示的な実施形態では、リストレーナブラケットは、上部支持鋳造体に接続された第1の端部と、下部支持鋳造体の下に接続された下端部と、長穴を通過するメイン本体とを有するロッドをさらに含むことができる。例示的な実施形態では、メイン本体は、ウェッジはロッド上で自由に摺動することができるように、第1のスロット高さより小さな直径を有することができる。例示的な実施形態では、リストレーナブラケットは、傾斜した表面と係合するように構成されたリストレーナブラケットパッドを含むブラケットをさらに含むことができる。
【0017】
本発明の例示的な実施形態は、添付の図面と併せて取り上げる以下の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来のジェットポンプアセンブリの図である。
【図2】ジェットポンプアセンブリの従来のリストレーナブラケットの図である。
【図3】従来のリストレーナブラケットのメインウェッジの断面図である。
【図4】従来のリストレーナブラケットのメインウェッジの正面図である。
【図5】従来のリストレーナブラケットのメインウェッジの断面図である。
【図6】ウェッジロッドが挿入された、従来のリストレーナブラケットのメインウェッジの断面図である。
【図7】例示的な実施形態によるメインウェッジの図である。
【図8】例示的な実施形態によるメインウェッジの上面図である。
【図9】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図10】従来のメインウェッジと例示的な実施形態によるメインウェッジを並べて比較した図である。
【図11】例示的な実施形態によるメインウェッジの図である。
【図12】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図13】例示的な実施形態によるメインウェッジの上面図である。
【図14】例示的な実施形態によるメインウェッジの図である。
【図15】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図16】例示的な実施形態によるメインウェッジの上面図である。
【図17】例示的な実施形態によるウェッジロッドを有するメインウェッジの図である。
【図18】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図19】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図20】例示的な実施形態によるメインウェッジの図である。
【図21】例示的な実施形態によるメインウェッジの図である。
【図22】例示的な実施形態によるメインウェッジの上面図である。
【図23】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図24】例示的な実施形態によるウェッジロッドを有するメインウェッジの断面図である。
【図25】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【図26】例示的な実施形態によるメインウェッジの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態をより完全に説明する。しかし、本発明は、さまざまな形態で実施することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈するべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が徹底的かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。図面では、構成要素のサイズは、わかりやすくするために誇張されていることがある。
【0020】
ある要素または層が別の要素または層「の上に」ある、別の要素または層「に接続される」、または別の要素または層「に連結される」と言及されるとき、その要素または層は、他の要素または層のすぐ上にある、他の要素または層に接続される、または他の要素または層に連結することができ、介在する要素または層が存在することがあることが理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素または層の「すぐ上にある」、別の要素または層「に直接接続される」、または別の要素または層「に直接連結される」と言及されるときは、介在する要素または層は存在しない。本明細書では、「および/または」という用語は、1つまたは複数の関連付けられた列挙された項目の任意のすべての組み合わせを含む。
【0021】
第1の、第2のなどの用語は、種々の要素、構成要素、領域、層、および/または断片を説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらの要素、構成要素、領域、層、および/または断片は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、および/または断片を、他の要素、構成要素、領域、層、および/または断片と区別するためにのみ使用される。したがって、以下に説明する第1の要素、構成要素、領域、層、または断片は、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、または断片と呼ぶことができる。
【0022】
「真下に」(beneath)、「の下に」(below)、「下部」(lower)、「の上に」(above)、「上部」(upper)などの空間的に相対的な用語は、図に示された1つの要素または特徴と別の要素(複数可)または特徴(複数可)の関係を示す説明を簡便にするために、本明細書で使用することができる。空間的に相対的な用語は、使用もしくは操作に際して、または図に示された向きに加えて、デバイスの異なる向きを包含することが意図されることが理解されよう。たとえば、図のデバイスが裏返しになっている場合、他の要素または特徴の「下」または「真下」にあると説明された要素は、他の要素または特徴の「上」に向けられる。したがって、「下に」という例示的な用語は、上および下の両方の向きを包含することができる。デバイスは、他の方法で向きを変えられる(90度または他の向きに回転される)ことができ、したがって、本明細書で使用する空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈することができる。
【0023】
本明細書で説明する実施形態は、理想的な概略図による平面図および/または横断面図を指す。したがって、図は製造技術および/または公差に応じて変更することができる。そのため、例示的な実施形態は、図に示される実施形態に限定されるのではなく、製造工程に基づいて形成された構成の変更を含む。したがって、図で例とされる領域は概略的な特性を有し、図に示される領域の形状は要素の特定の形状または領域の例となり、例示的な実施形態を限定するものではない。
【0024】
