説明

インターネット上での男女ペア仮想子育てゲーム

【課題】インターネット上で他に追随を許さない程、「出会い系サイト」と呼ばれる男女の出会いや恋愛を目的としたサイトが流行しており若者を中心に幅広い年齢層を巻き込んでいる。しかし、いくらネットを通した関節的なコミュニケーションとは言え電子メールやチャットでのフリートークにて進める為、やはり話題性やトークセンスのようなものが不可欠となり、コミュニケーションが進まず、継続性の乏しいのが現状である。
【解決手段】インターネット・サーバー・プログラムで、ペアになった男女間に仮想社会上で人間の子供を誕生させ、「自分たちの子供の育児教育」という共通の目的を通してコミュニケーションを自然に取りながら子供を成長させていくゲームを提供。出会いだけでなく、本サイトのゲームで始まるそのプロセスは互いの心理的距離を縮め自然に交流を深める段階までを醸成・支援する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサービス提供者が、サーバー内のゲーム・アプリケーションをインターネット上で公開し、利用者男女間に従来にない出会って交流を始めるプロセス及びコミュニケーションを提供するインターネットを利用したゲームシステムである。
【0002】
【従来の技術】従来よりインターネット上では他に追随を許さない程、「出会い系サイト」と呼ばれる男女の出会いや恋愛を目的としたサイトが流行しており、若者を中心に幅広い年齢層を巻き込んでいる。そのほとんどが掲示板や電子メール交換やチャットでのリアルタイムな会話や、予め登録した男女のデータによるマッチング検索技術を一般的に用いている。あとは当人どおしの自主的なメール交換によるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いくらネットを通した関節的なコミュニケーションとは言え電子メールやチャットでのフリートークにて進める為、やはり話題性やトークセンスのようなものが不可欠となり、コミュニケーションが進まず、興味本位に留まり継続性の乏しいのが現状である。そこで、本発明はインターネット・ゲームを利用して、男女間の継続的コミュニケーションを支援し自然な出会いを楽しめるインターネットサイトを実現することを課題とする。
【0004】更には、インターネットで場所時間を問わずコミュニケーションが活発になり出会いの機会が増加したとは言え、多くがメールでの数回のたわいもない会話や世間話に終始し、互いをよりよく知ることなく面会を求めたり、別離したりして一時的な上辺だけの出会いとなっている。そこで、本発明はインターネット・ゲームを通して互いの性格や考え方、タイプなどを感じ取れ、より人間的な自然な出会いが1度のきっかけで複数回できる、またはそのようなコミュニケーションの場を継続的に提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決する為に、図1のような構成でインターネット・サーバー上に男女ペアで行う子育てゲーム・アプリケーションを導入し、携帯電話やパソコンのインターネット・ユーザーがサーバーにアクセスして利用できるようにする。
【0006】
【発明の実施の形態】不特定多数の物理的に離れた場所のゲーム参加者である男女がゲームサイト上でルールに従いペアになり、その男女間に仮想上の人間の子供を誕生させ、その仮想上の子供を現実に近い仮想社会での誕生から幼児期、少年期、成人、青年期の過程を経て育てていくシュミレーション形式をとる。
【0007】そのシュミレーション過程においては、一定期間ごとにペア男女が交互に子供を預かり、例えば図2R>2のような選択式で出題される現実社会でもよくあるような問題や課題をペア2人で相談し結論を出してクリアしていく。
【0008】出題は掲示板的な画面に選択肢が並び、子供を預かっている方にしか見られない。
【0009】例えば七五三、小学校入学、など子供の発育の節目節目には子供イメージイラストと性格コメントをペア男女は見ることができる。それまでの課題のクリア=育て方によってそのイメージは異なる。
【0010】課題の結論を出さなければならない、相手が預かっている子供らの状況が気になるなど、何かしら必然的にコミュニケーションを生じさせる仕組みをとっている。子育てという共通の目的が共通の話題となり会話が進むことにより出会いから交流を深めるまでの自然かつ効果的なプロセスがある。
【0011】そのコミュニケーションを通して互いの性格や考え方を感じ取ったり、相手の人物像を想像したり、直接携帯電話で話したり自然に人間味のあるコミュニケーションを醸成し従来の上辺的な出会いと一線を画す。
【0012】更に進めていく中で、同様にゲームに参加している他のペアとの出会いを演出する仕組みになっており、1度の出会いで複数の出会いが可能である。しかも、子育てに行き詰まったなどで他のペアに相談する、仮想社会で子供が通っている学校のPTAに参加するなど、すべて「子育て」という共通の話題に基づく出会いの為、コミュニケーションもスムーズにいきゲームとしての楽しみを増すようにプログラムされている。
【0013】そうこうして、ストーリーに盛り上がりを見せてくると、実際に現実世界で一度合って「子育てについて語りましょう」という企画が出現するなど、バーチャルから人間が本来望むリアルの出会いに自然に誘引するプログラムになっている。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような構成により従来のインターネット上の出会いとは異なり、男女の出会いから人間的に交流を深めていく一連のプロセスをゲームにて提供する。
【0015】1回の出会いから複数のコミュニケーションの場と出会いを提供する。
【0016】男女ペアに心理的距離を縮めるような従来にないコミュニケーションの場を提供する。
【0017】ゲームでありながら、人生設計や人間発達心理における教育的効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】インターネット・ゲームのシステム構成
【図2】インターネット・ゲームの育児における課題選択肢画面例

