説明

オークション用サーバ、オークションの連絡先設定方法

【課題】個人情報を保護することができ、利用者間で連絡が取りやすいオークションシステムを提供すること。
【解決手段】サーバ100は、出品者端末20と、入札者端末40と、ネットワーク30を介して通信可能に接続されており、出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成して、このオークションIDに基づいて、出品者の電話番号の転送元番号を設定する。さらに、入札者端末40からのオークションIDのオークションに対する入札を受け付けて、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する。そして、オークションの処理を所定期間経過後に終了すると、入札者のうち落札者を決定して、落札者に対しても、オークションIDに基づいて、落札者の電話番号の転送元番号を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オークション用サーバ、オークションの連絡先設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータネットワーク上で開催されるオークションを利用者が利用するには、オークションを提供するサーバに接続し、利用者が予め連絡先や名前、住所等の個人情報を登録するとユーザIDが付されて利用可能となる。そして、利用者は当該オークション用のサイトに接続し、提供されるオークションに自由に入札したり、また商品を出品したりすることができる。そして、ある商品についてのオークションが終了すると、その商品についての落札者が決定され、出品者と落札者間で個別に連絡を取り合い、落札金額の支払いや商品の受け渡しが行われる。
【0003】
このようなオークションにおいては、開催中には入札しようとするユーザが出品者に対して商品に関する質問がなされる場合がある。また、オークションが終了した場合には、終了した旨の通知がなされ、落札者と出品者との間で落札金額の支払いや商品の受け渡しについての連絡が行われる。この場合、オークション開催中においては、オークション開催期間中に商品に関する質問に回答する必要がある。また、オークションが終了して落札者と出品者との連絡も迅速に行う必要がある。この連絡については通常メールが使用されるが、迅速性が要求される様な場合には、何らかの事情でメールが相手先に届かない場合があったり、その届いたか否かについても送信者にはわからない場合がある。
【0004】
そこで、通常連絡用のメールアドレスと、緊急連絡用のメールアドレスの2つをユーザに登録させ、連絡の重要度に応じて使い分ける発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−306875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、2つのメールアドレスを使用する。しかし、どちらのメールアドレスについても、送信して相手先に届かない場合には、その届いたか否かを判別する手段が無い。また、出品者及び入札するユーザにとっては2つのメールアドレスを事前に用意しなければならず、負担が大きい。さらには、個人を特定できる情報を増やさなければならないため、個人情報保護の点から好ましくない。
【0006】
そこで、オークション開催中及び終了後において連絡を取る際に、確実に連絡が取れる可能性が高く、かつ個人情報を保護することができることが両立できるようにすることが求められている。
【0007】
本発明は、個人情報を保護することができ、利用者間で連絡が取りやすいオークションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0009】
(1) 出品者の端末及び入札者の端末と通信回線を介して通信可能に接続されたサーバであって、前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、受信した前記登録情報を記憶する処理と、記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、前記オークションの処理を所定期間経過後に終了する処理と、前記終了する処理を実行した場合には、当該入札者のうち落札者を決定する処理と、前記落札者の入札データに応じて、落札者確認情報を生成する処理と、前記落札者確認情報を、前記落札者の端末に送信する処理と、前記落札者の端末から、前記落札者確認情報に基づいて生成された落札者応答データを受信する処理と、前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、を実行することを特徴とするサーバ。
【0010】
(1)の構成によると、サーバは、出品者端末、入札者の端末と通信回線を介して通信可能に接続されており、出品者の端末からユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信し、記憶する。そして、記憶した登録情報に応じて出品者確認情報及びオークションIDを生成して出品者の端末に送信し、これに応じて出品者の端末から出品者確認情報に基づいて生成された応答データを受信し、オークションIDに基づいて電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する。さらに、入札者の端末からのオークションIDのオークションに対する入札を受け付けて、入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する。そして、オークションの処理を所定期間経過後に終了する。このオークションの処理が終了すると、当該入札者のうち落札者を決定する。そして、落札者の入札データに応じて、落札者確認情報を生成して、落札者確認情報を、落札者の端末に送信する。さらに、落札者の端末から、落札者確認情報に基づいて生成された落札者応答データを受信して、この受信に応じて、オークションIDに基づいて、落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する。
【0011】