上記のように、ジェットポンプアセンブリ25の従来のライザ管30は、リストレーナブラケット100を介して入口ミキサ50Aおよび50Bに接続される。前述のように、リストレーナブラケット100は、ヨーク状部材105と、上部ブラケット120と、下部ブラケット125とを含む。図2に示すように、上部ブラケット120および下部ブラケット125は、溶接部を介して入口ミキサ50Aに接続される。上部ブラケット120および下部ブラケット125はまた、ウェッジロッド130を介して互いに接続される。前述のように、リストレーナブラケット100はメインウェッジ115も含み、メインウェッジ115は、ウェッジロッド130上で自由に摺動し、ヨーク部材105のブラケットパッド145と接触するように構成された傾斜した面156を有する。出願人らは、リストレーナブラケット100のメインウェッジ115および/またはウェッジロッド130は摩耗しやすいことを発見した。したがって、出願人らは、メインウェッジおよびウェッジロッドの摩耗を低減する新しいウェッジ部材を設計した。
【0025】
図7は、図2に示すリストレーナブラケット100などの従来のリストレーナブラケットで使用できる、例示的な実施形態によるメインウェッジ200を示す。例示的な実施形態によるメインウェッジ200は、頭部205と、首部240と、本体270とを含むことができる。頭部205は、丸い縁部および/または隅部を有する平坦なプレートに似ていてもよい。ただし、頭部は丸い縁部および/または隅部に限定されず、その代わりに、比較的鋭利な縁部および/または隅部を有することができる。本体270は、傾斜した表面275を有するウェッジに似ていてもよい。例示的な実施形態では、傾斜した表面275は、従来のヨーク部材105のリストレーナブラケットパッド145などの従来のリストレーナブラケットパッドと連携するように構成することができる。穴300は、頭部205、首部240、および本体270を貫通することができる。例示的な実施形態によるメインウェッジ200の頭部205、首部240、および本体270の外形寸法は、従来のメインウェッジ115の頭部150、首部155、および本体160の寸法と実質的に同様とすることができる。しかし、例示的な実施形態によるメインウェッジ200の内部構造は、従来のメインウェッジ115の内部構造と大きく異なる。
【0026】
図8は、メインウェッジ200の平面図であり、穴300を示す。図8から明らかなように、メインウェッジ200を貫通する穴300がスロット化される(slotted)。この態様は、従来のメインウェッジ115は長穴ではなく円形の穴190を有するという点で、従来のメインウェッジ115から逸脱する。図8に示すように、長穴300は、H1というスロット長さと、H2というスロット高さとを有する。例示的な実施形態では、スロット長さH1はスロット高さH2より大きい。長穴の端部は、r1という半径を有するように、丸める(filleted)ことができる。例示的な実施形態では、スロット高さH2はフィレット半径(fillet radius)r1の2倍に実質的に等しくすることができるが、スロット高さH2はフィレット半径r1の2倍より大きくすることができるので、例示的な実施形態はそれに限定されない。加えて、スロット高さH2は、ウェッジロッドがそれを通過できる、したがってメインウェッジ200がウェッジロッド上で自由に摺動できるのに十分なほど大きくする必要がある。たとえば、スロット高さH2はウェッジロッドの直径D1より大きくする必要がある。
【0027】
前述のように、従来技術では、ウェッジロッド130は、従来のウェッジ115内に形成された円形の穴190を通過する。しかし、例示的な実施形態では、この穴がスロット化されるので、メインウェッジ200を通過するウェッジロッドとメインウェッジ200の間の側面の逃げ(side clearance)を減少させることができる。たとえば、スロット高さH2は、従来のメインウェッジ115を通過する円形の穴の直径D2より小さくすることができる。側面の逃げを減少させることによって、ウェッジ200が起動(excite)されて交互に切り換わる場合に、スロット高さH2の方向のウェッジ200の加速の量を減少させることができる。この振動モードによって、ウェッジロッドが摩耗することがある。したがって、ウェッジの加速を減少させることによって、ウェッジロッドの摩耗を低減することができる。
【0028】
図9は、例示的な実施形態によるメインウェッジ200の断面である。図9に示すように、長穴300は、メインウェッジ200の頭部205、首部240、および本体270を通過する。頭部205は、比較的平坦な第1の表面310を含む。しかし、頭部205は、穴300を取り囲んでこれを画定する、湾曲し丸められた表面である第2の表面305も含む。第2の表面305は、湾曲した長漏斗(slotted funnel)に似ている。第2の表面305の頂部は、頭部205の第1の表面310に関連付けられており(incident with)、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円(slotted circle)(図8を参照)に似ている。第2の表面305の底部は穴300を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第2の表面305の底部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0029】
メインウェッジ200の本体270は、比較的平坦である第3の表面320を含む。しかし、本体270は、穴300を取り囲んでこれを画定する、湾曲し丸められた表面である第4の表面325も含む。第4の表面325は、長漏斗に似ている。第4の表面325の底部は、本体270の第3の表面320に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。第4の表面325の頂部は、穴300を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第4の表面325の頂部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0030】
図10は、例示的な実施形態のメインウェッジ200と従来のウェッジ115を並べて比較した図である。メインウェッジ200および従来のウェッジ115のそれぞれは、それらを通過する穴を有し、この穴はウェッジロッド130を収容する。従来技術では、従来のウェッジ115は、ウェッジロッド130を傾斜するように担持する(bear up against)ことができる。図10に示すように、従来のウェッジ115は、比較的鋭利な隅部を含む、面取りした表面192および194を含むので、ウェッジロッド130と従来のウェッジ115の間の軸受荷重が比較的高い場合に、ウェッジロッド130または従来のウェッジ115で損傷が発生することがある。しかし、例示的な実施形態では、例示的な実施形態によるメインウェッジ200が、比較的鋭利な隅部を含む面取りした表面160および165ではなく、滑らかな丸められた表面305および325を含むので、ウェッジロッド130と例示的な実施形態によるメインウェッジ200の間の応力を低下させることができる。
【0031】
図7〜図10は、従来のリストレーナブラケットと共に使用できる改良されたメインウェッジ200を示す。メインウェッジ200は、少なくとも面取りした表面192および194ではなく、丸められた表面305および325を有することによって、従来技術に比べて著しい利益を提供する。ただし、例示的な実施形態は図7〜図10のメインウェッジに限定されるものではない。
【0032】
