インターポーザ組立部品
インターポーザ組立部品は、平板を貫通して延びる複数の接点通路を有する誘電体板を含み、各通路内に接点を備えている。各接点は、直径が小さく予めメッキ処理された1本の円柱状の金属ワイアから成形される。接点が小さな直径のワイア接点から成形されたインターポーザ組立部品は、接点のインダクタンスを低下させ、誘電体板の厚さ及び平板上の隣接する接点間の間隔を小さくすることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板間に挟まれ、対をなす基板上の対向パッド間に電気接続部を形成する形式のインターポーザ組立部品に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の譲受人である、ペンシルベニア州ハリスバーグ(Harrisburg)のインターコン・システムズ社(InterCon Systems, Inc.)に譲渡された特許文献1には、平板を貫通して延びる通路を有する誘電体板と、対向する基板上のパッド間に電気接続部を形成する通路内に位置する金属バネ接点とを備えた、インターポーザ組立部品が開示されている。接点は、金属薄板の薄片から打抜きされ、メッキが施され、その後通路に挿入されて、対をなす接点パッド間の平板の厚み部を貫通して延びる電気回路の経路を形成する。打ち抜かれた接点のメッキは、保護メッキ層で接点を包囲して、接点の抵抗を小さくし、腐食を防止する。接点の打抜き後に残った薄片部分は廃棄される。
接点は、厚さ0.048インチ(1.219mm)の平板を用いて、座標軸X−X及びY−Yにおける間隔が0.050インチ(1mm)で互いに平板に密集している。このインターポーザ組立部品は、接点間隔に応じて、接点密度が平方インチ当たり400〜645(62.0〜101.1個/cm2)の接点を有する。接点は、回路部材間に挟まれると、対をなす接点パッド間に電気接続部を確実に創設する。
【特許文献1】米国特許第6,290,507号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インターポーザ組立部品は、大きさ及びインダクタンス基準を含む所定の用途の運用基準に合致しなければならない。接点のより低いインダクタンスは、インターポーザ組立部品がより高い周波数信号を基板間に送信することを可能にする。
特定の用途では、バネ接点が金属薄板から打ち抜かれたインターポーザ組立部品を用いて、できるだけより薄い平板及びより接近した間隔の接点を必要とする。より高速の信号を用いる用途では、接点のインダクタンスを金属薄板から打ち抜かれた接点より低くする必要がある。
平板の厚さ、接点間の間隔、及び平板を貫通して延びる通路内のバネ接点の大きさを小さくして、インターポーザ組立部品のコストを低減することが望ましい。
【0004】
従って、平板の厚さが薄く、バネ接点の間隔がより接近し、バネ接点があまり高価でなく、及び接点のインダクタンスが小さいという、改良されたインターポーザ組立部品の要請がある。改良されたインターポーザ組立部品は、製造コストが従来のインターポーザ組立部品より高価であるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、バネ接点が誘電体板を貫通して延びる通路内に取り付けられたインターポーザ組立部品の改良に係り、各接点は、長さが短く直径が小さく、予めメッキ処理された円柱状のワイアから成形される。各接点は、対向する接点パッドと高い圧力でワイピングされる(wiped)電気接続部を形成する平板の両面に丸みを帯びた接点ノーズ部を含む。
バネ接点は、好ましくは直径0.004〜0.005インチ(0.10〜0.127mm)の予めメッキ処理された導電性ワイアから成形される。接点は、連続した1本の予めメッキ処理されたワイアから無駄なく切断され、平板に挿入される直前に成形されて、後に接点をメッキする必要がない。接点は、隣接する接点間の座標軸X−X及びY−Yの間隔が0.032インチ(0.81mm)以下で、厚さが僅か0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)の薄い平板の通路内に閉じ込められる。ワイア・バネ接点の間隔が0.032インチの改良されたインターポーザ組立部品は、接点密度が平方インチ当たり1000(155.0個/cm2)である。この接点密度は、平方インチ当たりの接点密度が400〜645の金属薄板から打ち抜かれたバネ接点を用いるインターポーザ組立部品より、かなり大きい。ワイア接点は、接点又は対向する基板との電気接続部を確実に創設する。
インターポーザ組立部品の小型化、屑が出ずに後メッキ処理の不要、及び成形直後の貫通通路内へのバネ接点の挿入は、信頼性を損なうことなく組立部品の製造コストを低減する。
【0006】
本発明の他の目的及び特徴は、説明を進めるに従って、特に、4枚の図面と1つの実施の形態からなり、本発明を説明する添付の図面を併せて参照すると、明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
インターポーザ組立部品10は、好ましくは熱可塑性樹脂から成型されると共に、厚さが均一であり、かつ、平板の厚みを貫通して平板の上面16から平板の底面18に延びる複数の接点通路14を有する、平坦な誘電体板すなわち接点ハウジング12を含む。通路14は、図1に示すように、密接した間隔で配列されている。金属バネ接点20が、各通路14内に保持されている。平板12の高さすなわち厚さは、僅か0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)とすることができる。
