説明

オキシインドール誘導体

【解決手段】 一般式(1):
【化1】


(R1 は一般式(2)又は(3):
【化2】


(R4 は置換基を有していてもよいフェニル基又はフェニル低級アルキル基等を示し、Aは酸素原子又は硫黄原子を示し、R5 は置換基を有していてもよいフェニル基等を示す。)で表される基を示し、R2 は水素原子、置換基を有していてもよいフェニル低級アルキル基を示し、R3 は水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基等を示す。X1 及びX2 は水素原子又はX1 とX2 が互いに結合して二重結合を形成してもよく、Y1 〜Y4 は全てが炭素原子であるか、それらのうちの1〜2個が窒素原子を示す。lは1〜4の整数を示す。)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【効果】 優れた血管内膜肥厚抑制作用を有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた血管内膜肥厚抑制作用を有し、経皮的冠状動脈形成術施行後(PTCA)の血管再狭窄、動脈硬化、末梢動脈閉塞、結節性動脈周囲炎及び移植臓器において見られる細胞増殖性血管炎等の血管炎などの血管病変の予防・治療・改善剤として有用な新規なオキシインドール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】狭心症、心筋梗塞等の病態発症は、それに先行して生ずる冠動脈硬化症が大きな原因であることが知られている。動脈硬化によって生じる内腔の狭小化や血管の弾性消失が、心筋組織への栄養及び酸素不足をもたらし、上記病態を誘導する。血管内腔の狭小化は、泡沫化マクロファージやコレステロールの内壁への蓄積に加え、血管中膜平滑筋細胞の内膜への遊走、内膜での増殖によって生じる細胞線維性内膜肥厚が、その大きな原因であるといわれている。
【0003】狭心症、心筋梗塞の治療としては、抗血栓薬や血管拡張薬等が症状改善を主たる目的として使用されているが、動脈硬化によって招来される血管内腔の狭小化や弾性の消失を根本的に治療するには至っていない。そのため、血管の狭小化をもたらしている内膜肥厚を防止或いは治療することの可能な医薬品が切望されている。
【0004】近年、狭小化した血管を外科的に治療する方法として、経皮的冠動脈形成術(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty、以下PTCA)が用いられている。PTCAは、開胸手術をすることなく、大腿動脈等からバルーンカテーテルをを遠隔的に挿入していき、狭窄部でバルーンを膨らませ、物理的に血管を拡張させる治療法であり、PTCA施行技術の向上により施行直後の症状改善率は90%を越え、かつ死亡例や心筋梗塞発作誘発等の副作用の発現も非常に少なく、優れた治療法として評価されている。
【0005】ところがPTCA施行後同じ部位で血管が再狭窄を起こす症例が30〜40%程度あり、その場合再度PTCAを施行するか血管バイパス術を行わざるを得ず、これが臨床上最大の問題点となっている。PTCAを施行後再閉塞を起こし死亡した症例の部検結果では、PTCAにより血管腔が拡大した部位は、内膜肥厚により再閉塞していることが明らかにされている[ブリティッシュ・ハート・ジャーナル(Br. Heart J.),58,635-643(1987)、ヒューマン・パソロジー(Human Pathol.),20,477-485(1989) 等参照]。
【0006】以上のことから、PTCA後の再狭窄防止、ひいては動脈硬化の治療法としては、血管の内膜肥厚を抑制することが有効であると考えられており、上述の疾病治療の可能性が予想される医薬品について、前臨床及び臨床で有効性が検討されてきた[アメリカン・ハート・ジャーナル(Am. Heart J.),122, 171-187(1991)]。対象となったのはヘパリン等の抗血液凝固剤、アスピリン、ジピリダモ−ル、チクロピジン、プロスタサイクリン及びその誘導体等の血小板凝集抑制剤、トラピジル等のトロンボキサンA2阻害剤、ケタンセリン等の細胞増殖抑制剤、ジルチアゼム、ニフェジピン等のカルシウム拮抗剤、魚油、エイコサペンタエン酸、ロバスタチン等の脂質低下剤、ステロイド剤等の抗炎症剤等であるが、いずれの薬剤も実際に臨床で検討した結果では明らかな有用性は認められなかった。
【0007】現在最も開発が進んでいると思われる血管内膜肥厚抑制剤としてはトラニラスト(特開平6-135829号公報参照)が挙げられるが、効力が弱く、血管内膜肥厚抑制剤としては満足できるものではなかった。
【0008】このように、血管内膜肥厚に対する有効な薬剤はないのが現状であり、臨床における有用性の高い医薬品が強く望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は優れた血管内膜肥厚抑制作用を有し、血管内膜肥厚抑制剤として有用な化合物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記実状に鑑み、本発明者等は、種々検討した結果、一般式(1)で表されるオキシインド−ルのピペリジン誘導体が優れた血管内膜肥厚抑制作用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明は下記一般式(1):
【0012】
【化7】


