説明

オゾン水製造装置

【課題】水へのオゾンガス溶解効率を高め、しかも排オゾンの少ない高濃度のオゾン水を製造することができるオゾン水製造装置を提供する。
【解決手段】オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させる加圧溶解部5を備え、加圧溶解部5は、高さh方向の上部に流入口53Aを、下部に流出口54Aを設け、内部で気液分離を行う加圧溶解室51Aを備え、加圧溶解室51Aの上部にある気層G1部分で加圧溶解室51Aの内圧を大きく変動させることなく調整しながら、加圧溶解室51Aの下部にある液層W1部分から加圧水にオゾンガスが溶解したオゾン水のみを取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオゾン水製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾンガスが水に溶解したオゾン水を製造する装置として、たとえば特許文献1などで提案されたものがある。特許文献1は、下部に流入口を設け、上部に流出口を設けた加圧溶解槽を複数、直列に配管接続し、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を複数の加圧溶解槽に通すことにより、オゾンガスが加圧水に溶解するのに必要な時間、加圧状態で、滞留させ、加圧水へのオゾンガスの溶解を促進させると共に、そのときの圧力を段階的に大気圧付近まで減圧し、オゾン水の出口において急激な圧力降下によりオゾンガスの気泡がオゾン水中に発生するのを防止するようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−146123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記特許文献1のものでは、加圧溶解槽の下部に流入口を設け、上部に流出口を設け、加圧溶解槽内をオゾンガスを水中に分散させた加圧水で満たすため、加圧溶解槽内の圧力は所定の圧力以上になると開弁する液抜き弁で調整することになるが、この場合、加圧溶解槽の内圧は大きく変動するので、調整が困難になる。その結果、加圧溶解槽の内圧を安定的に維持することができず、水へのオゾンガス溶解効率は低くなり、高濃度のオゾン水を製造することができないという問題がある。また、加圧溶解槽の上部に設けた流出口より流出するオゾン水には、水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの気泡が混入しており、排オゾンによる環境汚染の問題もある。
【0005】
本発明の目的は、水へのオゾンガス溶解効率を高め、しかも排オゾンの少ない高濃度のオゾン水を製造することができるオゾン水製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、オゾンガスが水に溶解したオゾン水を製造するオゾン水製造装置において、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させる加圧溶解部を備え、前記加圧溶解部は、高さ方向の上部に流入口を、下部に流出口を設け、内部で気液分離を行うと共に、高さ方向の上部に内圧が所定の圧力以上になると開弁するガス抜き弁を接続し、ガス抜きにより内圧を調整する加圧溶解室を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記加圧溶解室の高さの50%以上、80%以下の範囲内に気液層界面が位置するように、前記加圧溶解室の内圧を調整することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を順次通過させて、圧力を段階的に減圧する複数の前記加圧溶解室を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、最上流側の加圧溶解室から最下流側の加圧溶解室に向かって気液層界面の高さを段階的に高くするように、複数の前記加圧溶解室の内圧を調整することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、加圧水とオゾンガスを混合する混合部を備え、前記混合部は、前記加圧溶解室の流入口と接続する混合流出口と、前記混合流出口に通じる混合流路と、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士、又はオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを、2方向より噴射し互いに衝突させる第1及び第2噴射ノズルを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させる加圧溶解部を備え、前記加圧溶解部は、高さ方向の上部に流入口を、下部に流出口を設け、内部で気液分離を行うと共に、高さ方向の上部に内圧が所定の圧力以上になると開弁するガス抜き弁を接続し、ガス抜きにより内圧を調整する加圧溶解室を備えることにより、加圧溶解室の上部にある気層部分のダンパー作用で加圧溶解室の内圧を大きく変動させることなく容易に調整できるので、加圧溶解室の内圧を安定的に維持でき、加圧溶解部における水へのオゾンガス溶解効率を高めることができ、高濃度のオゾン水を製造することができる。また、加圧溶解室の下部にある液層部分から加圧水にオゾンガスが溶解したオゾン水のみを流出させることができるので、加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの気泡混入による排オゾンを減らすことができる。よって、水へのオゾンガス溶解効率を高め、しかも排オゾンの少ない高濃度のオゾン水を製造することができるオゾン水製造装置を提供できる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、前記加圧溶解室の高さの50%以上、80%以下の範囲内に気液層界面が位置するように、前記加圧溶解室の内圧を調整することにより、気層部分の体積不足によりダンパー作用が低下し、加圧溶解室の内圧が大きく変動することによるオゾンガス溶解効率の低下、及びオゾンガスと加圧水の接触水深不足によるオゾンガス溶解効率の低下を防止し、高オゾンガス溶解効率を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を順次通過させて、圧力を段階的に減圧する複数の前記加圧溶解室を備えることにより、急激な圧力降下によりオゾン水中にオゾンガスの気泡が発生するのを防止し、オゾン水の濃度低下を防止することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、最上流側の加圧溶解室から最下流側の加圧溶解室に向かって気液層界面の高さを段階的に高くするように、複数の前記加圧溶解室の内圧を調整することにより、加圧溶解室の内圧が下流側ほど低くなることに起因し、オゾンガス溶解効率が下流側の加圧溶解室ほど低くなるのを、接触水深を下流側の加圧溶解室ほど深くすることで補うことができ、最上流側の加圧溶解室から最下流側の加圧溶解室まで略均一な加圧溶解性能を持たせることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、加圧水とオゾンガスを混合する混合部を備え、前記混合部は、前記加圧溶解室の流入口と接続する混合流出口と、前記混合流出口に通じる混合流路と、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士、又はオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを、2方向より噴射し互いに衝突させる第1及び第2噴射ノズルを備えることにより、混合部において、加圧水とオゾンガスの両方を、混合流路内で、オゾンガスを水中に分散させた加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又は加圧したオゾンガスとの衝突により微細に分散させて混合した後、加圧溶解部において、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させるので、加圧溶解部での水へのオゾンガス溶解効率をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のオゾン水製造装置の一実施形態を示す概略図である(実施例1)。
