説明

イーラーニングシステム、並びにイーラーニングプログラム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体

【課題】 ユーザが学習したい教材コンテンツを確実に提供し、通信コストの低減化を図る。
【解決手段】 本発明は、教材作成者端末1と受講者端末2と学習管理者端末3とシステム運用サーバ4とが情報通信ネットワーク20を介して相互に接続された環境下において教材コンテンツを送受信可能なように構成されたイーラーニングシステムであって、教材作成者端末1からの要求に基づき、問題を入力可能な問題作成画面を教材作成者端末1に表示させる問題作成手段6と、前記問題作成画面により教材作成者が入力した問題を格納する問題格納手段31と、受講者端末2からの要求に基づき、問題格納手段31から所定の問題を検索し、受講者端末2に配信する問題配信手段7とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信ネットワークを介して教材作成者端末、受講者端末、学習管理者端末、及びシステム運用サーバが相互に接続された環境下において、受講者に教材コンテンツを提供したり、教材作成者が教材コンテンツを作成したりすることができるイーラーニングシステム、並びにイーラーニングプログラム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の情報通信ネットワークの普及に伴い、この情報通信ネットワークを利用して教材コンテンツの送受信を行う学習システム、いわゆるイーラーニングシステムが提案され、実用化されている。
【0003】
この種の従来のイーラーニングシステムは、携帯電話等のユーザ側端末と、イーラーニングサービスを提供するサービス提供者側サーバとがインターネットを介して相互に接続された環境下において、ユーザは、サービス提供側が予め作成し、準備した教材コンテンツをブラウザ経由で受信するようになっていた(出願人は、公知・公用の従来技術に基づき発明したため、本発明に関連する先行技術文献を知らない)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来のイーラーニングシステムでは、サービス提供者側で予め用意された教材コンテンツの中から受講者が所望する教材コンテンツを選択するようになっているため、受講者にとって実際に学習したい教材コンテンツを探すのが難しいといった問題があった。
【0005】
また、ユーザはブラウザ経由でサービス提供者側から教材コンテンツを受信し、ユーザ側端末とサービス提供者側端末との間で通信が煩雑に行われるようになっているため、ユーザにとって通信コストが高くなるといった問題もあった。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、ユーザが学習したい教材コンテンツを確実に提供し、通信コストの低減化を図ることのできるイーラーニングシステムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、教材作成者端末と受講者端末と学習管理者端末とシステム運用サーバとが情報通信ネットワークを介して相互に接続された環境下において教材コンテンツを送受信可能なように構成されたイーラーニングシステムであって、前記教材作成者端末からの要求に基づき、問題を入力可能な問題作成画面を前記教材作成者端末に表示させる問題作成手段と、前記問題作成画面により教材作成者が入力した問題を格納する問題格納手段と、
前記受講者端末からの要求に基づき、前記問題格納手段から所定の問題を検索し、前記受講者端末に配信する問題配信手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
そして、前記問題作成手段は、前記問題作成画面からCSV形式のファイルの問題を入力可能なように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記問題に関連付けて講座を登録可能な講座登録画面を前記教材作成者端末に表示させる講座登録手段と、前記講座登録画面から前記教材作成者が登録した講座を前記受講者が選択可能なように講座選択画面を前記受講者端末に表示させる講座選択手段と、 前記講座選択画面から選択された講座に基づき、前記受講者のクラス分けを行うクラス分類手段とをさらに備えていてもよい。
【0010】
また、前記教材作成者端末からの要求に基づき、前記問題に対する正解を入力可能な正解作成画面を前記教材作成者端末に表示させる正解作成手段と、前記正解作成画面から前記教材作成者が入力した正解を格納する正解格納手段と、前記受講者端末からの要求に基づき、前記正解格納手段から前記問題に対する正解を検索し、前記受講者端末に配信する正解配信手段とをさらに備えていてもよい。