【0013】(式中、R1 は下記一般式(2)又は(3):
【0014】
【化8】


【0015】(R4 は置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはビスフェニル低級アルケニル基、又は置換基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基を示し、Aは酸素原子又は硫黄原子を示し、R5 は置換基を有していてもよいフェニル基、芳香族複素環基又は低級アルキル基を示す。)で表される基を示し、R2 は水素原子、置換基を有していてもよいフェニル低級アルキル基を示し、R3 は水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、低級アシルオキシ基、低級アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を示す。X1 及びX2 は水素原子を示すか又はX1 とX2 が互いに結合して二重結合を形成してもよく、Y1 〜Y4 は全てが炭素原子を示すか、Y1 〜Y4 のうちの1〜2個の窒素原子であり、残余が炭素原子であることを示す。lは置換基R3 の数であり、1〜4の整数を示す。)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明化合物と同様にオキシインドール誘導体の3位にピペリジンを配した類似化合物としては、特開昭54-135779号公報及び特開昭56-164183号公報においては血圧降下作用を示す化合物が、特開昭63-162688号公報においてはトランキライザー作用を示す化合物が、国際公開番号WO87/02666号公報においては高血圧症、血小板凝集症、血栓症等の治療に有効な化合物が、特開昭61-236764号公報及び特開平4-253976号公報においては合成中間体として利用される化合物が開示されているのみであり、血管内膜肥厚抑制作用については何ら記載されておらず、しかもピペリジン上の置換基も異なるものである。
【0017】上記一般式(1)のオキシインドール誘導体において、X1 及びX2 が水素原子のとき又はR1 の置換基の種類によっては不斉炭素原子を有することになり、それに基づく光学異性体が存在する場合があり、R1 が上記一般式(2)であり、R4 が置換基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはジフェニル低級アルケニル基のとき、二重結合に起因する幾何異性体が存在する場合があるが、本発明はその各々及びそれらの混合物をも包含する。
【0018】一般式(1)中のR2 で表される置換基を有していてもよいフェニル低級アルキル基のフェニル低級アルキル基としては、例えばベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル基等の低級アルキル部分が直鎖状の炭素数1〜4の低級アルキル基であるフェニル低級アルキル基が挙げられ、好ましくはベンジル基である。
【0019】一般式(1)中のR2 で表される置換基を有してもよいフェニル低級アルキル基の置換基としては、例えば低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基等が例示できる。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。
【0020】低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、tert−ペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ基等の直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6個のアルコキシ基が例示でき、好ましくはメトキシ、エトキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。
【0021】低級アルキルアミノ基としては、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ基等のアルキル部分が炭素数1〜6であるモノ又はジ低級アルキルアミノ基が例示でき、好ましくはジメチルアミノ、ジエチルアミノ基であり、より好ましくはジメチルアミノ基である。
【0022】一般式(1)中のR3 で表される低級アルコキシ基としては、具体的にはR2と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ、エトキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。低級アルキルアミノ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはジメチルアミノ、ジエチルアミノ基であり、より好ましくはジメチルアミノ基である。
【0023】低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7の直鎖状又は分枝状のアルコキシカルボニル基が例示でき、好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル基である。
【0024】ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示でき、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。
【0025】低級アシルオキシ基としては、例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、2−メチルプロピオニルオキシ、ピバロイルオキシ、ペンタノイルオキシ、3−メチルブチリルオキシ、ヘキサノイルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアシルオキシ基が例示でき、好ましくはホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ基であり、より好ましくはアセトキシ基である。
【0026】一般式(2)中のR4 で表される置換基を有していてもよいフェニル低級アルキル基の低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル基等の直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6のアルキル基が例示でき、好ましくは直鎖状の炭素数1〜4の低級アルキル基であり、より好ましくはエチル基である。
【0027】一般式(2)中のR4 は置換基を有してもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基の置換基としては、例えば低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルバモイル基、水酸基を複数個有していてもよいアルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、
【0028】
【化9】


【0029】(R6 は低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルアミノ基、低級アシル基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、含窒素複素環基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、ピペリジル基、モルホリニル基又は置換基としてハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基若しくはニトロ基を有していてもよいフェニル基がより好ましい。mは1〜5の整数を示す。)で表される基又は
【0030】
【化10】


