説明

カバーレイ及びカバーレイ積層体

【課題】電子回路基板等への、より均一かつ効率的な被覆を達成する、カバーレイ及びカバーレイ積層体の提供。
【解決手段】接着層及びカバー層を有し、該接着層が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有するカバーレイである。また、カバーレイ及び担持体が積層されてなり、該カバーレイは接着層及びカバー層を含み、該接着層の、前記担持体と接する面が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有するカバーレイ積層体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カバーレイ及びカバーレイ積層体に関する。本発明は、電子回路基板等に好適に適用される、カバーレイ及びその積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子回路基板表面は、一般に、導電パターン部の絶縁性確保や導電パターン部の保護を目的として、カバーレイで被覆される(特許文献1、特許文献2等参照)。従来用いられているカバーレイとしては、例えば、ポリイミド等からなるカバー層と、該カバー層の一方の面に設けられ、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等を含む接着層と、からなるカバーレイが挙げられる。かかるカバーレイは、通常、接着層側に離型シートが設けられたカバーレイ積層体として保存・運搬される。これは、該カバーレイが、通常ロール状態で保存・運搬されるため、その際のブロッキングの防止や、取り扱い性の向上等を目的としたものである。そして電子回路基板表面へカバーレイを被覆する際には、通常、離型シートから該カバーレイを剥離し、このカバーレイを、接着層側が電子回路基板表面に接触するように被覆する。被覆する際には、まず、電子回路基板表面の導電パターンの端子部に対応するようにカバーレイに開口部を形成する。その後、このカバーレイの開口部を、前記端子部に位置合わせしながら、カバーレイの接着層を内側に向けた状態で、カバーレイと電子回路基板とを所定温度まで加熱する。その後、熱プレス等の加工を施すことにより、電子回路基板表面へのカバーレイの被覆が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−273434号公報
【特許文献2】特公平3−282285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、所定温度まで加熱されると、カバーレイは熱によって曲がってしまう。よって、カバーレイの接着層を電子回路基板側に向けた状態で、カバーレイと電子回路基板とが所定温度まで加熱されると、カバーレイの変形により、その接着層の相当面積以上が、熱プレス等による加工前に、電子回路基板表面に接触してしまうことがあった。接着層の相当面積以上が電子回路基板に接触してしまうと、しわになった状態で、該接着層が電子回路基板に粘着してしまうことがある。このように粘着した状態のまま熱プレス等の加工が施されると、泡噛み(air entrapment)が発生し、よい状態での被覆が達成されないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のカバーレイは、接着層及びカバー層を有し、該接着層のカバー層と接する面とは反対側の面が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有する。前記Raが、0.40μm<Ra<1.20μm、前記Rpが、5.00μm<Rp、かつ、前記Rzが、10.00μm<Rzであるのが好ましい。また前記Raが、0.40μm<Ra<1.20μm、前記Rpが、6.00μm<Rp、かつ、前記Rzが、10.00μm<Rzであるのがより好ましい。
【0006】
本発明の別の態様としては、表面に0.40μm<Ra<2.00μm、Rp<10.00μm、かつ、9.00μm<Rzの表面粗さで規定される凹凸が形成された担持体に、接着層及びカバー層を有する積層体を、該接着層を前記担持体の表面凹凸が形成された面に向けて貼り合わせ、該接着層に前記担持体の凹凸を転写して得られる前記カバーレイである。前記担持体が離型紙であるのが好ましい。
【0007】
本発明の別の態様としては、少なくとも、カバーレイ及び担持体が積層されてなり、該カバーレイは接着層及びカバー層を含み、該接着層の、前記担持体と接する面が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有する、カバーレイ積層体である。前記担持体は、前記接着層と接する面が、0.50μm<Ra<2.00μm、Rp<10.00μm、かつ、10.00μm<Rzで規定される表面粗さの離型シートであるのが好ましい。また、前記担持体が、離型紙であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、前述の従来の問題点に鑑みてなされたものである。カバーレイの接着層表面に所定の表面粗さを持たせたことによって、電子回路基板等への、より均一かつ効率的な被覆が達成される、カバーレイ及びカバーレイ積層体が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
[カバーレイ]
本発明のカバーレイは、接着層、及び、カバー層を有し、必要に応じてその他の層を有する。前記接着層は、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有する。
【0010】
<接着層>
前記接着層は、接着剤を含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。
【0011】
<<接着剤>>
前記接着剤に用いられる樹脂の種類としては、特に制限はなく、通常、カバーレイにおいて用いられる樹脂であれば、全て好適に用いることができる。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの中でも、耐薬品安定性、耐湿安定性の点で、エポキシ樹脂が好ましい。
【0012】