図11は、図2に示すリストレーナブラケット100などの従来のリストレーナブラケットで使用できる、例示的な実施形態によるメインウェッジ400を示す。例示的な実施形態によるメインウェッジ400は、頭部405と、首部440と、本体470とを含むことができる。頭部405は、丸い縁部および/または隅部を有する平坦なプレートに似ていてもよい。ただし、頭部405は比較的鋭利な縁部および/または隅部を有することができるので、例示的な実施形態はそれに限定されない。本体470は、傾斜した表面475を有するウェッジに似ていてもよい。傾斜した表面475は、ヨーク部材105のリストレーナブラケットパッド145と接触するように構成することができる。穴550、551、および552は、頭部405、首部440、および本体470を貫通することができる。例示的な実施形態によるメインウェッジ400の頭部405、首部440、および本体470の外形寸法は、従来のメインウェッジ115の頭部150、首部155、および本体160の寸法と実質的に同様とすることができる。しかし、例示的な実施形態によるメインウェッジ400の内部構造は、従来のメインウェッジ115の内部構造と大きく異なる。
【0033】
図12は、メインウェッジ400の断面図である。メインウェッジ400は、メインウェッジ400が頭部405および本体470においてインサート500および571をそれぞれ含むことを除いて、図7〜図10に示すメインウェッジ200に似ている。インサート500および571は、メインウェッジ200の湾曲した表面305および325に似ている湾曲した表面540および542を提供する。インサート500および571は、頭部405、首部440、およびメイン本体470を貫通する穴551と連通する穴550および552も提供する。したがって、ウェッジロッドは、第1のインサート500、頭部405、首部440、本体470、および第2のインサート571内に設けられた穴550、551、および552を容易に通過することができる。例示的な実施形態では、インサート500および571は、頭部405、首部440、および本体470を形成する材料とは異なる材料で作製することができる。たとえば、インサートを形成するために使用される材料は、頭部405、首部440、および本体470を形成するために使用される材料より柔らかくすることができる。具体的には、インサート500および571を形成するために使用される材料は、304ステンレス鋼または316ステンレス鋼から作製することができ、頭部405、首部440、および本体470は、X−750ステンレス鋼から作製することができる。インサート500および571のためにより柔らかい鋼を提供することによって、挿入され得るウェッジ400またはウェッジロッドに付与される応力を低下させることができる。
【0034】
図13は、メインウェッジ400の平面図であり、穴550、551、および552を示す。図13から明らかなように、第1のインサート500、頭部405、首部440、本体470、および第2のインサート571を貫通する穴550、551、および552がスロット化される。ウェッジ400のこの態様は、従来のメインウェッジ115は長穴ではなく円形の穴190を有するという点で、従来のメインウェッジ115から逸脱する。図12に示すように、長穴550、551、および552は、H1というスロット長さと、H2というスロット高さとを有する。例示的な実施形態では、スロット長さH1はスロット高さH2より大きい。長穴の端部は、r1という半径を有するように、丸めることができる。例示的な実施形態では、スロット高さH2はフィレット半径r1の2倍に実質的に等しくすることができるが、スロット高さH2はフィレット半径r1の2倍より大きくすることができるので、例示的な実施形態はそれに限定されない。加えて、スロット高さH2は、従来技術のウェッジロッド130などのウェッジロッドがそれを通過できる、したがってメインウェッジ400がウェッジロッド上で自由に摺動できるのに十分なほど大きくする必要がある。したがって、スロット高さH2はウェッジロッドの直径D1より大きくする必要がある。
【0035】
図では、インサート500および571は、方形のインサート内に長穴を有するように見えるが、インサートは方形である必要はない。たとえば、インサートは、多角形または楕円形の形状とすることができる。
【0036】
前述のように、従来技術では、ウェッジロッド130は、従来のウェッジ115内に形成された円形の穴190を通過する。しかし、例示的な実施形態では、穴550、551、および552がスロット化されるので、メインウェッジ400を通過するウェッジロッドとメインウェッジ400の間の側面の逃げを減少させることができる。たとえば、メインウェッジ400のスロット高さH2は、従来のメインウェッジ115を通過する円形の穴の直径D2より小さくすることができる。側面の逃げを減少させることによって、ウェッジ400が起動されて交互に切り換わる場合に、スロット高さH2の方向のウェッジ400の加速の量を減少させることができる。この振動モードによって、ウェッジロッドが摩耗することがある。したがって、ウェッジの加速を減少させることによって、ウェッジロッドの摩耗を低減することができる。
【0037】
図12に戻って、長穴550、551、および552は、メインウェッジ400の頭部405、首部440、および本体470を通過する。頭部405は、比較的平坦な第1の表面401を含む。第1のインサート500は、比較的平坦で頭部405の第1の表面401と同一平面上にあることができる第2の表面561を含む。しかし、第1のインサート500は、穴550を取り囲んでこれを画定する、湾曲し丸められた表面である第3の表面540も含む。湾曲し丸められた表面540は、湾曲した長漏斗に似ている。第3の表面540の頂部は、第1のインサート500の第2の表面561に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ている。第3の表面540の底部は穴550を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第3の表面540の底部は、H1というスロット高さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0038】
メインウェッジ400の本体470は、比較的平坦である第4の表面480を含む。第2のインサート571は、第4の表面480と同一平面上にあることができる第5の表面580を含む。しかし、第2のインサート571は、穴552を取り囲んでこれを画定する、湾曲し丸められた表面である第6の表面542も含む。第6の表面542は、長漏斗に似ている。第6の表面542の底部は、第2のインサート571の第5の表面580に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ている。第6の表面542の頂部は穴552を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第6の表面542の頂部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有することができる長円に似ている。
【0039】
