カップ部を有する衣類
【課題】バストの高い造形性と楽な着用感との両立を可能とするカップ部を有する衣類を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るカップ部を有する衣類1は、バストを覆うための一対のカップ部12と、バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部20とを有する衣類において、一対の引寄部20は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分22と第2部分24とを有している。第1部分22は、第2部分24より弱い伸縮性を有しており、カップ部12を左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの脇側部分に固着され、第2部分24は、左右方向に伸縮性を有しており、第1部分22から前中心へ向けて延びて、一対の引寄部20におけるもう一つの第2部分24と互いに係合する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るカップ部を有する衣類1は、バストを覆うための一対のカップ部12と、バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部20とを有する衣類において、一対の引寄部20は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分22と第2部分24とを有している。第1部分22は、第2部分24より弱い伸縮性を有しており、カップ部12を左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの脇側部分に固着され、第2部分24は、左右方向に伸縮性を有しており、第1部分22から前中心へ向けて延びて、一対の引寄部20におけるもう一つの第2部分24と互いに係合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バストを覆うためのカップ部を有する衣類に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜3には、バストを覆うためのカップ部を有する衣類として、ブラジャーが開示されている。これらのブラジャーは、バストの寄せ効果や押し上げ効果を高めるために、左右のカップ部を前中心に向かって寄せるための寄せ部材を備えている。この寄せ部材は、一端をカップ脇部及び土台部に固着し、他端を前中心部に向かって幅が狭くなるように延長させて互いに結合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−321249号公報
【特許文献2】登録実用新案第3118029号公報
【特許文献3】登録実用新案第3118931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、カップ部を有する衣類において、バストの寄せ上げ等の造形性を高めると、バスト以外の部分においても強い締め付け感をユーザに与えることがある。例えば、特許文献1〜3に記載のブラジャーでも、バックベルト部の縫着部及び肩紐部の縫着部において寄せ部材を縫着しているので、バックベルト部や肩紐部において締め付け感をユーザに与えてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、バストの高い造形性と楽な着用感との両立を可能とするカップ部を有する衣類を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカップ部を有する衣類は、バストを覆うための一対のカップ部と、バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部とを有する衣類において、一対の引寄部は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分と第2部分とを有している。第1部分は、第2部分より弱い伸縮性を有しており、カップ部を左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの脇側部分に固着され、第2部分は、左右方向に伸縮性を有しており、第1部分から前中心へ向けて延びて、一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する。
【0007】
このカップ部を有する衣類によれば、引寄部における第2部分が、左右方向に伸縮性を有するので、バストを前方向に引き寄せるように作用する。一方、引寄部における第1部分は、カップ部の脇側部分に固着されており、第2部分より伸縮性が弱いので、バストの脇側部分を押さえるように作用する。したがって、第2部分による引き寄せ力を、第1部分からバストの脇側部分へ効率よく伝えることができ、バストの造形性を高めることができる。
【0008】
また、第1部分によって、第2部分による引き寄せ力をバストに効率よく伝えるので、この第2部分による引き寄せ力が衣類における他の部分に伝わることを抑制することができ、衣類における他の部分による締め付け感を抑制することができる。例えば、バックベルト部を有するブラジャーにおいて、第2部分による引き寄せ力がバックベルト部に伝わることを抑制することができ、バックベルト部による締め付け感を抑制することができる。したがって、このカップ部を有する衣類によれば、バストの高い造形性と楽な着用感とを両立することができる。
【0009】
上記した引寄部における第2部分では、カップ部をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっていることが好ましい。これによれば、引寄部が下側からバストを押し上げるように作用するので、バストの造形性をより高めることができる。
【0010】
上記した引寄部における第2部分は、第1部分から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなしていることが好ましい。これによれば、第2部分の左右方向の長さが、上から下に向けて次第に短くなる。その結果、第2部分の伸縮性が上から下に向けて次第に弱くなることとなり、第2部分によってカップ部をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなることとなる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。
【0011】
上記したカップ部を有する衣類は、カップ部に連結する肩紐部を更に備え、上記した引寄部における第2部分の一端は、バージスラインの最下部近傍から、肩紐部の取付部近傍へ向けた略3/4までの範囲にかけて第1部分に縫着されており、引寄部における第2部分の他端は、左右のバージスラインの最下部を結ぶ最下線とバストトップとの垂線における最下線から略2/3までの範囲に対応する前中心の位置で、一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合することが好ましい。これによれば、第2部分が、第1部分から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなすこととなる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。
【0012】
上記したカップ部を有する衣類は、カップ部に連結する肩紐部を更に備え、上記したカップ部における脇側部分と中央部分との境界は、肩紐部の取付部近傍とバージスラインの最下部近傍とを結ぶラインであることが好ましい。これによれば、バストの寄せ上げに効果的なバストの脇側部分を効率よく押さえることができる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。また、上記したように、第2部分による引き寄せ力が衣類における他の部分に伝わることをより抑制することができ、衣類における他の部分による締め付け感をより抑制することができる。
【0013】