【0011】
また、前記受講者端末から送信された前記問題に対する解答を前記受講者に関連付けて格納する解答格納手段をさらに備えていてもよい。
【0012】
また、前記解答格納手段に格納された解答と、前記正解格納手段に格納された正解とを照合し、前記受講者の採点を行う解答採点手段をさらに備えており、前記正解配信手段は、前記問題に対する正解と共に前記解答採点手段による採点結果を前記受講者端末に配信可能なように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記解答採点手段による採点結果を前記学習管理者端末に配信する受講者成績管理手段をさらに備えていてもよい。
【0014】
また、前記受講者端末から前記問題に対する解答が送信された後に、前記問題の配列を再編成させる問題配列再編成手段をさらに備えていてもよい。
【0015】
また、前記受講者端末から前記問題に対する解答が送信された後に、レポートを入力可能なレポート入力画面を前記受講者端末に表示させる受講者レポート作成手段と、前記レポート入力画面から前記受講者が入力したレポートの内容を格納するレポート格納手段とをさらに備えていてもよい。
【0016】
また、前記レポート格納手段に格納されたレポートの内容に基づき、レポート閲覧画面を作成し、該レポート閲覧画面を前記学習管理者端末に表示させるレポート作成手段をさらに備えていてもよい。
【0017】
また、前記受講者端末に対して前記問題を公開するスケジュールを管理する公開スケジュール管理手段をさらに備えていてもよい。
【0018】
また、前記公開された問題に対する解答が解答期限内に前記受講者端末から送信されたか否かを判定し、その判定結果を前記学習管理者端末に表示させる受講者管理手段をさらに備えていてもよい。
【0019】
また、前記システム運用サーバはASPサーバであってもよく、前記受講者端末は携帯端末であってもよい。
【0020】
また、前記問題作成者端末と前記受講者端末とは同一ユーザの端末であってもよく、或いは、前記問題作成者端末と前記学習管理者端末とは同一ユーザの端末であってもよい。
【0021】
さらに、本発明は、上記した各手段の動作をコンピュータに実行させるためのイーラーニングプログラムであてもよく、さらにまた、そのイーラーニングプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、教材コンテンツをユーザが自由且つ簡単に作成することができるため、ユーザのニーズに合った教材コンテンツを提供することができ、また、通信費を軽減することができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においては、情報通信ネットワークとしてインターネットを利用した場合について説明する。
【0024】
先ず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムの構成について説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムの全体構成を示す概略図である。
【0025】
本実施の形態に係るイーラーニングシステムは、教材作成者端末1と、携帯電話等の受講者端末2と、学習管理者端末3と、ASP(Application Service Provider)サーバであるシステム運用サーバ4とがインターネット20を介して相互に接続された環境下において、システム運用サーバ4にイーラーニングプログラムを格納したCD−ROM等の記憶媒体をインストールすることにより構成されるようになっている。
【0026】
システム運用サーバ4は制御部5とデータベース部30とから構成されており、制御部5は、教材作成者端末1に問題を入力可能な問題作成画面を表示させる問題作成部6と、データベース5から所定の問題を検索し、受講者端末2に配信する問題配信部7と、前記問題に関連付けて講座を登録可能な講座登録画面を教材作成者端末1に表示させる講座登録部8と、前記講座登録画面から教材作成者が登録した講座を受講者が選択可能なように講座選択画面を受講者端末2に表示させる講座選択部9と、前記講座選択画面から選択された講座に基づき、受講者のクラス分けを行うクラス分類部10と、教材作成者が前記問題に対する正解を入力可能な正解作成画面を教材作成者端末1に表示させる正解作成部11と、データベース5から前記問題に対する正解を検索し、受講者端末2に配信する正解配信部12と、データベース5に格納された解答と正解とを照合し、受講者の採点を行う解答採点部13と、解答採点