【図2】図1の混合部の構造を示す概略図である。
【図3】本発明のオゾン水製造装置の一実施形態を示す概略図である(実施例2)。
【図4】図2の混合部の構造を示した概略図である。
【図5】本発明のオゾン水製造装置の一実施形態を示す概略図である(実施例3)。
【図6】図5の混合部の構造を示した概略図である。
【図7】本発明のオゾン水製造装置の一実施形態を示す概略図である(実施例4)。
【図8】図7の混合部の構造を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のオゾン水製造装置の一実施形態を実施例を挙げて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置は、オゾン発生部1と、オゾン注入部2と、加圧部3Aと、混合部4Aと、加圧溶解部5と、圧力計6Aと、流量調整弁7A,7Bと、配管8A,8B,8C,8D,8Eとを備える。
【0019】
オゾン発生部1は、公知の無声放電式のオゾン発生器によって構成されており、オゾンガスを発生する。加圧部3Aは、ポンプによって構成されており、吸込口を、配管8Aによって、オゾン水を製造するための原料水の図示しない供給源と接続する一方、吐出口を、配管8B,混合部4A,配管8Dによって、加圧溶解部5と接続する。オゾン水を製造するための原料水には、水道水を使用するが、イオン交換処理をした水であってもよい。原料水の供給源は、水道配管、又は原料水を溜めた貯水槽である。混合部4Aの構成については、後述する。オゾン注入部2は、エゼクタによって構成されており、加圧部3Aの吸込側にある配管8Aの途中、又は吐出側にある配管8Bの途中に設置し、オゾン発生部1より排出されたオゾンガスを、配管8Cを通して吸引し、吸引したオゾンガスを、加圧部3Aの吸込側にある配管8Aの中を流れる加圧前の原料水中、又は吐出側にある配管8Bの中を流れる加圧後の原料水、すなわち加圧水中へ気泡として分散注入する。図1には、加圧部3Aの吸込側にある配管8Aの途中に設置したオゾン注入部2を示す。これにより、オゾンガスが水中に分散された加圧水を、配管8B,混合部4A,配管8Dを通して加圧溶解部5に圧送して供給する。圧力計6Aは、加圧部3Aの吐出側にある配管8Bに接続されており、加圧部3Aからの吐出水であって、オゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力を測定する。
【0020】
加圧溶解部5は、複数の加圧溶解室51A,51Bを備えており、各加圧溶解室51A,51Bは、それぞれが、垂直円筒形の閉じた加圧溶解タンク52A,52Bによって、構成されている。各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部には、流入口53A,53Bが設けられ、各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より下部には、流出口54A,54Bが設けられる。また、各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部には、排オゾン管55A,55Bが接続され、排オゾン管55A,55Bの途中にガス抜き弁56A,56Bが設けられ、各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部には、排オゾン管55A,55Bを介してガス抜き弁56A,56Bが接続される。さらに、各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部には、加圧溶解室51A,51Bの内圧を測定する圧力計57A,57Bが接続される。
【0021】
流入口53A,53Bは、加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部であって、その側面のより高い位置に設けることが好ましく、さらには、図1に示すように、加圧溶解室51A,51Bの最上部である上面(天面)に設けることが最も好ましい。逆に、流出口54A,54Bは、加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より下部であって、その側面のより低い位置に設けることが好ましく、さらには、図1に示すように、加圧溶解室51A,51Bの最下部である下面(底面)に設けることが最も好ましい。ガス抜き弁56A,56Bと圧力計57A,57Bも、流入口53A,53Bと同様に、加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の半分より上部であって、その側面のより高い位置に接続することが好ましく、さらには、図1に示すように、加圧溶解室51A,51Bの上面に接続することが最も好ましい。圧力計57A,57Bは側面に接続したものを示す。
【0022】
複数の加圧溶解室51A,51Bは、加圧溶解部5に供給されたオゾンガスを水中に分散させた加圧水を順次通過させるもので、最上流側にある加圧溶解室51Aの流入口53Aに、一端を混合部4A及び配管8Bを介して加圧部3Aに接続した配管8Dの他端が接続され、また、最下流側にある加圧溶解室51Bの流出口54Bに、オゾンガスが溶解した加圧水を加圧溶解部5より装置外部に取り出す配管8Eが接続され、さらに、隣接する加圧溶解室51A,51Bの間には、上流側にある加圧溶解室51Aの流出口54Aと下流側にある加圧溶解室51Bの流入口53Bとを接続する配管58が設けられる。
【0023】
各加圧溶解室51A,51Bの流出口54A,54Bには、そこに接続された配管58,8Eによって形成される流路を開閉する電動弁59A,59Bが接続されており、各電動弁59A,59Bの閉弁によって、各加圧溶解室51A,51B内に、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を、所定の時間、加圧状態で保持し、その間にオゾンガスを加圧水に溶解させる。このとき、各加圧溶解室51A,51Bの高さh方向の下部に、オゾンガスが溶解した加圧水を溜め、加圧溶解室52Aの高さh方向の上部に、加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスを溜め、気液分離を行う構造になっている。そして、隣接する加圧溶解室51A,51Bの間では、上流側の加圧溶解室51Aの下部に溜められたオゾンガスが溶解した加圧水を、電動弁59Aの開弁によって、流出口54Aより流出させ、配管58を通して、下流側の加圧溶解室51A内に流入口53Bより流入させる。最下流側の加圧溶解室51Bでは、その加圧溶解室51Bの下部に溜められたオゾンガスが溶解した加圧水は、電動弁59Bの開弁によって、流出口54Bより流出し、配管8Eを通して、最終的に、オゾン水として加圧溶解部5より装置外部に取り出される。
【0024】
ここで、各電動弁59A,59Bは、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かってオゾンガスを水中に分散させた加圧水の保持時間を段階的に短くするように、各加圧溶解室51A,51Bにおけるオゾンガスを水中に分散させた加圧水の保持時間を個別に設定し調整する。
【0025】