上記した引寄部は、第2部分における前中心側の端部に位置し、一対の引寄部における第2部分を互いに係合する係合部を更に有することが好ましい。これによれば、衣類を着用して第1部分によってバストの脇側部分を押さえた後に、第2部分を係合してバストの脇側部分から前中心へ向けて効率よくバストのみを引き寄せ、かつ押し上げることができる。したがって、バストの造形性をより高めることができると共に、衣類における他の部分による締め付け感をより抑制することができる。
【0014】
上記したカップ部を有する衣類は、引寄部における係合部を係止するために係止部を更に備えることが好ましい。これによれば、引寄部における係合部を係合しない着用において、係合部及び第2部分が邪魔にならないように係止することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、カップ部を有する衣類において、バストの高い造形性と楽な着用感との両立を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るブラジャーを示す斜視図である。
【図2】図1に示すブラジャーを分解して示す分解斜視図である。
【図3】図1に示す引寄部における係合部を拡大して示す図である。
【図4】図1に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図5】本発明の変形例1に係るブラジャーを示す図である。
【図6】図5に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図7】本発明の変形例2に係るブラジャーを示す図である。
【図8】図7に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図9】図7に示す係止部を拡大して示す図である。
【図10】本発明の変形例3に係るブラジャーを示す図である。
【図11】図10に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図12】本発明の変形例4に係るブラジャーを示す図である。
【図13】本発明の変形例5に係るブラジャーを示す図である。
【図14】図13に示すブラジャーの係合部を詳細に示す図である。
【図15】本発明の変形例6に係るブラジャーを示す図である。
【図16】図15に示すブラジャーの係合部を拡大して示す図である。
【図17】本発明の変形例7に係るブラジャーを示す図である。
【図18】図17に示すブラジャーの前中心部分を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明のカップ部を有する衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るブラジャーを示す斜視図であり、図2は、図1に示すブラジャーを分解して示す分解斜視図である。このブラジャー1は、本体部10と、一対の引寄部20と、一対の係止部30とを備えている。なお、ブラジャー1は左右略対称であるので、以下では左右の一方のみによって説明する。
【0019】
本体部10は、カップ部12と、土台部14と、バックベルト部16と、肩紐部18とを有している。
【0020】
カップ部12は、バストを覆うためのものであり、土台部14に支持されている。土台部14は、非伸縮性の布からなっており、カップ部12の下部から脇側にかけてカップ部12と縫着されている。土台部14の脇側には、バックベルト部16が縫着されている。バックベルト部16は、伸縮性の布からなっており、背中において連結することによって、土台部14及びカップ部12を支持するためのものである。また、カップ部12の脇側上部には、肩紐部18が縫着されている。肩紐部18は、伸縮性の布からなっており、肩を介してバックベルト部16に連結されることによって、カップ部12を支持するためのものである。
【0021】
また、カップ部12と土台部14との境界には、すなわち、バージスラインに沿ってカップワイヤー40が装着されている。なお、カップワイヤー40は必ずしも備えなくてもよい。また、カップ部12の表側には、引寄部20が設けられている。
【0022】
引寄部20は、バストを前中心に向けて引き寄せるためのものであり、第1部分22と、第2部分24と、係合部26とを有している。
【0023】
第1部分22は、カップ部12を左右方向に3分割してなる脇側部分12a、中央部分12b及び前中心部分12cのうちの脇側部分12aに縫着されている。例えば、第1部分22は、脇側部分12aの縁を一周するように縫着されている。この第1部分22の伸縮性は、第2部分24の伸縮性より弱くなっている。例えば、第1部分22には、第2部分よりSS曲線傾斜が小さい素材が適用されている。なお、第1部分22には、非伸縮性の部材が適用されてもよい。これにより、第1部分22は、バストの脇側部分を押さえるように作用する。
【0024】
本実施形態では、カップ部12において、肩紐部18の取付部12d近傍とバージスラインの最下部12e近傍とを結ぶラインを、脇側部分12aと中央部分12bとの境界としている。これにより、バストの寄せ上げに効果的なバストの脇側部分を効率よく押さえることができる。この第1部分22の前中心側には、第2部分24が縫着されている。
【0025】
第2部分24は、第1部分22から前中心へ向けて延びており、係合部20によって、左右の引寄部のうちのもう一方の第2部分と前中心で互いに係合可能になっている。この第2部分24は、カップ部12に対して遊離しており、左右方向に伸縮性を有している。これにより、第2部分24は、バストを前中心方向に引き寄せるように作用する。
【0026】
第2部分24の一端は、バージスラインの最下部12e近傍から、肩紐部18の取付部12d近傍へ向けた約3/4までの範囲12f近傍にかけて第1部分22に縫着されていることが好ましい。一方、第2部分24の他端、すなわち、係合部20は、左右のバージスラインの最下部12eを結ぶ最下線とバストトップ12gとの垂線における最下線から約2/3までの範囲12hに対応する前中心の位置で係合することが好ましい。
【0027】
換言すれば、第2部分24は、第1部分22から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿った略三角形をなしていることが好ましい。これにより、第2部分24の左右方向の長さが、図2に示す矢印の向きに、すなわち、上から下に向けて次第に短くなることとなる。その結果、第2部分24の左右方向の伸縮性が上から下に向けて次第に弱くなることとなる。なお、第2部分24は、伸縮性の異なる素材を上下方向に繋ぎ合わせることによって、左右方向の伸縮性を上から下に向けて次第に弱くなるようにしてもよい。これにより、第2部分24では、カップ部12をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなることとなり、第2部分24は、下側でバストを強く引き寄せて、かつ押し上げるように作用する。この第2部分24の前中心側の端部には、係合部26が連結されている。
【0028】
図3に、係合部26を拡大して示す。係合部26は、左右の引寄部20を前中心において係合するためのものであり、左右の係合部26はそれぞれ雄雌の関係を有している。係合部20には、図3(a)に示すように、フロントホックブラジャーに広く用いられるホックであって、90度回転させて上下方向に噛み合わせ、逆回転方向に90度戻すことによって固定するホックが適用可能である。また、図3(b)に示すように、係合部20には、肩紐部18とカップ部12やバックベルト部16との連結に広く用いられるZ金具(Zカンともいう。)と生地折り返し縫着によるZ金具受部との組み合わせなども適用可能である。
【0029】
本実施形態では、引寄部20における係合部26が係合していないときに、係止部30によって係合部26を係止・収納可能になっている。係止部30としては、ポケットが適用可能である。この場合、図4に示すように、係止部30は、伸縮性を有する布であり、カップ部12における前中心部分12cの表側に、脇側が開口するように縫着されている。このようにして、係止部30とカップ部12とからなるポケットが形成され、このポケットに係合部26及び第2部分24を収納することによって、係合部26及び第2部分24を係止することができる。
【0030】