部による採点結果を学習管理者端末3に配信する受講者成績管理部14と、受講者端末2から前記問題に対する解答が送信された後に、前記問題の配列を再編成させる問題配列再編成部15と、受講者端末2から前記問題に対する解答が送信された後に、受講者端末2にレポート入力画面を表示させる受講者レポート作成部16と、データベース5に格納されたレポートの内容に基づき、レポート閲覧画面を作成し、該レポート閲覧画面を学習管理者端末3に表示させるレポート作成部17と、受講者端末2に対して前記問題を公開するスケジュールを管理する公開スケジュール管理部18と、前記公開された問題に対する解答が解答期限内に受講者端末2から送信されたか否かを判定し、その判定結果を学習管理者端末3に表示させる受講者管理部19とを主体に構成されている。
【0027】
また、システム運用サーバ4のデータベース部30は、前記問題作成画面により教材作成者が入力した問題を格納する問題格納部31と、前記正解作成画面により教材作成者が入力した正解を格納する正解格納部32と、受講者端末2から送信された前記問題に対する解答を前記受講者に関連付けて格納する解答格納部33と、前記レポート入力画面により受講者が入力したレポートの内容を格納するレポート格納部34とを主体に構成されている。
【0028】
次に、図1及び図2、図3を参照しつつ、教材作成者が問題を作成する時の本システムの動作について説明する。ここで、図2は教材作成者が問題を作成する手順を示すフローチャート、図3は教材作成者が問題を入力する時に教材作成者端末に表示される問題作成画面及び正解作成画面を示す図である。
【0029】
教材作成者が教材作成者端末1からIDやパスワード等の認証情報を入力し、インターネット20を介してシステム運用サーバ4にアクセスする(S101)と、システム運用サーバ4において、制御部5はその受信した認証情報と予め登録された前記教材作成者の認証情報とを比較し、前記教材作成者が本システムを利用する権限を有するかどうかについて認証作業を行う(S102)。その結果、前記教材作成者の認証ができた場合には、教材作成者端末1にメインメニューを表示させる(S104)一方、前記教材作成者の認証ができなかった場合には、再度、前記教材作成者に認証情報の入力を促す(S101)。
【0030】
前記認証された教材作成者は、教材作成者端末1に表示されたメインメニュー上から新規問題の入力を選択すると(S105)、問題作成部6は、教材作成者端末1に対して、問題を入力するためのデータを送信し(S106)、問題作成画面を表示させる(S107)と共に、正解作成部11は、教材作成者端末1に対して、前記問題に対する正解を入力するためのデータを送信し(S106)、正解作成画面を表示させる(S107)。
【0031】
本実施の形態では、図3に示すように、問題作成画面と正解作成画面は同一画面上に表示され、問題作成画面には、講座の入力欄21、問題タイトルの入力欄22、問題文の入力欄23、解答の候補である選択肢の入力欄(図示せず)が設けられ、また、正解作成画面には、解答の選択肢の先頭部に設けられたチェックボックス欄(図示せず)が設けられている。なお、図3に示した画面は単なる一例に過ぎず、問題作成画面と正解作成画面はそれぞれ別画面で表示されるように構成することも可能である。
【0032】
この問題作成画面から、前記教材作成者が、講座の入力欄21、問題タイトルの入力欄22、問題文の入力欄23、前記解答の選択肢の入力欄に、それぞれ、講座名、問題タイトル、問題文、解答の候補を入力すると共に、前記正解作成画面において、正解となる解答の選択肢のチェックボックス欄にチェックを入力した後、入力確認画面において各入力内容を確認すると(S108)、それぞれ入力された講座名、問題タイトル、問題文、解答の候補が問題格納部31に格納されると共に、正解が正解格納部32に格納される(S109)。この場合、前記問題作成画面の問題文の入力欄23からは、CVS形式のファイルの問題を入力することも可能であり、これにより、問題の作成効率を高めることができる。また、前記問題作成画面からは図入りの問題も入力可能なように構成されており、これにより、本システムにおいて対応可能な問題の範囲を広げることができ、教材コンテンツの充実化を図ることができる。
【0033】
次に、図1及び図4〜図6を参照しつつ、教材作成者が問題集を作成する時の本システムの動作について説明する。ここで、図4は教材作成者が問題集を作成する手順を示すフローチャート、図5は教材作成者が問題集に関する情報を入力する時に教材作成者端末に表示される問題集情報の入力画面を示す図、図6は教材作成者が問題集リストを表示する画面を示す図である。なお、図4において教材作成者端末1にメインメニューを表示させるまでの手順は、上記した教材作成者が問題を作成する場合の手順と同様であるので、以下の説明において、それらの手順に関する説明は省略する。