各ガス抜き弁56A,56Bは、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が所定の圧力以上になると開弁するもので、各加圧溶解室51A,51Bの上部に溜められた未溶解のオゾンガスのガス抜きによる気層G1部分の体積調整により、加圧溶解室52Aの高さhの50%(半分)以上、80%以下の範囲内に気層G1,G2と液層W1,W2との気液層界面S1が位置するように、各加圧溶解室51A,51Bの内圧を個別に設定し調整する。また、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって内圧が段階的に減圧された圧力になり、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって気層G1,G2と液層W1,W2との気液層界面S1,S2の高さが段階的に高くなるように、各加圧溶解室51A,51Bの内圧を個別に設定し調整する。このとき、最上流側の加圧溶解室51Aの内圧は、そこに供給されるオゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力よりやや低く、大気圧より十分に高い圧力になるように設定し調整する。また、最下流側の加圧溶解室52Bの内圧は、大気圧よりやや高い圧力、又は大気圧になるように設定し調整する。図1には、加圧溶解室51Aの気液層界面S1が、その下限位置(加圧溶解室51A,51Bの高さhの50%)にあり、加圧溶解室51Bの気液層界面S2が、その上限位置(加圧溶解室51A,51Bの高さhの80%)にある状態を示す。
【0026】
隣接する加圧溶解室51A,51Bの間にある配管58の途中で、電動弁59Aよりも下流側には、減圧弁60が設けられており、減圧弁60は、隣接する加圧溶解室51A,51Bの間で、上流側の加圧溶解室51Aの流出口54Aより流出したオゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力(=上流側の加圧溶解室51Aの設定内圧)を、下流側の加圧溶解室51Bの設定内圧にまで減圧する。
【0027】
そして、オゾンガスを水中に分散させた加圧水が、複数の加圧溶解室51A,51Bを1つ通過するごとに、オゾンガスが溶解した加圧水の圧力を減圧し、最終的に、最下流側の加圧溶解室51Bの下部に溜められた大気圧よりやや高い圧力、又は大気圧にまで減圧したオゾンガスが溶解した加圧水を、オゾン水として加圧溶解部5より装置外部に取り出し、急激な圧力降下によりオゾン水中にオゾンガスの気泡が発生しないようにする。
【0028】
排オゾン管55A,55Bは、図示しない排オゾン処理部に接続されており、排オゾン処理部は、排オゾン管55A,55B、及びガス抜き弁56A,56Bを通して、加圧溶解室51A,51Bより供給された未溶解のオゾンガスを、活性炭や触媒などを用いて分解し無害化した後、大気中に放出する。排オゾン管55A,55Bは、排オゾン管55A,55B及びガス抜き弁56A,56Bを通して、加圧溶解室51A,52Bよりガス抜きされた未溶解のオゾンガスを、原料水に再注入して、再利用するように、たとえばオゾン発生部1の原料ガスの流入口に接続してもよい。
【0029】
流量調整弁7Aは、最上流側にある加圧溶解室52Aの流入口53Aに接続された配管8Dの途中に設けられており、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を、加圧溶解部5に供給する際に流量を調整し、また、その流量調整と各ガス抜き弁56A,56Bによるガス抜きによって、各加圧溶解室51A,51Bの内圧を調整する。流量調整弁7Bは、最下流側にある流出口54Aに接続された配管8Eの途中で、電動弁59Bよりも下流側に設けられており、オゾン水を加圧溶解部5より装置外部に取り出す際に流量を調整する。
【0030】
加圧溶解部5に備える加圧溶解室数は、複数の加圧溶解室51A,51Bを通過する前のオゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力(加圧部3Aにより加圧する圧力)を、複数の加圧溶解室51A,51Bを通過させることにより、大気圧よりやや高い圧力、又は大気圧にまで減圧する際、隣接する加圧溶解室51A,51Bの間での減圧(圧力降下)により、そこでオゾンガスを水中に分散させた加圧水中にオゾンガスの気泡が発生することがないように、設定される。
【0031】
次に、第1実施例のオゾン水製造装置の作用について説明する。混合部4Aの作用については、後述する。
【0032】
オゾンガス発生部1及び加圧部3Aを始動させると、オゾンガス発生部1によってオゾンガスが生成され、止水栓が開かれた水道配管、又は原料水を溜めた貯水槽より供給される原料水が、配管8Aを通して、加圧部3Aに吸い込まれる。このとき、オゾン注入部2が、オゾンガス発生部1によって生成されたオゾンガスを、配管8Cを通して、吸引し、吸引したオゾンガスを、加圧部3Aの吸入側にある配管8Aの中を流れる原料水中へ、気泡として分散注入する。これにより、オゾンガスを水中に分散注入させた原料水が、加圧部3Aに吸い込まれて加圧され、そこから吐出されるオゾンガスを水中に分散させた加圧水が、配管8B,混合部4A,配管8Dを通して加圧溶解部5に圧送されて供給される。
【0033】
そして、加圧溶解部5に供給されたオゾンガスを分散させた加圧水は、最上流側の加圧溶解室52Aの上部に設けられた流入口53Aより室内に流入し、そこで所定の時間、加圧状態で保持され、その間にオゾンガスが加圧水に溶解し、加圧溶解室51Aの下部にオゾンガスが溶解した加圧水が溜められ、加圧溶解室51Aの上部に加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスが溜められて、加圧溶解室51A内でオゾンガスが溶解した加圧水の連続相である液層W1と加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの連続相である気層G1とに分離される。最上流側の加圧溶解室51Aの下部に溜められたオゾンガスが溶解した加圧水は、加圧溶解室51Aの下部に設けられた流出口54Aより流出し、最上流側の加圧溶解室51Aより下流側にある加圧溶解室51Bに対して最上流側の加圧溶解室51Aと同様に流入・流出し、最上流側の加圧溶解室51Aより下流側にある加圧溶解室51Bを順次通過して行き、遂に、最下流側の加圧溶解室51Bの上部に設けられた流入口53Bより室内に流入し、そこで所定の時間、加圧状態で保持され、その間にオゾンガスが加圧水に溶解し、加圧溶解室51Bの下部にオゾンガスが溶解した加圧水が溜められ、加圧溶解室51Bの上部に加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスが溜められて、加圧溶解室51B内でオゾンガスが溶解した加圧水の連続相である液層W2と加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの連続相である気層G2とに分離される。その後、最下流側の加圧溶解室51Bの下部に溜められたオゾンガスが溶解した加圧水が、オゾン水として加圧溶解部5より装置外部に取り出される。
【0034】
このように、加圧溶解部5では、各加圧溶解室51A,51Bにて、そこに流入したオゾンガスを分散させた加圧水やオゾンガスが溶解した加圧水を所定の時間、加圧状態で保持し、その間にオゾンガスが加圧水に溶解するが、このとき、加圧溶解室51A,51B内でオゾンガスが溶解した加圧水の連続相である液層W1,W2と加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの連続相である気層G1,G2とに分離されており、加圧溶解室51A,51Bの内圧は、各加圧溶解室51A,51Bの上部に溜められた未溶解のオゾンガスのガス抜きによる気層G1部分の体積調整により、気層G1,G2部分のダンパー作用で各加圧溶解室51A,51Bの内圧を大きく変動させることなく容易に調整できるので、各加圧溶解室51A,51Bの内圧を安定的に設定圧力に維持でき、各加圧溶解部51A,51Bにおける水へのオゾンガス溶解効率を高めることができ、高濃度のオゾン水を製造することができる。また、各加圧溶解室51A,51Bの下部にある液層W1,W2部分から加圧水にオゾンガスが溶解したオゾン水のみを流出させることができるので、加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの気泡混入による排オゾンを減らすことができる。
【0035】
また、各加圧溶解室51A,51Bの高さの50%以上、80%以下の範囲内に気液層界面S1,S2が位置するように、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が調整されており、気層G1,G2部分の体積不足によりダンパー作用が低下し、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が大きく変動することによるオゾンガス溶解効率の低下、及びオゾンガスと加圧水の接触水深不足によるオゾンガス溶解効率の低下を防止し、高オゾンガス溶解効率を得ることができる。
【0036】
また、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって内圧が段階的に減圧された圧力になり、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって気層G1,G2と液層W1,W2との気液層界面S1,S2の高さが段階的に高くなるように、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が調整されており、このとき、最上流側の加圧溶解室51Aの内圧は、そこに供給されるオゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力よりやや低く、大気圧より十分に高い圧力(たとえば、最上流側の加圧溶解室51Aに供給されるオゾンガスを水中に分散させた加圧水の圧力が1.0MPaの場合、0.8MPa前後)になるように設定され調整されており、また、最下流側の加圧溶解室52Bの内圧は、大気圧よりやや高い圧力(たとえば、0.2MPa前後)、又は大気圧になるように設定され調整されており、オゾン水の取り出し口において、急激な圧力降下によりオゾン水中にオゾンガスの気泡が発生するのを防止し、オゾン水の濃度低下を防止することができる。
【0037】
また、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって気層G1,G2と液層W1,W2との気液層界面S1,S2の高さが段階的に高くなるように、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が調整されていることで、各加圧溶解室51A,51Bの内圧が下流側ほど低くなることに起因し、オゾンガス溶解効率が下流側の加圧溶解室51Bほど低くなるのを、接触水深を下流側の加圧溶解室51Bほど深くすることで補うことができ、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bまで略均一な加圧溶解性能を持たせることができる。
【0038】
次に、第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの構成について説明する。
【0039】
混合部4Aは、図2に示すように、混合流出口41Aと、混合流路42Aと、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aと、供給流路46Aとを備える。
【0040】
混合部4Aは、混合流出口41Aと混合流路42Aを形成する混合ブロック47Aを有し、混合ブロック47Aは、直方体状の金属ブロックによって構成されており、混合流路42Aは、混合ブロック47Aの1側面とそれに隣接する2つの対向側面の3つの側面に端部を開口するようT字形に形成され、混合ブロック47Aの2つの対向側面に両端を開口する短い直線状の主通路42Aa(図2の紙面上下方向に延びる通路)と、主通路42Aaの中間部に一端を開口し、主通路42Aaの両端を開口した2つの対向側面と隣接する混合ブロック47Aの1側面に他端を開口する、主通路42Aaと直角な方向(図2の紙面に垂直な方向)であって、主通路42Aaよりもさらに短い、分岐通路42Abとを有する。主通路42Aaの軸線と分岐通路42Abの軸線は、同一平面内にある。混合流出口41Aは、混合流路42Aの分岐通路42Ab側の開口端部を拡径して形成される。
【0041】
第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、高圧流体を略直線状に噴射するもので、ノズル先端部を混合ブロック47Aの外部より主通路42Aaの両端部に挿入し、ノズルボディを主通路42Aaの両端開口部に図示しないネジ結合などによって固定して、混合ブロック47Aの主通路42Aaの両端部に、主通路42Aaの軸線と同軸で取り付けており、取り付け状態では、ノズル噴射口が、主通路42Aaの軸線と分岐通路42Abの軸線との交点より略等距離の位置で互いに対向し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aによって噴射する噴射流体は、主通路42Aaの軸線と分岐通路42Abの軸線との交点、又はその交点付近で、対向する2方向(図2の紙面の上から下方向と下から上方向)より衝突(所謂、正面衝突)する。
【0042】
供給流路46Aは、配管によって構成されており、主流路46Aaと、主流路46Aaの中を流れる流体を2方向に分ける分岐流路46Abとを有し、供給流路46Aの分岐後にある2つの流出口のうち、一方を第1噴射ノズル43Aに接続し、他方を第1噴射ノズル44Aに接続する。供給流路46Aは、混合部4Aに備えて、混合部4Aの内部で、1本の噴射流体流路を2方向に分ける必要はなく、混合部4Aの外部に備えて、混合部4Aの上流側で、1本の噴射流体流路を2方向に分けるようにしてもよい。
【0043】
図1に戻って、以上のように構成された混合部4Aは、供給流路46Aの分岐前にある流入口が、一端を加圧部3Aの吐出口に接続した配管8Bの他端に接続され、混合ブロック47Aにある混合流出口41Aが、一端を加圧溶解部5に接続した配管8Dの他端に接続され、加圧部3Aと加圧溶解部5の間に組み込まれる。
【0044】
次に、第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの作用について説明する。
【0045】
上記のように、オゾンガス発生部1及び加圧部3Aを始動させて、オゾン水を製造するとき、図1に示すように、加圧部3Aよりオゾンガスを水中に分散させた加圧水が、混合部4Aに、圧送されて供給される。そして、図2に示すように、混合部4Aでは、加圧部3Aより供給されたオゾンガスを水中に分散させた加圧水が、供給流路46Aによって、2方向に分けられて、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aの両方に、供給され、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aによって、混合流路42Aの主通路42Aa内で、対向する2方向より略直線状に、噴射され、混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と分岐通路42Abの軸線との交点、又はその交点付近で、衝突する。それにより、加圧水とオゾンガスの両方を、微細に分散させて混合し、オゾンガスを加圧水に溶解させて、オゾン水を生成するので、効率よくオゾンガスを加圧水に溶解させて、高濃度のオゾン水を製造することができる。
【0046】
図1に戻って、混合流路内42Aで混合した加圧水とオゾンガスは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水として、混合流出口41Aより流出し、配管8D及び流量調整弁7Aを通して、加圧溶解部5へ供給される。
【0047】