このように、本実施形態のブラジャー1によれば、引寄部20における第2部分24が、左右方向に伸縮性を有するので、バストを前方向に引き寄せるように作用する。一方、引寄部20における第1部分22は、カップ部12の脇側部分12aに縫着されており、第2部分24より伸縮性が弱いので、バストの脇側部分を押さえるように作用する。したがって、第2部分24による引き寄せ力を、第1部分22からバストの脇側部分へ効率よく伝えることができ、バストの造形性を高めることができる。
【0031】
また、本実施形態のブラジャー1によれば、第2部分24によってカップ部12をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっているので、引寄部20が下側からバストを押し上げるように作用し、バストの造形性をより高めることができる。
【0032】
また、本実施形態のブラジャー1によれば、第1部分22によって、第2部分24による引き寄せ力をバストに効率よく伝えるので、第2部分24による引き寄せ力がバックベルト部16及び肩紐部18に伝わることを抑制することができ、バックベルト部16及び肩紐部18による締め付け感を抑制することができる。したがって、本実施形態のブラジャー1によれば、バストの高い造形性と楽な着用感とを両立することができる。
【0033】
更に、本実施形態のブラジャー1によれば、引寄部20に係合部26を備えているので、本体部10を着用して第1部分22によってバストの脇側部分を押さえた後に、第2部分24を係合してバストの脇側部分から前中心へ向けて効率よくバストのみを引き寄せ、かつ押し上げることができる。したがって、バストの造形性をより高めることができると共に、バックベルト部16及び肩紐部18による締め付け感をより抑制することができる。
【0034】
更に、本実施形態のブラジャー1によれば、係止部30を備えているので、引寄部20を係合しない着用において、すなわち、バストを引き寄せないときに、係合部26及び第2部分24が邪魔にならないように係止することができる。
【0035】
本実施形態では、係合部26としてホックを例示し、係止部30としてポケットを例示したが、上記したように、係合部26及び係止部30には、様々な態様が適用可能である。以下では、係合部及び係止部のいくつかの変形例を示す。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[係合部及び係止部の変形例1]
【0036】
図5は、本発明の変形例1に係るブラジャーを示す図であり、図6は、図5に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例1のブラジャー1Aは、ブラジャー1において係止部30に代えて係止部30Aを備える構成で上記した実施形態と異なっている。
【0037】
係止部30Aは、係止部30において、脇側の開口に加えて、前中心側にも開口を有している。これにより、引寄部20における係合部26及び第2部分24は、係止部30Aとカップ部12との間に係止された状態で係合することができる。また、係合部26の係合を解除した際には、引寄部20の戻ろうとする力によって、係合部26を係止部30Aの開口付近に自律的に係止させることができる。
[係合部及び係止部の変形例2]
【0038】
図7は、本発明の変形例2に係るブラジャーを示す図であり、図8は、図7に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例2のブラジャー1Bは、ブラジャー1において係止部30に代えて係止部30Bを備える構成で上記した実施形態と異なっている。
【0039】
図9に、係止部30Bを拡大して示す。係止部30Bは、係合部26と雌雄の関係を有する上記したホックや、上記したZ金具及びZ金具受部のうちの一方であり、カップ部12における前中心側の縁部に連結されている。例えば、係止部30Bは、カップ部12における前中心側の縁部に縫着されたタブに連結されている。このようにして、引寄部20における係合部26を係合しない着用において、係合部26及び第2部分24が邪魔にならないように係止することができる。
[係合部及び係止部の変形例3]
【0040】
図10は、本発明の変形例3に係るブラジャーを示す図であり、図11は、図10に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例3のブラジャー1Cは、ブラジャー1Aにおいて引寄部20に代えて引寄部20Cを備える構成で上記した変形例1と異なっている。
【0041】
引寄部20Cは、引寄部20において係合部26に代えて係合部26Cを備えている構成で引寄部20と異なっている。係合部26Cは、リボン状の紐であり、その一端部が第2部分24の前中心側の一端部に縫着されている。この変形例2では、左右の係合部26Cのリボン状の紐を互いに前中心で結ぶことによって係合可能となる。
【0042】
この変形例3でも、引寄部20Cにおける係合部26C及び第2部分24は、係止部30Aとカップ部12との間に係止された状態で係合することができる。また、係合部26Cの係合を解除した際には、引寄部20Cの戻ろうとする力によって、係合部26Cを係止部30Aの開口付近に自律的に係止させることができる。なお、この係止状態でも、係合部26Cを楽な着用感の位置で結ぶことが好ましい。
【0043】
また、この変形例3では、左右の係合部26Cを係合する際、結ぶ位置を調節することによってバストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例4]
【0044】
図12は、本発明の変形例4に係るブラジャーを示す図である。このブラジャー1Dは、ブラジャー1Cにおいて係止部30Aを備えない構成で上記した変形例3と異なっている。
【0045】
この変形例4では、引寄部20Cにおける係合部26Cが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Cの係合を解除した際には、上記したように、係合部26Cを楽な着用感の位置で結ぶことによって係止することができる。また、この変形例4でも、上記したように、左右の係合部26Cを係合する際、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例5]
【0046】
図13は、本発明の変形例5に係るブラジャーを示す図であり、図14は、図13に示すブラジャーの係合部を詳細に示す図である。この変形例5のブラジャー1Eは、ブラジャー1Dにおいて係合部27を更に備える構成で上記した変形例4と異なっている。
【0047】
係合部27は、リボン状の紐であり、その一端部が土台部14の前中心部に縫着されている。この変形例5では、係合部27のリボン状の紐と係合部26Cのリボン状の紐とを結ぶことによって係合可能となる。
【0048】
また、この変形例5では、引寄部20Cにおける係合部26Cと係合部27とが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Cと係合部27との係合を解除した際には、上記と同様に、係合部26Cと係合部27とを楽な着用感の位置で結ぶことによって係止することができる。また、この変形例5でも、上記したように、左右の係合部26と係合部27とを係合する際に結ぶ位置を調節したり、左右の係合部26同士を結んだりと、左右の係合部26と左右の係合部27との4本のリボン状の紐の組合せを変えることによってバストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例6]
【0049】
図15は、本発明の変形例6に係るブラジャーを示す図であり、図16は、図15に示すブラジャーの係合部を拡大して示す図である。この変形例6のブラジャー1Fは、ブラジャー1Dにおいて引寄部20Cに代えて引寄部20Fを備えている構成で変形例4と異なっている。
【0050】
引寄部20Fは、引寄部20Cにおいて係合部26Cに代えて係合部26Fを備えている構成で引寄部20Cと異なっている。係合部26Fは、上記したZ金具とZ金具受部、及びテープを含んでいる。例えば、左右の係合部26Fの一方は、テープを介して第2部分24に縫着されたZ金具を含み、左右の係合部26Fの一方は、第2部分24に一端が縫着されたテープの他端を折り返して縫着仕切りを設け、左右方向に並ぶ複数のZ金具受部を含む。