【0031】(R7 は置換基として低級アルコキシカルボニル基を有していてもよい含窒素複素環基を示し、低級アルコキシカルボニル基を有していてもよいピペラジニル基、イミダゾリル基又はピペリジル基がより好ましい。)で表される基が挙げられる。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。
【0032】R4 の置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基のフェニル環上の置換基である低級アルキル基としては、具体的にはR2 と同様の低級アルキル基が例示でき、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル基であり、より好ましくはメチル、n−ブチル、tert−ブチル基である。
【0033】低級アルキルアミノ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ基であり、より好ましくはn−ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ基である。
【0034】低級アルキルカルバモイル基としては、例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジプロピルカルバモイル基等のアルキル部分の炭素数が1〜6のモノ又はジ低級アルキルカルバモイル基が例示でき、好ましくはメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル基であり、より好ましくはジメチルカルバモイル基である。
【0035】置換基として水酸基を複数個有してもよいアルコキシ基としては、炭素数1〜16の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基が挙げられ、具体的にはR2 と同様の炭素数1〜6のアルキル基の他、n−ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、sec−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、n−ノニルオキシ、イソノニルオキシ、n−デシルオキシ、イソデシルオキシ、ウンデシルオキシ、sec−ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ基等が例示でき、好ましくはメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、n−プロポキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、sec−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−デシルオキシ基、sec−ウンデシルオキシである。水酸基の数としては1〜2個が好ましい。
【0036】低級アルコキシカルボニル基としては、具体的にはR3 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル基であり、より好ましくはメトキシカルボニル基である。
【0037】低級アルキレンジオキシ基としては、炭素数1〜4のアルキレンジオキシ基、例えばメチレンジオキシ、エチレンジオキシ、トリメチレンジオキシ基が例示でき、好ましくはメチレンジオキシ基である。
【0038】ハロゲン原子としては、具体的にはR3 と同様のものが例示でき、好ましくは塩素原子である。
【0039】R6 における低級アルコキシカルボニル基としては、具体的にはR3 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル基であり、より好ましくはエトキシカルボニル基である。低級アルキルアミノ基としては、具体的にはR3 と同様のものが例示でき、好ましくはジメチルアミノ、ジエチルアミノ基であり、より好ましくはジメチルアミノ基である。
【0040】低級アシル基としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、2−メチルプロピオニル、ピバロイル、ペンタノイル、3−メチルブチリル、ヘキサノイル基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアシル基が例示でき、好ましくはホルミル、アセチル、プロピオニル基であり、より好ましくはアセチル基である。
【0041】低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ、エトキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。
【0042】シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基が例示でき、好ましくはシクロヘキシル基である。
【0043】含窒素複素環基としては、例えばピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、モルホリニル基等の窒素原子を1又は2個含み、酸素原子を0又は1個含む5員又は6員の単環式複素環基が例示でき、好ましくはピペリジル、モルホリニル基である。
【0044】R6 における置換基を有していてもよいフェニル基の置換基としては、例えばハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基、ニトロ基等が挙げられる。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。ハロゲン原子としては、具体的にはR3 と同様のものが例示され、好ましくは塩素原子である。低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示され、好ましくはメトキシ、エトキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。低級アルキル基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメチル、エチル基であり、より好ましくはメチル基である。
【0045】R7 で表される置換基として低級アルコキシカルボニル基を有していてもよい含窒素複素環基の低級アルコキシカルボニル基としては、具体的にはR4 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル基であり、より好ましくはエトキシカルボニル基である。各置換基は複素環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができる。含窒素複素環基としては、具体的にはR6 と同様のものが例示でき、好ましくはイミダゾリル、ピペリジル、ピペラジニル基である。
【0046】一般式(2)中のR4 で表される置換基を有してもよい芳香族複素環基における置換基としては、例えば上述のR6 における「置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基」の置換基が例示でき、好ましくは低級アルコキシ基である。低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、n−ヘキシルオキシ基である。各置換基は複素環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができる。芳香族複素環基としては、例えばチエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル基等の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1〜2個含む5員又は6員の単環式芳香族複素環基が例示でき、好ましくはチエニル、フリル、ピリジル基が挙げられる。
【0047】一般式(2)中のR4 で表される置換基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはビスフェニル低級アルケニル基の低級アルケニル基としては、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル基等の直鎖状又は分枝状の炭素数2〜5の低級アルケニル基が例示でき、好ましくはビニル基である。置換基としては、例えば上述のR6 における「置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基」の置換基が例示でき、好ましくはニトロ基又は低級アルコキシ基である。低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ基である。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。
【0048】一般式(2)中のR4 で表される置換基を有してもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基における置換基としては、例えば上述のR6 における「置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基」の置換基が例示でき、好ましくは低級アルキル基又は低級アルコキシ基である。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。低級アルキル基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメチル基である。低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ基である。
【0049】一般式(3)中のR5 で表される置換基を有してもよいフェニル基の置換基としては、例えば上述の「R6 における置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基」の置換基が例示でき、好ましくは低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基等である。各置換基はフェニル環上に各々の組み合わせで1〜3個置換することができ、置換位置としてはオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。低級アルキル基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメチル、イソプロピル基である。低級アルコキシ基としては、具体的にはR2 と同様のものが例示でき、好ましくはメトキシ基である。
【0050】一般式(3)中のR5 で表される芳香族複素環基としては、具体的にはR4 と同様のものの他、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、イソキノリル、キノリル基等の含窒素縮合二環式複素環が例示でき、好ましくはチエニル又はキノリル基である。
【0051】一般式(3)中のR5 で表される低級アルキル基としては、具体的にはR4 と同様のものが例示でき、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル又はn−ブチル基であり、より好ましくはn−ブチル基である。
【0052】また一般式(1)中、X1 とX2 が互いに結合して二重結合を形成するとは、X1 とX2 が一緒になって結合を形成し、この部分の炭素−炭素結合が二重結合になることをいう。
【0053】上記一般式(1)で表される本発明化合物のうち、好ましい態様は以下の通りである。
【0054】a)一般式(1)中、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
b)R1 が一般式(2)である場合:i)一般式(2)のR4 が置換基を有してもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基、置換基として低級アルコキシ基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはビスフェニル低級アルケニル基、又は置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
ii)一般式(2)のR4 が低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルバモイル基、水酸基を複数個有していてもよいアルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、
【0055】
【化11】