通路14は、図2に示す横断面が菱形形状をなし、対向端壁すなわち溝22及び突出端壁24と、端壁間に広がる凹状の対向側壁26,28とを有する。側壁は端壁22,24から丸みを帯びた中央角部31に向かって外方に反れた概ね平坦な部分29を有するので、通路14は端壁間の中間の両角部31で最大幅となっている。
【0008】
溝22は、接点20を通路内で垂直方向に合わせ、図8に示すように、接点がパッド間で弾性変形により圧迫されると、溝による接点の曲げ動作を可能にする。溝22は、図2に示すように、横方向に湾曲する必要がない。例えば、溝は2つの合流する側壁部分29により形成され、その部分の間に接点を合わせることができる。
接点保持突出部30が、端壁24に形成され、端壁22の真向かいの通路14内に延びている。突出部は、突出先端36から平板12の上面及び底面にそれぞれ延びる平坦な上部カム面32及び下部カム面34により輪郭が示される。先端は、平板の頂部と底部の間の等距離に位置する。必要に応じて、突出部は平坦な先端とすることができる。2つのカム面は、垂直面に対して約12°の緩やかな角度で、先端から傾斜している。通路壁22,26,28は、平板12の上面16と底面18の間に垂直に延びている。
【0009】
各接点20は、円柱状ワイア37の短い長さすなわち線部分から成形され、好ましくは降伏強さの高い金属からなるコア38を有する。コア38は、接点の抵抗を低下させ、コアの酸化を防止するために、導電性メッキ40からなる円筒状の層により包囲されている。コアは好ましくはベリリウム−銅で構成される。メッキ層は好ましくは金又は金合金からなる。接点20は、直径が0.004〜0.005インチの予めメッキ処理されたワイアから製作され得る。接点20は、本来均一で環状の断面を有する。
各接点20は、直線状の中央部分すなわち尾根部42と、同種の湾曲した上部及び下部のスプリングアーム部すなわち梁部44とを含む。アーム部44は尾根部42から反対方向に延びている。同種の丸みを帯びた接点ノーズ部46が、スプリングアーム部の上端部及び下端部に位置する。同種の直線状の短い保持脚部48が、尾根部42から離間すると共に互いに丸い端部50に向かって、ノーズ部から延びている。接点20が圧迫されていないと、ノーズ部46同士は平板12の厚さより大きな間隔で離れている。接点20は部分42の中央の両側が対称である。
【0010】
バネ接点20は、平面内にある部分42,44,46,48,50の縦方向の軸が扁平である。扁平な接点は通路14にうまく入る。突出部30は通路内の接点を保持する。接点は、垂直な溝22に着座する尾根部42により、通路内で垂直に保持される。溝22は尾根部よりやや大きいことが好ましく、図8に示すように、溝によりバネ両端部の外向きの曲げが可能であるものの、溝によって接点を垂直方向に合わすことを保証する。
各接点ノーズ部46は凸状をなし、その二重湾曲面52が平板12から外方に面している。湾曲面52の長手方向の曲率半径は、ノーズ部を形成するワイアの長さに沿って測定すると、湾曲面の横断方向の曲率半径すなわちワイアの半径より大きい。接点20に関しては、ワイアの半径が0.002〜0.0025インチ(0.05〜0.06mm)である。
【0011】
接点20は、小径で連続した不定の長さの予めメッキ処理されたワイア68から成形され、図9に描写的に示される接点の型枠及び挿入器具70より、平板12の空洞に挿入される。型枠及び挿入器具70は、ワイア送り装置72、ワイア切断装置74、接点成形装置76、及び接点挿入装置78を含む。接点挿入装置78は、接点20を通路14内に位置決めする平板12の一方の面に隣接して配置される。
器具70の操作をこれから説明する。先行する接点の成形及び挿入後に、送り装置72を作動して、切断装置74を通過する1本のワイア68を供給し、剪断されたワイアの先端80を接点成形ステーション76に隣接した破線で示される伸展位置に移動する。その際、切断装置74が作動され、ワイア68から伸展したワイアの線部分82を切断して、ワイア68の新たな先端80とこれに付随するワイアの線部分82の後端86とを形成する。線部分82は接点20を成形するに十分な長さをしている。線部分の後端86及び新たなワイアの先端80は、双方とも切断装置74がワイア68から線部分を切断する時に形成される。線部分の先端80及びその前のワイアの線部分の後端86は、切断装置がワイアからその前のワイアの線部分を切断した時に形成される。先行のワイア端部及び後行のワイア端部は、線部分がワイア68から切断される時点毎に形成される。ワイア68が切断された時に形成される先行のワイア端部及び後行のワイア端部は、「付随して切断」される、即ち、ワイア68が切断されると同時に双方の端部が形成される。
【0012】
ワイアを切断して線部分82を形成した後、接点成形装置76は線部分を曲げて先に説明した接点20を成形する。保護メッキ層40が、コア38を包囲し、ワイアの線部分の全長及び接点に広がっている。コア38は端部80,86のみが露出している。
器具70と平板12は相対的に移動して、成形された接点20を空の接点通路14の一方の面に位置決めし、その際、接点ノーズ部が通路の中心に近接して、スプリングアーム部44及び尾根部42が通路端壁22に近接して、保持脚部48が通路端壁24に近接してそれぞれ位置する。図5,9参照。挿入装置78が作動して、接点を通路内に挿入する。