【0051】
この変形例6でも、引寄部20Fにおける係合部26Fが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Fの係合を解除した際には、係合部26Fを楽な着用感の位置で係合することによって係止することができる。この変形例6では、係合部26Fにおける左右方向に並ぶ複数のZ金具受部の何れを選択するかによって、バストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例7]
【0052】
図17は、本発明の変形例7に係るブラジャーを示す図である。このブラジャー1Gは、ブラジャー1において引寄部20に代えて引寄部20Gを備えており、係止部30を備えない構成で本実施形態と異なっている。
【0053】
引寄部20Gは、引寄部20において係合部26を備えない構成で引寄部20と異なっている。この引寄部20Gでは、左右の第2部分24の端部が前中心で縫着されている。なお、図18(a)に示すように、この縫着部は、リボン等の飾り51を用いて土台部14に係止されることが好ましい。これにより、引寄部20の位置を安定させることができる。
【0054】
また、図18(b)に示すように、左右の第2部分24が、リング状の飾り52を介して前中心で係合していてもよい。この場合、左右の第2部分24の端部は、リング状の飾り52に折り返し縫着されていればよい。
【0055】
なお、本発明は上記した本実施形態及び変形例に限定されることなく種々の変形が可能である。本実施形態及び変形例では、カップワイヤー40を備えるブラジャーを例示したが、本実施形態及び変形例の特徴は、上記したように、カップワイヤーを備えないノンワイヤータイプのブラジャーにも適用可能である。
【0056】
また、本実施形態及び変形例では、バックベルト部16の後端をホック等で掛け留めするタイプのブラジャーを例示したが、本実施形態及び変形例の特徴は、前中心において土台部14の左右を分離してホック等で掛け留めするフロントホックタイプのブラジャーにも適用可能である。
【0057】
また、本実施形態及び変形例の特徴は、フルカップブラジャー、3/4カップブラジャー及び1/2カップブラジャー等のすべてのタイプのブラジャーに適用可能である。
【0058】
また、本実施形態及び変形例の特徴は、ブラジャー以外でも、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスーツ、カップ付きテディ、水着等のようにカップ部を備える衣類であればすべてに適用可能である。
【実施例1】
【0059】
図1に示す本発明の実施形態のブラジャー1を実施例として製作し、10歳代後半〜40歳代のモニタ16名による評価を行った。この評価では、実施例と従来品との対比評価を行った。
【0060】
ここで、本実施例に対して対比を行った従来品は、出願人及び他社の商品であって、いずれも10歳代後半〜40歳代の女性に好まれているものであり、高い造形性を有するブラジャーにおける主要な商品である。これらの従来品の特徴及び仕様は次のとおりである。
従来品A:「楽な造形タイプ」とされており、アンダーの締め付けが弱いと共にバックベルト部がヘム(無縫製)で楽な着心地感を比較的優先し、自然な造形性によりきれいなバストラインに整えるタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備えない。
従来品B:「脇スッキリでバストアップタイプ」とされており、バック脇をしっかりサポートしてバストアップさせる、すなわち、寄せ・上げ・脇押さえ等のバスト造形性を比較的優先するタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備える。
従来品C:「脇スッキリで谷間メイクアップ」とされており、バック脇のシートとカップ脇のパネルとでサイドからすっきりさせて、谷間をつくる比較的バスト造形性を優先するタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備える。
【0061】
本評価では、それぞれ、本発明の実施例と各従来品とを対比して、どちらが優れていると感じたかを問うた。この評価結果を表1に示す。表1では、本発明の実施例が優れているとの回答を丸印で、どちらともいえないとの回答を三角印で、従来品の方がよいとの回答をばつ印で示している。
【表1】
【0062】
この評価結果によれば、造形性、すなわち、バストの形が、従来の造形機能を有するブラジャーを着けた場合よりも良くなったと感じる人数が、どの製品に対しても多かった。この造形性の優劣において着目すべきは、全年齢層において造形性で評価が高い従来品B及びCよりも本発明の実施例の評価が高い点である。
【0063】
また、着用感、すなわち、着け心地が、従来のブラジャーを着けた場合よりも楽で快適と感じる人数が、どの製品に対しても多かった。この着用感の優劣において着目すべきは、楽な造形性で快適な着心地として評価が高い従来品Aよりも本発明の実施例の評価が高い点である。
【0064】
このように、この評価結果によれば、本発明の実施例は、高い造形性と楽な着用感とを両立するブラジャーであると言える。更に、各従来品よりも本発明の実施例を着用したいと感じる人数が多く、10歳代後半〜40歳代の幅広い年齢層に好評を得た。
【符号の説明】
【0065】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…ブラジャー(カップ部を有する衣類)、10…本体部、12…カップ部、12a…脇側部分、12b…中央部分、12c…前中心部分、12d…肩紐部の取付部、12e…バージスラインの最下部、12f…範囲、12g…バストトップ、12h…範囲、14…土台部、16…バックベルト部、18…肩紐部、20,20C,20F,20G…引寄部、22…第1部分、24…第2部分、26,26C,26F,27…係合部、30,30A,30B…係止部、40…カップワイヤー、51…リボン状の飾り、52…リング状の飾り。
【技術分野】
【0001】
本発明は、バストを覆うためのカップ部を有する衣類に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜3には、バストを覆うためのカップ部を有する衣類として、ブラジャーが開示されている。これらのブラジャーは、バストの寄せ効果や押し上げ効果を高めるために、左右のカップ部を前中心に向かって寄せるための寄せ部材を備えている。この寄せ部材は、一端をカップ脇部及び土台部に固着し、他端を前中心部に向かって幅が狭くなるように延長させて互いに結合している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−321249号公報
【特許文献2】登録実用新案第3118029号公報
【特許文献3】登録実用新案第3118931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、カップ部を有する衣類において、バストの寄せ上げ等の造形性を高めると、バスト以外の部分においても強い締め付け感をユーザに与えることがある。例えば、特許文献1〜3に記載のブラジャーでも、バックベルト部の縫着部及び肩紐部の縫着部において寄せ部材を縫着しているので、バックベルト部や肩紐部において締め付け感をユーザに与えてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、バストの高い造形性と楽な着用感との両立を可能とするカップ部を有する衣類を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカップ部を有する衣類は、バストを覆うための一対のカップ部と、バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部とを有する衣類において、一対の引寄部は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分と第2部分とを有している。第1部分は、第2部分より弱い伸縮性を有しており、カップ部を左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの脇側部分に固着され、第2部分は、左右方向に伸縮性を有しており、第1部分から前中心へ向けて延びて、一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する。
