説明

カラオケシステム,及びカラオケ装置

【課題】カラオケシステムにおいて、適切なタイミングで十八番登録を可能とすること。
【解決手段】1台のリモコン端末と、1台のカラオケコマンダとを備え、互いにデータ通信可能に構成されたカラオケシステムにおいて、リモコン端末から、当該リモコン端末の利用者を識別する利用者識別情報と、指定された1つのカラオケ楽曲を識別する楽曲情報とを対応付けてカラオケコマンダに送信する(S130)。一方、カラオケコマンダは、
利用者識別情報と対応付けられた楽曲情報を取得すると、該楽曲情報によって表される各カラオケ楽曲の予約を受け付け(S520)、その予約を受け付けたカラオケ楽曲についてカラオケ演奏している期間(S530,S550)に、登録指令を受け付けると、当該カラオケ楽曲に対応する楽曲情報を、利用者識別情報と対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行する(S540,S560)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選曲された楽曲を十八番登録するカラオケシステム,及びカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ楽曲を指定するリモコン端末と、リモコン端末にて指定されたカラオケ楽曲を演奏するカラオケ装置本体とを備え、リモコン端末とカラオケ装置本体との間でデータ通信可能に構成されたカラオケシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種のカラオケシステムでは、特定のカラオケ楽曲を検索(以下、楽曲検索とも称す)する検索機能や、その検索したカラオケ楽曲をカラオケ装置本体にて演奏する楽曲として予約(指定)(以下、楽曲予約とも称す)する予約機能、利用者が得意とするカラオケ楽曲をカラオケ装置本体に登録(以下、十八番登録とも称す)する十八番登録機能が実現されている。なお、カラオケシステムにおいて、これら楽曲検索、楽曲予約、十八番登録は、それぞれ、リモコン端末を介して情報が入力されたことをトリガーとして実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−155770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなカラオケシステムが設置される環境の1つとして、アルコール飲料の提供と共に従業員が接客するスナックバー等のナイト市場(酒場市場)がある。このナイト市場に設置されるカラオケシステムにおいても、上記十八番登録は利用されている。
【0006】
ところで、ナイト市場に設置されるカラオケシステムは、設置店舗の面積(広さ)や、設置店舗において接客する従業員数などの関係から、一台のカラオケ装置本体と一台のリモコン端末とによって構成されることが多い。このように構成されたカラオケシステムでは、一台のリモコン端末を複数の利用者が共有して使う必要があり、リモコン端末は、カラオケ楽曲が歌唱されている期間中には、当該カラオケ楽曲を歌唱中の利用者以外の、他の利用者によって使用される可能性が高い。
【0007】
このため、歌唱中の利用者が当該歌唱中のカラオケ楽曲について十八番登録を望んだとしても、リモコン端末を介して情報(トリガー)を入力することができず、十八番登録をすみやかに実施できないという課題が生じる。
【0008】
換言すれば、従来のカラオケシステムでは、適切なタイミングで十八番登録を実施できず、十八番登録すべきカラオケ楽曲について十八番登録が未実施のままとなってしまう可能性があるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、カラオケシステムにおいて、適切なタイミングで十八番登録を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明は、1台のリモコン端末と、1台のカラオケ装置本体とを備え、カラオケ装置本体とリモコン端末との間でデータ通信可能に構成されたカラオケシステムに関する。
【0011】
本発明のカラオケシステムにおける1台のリモコン端末は、外部から情報の入力を受け付ける情報受付部を有し、情報受付部にて受け付けた情報に基づいて、少なくとも1つのカラオケ楽曲を指定する。
【0012】
そして、本発明のカラオケシステムでは、楽曲情報送信手段が、当該リモコン端末の利用者を識別する利用者識別情報を取得し、取得した利用者識別情報と、情報受付部にて受け付けた情報に基づいて指定された少なくとも1つのカラオケ楽曲を識別する情報である楽曲情報とを、対応付けてカラオケ装置本体に送信する。
【0013】
一方、本発明のカラオケシステムにおける1台のカラオケ装置本体は、リモコン端末にて指定されたカラオケ楽曲を演奏する楽曲演奏部を有している。