【0034】
教材作成者端末1にメインメニューが表示された状態で(S104)、教材作成者が問題集の新規作成を選択すると(S201)、問題作成部6は、教材作成者端末1に対して、問題集新規作成画面のデータを送信し(S202)、問題集新規作成画面を表示させる(S203)。
【0035】
この問題集新規作成画面40には、図5に示すように、講座の入力欄41、問題タイトルの入力欄42、問題集の作成者の入力欄43、メモの入力欄44等が表示されるようになっており、前記教材作成者が、問題集新規作成画面40から、講座、問題タイトル、問題集の作成者名、メモ等の問題集に関する各種情報を入力すると(S204)、それらの問題集情報は問題格納部31に格納される(S205)。
【0036】
次いで、教材作成者がメインメニューから「問題集リスト」を選択すると(S206)、図6に示すように、問題集リストが表示され、前記教材作成者がその問題集リスト上から特定の問題集を選択し、問題の「追加」ボタンを選択すると、前記問題集に問題が追加さ、その問題は問題格納部31に格納される。
【0037】
また、前記教材作成者が前記問題集リスト上から特定の問題集を選択し、「編集」ボタンを選択することにより、前記問題集の問題を修正したり、削除したり、複製したり等、各種編集を行うこともでき(S209)、その各種編集データは、問題格納部31に格納される(S210)。
【0038】
なお、特に図示しないが、公開スケジュール管理部18は、教材作成者端末1或いは学習管理者端末3に公開スケジュール管理画面を表示させ、前記問題集の問題を公開するスケジュールを教材管理者や学習管理者が登録可能なように構成することもできる、そして、その登録された前記問題の公開スケジュールは問題格納部31に格納され、公開スケジュール管理部18により管理される。
【0039】
また、教材作成者端末1には、前記教材作成者の要求に基づき、講座登録部8によって講座登録画面が表示されるようになっており、前記教材作成者は前記講座登録画面から講座を新規登録したり、前記問題集を既存の講座に追加登録したりすることもできる。
【0040】
次に、図1及び図7〜図12を参照しつつ、受講者が問題を解答する時の本システムの動作について説明する。ここで、図7は受講者が問題を解答する手順を示すフローチャート、図8は受講者が問題集を受信する時に受講者端末に表示される問題集受信要求画面を示す図、図9は受講者端末に表示される問題画面を示す図、図10は受講者が解答を送信する時に受講者端末に表示される解答送信確認画面を示す図、図11は受講者端末に表示される採点結果画面を示す図、図12は受講者端末に表示される問題に対する解答及び解説画面を示す図である。
【0041】
受講者が受講者端末2からIDやパスワード等の認証情報を入力し、インターネット20を介してシステム運用サーバ4にアクセスする(S301)と、システム運用サーバ4において、制御部5はその受信した認証情報と予め登録された前記受講者の認証情報とを比較し、前記受講者が本システムを利用する権限を有するかどうかについて認証作業を行う(S302)。その結果、前記受講者の認証ができた場合には、受講者端末2にメインメニューを表示させる(S304)一方、前記受講者の認証ができなかった場合には、再度、前記受講者に認証情報の入力を促す(S301)。
【0042】
前記認証された受講者は、受講者端末2に表示されたメインメニュー上から講座及び問題集を選択し、図8に示すように、問題集受信要求画面50上において、問題の受信開始を選択すると(S305)、システム運用サーバ4において、クラス分類部10が、講座毎にクラス分けを行い(S306)、そのクラスに登録されている受講者の人数等のクラス情報を学習管理者端末3に表示すると共に(S307)、前記受講者が選択した問題集を問題配信部7が問題格納部31から検索し、受講者端末2に配信する。この時、受講者は前記問題集の問題を初回だけダウンロードすればよく、それらの問題はシステム運用サーバ4から受講者端末2に一度にまとめて圧縮された状態で送信されるため、通信料を低く抑えることができる。また、クラス分類部10によるクラス分けは、前記受講者が登録した職位や、受講者の学習履歴に基づき判定される進捗状況や理解度等に応じて、自由に行うことができ、さらに、このクラス分けは、前記受講者の学習途中でも行うことができるため、本システムの運用の自由度を広げることができる。
【0043】