【0007】
このカップ部を有する衣類によれば、引寄部における第2部分が、左右方向に伸縮性を有するので、バストを前方向に引き寄せるように作用する。一方、引寄部における第1部分は、カップ部の脇側部分に固着されており、第2部分より伸縮性が弱いので、バストの脇側部分を押さえるように作用する。したがって、第2部分による引き寄せ力を、第1部分からバストの脇側部分へ効率よく伝えることができ、バストの造形性を高めることができる。
【0008】
また、第1部分によって、第2部分による引き寄せ力をバストに効率よく伝えるので、この第2部分による引き寄せ力が衣類における他の部分に伝わることを抑制することができ、衣類における他の部分による締め付け感を抑制することができる。例えば、バックベルト部を有するブラジャーにおいて、第2部分による引き寄せ力がバックベルト部に伝わることを抑制することができ、バックベルト部による締め付け感を抑制することができる。したがって、このカップ部を有する衣類によれば、バストの高い造形性と楽な着用感とを両立することができる。
【0009】
上記した引寄部における第2部分では、カップ部をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっていることが好ましい。これによれば、引寄部が下側からバストを押し上げるように作用するので、バストの造形性をより高めることができる。
【0010】
上記した引寄部における第2部分は、第1部分から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなしていることが好ましい。これによれば、第2部分の左右方向の長さが、上から下に向けて次第に短くなる。その結果、第2部分の伸縮性が上から下に向けて次第に弱くなることとなり、第2部分によってカップ部をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなることとなる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。
【0011】
上記したカップ部を有する衣類は、カップ部に連結する肩紐部を更に備え、上記した引寄部における第2部分の一端は、バージスラインの最下部近傍から、肩紐部の取付部近傍へ向けた略3/4までの範囲にかけて第1部分に縫着されており、引寄部における第2部分の他端は、左右のバージスラインの最下部を結ぶ最下線とバストトップとの垂線における最下線から略2/3までの範囲に対応する前中心の位置で、一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合することが好ましい。これによれば、第2部分が、第1部分から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなすこととなる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。
【0012】
上記したカップ部を有する衣類は、カップ部に連結する肩紐部を更に備え、上記したカップ部における脇側部分と中央部分との境界は、肩紐部の取付部近傍とバージスラインの最下部近傍とを結ぶラインであることが好ましい。これによれば、バストの寄せ上げに効果的なバストの脇側部分を効率よく押さえることができる。したがって、上記したように、バストの造形性をより高めることができる。また、上記したように、第2部分による引き寄せ力が衣類における他の部分に伝わることをより抑制することができ、衣類における他の部分による締め付け感をより抑制することができる。
【0013】
上記した引寄部は、第2部分における前中心側の端部に位置し、一対の引寄部における第2部分を互いに係合する係合部を更に有することが好ましい。これによれば、衣類を着用して第1部分によってバストの脇側部分を押さえた後に、第2部分を係合してバストの脇側部分から前中心へ向けて効率よくバストのみを引き寄せ、かつ押し上げることができる。したがって、バストの造形性をより高めることができると共に、衣類における他の部分による締め付け感をより抑制することができる。
【0014】
上記したカップ部を有する衣類は、引寄部における係合部を係止するために係止部を更に備えることが好ましい。これによれば、引寄部における係合部を係合しない着用において、係合部及び第2部分が邪魔にならないように係止することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、カップ部を有する衣類において、バストの高い造形性と楽な着用感との両立を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るブラジャーを示す斜視図である。
【図2】図1に示すブラジャーを分解して示す分解斜視図である。
【図3】図1に示す引寄部における係合部を拡大して示す図である。
【図4】図1に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図5】本発明の変形例1に係るブラジャーを示す図である。
【図6】図5に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図7】本発明の変形例2に係るブラジャーを示す図である。
【図8】図7に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図9】図7に示す係止部を拡大して示す図である。
【図10】本発明の変形例3に係るブラジャーを示す図である。
【図11】図10に示すブラジャーの係止状態を示す図である。
【図12】本発明の変形例4に係るブラジャーを示す図である。
【図13】本発明の変形例5に係るブラジャーを示す図である。
【図14】図13に示すブラジャーの係合部を詳細に示す図である。
【図15】本発明の変形例6に係るブラジャーを示す図である。
【図16】図15に示すブラジャーの係合部を拡大して示す図である。
【図17】本発明の変形例7に係るブラジャーを示す図である。
【図18】図17に示すブラジャーの前中心部分を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明のカップ部を有する衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るブラジャーを示す斜視図であり、図2は、図1に示すブラジャーを分解して示す分解斜視図である。このブラジャー1は、本体部10と、一対の引寄部20と、一対の係止部30とを備えている。なお、ブラジャー1は左右略対称であるので、以下では左右の一方のみによって説明する。
【0019】
本体部10は、カップ部12と、土台部14と、バックベルト部16と、肩紐部18とを有している。
【0020】
カップ部12は、バストを覆うためのものであり、土台部14に支持されている。土台部14は、非伸縮性の布からなっており、カップ部12の下部から脇側にかけてカップ部12と縫着されている。土台部14の脇側には、バックベルト部16が縫着されている。バックベルト部16は、伸縮性の布からなっており、背中において連結することによって、土台部14及びカップ部12を支持するためのものである。また、カップ部12の脇側上部には、肩紐部18が縫着されている。肩紐部18は、伸縮性の布からなっており、肩を介してバックベルト部16に連結されることによって、カップ部12を支持するためのものである。
【0021】
また、カップ部12と土台部14との境界には、すなわち、バージスラインに沿ってカップワイヤー40が装着されている。なお、カップワイヤー40は必ずしも備えなくてもよい。また、カップ部12の表側には、引寄部20が設けられている。
【0022】
引寄部20は、バストを前中心に向けて引き寄せるためのものであり、第1部分22と、第2部分24と、係合部26とを有している。
【0023】
第1部分22は、カップ部12を左右方向に3分割してなる脇側部分12a、中央部分12b及び前中心部分12cのうちの脇側部分12aに縫着されている。例えば、第1部分22は、脇側部分12aの縁を一周するように縫着されている。この第1部分22の伸縮性は、第2部分24の伸縮性より弱くなっている。例えば、第1部分22には、第2部分よりSS曲線傾斜が小さい素材が適用されている。なお、第1部分22には、非伸縮性の部材が適用されてもよい。これにより、第1部分22は、バストの脇側部分を押さえるように作用する。
【0024】
本実施形態では、カップ部12において、肩紐部18の取付部12d近傍とバージスラインの最下部12e近傍とを結ぶラインを、脇側部分12aと中央部分12bとの境界としている。これにより、バストの寄せ上げに効果的なバストの脇側部分を効率よく押さえることができる。この第1部分22の前中心側には、第2部分24が縫着されている。
【0025】
第2部分24は、第1部分22から前中心へ向けて延びており、係合部20によって、左右の引寄部のうちのもう一方の第2部分と前中心で互いに係合可能になっている。この第2部分24は、カップ部12に対して遊離しており、左右方向に伸縮性を有している。これにより、第2部分24は、バストを前中心方向に引き寄せるように作用する。
【0026】
第2部分24の一端は、バージスラインの最下部12e近傍から、肩紐部18の取付部12d近傍へ向けた約3/4までの範囲12f近傍にかけて第1部分22に縫着されていることが好ましい。一方、第2部分24の他端、すなわち、係合部20は、左右のバージスラインの最下部12eを結ぶ最下線とバストトップ12gとの垂線における最下線から約2/3までの範囲12hに対応する前中心の位置で係合することが好ましい。
【0027】
換言すれば、第2部分24は、第1部分22から前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿った略三角形をなしていることが好ましい。これにより、第2部分24の左右方向の長さが、図2に示す矢印の向きに、すなわち、上から下に向けて次第に短くなることとなる。その結果、第2部分24の左右方向の伸縮性が上から下に向けて次第に弱くなることとなる。なお、第2部分24は、伸縮性の異なる素材を上下方向に繋ぎ合わせることによって、左右方向の伸縮性を上から下に向けて次第に弱くなるようにしてもよい。これにより、第2部分24では、カップ部12をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなることとなり、第2部分24は、下側でバストを強く引き寄せて、かつ押し上げるように作用する。この第2部分24の前中心側の端部には、係合部26が連結されている。
【0028】
図3に、係合部26を拡大して示す。係合部26は、左右の引寄部20を前中心において係合するためのものであり、左右の係合部26はそれぞれ雄雌の関係を有している。係合部20には、図3(a)に示すように、フロントホックブラジャーに広く用いられるホックであって、90度回転させて上下方向に噛み合わせ、逆回転方向に90度戻すことによって固定するホックが適用可能である。また、図3(b)に示すように、係合部20には、肩紐部18とカップ部12やバックベルト部16との連結に広く用いられるZ金具(Zカンともいう。)と生地折り返し縫着によるZ金具受部との組み合わせなども適用可能である。
【0029】
本実施形態では、引寄部20における係合部26が係合していないときに、係止部30によって係合部26を係止・収納可能になっている。係止部30としては、ポケットが適用可能である。この場合、図4に示すように、係止部30は、伸縮性を有する布であり、カップ部12における前中心部分12cの表側に、脇側が開口するように縫着されている。このようにして、係止部30とカップ部12とからなるポケットが形成され、このポケットに係合部26及び第2部分24を収納することによって、係合部26及び第2部分24を係止することができる。
【0030】
このように、本実施形態のブラジャー1によれば、引寄部20における第2部分24が、左右方向に伸縮性を有するので、バストを前方向に引き寄せるように作用する。一方、引寄部20における第1部分22は、カップ部12の脇側部分12aに縫着されており、第2部分24より伸縮性が弱いので、バストの脇側部分を押さえるように作用する。したがって、第2部分24による引き寄せ力を、第1部分22からバストの脇側部分へ効率よく伝えることができ、バストの造形性を高めることができる。
【0031】
また、本実施形態のブラジャー1によれば、第2部分24によってカップ部12をバスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっているので、引寄部20が下側からバストを押し上げるように作用し、バストの造形性をより高めることができる。
【0032】
また、本実施形態のブラジャー1によれば、第1部分22によって、第2部分24による引き寄せ力をバストに効率よく伝えるので、第2部分24による引き寄せ力がバックベルト部16及び肩紐部18に伝わることを抑制することができ、バックベルト部16及び肩紐部18による締め付け感を抑制することができる。したがって、本実施形態のブラジャー1によれば、バストの高い造形性と楽な着用感とを両立することができる。
【0033】
更に、本実施形態のブラジャー1によれば、引寄部20に係合部26を備えているので、本体部10を着用して第1部分22によってバストの脇側部分を押さえた後に、第2部分24を係合してバストの脇側部分から前中心へ向けて効率よくバストのみを引き寄せ、かつ押し上げることができる。したがって、バストの造形性をより高めることができると共に、バックベルト部16及び肩紐部18による締め付け感をより抑制することができる。
【0034】
更に、本実施形態のブラジャー1によれば、係止部30を備えているので、引寄部20を係合しない着用において、すなわち、バストを引き寄せないときに、係合部26及び第2部分24が邪魔にならないように係止することができる。
【0035】
本実施形態では、係合部26としてホックを例示し、係止部30としてポケットを例示したが、上記したように、係合部26及び係止部30には、様々な態様が適用可能である。以下では、係合部及び係止部のいくつかの変形例を示す。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[係合部及び係止部の変形例1]
【0036】
図5は、本発明の変形例1に係るブラジャーを示す図であり、図6は、図5に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例1のブラジャー1Aは、ブラジャー1において係止部30に代えて係止部30Aを備える構成で上記した実施形態と異なっている。
【0037】
係止部30Aは、係止部30において、脇側の開口に加えて、前中心側にも開口を有している。これにより、引寄部20における係合部26及び第2部分24は、係止部30Aとカップ部12との間に係止された状態で係合することができる。また、係合部26の係合を解除した際には、引寄部20の戻ろうとする力によって、係合部26を係止部30Aの開口付近に自律的に係止させることができる。
[係合部及び係止部の変形例2]
【0038】
図7は、本発明の変形例2に係るブラジャーを示す図であり、図8は、図7に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例2のブラジャー1Bは、ブラジャー1において係止部30に代えて係止部30Bを備える構成で上記した実施形態と異なっている。
【0039】
図9に、係止部30Bを拡大して示す。係止部30Bは、係合部26と雌雄の関係を有する上記したホックや、上記したZ金具及びZ金具受部のうちの一方であり、カップ部12における前中心側の縁部に連結されている。例えば、係止部30Bは、カップ部12における前中心側の縁部に縫着されたタブに連結されている。このようにして、引寄部20における係合部26を係合しない着用において、係合部26及び第2部分24が邪魔にならないように係止することができる。
[係合部及び係止部の変形例3]
【0040】
図10は、本発明の変形例3に係るブラジャーを示す図であり、図11は、図10に示すブラジャーの係止状態を示す図である。この変形例3のブラジャー1Cは、ブラジャー1Aにおいて引寄部20に代えて引寄部20Cを備える構成で上記した変形例1と異なっている。
【0041】
引寄部20Cは、引寄部20において係合部26に代えて係合部26Cを備えている構成で引寄部20と異なっている。係合部26Cは、リボン状の紐であり、その一端部が第2部分24の前中心側の一端部に縫着されている。この変形例2では、左右の係合部26Cのリボン状の紐を互いに前中心で結ぶことによって係合可能となる。
【0042】
この変形例3でも、引寄部20Cにおける係合部26C及び第2部分24は、係止部30Aとカップ部12との間に係止された状態で係合することができる。また、係合部26Cの係合を解除した際には、引寄部20Cの戻ろうとする力によって、係合部26Cを係止部30Aの開口付近に自律的に係止させることができる。なお、この係止状態でも、係合部26Cを楽な着用感の位置で結ぶことが好ましい。
【0043】
また、この変形例3では、左右の係合部26Cを係合する際、結ぶ位置を調節することによってバストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例4]
【0044】
図12は、本発明の変形例4に係るブラジャーを示す図である。このブラジャー1Dは、ブラジャー1Cにおいて係止部30Aを備えない構成で上記した変形例3と異なっている。
【0045】
この変形例4では、引寄部20Cにおける係合部26Cが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Cの係合を解除した際には、上記したように、係合部26Cを楽な着用感の位置で結ぶことによって係止することができる。また、この変形例4でも、上記したように、左右の係合部26Cを係合する際、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例5]
【0046】
図13は、本発明の変形例5に係るブラジャーを示す図であり、図14は、図13に示すブラジャーの係合部を詳細に示す図である。この変形例5のブラジャー1Eは、ブラジャー1Dにおいて係合部27を更に備える構成で上記した変形例4と異なっている。
【0047】
係合部27は、リボン状の紐であり、その一端部が土台部14の前中心部に縫着されている。この変形例5では、係合部27のリボン状の紐と係合部26Cのリボン状の紐とを結ぶことによって係合可能となる。
【0048】
また、この変形例5では、引寄部20Cにおける係合部26Cと係合部27とが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Cと係合部27との係合を解除した際には、上記と同様に、係合部26Cと係合部27とを楽な着用感の位置で結ぶことによって係止することができる。また、この変形例5でも、上記したように、左右の係合部26と係合部27とを係合する際に結ぶ位置を調節したり、左右の係合部26同士を結んだりと、左右の係合部26と左右の係合部27との4本のリボン状の紐の組合せを変えることによってバストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例6]
【0049】
図15は、本発明の変形例6に係るブラジャーを示す図であり、図16は、図15に示すブラジャーの係合部を拡大して示す図である。この変形例6のブラジャー1Fは、ブラジャー1Dにおいて引寄部20Cに代えて引寄部20Fを備えている構成で変形例4と異なっている。
【0050】
引寄部20Fは、引寄部20Cにおいて係合部26Cに代えて係合部26Fを備えている構成で引寄部20Cと異なっている。係合部26Fは、上記したZ金具とZ金具受部、及びテープを含んでいる。例えば、左右の係合部26Fの一方は、テープを介して第2部分24に縫着されたZ金具を含み、左右の係合部26Fの一方は、第2部分24に一端が縫着されたテープの他端を折り返して縫着仕切りを設け、左右方向に並ぶ複数のZ金具受部を含む。
【0051】
この変形例6でも、引寄部20Fにおける係合部26Fが、係止手段としての機能を有している。例えば、係合部26Fの係合を解除した際には、係合部26Fを楽な着用感の位置で係合することによって係止することができる。この変形例6では、係合部26Fにおける左右方向に並ぶ複数のZ金具受部の何れを選択するかによって、バストの引き寄せ度合い、すなわち、バストの造形度合いを調節することができる。
[係合部及び係止部の変形例7]
【0052】
図17は、本発明の変形例7に係るブラジャーを示す図である。このブラジャー1Gは、ブラジャー1において引寄部20に代えて引寄部20Gを備えており、係止部30を備えない構成で本実施形態と異なっている。
【0053】
引寄部20Gは、引寄部20において係合部26を備えない構成で引寄部20と異なっている。この引寄部20Gでは、左右の第2部分24の端部が前中心で縫着されている。なお、図18(a)に示すように、この縫着部は、リボン等の飾り51を用いて土台部14に係止されることが好ましい。これにより、引寄部20の位置を安定させることができる。
【0054】
また、図18(b)に示すように、左右の第2部分24が、リング状の飾り52を介して前中心で係合していてもよい。この場合、左右の第2部分24の端部は、リング状の飾り52に折り返し縫着されていればよい。
【0055】
なお、本発明は上記した本実施形態及び変形例に限定されることなく種々の変形が可能である。本実施形態及び変形例では、カップワイヤー40を備えるブラジャーを例示したが、本実施形態及び変形例の特徴は、上記したように、カップワイヤーを備えないノンワイヤータイプのブラジャーにも適用可能である。
【0056】
また、本実施形態及び変形例では、バックベルト部16の後端をホック等で掛け留めするタイプのブラジャーを例示したが、本実施形態及び変形例の特徴は、前中心において土台部14の左右を分離してホック等で掛け留めするフロントホックタイプのブラジャーにも適用可能である。
【0057】
また、本実施形態及び変形例の特徴は、フルカップブラジャー、3/4カップブラジャー及び1/2カップブラジャー等のすべてのタイプのブラジャーに適用可能である。
【0058】
また、本実施形態及び変形例の特徴は、ブラジャー以外でも、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスーツ、カップ付きテディ、水着等のようにカップ部を備える衣類であればすべてに適用可能である。
【実施例1】
【0059】
図1に示す本発明の実施形態のブラジャー1を実施例として製作し、10歳代後半〜40歳代のモニタ16名による評価を行った。この評価では、実施例と従来品との対比評価を行った。
【0060】
ここで、本実施例に対して対比を行った従来品は、出願人及び他社の商品であって、いずれも10歳代後半〜40歳代の女性に好まれているものであり、高い造形性を有するブラジャーにおける主要な商品である。これらの従来品の特徴及び仕様は次のとおりである。
従来品A:「楽な造形タイプ」とされており、アンダーの締め付けが弱いと共にバックベルト部がヘム(無縫製)で楽な着心地感を比較的優先し、自然な造形性によりきれいなバストラインに整えるタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備えない。
従来品B:「脇スッキリでバストアップタイプ」とされており、バック脇をしっかりサポートしてバストアップさせる、すなわち、寄せ・上げ・脇押さえ等のバスト造形性を比較的優先するタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備える。
従来品C:「脇スッキリで谷間メイクアップ」とされており、バック脇のシートとカップ脇のパネルとでサイドからすっきりさせて、谷間をつくる比較的バスト造形性を優先するタイプである。3/4カップタイプであり、パッドを備える。
【0061】
本評価では、それぞれ、本発明の実施例と各従来品とを対比して、どちらが優れていると感じたかを問うた。この評価結果を表1に示す。表1では、本発明の実施例が優れているとの回答を丸印で、どちらともいえないとの回答を三角印で、従来品の方がよいとの回答をばつ印で示している。
【表1】
【0062】
この評価結果によれば、造形性、すなわち、バストの形が、従来の造形機能を有するブラジャーを着けた場合よりも良くなったと感じる人数が、どの製品に対しても多かった。この造形性の優劣において着目すべきは、全年齢層において造形性で評価が高い従来品B及びCよりも本発明の実施例の評価が高い点である。
【0063】
また、着用感、すなわち、着け心地が、従来のブラジャーを着けた場合よりも楽で快適と感じる人数が、どの製品に対しても多かった。この着用感の優劣において着目すべきは、楽な造形性で快適な着心地として評価が高い従来品Aよりも本発明の実施例の評価が高い点である。
【0064】
このように、この評価結果によれば、本発明の実施例は、高い造形性と楽な着用感とを両立するブラジャーであると言える。更に、各従来品よりも本発明の実施例を着用したいと感じる人数が多く、10歳代後半〜40歳代の幅広い年齢層に好評を得た。
【符号の説明】
【0065】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…ブラジャー(カップ部を有する衣類)、10…本体部、12…カップ部、12a…脇側部分、12b…中央部分、12c…前中心部分、12d…肩紐部の取付部、12e…バージスラインの最下部、12f…範囲、12g…バストトップ、12h…範囲、14…土台部、16…バックベルト部、18…肩紐部、20,20C,20F,20G…引寄部、22…第1部分、24…第2部分、26,26C,26F,27…係合部、30,30A,30B…係止部、40…カップワイヤー、51…リボン状の飾り、52…リング状の飾り。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バストを覆うための一対のカップ部と、前記バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部とを有する衣類において、
前記一対の引寄部は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分と第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2部分より弱い伸縮性を有しており、前記カップ部を前記左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの前記脇側部分に固着され、
前記第2部分は、前記左右方向に伸縮性を有しており、前記第1部分から前記前中心へ向けて延びて、前記一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する、
カップ部を有する衣類。
【請求項2】
前記引寄部における前記第2部分では、前記カップ部を前記バスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっている、
請求項1に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項3】
前記引寄部における前記第2部分は、前記第1部分から前記前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなしている、
請求項2に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項4】
前記カップ部に連結する肩紐部を更に備え、
前記引寄部における前記第2部分の一端は、前記バージスラインの最下部近傍から、前記肩紐部の取付部近傍へ向けた略3/4までの範囲にかけて前記第1部分に縫着されており、
前記引寄部における前記第2部分の他端は、左右のバージスラインの最下部を結ぶ最下線とバストトップとの垂線における前記最下線から略2/3までの範囲に対応する前記前中心の位置で、前記一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する、
請求項3に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項5】
前記カップ部に連結する肩紐部を更に備え、
前記カップ部における前記脇側部分と前記中央部分との境界は、前記肩紐部の取付部近傍とバージスラインの最下部近傍とを結ぶラインである、
請求項1に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項6】
前記引寄部は、前記第2部分における前中心側の端部に位置し、前記一対の引寄部における前記第2部分を互いに係合する係合部を更に有する、
請求項1〜5の何れか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項7】
前記引寄部における前記係合部を係止するために係止部を更に備える、
請求項6に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項1】
バストを覆うための一対のカップ部と、前記バストを前中心に向けて引き寄せるための一対の引寄部とを有する衣類において、
前記一対の引寄部は、それぞれ、左右方向に連結する第1部分と第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記第2部分より弱い伸縮性を有しており、前記カップ部を前記左右方向に分割してなる脇側部分、中央部分及び前中心部分のうちの前記脇側部分に固着され、
前記第2部分は、前記左右方向に伸縮性を有しており、前記第1部分から前記前中心へ向けて延びて、前記一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する、
カップ部を有する衣類。
【請求項2】
前記引寄部における前記第2部分では、前記カップ部を前記バスト側に押えつける力が上から下に向けて次第に強くなっている、
請求項1に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項3】
前記引寄部における前記第2部分は、前記第1部分から前記前中心に向けて次第に幅が狭くなるように、底辺がバージスラインに沿う略三角形をなしている、
請求項2に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項4】
前記カップ部に連結する肩紐部を更に備え、
前記引寄部における前記第2部分の一端は、前記バージスラインの最下部近傍から、前記肩紐部の取付部近傍へ向けた略3/4までの範囲にかけて前記第1部分に縫着されており、
前記引寄部における前記第2部分の他端は、左右のバージスラインの最下部を結ぶ最下線とバストトップとの垂線における前記最下線から略2/3までの範囲に対応する前記前中心の位置で、前記一対の引寄部におけるもう一つの第2部分と互いに係合する、
請求項3に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項5】
前記カップ部に連結する肩紐部を更に備え、
前記カップ部における前記脇側部分と前記中央部分との境界は、前記肩紐部の取付部近傍とバージスラインの最下部近傍とを結ぶラインである、
請求項1に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項6】
前記引寄部は、前記第2部分における前中心側の端部に位置し、前記一対の引寄部における前記第2部分を互いに係合する係合部を更に有する、
請求項1〜5の何れか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項7】
前記引寄部における前記係合部を係止するために係止部を更に備える、
請求項6に記載のカップ部を有する衣類。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−236132(P2010−236132A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85558(P2009−85558)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(306033379)株式会社ワコール (116)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(306033379)株式会社ワコール (116)
【Fターム(参考)】
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