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、等が挙げられる。前記アクリル樹脂としては、例えば、アクリロニトリル樹脂等が挙げられる。前記ポリイミド樹脂としては、通常、熱可塑性ポリイミドを用いるが、熱硬化性ポリイミドでもよい。また、該ポリイミド樹脂を用いる場合、通常は溶媒を使用せずに用いるが、適切な有機溶媒に可溶なポリイミドを用い有機溶媒を使用するタイプを用いてもよい。これらの接着剤は、1種単独で使用されてもよく2種以上併用されてもよい。
【0013】
<<その他の成分>>
前記接着層に含有可能なその他の成分としては、例えば、無機充填剤、柔軟性付与等を目的として含有可能な各種ゴム、可塑剤、硬化剤、リン系等の難燃剤、その他の各種添加物、などが挙げられる。
【0014】
前記無機充填剤としては、従来、接着シート、カバーフィルムやフレキシブル銅張積層板に使用されているものであれば、特に制限はされない。例えば、難燃剤としても作用する観点から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、酸化モリブデン等の金属酸化物、ポリリン酸メラミンなどのリン系化合物が挙げられる。これらの中でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。これらの無機充填剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0015】
前記無機充填剤の、前記接着層における含有量としては、特に制限はないが、60 重量%以下が好ましく、50重量%以下が特に好ましい。
【0016】
前記含有量が60重量%を超えると、流動性が著しく低下し、回路埋め込み性が悪くなり、また、カバーレイとしてのフレキシビリティーが低下し、ピール強度が低下することがある。
【0017】
これらの中でも、耐薬品安定性の点で、水酸化アルミニウム等を含有させるのが好ましい。これらの成分は、1種単独で使用されてもよく、2種以上を併用されてもよい。
【0018】
<<接着層の表面粗さ>>
前記接着層には、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さの凹凸が形成されている。
【0019】
ここで、RaはJISB0601−2001(ISO4287−1997)で規定されている「算術平均粗さ」を指す。Rpは同規定における「最大山高さ」を指す。またRzは同規定における「最大高さ」を指す。本発明においては、以下のようにして測定した。
【0020】
即ち、KEYENCE製レーザー顕微鏡VK−9710を用いて、対物レンズ20倍で測定した。その後、傾き補正として自動面傾き補正処理を行い、またノイズ除去として、平滑化フィルタ処理(処理対象:高さ、フィルタタイプ:単純平均、サイズ:7×7、実行回数:5回、度合い100)を行った。
【0021】
前記Ra、Rp及びRzの値が、前記数値範囲であれば、熱プレス時にカバーレイと電子回路基板との間に不均一な接着が発生することもなく、泡噛み現象が好適に抑制される。前記表面粗さとしては、熱プレス時におけるカバーレイと電子回路基板との間のより均一な接着、より泡噛み現象を効果的に抑制し得る観点から、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、10.00μm<Rzを満たすのがより好ましく、0.40μm<Ra<1.20μm、6.00μm<Rp、かつ、10.00μm<Rzを満たすのが特に好ましい。
【0022】
前記表面粗さの凹凸を形成する方法としては、特に制限はないが、対応する表面凹凸が形成された担持体に接着層を積層し、該表面凹凸を接着層に転写することができる。後述する、カバーレイの製造方法が特に好ましい。
【0023】
<<接着層のその他の物性等>>
前記接着層の厚みとしては、電子回路基板における導電性パターンを充分に保護できる厚みであれば特に制限されない。例えば、被覆する導電性パターンの厚みを基準に、前記接着層の厚みとしては50%〜300%の厚さであることが好ましく、70%〜150%であることがより好ましい。具体的には、被覆する導電性パターンの厚みが35μm程度の場合には、前記接着層の厚みとしては、20〜100μm程度が好ましく、25〜50μm程度がより好ましい。また例えば、被覆する導電性パターンの厚みが18μm程度の場合には、前記接着層の厚みとしては、10〜50μm程度が好ましく、15〜25μm程度の厚みがより好ましい。
【0024】
前記厚みが小さい場合には、導電性パターンを充分に埋め込むことができずに、接着層を被覆した際に空気を巻き込む原因となることがある。また前記厚みが大きい場合には、カバー層の寸法変化に影響を及ぼすことがある。
【0025】
<カバー層>
前記カバー層に用いられるポリイミド系樹脂としては、特に制限はなく、一般的な製造方法である二段法で得られたものでもよく、一段法によって得られたものでもよい。工業的には、一般に製造が容易である点で、二段法で製造するのが好ましい。該ポリイミド系樹脂としては、公知のポリイミドフィルムをいずれも好適に適用することができる。例えば、本件特許出願人製:商品名カプトン(登録商標)、宇部興産社製:商品名ユーピレックスS(登録商標)、カネカ社製:商品名アピカルNPI、アピカルHP、アピカルAH(登録商標)等が好ましい。
【0026】
<その他の層>
本発明のカバーレイにおいては、適宜、目的に応じて、帯電防止層、着色塗膜層などの層を設けてもよい。
【0027】
<カバーレイの製造方法>
上記のようなポリイミド樹脂含有カバー層の片面に前記表面粗さを有する接着層を形成し、カバーレイを製造する。接着層の表面の凹凸を形成する方法としては、特に制限はないが、対応する表面凹凸が形成された担持体に該カバーレイの接着層を積層し、該表面凹凸を接着層に転写することができる。例えば、対応する表面凹凸が形成された金型等に接着層を積層して表面凹凸を転写して表面凹凸の転写されたカバーレイを形成し、該金型等から剥離した後、該表面凹凸の形成された接着層を離型シートで保護してもよい。前記担持体の凹凸の表面粗さとしては、前記接着層の表面により最適な凹凸形状を形成し得る点で、0.60μm<Ra<1.80μm、Rp<10.00μm、かつ、10.00μm<Rzの範囲内にあるのが特に好ましい。
【0028】
通常、カバーレイは、接着層側に離型シートが設けられた状態で製品として保存・運搬される。そして、電子回路基板表面等へカバーレイを被覆する直前に、該離型シートから該カバーレイを剥離し、該カバーレイを、その接着層側が電子回路基板側に接するようにして電子回路を被覆する。したがって、前記担持体として所定の表面粗さの凹凸を有する離型シートを用いることにより、下記が達成される。