これにより、出品者、落札者双方の端末から受信した情報に応じてオークションIDに基づいて出品者、落札者の連絡先へ接続される転送元番号が各々設定される。したがって、出品者または落札者に電話連絡する際には、オークションIDに基づいて設定された転送元番号を使用できるので、出品者、落札者各々の個人の電話番号が相手側に知られてしまうことを防止することができると共に、連絡先が、オークションIDと関係があるので、管理が容易となる。結果として、個人情報の漏洩を回避すると共に、出品者、落札者の双方が管理しやすい連絡先を設定することが可能であり、オークションへの参加を促進させることができる。
【0012】
(2) 前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定し、前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに前記識別データとは異なる識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定することを特徴とする(1)に記載のサーバ。
【0013】
(2)の構成によると、(1)に記載のサーバは、出品者応答データの受信に応じて、オークションIDに基づいて、電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理において、オークションIDに識別データを付加することで、電話番号の転送元番号を設定する。そして、落札者応答データの受信に応じて、オークションIDに基づいて、落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理においては、オークションIDに識別データとは異なる識別データを付加することで、電話番号の転送元番号を設定する。
【0014】
これにより、(1)の発明と同様の効果を得るにあたって、オークションIDと識別コードにより、転送先番号を設定することが可能である。
【0015】
(3) 前記出品者の端末から、所定のデータを受信することに応じて、前記出品者及び落札者の各々の電話番号の転送元番号を消滅する処理を実行することを特徴とする(1)に記載のサーバ。
【0016】
(3)の構成によると、(1)に記載のサーバは、出品者の端末から、所定のデータを受信することに応じて、出品者及び落札者の各々の電話番号の転送元番号を消滅する。
【0017】
これにより、出品者及び落札者の転送元番号が消滅することにより、オークションの取引後に、不必要に、出品者、落札者が連絡を取れなくなるため、出品者、落札者双方の個人情報の保護に寄与することができる。
【0018】
(4) 互いに通信可能に接続された出品者の端末と入札者の端末とサーバとが設定するオークションの連絡先設定方法であって、前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、受信した前記登録情報を記憶する処理と、記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定する処理と、前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、前記オークションの処理を所定期間経過後に終了する処理と、前記終了する処理を実行した場合には、当該入札者のうち落札者を決定する処理と、前記落札者の入札データに応じて、落札者確認情報を生成する処理と、前記落札者確認情報を、前記落札者の端末に送信する処理と、前記落札者の端末から、前記落札者確認情報に基づいて生成された落札者応答データを受信する処理と、前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定する処理と、を実行することを特徴とするオークションの連絡先設定方法。
【0019】
(4)の発明によれば、(1)と同様の効果を奏することが可能である。
【0020】
(5) 前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定し、前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに前記識別データとは異なる識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定することを特徴とする(4)に記載の連絡先設定方法。
【0021】
(5)の発明によれば、(2)と同様の効果を奏することが可能である。
【0022】
(6) 前記出品者の端末から、所定のデータを受信することに応じて、前記出品者及び落札者の各々の電話番号の転送元番号を消滅する処理を実行することを特徴とする(4)に記載の連絡先設定方法。
【0023】
(6)の発明によれば、(3)と同様の効果を奏することが可能である。
【0024】
(7) 出品者の端末及び入札者の端末と通信回線を介して通信可能に接続されたサーバであって、前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、受信した前記登録情報を記憶する処理と、記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、前記入札データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記入札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、を実行することを特徴とするサーバ。
【0025】
(7)の発明によれば、出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信し、受信した前記登録情報を記憶し、記憶した登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成し、出品者確認情報及びオークションIDを、出品者の端末に送信し、出品者の端末から、出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信して、出品者応答データの受信に応じて、オークションIDに基づいて、電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する。そして、入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付けて、入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信し、入札データの受信に応じて、オークションIDに基づいて、入札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する。