図11〜図13は、従来のリストレーナブラケットと共に使用できる改良されたメインウェッジ400を示す。メインウェッジ400は、少なくとも面取りした表面192および194ではなく、丸められた(または丸い)表面540および542を有することによって、従来技術に比べて著しい利益を提供する。加えて、丸められた表面は、比較的柔らかい材料から作製することができるインサート500および571内に形成されるので、メインウェッジ400によってウェッジロッドにかけられる応力を減少させることができる。ただし、例示的な実施形態は図7〜図10および図11〜図13のメインウェッジに限定されるものではない。
【0040】
図14は、図2に示すリストレーナブラケット100などの従来のリストレーナブラケットで使用できる、例示的な実施形態によるメインウェッジ800を示す。例示的な実施形態によるメインウェッジ800は、頭部805と、首部840と、本体870とを含むことができる。頭部805は、丸い隅部を有する平坦なプレートに似ていてもよい。本体870は、傾斜した表面875を有するウェッジに似ていてもよい。傾斜した表面875は、ヨーク部材105のリストレーナブラケットパッド145と接触するように構成することができる。穴915は、頭部805、首部840、および本体870を貫通することができる。例示的な実施形態によるメインウェッジ800の頭部805、首部840、および本体870の外形寸法は、従来のメインウェッジ115の頭部150、首部155、および本体160の寸法と実質的に同様とすることができる。しかし、例示的な実施形態によるメインウェッジ800の内部構造は、従来のメインウェッジ115の内部構造と大きく異なる。
【0041】
図15は、メインウェッジ800の断面図である。メインウェッジ800は、メインウェッジ800が頭部805、首部840、および本体870をそれぞれ貫通するインサート900を含むことを除いて、図7〜図10に示すメインウェッジ200に似ている。インサート900は、メインウェッジ200の湾曲した表面305および325に似ている湾曲した表面905および910を提供することができる。インサート900は、頭部805、首部840、およびメイン本体870を貫通する長穴915も提供する。例示的な実施形態では、インサート900は、頭部805、首部840、および本体870を形成する材料とは異なる材料で作製することができる。たとえば、インサートを形成するために使用される材料は、頭部805、首部840、および本体870を形成するために使用される材料より柔らかくすることができる。具体的には、インサート900を形成するために使用される材料は、304ステンレス鋼または316ステンレス鋼から作製することができ、頭部805、首部840、および本体870は、X−750ステンレス鋼から作製することができる。インサート900のためにより柔らかい鋼を提供することによって、挿入され得るウェッジ800またはウェッジロッドに付与される応力を低下させることができる。
【0042】
図16は、メインウェッジ800の平面図であり、穴915を示す。図16から明らかなように、インサート900を貫通する穴915がスロット化される。ウェッジ800のこの態様は、従来のメインウェッジ115は長穴ではなく円形の穴190を有するという点で、従来のメインウェッジ115から逸脱する。図16に示すように、長穴915は、H1というスロット長さと、H2というスロット高さとを有する。例示的な実施形態では、スロット長さH1はスロット高さH2より大きい。長穴の端部は、r1という半径を有するように、丸めることができる。例示的な実施形態では、スロット高さH2はフィレット半径r1の2倍に実質的に等しくすることができるが、スロット高さH2はフィレット半径r1の2倍より大きくすることができるので、例示的な実施形態はそれに限定されない。加えて、スロット高さH2は、従来技術のウェッジロッド130などのウェッジロッドがそれを通過できる、したがってメインウェッジ400がウェッジロッド上で自由に摺動できるのに十分なほど大きくする必要がある。したがって、スロット高さH2はウェッジロッドの直径D1より大きくする必要がある。
【0043】
前述のように、従来技術では、ウェッジロッド130は、従来のウェッジ115内に形成された円形の穴190を通過する。しかし、例示的な実施形態では、この穴がスロット化されるので、メインウェッジ800を通過するウェッジロッドとメインウェッジ800の間の側面の逃げを減少させることができる。たとえば、スロット高さH2は、従来のメインウェッジ115を通過する円形の穴の直径D2より小さくすることができる。側面の逃げを減少させることによって、ウェッジ800が起動されて交互に切り換わる場合に、スロット高さH2の方向のウェッジ200の加速の量を減少させることができる。この振動モードによって、ウェッジロッドが摩耗することがある。したがって、ウェッジの加速を減少させることによって、ウェッジロッドの摩耗を低減することができる。
【0044】
図では、インサート900は、方形のインサート内に長穴を有するように見えるが、インサートは方形である必要はない。たとえば、インサートは、多角形または楕円形の形状とすることができる。
【0045】
図15に戻って、長穴915は、メインウェッジ800のインサート900を通過する。頭部805は、比較的平坦な第1の表面810を含む。インサート900は、比較的平坦で頭部810の第1の表面805と同一平面上にあることができる第2の表面950を含む。しかし、インサート900は、穴915を取り囲んでこれを画定する、湾曲し丸められた表面である第3の表面905も含む。湾曲し丸められた表面905は、湾曲した長漏斗に似ている。第3の表面905の頂部は、第1のインサート500の第2の表面950に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ている。第3の表面905の底部は穴915を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第3の表面905の底部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0046】
メインウェッジ800の本体870は、比較的平坦である第4の表面880を含む。インサート900は、第4の表面880と同一平面上にあることができる第5の表面960を含む。しかし、インサート900は、穴915を取り囲んでこれを画定する、湾曲し面取りを用いて丸みを付けられた表面である第6の表面910も含む。第6の表面910は、長漏斗に似ている。第6の表面910の底部は、インサート900の第5の表面960に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ている。第6の表面910の頂部は穴915を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第6の表面910の頂部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0047】