そのカラオケ装置本体では、操作受付部が、外部から情報の入力を受け付け、予約受付手段が、楽曲情報送信手段で送信された利用者識別情報及び楽曲情報を取得し、該楽曲情報によって表される各カラオケ楽曲の予約を受け付ける。さらに、十八番登録手段が、予約受付手段で予約を受け付けたカラオケ楽曲である予約カラオケ楽曲を楽曲演奏部にて演奏している期間に、操作受付部を介して登録指令を受け付けると、当該予約カラオケ楽曲に対応する楽曲情報を、当該利用者識別情報と対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行する。
【0014】
すなわち、本発明のカラオケシステムによれば、1つのカラオケシステムを複数人で利用し、歌唱中の利用者以外の利用者によってリモコン端末が使用されていても、カラオケ装置本体の操作受付部を介して登録指令を入力することで十八番登録を実行できる。
【0015】
換言すれば、本発明のカラオケシステムによれば、カラオケ楽曲の演奏中(ひいては、カラオケ楽曲の歌唱中)であっても、必要なタイミングで十八番登録を実行でき、十八番登録すべきカラオケ楽曲について十八番登録を未実施のまま放置されることを低減できる。
【0016】
特に、本発明のカラオケシステムをナイト市場に設置し、設置店舗の従業員が登録指令を入力すれば、歌唱中の利用者に手間をかけさせることなく十八番登録を実現できる。
また、本発明のカラオケシステムにおける十八番登録手段では、キー情報取得手段が、楽曲演奏部での予約カラオケ楽曲の演奏が終了したときに設定されているキー情報を取得し、十八番登録手段は、楽曲情報と利用者識別情報とに加えて、キー情報取得手段で取得したキー情報を対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行しても良い(請求項2)。
【0017】
このようなカラオケシステムによれば、楽曲情報と利用者識別情報とに、キー情報を加えた情報を、十八番登録によって記憶部に記憶することができる。ただし、ここでいうキー情報とは、楽曲演奏部にてカラオケ楽曲を演奏するときのキー(音高)を表す情報である。
【0018】
そして、十八番登録されたカラオケ楽曲を楽曲演奏部にて演奏するときに、そのカラオケ楽曲と対応付けられたキー情報に基づいて演奏時のキーを設定するように、本発明のカラオケシステムを構成すれば、カラオケシステムの利用者は、十八番登録したカラオケ楽曲を次に歌唱するときに、歌唱しやすいキーへと設定し直す必要がない。このようなカラオケシステムによれば、カラオケシステムの利用者にとっての利便性を向上させることができる。
【0019】
特に、カラオケ楽曲の演奏が終了したときに設定されているキーは、当該カラオケ楽曲を歌唱した利用者にとって歌唱しやすいキーに設定されている可能性が高い。よって、本発明のカラオケシステムによれば、カラオケシステムの利用者にとってより確実に歌唱しやすいキーを、楽曲情報などと共に記憶することができる。
【0020】
さらに、本発明のカラオケシステムにおけるリモコン端末では、要求送信手段が、利用者識別情報を含む特定要求をカラオケ装置本体に送信しても良い。この場合、カラオケ装置本体では、要求送信手段にて送信された特定要求を取得すると、十八番情報送信手段が、当該特定要求に含まれる利用者識別情報に対応し、かつ十八番登録が実行されることで記憶部に記憶された楽曲情報を少なくとも含む十八番情報を、リモコン端末に送信する。このとき、リモコン端末では、さらに、十八番報知手段が、十八番情報送信手段にて送信された十八番情報を報知しても良い(請求項3)。
【0021】
このようなカラオケシステムによれば、カラオケ装置本体では、リモコン端末からの特定要求に応じて、利用者識別情報に対応する十八番情報をリモコン端末に返答することができる。そして、その十八番情報をリモコン端末が報知するため、当該カラオケシステムの利用者は、その利用者自身に対して十八番登録されたカラオケ楽曲を認識できる。
【0022】
そして、本発明のカラオケシステムにおいて、カラオケ装置本体の十八番情報送信手段では、利用者識別情報を取得すると、新規登録確認手段が、該利用者識別情報と対応付けられ、かつ十八番登録手段によって記憶部に新たに記憶された楽曲情報の有無を確認し、結果送信手段が、新規登録確認手段で確認した結果を、十八番情報として送信しても良い。このとき、リモコン端末の要求送信手段では、識別情報送信手段が、情報受付部を介して受け付けた情報に基づいて、当該リモコン端末の利用者が変更されたことを検知すると、その変更された利用者に対応する利用者識別情報を特定要求として送信しても良い(請求項4)。
【0023】
