説明

オンライン画面表示方法

【課題】パーソナルコンピュータの画面に、PC属性情報を表示させることにより、正規の画面を装った偽画面に利用者を誘導されるのを防止する。
【解決手段】PCは、データの表示要求を開始する以前にサーバと交信し、自己のPC属性情報(IP address/キーワード等)を送信し、PC属性情報をPC属性情報データベースに登録し、サーバに対してデータの表示要求をする場合、自己の属性情報を付加して送信し、サーバは、表示要求に付加されたPC属性情報と、PC属性情報データベースに事前に登録されている属性情報とを照合し、一致している場合は、当該登録されているPCの属性情報を、データの表示要求に対する回答画面の中に設定してPCに出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン画面表示方法に係り、特に、PC属性情報データベースを利用して、パーソナルコンピュータに回答画面を表示するオンライン画面表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して、サーバとパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する。)が接続され、PCからサーバに対してデータの表示要求を送信して、パーソナルコンピュータの画面にデータを表示するオンラインシステムにおけるオンライン画面表示方法としては、一般に、PCから要求された処理を基に、サーバが回答画面を表示する方法が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した方法によれば、回答画面は予め定められており、利用者毎に異なる画面を表示することができないため、正規の画面を装った偽画面に利用者を誘導し、誤ってログインした利用者に銀行の口座番号・暗証番号などを入力させることで個人情報を不正に入手するフィッシング犯罪を防止することが困難であった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、不特定多数のパーソナルコンピュータからサーバに対してデータの表示要求を送信して、パーソナルコンピュータの画面にデータを表示するオンラインシステムにおいて、パーソナルコンピュータの画面に、PC属性情報を表示させることにより、正規の画面を装った偽画面に利用者を誘導されるのを防止することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の目的を達成するために、本発明においては、インターネットを介して、サーバとPC(パーソナルコンピュータ)が接続され、PCからサーバに対してデータの表示要求を送信して、PCの画面にデータを表示するオンラインシステムにおけるオンライン画面表示方法において、PCは、データの表示要求を開始する以前に、サーバと交信し、自己のPC属性情報(例えば、IP address/キーワード等)をサーバに送信し、サーバは、受信したPC属性情報をPC属性情報データベースに登録し、PCは、サーバに対してデータの表示要求をする場合、自己のPC属性情報を付加して送信し、サーバは、受信した表示要求に付加されたPC属性情報と、PC属性情報データベースに事前に登録されている属性情報とを照合し、一致している場合は、PC属性情報を、データの表示要求に対する回答画面の中に設定してPCに出力する。
【発明の効果】
【0005】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、不特定多数のパーソナルコンピュータからサーバに対してデータの表示要求を送信して、パーソナルコンピュータの画面にデータを表示するオンラインシステムにおいて、パーソナルコンピュータの画面に、PC属性情報を表示させることにより、正規の画面を装った偽画面に利用者を誘導されるのを防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施例のオンライン画面表示方法が適用されるオンラインシステムの概略構成を示すブロック図である。
図1において、101は一般不特定多数のPC(パーソナルコンピュータ)、102はインターネット、103はPC101から要求を受付けるサーバ、104は要求元PC101のIP addressを解析するためのIP address解析処理部、105は取得したPCのIP addressをキーにPC属性情報を検索するDB検索・更新処理部、106はPC属性情報を記録するためのPC属性情報データベースである。
図2は、本実施例における、PC画面上の回答画面を説明する図であり、同図において、201はサーバ103が、PC101に対して出力表示する画面全体のイメージ、202は画面に表示されるPC毎のキーワード表示エリアを示す。
【0007】
図3は、図1に示すPC属性情報データベース内のPC属性情報データを説明するための図であり、同図において、301はPC属性情報IP address部、302はPC属性情報キーワード等属性情報部を示す。
図5は、図1に示すPC101のハードウェア構成を示すブロック図であり、同図において、101はPC、502はインターネットに接続するための通信回線、503は画面を表示する表示部、504はPC101の中枢をコントロールする制御部、505はPC全体に電源を供給する電源部、506は主記憶部(RAM)、507は補助記憶部(HDD)、508はPC101から各種データを入力するためのキーボード部、509はマウス部を示す。
図6は、図1に示すサーバ103のハードウェア構成を示すブロック図であり、同図において、103はサーバ、602はインターネットに接続するための通信回線、603はサーバ103の中枢をコントロールする制御部、604はサーバ全体に電源を供給する電源部、605は主記憶部(RAM)、606は各種アプリケーションやデータベースを格納する補助記憶部(HDD)を示す。
【0008】
次に、本実施例のオンライン画面表示方法について説明する。