次いで、受講者端末2には、図9に示すように、「テストモード」として問題画面51が表示され(S309)、受講者がその問題に解答し、図10に示すように、解答送信確認画面52上で「送信」ボタンを選択すると(S310)、前記解答はインターネット20を経由してシステム運用サーバ4に送信され、前記受講者に関連付けて解答格納部33に格納される。この時、前記解答は、受講者端末2からシステム運用サーバ4に一度にまとめて送信されるため、通信料を低く抑えることができる。また、受講者管理部19は、その解答が解答期限内に送信されたか否かを判定し(S311)、その判定結果を学習管理者端末3に表示する(S312)。
【0044】
次いで、システム運用サーバ4では、解答採点部13が解答格納部33に格納された前記受講者の解答を前記正解格納部32に格納された正解と照合し、前記受講者の採点を行い(S313)、受講者成績管理部14はその採点結果を学習管理者端末3に表示する(S314)。これにより、学習管理者は各受講者の成績を迅速且つ確実に把握することができると共に適切な措置を取ることができる。また、受講者成績管理部14は、前記各受講者の採点結果に基づきクラス内での各受講者の順位を算出する等、各種方法により受講者の成績管理を行うこともできる。
【0045】
一方、受講者端末2において受講者が解答送信確認画面52から解答の「見直し」ボタンを選択すると(S315)、システム運用サーバ4では、正解配信部12が前記採点結果や、前記問題に対する正解及び解説と共に、復習用問題を受講者端末2に配信し(S316)、受講者端末2では、前記受講者の選択に基づき、図11に示すような採点結果画面53や、図12に示すような正解及び解説画面54、或いは、復習用問題(図示せず)が表示され、「復習モード」となる。この時、前記正解及び解説と復習用問題等は、システム運用サーバ4から受講者端末2に一度にまとめて圧縮されて送信されるため、通信料を低く抑えることができる。
【0046】
そして、前記受講者は、この受講者端末2に表示された復習用問題を反復して解答し、学習する(S317)。この時、前記復習用問題は、問題配列再編成部15が前記解答の選択肢の並び順等、前記問題の配列をシャッフルし再編成させた状態で受講者端末2に配信、表示されるため、受講者が何度も反復して同一の問題を解答したとしても、正解の番号を前記受講者が暗記してしまうおそれがないため、受講者の問題に対する理解度を深めることができ、学習効果を高めることができる。
【0047】
また、このように学習した後、受講者端末2からの要求に基づき、レポート作成部17は受講者端末2にレポート入力画面を表示し(S318)、該レポート入力画面から受講者が問題に対する感想や意見等のレポートを入力すると(S319)、該レポートの内容はレポート格納部34に格納される(S320)。そして、学習管理者の要求に基づき、そのレポートの閲覧画面が学習管理者端末3に表示され(S321)、これにより、学習管理者は、受講者の問題に対する評価等を把握することができ、教材コンテンツのさらなる充実化に努めることができる。
【0048】
このように上記した実施の形態に係るイーラーニングシステムによれば、問題や解答及び解説等の教材コンテンツをユーザである問題作成者が自由且つ簡単に作成することができるため、ユーザのニーズに合った教材コンテンツを提供することができる。
【0049】
また、システム運用サーバ4がASPサーバであり、システムの導入や維持管理に手間が掛からないため、導入コスト及び維持管理コストの低減化を図ることが可能となる。さらに、受講者端末2として携帯電話を使用した場合には、学習場所や学習時間の自由度が広がり、受講者が空き時間を有効に利用して学習することができるため、効率的な学習が可能となる。さらにまた、受講者は携帯電話を介して問題や解答、或いは採点結果や正解及び解説等の送受信をそれぞれ一度にまとめて行うことができるので、トータルの通信費を軽減させることができる。さらに、学習管理者が、受講者毎の学習スケジュール、成績や学習の進捗状況等を迅速且つ確実に把握し、管理することができるため、学習効果の向上を容易に図ることができる。さらに、各受講者の解答や採点結果が解答格納部33に格納され、また、レポートがレポート格納部34に格納されるようになっているため、これらのデータに基づき、学習管理者は受講者や教材コンテンツ等について各種分析を行うことができるようになる。
【0050】
なお、上記した実施の形態では、ユーザ側の端末が教材作成者端末1、受講者端末2、学習管理者端末3に分かれている場合について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、問題作成者端末1と受講者端末2とを同一ユーザの端末とし、受講者が自分自身で問題を作成したり、或いは、問題作成者端末1と学習管理者端末3とを同一ユーザの端末とし、問題作成者が受講者の成績やクラス情報等を管理したりする等、各種変更が可能である。