挿入中に、各端壁22,24に合流する側壁26,28は、扁平な接点を通路内の適当な位置に案内するか又は送る。尾根部42は、溝内の端壁22に沿って下方に移動する。下部の保持脚部48は、移動して隣接するカム面32と係止するようになる。この係止は、尾根部と脚部48の湾曲した端部50との水平な距離が、先端36と壁部22間の最少間隔より大きいために生じる。
【0013】
接点を通路内に継続して下方に移動すると接点を弾性的に圧迫し、脚部48は、内方に移動し、突出先端36を通って図6に示す挿入後の位置まで移動する。下部の脚部48が突出先端を通過した後、接点は図6に示す形状に戻る。尾根部が溝22に着座するので、接点は通路内で垂直となる。この位置で、接点20は圧迫されずに通路14内に緩く閉じ込められる。突出部30は、保持脚部48間に延びており、緩んだ接点が通路から外れるのを防止する。通路14は、上部及び下部の基板上のパッドと電気接続部を創設するために、平板12上の周知の位置に接点20を保持し、ノーズ部46が、格子内に押し込められる(arraigned)と共に、0.032インチ(0.813mm)以下と短い座標軸X−X及びY−Yにおける間隔54で離間している。
図6は通路14内の緩んだ接点20を示す。重力により接点が通路の下方に移動するので、上部の脚部48が上部カム面32に静止し、下部の脚部48が下部カム面34の下に位置する。通路14内の接点20が図示された状態では、上部及び下部の接点ノーズ部46は平板12の上面及び底面に位置する。
【0014】
器具70は、接点を効率的に成形し、接点を平板12内に挿入する。接点は、ワイアの線部分から無駄なく成形され、直ちに通路14内に挿入される。各ワイアの線部分82の端部80,86は、平板内の隣接した接点の対応する端部に付随して切断される。平板への挿入前に、成形された接点をメッキする必要がない。メッキ層40はコア38の表面を包囲して、接点ノーズ部46及びその隣接表面が確実にメッキされている。
挿入装置78が上面16を通って通路14内に接点を挿入すると、各接点の切断された先端80は平板の底面18に近接し、各接点の切断された後端86は平板の上面16に近接する。底面18を通って接点を通路内に挿入してもよく、その場合、各接点の切断された先端80は上面16に近接し、切断された後端86は底面18に近接することになる。
【0015】
インターポーザ組立部品10は、組立部品の両側に位置する基板58上の対向する接点パッド56間に電気接続部を創設する。図7は、基板58間に位置するインターポーザ組立部品10を示し、接点パッド56が接点ノーズ部46を軽く係止すると共に、接点20が軽く応力変形されている。接点端部50はカム面32,34に係止し、ノーズ部46は前記上面16及び底面18に延びている。
図8は、基板58間に完全に挟まれたインターポーザ組立部品10を示し、基板上の接点パッド56が平板の上面及び底面に係止すると共に、各接点20が弾性変形により通路14内で押し潰されている。基板が平板上を移動する間、各接点ノーズ部46は通路内に没入し、保持脚部48の丸い端部50は、図7の位置を通って、端部50が先端36に近接する図8に示す十分に圧縮された位置まで、カム面32,34に沿って内方に摺動する。接点が押し潰されると、保持脚部48、スプリングアーム部44、及び中央部分42が弾性変形により曲げられて、接点ノーズ部とパッド56の間に高い接触圧をもたらし、パッドに沿ってノーズ部をワイピングする。中央部分すなわち尾根部42の両側のスプリングアーム部44、ノーズ部46、及び脚部48は、弾性バネ系を形成する。
【0016】
接点20が押し潰される間、各丸い端部50は、上面16及び底面18から離間した状態で、先端36から離れたカム面32,34の部分と接触しながら同部分を摺動する。図7と図8とを比較されたい。先端から離れると共に上面16及び底面18から離間したカム面との接点端部の係止は、接点端部50が先端又は上面16もしくは底面18で動けなくなるのを防止する。
接点20が通路14内で押し潰されると、接点ノーズ部46は、パッドに押さえ付けられながら保持されて移動し、端壁24方向にパッドに沿って縦軸回りに回転する。各接点ノーズ部とパッドとの接点の係止は非常に小さな領域の表面62で生じ、この表面62は、平板の上方の、かつノーズ部に沿って長手方向に延びる湾曲面52の最外部すなわち頂部に位置する。表面62は、隣接するパッドに沿って通路端壁24方向に転がってワイピングし、小さな領域を形成すると共に、清浄でワイピングされたノーズ部とパッド間の電気接続部に高い圧力を加える。接点のメッキ層40及びパッド上のメッキは、柔軟であり、ノーズ部がパッドに係止した時に変形して、ノーズ部46の中心部に位置する表面62を形成する。
【0017】
表面62の大きさは、明確にするために図1,2において誇張されている。まず、パッドは表面62をその端部64で係止する。接点20が通路14内で十分に圧縮されると、表面62がパッドに端部66で係止し、表面62の残りの部分はパッドから離間する。表面の端部66領域は、非常に小さく、その横方向の寸法がノーズ部46を形成するワイアの直径よりかなり小さい。滑らかな丸みを帯びた接点ノーズ部の形状は、ワイピング動作方向における長手方向の曲率半径が横断方向の曲率半径より大きく、表面62に沿う接点とパッド間のワイピング動作を容易にする。