ウェッジ200、400、および800のそれぞれにおいて、ウェッジロッドが通過できる穴がスロット化される。この穴がスロット化されるので、側面の逃げを減少させることができる。しかし、ウェッジ200、400、および800は依然として、スロットの長さに沿って切り換わることができる。たとえば、図17は、ウェッジロッド130がそれを通過するウェッジ200、400、および800の断面図を示す。たとえば、図17(a)は、ウェッジロッド130がそれを通過するウェッジ200の2つの図を示す。図17(a)の左の図は左に傾けられたウェッジロッド130を示すが、右の図は右に傾けられたウェッジロッド130を示す。同様に、図17(b)は、ウェッジロッド130がそれを通過するウェッジ400の2つの図を示す。図17(b)の左の図は左に傾けられたウェッジロッド130を示すが、右の図は右に傾けられたウェッジロッド130を示す。同様に、図17(c)は、ウェッジロッド130がそれを通過するウェッジ800の2つの図を示す。図17(c)の左の図は左に傾けられたウェッジロッド130を示すが、右の図は右に傾けられたウェッジロッド130を示す。
【0048】
図17A、図17B、および図17Cに示されるウェッジ200、400、および800は、ウェッジ200、400、および800の前面からウェッジ200、400、および800の背面まで延びる長穴を示すが、例示的な実施形態はそれに限定されない。設計された長穴の輪郭は、図17A、図17B、および図17Cが図示の向きに対して90度で切断されているかのように、ウェッジ200、400、および800の側面からウェッジ200、400、および800の対向する側面まで延びることができる。ウェッジロッドとウェッジの間の側面の逃げは減少させることができるが、長穴の長さに対して直角の方向での切り換えは排除されない。しかし、例示的な実施形態の設計された穴は湾曲した表面を含むので、切り換えの後者のモードによってウェッジロッドと例示的な実施形態によるウェッジとの間に生ずる応力を減少させることができる。
【0049】
図18は、従来のリストレーナブラケットアセンブリ100で使用できるウェッジ200’の別の例である。ウェッジ200’は、ウェッジ200’が付勢機構(biasing mechanism)1000を含むことを除いて、先に説明したウェッジ200と実質的に同一とすることができる。図18に示すように、この付勢機構は、ウェッジ200’にしっかりと取り付けられた本体1020と、ウェッジロッド130と接触するように構成された接触部材1010とを有する、ボールとプランジャのタイプ(ball and plunger type)の付勢機構とすることができる。接触部材1010は、本体1020に近付いたり遠ざかったりするように構成することができる。付勢機構1000を追加することによって、ウェッジ200’がウェッジロッド130に対して切り換わることを防止し、したがってウェッジロッド130の損傷を低減または防止することができる。付勢機構1000はボールとプランジャのタイプの機構として示されているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、付勢機構は、別法として板ばね、コイルばね、または皿ばね(belleville washer)とすることができる。
【0050】
例示的な実施形態では、ウェッジ200’は、それを通して付勢機構1000が挿入され得る穴1030を含むことができる。穴1030は、たとえばウェッジ200’の頭部に設けることができるが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、穴1030は、ウェッジ200’の首部または本体に設けることができる。例示的な実施形態では、付勢機構1000は、付勢機構1000が穴内に確実に保持され得るように、ウェッジ200’に圧力嵌めすることができる。付勢機構1000はさらに、スポット溶接を介して穴内に保持されてもよい。図19では、スポット溶接部1040は、付勢機構をウェッジ200’に固着するように設けることができる。
【0051】
図19は、従来のリストレーナブラケットアセンブリ100で使用できるウェッジ400’の別の例である。ウェッジ400’は、ウェッジ400’が付勢機構2000を含むことを除いて、先に説明したウェッジ400と実質的に同一とすることができる。図19に示すように、付勢機構2000は、ウェッジ400’にしっかりと取り付けられた本体2020と、ウェッジロッド130と接触するように構成された接触部材2010とを有する、ボールとプランジャのタイプの付勢機構とすることができる。接触部材2010は、本体2020に近付く、および/または遠ざかるように構成することができる。付勢機構2000を追加することによって、ウェッジ400’がウェッジロッド130に対して切り換わることを防止し、したがってウェッジロッド130の損傷を低減または防止することができる。付勢機構2000はボールとプランジャのタイプの機構として示されているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、付勢機構は、別法として板ばね、コイルばね、または皿ばねとすることができる。
【0052】
例示的な実施形態では、ウェッジ400’は、それを通して付勢機構2000が挿入され得る穴2030を含むことができる。穴2030は、たとえばウェッジ400’の頭部に設けることができるが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、この穴は、ウェッジ400’の首部または本体に設けることができる。例示的な実施形態では、付勢機構2000は、付勢機構2000が穴内に確実に保持され得るように、ウェッジ400’に圧力嵌めすることができる。付勢機構2000はさらに、スポット溶接を介して穴内に保持されてもよい。図19では、スポット溶接部2040は、付勢機構をウェッジ400’に固着するように設けることができる。
【0053】
図19では、穴2030が上部インサートの下でウェッジ400’の頭部を通過するように示されているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、穴2030は、ウェッジロッド130と接触するように頭部と上部インサートの両方を通過することができる。同様に、穴2030がウェッジ400’の本体内に設けられる場合、穴は、下部インサートの上の本体内に、または本体および下部インサートを通過して、設けることができる。
【0054】
図20は、従来のリストレーナブラケットアセンブリ100で使用できるウェッジ800’の別の例である。ウェッジ800’は、ウェッジ800’が付勢機構3000を含むことを除いて、先に説明したウェッジ800と実質的に同一とすることができる。図20に示すように、付勢機構3000は、ウェッジ800’にしっかりと取り付けられた本体3020と、ウェッジロッド130と接触するように構成された接触部材3010とを有する、ボールとプランジャのタイプの付勢機構とすることができる。接触部材3010は、ウェッジロッド130に近付く、および/または遠ざかるように構成することができる。付勢機構3000を追加することによって、ウェッジ800’がウェッジロッド130に対して切り換わることを防止し、したがってウェッジロッド130の損傷を低減または防止することができる。付勢機構3000はボールとプランジャのタイプの機構として示されているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、付勢機構は、別法として板ばね、コイルばね、または皿ばねとすることができる。
【0055】
