説明

エアクリーナ装置

【課題】 ダスト捕捉性能の向上と吸気抵抗の低減とを両立させたエアクリーナ装置を提供する。
【解決手段】 ダストサイドハーフ2の前端左側には外気導入路である外気導入管6が前方に向けて突設される一方、クリーンサイドハーフ3の前端左側には新気導出路である新気導出管7が前方に向けて突設されている。エアクリーナエレメント5のエレメント本体11には、比較的広いひだ間隔を有する粗ひだ部15が後部に設けられ、比較的狭いひだ間隔を有する密ひだ部16が後部に設けられ、粗ひだ部15と密ひだ部16との間が中程度のひだ間隔を有する中ひだ部17となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用エンジン等に付設されるエアクリーナ装置に係り、詳しくはダスト捕捉性能の向上と吸気抵抗の低減とを両立させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に搭載されるエンジンには、外気に含まれるダスト(浮遊塵埃等)の燃焼室への流入を防止すべく、吸気系の上流にエアクリーナ装置が付設されている。エアクリーナ装置は、装置の外郭を形成するエアクリーナケースと、エアクリーナケースに収容されたエアクリーナエレメントとを主要構成要素としている。エアクリーナケースは、外気が導入されるダストサイドと、エアクリーナエレメントを通過した空気が一時的に貯留されるクリーンサイドとに区画され、ダストサイドには外気ダクト等が接続する外気導入管が設けられ、クリーンサイドには吸気ダクト等が接続する新気導出管が設けられている(特許文献1参照)。なお、自動車には、吸気系のエアクリーナ装置と類似したものとして、車室内空気を浄化する空気浄化用フィルタ装置が設けられることがある(特許文献2参照)。特許文献2の空気浄化用フィルタ装置では、濾材(エレメント)の単位面積あたりの通過空気の流速を均一化するために、エレメントにおけるひだ折りのピッチ(ひだ間隔)を通過空気の流量が多くなる中央部で小さくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−122909号公報
【特許文献2】特開平11−76729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車用のエアクリーナ装置には、ダスト捕捉性能を高めることで長期間にわたって清浄な空気をエンジンに供給する(すなわち、エアクリーナエレメントの交換インターバルを長くする)一方、高速運転時における空気の通過を妨げないことでエンジンの出力低下を抑制することが求められる。しかしながら、特許文献1のエアクリーナ装置では、一定のひだ間隔でひだ折りされたエアクリーナエレメントを用いているため、ダスト捕捉性能を高めるべくひだ間隔を狭くすると吸気抵抗が増大し、逆に、吸気抵抗を減少させるべくひだ間隔を広くするとダスト捕捉性能が低下してエアクリーナエレメントの交換インターバルが短くなる問題があった。一方、特許文献2の空気浄化用フィルタ装置は、流入側のダクトと流出側のダクトとが同一線上にあり、通過空気の流量が多くなる部位が常に一定となることから、この構造を運転状態が変化するエンジン用のエアクリーナ装置に採用してもダスト捕捉性能の向上と吸気抵抗の減少とを両立させることができなかった。
【0005】
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、ダスト捕捉性能の向上と吸気抵抗の低減とを両立させたエアクリーナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面では、内燃機関に供給される空気を濾過するエアクリーナ装置(1)であって、外気導入路(6)および新気導出路(7)が設けられたエアクリーナケース(4)と、空気中のダストを捕捉するエアクリーナエレメント(5)とを備え、前記外気導入路の流路延長線(L)上に前記新気導出路が開口しておらず、前記エアクリーナエレメントは、前記内燃機関の低速運転時に通過空気量が多くなる部位を密(16)とし、当該内燃機関の高速運転時に通過空気量が多くなる部位を粗(15)とした。
【0007】