また、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、同軸上に配置し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する噴射流体(オゾンガスを水中に分散させた加圧水)を対向する2方向より衝突させており、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【0048】
また、混合流路46A内で微細に分散させた加圧水とオゾンガスを混合した後、加圧溶解部5において、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させており、加圧溶解部5での水へのオゾン溶解効率をさらに高めることができる。また、加圧溶解部5の各加圧溶解室51A,51Bの高さ(加圧水とオゾンガスの接触水深)を低くし、オゾン水製造装置を小型化することができる。
【実施例2】
【0049】
図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置は、混合部とそこで衝突させる流体の種類が図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置と異なり、その他の構造部分は図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置と同一であり、第1実施例のオゾン水製造装置と同一構造部分には同一符号を付してある。
【0050】
図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士を衝突混合させるものであるのに対し、図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを分散させていない加圧水を衝突混合させるものである。
【0051】
図4に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bの具体的構造についても、供給流路を備えていない点のみが図2に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの具体的構造と異なり、その他の構造部分は図2に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの具体的構造と同一であり、図2に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの具体的構造と同一構造部分には同一符号を付してある。
【0052】
図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置は、加圧部3Bと、圧力計と、配管8F,8Gを、追加で備える。
【0053】
加圧部3Aは、ポンプによって構成されており、吸込口を、配管8Fによって、原料水の供給源と接続する一方、吐出口を、配管8Gによって、図4に示すように、混合部4Bの第2噴射ノズル44Aに接続する。混合部4Bの第1噴射ノズル43Aには、加圧部3Aの吐出口が、配管8Bによって接続される。図3に戻って、圧力計6Bは、加圧部3Bの吐出側にある配管8Gに接続されており、加圧部3Bからの吐出水であって、オゾンガスを水中に分散させていない加圧水の圧力を測定する。
【0054】
そして、図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bでは、オゾンガス発生部1及び加圧部3A,3Bを始動させると、止水栓が開かれた水道配管、又は原料水を溜めた貯水槽より供給される原料水が、配管8Fを通して、加圧部3Bに吸い込まれて、加圧され、そこから吐出されるオゾンガスを水中に分散させていない加圧水が、配管8Gを通して、混合部4Bに圧送されて供給される。加圧部3Aより混合部4Bに供給されたオゾンガスを水中に分散させた加圧水は、第1噴射ノズル43Aに、供給され、加圧部3Bより供給されたオゾンガスを水中に分散させていない加圧水は、第2噴射ノズル44Aに、供給され、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを分散させていない加圧水が、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aによって、混合流路42Aの主通路42Aa内で、対向する2方向より略直線状に、噴射され、混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と分岐通路42Abの軸線との交点、又はその交点付近で、衝突する。それにより、図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bについても、図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aと同じ作用効果が得られるものである。
【実施例3】
【0055】
図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置は、混合部とそこで衝突させる流体の種類と衝突形態が図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置と異なり、その他の構造部分は図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置と同一であり、図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置と同一構造部分には同一符号を付してある。
【0056】
図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士を衝突混合させ、図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を衝突混合させるものであるのに対し、図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を相互に衝突混合させるものである。
【0057】
図6に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cの具体的構造についても、図2に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの具体的構造、図4に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bの具体的構造と同一部分には同一符号を付してある。
【0058】
図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cは、図6に示すように、混合流出口41Aと、混合流路42Cと、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aと、第3噴射ノズル45Aと、供給流路46Aとを備える。
【0059】
混合部4Cは、混合流出口41Aと混合流路42Cを形成する混合ブロック47Cを有し、混合ブロック47Cは、直方体状の金属ブロックによって構成されており、混合流路42Cは、混合ブロック47Cの1側面とそれに隣接する2つの対向側面とこれら3つの側面のいずれとも隣接する1側面の4つの側面に端部を開口するように変形十字形に形成されており、混合ブロック47Cの2つの対向側面に両端を開口する直線状の主通路42Aa(図6の紙面上下方向に延びる通路)と、主通路42Aaの中間部に一端を開口し、主通路42Aaの両端を開口した2つの対向側面と隣接する混合ブロック47Cの1側面に他端を開口する、主通路42Aaと直角な方向(図6の紙面に垂直な方向)の第1分岐通路42Abと、主通路42Aaの中間部に一端を開口し、主通路42Aaの両端と第1分岐通路42Abの他端を開口した3つの側面のいずれとも隣接する混合ブロック47Cの1側面に他端を開口する、主通路42Aaと第1分岐通路42Abのいずれとも直角な方向(図6の紙面左右方向)の第2分岐通路42Ccとを有する。主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線は同一平面内にあり、その平面と垂直な平面内に第2分岐通路42Ccの軸線がある。混合流出口41Aは、混合流路42Cの第1分岐通路42Ab側の開口端部を拡径して形成される。