例示的な実施形態では、ウェッジ800’は、それを通して付勢機構3000が挿入され得る穴3030を含むことができる。穴3030は、たとえばウェッジ800’の頭部に設けることができるが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、この穴は、ウェッジ800’の首部または本体に設けることができる。例示的な実施形態では、付勢機構3000は、付勢機構3000が穴内に確実に保持され得るように、ウェッジ800’に圧力嵌めすることができる。付勢機構3000はさらに、スポット溶接を介して穴内に保持されてもよい。図20では、スポット溶接部3040は、付勢機構をウェッジ800’に固着するように設けることができる。
【0056】
図20では、穴3030がウェッジ400’の頭部およびインサートを通過するように示されているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、穴3030は、ウェッジ800’の本体内に設けてもよいし、本体とインサートの両方を通過してもよい。
【0057】
付勢機構1000、2000、および3000はウェッジ200’、400’、および800’の前方側面に装着されるように示されているが、本発明はそれに限定されない。たとえば、付勢機構1000、2000、および3000は、ウェッジ200’、400’、および800の背面または側面に装着することができる。
【0058】
図21は、図2に示すリストレーナブラケット100などの従来のリストレーナブラケットで使用できる、別の例示的な実施形態によるメインウェッジ5200を示す。例示的な実施形態によるメインウェッジ5200は、頭部5205と、首部5240と、本体5270とを含むことができる。頭部5205は、丸い縁部および/または隅部を有する平坦なプレートに似ていてもよい。ただし、頭部は丸い縁部および/または隅部に限定されず、その代わりに、比較的鋭利な縁部および/または隅部を有することができる。本体5270は、傾斜した表面5275を有するウェッジに似ていてもよい。例示的な実施形態では、傾斜した表面5275は、従来のヨーク部材105のリストレーナブラケットパッド145などの従来のリストレーナブラケットパッドと連携するように構成することができる。穴5300は、頭部5205、首部5240、および本体5270を貫通することができる。例示的な実施形態によるメインウェッジ5200の頭部5205、首部5240、および本体5270の外形寸法は、従来のメインウェッジ115の頭部150、首部155、および本体160の寸法と実質的に同様とすることができる。しかし、例示的な実施形態によるメインウェッジ5200の内部構造は、従来のメインウェッジ115の内部構造と大きく異なる。
【0059】
図22は、メインウェッジ5200の平面図であり、穴5300を示す。図22から明らかなように、メインウェッジ5200を貫通する穴5300がスロット化される。この態様は、従来のメインウェッジ115は長穴ではなく円形の穴190を有するという点で、従来のメインウェッジ115から逸脱する。図22に示すように、長穴5300は、H5というスロット長さと、H6というスロット高さとを有する。例示的な実施形態では、スロット長さH5はスロット高さH6より大きい。長穴の端部は、r1という半径を有するように、丸めることができる。例示的な実施形態では、スロット高さH6はフィレット半径r1の2倍に実質的に等しくすることができるが、スロット高さH6はフィレット半径r1の2倍より大きくすることができるので、例示的な実施形態はそれに限定されない。加えて、スロット高さH6は、ウェッジロッドがそれを通過できる、したがってメインウェッジ5200がウェッジロッド上で自由に摺動できるのに十分なほど大きくする必要がある。たとえば、スロット高さH6はウェッジロッドの直径D1より大きくする必要がある。
【0060】
前述のように、従来技術では、ウェッジロッド130は、従来のウェッジ115内に形成された円形の穴190を通過する。しかし、例示的な実施形態では、この穴がスロット化されるので、メインウェッジ5200を通過するウェッジロッドとメインウェッジ5200の間の側面の逃げを減少させることができる。たとえば、スロット高さH6は、従来のメインウェッジ115を通過する円形の穴190の直径D2より小さくすることができる。側面の逃げを減少させることによって、ウェッジ5200が起動されて交互に切り換わる場合に、スロット高さH6の方向のウェッジ5200の加速の量を減少させることができる。この振動モードによって、ウェッジロッドが摩耗することがある。したがって、ウェッジの加速を減少させることによって、ウェッジロッドの摩耗を低減することができる。
【0061】
図23は、例示的な実施形態によるメインウェッジ5200の断面である。図23に示すように、長穴5300は、メインウェッジ5200の頭部5205、首部5240、および本体5270を通過する。頭部5205は、比較的平坦な第1の表面5310を含む。しかし、頭部5205は、湾曲し丸められた表面である第2の表面5305も含む。湾曲し丸められた表面5305は、長漏斗に似ている。第2の表面5305の頂部は、頭部5205の第1の表面5310に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円(図22を参照)に似ている。たとえば、第2の表面5305の底部は、H2というスロット高さとH1というスロット長さとを有する長円に似ている。例示的な実施形態では、H3>H1およびH4>H2である。第2の表面5305の底部は、比較的垂直な傾斜した部分を有する面取りした表面である第3の表面5315に移行する。第3の表面5315の頂部は、H2というスロット高さとH1というスロット長さとを有する長円に似ており、第3の表面5315の底部は穴5300を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第3の表面5315の底部は、H5というスロット長さとH6というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0062】
メインウェッジ5200の本体5270は、比較的平坦である第4の表面5320を含む。しかし、本体5270は、湾曲し丸められた表面である第5の表面5325も含む。第5の表面5325は、長漏斗に似ている。第5の表面5325の底部は、本体5270の第4の表面5320に関連付けられており、スロット長さH3とスロット高さH4とを有する長円に似ているが、例示的な実施形態はそれに限定されない。第5の表面5325の頂部は、H2というスロット高さとH1というスロット長さとを有する長穴に似ている。第5の表面5325の頂部は、H1というスロット長さとH2というスロット高さとを有する長円に似ている。第5の表面5325の頂部は、比較的垂直な傾斜した部分を有する面取りした表面である第6の表面5330に移行する。第6の表面5330の頂部は、H2というスロット高さとH1というスロット長さとを有する長円に似ており、第6の表面5315の底部は穴5330を画定し、したがって同様に長穴に似ている。たとえば、第6の表面5330の頂部は、H5というスロット長さとH6というスロット高さとを有する長円に似ている。
【0063】