また、第2の側面では、前記エアクリーナエレメントは、濾材をひだ折りしてなるエレメント本体(11)を有するとともに、前記密とする部位のひだ間隔を狭くし、前記粗とする部位のひだ間隔を広くした。
【0008】
また、第3の側面では、前記エアクリーナエレメントは、前記エアクリーナケースをダストサイド(2)とクリーンサイド(3)とに区画し、前記外気導入路は前記ダストサイドに開口し、前記新気導出路は、前記外気導入路の流路延長線から離間した部位で、前記クリーンサイドに開口し、前記内燃機関の低速運転時に通過空気量が多くなる部位は、前記外気導入路と前記新気導出路とを結ぶ最短流路と前記エアクリーナエレメントとが交わる部位もしくはその近傍であり、前記内燃機関の高速運転時に通過空気量が多くなる部位は、前記外気導入路の流路延長線と前記ダストサイドの壁面とが交わる部位の近傍とした。
【発明の効果】
【0009】
第1の側面に係るエアクリーナエレメントでは、低速運転時に通過空気量が多くなる部位を密としたため、エンジンの常用領域でのダスト捕捉可能量が多くなり、エアクリーナエレメントの交換インターバルを長くすることができる。一方、高速運転時に通過空気量が多くなる部位を粗としたため、エンジンに多量の新気が吸入される際の吸気抵抗が小さくなり、高速走行時等における出力の低下が抑制される。また、第2の側面に係るエアクリーナエレメントでは、単一の濾材を用いながら粗密を容易に形成することができる。また、第3の側面に係るエアクリーナ装置では、外気導入路からダストサイドに導入された外気は、低速運転時においては、最短流路を経由してエアクリーナエレメントを通過し、クリーンサイドから新気導出路に導出される一方、高速運転時においては、その慣性が大きくなることにより、ダストサイド内を直進して壁面に衝突した後にその近傍でエアクリーナエレメントを通過し、クリーンサイドから新気導出路に導出される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係るエアクリーナ装置を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るエアクリーナ装置の階段縦断面図である。
【図3】第1実施形態に係るエアクリーナエレメントの平面図である。
【図4】第1実施形態に係るエアクリーナエレメントの縦断面図である。
【図5】第1実施形態での低速運転時における吸気流を示す図である。
【図6】第1実施形態での低速運転時における流速分布を示す図である。
【図7】第1実施形態での高速運転時における吸気流を示す図である。
【図8】第1実施形態での高速運転時における流速分布を示す図である。
【図9】第2実施形態に係るエアクリーナ装置を示す斜視図である。
【図10】第2実施形態に係るエアクリーナエレメントの平面図である。
【図11】第2実施形態での低速運転時における吸気流を示す図である。
【図12】第2実施形態での低速運転時における流速分布を示す図である。
【図13】第2実施形態での高速運転時における吸気流を示す図である。
【図14】第2実施形態での高速運転時における流速分布を示す図である。
【図15】第2実施形態の一部変形例に係るエアクリーナエレメントの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明を自動車用エンジンのエアクリーナ装置に適用したいくつかの実施形態を詳細に説明する。なお、各部材の説明にあたっては、図1,図9中に上下・左右・前後を矢印で示し、位置や方向をこれらに沿って表記する。
【0012】
[第1実施形態]
≪第1実施形態の構成≫
<エアクリーナ装置の構成>
図1,図2に示すように、第1実施形態のエアクリーナ装置1は、下方のダストサイドハーフ2と上方のクリーンサイドハーフ3とを締結してなる箱形のエアクリーナケース4と、ダストサイドハーフ2の上端に嵌着/保持されたエアクリーナエレメント5(図1には示さず)とから構成されている。ダストサイドハーフ2の前端左側には外気導入路である外気導入管6が前方に向けて突設される一方、クリーンサイドハーフ3の前端右側には新気導出路である新気導出管7が前方に向けて突設されている。外気導入管6には、図示しないエアダクトを介して、エンジンルームの前方等から外気が流入する。また、新気導出管7は、いずれも図示しない吸気ダクトやスロットルチャンバ等を介して、エンジンのシリンダヘッドに締結された吸気マニホールドに接続されている。