まず、サーバ103にPC属性情報を登録する方法について説明する。
PC101は、インターネット102を経由して、サーバ103にアクセスする。その際、当該PCの属性情報(IP address/キーワード等)をサーバ103に渡す。
IP address解析処理部104は、PC101から属性情報を受け取り、DB検索・更新処理部105に引き継ぐ。
DB検索・更新処理部105は、PC属性情報を、PC属性情報データベース106に登録する。PC属性情報データベース106では、PC属性情報IP address部301にPC101のIP addressがセットされ、PC属性情報キーワード等属性情報部302にキーワード等個別情報がセットされる。
【0009】
次に、図4を参照して、本実施例のオンライン画面表示方法について説明する。
なお、図4は、本実施例のオンライン画面表示方法を実現するための、図1に示すサーバの処理手順を示すフローチャートである。
先ず、一般不特定多数のPC101から送信された表示要求をサーバ103が受信する(ステップ401)。
次に、受信した要求内容から送信元PC101のIP addressを取得し(ステップ402)、当該IP addressをキーに、サーバ103が持つPC属性情報データベース106内の一致するレコードを検索する(ステップ403)。
ステップ403において、一致するレコードが存在する場合は、回答画面に一致したレコードの、PC属性情報キーワード等属性情報部302内のキーワード等個別情報をセットし(ステップ404)、表示要求送信元PC101の画面のキーワード表示エリア202にキーワード等個別情報を表示する(ステップ405)。
ステップ403において、一致するレコードが存在しない場合は、表示要求送信元PC101の画面のキーワード表示エリア202には何も表示されない。
【0010】
例えば、サーバ103は、[192.168.1.1]のIP addressを持つPC101から表示要求を受けると、PC属性情報IP address部301から、[192.168.1.1]のIP addressと一致するレコードを検索し、一致するレコードがある場合には、PC属性情報キーワード等属性情報部302にセットされている[キーワードA]という文字列を取得し、キーワード表示エリア202にセットする。したがって、キーワード表示エリア202には、[キーワードA]が表示される。
以上説明したように、本実施例のオンライン画面表示方法によれば、表示要求を送信したPC101は、予め登録した自己の属性情報が表示されることにより、現在アクセスしているサーバ103が、実際にアクセスしようとしたサーバ(例えば、前回と同一サーバ)であることを確認することができるので、正規の画面を装った偽画面に誘導され、個人情報を不正に搾取されるフィッシング犯罪の被害を予防することができる。
また、サーバ所有者は、PC毎に異なる画面表示を行うことで、利用者へのサービスの向上を図ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例のオンライン画面表示方法が適用されるオンラインシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における、PC画面上の回答画面を説明する図である。
【図3】図1に示すPC属性情報データベース内のPC属性情報データを説明するための図である。
【図4】本発明の実施例のオンライン画面表示方法を実現するための、図1に示すサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すPCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示すサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0012】
101 パーソナルコンピュータ
102 インターネット
103 サーバ
104 IP address解析処理部
105 DB検索・更新処理部
106 PC属性情報データベース
201 画面全体のイメージ
202 キーワード表示エリア
301 PC属性情報IP address部
302 PC属性情報キーワード等属性情報部
502,602 通信回線
503 表示部
504,603 制御部
505,604 電源部
506,605 主記憶部(RAM)
507,606 補助記憶部(HDD)
508 キーボード部
509 マウス部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して、サーバとパーソナルコンピュータが接続され、前記パーソナルコンピュータから前記サーバに対してデータの表示要求を送信して、前記パーソナルコンピュータの画面にデータを表示するオンラインシステムにおけるオンライン画面表示方法において、
前記パーソナルコンピュータは、データの表示要求を開始する以前に、自己のPC属性情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記受信したPC属性情報をPC属性情報データベースに登録し、
前記パーソナルコンピュータは、前記サーバに対してデータの表示要求をする場合、前記自己のPC属性情報を付加して送信し、
前記サーバは、前記受信した表示要求に付加されたPC属性情報と、前記PC属性情報データベースに事前に登録されている属性情報とを照合し、一致している場合は、当該PC属性情報を、前記データの表示要求に対する回答画面の中に設定して、前記パーソナルコンピュータに出力することを特徴とするオンライン画面表示方法。
【請求項2】
前記PC属性情報は、IP addressとキーワードを含むことを特徴とする請求項1に記載のオンライン画面表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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