【0056】(R6 は低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルアミノ基、低級アシル基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、含窒素複素環基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。mは1〜5の整数を示す。)で表される及び
【0057】
【化12】


【0058】(R7 は置換基として低級アルコキシカルボニル基を有してもよい含窒素複素環基を示す。)で表される基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基又はフェニル低級アルキル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、水酸基、ハロゲン原子、低級アシルオキシ基又はアミノ基であり、Aが酸素原子であり、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
iii)一般式(2)のR4 が低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルバモイル基、アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、低級アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、
【0059】
【化13】


【0060】(R6aは低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、ピペリジル基、モルホリニル基又は置換基としてハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基若しくはニトロ基を有していてもよいフェニル基を示す。mは1〜5の整数を示す。)で表される基又は
【0061】
【化14】


【0062】(R7aは置換基として低級アルコキシカルボニル基を有してもよいピペラジニル、イミダゾリル又はピペリジル基を示す。)で表される基を有していてもよいフェニル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基、水酸基、低級アシルオキシ基又はアミノ基であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
iv)一般式(2)のR4 が置換基として低級アルコキシ基を有してもよいチエニル、フリル若しくはピリジル基、置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有してもよいスチリル若しくは2,2−ビスフェニルビニル基、又は置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有してもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
v)一般式(2)のR4 がチエニル、フリル又は置換基として低級アルコキシ基を有してもよいピリジル基、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
vi)一般式(2)のR4 が置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいスチリル若しくは2,2−ビスフェニルビニル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基又は低級アルコキシカルボニル基であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
vii)一般式(2)のR4 が置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子又はニトロ基であり、X1 及びX2 が互いに結合し二重結合を形成し、Y1 〜Y4 が炭素原子である上記一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【0063】c)R1 が一般式(3)である場合:i)一般式(3)のR5 が置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基若しくはカルボキシル基を有していてもよいフェニル基、芳香族複素環基又は低級アルキル基であり、R2 が水素原子又は置換基として低級アルキルアミノ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニル低級アルキル基であり、Y1 が炭素原子又は窒素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
ii)一般式(3)のR5 が置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基若しくはカルボキシル基を有していてもよいフェニル基、チエニル基、キノリル基又は低級アルキル基であり、R2 が水素原子又は置換基として低級アルキルアミノ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいベンジル基であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルアミノ基、ニトロ基、アミノ基又はカルボキシル基であり、Y1 が炭素原子又は窒素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である一般式(1)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【0064】本発明の一般式(1)で表される化合物は、下記の反応工程式(I)又は(II)に従い製造できる。
【0065】
【化15】


【0066】(式中、R1 、R2 、R3 、Y1 〜Y4 及びlは前記に同じ。)
【0067】以下、工程毎に説明する。
【0068】(A工程)一般式(4)で表される化合物を一般式(5)で表されるピペリジノン誘導体と適当な溶媒中、塩基の存在下に反応させることにより、一般式(1a)で表される化合物を得る。
【0069】溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばメタノール、エタノール、tertーブタノール、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジオキサン等の各種有機溶媒を単独或いは複数混合して使用できる。塩基としては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtertーブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ピリジン等の有機塩基を例示できる。
【0070】反応に際しては、化合物(4)1モルに対し、ピペリジノン誘導体(5)を1〜3モル程度、塩基を0.1〜10モル程度使用するのが好ましい。反応温度は200℃以下で、好ましくは0℃から溶媒の沸点程度であり、反応時間は0.5〜20時間程度で完結する。
【0071】尚、ここで利用する化合物(4)は、例えば「ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem. ), 37 , 2033 (1994).」、「テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Lett. ), 2857 (1979).」、「ジャーナル オブアメリカン ケミカル ソサエティー(J. Am. Chem. Soc.), 5508 (1974).」、「ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサエティー(J. Am. Chem. Soc.), 5512 (1974).」、「テトラヘドロン(Tetrahedron) , 24 , 6093 (1968).」、特開平4-210981号公報等に記載の方法又はそれに準じた方法で合成される。
【0072】(B工程)A工程で得られた化合物(1a)を適当な溶媒中で適当な触媒存在下に水素添加することにより、化合物(1b)を得る。
【0073】溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸等を例示できる。触媒としては、パラジウム、パラジウム−炭素、ロジウム、プラチナ、ルテニウム等を例示できる。
【0074】反応に際しては、化合物(1a)1モルに対し、触媒を0.01〜0.1モル程度使用するのが好ましい。反応温度は室温程度であり、反応時間は10分〜12時間程度で行うのが好ましい。
【0075】
【化16】


【0076】(式中、R1 、R2 、R3 、Y1 〜Y4 及びlは前記に同じ。)
【0077】以下、2通りの反応工程について説明する。
【0078】(II−1工程)一般式(6)で表される化合物を適当な溶媒中、塩基の存在下、一般式(7)
【0079】
【化17】