【0013】
<エアクリーナエレメントの構成>
図3,図4に示すように、エアクリーナエレメント5は、濾紙を左右方向に沿ってひだ折りしてなるエレメント本体11と、エレメント本体11を保持する矩形の外枠12とから構成されている。第1実施形態のエレメント本体11には、比較的広いひだ間隔を有する粗ひだ部15が後部に設けられ、比較的狭いひだ間隔を有する密ひだ部16が前部に設けられ、粗ひだ部15と密ひだ部16との間が中程度のひだ間隔を有する中ひだ部17となっている。
【0014】
≪第1実施形態の作用≫
エンジンが運転を開始すると、ピストンのレシプロ運動に伴って空気(あるいは混合気)が燃焼室内に負圧吸引され、吸気系にはエンジン回転速度に応じた吸気流が発生する。
【0015】
(低速運転時)
エンジンの常用領域である低速運転時には、単位時間当たりの吸気量が比較的少ないことから、エアクリーナ装置1を含む吸気系に弱い(流速の低い)吸気流が発生する。低速運転時には、図5に示すように、外気導入管6からの外気は、ダストサイドハーフ2に低速で流入してエアクリーナエレメント5を通過した後、クリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流の流速が低い場合には外気の慣性も小さいことから、通過空気の大部分は、外気導入管6と新気導出管7とを結ぶ最短流路を流れて、最短流路とエアクリーナエレメント5とが交差する部位の近傍(すなわち、密ひだ部16)でエレメント本体11を通過する。
【0016】
図6に示すように、低速運転時における吸気流の流速は、最短流路とエアクリーナエレメント5とが交差する部位の近傍(クロスハッチングで示す)で最も速くなり、該部から離れるに連れて遅くなる(流速をハッチングの粗密で示す)。
【0017】
低速運転時には、外気中のダストの大部分が密ひだ部16に捕捉されることになるが、密ひだ部16は、ひだ間隔が狭いため(すなわち、平面視での面積に対する実表面積が大きいため)、ダストを捕捉することによる詰まりが生じにくい。そのため、長期間にわたってエンジンが運転され、エアクリーナ装置1への外気の総導入量が非常に多くなっても(すなわち、エアクリーナエレメント5が多量のダストを捕捉しても)、エアクリーナエレメント5の交換インターバルが短くなりにくい。
【0018】
(高速運転時)
エンジンの高速運転時には、単位時間当たりの吸気量が多くなることから、吸気系に強い(流速の高い)吸気流が発生する。この場合、図7に示すように、エアクリーナ装置1では、外気導入管6からの外気がダストサイドハーフ2に高速で流入してエアクリーナエレメント5を通過した後、クリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流の流速が高い場合には外気の慣性が大きくなることから、通過空気の大部分は、外気導入管6の流路延長線Lに沿って流れてダストサイドハーフ2の壁面に衝突し、その近傍(直上)となる後部の粗ひだ部15でエレメント本体11を通過する。
【0019】
図8に示すように、高速運転時における吸気流の流速は、外気導入管6の開口に対向する後部(クロスハッチングで示す)で最も速くなり、前部に向かうに連れて遅くなる(流速をハッチングの粗密(流速が高いほど密)で示す)。
【0020】
粗ひだ部15は、ひだ間隔が広く(すなわち、吸気流れ方向に沿った厚みが薄く)、通過空気に与える抵抗が小さい。これにより、エンジンは、吸気抵抗が小さくなることで、高い出力を発生することができる。なお、粗ひだ部15は、平面視での面積に対する実表面積が小さく、捕捉可能なダストの量は少ない。しかしながら、エンジンは高速運転される頻度が低いため、粗ひだ部15の詰まりは密ひだ部16と同様に起こりにくい。
【0021】
(中速運転時)