【0060】
第3噴射ノズル45Aは、第1及び第2噴射ノズル43A,43Bと同じ構造を有するものである。
【0061】
第1及び第3噴射ノズル43A,45Aは、ノズル先端部を混合ブロック47Cの外部より主通路42Aaの両端部に挿入し、ノズルボディを主通路42Aaの両端開口部に図示しないネジ結合によって固定して、混合ブロック47Cの主通路42Aaの両端部に、主通路42Aaの軸線と同軸で取り付けており、取り付け状態では、ノズル噴射口が、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点より略等距離の位置で互いに対向し、第1及び第3噴射ノズル43A,45Aによって噴射する噴射流体は、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又は交点付近で、対向する2方向(図6の紙面の下から上方向と上から下方向)より衝突(所謂、正面衝突)する。
【0062】
第2噴射ノズル44Aは、ノズル先端部を混合ブロック47Cの外部より第2分岐通路42Ccに挿入し、ノズルボディを第2分岐通路42Ccの他端開口部に図示しないネジ結合によって固定して、混合ブロック47Cの第2分岐通路42Cc側の開口端部に、第2分岐通路42Ccの軸線と同軸で取り付けており、取り付け状態では、ノズル噴射口が、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点より、その交点と第1及び第3噴射ノズル43A,45Aのノズル噴射口との距離よりも短い距離に位置し、その交点と対向し、第2噴射ノズル44Aによって噴射する噴射流体は、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近で、第1噴射ノズル43Aによって噴射する噴射流体、及び第3噴射ノズル45Aによって噴射する噴射流体と直角な2方向(図6の紙面の下から上方向と左から右方向、及び上から下方向と左から右方向)より衝突(所謂、側面衝突)する。
【0063】
第3噴射ノズル45Aは、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aよって噴射する噴射流体の衝突点(主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近)に向けて流体を、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aの流体噴射方向とは異なる1方向より噴射し、第3噴射ノズル45Aによって噴射する噴射流体は、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近で、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aよって噴射する噴射流体と相互に衝突する。
【0064】
第1,第2,第3噴射ノズルより噴射する噴射流体は、主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近で、相互に衝突する。
【0065】
供給流路46Aは、分岐後にある2つの流出口のうち、一方を第1噴射ノズル43Aに接続し、他方を第3噴射ノズル45Aに接続する。
【0066】
図5に戻って、以上のように構成された第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cは、供給流路46Aの分岐前にある流入口が、一端を加圧部3Aの吐出口に接続した配管8Bの他端に接続され、第2噴射ノズル44Aが、一端を加圧部3Bの吐出口に接続した配管8Gの他端に接続され、混合ブロック47Cにある混合流出口41Aが、一端を加圧溶解部5に接続した配管8Dの他端に接続され、加圧部3A,3Bと加圧溶解部5の間に組み込まれる。
【0067】
そして、図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cでは、加圧部3Aより供給されたオゾンガスを水中に分散させた加圧水は、第1及び第3噴射ノズル43A,45Aに、供給され、加圧部3Bより供給されたオゾンガスを水中に分散させていない加圧水は、第2噴射ノズル44Aに、供給され、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを分散させていない加圧水が、第1,第2,第3噴射ノズル43A,44A,45Aによって、混合流路42C内で、3方向より略直線状に、噴射され、混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近で、相互に衝突する。それにより、図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cについても、図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4A、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bと同じ作用効果が得られるものである。
【0068】
また、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、互いの軸線が直交するように配置し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する噴射流体(オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水)を直角の2方向より衝突させており、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【0069】
また、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する噴射流体(オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水)同士の衝突点(混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近)に向けてオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を他の方向の1方向より噴射する第3噴射ノズル45Aを備えており、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【実施例4】
【0070】
図7に示す第4実施例のオゾン水製造装置は、混合部で衝突させる流体の種類が図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置と異なり、その他の構造部分は図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置、及び図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置と同一であり、図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置、及び図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置と同一構造部分には同一符号を付してある。
【0071】