1)その離型シート表面の凹凸形状が、接着層に転写されることにより、効率的に所定表面粗さの凹凸が接着層に形成される。
2)電子回路基板等への被覆前までは、離型シートを剥離せずにカバーレイに貼り合わせた状態で、カバーレイ積層体として取り扱われることにより、接着層が保護される。 そのため、本願発明のカバーレイの製造方法として、表面に0.40μm<Ra<2.00μm、Rp<10.0μm、かつ、9.00μm<Rzの表面粗さで規定される凹凸を有する離型シートに、前記接着層及び前記ポリイミド樹脂含有カバー層を有するカバーレイを、該接着層を前記離型シートの前記凹凸が形成された側に向けて貼り合わせることにより、その凹凸を前記接着層に転写して製造するのが、効率的で好ましい。
【0029】
前記離型シートの材質としては、例えば、所定の表面粗さの凹凸を有する、離型紙のほか、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、などの離型樹脂も挙げられる。これらの中でも、安価でかつ加工時の取り扱い性等に優れる点で、離型紙が特に好ましい。
【0030】
また前記離型紙の表面には、離型性改善を目的として、適宜樹脂コーティングが施されていてもよい。コーティングに用いられる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、二軸配向ポリプロピレン、及びポリメチルペンテン、等が挙げられる。これらの中でも、型抜き性の点で、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0031】
また前記離型シートの樹脂コーティングの離型力の調整を目的として、さらに適宜、コーティング樹脂に離型処理が行われていてもよい。好ましい離型処理材としては、シリコーン系離型剤等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】
以上の本発明で提供されるカバーレイは、電子回路基板表面へ被覆される際に、その接着層を、電子回路基板側に対向させ、積層させ状態で所定温度まで加熱されても、タックの発生等が抑制される。よって、熱プレス等の加工が施されても、泡噛みの発生の少ない、より均一な被覆が達成される。
【0033】
[カバーレイ積層体]
本発明のカバーレイ積層体は、本発明の前記カバーレイ及び担持体が積層されてなる。
【0034】
<担持体>
前記担持体としては、前述の離型シートを全て好適に用いることができる。
【0035】
<カバーレイ積層体の製造方法>
以下に、本発明のカバーレイ積層体の好適な製造方法の一例を記載する。
【0036】
離型紙の一方の面(所定の表面粗さの凹凸が形成された面)に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤)及びカバー層(ポリイミドフィルム)からなるカバーレイの接着層側を、離型紙に対向させて積層させる。その後、熱ロール対(100℃前後)で、この積層体にラミネーション加工を施し、その後、オーブン(50℃前後)でほぼ48時間、エージングして接着層をBステージ化し、その際に離型紙の凹凸形状を接着層に転写させる。これにより、カバーレイ積層体を作製する。
【0037】
以上、本発明で提供されるカバーレイ積層体は、前述の本発明のカバーレイと担持体とが積層されている。
【0038】
前述したように、本発明においては、担持体として所定の表面粗さの凹凸を有する離型シートが用いられることによって、その凹凸形状が接着層に転写され、効率的に所定表面粗さの凹凸が接着層に形成されている。同時に、電子回路基板等へカバーレイを被覆する直前まで、該離型シートが剥離されず、またカバーレイを保護する役割も担うため、ブロッキング等も好適に抑制され、接着層が効果的に保護される。
【実施例】
【0039】
以下に、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(厚み:12μm)、商品名カプトン(登録商標)、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0041】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、レーザー顕微鏡VK−9710(KEYENCE社製)を用いて、対物レンズ20倍で測定した。その後、傾き補正として自動面傾き補正処理を行い、ノイズ除去として、平滑化フィルタ処理(処理対象:高さ、フィルタタイプ:単純平均、サイズ:7×7、実行回数:5回、度合い100)を行った。結果を表1に示す。
【0042】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイをフレキシブル銅張り積層板(本件特許出願人製 AC182000R)の銅箔面側に接着層側を内側にして積層し、185℃の熱板上に10秒間置いた。その後、カバーレイの銅箔への貼り付き具合い(タック性)を目視評価した。結果を表1に示す。
【0043】
ここでは、縦10cm、横10cmの評価サンプルにおいて、目視評価でカバーレイの銅箔への貼り付きがないものを“A”、貼り付き面積が10%未満のものを“B”,10%以上のものを“C”として評価した。
【0044】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイを、(3)と同様のフレキシブル銅張り積層板(本件特許出願人製 AC182000R)の銅箔面側に、接着層側を内側にして積層し、得られた積層体を、185℃に設定した熱プレス機で圧力100kgf/cm2で2分間熱プレスした。その後、積層体における泡噛みの発生割合を目視評価した。結果を表1に示す。
【0045】
ここでは、縦20cm、横15cmの評価サンプルにおいて、目視評価で泡噛みがないものを“A”、泡噛み面積が10%未満のものを“B”,10%以上のものを“C”として評価した。
【0046】