各接触面62に隣接するワイア接点20の全面は、メッキが施されており、導電性を高めると共に周囲の腐食からワイア接点を保護する。パッドとの接続点における腐食は、電気接続を悪化させることになる。メッキ処理されていない接点コア38の切断端部80,86は、表面62から離れて通路14の中央に位置し、パッドとの電気接続部から離間している。切断された接点端部からノーズ部とパッド間の電気接続部までの間隔により、切断端部で発生する腐食が電気接続部に移行して電気接続を悪化させることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のインターポーザ組立部品の部分切取り上面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図1の組立部品に用いられる接点の側面図である。
【図4】図3の線4−4に沿った断面図である。
【図5】通路内の所定の位置に挿入される接点を示す図1の組立部品の通路を通る断面図である。
【図6】通路内に緩く閉じ込められた接点を示す図5と同様の断面図である。
【図7】上部及び下部基板上の接点パッド間の通路内にある接点を示す図6と同様の断面図である。
【図8】対向するパッド間の通路内で圧縮された接点を示す図面である。
【図9】接点の形状及び挿入器具の描写的な図面である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板間に挟まれ、対をなす基板上の対向パッド間に電気接続部を形成する形式のインターポーザ組立部品に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の譲受人である、ペンシルベニア州ハリスバーグ(Harrisburg)のインターコン・システムズ社(InterCon Systems, Inc.)に譲渡された特許文献1には、平板を貫通して延びる通路を有する誘電体板と、対向する基板上のパッド間に電気接続部を形成する通路内に位置する金属バネ接点とを備えた、インターポーザ組立部品が開示されている。接点は、金属薄板の薄片から打抜きされ、メッキが施され、その後通路に挿入されて、対をなす接点パッド間の平板の厚み部を貫通して延びる電気回路の経路を形成する。打ち抜かれた接点のメッキは、保護メッキ層で接点を包囲して、接点の抵抗を小さくし、腐食を防止する。接点の打抜き後に残った薄片部分は廃棄される。
接点は、厚さ0.048インチ(1.219mm)の平板を用いて、座標軸X−X及びY−Yにおける間隔が0.050インチ(1mm)で互いに平板に密集している。このインターポーザ組立部品は、接点間隔に応じて、接点密度が平方インチ当たり400〜645(62.0〜101.1個/cm2)の接点を有する。接点は、回路部材間に挟まれると、対をなす接点パッド間に電気接続部を確実に創設する。
【特許文献1】米国特許第6,290,507号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インターポーザ組立部品は、大きさ及びインダクタンス基準を含む所定の用途の運用基準に合致しなければならない。接点のより低いインダクタンスは、インターポーザ組立部品がより高い周波数信号を基板間に送信することを可能にする。
特定の用途では、バネ接点が金属薄板から打ち抜かれたインターポーザ組立部品を用いて、できるだけより薄い平板及びより接近した間隔の接点を必要とする。より高速の信号を用いる用途では、接点のインダクタンスを金属薄板から打ち抜かれた接点より低くする必要がある。
平板の厚さ、接点間の間隔、及び平板を貫通して延びる通路内のバネ接点の大きさを小さくして、インターポーザ組立部品のコストを低減することが望ましい。
【0004】
従って、平板の厚さが薄く、バネ接点の間隔がより接近し、バネ接点があまり高価でなく、及び接点のインダクタンスが小さいという、改良されたインターポーザ組立部品の要請がある。改良されたインターポーザ組立部品は、製造コストが従来のインターポーザ組立部品より高価であるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、バネ接点が誘電体板を貫通して延びる通路内に取り付けられたインターポーザ組立部品の改良に係り、各接点は、長さが短く直径が小さく、予めメッキ処理された円柱状のワイアから成形される。各接点は、対向する接点パッドと高い圧力でワイピングされる(wiped)電気接続部を形成する平板の両面に丸みを帯びた接点ノーズ部を含む。
バネ接点は、好ましくは直径0.004〜0.005インチ(0.10〜0.127mm)の予めメッキ処理された導電性ワイアから成形される。接点は、連続した1本の予めメッキ処理されたワイアから無駄なく切断され、平板に挿入される直前に成形されて、後に接点をメッキする必要がない。接点は、隣接する接点間の座標軸X−X及びY−Yの間隔が0.032インチ(0.81mm)以下で、厚さが僅か0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)の薄い平板の通路内に閉じ込められる。ワイア・バネ接点の間隔が0.032インチの改良されたインターポーザ組立部品は、接点密度が平方インチ当たり1000(155.0個/cm2)である。この接点密度は、平方インチ当たりの接点密度が400〜645の金属薄板から打ち抜かれたバネ接点を用いるインターポーザ組立部品より、かなり大きい。ワイア接点は、接点又は対向する基板との電気接続部を確実に創設する。
インターポーザ組立部品の小型化、屑が出ずに後メッキ処理の不要、及び成形直後の貫通通路内へのバネ接点の挿入は、信頼性を損なうことなく組立部品の製造コストを低減する。
【0006】
本発明の他の目的及び特徴は、説明を進めるに従って、特に、4枚の図面と1つの実施の形態からなり、本発明を説明する添付の図面を併せて参照すると、明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