図24は、従来のウェッジロッド130が挿入された、例示的な実施形態によるメインウェッジ5200を示す。従来技術では、従来のウェッジ115は、ウェッジロッド130を傾斜するように担持することができる。図10に示すように、従来のウェッジ115は、比較的鋭利な隅部を含む、面取りした表面192および194を含むので、ウェッジロッド130と従来のウェッジ115の間の軸受荷重が比較的高い場合に、ウェッジロッド130または従来のウェッジ115で損傷が発生することがある。しかし、例示的な実施形態では、例示的な実施形態によるメインウェッジ5200が、従来技術と同様の点接触ではなくウェッジロッド130とウェッジ5200の間の線接触を生じるように構成された面取りした表面5315および5330を含むので、ウェッジロッド130と例示的な実施形態によるメインウェッジ5200の間の応力を低下させることができる。したがって、面取りした表面5315および5330は、従来のロッド130またはウェッジ5200の損傷を低減することができる。
【0064】
図21〜図24では、面取りした表面5315および5330はウェッジ5200内に直接に形成される。ただし、例示的な実施形態はそれに限定されない。たとえば、面取りした表面は、ウェッジに挿入され得るインサート内に設けることができる。たとえば、図25および図26は、ウェッジ5200の面取りした表面5315および5330と同様の面取りした表面を提供するインサートを有するウェッジの例示的な実施形態を示す。たとえば、図25は、ウェッジ6200の底部および頂部に2つのインサート6300および6400を有する例示的なウェッジ6200を示す。この例示的な実施形態では、頂部インサート6300は、ウェッジ5200の面取りした表面5315と同様の面取りした表面6350を含み、底部インサート6400は、ウェッジ5200の表面5330と同様の面取りした表面6450を含む。別の例として、図26は、ウェッジ7200を通る単一のインサート7400を有する例示的なウェッジ7200を示す。この例示的な実施形態では、インサート7400は、ウェッジ5200の面取りした表面5315と同様の面取りした表面7350と、ウェッジ5200の表面5330と同様の面取りした表面7450を含む。先に説明した例示的な実施形態と同様に、インサート6300、6400、および7400の形成に使用される材料は、ウェッジ6200および7200の頭部、首部、および本体を形成する材料より柔らかくすることができる。たとえば、インサート6300、6400、および7400は、304ステンレス鋼または316ステンレス鋼から作製することができ、ウェッジ6200および7200の頭部、首部、および本体は、X−750から作製することができる。
【0065】
図23〜図26に示されるウェッジ5200、6200、および7200は、ウェッジ5200、6200、および7200の前面からウェッジ5200、6200、および7200の背面まで延びる、面取りした表面5315、6350、および7350を有する長穴を示すが、例示的な実施形態はそれに限定されない。設計された長穴の輪郭は、図23〜図26が図示の向きに対して90度で切断されているかのように、ウェッジ5200、6200、および7200の側面からウェッジ5200、6200、および7200の対向する側面まで延びることができる。
【0066】
上記は、例示的な実施形態を例示するものであり、それを限定するものと解釈されるべきではない。いくつかの例示的な実施形態について説明してきたが、当業者には、本発明概念の新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく、多くの変更が例示的な実施形態において可能であることは容易に理解されよう。したがって、このようなすべての変更は、特許請求の範囲で定義される本発明概念の範囲内に含まれることが意図されている。特許請求の範囲において、ミーンズプラスファンクションクレームは、列挙した機能を遂行するように本明細書において説明する構造、構造上の等価物のみならず等価な構造も包含することが意図されている。したがって、上記は、種々の例示的な実施形態を例示するものであり、開示された特定の例示的な実施形態に限定されるものと解釈されるべきではないこと、および開示された例示的な実施形態ならびに他の例示的な実施形態の変更は添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。
【符号の説明】
【0067】
10 入口ノズル
15 原子炉圧力容器の側壁
20 原子炉圧力容器
25 ジェットポンプアセンブリ
30 ライザ管
35 シュラウド
35A ジェットポンプ
35B ジェットポンプ
40 移行アセンブリ
42 ジェットポンプアセンブリ
45 ジェットポンプノズル
50A 入口ミキサ
50B 入口ミキサ
55 ディフューザ
65 滑り継手
70 円周溶接部
75 ライザブレース
80 溶接部
100 リストレーナブラケット、リストレーナブラケットアセンブリ
105 リストレーナブラケットのヨーク状部材
110 セットスクリュー
115 メインウェッジ
120 上部ブラケット、上部支持鋳造体
121 上部支持鋳造体の垂直方向を向いたプレート
122 上部支持鋳造体の垂直方向を向いたプレート
123 支持鋳造体のビーム
124 上部支持鋳造体の第4のプレート
125 下部ブラケット、下部支持鋳造体
126 下部支持鋳造体の垂直方向を向いたプレート
127 下部支持鋳造体の垂直方向を向いたプレート
128 下部支持鋳造体の第7のプレート
130 ウェッジロッド
131 ウェッジロッドの頂部
135 支持ナット
140 支持ナット
145 リストレーナブラケットパッド
150 従来のメインウェッジの頭部
155 従来のメインウェッジの首部
156 従来のメインウェッジの傾斜した面
160 従来のメインウェッジの本体
190 従来のメインウェッジを通る穴
192 面取りした穴の傾斜した表面
194 面取りした穴の傾斜した表面
200 例示的な実施形態によるメインウェッジ
200’ 例示的な実施形態によるメインウェッジ
205 例示的な実施形態によるメインウェッジの頭部
240 例示的な実施形態によるメインウェッジの首部
270 例示的な実施形態によるメインウェッジの本体
275 例示的な実施形態によるメインウェッジの傾斜した表面
300 穴
300’ 穴
305 湾曲した表面、第2の表面
310 第1の表面
320 第3の表面
325 湾曲した表面、第4の表面
400 例示的な実施形態によるメインウェッジ
400’ 例示的な実施形態によるメインウェッジ
401 例示的な実施形態によるメインウェッジの第1の表面
405 例示的な実施形態によるメインウェッジの頭部
440 例示的な実施形態によるメインウェッジの首部
470 例示的な実施形態によるメインウェッジの本体
475 例示的な実施形態によるメインウェッジの傾斜した表面
480 第4の表面
500 例示的な実施形態によるメインウェッジのインサート、第1のインサート
540 湾曲した表面、第3の表面
542 湾曲した表面、第6の表面
550 穴
551 穴
552 穴
561 第2の表面
571 第2のインサート
580 第5の表面
800 例示的な実施形態によるメインウェッジ
800’ 例示的な実施形態によるメインウェッジ
805 例示的な実施形態によるメインウェッジの頭部
810 第1の表面
840 例示的な実施形態によるメインウェッジの首部