【0026】
これにより、出品者、入札者双方の端末から受信した情報に応じてオークションIDに基づいて出品者、入札者の連絡先へ接続される転送元番号が各々設定される。したがって、出品者または入札者に電話連絡する際には、オークションIDに基づいて設定された転送元番号を使用できるので、出品者、入札者各々の個人の電話番号が相手側に知られてしまうことを防止することができると共に、連絡先が、オークションIDと関係があるので、管理が容易となる。結果として、個人情報の漏洩を回避するととも、出品者、入札者の双方が管理しやすい連絡先を設定することが可能であり、オークションへの参加を促進させることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、個人情報を保護することができ、利用者間で連絡が取りやすいオークションシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0029】
1.システムの全体構成
図1は、本発明に係る好適な実施形態の一例に係るオークションシステム10の全体構成を示すブロック図である。本システムは、出品者端末20、ネットワーク30、入札者端末(落札者端末を含む)40、交換機50、オークションサーバ100により構成される。
【0030】
出品者端末20は、オークションシステム10が提供するオークションにおいて、オークションの対象となる商品を出品するためのデータをオークションサーバ100に送信したり、入札するユーザや落札者等と連絡を取るための端末である。この出品者端末20は、オークションサーバ100に対し、オークションの対象となる商品データや出品者端末20を使用する出品者の各種情報を送信する。また、出品者端末20は、開催されたオークションに関する情報をオークションサーバ100から受信する。また、入札者端末40からの電話連絡を受信する。なお、本実施形態においては、出品者端末20は携帯電話であるが、いわゆるコンピュータ端末を併用してもよい。例えば、オークションサーバ100からのメールを受信したり、接続してオークションに関する画面を表示させたりするのはコンピュータ端末を使用し、電話連絡については携帯電話を使用するようにしてもよい。
【0031】
入札者端末40は、オークションシステム10が提供するオークションに対し入札を行う端末である。具体的には、入札者端末40は、ネットワーク30を介してオークションサーバ100に接続し、入札するための情報を含む入札データをオークションサーバ100に送信する。また、入札者端末40は、オークションサーバ100からデータが送信された場合に、これを受信する。なお、本実施形態においては、入札者端末40は便宜上一つのみ記載しているが、入札者端末40は1以上あってよい。入札者端末40は、出品者端末20と同様に、本実施形態においては携帯電話であるがコンピュータシステムでもよく、両者を併用してもよい。また、入札者端末40のうち、オークション処理が終了した後に、最終的に入札した者の端末が、落札者端末となる。
【0032】
交換機50は、ユーザが出品者に対して電話連絡を行う際に、電話回線の接続や切断を行う。交換機50は、通信事業者が提供する電話回線システムであり、コンピュータ等を含んでよい。この交換機50は、オークションサーバ100により開催されるオークションにおいて公開される転送元番号と出品者及び落札者の転送先となる電話番号とをそれぞれ関連づけた対応テーブルを記憶する。そして、交換機50は、落札者からオークションIDに基づいて電話回線の接続要求があった場合に、当該対応テーブルが参照されて出品者の電話番号へ転送し、電話回線を接続する。また、交換機50は、出品者からオークションIDに基づいて電話回線の接続要求があった場合に、当該対応テーブルが参照されて落札者の電話番号へ転送し、電話回線を接続する。
【0033】
オークションサーバ100は、当該オークションシステム10が提供するオークションを管理する。オークションサーバ100は、出品者端末20及び入札者端末から送信されたデータを受信して、これらのデータに基づいてオークションを実行し、オークションの進行を管理する。
【0034】
また、オークションサーバ100の記憶部104にはユーザや出品者が当該オークションシステム10を利用する際に登録した登録情報と共にオークションIDが記憶される。登録情報は、ユーザは出品者の連絡先(例えば、メールアドレスや電話番号)、住所や氏名、ユーザID等である。また、オークションIDは、出品ごとのオークション取引を識別するためのIDである。当該オークションシステム10においては、一人の出品者が複数のオークションを同時に開催することができ、オークションに入札するユーザも同時に複数のオークションに入札することができる。
【0035】
オークションIDは、任意の文字列や数字列で形成される。本実施形態においては、オークションIDは、複数の数字により形成される。また、この複数の数字は所定の電話番号を模した数字列であることが好ましい。詳細には、オークションサーバ100が任意に設定する電話番号である。そして、このオークションサーバ100が設定する電話番号は、2種類あり、ひとつは、入札する又は落札したユーザ(落札者)が出品者に対して連絡を取りたい場合の連絡先として使用され、もうひとつは、出品者が落札者に対して連絡を取りたい場合の連絡先として使用される。オークションIDに基づいて、転送元の電話番号を設定することにより、これらを別々の項目として管理する必要が無くなり、記憶部104に記憶したり、登録情報を送受信したりする際のデータ容量を小さくすることができる。
【0036】