図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士を衝突混合させ、図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bは、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を衝突混合させ、図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cはオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を相互に衝突混合させるものであるのに対し、図7に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dは、オゾンガスを水中に分散させていない加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを衝突混合させるものである。
【0072】
図8に示す第4実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dの具体的構造についても、図2に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4Aの具体的構造、図4に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4Bの具体的構造、図6に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cの具体的構造と同一部分には同一符号を付してある。
【0073】
図7に示す第4実施例のオゾン水製造装置は、オゾン注入部2と、原料水、又はオゾンガスが分散された原料水の加圧部3A及びその吐出水の圧力計6Aに代えて、オゾンガスを加圧して圧送するポンプによって構成される加圧部3Dと、その吐出ガスの圧力計6Dを備える。
【0074】
加圧部3Dは、吸込口を、配管8Hによって、オゾン発生部1と接続する。圧力計6Dは、加圧部3Dの吐出側にある配管8Jに接続される。
【0075】
図8に示す第4実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dは、図6に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cと同じ構造を有するものである。
【0076】
図7に戻って、第4実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dは、供給流路46Aの分岐前にある流入口が、一端を加圧部3Bの吐出口に接続した配管8Gの他端に接続され、第2噴射ノズル44Aが、一端を加圧部3Dの吐出口に接続した配管8Jの他端に接続され、混合ブロック47Cにある混合流出口41Aが、一端を加圧溶解部5に接続した配管8Dの他端に接続され、加圧部3B,3Dと加圧溶解部5の間に組み込まれる。
【0077】
そして、図7に示す第4実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dでは、オゾンガス発生部1及び加圧部3Bと共に加圧部3Dを始動させると、オゾンガス発生部1によって生成されたオゾンガスが、配管8Hを通して、加圧部3Dに吸い込まれて、加圧され、そこから吐出される加圧したオゾンガスが、配管8Jを通して、混合部4Dに圧送されて供給される。加圧部3Bより供給されたオゾンガスを水中に分散させていない加圧水は、第1及び第3噴射ノズル43A,45Aに、供給され、加圧部3Dより供給された加圧したオゾンガスは、第2噴射ノズル44Aに、供給され、オゾンガスを水中に分散させていない加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスが、第1,第2,第3噴射ノズル43A,44A,45Aによって、混合流路42C内で、3方向より略直線状に、噴射され、混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近で、相互に衝突する。それにより、図7に示す第4実施例のオゾン水製造装置の混合部4Dについても、図1に示す第1実施例のオゾン水製造装置の混合部4A、及び図3に示す第2実施例のオゾン水製造装置の混合部4B、及び図5に示す第3実施例のオゾン水製造装置の混合部4Cと同じ作用効果が得られるものである。
【0078】
また、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、互いの軸線が直交するように配置し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する噴射流体(オゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガス)を直角の2方向より衝突させており、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【0079】
また、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する噴射流体(オゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガス)同士の衝突点(混合流路46A内の主通路42Aaの軸線と第1分岐通路42Abの軸線と第2分岐通路42Ccの軸線との交点、又はその交点付近)に向けてオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を他の方向の1方向より噴射する第3噴射ノズル45Aを備えており、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【0080】
上記のような本発明のオゾン水製造装置の一実施形態によれば、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させる加圧溶解部5を備え、加圧溶解部5は、高さh方向の上部に流入口53A又は53Bを、下部に流出口54A又は54Bを設け、内部で気液分離を行うと共に、高さh方向の上部に内圧が所定の圧力以上になると開弁するガス抜き弁56A又は56Bを接続し、ガス抜きにより内圧を調整する加圧溶解室51A又は54Bを備えることにより、加圧溶解室51A又は54Bの上部にある気層G1又はG2部分のダンパー作用で加圧溶解室51A又は54Bの内圧を大きく変動させることなく容易に調整できるので、加圧溶解室51A又は54Bの内圧を安定的に維持でき、加圧溶解部5における水へのオゾンガス溶解効率を高めることができ、高濃度のオゾン水を製造することができる。また、加圧溶解室51A又は54Bの下部にある液層W1又はW2部分から加圧水にオゾンガスが溶解したオゾン水のみを流出させることができるので、加圧水に溶解しなかった未溶解のオゾンガスの気泡混入による排オゾンを減らすことができる。よって、水へのオゾンガス溶解効率を高め、しかも排オゾンの少ない高濃度のオゾン水を製造することができるオゾン水製造装置を提供できる。
【0081】
また、加圧溶解室51A又は54Bの高さの50%以上、80%以下の範囲内に気液層界面S1又はS2が位置するように、加圧溶解室51A又は54Bの内圧を調整することにより、気層G1又はG2部分の体積不足によりダンパー作用が低下し、加圧溶解室51A又は54Bの内圧が大きく変動することによるオゾンガス溶解効率の低下、及びオゾンガスと加圧水の接触水深不足によるオゾンガス溶解効率の低下を防止し、高オゾンガス溶解効率を得ることができる。
【0082】
また、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を順次通過させて、圧力を段階的に減圧する複数の加圧溶解室51A,54Bを備えることにより、急激な圧力降下によりオゾン水中にオゾンガスの気泡が発生するのを防止し、オゾン水の濃度低下を防止することができる。
【0083】