このようなカラオケシステムでは、リモコン端末の利用者が変更されるごとに、リモコン端末の利用者に対して、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲の有無を報知する。この結果、リモコン端末の利用者は、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲の有無を確認できる。
【0024】
ここで報知される確認結果とは、“新たに十八番登録されたカラオケ楽曲が存在すること”であっても良い。この場合、リモコン端末の利用者と対応付けて新たに十八番登録されたカラオケ楽曲が存在しなければ、報知しなくとも良い。
【0025】
ところで、本発明は、外部から入力された情報に基づいて、少なくとも1つのカラオケ楽曲を指定する1台のリモコン端末との間でデータ通信可能に構成され、そのリモコン端末にて指定されたカラオケ楽曲を演奏する楽曲演奏部を有したカラオケ装置としてなされていても良い。
【0026】
本発明が、カラオケ装置としてなされている場合、そのカラオケ装置では、操作受付部が、外部から情報の入力を受け付け、情報取得手段が、リモコン端末を介して入力され、該リモコン端末の利用者を識別する利用者識別情報と対応付けられ、少なくとも1つのカラオケ楽曲を識別する情報である楽曲情報を、リモコン端末から取得する。そして、予約受付手段が、情報取得手段にて取得した利用者識別情報と対応付けられた楽曲情報に基づいて、該楽曲情報によって表される各カラオケ楽曲の予約を受け付け、十八番登録手段が、予約受付手段で予約を受け付けたカラオケ楽曲である予約カラオケ楽曲を楽曲演奏部にて演奏している期間に、操作受付部を介して登録指令を受け付けると、当該予約カラオケ楽曲に対応する楽曲情報を、当該利用者識別情報と対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行する(請求項5)。
【0027】
このようなカラオケ装置であれば、請求項1に記載のカラオケシステムと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明が適用されたカラオケシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケシステムにて実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】リモコン端末にて表示されるゲストユーザ画面を示した図である。
【図4】リモコン端末とカラオケコマンダとの間で通信する各種情報を示した図である。
【図5】十八番登録準備処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】カラオケコマンダにて表示する情報を例示した図である。
【図7】カラオケコマンダに記憶する各種情報を例示した図である。
【図8】十八番登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】カラオケシステムにて実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】リモコン端末に表示される画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
〈カラオケシステム全体の構成〉
図1は、本発明が適用されたカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。
【0030】
このカラオケシステム1は、カラオケ楽曲毎に予め用意された楽曲データの中から、指定されたカラオケ楽曲に対応する楽曲データを抽出し、その抽出した楽曲データに基づいてカラオケ演奏するシステムである。
【0031】
具体的には、カラオケシステム1は、指定されたカラオケ楽曲を演奏する一台のカラオケコマンダ20と、カラオケコマンダ20にて演奏するカラオケ楽曲を指定する一台のリモコン端末50とを備え、リモコン端末50とカラオケコマンダ20との間でデータ通信を実行可能に構成されている。
【0032】
本実施形態のカラオケシステム1は、アルコール飲料の提供と共に従業員が接客するスナックバー等のナイト市場(酒場市場)に設置される。
〈楽曲データについて〉
なお、本実施形態における楽曲データは、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)フォーマットにて記述された周知のカラオケ用データ、ユーザが歌唱すべき旋律(以下、歌唱旋律とする)に関するガイドメロディ用データ、歌詞テロップデータなどが含まれている。
【0033】
そして、楽曲情報には、カラオケ楽曲毎に割り当てられた識別番号である楽曲識別番号と、カラオケ楽曲の曲名を示す曲名データとが含まれている。
〈カラオケコマンダについて〉
次に、カラオケコマンダ20について説明する。
【0034】