【0080】(式中、R1 は前記と同じ。Xはハロゲン原子を示し、具体的にはR4 と同様のものが例示できる。)で表される化合物と反応させることにより、一般式(1b)で表される化合物を得る。
【0081】溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばメタノール、エタノール、tertーブタノール、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジオキサン等の各種有機溶媒を単独或いは複数混合して使用できる。塩基としては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtertーブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ピリジン等の有機塩基を例示できる。
【0082】反応に際しては、化合物(6)1モルに対し、化合物(7)を1〜3モル程度、塩基を0.1〜10モル程度使用するのが好ましい。反応温度は200℃以下で、好ましくは0℃から溶媒の沸点程度であり、反応時間は0.5〜20時間程度で完結する。
【0083】(II−2工程)化合物(6)を適当な溶媒中、R1 に対応する適当なカルボン酸又はその誘導体を縮合剤の存在下で反応させることにより、一般式(1b)で表される化合物を得る。溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えばメタノール、エタノール、tertーブタノール、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジオキサン等の各種有機溶媒を単独或いは複数混合して使用できる。カルボン酸又はその誘導体としては、カルボン酸、酸無水物等が挙げられる。縮合剤としては、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,1′−カルボニルジイミダゾール(CDI)、ウッドワード試薬K、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、WSC(同仁社製)等の通常アミド化反応に用いられるカップリング試薬を使用できる。また、本反応は適当な触媒を用いることにより、反応を進めることができる。触媒としては、ジメチルアミノピリジン、1−オキシベンゾトリアゾール等を使用できる。
【0084】反応に際しては、化合物(6)1モルに対し、カルボン酸又はその誘導体を1〜3モル程度、縮合剤を1〜10モル程度、触媒を0.01〜10モル程度使用するのが好ましい。反応温度は200℃以下で、好ましくは0℃から溶媒の沸点程度であり、反応時間は0.5〜5日間程度で完結する。
【0085】尚、化合物(6)は、例えば特開昭54−135779号公報、「ケミカルアンド ファーマシューティカル ブレティン(Chem.Pharm.Bull.),31, 3186(1983).」に記載の方法又はそれに準じた方法で合成できる。
【0086】上記反応工程(I)又は(II)により得られる本発明化合物(1a)、(1b)及び各化合物は、通常の分離精製手段、例えば、濃縮、溶媒抽出、濾過、再結晶、蒸留、各種クロマトグラフィー等により容易に単離精製することができる。
【0087】また、本発明化合物は、常法により医薬的に許容し得る酸又は塩基との塩、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸との塩、酢酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸等の有機酸との塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩に導くことができる。また、水和物に代表されるような溶媒和物として導くことも可能である。
【0088】上記一般式(1)で表される本発明化合物は、優れた血管内膜肥厚抑制作用を有し、血管内膜肥厚に関わる各種疾患の治療剤等の医薬として有用である。従って、本発明化合物の有効量と薬学的担体とを含有する医薬組成物を提供することができる。
【0089】本発明化合物を医薬として用いる場合は、適当な製剤用担体を用いて通常の方法に従い、製剤組成物とすることができる。担体としては、通常の薬剤に汎用される各種のもの、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤、界面活性剤等を使用することができる。
【0090】本発明に係る医薬をヒトを含む哺乳動物の治療に使用する際の投与単位形態は特に限定されず、治療目的に応じて適宜選択でき、具体的には注射剤、坐剤、外用剤(軟膏剤、貼付剤等)、エアゾール剤等の非経口剤、錠剤、被覆錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、丸剤、懸濁剤、乳剤等の経口剤を挙げられる。
【0091】上記各種製剤は、この分野で通常知られた製剤方法により製剤化される。錠剤、散剤、顆粒剤等の経口用固形製剤の形態に成形するに際しては、担体として例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、メチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等の賦形剤;単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、ハイドロキシプロピルセルロース、水、エタノール、リン酸カリウム等の結合剤;乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤;白糖、ステアリン酸、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤;グリセリン、デンプン等の保湿剤;デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠、二重錠、多層錠等とすることができる。
【0092】丸剤の形態に成形するに際しては、担体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤;アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤;ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。
【0093】カプセル剤は上記で例示した各種の担体と混合し、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
【0094】坐剤の形態に成形するに際しては、担体として例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、ラノリン、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド、ウィテップゾール(登録商標ダイナマイトノーベル社製、ラウリン酸からステアリン酸までの飽和脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリ−グリセライド混合物)等に適当な吸収促進剤を添加して使用できる。
【0095】注射剤の形態に成形するに際しては、担体として例えば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等の希釈剤;クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤及び緩衝剤;ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸、チオ乳酸等の安定化剤等が使用できる。尚、この場合等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖或いはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、無痛化剤、局所麻酔剤等を添加してもよい。これらの担体を添加して、常法により皮下、筋肉内、静脈内用注射剤を製造することができる。
【0096】液体製剤は水性又は油性の懸濁液、溶液、シロップ、エリキシル剤であってもよく、これらは通常の添加剤を用いて常法に従い、調製される。
【0097】軟膏剤、例えばペースト、クリーム及びゲルの形態に調製する際には、通常使用される基剤、安定剤、湿潤剤、保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤として例えば白色ワセリン、パラフィン、グリセリン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト等を使用できる。保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が使用できる。
【0098】貼付剤を製造する場合には、通常の支持体に上記軟膏、クリーム、ゲル、ペースト等を常法により塗布すればよい。支持体としては、綿、スフ、化学繊維からなる織布、不織布や軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のフィルムあるいは発泡体シートが適当である。
【0099】上記製剤中に含有されるべき本発明化合物の量は、剤型、投与経路、投与計画等により異なり一概には言えず、広い範囲から適宜選択されるが、通常製剤中に1〜70重量%程度とするのがよい。
【0100】本発明の医薬の投与方法は特に限定されず、製剤の形態、患者の年齢、性別その他の条件、患者の症状の程度等に応じて、経腸投与、経口投与、直腸投与、口腔内投与、経皮投与等の投与方法が適宜決定される。例えば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤の場合には経口投与され、坐剤の場合には直腸内投与される。注射剤の場合には単独で又はブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じて単独で動脈内、筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。軟膏剤は、皮膚、口腔内粘膜等に塗布される。
【0101】本発明の医薬の有効成分の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の状態、投与される本発明化合物の種類、その他の条件等に応じて適宜選択されるが、通常0.1〜300mg/kg/日程度、好ましくは0.5〜100mg/kg/日程度の範囲となる量を目安とするのがよい。これら本発明の医薬は1日に1回又は2〜4回程度に分けて投与することができる。
【0102】
【発明の効果】本発明の化合物及びその塩は、優れた血管内膜肥厚抑制作用を有し、経皮的冠状動脈再建術(PTCA)後の血管再狭窄、動脈硬化、末梢動脈閉塞、血管炎等の増殖性血管病変の予防・治療・改善剤として有用である。
【0103】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0104】実施例13 −[N−(p−メトキシベンゾイル )−4−ピペリジリデン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(化合物1)の合成:オキシインドール38.3g及びN−(p−メトキシベンゾイル )−ピペリドン67gをメタノール200mlに溶解させ、ピペリジン28mlを加え12時間加熱還流した。反応終了後放冷し、析出した結晶を濾取し、標記化合物の黄色結晶84.5g(収率81.6%)を得た。融点、元素分析値、NMR及びMSスペクトルデ−タを表1に示す。
【0105】実施例2実施例1と同様の方法により、表1〜17に示す化合物2〜80及び化合物82〜91を合成した。
【0106】
【表1】


【0107】
【表2】


【0108】
【表3】


【0109】
【表4】


【0110】
【表5】


【0111】
【表6】


【0112】
【表7】


【0113】
【表8】


【0114】
【表9】


【0115】
【表10】


【0116】
【表11】


【0117】
【表12】


【0118】
【表13】


【0119】
【表14】


【0120】
【表15】


【0121】
【表16】


【0122】
【表17】


【0123】実施例31−(4−ジメチルアミノベンジル)−3−[N−(p−メトキシベンゼンスルホニル )−4−ピペリジリデン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(化合物81)の合成:1−(4−ジメチルアミノベンジル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン2g及びN−(p−メトキシベンゼンスルホニル) −ピペリドン1.98gをエタノール50mlに溶解させ、ピペリジン0.7mlを加え12時間加熱還流した。反応終了後放冷し、析出した結晶を濾取し、標記化合物の黄色結晶2.4g(収率62.4%)を得た。融点、元素分析値、NMR及びMSスペクトルデ−タは上記表15に示す。
【0124】実施例43−[N−(p−メトキシベンゾイル )−4−ピペリジル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(化合物92)の合成:実施例1で得られた3−[N−(p−メトキシベンゾイル )−4−ピペリジリデン]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン5g及び10%パラジウム−炭素1gを酢酸エチル80mlに懸濁させ、5気圧の水素下で2時間反応を行なった。反応終了後、セライトにてパラジウム−炭素を除去後濃縮し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:3〜1:5)で精製し、目的物の白色アモルファス3.0g(収率59.7%)を得た。融点、元素分析値、NMR及びMSスペクトルデ−タを表18に示す。
【0125】実施例5実施例4と同様の方法により、表18〜27に示す化合物93〜143及び化合物145を合成した。
【0126】
【表18】


【0127】
【表19】


【0128】
【表20】


【0129】
【表21】


【0130】
【表22】


【0131】
【表23】


【0132】
【表24】


【0133】
【表25】


【0134】
【表26】


【0135】
【表27】


【0136】実施例63−[N−(p−メトキシシンナモイル )−4−ピペリジル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(化合物144)の合成:3−(4−ピペリジル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン3.26g、p−メトキシ桂皮酸2.96g及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩をジクロロメタン100mlに懸濁させ、4−ジメチルアミノピリジン184mgを加え室温にて4日間撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残渣をクロロホルム100mlに溶解し、1規定塩酸、飽和食塩水、0.5規定水酸化ナトリウム、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥しクロロホルムを減圧留去した。残渣をジクロロメタン/n−ヘキサンにて結晶化し白色粉末4.2g(収率74%)を得た。融点、元素分析値、NMR及びMSスペクトルデ−タは上記表27に示す。
【0137】試験例1 薬理試験(ラットにおける内膜肥厚抑制作用):本発明化合物を用いて、「ジャーナル オブ クリニカル インベスティゲーション(J. Clin. Invest.), 85(1990), 2004」記載の方法に準じて以下の実験を行った。14〜15週齢の雄性S.D.ラットを用いた。エーテル麻酔下にて、右腸骨動脈から大動脈へファガティー3Fバルーンカテーテルを挿入し、バルーンを膨らませながら胸部大動脈の内皮を剥離した。バルーンカテーテルを除去した後、腹腔内に抗生物質を滴下して縫合した。各薬物は、0.5%メチルセルロースに懸濁し、10ml/kgの用量で内皮剥離2時間目から1日1回経口投与した。対照群には、0.5%メチルセルロースを投与した。
【0138】ラットは、内皮剥離14日後に屠殺した。胸部大動脈は、取り出した後10%中性緩衝ホルマリンにて固定し、下部6ヵ所を切り出し常法に従ってパラフィン薄切標本を作製した。各個体6枚の薄切標本をヘマトキシリン・エオジン染色した。評価は、新生内膜最大肥厚部の厚みとその部位での中膜の厚みを測定し、内膜/中膜の厚み比として表し薬物非投与群と比較した。結果を表28に示す。また、比較化合物Aとして下記式で表されるトラニラスト(特開平6-135829号公報参照)を用いた。
【0139】
【化18】


【0140】
【表28】


【0141】上記試験結果より、本発明化合物は、臨床開発中であるトラニラスト(比較化合物A)に比して優れた血管内膜肥厚抑制作用を有することが確認された。
【0142】製剤例1 錠剤:化合物1 200mgトウモロコシデンプン 50mg微結晶セルロース 50mgハイドロキシプロピルセルロース 15mg乳 糖 47mgタルク 2mgステアリン酸マグネシウム 2mgエチルセルロース 30mgステアリン酸モノグリセリド 4mg
【0143】上記配合割合で、常法に従い、1錠当たり400mgの錠剤を調製した。
【0144】製剤例2 顆粒剤:化合物3 300mg乳 糖 540mgトウモロコシデンプン 100mgハイドロキシプロピルセルロース 50mgタルク 10mg
【0145】上記配合割合で、常法に従い、1包当たり1000mgの顆粒剤を調整した。
【0146】製剤例3 カプセル剤:化合物50 200mg乳 糖 30mgトウモロコシデンプン 50mg微結晶セルロース 10mgステアリン酸マグネシウム 3mg
【0147】上記配合割合で、常法に従い、1カプセル当たり293mgのカプセル剤を調製した。
【0148】製剤例4 注射剤:化合物92 100mg塩化ナトリウム 3.5mg注射用蒸留水 適 量(1アンプル当たり2ml)
【0149】上記配合割合で、常法に従い、注射剤を調製した。
【0150】製剤例5 シロップ剤:化合物121 200mg精製白糖 60gパラヒドロキシ安息香酸エチル 5mgパラヒドロキシ安息香酸ブチル 5mg香 料 適 量着色料 適 量精製水 適 量
【0151】上記配合割合で、常法に従い、シロップ剤を調製した。
【0152】製剤例6 坐剤:化合物91 300mgウィテップゾールW−35 1400mg(登録商標、ダイナマイトノーベル社製)
【0153】上記配合割合で、常法に従い、坐剤を調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(1):
【化1】


(式中、R1 は下記一般式(2)又は(3):
【化2】


(R4 は置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはビスフェニル低級アルケニル基、又は置換基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基を示し、Aは酸素原子又は硫黄原子を示し、R5 は置換基を有していてもよいフェニル基、芳香族複素環基又は低級アルキル基を示す。)で表される基を示し、R2 は水素原子、置換基を有していてもよいフェニル低級アルキル基を示し、R3 は水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、低級アシルオキシ基、低級アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を示す。X1 及びX2 は水素原子を示すか又はX1 とX2 が互いに結合して二重結合を形成してもよく、Y1 〜Y4 は全てが炭素原子を示すか、Y1 〜Y4 のうちの1〜2個が窒素原子であり、残余が炭素原子であることを示す。lは置換基R3 の数であり、1〜4の整数を示す。)で表されるオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項2】 一般式(1)中、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項3】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が置換基を有していてもよいフェニル基若しくはフェニル低級アルキル基、置換基として低級アルコキシ基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニル低級アルケニル基若しくはビスフェニル低級アルケニル基、又は置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項4】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルバモイル基、水酸基を複数個有していてもよいアルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、ベンジルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、
【化3】


(R6 は低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルアミノ基、低級アシル基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、含窒素複素環基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。mは1〜5の整数を示す。)で表される基及び
【化4】


(R7 は置換基として低級アルコキシカルボニル基を有していてもよい含窒素複素環基を示す。)で表される基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基又はフェニル低級アルキル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、水酸基、ハロゲン原子、低級アシルオキシ基又はアミノ基であり、Aが酸素原子であり、Y1 が窒素原子又は炭素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項5】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、低級アルキルカルバモイル基、アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基、低級アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、
【化5】


(R6aは低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、ピペリジル基、モルホリニル基又は置換基としてハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基若しくはニトロ基を有していてもよいフェニル基を示す。mは1〜5の整数を示す。)で表される基及び
【化6】


(R7aは置換基として低級アルコキシカルボニル基を有していてもよいピペラジニル基、イミダゾリル基又はピペリジル基を示す。)で表される基から選ばれる置換基を有してもよいフェニル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基、水酸基、低級アシルオキシ基又はアミノ基であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項6】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が置換基として低級アルコキシ基を有していてもよいチエニル、フリル若しくはピリジル基、置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいスチリル若しくは2,2−ビスフェニルビニル基、又は置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいアニリノ基若しくはベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項7】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 がチエニル、フリル又は置換基として低級アルコキシ基を有していてもよいピリジル基、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項8】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が置換基としてニトロ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいスチリル又は2,2−ビスフェニルビニル基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基又は低級アルコキシカルボニル基であり、Aが酸素原子であり、Y1 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項9】 一般式(1)中、R1 が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のR4 が置換基として低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいアニリノ基又はベンゾイルアミノ基であり、R2 が水素原子であり、R3 が水素原子又はニトロ基であり、X1 及びX2 が互いに結合して二重結合を形成し、Y1 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項10】 一般式(1)中、R1 が一般式(3)で表される基であり、一般式(3)のR5 が置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基若しくはカルボキシル基を有していてもよいフェニル基、芳香族複素環基又は低級アルキル基であり、R2 が水素原子又は置換基として低級アルキルアミノ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニル低級アルキル基であり、Y1 が炭素原子又は窒素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。
【請求項11】 一般式(1)中、R1 が一般式(3)で表される基であり、一般式(3)のR5 が置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基若しくはカルボキシル基を有していてもよいフェニル基、チエニル基、キノリル基又は低級アルキル基であり、R2 が水素原子又は置換基として低級アルキルアミノ基若しくは低級アルコキシ基を有していてもよいベンジル基であり、R3 が水素原子、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルアミノ基、ニトロ基、アミノ基又はカルボキシル基であり、Y1 が炭素原子又は窒素原子であり、Y2 〜Y4 が炭素原子である請求項1記載のオキシインドール誘導体又はその医薬的に許容される塩。