870 例示的な実施形態によるメインウェッジの本体
875 傾斜した表面
880 第4の表面
900 インサート
905 湾曲した表面、第3の表面
910 第6の表面
915 長穴
950 第2の表面
960 第5の表面
1000 付勢機構
1010 付勢機構の接触部材
1020 付勢機構の本体
1030 例示的な実施形態によるメインウェッジを通る、付勢機構を収容するための穴
1040 スポット溶接部
2000 付勢機構
2010 付勢機構の接触部材
2020 付勢機構の本体
2030 例示的な実施形態によるメインウェッジを通る、付勢機構を収容するための穴
2040 スポット溶接部
3000 付勢機構
3010 付勢機構の接触部材
3020 付勢機構の本体
3030 例示的な実施形態によるメインウェッジを通る、付勢機構を収容するための穴
3040 スポット溶接部
5200 例示的な実施形態によるメインウェッジ
5205 例示的な実施形態によるメインウェッジの頭部
5240 例示的な実施形態によるメインウェッジの首部
5270 例示的な実施形態によるメインウェッジの本体
5275 傾斜した表面
5300 穴
5305 第2の表面
5310 第1の表面
5315 第3の表面、面取りした表面
5320 第4の表面
5325 第5の表面
5330 第6の表面、面取りした表面
6200 例示的な実施形態によるメインウェッジ
6300 頂部インサート
6350 面取りした表面
6400 底部インサート
6450 面取りした表面
7200 ウェッジ
7350 面取りした表面
7400 インサート
7450 面取りした表面
A+ 面取りした領域の隅部
B+ 面取りした領域の隅部
D1 ウェッジロッドの直径
D2 メインウェッジを通過する円形の穴の直径
D3 穴直径
d1 上部支持ブラケット垂直方向を向いたプレートの距離
d2 下部支持ブラケット垂直方向を向いたプレートの距離
d3 従来のウェッジの頭部
d4 従来のウェッジの首部
d5 従来のウェッジの本体
H1 スロット高さ
H2 スロット長さ
H3 スロット高さ
H4 スロット長さ
H5 スロット高さ
H6 スロット長さ
R1 長穴の半径
r1 長穴の半径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面(310)を含む頭部(205)であって、前記第1の表面(310)が実質的に平坦であり、前記第1の表面(310)が、第1の長さ(H4)と第1の高さ(H3)とを有する第1の長穴を囲み、前記第1の長穴が第2の表面(305)と係合し、前記第2の表面(305)が、前記第1の表面(310)の下に延び、かつ第2の長さ(H2)と第2の高さ(H1)とを有する第2の長穴内で終わる湾曲した表面である、頭部(205)と、
前記頭部(205)の下に配置され、これに接続された首部(240)と、
前記首部(240)の下に配置され、これに接続された本体(270)であって、傾斜した表面(275)と第3の表面(320)とを含み、前記第3の表面(320)が実質的に平坦であり、前記第3の表面(320)が、第3の長さ(H4)と第3の高さ(H3)とを有する第3の長穴を囲み、前記第3の長穴が第4の表面(325)と係合し、前記第4の表面(325)が、前記第3の表面(320)の上に延び、かつ前記第2の長さ(H2)と前記第2の高さ(H1)とを有する第4の長穴内で終わる湾曲した表面であり、前記第2の長穴が前記頭部(205)、前記首部(240)、および前記本体(270)を通り、前記第4の長穴で終わる、本体(270)とを備えるウェッジ(200)。
【請求項2】
前記頭部(205)が第1のインサート(500)を含み、前記第1の表面(310)が前記第1のインサート(500)の頂部表面(561)であり、前記第2の表面(305)が前記第1のインサート(500)を通り、
前記本体(270)が第2のインサート(571)を含み、前記第3の表面(320)が前記第2のインサート(571)の底部表面(580)であり、前記第4の表面(325)が前記第2のインサート(571)を通る、請求項1記載のウェッジ。
【請求項3】
前記第1のインサート(500)および前記第2のインサート(571)を形成する材料が、前記頭部(205)および前記本体(270)の少なくとも一方を形成する材料より柔らかい、請求項2記載のウェッジ。
【請求項4】
前記頭部(205)、首部(240)、または本体(270)を貫通し、前記第1のインサート(500)の下に配置される付勢部材(2000)をさらに備える、請求項2記載のウェッジ。
【請求項5】
前記頭部(205)、前記首部(240)、および前記本体(270)を通過するインサート(900)であって、前記第1の表面(310)と同一平面上にある頂部表面(950)と、前記第3の表面(320)と同一平面上にある底部表面(960)とを含むインサート(900)をさらに備え、前記第2の表面(305)および前記第4の表面(325)が前記インサート(900)内に形成される、請求項1記載のウェッジ。
【請求項6】
前記インサート(900)を形成する材料が、前記頭部(205)および前記本体(270)の少なくとも一方を形成する材料より柔らかい、請求項5記載のウェッジ。
【請求項7】
前記頭部(205)、前記首部(240)、前記本体(270)、および前記インサート(900)を貫通する付勢部材(3000)をさらに備える、請求項5記載のウェッジ。
【請求項8】
上部支持鋳造体(120)と、
前記上部支持鋳造体(120)の下の下部支持鋳造体(125)と、
前記上部支持鋳造体(120)と前記下部支持鋳造体(125)の間のウェッジ(200)であって、傾斜した表面(275)を有するメイン本体(270)と、前記メイン本体(270)上の頭部(205)と、前記メイン本体(270)と前記頭部(205)の間の首部(240)とを含み、前記メイン本体(270)、前記首部(240)、および前記頭部(205)が、それらを通る、第1の高さ(H2)と第1の長さ(H1)とを有する第1の長穴を囲む、ウェッジ(200)と、
前記上部支持鋳造体(120)に接続された第1の端部(131)と、前記下部支持鋳造体(125)に接続された下端部と、前記長穴を通過するメイン本体を有し、前記メイン本体が、前記ウェッジ(200)が前記ロッド(130)上で自由に摺動するように、前記第1のスロット高さ(H2)より小さい直径(D1)を有する、ロッド(130)と、
前記傾斜した表面(275)と係合するように構成されたリストレーナブラケットパッド(145)を含むブラケット(100)とを備えるリストレーナブラケット。
【請求項9】
前記頭部(205)が第1のインサート(500)を含み、
前記本体(270)が第2のインサート(571)を含む、請求項8記載のリストレーナブラケット。
【請求項10】
前記頭部(205)、前記首部(240)、および前記本体(270)を通過するインサート(900)をさらに備える、請求項8記載のリストレーナブラケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−103247(P2012−103247A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242152(P2011−242152)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC