説明

エレベーターの遠隔監視システム

【課題】運転状態を変更せずにかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行うことができるエレベーターの遠隔監視システムの提供。
【解決手段】かご1内に設けられ、外部と通信して通話を可能にするかご内通話装置2とを備えたエレベーターに適用され、エレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視装置6と、この遠隔監視装置6に接続された管理人室7と、遠隔監視装置6に接続され、かご内通話装置2と通信してかご内通話装置2の通話試験を行う監視センター10とを備え、管理人室7は、遠隔監視装置6を経由してかご内通話装置2と通信する管理人室内通話装置8を有するエレベーターの遠隔監視システムにおいて、遠隔監視装置6は、かご内通話装置2と監視センター10との間で通話試験が行われるとき、かご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離す切離設定手段6Aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、かご内通話装置と監視センターとの間で行われる通話試験を行うのに好適なエレベーターの遠隔監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、エレベーターは、昇降路を昇降するかごと、このかご内に設けられ、外部と通信して通話を可能にするインターホン等のかご内通話装置とを備えている。また、エレベーターの外部には、管理人が待機する管理人室が設置されており、この管理人室はかご内通話装置と通信する管理人室内通話装置を有している。そのため、仮に乗客がかご内に閉じ込められた場合でも、乗客が管理人室内の管理人等とかご内通話装置で連絡をとることにより、長時間に渡ってかご内に閉じ込められるのを回避することができる。
【0003】
また、従来から、エレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視システムが用いられており、この遠隔監視システムは、公衆回線網を経由してエレベーターの管理等を行う監視センターと接続されている。この遠隔監視システムは、エレベーターの運転状況を監視する機能と、かご内に閉じ込められた乗客と監視センターのオペレータが直接通話する機能とを備えている。
【0004】
このように、かご内通話装置による通話は緊急性を要し、かご内通話装置の動作を確認する通話試験が定期的に行われることは重要なので、かご内の作業者がかご内通話装置を操作し、監視センターと通話することによってかご内通話装置の通話試験を行っている。
【0005】
ここで、管理人室内通話装置にはかご内通話装置から通話する場合に鳴動するブザーが設けられているので、かご内通話装置の通話試験において作業者がかご内通話装置の呼釦を押すと、管理人室内通話装置のブザーが鳴動する。特に、作業者が調整等でかご内通話装置の呼釦を複数回押す場合には、呼釦が押される毎に管理人室内通話装置のブザーが鳴動する。
【0006】
そのため、管理人が応答する必要のない通話に時間をとられることになり、管理人に迷惑がかかるので、作業者は通話試験によって管理人室内通話装置のブザーが鳴動することを予め管理人に断らなければならず、不便である。そこで、エレベーターのかごに設けられているかご内通話装置の通話釦、すなわち呼釦の押圧により、エレベーターの機械室内の通話装置及び管理人室内通話装置とかご内通話装置とが通話可能であり、かご内に設けられる保守スイッチの投入で、かご内通話装置から管理人室内通話装置への呼出しを不能とする通話選択回路を備えたエレベーターの通話装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平08−259132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した特許文献1に開示された従来技術のエレベーターの通話装置では、作業者がかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行ったとき、保守スイッチの投入によってエレベーターは通常運転から保守運転に切替わり、保守運転の状態が継続されるので、エレベーターを利用しようとする人もその間エレベーターを利用することはできなくなる。利用客がエレベーターを利用できない間、利用客に報知するため通話試験前に「点検中」の札を貼り、通話試験終了後「点検中」の札を外している。通話試験自体は短時間で終了するものの、前後の札貼り・外しを含めると長時間エレベーターの利用ができず、利用客への不便をお掛けするので、改善が求められている。このように、通話試験に伴ってかごが通常走行から低速走行に切替わることで作業者及び乗客の双方に不都合が生じるので、エレベーターの運転状態を変更しなくても通話試験を行うことができるシステムが要望されている。
【0009】
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、通話試験を行うときに管理人室内通話装置の呼び出しブザーを鳴動させることなく、運転状態を変更せずにかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行うことができるエレベーターの遠隔監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明のエレベーターの遠隔監視システムは、かごと、このかご内に設けられ、外部と通信して通話を可能にするかご内通話装置とを備えたエレベーターに適用され、このエレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視装置と、この遠隔監視装置に接続された管理人室と、前記遠隔監視装置に接続され、前記かご内通話装置と通信して前記かご内通話装置の通話試験を行う監視センターとを備え、前記管理人室は、前記遠隔監視装置を経由して前記かご内通話装置と通信する管理人室内通話装置を有するエレベーターの遠隔監視システムにおいて、前記遠隔監視装置は、前記かご内通話装置と前記監視センターとの間で前記通話試験が行われるとき、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信を切離す切離設定手段を有することを特徴としている。
【0011】
このように構成した本発明は、エレベーターを利用する乗客は、緊急時等にかご内に設けられたかご内通話装置で管理人室内通話装置と通信することにより、管理人室で待機する管理人と通話することができる。そして、作業者がかご内通話装置の動作確認を行うためにかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行う場合には、遠隔監視装置の切離設定手段がかご内通話装置と管理人室内通話装置との通信を切離す切離設定を行うことにより、通話試験に伴って管理人がかご内通話装置の通話を受けて呼び出されることもない。さらに、切離設定手段によって遠隔監視装置を経由してかご内通話装置と管理人室内通話装置との通信を切離すので、通話試験に伴ってかごの走行状態を通常走行から低速走行へ切替えずに済む。これにより、かごの運行効率を維持した状態で通話試験を行うことができ、通話試験による乗客の待ち時間を省くと共に、点検札の貼り外しによる作業者の作業時間を短縮することができる。このように、エレベーターの運転状態を変更せずにかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行うことができる。
【0012】
また、本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムは、前記発明において、前記切離設定手段は、前記通話試験を行う作業者が、かご内の運転盤に設けた切離設定スィッチの操作、及び、運転盤に設けられる前記切離設定スィッチ以外の2つ以上のスィッチを組み合わせた所定の操作、前記作業者がかご内で携帯端末の所定の操作のいずれかで行うようにしたことを特徴としている。
【0013】
このように構成した本発明は、切離設定手段の切離設定をかご内に設けたスィッチの操作や携帯端末を接続することによって、エレベーターの運転状態を変更せずに設定できるので、確実簡単に実施することができる。
【0014】
また、本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムは、前記発明において、前記切離設定手段は、前記通話試験が終了したとき、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信の切離を解除するようにしたことを特徴としている。このように構成した本発明は、通話試験が終了した場合、自動的にかご内通話装置と管理人室内通話装置との通信の切離を解除するようにしたので、特に何も操作する必要がない。
【0015】
また、本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムは、前記発明において、前記切離設定手段は、前記通話試験が実施されなかったとき、エレベーターの走行、またはかごドアの開及び閉動作の少なくとも1つの実施で、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信の切離を解除することを特徴としている。このように構成した本発明は、通話試験が何らかの理由で実施されなかった場合、かご内通話装置と管理人室内通話装置との通信の切離の状態が継続され、エレベーターの走行、またはかごドアの開及び閉動作の少なくとも1つの実施で、自動的にかご内通話装置と管理人室内通話装置との通信の切離を解除するようにしたので、解除忘れを確実に防止できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のエレベーターの遠隔監視システムは、エレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視装置は、かご内通話装置と監視センターとの間で通話試験が行われるとき、かご内通話装置と管理人室内通話装置との通信を切離す切離設定を行う切離設定手段を有することにより、遠隔監視装置における切離設定手段の切離設定によって通話試験が行われている間に管理人がかご内通話装置の通話を受けて呼び出されることもなく、通話試験に伴ってエレベーターを通常運転から保守運転へ切替えずに済む。これにより、かごの運行効率を維持した状態で通話試験を行うことができ、通話試験による乗客の待ち時間を省くと共に、作業者の作業時間を短縮することができる。このように、エレベーターの運転状態を変更せずにかご内通話装置と監視センターとの間で通話試験を行うことができ、従来よりも通話試験における作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムの一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムを実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0019】
本発明に係るエレベーターの遠隔監視システムの一実施形態は、例えば図1に示すようにかご1と、このかご1内に設けられ、外部と通信して通話を可能にするかご内通話装置2とを備えたエレベーターに適用される。そして、本実施形態は、エレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視装置6と、この遠隔監視装置6に接続された管理人室7と、遠隔監視装置6に公衆回線網9を介して接続され、かご内通話装置2と通信してかご内通話装置2の通話試験を行う監視センター10とを備え、管理人室7は、遠隔監視装置6を経由してかご内通話装置2と通信する管理人室内通話装置8を有している。
【0020】
また、本実施形態は、遠隔監視装置6に接続され、かご1等の動作を制御するエレベーター制御盤5を備え、かご内通話装置2は通話の呼出しを行う図示しない呼釦を有している。かご1に乗車した作業者3は、例えばかご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離設定手段6Aにより切離すため、かご1内に設置されている切離設定スィッチ6Bあるいは携帯する携帯端末4を操作することにより、かご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離し通話試験を行う指令等を出力するようにしている。
【0021】
ここで、切離設定スィッチ6Bあるいは携帯端末4を操作することにより、かご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離し通話試験を行う指令等を出力するようにしたが、エレベーターの運転盤内の他のスィッチを組み合わせて操作、例えば開釦と閉釦の同時押しのような操作をして、かご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離し通話試験を行う指令等を出力するようにしても良い。
【0022】
上述した監視センター10は、遠隔監視装置6から公衆回線網9を介して通話試験を行う指令を受けた後にかご内通話装置2から遠隔監視装置6及び公衆回線網9を介して作業者3が通話試験を行う通話試験データ受信装置11と、通常エレベーターの異常通報や通話試験ではないかご1内からの通話要求に対応する異常通報データ受信装置12とを有している。
【0023】
上記システムにおいて、エレベーターに異常があり通報する場合やかご1内の乗客が通話装置2の呼釦を操作して監視センター10に通報するときは、遠隔監視装置6は異常通報データ受信装置12にダイヤル発信を行い、公衆回線網9を介して監視センター10の異常通報データ受信装置12へ異常通報データを送信する。監視センター10のオペレータは、当該のエレベーターへ作業員の出動指示をしたり、通話の場合は異常通報データ受信装置12の図示しない通話機器を使用して、かご1内の乗客と通話を行う。かご1内の乗客が通話装置2の呼釦を操作したとき、管理人室内通話装置8の図示しない呼び出しブザーは鳴動する。
【0024】
一方、かご内通話装置2の通話試験を行う場合には、かご1内の作業者3は、切離設定スィッチ6Bを操作してかご内通話装置2を通話試験モードに設定し、遠隔監視装置6の切離設定手段6Aを動作させ、かご内通話装置2のラインから管理人室内通話装置8を切離す。その後、かご内通話装置2の呼釦を操作して通話を実施しようとしても遠隔監視装置6の切離設定手段6Aが管理人室内通話装置8を切離しているため、管理人室内通話装置8の呼び出しブザーが鳴動することは無い。また、かご内通話装置2は通話試験モードに設定されているため、通常の異常通報先とは異なる通話試験データ受信装置11に遠隔監視装置6はダイヤル発信を行い、公衆回線網9を介して監視センター10の通話試験データ受信装置11へ通話試験データを送信する。そして、かご1内の作業者3は通話試験データ受信装置11との間で通話試験を行う。通話試験の具体的内容は省略する。通話試験が終了すると、遠隔監視装置6は通話試験モードを解除し、切離設定手段6Aによる管理人室内通話装置8の切離を解除し、通常の監視モードになる。
【0025】
ここで、作業員が何らかの理由で通話試験が実施されなかった場合は、作業員はエレベーターを走行させ、遠隔監視装置6はエレベーター制御盤5からエレベーターの走行信号を受け取り、通話試験モードを解除する。ここでは、エレベーターの走行信号で通話試験モードを解除したが、かごドアの開閉信号等で解除しても良い。
【0026】
次に、本実施形態の動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0027】
図2は本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【0028】
本実施形態では、まず遠隔監視装置6は、かご1内の切離設定スィッチ6Bの操作の有無を判断し(ステップ(以下、Sと記す)1)、切離設定スィッチ6Bの操作があった場合は通話試験モードに設定し切離設定手段6Aにより管理人室内通話装置8を切離す(S2)。
【0029】
そして、遠隔監視装置6は、エレベーター制御盤6から走行信号の有無を判断する(S3)、次に、かご内通話装置2の呼釦の操作の有無を判断する(S4)。ここで、呼釦の操作が無ければ手順S3へ戻る。
【0030】
次に、手順S4において遠隔監視装置6は、かご内通話装置2の呼釦が操作されたと判断すると、遠隔監視装置6は通話試験モードなので、通話試験データ受信装置11にダイヤル発信を行う(S5)。遠隔監視装置6は通話試験データ受信装置11との間で通話試験を実施する(S6)。
【0031】
遠隔監視装置6は、通話試験データ受信装置11との通話試験を終了すると、遠隔監視装置6は通話試験モードを解除し、切離設定手段6Aによる管理人室内通話装置8の切離を解除し(S7)、通常の監視モードになる(S8)。
【0032】
手順S3において遠隔監視装置6は、エレベーター制御盤5からの走行信号を受け取ると、通話試験モードを解除し、切離設定手段6Aによる管理人室内通話装置8の切離を解除し(S7)、通常の監視モードなる(S8)。
【0033】
