説明

エネルギーモニターシステム

【課題】ユーザが複数のエリアにおける資源の使用状態等の良否について容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】複数のエリアにおいて使用される資源の使用量を検出する複数の第1検出部,第2検出部3および第3検出部5と、前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示する表示部11であって、第1検出部1、第2検出部3および第3検出部5のいずれか一つで検出された現在の使用量を表示する表示部11と、前記表示部11に表示される前記複数のエリアの各々の前記画像の表示状態を制御する制御部13とを備え、前記制御部13は、前記エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に変更することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギーモニターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、居住者の生活状況を住宅内に取り付けられている各給水栓の使用状態から外部の管理センターで正確に監視し、しかも各給水栓又は配管の異常状態を早期に発見できるようにする目的で、居住者が在宅中に、各給水栓で所定時間の間に通水が無い場合に異常の発生を判断する判定回路を設け、通信回線を介して外部の管理センターに通報するシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。ところで、住宅等の建物においては、各給水栓の使用状態だけでなく、居室、キッチン、浴室等の複数のエリアにおける電気等の使用状況を把握したいという要望がある。ガスは、給湯用の他、ガスレンジ等の調理器用、ガスストーブ、床暖房等の空調用、燃料電池等の発電用などの複数の用途が考えられる。そして、それらのいずれかの用途としてガスを使用するエリアがガスのエリアに該当する。電気は、照明の他、給湯用、電磁調理器、電子レンジ等の調理器用、エアコン、床暖房等の空調用などの複数の用途が考えられる。そして、それらのいずれかの用途として電気を使用するエリアが電気のエリアに該当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−34868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、各エリアの電気等の使用状況を単に把握するために、例えば、各エリアの現在の使用電力を表示するだけでは、複数のエリアが存在する場合に、ユーザが複数のエリアの使用状態の良否を容易に把握することが容易でないという場合があった。
【0005】
そのため、ユーザが資源の使用状態等の良否について容易に把握可能とすることが望まれる。
【0006】
本発明は、ユーザが資源の使用状態等の良否について容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の少なくとも一つを解決するために、請求項1に記載のエネルギーモニターシステムに関する発明は、例えば、図1,図7,図8に示すように、
複数のエリアにおいて使用される電力の使用量をそれぞれ検出する複数の第1検出部1と、
複数のエリアにおいて使用されるガスの使用量を検出する第2検出部3と、
複数のエリアにおいて使用される水の使用量をそれぞれ検出する複数の第3検出部5と、
前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示すると共に、前記第1検出部1、前記第2検出部3および前記第3検出部5のいずれか一つで検出された現在の使用量を前記複数の画像内に表示する表示部11と、
前記表示部11に表示される前記複数のエリアの各々の前記画像の表示状態を制御する制御部13と
を備え、
前記制御部13は、前記エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に変更することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示する表示部11において、前記制御部13が前記エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に前記制御部13が変更することにより、他のエリアの画像と異なる表示状態となるため、複数のエリアにおける資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば、図7に示すように、
請求項1に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記制御部13が前記所定の使用量を越えた状態で前記エリアに設定された所定の使用時間を経過したと判断したとき、前記制御部13は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を第1の表示状態から第2の表示状態に変更する
ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、前記制御部13は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を第1の表示状態から第2の表示状態に変更することにより、所定の使用量を越えた状態で所定の使用時間が経過したことをユーザに知らせることができるため、複数のエリアにおける資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1または2に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記第1検出部1、前記第2検出部3および前記第3検出部5で検出された使用量をそれぞれ記憶する記憶部14を更に備えることを特徴とする
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、記憶部14を備えることにより、過去データの編集および比較を可能にし、比較結果が表示可能となるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば、図9に示すように、
請求項3に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記制御部13は、前記記憶部14に記憶された使用量を用いて最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量を算出し、最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量とを比較可能に表示することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量とを比較可能に表示することにより、過去の所定期間分の使用量に対する最新の所定期間分の使用量の比較が容易になるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、例えば、図1,図10に示すように、
請求項3または4に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記複数のエリアのうちいずれか一つを選択する操作部12を備え、
前記制御部13は、前記記憶部14に記憶された使用量を用いて前記操作部12で選択されたエリアの使用量の全エリアの使用量に対する割合を異なる期間ごと算出し、前記異なる期間の使用量を比較可能に表示することを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、選択されたエリアの使用量の全エリアの使用量に対する割合ついて、前記異なる期間の使用量を比較可能に表示するにより、エリア毎に全エリアに対する過去の使用量との比較が容易になるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1から5のいずれか一項に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記表示状態が変更された際に、異常があったことを通信回線を介して外部に通報する通信部15を更に有することを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、異常があったことを通信回線を介して外部に通報するにより、通報を受けたユーザが認識可能になるため、エネルギーモニタシステムの設置場所から離れていても、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、例えば、図1,図11に示すように、
請求項1から6のいずれか一項に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
発電装置が発電した発電電力を検出する第4検出部1を更に備え、
前記制御部13は、前記発電電力の前記使用電力に対する割合を算出し、前記割合を数字で表示する一方で、前記使用電力より前記発電電力が大きいと判断した場合、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像を大きく表示することを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像を大きく表示するにより、ユーザが数値と画像の大きさで発電状態を把握ため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ユーザが複数のエリアにおける資源の使用状態等の良否について容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るエネルギーモニターシステムの機能ブロック図である。
【図2】本発明に係るエネルギーモニターシステムの使用例を説明するための間取り図である。
【図3】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける発電装置等の構成例を示す図である。
【図4】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおけるガスメータの構成例を示す図である。
【図5】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおけるガスメータの構成例を示す図である。
【図6】本発明に係るエネルギーモニターシステムの表示器の一例である。
【図7】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける表示器に表示されるエリアモニター画面の一例である。
【図8】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける表示器に表示される分岐モニター画面の一例である。
【図9】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける表示器に表示される目標達成モニター画面の一例である。
【図10】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける表示器に表示されるエリア詳細モニター画面の一例である。
【図11】本発明に係るエネルギーモニターシステムにおける表示器に表示される発電モニター画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
<実施の形態>
図1を参照して、エネルギーモニターシステムの概要について説明する。
図1において、符号1は、複数のエリアにおいて使用される電力の使用量をそれぞれ検出すると共に、発電システムが発電した電力を検出する使用電力・発電電力検出部である。使用電力・発電電力検出部1は、電気が使用された場合に電力の使用量を計測し、太陽光発電システム、燃料電池、または、ガスから電気を発生する発電システム等の発電システムから発電された電力(発電電力)の発電量を計測する。符号3は、複数のエリアにおいて使用されるガスの使用量を検出するガス使用量検出部であり、符号5は、複数のエリアにおいて使用される水の使用量をそれぞれ検出する水使用量検出部であり、符号7は、パルスカウンターである。ここで、ガス使用量検出部3はガスの使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター7に出力する。水使用量検出部5は水の使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター7に出力する。そして、パルスカウンター7は、ガス使用量検出部3および水使用量検出部5から出力されるパルスをカウントしてガスの積算使用量および水の積算使用量をそれぞれ算出し、信号出力する。
【0025】
次に、符号10は、表示器であり、表示部11と、操作部12と、制御部13と、記憶部14と、通信部15とから構成される。表示部11は、例えば、液晶画面で構成される。表示部11は、制御部13からの表示信号に応じた画像を画面に表示する。具体的には、表示部11は、前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示し、使用電力・発電電力検出部1、ガス使用量検出部3および水使用量検出部5のいずれか一つで検出された現在の使用量を前記複数の画像内に表示する(図7参照)。操作部12は、画面切り替えを行い、前記複数のエリアの各々に所定の使用量や所定の時間等の設定値を入力するためのボタン等が配置された操作手段であり、ユーザの操作に応じた操作信号を制御部13に出力する。記憶部14は、表示部11に表示する複数の画像、使用電力量、発電量、ガスの使用量、水の使用量等の各種データを記憶する。通信部15は、制御部13からの制御信号に応じて、画像の表示状態が変更された際に、異常があったことを通信回線を外部に通報する。図1では、通信部15はインターネットを介して携帯電話に電子メールで通報することを示している。インターネットとの接続は、有線または無線のいずれでもよい。
【0026】
図2は、エネルギーモニターシステムを設置する住宅の間取り図を示している。図2において、符号20は玄関を示し、符号21はホールを示し、符号23はセンサー付外灯を示し、符号25はホールのスイッチを押すと点灯する外灯を示し、符号30は寝室を示し、符号40は子供部屋を示し、符号50はリビングを示し、符号60はダイニングンを示し、符号70はエアコンを示し、符号80はキッチンを示し、符号90は浴室を示し、符号91はシャワーを示し、符号93はバスタブを示し、符号100は洗面所を示し、符号110はトイレを示し、符号120は発電システムを示し、符号130は電気温水器を示し、符号140はパルス出力つきガスメータを示している。そして、これらの各エリアに設置された機器による各資源の使用量が、使用電力・発電電力検出部1、ガス使用量検出部3、水使用量検出部5により検出されるように、配線、配管等が住宅の外部から内部へ行われている。更に、図1に示す表示器10は、ホール21からリビング50へ向かう壁に設置されている。
【0027】
図3において、発電システム120は太陽光発電システムであり、符号150は電気温水器130へ配線された電線と接続された増設ブレーカを示す。発電システム120から出力された発電電力は、使用電力・発電電力検出部1へ入力される。使用電力・発電電力検出部1は、具体的には分電盤であり、発電システムの発電量を計測する。更に、使用電力・発電電力検出部1は、電気温水器130および各エリアへ配線された電線と接続され、各エリアで電気が使用された場合に各エリアの電力の使用量を計測する。そして、使用電力・発電電力検出部1は、表示器10へ使用電力量および発電電力量を電気信号に変換し、電気信号を信号線を介して表示器10に送信する。
【0028】
図4において、パルス出力付ガスメータ140は、ガス会社から支給されるガスメータであり、パルスカウンターに接続されている。パルス出力付ガスメータ140は、ガス使用量検出部3を内蔵し、ガスの使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター7に出力する。そして、パルスカウンター7は、パルス出力付ガスメータ140から出力されるパルスをカウントしてガスの積算使用量を算出し、ガスの積算使用量を電気信号に変換し、電気信号を信号線を介して表示器10に送信する。ガスは、給湯用の他、ガスレンジ等の調理器用、ガスストーブ、床暖房等の空調用、燃料電池等の発電用などの複数の用途が考えられる。そして、それらのいずれかの用途としてガスを使用するエリアがガスのエリアに該当する。
【0029】
図5において、符号160は水道メータを示し、符号170は主幹計測用水量センサーを示し、符号171は給湯用水量センサーを示し、符号173は端末用水量センサーを示す。電気温水器130は配水管と接続されている。そして、給湯用水量センサー171は、電気温水器130へ給水する箇所と、浴室90のシャワー91、キッチン80、洗面所100、トイレ110の各エリアへ温水を電気温水器130から排出する箇所とに設置されている。水使用量検出部5は、これらの複数の水量センサーから構成されている。そして、水使用量検出部5は、水の使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター7に出力する。そして、パルスカウンター7は、水使用量検出部5から出力されるパルスをカウントして水の積算使用量をそれぞれ算出し、各エリアにおける水の積算使用量を電気信号に変換し、電気信号を信号線を介して表示器10に送信する。
【0030】
図6は、表示器10の正面図を示す。表示器10では、左に表示部11が配置され、右に操作部12が配置されている。操作部12は、上下左右ボタン12a、決定ボタン12b、戻るボタン12c、切り替えボタン12d、メニューボタン12e、TOPボタン12fから構成される。ここで、切り替えボタン12dは、「電気」、「ガス」、「水道」のいずれかを選択するために使用される。メニューボタン12eを押すと、設定画面やその他のサブメニューが選択可能に表示部11に表示される。TOPボタン12fを押すと、予め設定した画像が表示される。なお、図6の表示部11に示す画像は、ユーザがTOPボタン12fを押したときに表示される発電状態を示す画面であり、発電システム120が待機中であることを示している。
【0031】
図6において、画面の右には、「発電」、「目標達成」、「エリア別」、「分岐別」の項目が表示されている。これらの項目は、上下左右ボタン12aの上下方向のいずれかのボタンを押すことにより、選択可能である。
【0032】
次に、図7を参照して、電気の使用電力量等をエリア別に示すエリアモニター画面について説明する。
上下左右ボタン12aを操作して「エリア別」を選択し、決定ボタン12bを押すと、エリアモニター画面に遷移し、エリア別の現在の電力使用量が表示される。ここで、表示部11には、正方形状の複数の画像が表示されており、これら複数の画像には、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「洗面所」、「浴室」、「寝室」、「玄関&ホール」、「外部」、「電気温水器」、「トイレ」、「エアコン」、「子供部屋」のエリア名がそれぞれ現在の使用電力量とともに表示される。ここで、各エリアに対して所定の使用量および所定の使用時間が予め設定され、記憶部14に設定値が記憶されている。なお、操作部12により、各エリアに設定すべき所定の使用量および所定の使用時間をユーザが変更可能である。
【0033】
図7において、「洗面所」、「浴室」、「玄関&ホール」、「外部」、「電気温水器」、「トイレ」は、所定の使用量未満の使用電力であり、白抜きの枠で囲まれている。
【0034】
また、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「寝室」、「エアコン」、「子供部屋」の各画像は、所定の使用量以上の使用電力である場合の表示状態を示す。ここで、各画像は緑色の大きな画像であり、エリア名および現在の使用電力量が各画像内に表示されている。所定の使用量は、例えば、リビングが200W、子供部屋が150Wに設定されている。制御部13は、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「寝室」、「エアコン」、「子供部屋」の各エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を「白抜きの枠で囲まれた表示状態(現在の表示状態)」から「緑色の大きな画像(第1の表示状態)」に変更する。
【0035】
このように、本実施の形態によれば、制御部13がエリアに設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に制御部13が変更することにより、他のエリアの画像と異なる表示状態となるため、複数のエリアにおける資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【0036】
更に、「リビング」、「キッチン」、「子供部屋」の各画像には、「90分」、「60分」、「30分」の時間表示がそれぞれされている。制御部13が前記所定の使用量を越えた状態で「リビング」、「キッチン」、「子供部屋」の各エリアに設定された所定の使用時間(例えば、30分)を経過したと判断し、制御部13は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像(第1の表示状態)」から「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像(第2の表示状態)」に変更する。
【0037】
このように、本実施の形態によれば、制御部13は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を第1の表示状態から第2の表示状態に変更することにより、所定の使用量を越えた状態で所定の使用時間が経過したことをユーザに知らせることができるため、複数のエリアにおける資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【0038】
また、「エアコン」の画像は、所定の使用量以上の使用電力である場合の他の表示状態を示す。ここで、「エアコン」の画像は、画像が大きくなり、オレンジ色の画像となっている。制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を「白抜きの枠で囲まれた表示状態(現在の表示状態)」から「オレンジ色の大きな画像(第1の表示状態)」に変更する。なお、制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態をから「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像(現在の表示状態)」または「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像(現在の表示状態)」から「オレンジ色の大きな画像(第1の表示状態)」に変更する場合もある。また、制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)以下になったと判断し、「エリア名と現在の使用電力量を表示したオレンジ色の大きな画像」から、「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像」または「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像」等に変更する。
【0039】
次に、上下左右ボタン12aを操作して「分岐別」を選択し、決定ボタン12bを押すと、分岐別モニター画面に遷移し、分岐別の電力使用量が表示される。ここで、表示部11には、横長の長方形状の画像を縦方向に複数表示可能であり、棒グラフ状に各分岐別の画像が表示されている。そして、図8において、分岐番号31を除いて、所定の使用量以下であり、白抜きの横長の長方形状の画像で表示されている。ここで、分岐番号31は「エアコン」のエリアに相当し、「エアコン」の画像は所定の使用量以上の使用電力である場合の他の表示状態を示す。そして、制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、1000W)を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を「白抜きの画像(現在の表示状態)」から「オレンジ色の画像(第1の表示状態)」に変更する。
【0040】
このように、本実施の形態によれば、制御部13が前記エリア(分岐)に設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に制御部13が変更することにより、他のエリアの画像と異なる表示状態となるため、複数のエリアにおける資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【0041】
次に、上下左右ボタン12aを操作して「目標達成」を選択し、決定ボタン12bを押すと、図9に示すような目標達成モニター画面が表示される。目標達成モニター画面は、前年同月の電気料金と今月の予測電気料金とが比較可能に折れ線グラフで表示される。折れ線グラフは、横軸に「日」、縦軸「円」を単位とし、所定期間(1ヶ月)が設定されている。現在、5月15日であるとする。このとき、制御部13は、使用電力量の変化率に基づいて30日までの予測使用電力量を算出する。そして、制御部13は、この予測使用電力量と、記憶部14に記憶された電力料金の基本料金データと電力量料金データとから予測使用電気料金を算出する。そして、制御部13は、記憶部14に記憶された過去のデータから前年同月の電気料金を算出し、予測使用電気料金を含む今月の電気料金(最新の所定期間分の使用量)と前年同月の電気料金(過去の所定期間分の使用量)とを折れ線グラフで表示する。なお、使用電力量の変化率に基づいて使用予測電力量が算出する方法については、特開2003−120182号公報に開示されるように、公知である。
【0042】
このように、本実施の形態によれば、最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量とを比較可能に表示することにより、過去の所定期間分の使用量に対する最新の所定期間分の使用量の比較が容易になるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【0043】
次に、メニューボタン12eを押すと、サブメニューの項目が選択可能に表示部11にリスト表示される。そして、ユーザは、上下左右ボタン12aを操作して、リストにあるの「エリア詳細」を選択し、決定ボタン12bを押すと、図10に示すように「リビング」のエリア詳細モニター画面が表示される。エリア詳細モニター画面には、今月の電気料金、前月の電気料金、前年同月の電気料金と年間の電気料金とについて、各エリアの使用量の全エリアの使用量に対する割合が比較可能に円グラフで表示され、各円グラフの右側に選択されたエリアの電気料金並びに使用電気量、および全体の使用電気量が表示される。なお、他のエリアを選択する場合、例えば、上下左右ボタン12aの下ボタンを押すと、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「洗面所」、「浴室」、「寝室」、「玄関&ホール」、「外部」、「電気温水器」、「トイレ」、「エアコン」、「子供部屋」のエリア順にエリア詳細画面が切り替わり、また、上ボタンを押すとこの逆のエリア順にエリア詳細モニター画面が切り替わり、任意のエリアを選択できる。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、選択されたエリアの使用量の全エリアの使用量に対する割合ついて、前記異なる期間の使用量を比較可能に表示するにより、各エリアにおける全エリアに対する過去の使用量との比較が容易になるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0045】
上述したように、表示状態が変更された際に(例えば、第1の表示状態から第2の表示状態への変更)、通信部15は、異常があったことを通信回線を介して外部に通報する。例えば、シャワーの水が所定量以上且つ所定時間以上使用されているとき、「シャワーの水が30分以上使用されています」というメッセージをインターネット回線を通じて、予め登録された携帯電話のメールアドレスにメールで送信する。
【0046】
このように、本実施の形態によれば、異常があったことを通信回線を介して外部に通報するにより、通報を受けたユーザが認識可能になるため、エネルギーモニタシステムの設置場所から離れていても、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【0047】