オークションIDと電話番号とを併用する場合には、オークションIDは、出品者の電話番号へ転送するための連絡先となる電話番号に類似していることが好ましい。オークションIDは、オークションサーバ100がオークションを実行する際に公開されるIDである。一方、出品者あるいは落札者の電話番号は、個人情報であるため、連絡先の情報が流出することに抵抗を感じる場合がある。そこで、オークションIDに基づいて、転送元番号を設定する。例えば、後述する実施形態では、出品者か落札者であるかの識別コード(例えば、出品者であれば、「0」、落札者であれば「1」)をオークションIDに付加することで、転送元番号を設定する。この場合には、例えば、落札者が出品者に連絡するために、オークションID+「0」とされた電話番号を使用して電話をかけた場合、このオークションID+「0」の電話番号から、出品者の本来の電話番号へ転送される。
【0037】
2.処理の流れ
図2から図9を用いて、オークションシステム10が提供するオークションについての処理の流れを説明する。
【0038】
図2は入札前基本処理を示すフローである。入札前基本処理は、オークションが開催される前の段階であり、出品者端末20がオークションサーバ100に接続し、オークションを開催するための情報を登録してオークションIDを生成するための処理である。
【0039】
ステップS01では、オークション登録情報受信処理を行う。この処理では、オークションサーバ100は、出品者端末20からの登録情報を受信する。この登録情報は、例えば、出品者のユーザID、電話番号、商品名や商品に関する説明文及び最低落札価格や希望価格等の商品の金額、その他商品の画像等の情報である。この登録情報の入力は、要求を受信したオークションサーバ100が登録のための入力画面データを出品者端末20に送信し、これを受信した出品者端末20の表示部21に表示されたことに応じて出品者が入力部22により適宜入力することにより行われる。
【0040】
ステップS02では、オークションサーバ100は、オークション登録情報記憶処理を行う。具体手には、オークションサーバ100の制御部103は、出品者端末20から送信された登録情報を記憶部104に記憶させる。
【0041】
ステップS03では、オークションサーバ100は、出品者確認情報・オークションID生成処理を行う。具体的には、オークションサーバ100の制御部103は、まず登録情報に基づいてオークションIDを生成する。このオークションIDは、上述のようにオークション開催時に公開される出品者の連絡先を兼ねる数字列により構成される。この数字列に基づいて、出品者に連絡するための転送元番号が設定される。
【0042】
このオークションIDを生成するには、例えば、予め利用可能なオークションID(転送元番号)を記憶したテーブルが記憶部104に記憶されており、オークションを開催するための登録情報を受信したときに、使用されていないオークションIDを当該登録情報に関連づけ、登録情報と共に記憶する。例えば、図3に示す対応テーブルが形成される。
【0043】
図3のテーブルは、ユーザID、オークションID、転送元番号、転送先番号、商品の項目により形成されるテーブルである。ここで、転送先番号とは、出品者が出品者端末20から登録情報としてオークションサーバ100に送信した出品者の電話番号である。
【0044】
なお、この実施形態における、転送元番号は、オークションIDに、出品者から落札者かを示す識別コードとなる「0」を付加した数字列である。後述するように、落札者であれば、オークションIDに「1」を付加した数字列が、転送元番号となる。
【0045】
そして、オークションサーバ100は出品者確認情報を生成する。この出品者確認情報は、後述のステップで出品者端末20に送信するための情報であり、出品者が登録した内容とオークションサーバ100が生成したオークションIDを少なくとも有する。
【0046】
出品者確認情報は、例えば、図4に示すような表示画面を形成するデータである。つまり、ユーザID、電話番号/転送先番号、商品画像、オークションIDの各項目と、出品者が入力したデータとが表示される。そして、表示画面には、「この転送元番号を設定しますか」の表示が含まれる。これは、オークションサーバ100が生成したオークションIDに基づいた転送元番号を、オークションに入札する入札者からの連絡先として設定するか否かの選択について出品者の入力を促すためのものである。
【0047】
ここで、例えば、YES又はNOを選択可能なボタンを用意しておき、「YES」ボタンが選択された場合には、表記の転送元番号が転送元の電話番号となる。この場合、図3の対応テーブルには、オークションID欄に登録される数字列と転送先番号に登録される数字列とは異なることになる。また、「NO」のボタンが選択された場合には、特に処理を行わない。
【0048】
ステップS04では、出品者確認情報・オークションID送信処理を行う。オークションサーバ100の制御部103は、生成した出品者確認情報とオークションIDとを出品者端末20に送信する。また、制御部103は、出品者端末20にプログラムを送信する。このプログラムは、転送元電話番号からの電話を着信した場合に、出品者端末20の表示部21にオークションIDの数字列(例えば、図9)を表示させる。このプログラムは出品者端末20に送信されると自動的にインストールされてよい。
【0049】
ステップS05では応答データ受信処理を行う。オークションサーバ100の制御部103は、出品者端末20から出品者応答データを受信する。応答データは、ステップ04において送信した出品者確認情報及びオークションIDに対し、これらを受信した出品者端末20からオークションサーバ100に送信されるデータである。この出品者応答データには、オークションIDに基づいて、転送元番号とするか否かについて、出品者が選択した返答データが含まれる。
【0050】