インターポーザ組立部品10は、好ましくは熱可塑性樹脂から成型されると共に、厚さが均一であり、かつ、平板の厚みを貫通して平板の上面16から平板の底面18に延びる複数の接点通路14を有する、平坦な誘電体板すなわち接点ハウジング12を含む。通路14は、図1に示すように、密接した間隔で配列されている。金属バネ接点20が、各通路14内に保持されている。平板12の高さすなわち厚さは、僅か0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)とすることができる。
通路14は、図2に示す横断面が菱形形状をなし、対向端壁すなわち溝22及び突出端壁24と、端壁間に広がる凹状の対向側壁26,28とを有する。側壁は端壁22,24から丸みを帯びた中央角部31に向かって外方に反れた概ね平坦な部分29を有するので、通路14は端壁間の中間の両角部31で最大幅となっている。
【0008】
溝22は、接点20を通路内で垂直方向に合わせ、図8に示すように、接点がパッド間で弾性変形により圧迫されると、溝による接点の曲げ動作を可能にする。溝22は、図2に示すように、横方向に湾曲する必要がない。例えば、溝は2つの合流する側壁部分29により形成され、その部分の間に接点を合わせることができる。
接点保持突出部30が、端壁24に形成され、端壁22の真向かいの通路14内に延びている。突出部は、突出先端36から平板12の上面及び底面にそれぞれ延びる平坦な上部カム面32及び下部カム面34により輪郭が示される。先端は、平板の頂部と底部の間の等距離に位置する。必要に応じて、突出部は平坦な先端とすることができる。2つのカム面は、垂直面に対して約12°の緩やかな角度で、先端から傾斜している。通路壁22,26,28は、平板12の上面16と底面18の間に垂直に延びている。
【0009】
各接点20は、円柱状ワイア37の短い長さすなわち線部分から成形され、好ましくは降伏強さの高い金属からなるコア38を有する。コア38は、接点の抵抗を低下させ、コアの酸化を防止するために、導電性メッキ40からなる円筒状の層により包囲されている。コアは好ましくはベリリウム−銅で構成される。メッキ層は好ましくは金又は金合金からなる。接点20は、直径が0.004〜0.005インチの予めメッキ処理されたワイアから製作され得る。接点20は、本来均一で環状の断面を有する。
各接点20は、直線状の中央部分すなわち尾根部42と、同種の湾曲した上部及び下部のスプリングアーム部すなわち梁部44とを含む。アーム部44は尾根部42から反対方向に延びている。同種の丸みを帯びた接点ノーズ部46が、スプリングアーム部の上端部及び下端部に位置する。同種の直線状の短い保持脚部48が、尾根部42から離間すると共に互いに丸い端部50に向かって、ノーズ部から延びている。接点20が圧迫されていないと、ノーズ部46同士は平板12の厚さより大きな間隔で離れている。接点20は部分42の中央の両側が対称である。
【0010】
バネ接点20は、平面内にある部分42,44,46,48,50の縦方向の軸が扁平である。扁平な接点は通路14にうまく入る。突出部30は通路内の接点を保持する。接点は、垂直な溝22に着座する尾根部42により、通路内で垂直に保持される。溝22は尾根部よりやや大きいことが好ましく、図8に示すように、溝によりバネ両端部の外向きの曲げが可能であるものの、溝によって接点を垂直方向に合わすことを保証する。
各接点ノーズ部46は凸状をなし、その二重湾曲面52が平板12から外方に面している。湾曲面52の長手方向の曲率半径は、ノーズ部を形成するワイアの長さに沿って測定すると、湾曲面の横断方向の曲率半径すなわちワイアの半径より大きい。接点20に関しては、ワイアの半径が0.002〜0.0025インチ(0.05〜0.06mm)である。
【0011】
接点20は、小径で連続した不定の長さの予めメッキ処理されたワイア68から成形され、図9に描写的に示される接点の型枠及び挿入器具70より、平板12の空洞に挿入される。型枠及び挿入器具70は、ワイア送り装置72、ワイア切断装置74、接点成形装置76、及び接点挿入装置78を含む。接点挿入装置78は、接点20を通路14内に位置決めする平板12の一方の面に隣接して配置される。
器具70の操作をこれから説明する。先行する接点の成形及び挿入後に、送り装置72を作動して、切断装置74を通過する1本のワイア68を供給し、剪断されたワイアの先端80を接点成形ステーション76に隣接した破線で示される伸展位置に移動する。その際、切断装置74が作動され、ワイア68から伸展したワイアの線部分82を切断して、ワイア68の新たな先端80とこれに付随するワイアの線部分82の後端86とを形成する。線部分82は接点20を成形するに十分な長さをしている。線部分の後端86及び新たなワイアの先端80は、双方とも切断装置74がワイア68から線部分を切断する時に形成される。線部分の先端80及びその前のワイアの線部分の後端86は、切断装置がワイアからその前のワイアの線部分を切断した時に形成される。先行のワイア端部及び後行のワイア端部は、線部分がワイア68から切断される時点毎に形成される。ワイア68が切断された時に形成される先行のワイア端部及び後行のワイア端部は、「付随して切断」される、即ち、ワイア68が切断されると同時に双方の端部が形成される。
【0012】
ワイアを切断して線部分82を形成した後、接点成形装置76は線部分を曲げて先に説明した接点20を成形する。保護メッキ層40が、コア38を包囲し、ワイアの線部分の全長及び接点に広がっている。コア38は端部80,86のみが露出している。