【0051】
また、本システムの運用方式についても、教材コンテンツの作成から受講者の管理までをすべてユーザ側で行う方式の他、教材コンテンツの作成と受講者の管理のいずれか又は両方を外注する等、各種運用方式を採用することができる。
【0052】
また、上記実施の形態では、教材コンテンツとして、択一式の問題を例示して説明したが、本発明は、複数選択式や穴埋め選択式の問題、或いは記述式の問題等、他のタイプの教材コンテンツにも適用可能である。
【0053】
さらに、上記した実施の形態では、「テストモード」と「復習モード」についてのみ説明したが、例えば、テストモードの前に問題と正解の選択肢のみを受講者端末2に配信し、「予習モード」として受講者に事前学習させることもでき、この場合には、さらに学習効果を高めることができる。
【0054】
さらにまた、上記した実施の形態においては、インターネット環境下での実施について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明は、小規模LAN等、他の情報通信ネットワーク環境下においても実施可能であることは言う迄もない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムの全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて教材作成者が問題を作成する手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて教材作成者が問題を入力する時に教材作成者端末に表示される問題作成画面及び正解作成画面を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて教材作成者が問題集を作成する手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて教材作成者が問題集に関する情報を入力する時に教材作成者端末に表示される問題集情報の入力画面を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて教材作成者が問題集リストを表示する画面を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者が問題を解答する手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者が問題集を受信する時に受講者端末に表示される問題集受信要求画面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者端末に表示される問題画面を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者が解答を送信する時に受講者端末に表示される解答送信確認画面を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者端末に表示される採点結果画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るイーラーニングシステムにおいて受講者端末に表示される問題に対する解答及び解説画面を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 教材作成者端末
2 受講者端末
3 学習管理者端末
4 システム運用サーバ
6 問題作成部
7 問題配信部
8 講座登録部
9 講座選択部
10 クラス分類部
11 正解作成部
12 正解配信部
13 解答採点部
14 受講者成績管理部
15 問題配列再編成部
16 受講者レポート作成部
17 レポート作成部
18 公開スケジュール管理部
19 受講者管理部
31 問題格納部
32 正解格納部
33 解答格納部
34 レポート格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教材作成者端末と受講者端末と学習管理者端末とシステム運用サーバとが情報通信ネットワークを介して相互に接続された環境下において教材コンテンツを送受信可能なように構成されたイーラーニングシステムであって、
前記教材作成者端末からの要求に基づき、問題を入力可能な問題作成画面を前記教材作成者端末に表示させる問題作成手段と、
前記問題作成画面により教材作成者が入力した問題を格納する問題格納手段と、
前記受講者端末からの要求に基づき、前記問題格納手段から所定の問題を検索し、前記受講者端末に配信する問題配信手段と、