次に、TOPボタン12fを押すと、図11の発電モニター画面が表示される。発電モニター画面には、売電電力、使用電力、発電電力等と共に、発電状態を示す円形画像が画面中央に表示されている。この円形画像は、発電電力の使用電力に対する割合が円形画像内に表示され、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像が大きくなる。図11の円形画像は図6の円形画像に比べて大きくなっている。制御部13は、現在の発電電力の現在の使用電力に対する割合を算出し、前記割合を数字で表示する一方で、前記使用電力より前記発電電力が大きいと判断した場合、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像を大きく表示することを特徴とする。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、数値で表示する一方で、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像を大きく表示するにより、ユーザが数値と画像の大きさで発電状態を把握できるため、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができるエネルギーモニターシステムを提供することができる。
【0049】
以上の説明したように、本実施の形態によれば、表示画像を変化させたり、外部で認識可能に通報したりすることにより、資源の使用状態の良否についてユーザが容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 使用電力・発電電力検出部
3 ガス使用量検出部
5 水使用量検出部
7 パルスカウンター
10 表示器
11 表示部
12 操作部
12 操作部
13 制御部
14 記憶部
15 通信部
120 発電システム
130 電気温水器
140 パルス出力付ガスメータ
170 主幹計測用水量センサー
171 給湯用水量センサー
173 端末用水量センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエリアにおいて使用される電力の使用量をそれぞれ検出する複数の第1検出部と、
複数のエリアにおいて使用されるガスの使用量を検出する第2検出部と、
複数のエリアにおいて使用される水の使用量をそれぞれ検出する複数の第3検出部と、
前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示すると共に、前記第1検出部、前記第2検出部および前記第3検出部のいずれか一つで検出された現在の使用量を表示する表示部と、
前記表示部に表示される前記複数のエリアの各々の前記画像の表示状態を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断したとき、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を現在の表示状態から第1の表示状態に変更する
ことを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記制御部が前記所定の使用量を越えた状態で前記エリアに設定された所定の使用時間を経過したと判断したとき、前記制御部は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を第1の表示状態から第2の表示状態に変更する
ことを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記第1検出部、前記第2検出部および前記第3検出部で検出された使用量をそれぞれ記憶する記憶部を更に備えることを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された使用量を用いて最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量を算出し、最新の所定期間分の使用量と過去の所定期間分の使用量とを比較可能に表示することを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項5】
請求項3または4に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記複数のエリアのうちいずれか一つを選択する操作部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された使用量を用いて前記操作部で選択されたエリアの使用量の全エリアの使用量に対する割合を異なる期間ごと算出し、前記異なる期間の使用量を比較可能に表示することを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
前記表示状態が変更された際に、異常があったことを通信回線を介して外部に通報する通信部を更に有することを特徴とするエネルギーモニターシステム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のエネルギーモニターシステムにおいて、
発電装置が発電した発電電力を検出する第4検出部を更に備え、
前記制御部は、前記発電電力の前記使用電力に対する割合を算出し、前記割合を数字で表示する一方で、前記使用電力より前記発電電力が大きいと判断した場合、前記割合が大きくなるほど、前記割合を示す画像を大きく表示することを特徴とするエネルギーモニターシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−208570(P2012−208570A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71930(P2011−71930)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)
【出願人】(000205661)大崎電気工業株式会社 (61)
【出願人】(000119830)因幡電機産業株式会社 (147)