このカラオケコマンダ20は、情報を入力する入力部21と、入力部21にて入力された情報を受け付ける操作受付部22と、リモコン端末50との間でデータ通信を実行する通信部23と、少なくとも楽曲データが記憶される記憶部29と、カラオケコマンダ20を構成する各部を制御する制御部35とを備えている。さらに、カラオケコマンダ20は、画像を出力する画像出力部24と、音を入出力する音声入出力部30とを備えている。
【0035】
このうち、音声入出力部30は、記憶部29に記憶された楽曲データから当該楽曲のオーディオ信号を生成する音源モジュール(いわゆるMIDI音源)31と、音源モジュール31にて生成されたオーディオ信号に従った音をスピーカ32から出力すると共に、マイクロホン33を介して入力された音声(アナログ信号を)をサンプリングしてデジタル信号に変換する音声制御部34とを備えている。
【0036】
また、画像出力部24は、画像を一時的に格納するビデオRAM25と、画像の再生(ここでは、映像)を制御する映像再生部26と、ビデオRAM25に格納された画像及び映像再生部26により再生される画像(即ち、映像)の出力を制御する映像制御部27と、映像制御部27によって出力された画像が表示される表示部28とを備えている。
【0037】
なお、本実施形態における入力部21、及び操作受付部22は、周知のタッチパネルによって構成されている。つまり、入力部21は、カラオケコマンダ20の本体に組込まれた表示パネル21aからなり、操作受付部22は、表示パネル21aの表示面上及び表示面の下層に設置された位置入力装置(図示せず)からなる。
【0038】
記憶部29は、情報を記憶する記憶装置(例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど)によって構成されており、記憶部29には、複数の楽曲データが記憶されている。
【0039】
制御部35は、電源が切断されても記憶内容を保持する必要のあるプログラムやデータを格納するROM36と、プログラムやデータを一時的に格納するRAM37と、ROM36やRAM37に記憶されたプログラムやデータに従って、カラオケコマンダ20を構成する各部22,23,24,29,30に対する制御及び各種演算を実行するCPU38とを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
【0040】
ROM36には、指定されたカラオケ楽曲を再生演奏すると共に、表示部28に歌詞を表示する周知のカラオケ演奏処理を実行するためのカラオケ演奏処理プログラムが記憶されている。さらに、ROM36には、カラオケシステム1の利用者が指定したカラオケ楽曲に関する情報を登録(以下、十八番登録と称す)する登録処理を実行するためのプログラムや、カラオケシステム1の利用者自身に関する情報を登録(以下、ユーザ登録と称す)する記憶処理を実行するためのプログラムなどが記憶されている。
〈リモコン端末について〉
次に、リモコン端末50について説明する。
【0041】
このリモコン端末50は、情報を入力する入力部51と、入力部51にて入力された情報を受け付ける操作受付部52と、カラオケコマンダ20との間でデータ通信を実行する通信部53と、カラオケコマンダ20から受信したデータが記憶される記憶部59と、画像を出力する画像出力部54と、リモコン端末50を構成する各部を制御する制御部60とを備えている。
【0042】
このうち、画像出力部54は、画像を一時的に格納するビデオRAM55と、画像の再生(ここでは、映像)を制御する映像再生部56と、ビデオRAM55に格納された画像及び映像再生部56により再生される画像(即ち、映像)が表示される表示部57とを備えている。
【0043】
本実施形態における入力部51、及び操作受付部52は、周知のタッチパネルによって構成されている。つまり、入力部51は、リモコン端末50に設けられた表示パネル(図示せず)からなり、操作受付部52は、表示パネルの表示面上及び表示面の下層に設置された位置入力装置からなる。このリモコン端末50における表示パネルは、画像出力部54の表示部57と共通であっても良いし、画像出力部54の表示部57とは別体であっても良い。ただし、入力部51及び操作受付部52の構造は、タッチパネルに限るものではなく、機械的な操作機構を入力部51とし、その操作機構に対する操作を検知するスイッチ(またはセンサ)を操作受付部52とした構造であっても良いし、タッチパネルに加えて、機械的な操作機構及びその操作機構に対する操作を検知するスイッチを備えていても良い。なお、本実施形態における入力部51及び操作受付部52が、特許請求の範囲における情報受付部として機能する。
【0044】
記憶部59は、情報を記憶する記憶装置(例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなど)によって構成されている。