また、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bに向かって気液層界面S1,S2の高さを段階的に高くするように、複数の加圧溶解室51A,54Bの内圧を調整することにより、加圧溶解室51A,54Bの内圧が下流側ほど低くなることに起因し、オゾンガス溶解効率が下流側の加圧溶解室51A,54Bほど低くなるのを、接触水深を下流側の加圧溶解室51A,54Bほど深くすることで補うことができ、最上流側の加圧溶解室51Aから最下流側の加圧溶解室51Bまで略均一な加圧溶解性能を持たせることができる。
【0084】
さらに、加圧水とオゾンガスを混合する混合部4A又は4B又は4C又は4Dを備え、混合部4A又は4B又は4C又は4Dは、加圧溶解室51A又は/及び54Bの流入口53A又は/及び53Bと接続する混合流出口41Aと、混合流出口41Aに通じる混合流路42A又は42Cと、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士、又はオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを、2方向より噴射し互いに衝突させる第1及び第2噴射ノズル43A,44Aを備えることにより、加圧水とオゾンガスの両方を、混合流路42A又は42C内で、オゾンガスを水中に分散させた加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又は加圧したオゾンガスとの衝突により微細に分散させて混合し、オゾンガスを加圧水に溶解させて、オゾン水を生成するので、効率よくオゾンガスを加圧水に溶解させて、高濃度のオゾン水を製造することができる。よって、水へのオゾン溶解効率を高め、高濃度のオゾン水を製造することができるオゾン水製造装置を提供できる。
【0085】
第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、同軸上に配置し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する流体を対向する2方向より衝突させることにより、又は第1及び第2噴射ノズル43A,44Aは、互いの軸線が直交するように配置し、第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する流体を直角の2方向より衝突させることにより、又は第1及び第2噴射ノズル43A,44Aより噴射する流体同士の衝突点に向けてオゾンガスを水中に分散させていない加圧水を他の1方向より噴射する第3噴射ノズル45Aを備えることにより、加圧水とオゾンガスの高い分散効果を得ることができる。
【0086】
そして、加圧溶解部5と混合部4A又は4B又は4C又は4Dとを備えることにより、混合部4A又は4B又は4C又は4Dにおいて、加圧水とオゾンガスの両方を、混合流路42A又は42C内で、オゾンガスを水中に分散させた加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又は加圧したオゾンガスとの衝突により微細に分散させて混合した後、加圧溶解部5の加圧溶解室51A又は/及び54Bにおいて、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させるので、加圧溶解部5での水へのオゾンガス溶解効率をさらに高めることができる。
【0087】
なお、混合部については、オゾンガスと水の混合流体を混合流出口より取り出すことができるものであれば、水、オゾンガスを水中に分散させた水、オゾンガスのいずれかを任意に衝突させるものでよく、上記実施例1〜4に示した衝突形態の他、例えば、オゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを相互に衝突混合させたり、オゾンガスを水中に分散させていない加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水とオゾンガスを水中に分散させた加圧水を相互に衝突混合させてもよい。また、混合部にオゾンガスが水中に溶解した高圧のオゾン水を供給し、それと、例えば、オゾンガスを水中に分散させていない水、オゾンガスを水中に分散させた水た加圧したオゾンガスを相互に衝突混合させて、混合部にてオゾン水を段階的に濃くするようにしてもよい。さらに、混合部を多段に設けて、オゾン水を段階的に濃くするようにしてもよい。また、衝突以外の混合方式、例えば、散気板方式、スタティックミキサー方式、機械撹拌方式の混合部を備えてもよい。
【0088】
以上、本実施形態では本発明の一実施形態を実施例を挙げて説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができる。たとえば、オゾン発生部1と、オゾン注入部2と、原料水、又はオゾンガスが分散された原料水の加圧部3Aやオゾンガスの加圧部3Dに代えて、オゾンガスを封入したボンベからオゾンガスを供給するようにしてもよい。また、複数の加圧溶解室を備える場合、本実施形態では、個々の加圧溶解室を別々の加圧溶解タンクで構成したが、1つの加圧溶解タンク内を複数に仕切って複数の加圧溶解室を備えてもよい。
【符号の説明】
【0089】
5 加圧溶解部
4A,4B,4C,4D 混合部
41A 混合流出口
42A,42C 混合流路
43A 第1噴射ノズル
44A 第2噴射ノズル
51A,54B 加圧溶解室
53A,53B 流入口
54A,54B 流出口
56A,56B ガス抜き弁
h 高さ
G1,G2 気層
W1,W2 液層
S1,S2 気液層界面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾンガスが水に溶解したオゾン水を製造するオゾン水製造装置において、オゾンガスを水中に分散させた加圧水を加圧状態で保持し、加圧水にオゾンガスを溶解させる加圧溶解部を備え、前記加圧溶解部は、高さ方向の上部に流入口を、下部に流出口を設け、内部で気液分離を行うと共に、高さ方向の上部に内圧が所定の圧力以上になると開弁するガス抜き弁を接続し、ガス抜きにより内圧を調整する加圧溶解室を備えることを特徴とするオゾン水製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、
前記加圧溶解室の高さの50%以上、80%以下の範囲内に気液層界面が位置するように、前記加圧溶解室の内圧を調整することを特徴とするオゾン水製造装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発明において、
オゾンガスを水中に分散させた加圧水を順次通過させて、圧力を段階的に減圧する複数の前記加圧溶解室を備えることを特徴とするオゾン水製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載の発明において、
最上流側の加圧溶解室から最下流側の加圧溶解室に向かって気液層界面の高さを段階的に高くするように、複数の前記加圧溶解室の内圧を調整することを特徴とするオゾン水製造装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、
加圧水とオゾンガスを混合する混合部を備え、前記混合部は、前記加圧溶解室の流入口と接続する混合流出口と、前記混合流出口に通じる混合流路と、オゾンガスを水中に分散させた加圧水同士、又はオゾンガスを水中に分散させた加圧水とオゾンガスを水中に分散させていない加圧水、又はオゾンガスを水中に分散させていない加圧水と加圧したオゾンガスを、2方向より噴射し互いに衝突させる第1及び第2噴射ノズルを備えることを特徴とするオゾン水製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−230062(P2011−230062A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103040(P2010−103040)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【Fターム(参考)】