ステップS06では、転送番号設定処理を行う。詳細には、登録情報とオークションIDと、出品者応答データに基づいて、ユーザからの電話連絡を出品者へ転送するための転送元番号と転送先番号とを関連づけて記憶する。出品者応答データにおいて、オークションIDを転送元番号として設定する旨の返答データが含まれていた場合には、制御部103はオークションIDに識別データを付加した数字列を転送元番号として記憶部104に記憶させる。また、出品者応答データにおいて、オークションIDに基づいて転送元番号として設定しない旨の返答データが含まれていた場合には、制御部103は、転送元番号の設定の処理を行わない。そして、転送元番号と転送先番号(出品者の電話番号)とを関連づけたテーブルのデータを交換機50に送信する。交換機50は、当該テーブルのデータを受信して、記憶することで、出品者の転送番号の設定処理を行う(図5のステップS11)。
【0051】
図5及び図6を用いてオークション処理について説明する。このオークション処理はオークションサーバ100がオークションを開催し、入札を受け付けて落札され、転送番号の消去が行われるまでの処理である。
【0052】
ステップS10では、入札前基本処理を行う。この処理は上述の通りであり、上述のように、交換機50に出品者の転送番号が設定される(ステップS11)。ステップS12では、商品情報・連絡先表示処理を行う。具体的には、オークションサーバ100の制御部103は、記憶部104に記憶した登録情報に基づき、オークションを開催するための表示データを作成し、オークションサイト内に公開する。また、入札者端末40からの入札要求があった場合に受付可能とする。これにより、オークションが開始され、当該オークションの開催期間をカウントするタイマを稼働させる。
【0053】
商品情報連絡先表示処理において表示される画面としては例えば、図7に示すような画面を挙げることができる。図7に示す画面の例は、商品詳細を示す画面である。すなわち、商品名、オークションID、出品者ID、電話番号及び商品画像が表示されている。ここで表示される電話番号は、入札者が出品者に電話連絡をとる際に使用する電話番号である。
【0054】
ステップS13では、入札者端末40はオークションの入札要求を行う。入札者端末40は、オークションサーバ100に接続し、入札したいオークションについて入札金額と入札者の電話番号を含む入札データを送信して入札要求を行う。
【0055】
ステップS14では、オークションサーバ100の制御部103は、入札受付処理を行う。制御部103は、入札者端末40の入札データを受け付け、入札データを記憶部104に記憶し、当該オークションが開催されているサイトの表示を更新する。更新内容としては、最高入札額や、出品者への質問事項、開催期間等のデータであり、これらのデータやサイト内のレイアウトは適宜管理者が定めることができる。
【0056】
ステップS15ではオークション開催期間終了か否かが判別される。この判別はオークションサーバ100の制御部103が行う。例えば、ステップS11において稼働させたタイマが計測する時間が、予め設定されたオークション開催期間を経過したか否かにより判別する。オークション開催期間終了と判断した場合には、ステップS16に処理を移し、オークション開催期間が終了していないと判断した場合にはステップS14に処理を戻す。すなわち、オークションサーバ100は、オークション開催期間が終了するまで入札の受け付けを行う。
【0057】
ステップS16では、落札処理を行う。具体的には、入札者からの入札要求の受け付けを停止する処理と、入札者の中から落札者を決定する処理を行う。入札者から落札者を決定するアルゴリズムは、例えば、入札者のうち、最も高額な入札額を入札データで送信した者を落札者としてよい。そして、入札者端末40が、その後にオークションサーバ100に接続した場合にオークションが終了した旨を示す表示をするようにデータを更新する。また、出品者端末20と落札者の入札者端末40に対してオークションが終了した旨のデータを送信する。
【0058】
図6のステップS17では、落札者確認情報生成処理を行う。落札者確認情報生成処理とは、図8に示す落札者(入札者)端末40に表示する画像データを生成する処理である。落札者確認情報とは、落札者に転送元番号を設定するかを確認するための情報である。これは、オークションサーバ100が生成したオークションIDに基づいた転送元番号を、出品者からの連絡先として、設定するか否かの選択について落札者の入力を促すためのものである。
【0059】
落札者確認情報の画像データにて、例えば、YES又はNOを選択可能なボタンを用意しておき、「YES」ボタンが選択された場合には、表記の転送元番号が転送元の電話番号とする処理が行われる。また、「NO」のボタンが選択された場合には、特に、処理を行わない。「YES」又は「NO」のいずれかが落札者(入札者)端末40から選択された場合には、このデータを落札者応答データとして、サーバ100に送信する(ステップS18)。
【0060】
次に、ステップS19では、落札者の転送元番号を設定するかの判断処理が、落札者(入札者)端末40から送信された落札者応答データに基づいて行われる。応答データがYESの情報を含んでいる場合には、転送番号設定処理(ステップS20)を行う。転送番号設定処理とは、転送元番号を設定する処理であり、例えば、オークションIDに、識別データである「1」(落札者は、識別データを「1」として、出品者の識別データ「0」と異なるようにする)を付加した数字列を、落札者の転送元番号として設定する処理である。
【0061】
サーバ100は、交換機に対して、落札者の転送元番号、転送先番号を対応付けたテーブルを、図3において説明した出品者の転送番号の設定と同様に、送信する。これを受けて、交換機は、落札者の転送番号設定処理を実行する(ステップS21)。
【0062】
以下の説明では、落札者が出品者に対して連絡を行う場合について説明するが、出品者が落札者に対して連絡を行う場合については、後述する。
【0063】
ステップS22では、落札者が出品者に対して連絡を行う。この連絡は、例えば、電話連絡である。つまり、落札者が入札者端末40を使用して交換機50に電話回線の接続要求を行う。なお、この場合の入札者端末40は携帯電話となる。
【0064】
ステップS23では、交換機50が電話番号変換処理を行う。具体的には、落札者は、図7に示す商品詳細画面における「電話番号」欄に記載してある番号を使用して電話回線に接続する。そして、交換機50は、交換機50が記憶する対応テーブルに基づいて出品者の電話番号を接続先としてルーティングを行う。この場合、交換機50は、入札者端末40が接続要求した転送元番号を示すデータを出品者端末20に送信する。このデータを受信した出品者端末20は、転送元番号から落札者(あるいは入札者)からの電話であることを判別し、着信時に、図9に示すように、オークションIDが表示されることとなる。