エンジンの中速運転時には、単位時間当たりの吸気量が中程度となることから、吸気系に中程度の強さの吸気流が発生する。この場合、エアクリーナ装置1では、外気導入管6からの外気がダストサイドハーフ2に中速で流入し、エアクリーナエレメント5を通過してクリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流の流速が中程度である場合には外気の慣性も中程度となることから、通過空気の大部分は、粗ひだ部15と密ひだ部16との間の中ひだ部17でエレメント本体11を通過する。中ひだ部17は、ひだ間隔が中程度で、ダストの捕捉による詰まりが比較的生じにくいとともに、通過空気に与える抵抗も比較的小さい。これにより、エンジンは、比較的高い出力を発生することができるとともに、中ひだ部17におけるダストによる詰まりが比較的起こりにくい。
【0022】
[第2実施形態]
≪第2実施形態の構成≫
<エアクリーナ装置の構成>
第2実施形態のエアクリーナ装置も、その全体構成は上述した第1実施形態のものと略同様であるが、外気導入管の配置が異なっている。すなわち、図9に示すように、第2実施形態の場合、外気導入管6がダストサイドハーフ2の左側面後端側に突設されている。
【0023】
<エアクリーナエレメントの構成>
図10に示すように、第2実施形態のエアクリーナエレメント5は、右前から左後に向けて傾斜したラインに沿って濾紙をひだ折りしてなるエレメント本体11を有しており、比較的広いひだ間隔を有する粗ひだ部15が右後部に設けられ、比較的狭いひだ間隔を有する密ひだ部16が左前部に設けられ、粗ひだ部15と密ひだ部16との間が中程度のひだ間隔を有する中ひだ部17となっている。
【0024】
≪第2実施形態の作用≫
(低速運転時)
低速運転時には、図11に示すように、外気導入管6からの外気は、ダストサイドハーフ2に低速で流入してエアクリーナエレメント5を通過した後、クリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流の流速が低い場合には外気の慣性も小さいことから、通過空気の大部分は、外気導入管6と新気導出管7とを結ぶ最短流路を流れて、最短流路とエアクリーナエレメント5とが交差する部位の近傍(すなわち、密ひだ部16)でエレメント本体11を通過する。
【0025】
図12に示すように、低速運転時における吸気流の流速は、最短流路とエアクリーナエレメント5とが交差する部位の近傍(クロスハッチングで示す)で最も速くなり、該部から離れるに連れて遅くなる(流速をハッチングの粗密で示す)。
【0026】
低速運転時には、外気中のダストの大部分が密ひだ部16に捕捉されることになるが、密ひだ部16は、ひだ間隔が狭く(すなわち、平面視での面積に対する実表面積が大きく)、ダストの捕捉による詰まりが生じにくい。そのため、長期間にわたってエンジンが運転され、エアクリーナ装置1への外気の総導入量が非常に多くなっても(すなわち、エアクリーナエレメント5が多量のダストを捕捉しても)、エアクリーナエレメント5の交換インターバルが短くなりにくい。
【0027】
(高速運転時)
エンジンの高速運転時には、単位時間当たりの吸気量が多くなることから、吸気系に強い吸気流が発生する。この場合、図13に示すように、エアクリーナ装置1では、外気導入管6からの外気がダストサイドハーフ2に高速で流入し、エアクリーナエレメント5を通過してクリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流の流速が高い場合には外気の慣性が大きくなることから、通過空気の大部分は、外気導入管6の流路延長線Lに沿って流れてダストサイドハーフ2の壁面に衝突し、その近傍(直上)となる右後部の粗ひだ部15でエレメント本体11を通過する。
【0028】
図14に示すように、高速運転時における吸気流の流速は、外気導入管6の開口に対向する左後部(クロスハッチングで示す)で最も速くなり、左後部から離れるに連れて遅くなる(流速をハッチングの粗密(流速が高いほど密)で示す)。
【0029】
粗ひだ部15は、ひだ間隔が広く(すなわち、吸気流れ方向に沿った厚みが薄く)、通過空気に与える抵抗が小さい。これにより、エンジンは、吸気抵抗が小さくなることで、高い出力を発生することができる。なお、粗ひだ部15は、平面視での面積に対する実表面積が小さく、捕捉可能なダストの量は少ない。しかしながら、エンジンは高速運転される頻度が低いため、第1実施形態と同様に、粗ひだ部15の詰まりは密ひだ部16と同様に起こりにくい。
【0030】
(中速運転時)