器具70と平板12は相対的に移動して、成形された接点20を空の接点通路14の一方の面に位置決めし、その際、接点ノーズ部が通路の中心に近接して、スプリングアーム部44及び尾根部42が通路端壁22に近接して、保持脚部48が通路端壁24に近接してそれぞれ位置する。図5,9参照。挿入装置78が作動して、接点を通路内に挿入する。
挿入中に、各端壁22,24に合流する側壁26,28は、扁平な接点を通路内の適当な位置に案内するか又は送る。尾根部42は、溝内の端壁22に沿って下方に移動する。下部の保持脚部48は、移動して隣接するカム面32と係止するようになる。この係止は、尾根部と脚部48の湾曲した端部50との水平な距離が、先端36と壁部22間の最少間隔より大きいために生じる。
【0013】
接点を通路内に継続して下方に移動すると接点を弾性的に圧迫し、脚部48は、内方に移動し、突出先端36を通って図6に示す挿入後の位置まで移動する。下部の脚部48が突出先端を通過した後、接点は図6に示す形状に戻る。尾根部が溝22に着座するので、接点は通路内で垂直となる。この位置で、接点20は圧迫されずに通路14内に緩く閉じ込められる。突出部30は、保持脚部48間に延びており、緩んだ接点が通路から外れるのを防止する。通路14は、上部及び下部の基板上のパッドと電気接続部を創設するために、平板12上の周知の位置に接点20を保持し、ノーズ部46が、格子内に押し込められる(arraigned)と共に、0.032インチ(0.813mm)以下と短い座標軸X−X及びY−Yにおける間隔54で離間している。
図6は通路14内の緩んだ接点20を示す。重力により接点が通路の下方に移動するので、上部の脚部48が上部カム面32に静止し、下部の脚部48が下部カム面34の下に位置する。通路14内の接点20が図示された状態では、上部及び下部の接点ノーズ部46は平板12の上面及び底面に位置する。
【0014】
器具70は、接点を効率的に成形し、接点を平板12内に挿入する。接点は、ワイアの線部分から無駄なく成形され、直ちに通路14内に挿入される。各ワイアの線部分82の端部80,86は、平板内の隣接した接点の対応する端部に付随して切断される。平板への挿入前に、成形された接点をメッキする必要がない。メッキ層40はコア38の表面を包囲して、接点ノーズ部46及びその隣接表面が確実にメッキされている。
挿入装置78が上面16を通って通路14内に接点を挿入すると、各接点の切断された先端80は平板の底面18に近接し、各接点の切断された後端86は平板の上面16に近接する。底面18を通って接点を通路内に挿入してもよく、その場合、各接点の切断された先端80は上面16に近接し、切断された後端86は底面18に近接することになる。
【0015】
インターポーザ組立部品10は、組立部品の両側に位置する基板58上の対向する接点パッド56間に電気接続部を創設する。図7は、基板58間に位置するインターポーザ組立部品10を示し、接点パッド56が接点ノーズ部46を軽く係止すると共に、接点20が軽く応力変形されている。接点端部50はカム面32,34に係止し、ノーズ部46は前記上面16及び底面18に延びている。
図8は、基板58間に完全に挟まれたインターポーザ組立部品10を示し、基板上の接点パッド56が平板の上面及び底面に係止すると共に、各接点20が弾性変形により通路14内で押し潰されている。基板が平板上を移動する間、各接点ノーズ部46は通路内に没入し、保持脚部48の丸い端部50は、図7の位置を通って、端部50が先端36に近接する図8に示す十分に圧縮された位置まで、カム面32,34に沿って内方に摺動する。接点が押し潰されると、保持脚部48、スプリングアーム部44、及び中央部分42が弾性変形により曲げられて、接点ノーズ部とパッド56の間に高い接触圧をもたらし、パッドに沿ってノーズ部をワイピングする。中央部分すなわち尾根部42の両側のスプリングアーム部44、ノーズ部46、及び脚部48は、弾性バネ系を形成する。
【0016】
接点20が押し潰される間、各丸い端部50は、上面16及び底面18から離間した状態で、先端36から離れたカム面32,34の部分と接触しながら同部分を摺動する。図7と図8とを比較されたい。先端から離れると共に上面16及び底面18から離間したカム面との接点端部の係止は、接点端部50が先端又は上面16もしくは底面18で動けなくなるのを防止する。
接点20が通路14内で押し潰されると、接点ノーズ部46は、パッドに押さえ付けられながら保持されて移動し、端壁24方向にパッドに沿って縦軸回りに回転する。各接点ノーズ部とパッドとの接点の係止は非常に小さな領域の表面62で生じ、この表面62は、平板の上方の、かつノーズ部に沿って長手方向に延びる湾曲面52の最外部すなわち頂部に位置する。表面62は、隣接するパッドに沿って通路端壁24方向に転がってワイピングし、小さな領域を形成すると共に、清浄でワイピングされたノーズ部とパッド間の電気接続部に高い圧力を加える。接点のメッキ層40及びパッド上のメッキは、柔軟であり、ノーズ部がパッドに係止した時に変形して、ノーズ部46の中心部に位置する表面62を形成する。
【0017】
表面62の大きさは、明確にするために図1,2において誇張されている。まず、パッドは表面62をその端部64で係止する。接点20が通路14内で十分に圧縮されると、表面62がパッドに端部66で係止し、表面62の残りの部分はパッドから離間する。表面の端部66領域は、非常に小さく、その横方向の寸法がノーズ部46を形成するワイアの直径よりかなり小さい。滑らかな丸みを帯びた接点ノーズ部の形状は、ワイピング動作方向における長手方向の曲率半径が横断方向の曲率半径より大きく、表面62に沿う接点とパッド間のワイピング動作を容易にする。