【0065】
すなわち、ステップS24では、出品者端末20は、落札者の入札者端末40からの電話連絡を受信する。このとき、出品者端末20の表示部21には、図9のように着信の表示とオークションIDの表示が表示される。このオークションIDが表示されるのは、上述のようにステップS04でオークションサーバ100から送信されたプログラムによって、実現されてよい。すなわち、予め入札者端末40にプログラムをダウンロードしておき、このプログラムが、落札者の入札者端末40からの電話連絡を受信すると、転送元番号を判別して、自動的に、着信時に、発信者のオークションIDを表示する態様であってよい。これによれば、着信時に、オークションIDの落札者からの連絡であることを認識することができる。なお、ステップS22からステップS24は、オークション終了後のみでなく、オークション開催中で実行してもよい。すなわち、入札者が入札するにあたり出品者に確認をとるためにこれらのステップを実行してもよい。
【0066】
ステップS25では、出品者端末20はオークションサーバ100に接続し、受け渡し終了データを送信する。受け渡しデータは、出品者と落札者が商品の引き渡し及び落札金額の支払い等が終了したことを示すデータである。この受け渡し終了データは、所定のメールでもよく、また、例えば、出品者端末20がオークションサーバ100が提供する特定のサイトにアクセスしたことを示すデータであってよい。
【0067】
ステップS26では、商品受け渡しが終了したか否かを判別する。詳細には、オークションサーバ100が受け渡しデータと受信した場合に受け渡しが終了したと判別する。
【0068】
ステップS27では、オークションサーバ100の制御部103は、転送元番号の解除を行う。この処理では、設定した転送元番号を解除する処理を行う。具体的には、転送元番号を記憶部104から消去する。また、交換機50にアクセスして、転送先番号が示されるテーブルを消去する信号を送信する。
【0069】
ステップS28では、交換機50は、オークションサーバ100から消去する旨の信号を受信したことに応じて該当する対応データを消去する。
【0070】
なお、出品者が、落札者(入札者)に対して電話連絡する場合について説明する。まず、落札者(入札者)は、連絡先を、出品者にメール等で通知する。また、図8の落札者設定画面において、「YES」を選択すると、出品者端末20に対して、転送元番号を通知するデータを送信する構成であってもよい。
【0071】
出品者が出品者端末20から、転送元番号に電話を行うことで、交換機50は、これを受けて、転送元番号から(入札者又は落札者の)転送先番号へと電話番号変換処理を行い、落札者(入札者)端末40に接続する。この際に、交換機50は、転送元番号に関するデータを落札者端末20に送信する。図9に示すように、落札者(入札者)端末40は、転送元番号に関するデータを受信することで、出品者からの電話であることを判断して、表示部41に、オークションIDを表示する。
【0072】
本実施形態によれば、オークションIDと、電話連絡する際の転送元電話番号を略同一の数字列とした。これにより、オークションIDと連絡先とを個別に管理する必要が無くなり、データの管理が容易となる。さらに、出品者、落札者(入札者)は、各々の個人情報が相手側に開示されないと共に、着信時に、オークションIDが表示されることで、どの取引に関する連絡かを即座に判断することが可能となる。
【0073】
3.各部の構成
3−1.オークションサーバ
オークションサーバ100は、表示部101、入力部102、制御部103、記憶部104及び通信部105を少なくとも有する。
【0074】
表示部101は、当該オークションサーバ100の管理者等にデータの入力を受け付ける画面を表示したり、当該オークションサーバ100による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0075】
入力部102は、管理者等からの入力の受け付けを行うものであり、キーボードやマウス、キーボード、ポインティングデバイス等を含んでよい。入力部42は、直接または介在I/Oコントローラを介してオークション100と接続することができる。
【0076】
制御部103は、情報の演算、処理を行う情報演算処理装置(CPU:Central Processing Unit(マルチプロセッサ構成では複数のCPUが追加されてもよい))であり、オークションサーバ100全体の制御を行う。制御部11は、記憶部24に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述のハードウエアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0077】
通信部105は、オークションサーバ100を通信ネットワーク3を介して出品者端末20又は入札者端末40や記憶装置と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信部105は、モデム、ケーブル・モデムおよびイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0078】
記憶部104は、出品者端末20が端末として機能するための各種プログラムおよび本発明の機能を実行するプログラムを記憶する。記憶部104は、制御部103と組み合わせてプログラムの実行に使用するローカルメモリ、大容量のバルクメモリ、および当該バルクメモリの検索を効率的に行うために使用するキャッシュメモリを含んでよい。そして、制御部11が実行する各種プログラム等を記憶する。また、記憶部24を実現するコンピュータ可読媒体としては、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、半導体記憶装置、磁気テープ、フレキシブルディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、CD−ROMとCD−R/WとDVDとを含む光ディスクが含まれる。