制御部60は、電源が切断されても記憶内容を保持する必要のあるプログラムやデータを格納するROM61と、プログラムやデータを一時的に格納するRAM62と、ROM61やRAM62に記憶されたプログラムやデータに従って、リモコン端末50を構成する各部52,53,54,57に対する制御及び各種演算を実行するCPU63とを少なくとも有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
【0045】
なお、ROM61には、制御部60が各種処理(例えば、登録処理や記憶処理)を実行するための処理プログラムが格納されている。
〈カラオケシステムにて実行する処理について〉
次に、カラオケシステムにて実行する処理について説明する。
【0046】
ここで、図2は、カラオケシステムにて実行する処理のうち、十八番登録を実行する登録処理の処理手順を示したフローチャートである。
図2に示すように、登録処理は、リモコン端末50の制御部60とカラオケコマンダ20の制御部35とが協調して実行する処理である。この登録処理は、リモコン端末50の制御部60にて実行されるリモコン側処理と、カラオケコマンダ20の制御部35にて実行され、カラオケコマンダ20の入力部21を介して入力される指令またはリモコン端末50からの情報に対応する制御を実行するコマンダ側処理とからなる。
【0047】
まず、リモコン端末50は、電源がオンされると、図3に示すようなゲストユーザ画面YGを表示する。このゲストユーザ画面YGは、記憶処理によってユーザ登録された利用者自身の情報の表示を要求するログインボタンLBと、カラオケ楽曲の検索を実行する検索実行画面SGと、予め用意された各種機能を実現するための処理を実行する処理実行ボタン群PBとを有している。なお、検索実行画面SGには、例えば、検索方式ごとにボタンが用意されている。
【0048】
そして、図2に示すリモコン側処理は、ゲストユーザ画面YGにおいて、ログインボタンLBが押下されたことを、入力部51を介して操作受付部52が取得すると、起動される。
【0049】
すると、リモコン側処理では、入力部51を介して入力されたユーザ情報を操作受付部52にて取得し、カラオケコマンダ20へと送信する(S110)。ここでいうユーザ情報には、リモコン端末50の利用者を識別する利用者識別情報(いわゆるユーザID)と、記憶処理を実行した際に規定されたパスワードとが含まれる。
【0050】
そして、コマンダ側処理では、リモコン端末50からのユーザ情報を受信すると、その受信したユーザ情報を、記憶処理にて記憶された情報(以下、記憶済情報と称す)に照合し、その照合の結果、ユーザ情報が記憶済情報に一致すれば、当該ユーザ情報に対応するリモコン端末50の利用者を認証するログイン処理を実行する(S510)。なお、記憶済情報とは、図4(A)に示すように、利用者識別情報(いわゆるユーザID)と、利用者が入力した登録名と、利用者の特徴(例えば、メガネを掛けている等)を表す補助情報とを少なくとも含む。さらに、記憶済情報には、パスワードが含まれている。また、記憶済情報は、カラオケコマンダ20の記憶部29に記憶されていても良いし、カラオケコマンダ20と通信可能に構成されたサーバに記憶されていても良い。
【0051】
コマンダ側処理のS510では、ログイン処理の結果、リモコン端末50の利用者を認証すると、ログインに成功したことを表す情報と共に、その利用者の利用者識別情報に対応し、記憶処理や登録処理によって登録された情報(以下、利用者対応情報群と称す)を、リモコン端末50に送信する。
【0052】
コマンダ側処理のS510にて利用者として認証され、利用者対応情報群をリモコン端末50が受信すると、リモコン側処理では、利用者対応情報群を記憶部59に格納すると共に、楽曲検索処理を実行する(S120)。この楽曲検索処理は、入力部51を介して入力される情報に基づいて、カラオケ楽曲を検索する周知の処理であるため、詳しい説明は省略する。
【0053】
そして、リモコン側処理では、楽曲検索処理にて検索されたカラオケ楽曲のうちの1つを、カラオケコマンダ20にてカラオケ演奏するカラオケ楽曲として決定し予約する予約処理を実行する(S130)。具体的に本実施形態のS130では、楽曲検索処理にて検索された少なくとも1つのカラオケ楽曲に対して、当該楽曲の予約決定を表す予約指令が入力されると、当該カラオケ楽曲に対応する楽曲情報(ここでは、楽曲識別情報を少なくとも含む情報)と、予約指令を入力したときにログインしていた利用者の利用者識別情報とをカラオケコマンダ20に送信する。
【0054】