各接触面62に隣接するワイア接点20の全面は、メッキが施されており、導電性を高めると共に周囲の腐食からワイア接点を保護する。パッドとの接続点における腐食は、電気接続を悪化させることになる。メッキ処理されていない接点コア38の切断端部80,86は、表面62から離れて通路14の中央に位置し、パッドとの電気接続部から離間している。切断された接点端部からノーズ部とパッド間の電気接続部までの間隔により、切断端部で発生する腐食が電気接続部に移行して電気接続を悪化させることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のインターポーザ組立部品の部分切取り上面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図1の組立部品に用いられる接点の側面図である。
【図4】図3の線4−4に沿った断面図である。
【図5】通路内の所定の位置に挿入される接点を示す図1の組立部品の通路を通る断面図である。
【図6】通路内に緩く閉じ込められた接点を示す図5と同様の断面図である。
【図7】上部及び下部基板上の接点パッド間の通路内にある接点を示す図6と同様の断面図である。
【図8】対向するパッド間の通路内で圧縮された接点を示す図面である。
【図9】接点の形状及び挿入器具の描写的な図面である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)絶縁材料から形成され、上面及び底面を有する平板と、
B)該平板の厚み部を貫通して上面から底面に延びる複数の貫通通路と、
C)各通路の中央に位置し、該通路の一側から通路の反対側に向かって外方に延びる突出部と、
D)各々が通路内にあり、かつ、断面が概ね均一な環状形状であって、金属コアと、該コアを包囲する金属メッキ層と、端部とを有する1本のワイアから成形された複数の金属バネ接点とを含み、
E)各接点は、中央部分と、該中央部分の両側に延びる一対のアーム部と、各アーム部の端部の接点ノーズ部と、各ノーズ部から延びる脚部とを有し、各ノーズ部には最高点があり、
F)各通路の上記突出部は、通路内の接点部分の間に延びて、接点を通路内に保持し、
G)上記接点ノーズ部の各々は、横断方向の曲率半径がワイアの半径と等しく、かつ、長手方向の曲率半径がワイアの横断方向の曲率半径より大きく、各ノーズ部の最高点に縦方向に延びる接触面を有し、各接触面はワイアの側面間の中心に位置する
インターポーザ組立部品。
【請求項2】
前記各接点は切断された先端及び切断された後端を含み、各接点の切断された先端は平板の一側面に近接して位置し、各接点の切断された後端は平板の他側面に近接して位置する請求項1に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項3】
前記複数の接点は各々が2つの切断端部を有する第一、第二及び第三の接点を含み、上記第一の接点の切断された一端は第二の接点の切断された端部に付随して切断され、上記第一の接点の切断された他端は第三の接点の切断された端部に付随して切断される請求項1に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項4】
付随して切断される各一対の前記切断端部は、一方の平板表面に近接した切断端部と、他方の平板表面に近接した切断端部とを含む請求項3に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項5】
前記ワイアは、直径が約0.004〜0.005インチ(0.10〜0.127mm)である請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項6】
前記接点は、間隔が約0.032インチ(0.81mm)以下の列状に配置される請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項7】
前記ワイアは、ベリリウム−銅のコアと、該コアを包囲する金又は金合金のメッキ層とを含む請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項8】
前記平板は、厚さが約0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)である請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項9】
前記接点が扁平である請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項10】
前記接点が通路内に緩く閉じ込められている請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項11】
A)平板の厚みを貫通して延びる複数の通路を有する絶縁平板を提供する工程と、
B)コアと該コアを包囲するメッキ層とを有する長さが不定の接点ワイアを提供する工程と、
C)各線部分が切断された先端及び切断された後端を含むように、接点ワイアの一端から連続したワイアの線部分を切断する工程と、
D)バネ接点を成形するために切断された各ワイアの線部分を曲げる工程と、
E)成形された各バネ接点を平板の通路内に挿入する工程と
を含む絶縁平板に金属バネ接点を成形及び装着する方法。
【請求項12】