このように構成した本実施形態は、エレベーターを利用する乗客は、緊急時等にかご1内に設けられたかご内通話装置2で管理人室内通話装置8と遠隔監視装置6を介して通信することにより、管理人室7で待機する管理人と通話することができる。そして、作業者3がかご内通話装置2の動作確認を行うためにかご内通話装置2と監視センター10との間で通話試験を行う場合には、手順S1において作業者3の切離設定スィッチ6Bの操作により遠隔監視装置6の切離設定手段6Aがかご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信を切離す切離設定を行うことにより、通話試験に伴って管理人室内通話装置8の呼び出しブザーが鳴動することもなく、また管理人がかご内通話装置2の通話を受けて呼び出されることもないので、管理人の業務を妨げることも無い。さらに、エレベーターを通常運転から保守運転へ切替えずに通話試験モードに設定するので、乗客が利用可能な状態で通話試験を行うことができ、通話試験による乗客の待ち時間を省くと共に、通話試験前後の点検札の札貼り取り外し等作業者3の作業時間を短縮することができる。このように、エレベーターの運転状態を変更せずにかご内通話装置2と監視センター10との間で通話試験を行うことができ、通話試験における作業効率を向上させることができる。
【0034】
また、本実施形態は、手順S2において通話試験モードに設定し切離設定手段6Aの切離設定によってかご内通話装置2と管理人室内通話装置8との通信が遮断された場合であっても、何らかの理由で通話試験が実施できなかった場合、手順S3でエレベーターを走行させることにより通話試験が終了したと見做し、手順S7で通話試験モードを解除し、切離設定手段6Aによる管理人室内通話装置8の切離を解除し、手順S8で通常監視モードに復帰する。この結果、仮に作業者3が通話試験を実施できなくとも通信が遮断された状態で放置されるのを防止することができ、支障なく常時かご内通話装置2を使用することが可能となり、乗客に対する高い安全性を確保することができる。
【0035】
また、本実施形態は、切離設定スィッチ6Bの操作により切離設定を実施したが、運転盤の開釦と閉釦の同時押しのように乗客が容易に操作できるスイッチを使用し、乗客の何らかの操作で同時押しのような状況が発生した場合には、切離設定手段6Aが動作し管理人室内通話装置8を切離しても、エレベーターが走行を開始すると切離設定手段6Aによる管理人室内通話装置8の切離を解除するので、走行中に故障が発生し乗客がかご1内に閉じ込められてかご内通話装置2を使用しても、管理人室内通話装置8の呼び出しブザーも鳴動し通話も支障なく使用できるので安心である。
【符号の説明】
【0036】
2 かご内通話装置
5 エレベーター制御盤
6 遠隔監視装置
6A 切離設定手段
6B 切離設定スィッチ
7 管理人室
8 管理人室内通話装置
9 公衆回線網
10 監視センター
11 通話試験データ受信装置
12 異常通報データ受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごと、このかご内に設けられ、外部と通信して通話を可能にするかご内通話装置とを備えたエレベーターに適用され、このエレベーターを遠隔的に監視する遠隔監視装置と、この遠隔監視装置に接続された管理人室と、前記遠隔監視装置に接続され、前記かご内通話装置と通信して前記かご内通話装置の通話試験を行う監視センターとを備え、前記管理人室は、前記遠隔監視装置を経由して前記かご内通話装置と通信する管理人室内通話装置を有するエレベーターの遠隔監視システムにおいて、
前記遠隔監視装置は、前記かご内通話装置と前記監視センターとの間で前記通話試験が行われるとき、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信を切離す切離設定手段を有することを特徴とするエレベーターの遠隔監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーターの遠隔監視システムにおいて、
前記切離設定手段は、前記通話試験を行う作業者が、かご内の運転盤に設けた切離設定スィッチの操作、及び、運転盤に設けられる前記切離設定スィッチ以外の2つ以上のスィッチを組み合わせた所定の操作、前記作業者がかご内で携帯端末の所定の操作のいずれかで行うようにしたことを特徴とするエレベーターの遠隔監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエレベーターの遠隔監視システムにおいて、
前記切離設定手段は、前記通話試験が終了したとき、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信の切離を解除するようにしたことを特徴とするエレベーターの遠隔監視システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のエレベーターの遠隔監視システムにおいて、
前記切離設定手段は、前記通話試験が実施されなかったとき、エレベーターの走行、またはかごドアの開及び閉動作の少なくとも1つの実施で、前記かご内通話装置と前記管理人室内通話装置との通信の切離を解除することを特徴とするエレベーターの遠隔監視システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−52975(P2013−52975A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193086(P2011−193086)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000232955)株式会社日立ビルシステム (895)
【Fターム(参考)】