を備えていることを特徴とするイーラーニングシステム。
【請求項2】
前記問題作成手段は、前記問題作成画面からCSV形式のファイルの問題を入力可能なように構成されている請求項1に記載のイーラーニングシステム。
【請求項3】
前記問題に関連付けて講座を登録可能な講座登録画面を前記教材作成者端末に表示させる講座登録手段と、
前記講座登録画面から前記教材作成者が登録した講座を前記受講者が選択可能なように講座選択画面を前記受講者端末に表示させる講座選択手段と、
前記講座選択画面から選択された講座に基づき、前記受講者のクラス分けを行うクラス分類手段と、
をさらに備えている請求項1又は2に記載のイーラーニングシステム。
【請求項4】
前記教材作成者端末からの要求に基づき、前記問題に対する正解を入力可能な正解作成画面を前記教材作成者端末に表示させる正解作成手段と、
前記正解作成画面から前記教材作成者が入力した正解を格納する正解格納手段と、
前記受講者端末からの要求に基づき、前記正解格納手段から前記問題に対する正解を検索し、前記受講者端末に配信する正解配信手段と、
をさらに備えている請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項5】
前記受講者端末から送信された前記問題に対する解答を前記受講者に関連付けて格納する解答格納手段をさらに備えている請求項4に記載のイーラーニングシステム。
【請求項6】
前記解答格納手段に格納された解答と、前記正解格納手段に格納された正解とを照合し、前記受講者の採点を行う解答採点手段をさらに備えており、前記正解配信手段は、前記問題に対する正解と共に前記解答採点手段による採点結果を前記受講者端末に配信可能なように構成されている請求項5に記載のイーラーニングシステム。
【請求項7】
前記解答採点手段による採点結果を前記学習管理者端末に配信する受講者成績管理手段をさらに備えている請求項6に記載のイーラーニングシステム。
【請求項8】
前記受講者端末から前記問題に対する解答が送信された後に、前記問題の配列を再編成させる問題配列再編成手段をさらに備えている請求項2〜7のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項9】
前記受講者端末から前記問題に対する解答が送信された後に、レポートを入力可能なレポート入力画面を前記受講者端末に表示させる受講者レポート作成手段と、前記レポート入力画面から前記受講者が入力したレポートの内容を格納するレポート格納手段とをさらに備えている請求項2〜8のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項10】
前記レポート格納手段に格納されたレポートの内容に基づき、レポート閲覧画面を作成し、該レポート閲覧画面を前記学習管理者端末に表示させるレポート作成手段をさらに備えている請求項9に記載のイーラーニングシステム。
【請求項11】
前記受講者端末に対して前記問題を公開するスケジュールを管理する公開スケジュール管理手段をさらに備えている請求項1〜10のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項12】
前記公開された問題に対する解答が解答期限内に前記受講者端末から送信されたか否かを判定し、その判定結果を前記学習管理者端末に表示させる受講者管理手段をさらに備えている請求項11に記載のイーラーニングシステム。
【請求項13】
前記システム運用サーバはASPサーバである請求項1〜12のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項14】
前記受講者端末は携帯端末である請求項1〜13のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項15】
前記問題作成者端末と前記受講者端末とは同一ユーザの端末である請求項1〜14のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項16】
前記問題作成者端末と前記学習管理者端末とは同一ユーザの端末である請求項1〜14のいずれか1の請求項に記載のイーラーニングシステム。
【請求項17】
請求項1〜12に記載の各手段の動作をコンピュータに実行させるためのイーラーニングプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のイーラーニングプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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