F)前記接点ワイアの一端から連続したワイアの線部分を無駄なく切断する工程と、
G)前記ワイアから次のワイアの線部分を切断する前に、各ワイアの線部分を曲げて挿入する工程と
を含む請求項11に記載された方法。
【請求項1】
A)絶縁材料から形成され、上面及び底面を有する平板と、
B)該平板の厚み部を貫通して上面から底面に延びる複数の貫通通路と、
C)各通路の中央に位置し、該通路の一側から通路の反対側に向かって外方に延びる突出部と、
D)各々が通路内にあり、かつ、断面が概ね均一な環状形状であって、金属コアと、該コアを包囲する金属メッキ層と、端部とを有する1本のワイアから成形された複数の金属バネ接点とを含み、
E)各接点は、中央部分と、該中央部分の両側に延びる一対のアーム部と、各アーム部の端部の接点ノーズ部と、各ノーズ部から延びる脚部とを有し、各ノーズ部には最高点があり、
F)各通路の上記突出部は、通路内の接点部分の間に延びて、接点を通路内に保持し、
G)上記接点ノーズ部の各々は、横断方向の曲率半径がワイアの半径と等しく、かつ、長手方向の曲率半径がワイアの横断方向の曲率半径より大きく、各ノーズ部の最高点に縦方向に延びる接触面を有し、各接触面はワイアの側面間の中心に位置する
インターポーザ組立部品。
【請求項2】
前記各接点は切断された先端及び切断された後端を含み、各接点の切断された先端は平板の一側面に近接して位置し、各接点の切断された後端は平板の他側面に近接して位置する請求項1に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項3】
前記複数の接点は各々が2つの切断端部を有する第一、第二及び第三の接点を含み、上記第一の接点の切断された一端は第二の接点の切断された端部に付随して切断され、上記第一の接点の切断された他端は第三の接点の切断された端部に付随して切断される請求項1に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項4】
付随して切断される各一対の前記切断端部は、一方の平板表面に近接した切断端部と、他方の平板表面に近接した切断端部とを含む請求項3に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項5】
前記ワイアは、直径が約0.004〜0.005インチ(0.10〜0.127mm)である請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項6】
前記接点は、間隔が約0.032インチ(0.81mm)以下の列状に配置される請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項7】
前記ワイアは、ベリリウム−銅のコアと、該コアを包囲する金又は金合金のメッキ層とを含む請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項8】
前記平板は、厚さが約0.025〜0.035インチ(0.635〜0.889mm)である請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項9】
前記接点が扁平である請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項10】
前記接点が通路内に緩く閉じ込められている請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載されたインターポーザ組立部品。
【請求項11】
A)平板の厚みを貫通して延びる複数の通路を有する絶縁平板を提供する工程と、
B)コアと該コアを包囲するメッキ層とを有する長さが不定の接点ワイアを提供する工程と、
C)各線部分が切断された先端及び切断された後端を含むように、接点ワイアの一端から連続したワイアの線部分を切断する工程と、
D)バネ接点を成形するために切断された各ワイアの線部分を曲げる工程と、
E)成形された各バネ接点を平板の通路内に挿入する工程と
を含む絶縁平板に金属バネ接点を成形及び装着する方法。
【請求項12】
F)前記接点ワイアの一端から連続したワイアの線部分を無駄なく切断する工程と、
G)前記ワイアから次のワイアの線部分を切断する前に、各ワイアの線部分を曲げて挿入する工程と
を含む請求項11に記載された方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2007−518242(P2007−518242A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549316(P2006−549316)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/043366
【国際公開番号】WO2005/072108
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(503147217)アンフェノル・コーポレーション (11)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/043366
【国際公開番号】WO2005/072108
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(503147217)アンフェノル・コーポレーション (11)
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