【0079】
記憶部104に記憶される情報としては、オークションを開催するためのプログラムと共に、オークションに参加する出品者及びオークションに参加可能なユーザに関する情報が少なくとも記憶される。出品者の情報としては、具体的には、当該オークションシステム10に参加するための一意の情報であるユーザID、出品者の電話番号、出品する商品の情報(例えば、希望価格、オークション開催期間、商品画像及び説明等)のオークション開催のための登録情報を記憶する。
【0080】
以上の例は、オークションサーバ100について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより上記で説明した機能を実現することもできる。したがって、本発明において一実施形態として説明したサーバにより実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。また、オークションサーバ100は、外部機器と接続する各種インターフェースを備え、コンピュータ外部の機器により上記機能を実現するようにしてもよい。例えば、記憶部104としてハードディスク、テープドライブ、光ディスクドライブ、半導体メモリ等を接続することができる。
【0081】
3−2.入札者端末及び出品者端末の構成
出品者端末20及び入札者端末40も、上述の各オークションサーバ100と同様な構成を持つ。また、上述の例ではいわゆるコンピュータで実現した例について説明したが、さらに、本発明の原理が適用可能である限り、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)、ゲーム機等の様々な端末で実現してよい。出品者端末20及び入札者端末40は、いわゆるコンピュータシステムと、携帯電話等の携帯端末とのいずれでもオークションサーバ100が提供するオークションに参加できることが好ましい。
【0082】
本実施形態によれば、入札者端末40から電話回線の接続要求を受け、出品者端末20に回線接続する場合に、同時にオークションID/連絡先のデータ(つまり、ユーザが入力した電話番号)を出品者端末20に送信する。そして、出品者端末20の表示部21には当該電話番号が表示される。着信時に表示される電話番号がオークションIDとなるので、出品者はその電話番号を確認することでどのオークションに関する連絡であるのかを認識することができる。
【0083】
本実施形態によれば、出品者の電話番号とオークションIDとは異なる番号が記憶される対応テーブルを有する。また、オークションIDは出品者の電話番号についての転送元番号となる。オークションIDはオークション開催時に公開される番号が転送元番号となる。これにより、出品者は、出品者自身のプライベートな電話番号を入札する入札者に知られること無くオークションに出品して取引を行うことができる。
【0084】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0085】
本実施形態においては、図3の対応テーブルにおいて、オークションIDは電話番号として10桁の数字列としたがこれに限らない。例えば、オークションIDは、転送元番号の下4桁といった任意の桁数であってよい。これにより、転送元番号の一部のみが公開されるので、電話番号を推測することが困難となる。なお、この場合、転送元番号については、図10に示すようなオークションIDと転送元番号とを対応付けた変換テーブルを記憶することが好ましい。この場合であっても、出品者と入札者(落札者)で、異なる識別コードを付加する必要がある。また、転送元番号は、オークションの落札者に対してのみ公開する用にすることが好ましい。例えば、オークションサーバ100が落札者の入札者端末40にのみアクセス可能なサイトを生成し、落札者の入札者端末40がアクセスした場合にのみ表示可能とするようにすることが好ましい。
【0086】
本実施形態においては、交換機50が電話番号変換処理(図6のステップS17)を行うとしたがこれに限らない。例えば、出品者端末20と入札者端末40との間の連絡をオークションサーバ100を介して行う場合には、オークションサーバ100が電話番号変換処理を行ってもよい。また、その場合には、転送元番号を消去する処理(図6のステップS22)は、オークションサーバ100により行われる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施形態に係るシステムの全体概要を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る入札前基本処理を示すフローである。
【図3】本発明の実施形態に係る対応テーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る出品者確認情報を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るオークション処理を示す図である。
【図6】図5のオークション処理に続く処理を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る商品詳細画面を示すフローである。
【図8】本発明の実施形態に係る落札者設定画面を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る出品者端末の表示例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る対応テーブルの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0088】
10 オークションシステム
20 出品者端末
40 入札者(落札者)端末
50 交換機
100 オークションサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品者の端末及び入札者の端末と通信回線を介して通信可能に接続されたサーバであって、
前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、