(実施例2)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0047】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0048】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0049】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛み発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0050】
(実施例3)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0051】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0052】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0053】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0054】
(実施例4)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0055】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0056】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0057】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0058】
(実施例5)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0059】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0060】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0061】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0062】
(実施例6)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0063】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0064】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0065】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0066】
(実施例7)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0067】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0068】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0069】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0070】
(実施例8)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0071】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0072】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0073】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0074】
(比較例1)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0075】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0076】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0077】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0078】
(比較例2)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0079】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0080】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0081】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0082】
(比較例3)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0083】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0084】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0085】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0086】
(比較例4)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0087】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0088】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0089】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして、泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0090】
(比較例5)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0091】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0092】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0093】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0094】
(比較例6)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0095】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0096】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0097】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0098】
(比較例7)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0099】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0100】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0101】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0102】
(比較例8)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0103】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0104】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0105】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0106】
(比較例9)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0107】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0108】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0109】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0110】
(比較例10)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0111】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0112】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0113】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0114】
(比較例11)
(1)カバーレイ積層体の作製
表1に記載の表面粗さの凹凸形状が形成された面を有する離型シートを用意した。この面に、接着層(FPC用エポキシ樹脂接着剤 厚み:25μm)及びカバー層(ポリイミドフィルム(商品名カプトン(登録商標))、本件特許出願人製)からなるカバーレイを、接着層側を離型シートに対向させて積層した。そして、100℃前後の熱ロール対で、この積層体にラミネーション加工を施し、熱処理を行って、離型シートの凹凸形状を接着層に転写させた。これによりカバーレイ積層体を作製した。
【0115】
(2)接着層の表面粗さ測定
得られたカバーレイ積層体から、離型シートを剥離してカバーレイを得た。その接着層の表面粗さを、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0116】
(3)タック性の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にしてタック性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0117】
(4)泡噛みの発生の評価
(2)で得られたカバーレイについて、実施例1と同様にして泡噛みの発生の評価を行った。結果を表1に示す。
【0118】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着層及びカバー層を有し、該接着層のカバー層と接する面とは反対側の面が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有することを特徴とする、カバーレイ。
【請求項2】
前記Raが、0.40μm<Ra<1.20μm、前記Rpが、5.00μm<Rp、かつ、前記Rzが、10.00μm<Rzである、請求項1に記載のカバーレイ。
【請求項3】
前記Raが、0.40μm<Ra<1.20μm、前記Rpが、6.00μm<Rp、かつ、前記Rzが、10.00μm<Rzである、請求項1に記載のカバーレイ。
【請求項4】
表面に、0.40μm<Ra<2.00μm、Rp<10.0μm、かつ、9.00μm<Rzの表面粗さで既定される凹凸が形成された担持体に、接着層及びカバー層を有する積層体を、該接着層を前記担持体の表面凹凸が形成された面に向けて貼り合わせ、該接着層に前記担持体の凹凸を転写して得られることを特徴とする、請求項1に記載のカバーレイ。
【請求項5】
前記担持体が離型シートである、請求項4に記載のカバーレイ。
【請求項6】
前記離型シートが離型紙である、請求項5に記載のカバーレイ。
【請求項7】
少なくとも、カバーレイ及び担持体が積層されてなり、該カバーレイは接着層及びカバー層を含み、該接着層の、前記担持体と接する面が、0.40μm<Ra<1.20μm、5.00μm<Rp、かつ、8.00μm<Rzの表面粗さを有することを特徴とする、カバーレイ積層体。
【請求項8】
前記担持体の、前記接着層と接する面が、0.50μm<Ra<2.00μm、Rp<10.00μm、かつ、10.00μm<Rzで規定される表面粗さの離型シートからなる、請求項7に記載のカバーレイ積層体。
【請求項9】
前記担持体が、離型紙である、請求項7に記載のカバーレイ積層体。

【公開番号】特開2012−124437(P2012−124437A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276308(P2010−276308)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】