【特許請求の範囲】
【請求項1】不特定多数の物理的に離れた場所の男女がペアになり、その男女間に仮想上の人間の子供を誕生させ、共同で子育てを行うゲームをインターネット・サーバー上の一元化されたゲームプログラムにて行う。
【請求項2】請求項1に記載のゲームは、インターネットを利用して距離に関係なく、男女ペアが交互に一定期間の育児を行い相手に引き継ぐという従来にないリレー式の進行をとることを特徴とする。
【請求項3】請求項1に記載のゲームにて見知らぬ男女がペアになる場合は、仮想上での育児・教育という共通の課題または目的が、共通かつ継続的な話題となりコミュニケーションに困らないことや、課題形式による出題や選択式掲示板等の定型選択肢により、話の進行やトークセンス等をあまり意識しないよりスムーズなコミュニケーションを醸成する。更には、そのコミュニケーションや子供の発育過程、男女意見交換において相手の性格や考え方が何となく掴めたり、心理的な距離が縮まったりと、従来のインターネット上の出会いとは異なる自然かつ人間味あるコミュニケーションで出会い育成型の出会いサイトの提供を特徴とする。
【請求項4】請求項1に記載のゲームは、パソコン等固定のインターネット端末以外に携帯電話に代表される携帯端末によるインターネット上でも楽しめることを特徴とする。常に端末を携帯することにより、いつでもどこでも双方向にゲームを楽しむことができるので、より密にコミュニケーションが可能で請求項2の特徴に強力に寄与する。
【請求項5】請求項1のプログラムは、あたかも仮想の子供からのメッセージのように両親である男女それぞれに子供の名前でメール送信を行うことを特徴とする。
【請求項6】請求項1のプログラムは、仮想の子供の成長過程における節目ではその時点での子供のイメージイラストと状況説明文を送信することを特徴とする。
【請求項7】請求項1のプログラムは、子供に選択肢より選んで仮想上で音楽を聞かせることができ、ゲーム開始以来の育児方針決定過程と総合的に判断され、見た目も性格も違ったタイプに発育し、違った人生を歩むようにプログラムされている。
【請求項8】請求項7において、仮想の子供に聞かせる目的で任意に選択して音楽を聴くことが出来る。ゲーム参加者が聞いて楽しむことが出来ると同時に、プログラム上では仮想の子供に聞かせているという意味を持ち、音楽を聞かせたか、何を聴いて育ったかがプログラム上子供の発達を左右する一要因にもなる。
【請求項9】請求項1のプログラムは、請求項4に関連する従来ないタイプの出会いとして、ゲームに参加している仮想上の男女ペアどおしの出会いを自動的にセッティングし子育てという共通の話題でコミュニケーションを取れるようにはからうことも特徴とする。更には、仮想の子供どおしが仮想社会上で出会う友達になり親にメールで報告してくるというインターネットゆえに実現可能な出会いを自動演出することを特徴とする。
【請求項10】請求項9の実現の具体的方法として、参加者または参加ペアだけで、育児の課題を先輩ペアに相談する、仮想PTAや育児シンポジウム等の仮想会合を開き、ペア間を超えた複数のコミュニケーションの場と出会いを提供する。
【請求項11】請求項1のプログラムは、見知らぬ男女の出会いにおけるコミュニケーションのみならず、既存のカップル、遠距離恋愛、単身赴任等顔見知りの男女などあらゆる男女ペアに心理的距離を縮める従来にないコミュニケーションの場を提供する。
【請求項12】請求項1のプログラムは、人間発達教育的要素を持合わせていることを特徴とする。現実に近い仮想社会での仮想の子供を誕生から幼児期、少年期、成人、青年期の過程を経て育てていくシュミレーション形式をとり、親を演じる男女ペアはゲームの中で、自分自身の成長過程を振返ってみたり、親の立場の理解しようとしたり、自分より歳を上回った仮想上の子供がたどる行く末を自分にあてはめシュミレーションするなど、ゲームでありながら人間関係の構築支援及び自己を見つめ直すことにもつながるという教育上意義ある要素を持ち併せる。

【図2】
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【図1】
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【公開番号】特開2002−85854(P2002−85854A)
【公開日】平成14年3月26日(2002.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−321989(P2000−321989)
【出願日】平成12年9月14日(2000.9.14)
【出願人】(399053896)株式会社センタイ (1)
【Fターム(参考)】