受信した前記登録情報を記憶する処理と、
記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、
前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、
前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、
前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、
前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、
前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、
前記オークションの処理を所定期間経過後に終了する処理と、
前記終了する処理を実行した場合には、当該入札者のうち落札者を決定する処理と、
前記落札者の入札データに応じて、落札者確認情報を生成する処理と、
前記落札者確認情報を、前記落札者の端末に送信する処理と、
前記落札者の端末から、前記落札者確認情報に基づいて生成された落札者応答データを受信する処理と、
前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、
を実行することを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定し、
前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに前記識別データとは異なる識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記出品者の端末から、所定のデータを受信することに応じて、前記出品者及び落札者の各々の電話番号の転送元番号を消滅する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
互いに通信可能に接続された出品者の端末と入札者の端末とサーバとが設定するオークションの連絡先設定方法であって、
前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、
受信した前記登録情報を記憶する処理と、
記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、
前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、
前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、
前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定する処理と、
前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、
前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、
前記オークションの処理を所定期間経過後に終了する処理と、
前記終了する処理を実行した場合には、当該入札者のうち落札者を決定する処理と、
前記落札者の入札データに応じて、落札者確認情報を生成する処理と、
前記落札者確認情報を、前記落札者の端末に送信する処理と、
前記落札者の端末から、前記落札者確認情報に基づいて生成された落札者応答データを受信する処理と、
前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定する処理と、
を実行することを特徴とするオークションの連絡先設定方法。
【請求項5】
前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定し、
前記落札者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記落札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理とは、前記オークションIDに前記識別データとは異なる識別データを付加することで、前記電話番号の転送元番号を設定することを特徴とする請求項4に記載の連絡先設定方法。
【請求項6】
前記出品者の端末から、所定のデータを受信することに応じて、前記出品者及び落札者の各々の電話番号の転送元番号を消滅する処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の連絡先設定方法。
【請求項7】
出品者の端末及び入札者の端末と通信回線を介して通信可能に接続されたサーバであって、
前記出品者の端末から、ユーザID及び電話番号を含むオークション開催の登録情報を受信する処理と、
受信した前記登録情報を記憶する処理と、
記憶した前記登録情報に応じて、出品者確認情報及び出品ごとの取引を識別するためのオークションIDを生成する処理と、
前記出品者確認情報及び前記オークションIDを、前記出品者の端末に送信する処理と、
前記出品者の端末から、前記出品者確認情報に基づいて生成された出品者応答データを受信する処理と、
前記出品者応答データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、
前記入札者の端末からの前記オークションIDのオークションに対する入札を受け付ける処理と、
前記入札者の端末から、当該入札者の電話番号を含む入札データを受信する処理と、
前記入札データの受信に応じて、前記オークションIDに基づいて、前記入札者の電話番号の転送元番号を設定するデータを送信する処理と、
を実行することを特徴とするサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−145944(P2009−145944A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319480(P2007−319480)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】