エンジンの中速運転時には、単位時間当たりの吸気量が中程度となることから、吸気系に中程度の強さの吸気流が発生する。この場合、エアクリーナ装置1では、外気導入管6からの外気がダストサイドハーフ2に中速で流入し、エアクリーナエレメント5を通過してクリーンサイドハーフ3を経て新気導出管7から流出する。吸気流が中程度の強さである場合には外気の慣性も中程度となることから、通過空気の大部分は、粗ひだ部15と密ひだ部16との間の中ひだ部17でエレメント本体11を通過する。中ひだ部17は、ひだ間隔が中程度で、ダストの捕捉による詰まりが比較的生じにくいとともに、通過空気に与える抵抗も比較的小さい。これにより、エンジンは、比較的高い出力を発生することができるとともに、中ひだ部17におけるダストによる詰まりが比較的起こりにくい。
【0031】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、矩形のエアクリーナエレメントを箱形のエアクリーナケースに収容したエアクリーナ装置に本発明を適用したが、本発明は、円筒形のエアクリーナケースに円環状のエアクリーナエレメントを収容したエアクリーナ装置等にも適用可能である。また、上記実施形態ではエレメント本体のひだ間隔を3段階に変化させるようにしたが、2段階あるいは4段階以上に変化させてもよいし、連続的に変化させるようにしてもよい。また、第2実施形態では、傾斜したラインに沿って濾紙をひだ折りしたエレメント本体を採用したが、図15に示すように、左後部を中心とする円弧状に濾紙をひだ折りすることでエレメント本体11を形成してもよい。その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、エアクリーナケースにおける外気導入管および新気導出管の設置部位や設置角度等についても適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0032】
1 エアクリーナ装置
2 ダストサイドハーフ
3 クリーンサイドハーフ
4 エアクリーナケース
5 エアクリーナエレメント
6 外気導入管
7 新気導出管
11 エレメント本体
15 粗ひだ部
16 密ひだ部
17 中ひだ部
L 流路延長線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関に供給される空気を濾過するエアクリーナ装置であって、
外気導入路および新気導出路が設けられたエアクリーナケースと、空気中のダストを捕捉するエアクリーナエレメントとを備え、
前記外気導入路の流路延長線上に前記新気導出路が開口しておらず、
前記エアクリーナエレメントは、前記内燃機関の低速運転時に通過空気量が多くなる部位を密とし、当該内燃機関の高速運転時に通過空気量が多くなる部位を粗としたことを特徴とするエアクリーナ装置。
【請求項2】
前記エアクリーナエレメントは、濾材をひだ折りしてなるエレメント本体を有するとともに、前記密とする部位のひだ間隔を狭くし、前記粗とする部位のひだ間隔を広くしたことを特徴とする請求項1に記載されたエアクリーナ装置。
【請求項3】
前記エアクリーナエレメントは、前記エアクリーナケースをダストサイドとクリーンサイドとに区画し、
前記外気導入路は前記ダストサイドに開口し、
前記新気導出路は、前記外気導入路の流路延長線から離間した部位で、前記クリーンサイドに開口し、
前記内燃機関の低速運転時に通過空気量が多くなる部位は、前記外気導入路と前記新気導出路とを結ぶ最短流路と前記エアクリーナエレメントとが交わる部位もしくはその近傍であり、
前記内燃機関の高速運転時に通過空気量が多くなる部位は、前記外気導入路の流路延長線と前記ダストサイドの壁面とが交わる部位の近傍であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたエアクリーナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−211538(P2012−211538A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77246(P2011−77246)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】