すなわち、このリモコン側処理のS130にて送信される楽曲情報(楽曲識別情報)と、利用者識別情報とは、図4(B)に示すように、互いに対応付けられており、これらの情報に加えて、カラオケ演奏におけるキー(音高)を表すキー情報と、カラオケ演奏における設定条件を表すオプション情報とを含んでいても良い。なお、ここでいうオプション情報とは、例えば、ガイドメロディの演奏を禁止(図中、ガイメロOFF)する情報や、ガイドメロディの演奏の強弱を制御する制御情報などを含むものである。
【0055】
その後、リモコン側処理では、入力部51を介して情報(指令)の入力を受け付けたか否かを判定し(S140)、その判定の結果、情報(指令)の入力を受け付けていなければ(S140:NO)、S120へと戻る。一方、入力部51を介して情報(指令)の入力を受け付けていれば(S140:YES)、その受け付けた情報(指令)に対応する処理を実行する。
【0056】
ところで、リモコン側処理のS130にて送信され、利用者識別情報と対応付けられた楽曲情報(楽曲識別情報)を、カラオケコマンダ20が受信すると、コマンダ側処理では、その受信した楽曲情報によって表されるカラオケ楽曲のカラオケ演奏の予約を受け付ける予約受付処理を実行する(S520)。この予約受付処理は、周知の処理であるため、ここでの詳しい説明は省略するが、例えば、図4(C)に示すように、リモコン端末50から順次送信される利用者識別情報と対応付けられた楽曲情報によって表されるカラオケ楽曲を、その楽曲情報を受信した順序に沿ってカラオケ演奏するように、カラオケ演奏を実行するカラオケ楽曲の順序を表すリストを作成する。
【0057】
さらに、コマンダ側処理では、予約受付処理にて予約を受け付けたカラオケ楽曲のカラオケ演奏を開始する演奏開始処理を実行する(S530)。続いて、S530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲について、十八番登録を実行するか否かの選択を受け付ける十八番登録準備処理を実行する(S540)。
【0058】
そして、コマンダ側処理では、S530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲について、そのカラオケ演奏を終了する演奏終了処理を実行し(S550)、十八番登録準備処理にて十八番登録を実行する旨が選択されていれば、十八番登録を実行する十八番登録処理を実行する(S560)。
【0059】
その後、カラオケコマンダ20は、ユーザ情報や、利用者識別情報と対応付けられた楽曲情報、その他の情報や指令が入力されるまで待機する。
〈十八番登録準備処理について〉
次に、カラオケコマンダ20にて実行される十八番登録準備処理について説明する。
【0060】
ここで、図5に示すように、十八番登録準備処理の処理手順を示すフローチャートである。
この十八番登録準備処理は、起動されると、まず、先のS530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲について、そのカラオケ演奏を継続しつつ、図6(A)に示すように、表示パネル21aに十八番ボタンRAを表示し、入力部21に対して、十八番ボタンRAの表示領域をタッチ入力待ち状態とする、十八番ボタンRAをタッチパネル上に設定する(S610)。このとき、カラオケコマンダ20の表示部28、及び表示パネル21aには、図6(A)に示すように、歌詞テロップデータに基づく歌詞なども表示されている。
【0061】
続いて、カラオケコマンダ20の入力部21(十八番ボタンRA表示領域)を介して、十八番登録の準備を行う旨を表す準備指令が入力(「十八番ボタン」をタッチ入力)されたか否かを判定する(S620)。その判定の結果、準備指令が入力されていなければ(S620:NO)、S610へと戻り、準備指令が入力されると(S620:YES)、S630へと進む。
【0062】
そのS630では、動作モードを、十八番登録の準備を実行する十八番登録モードに設定する。このとき、図6(B)に示すように、表示パネル21aには、十八番登録を実行する旨を表す登録指令の入力を受け付ける登録ボタンRBが表示される画面に切り替わる。
【0063】
続いて、先のS530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲について、そのカラオケ演奏が終了したか否かを判定する(S640)。その判定の結果、カラオケ演奏が終了していなければ(S640:NO)、登録指令が入力されたか否かを判定する(S650)。
【0064】
具体的に、本実施形態のS650では、登録ボタンRB(「はい」)が押下されたことを操作受付部22にて取得すると、登録指令が入力されたものと判定し、登録ボタンRBが押下されたことを操作受付部22にて取得していなければ、登録指令が未入力であるものと判定し、入力を待つ。
【0065】
このようなS650での判定の結果、登録指令が「いいえ」が入力されたと判定したときには(S650:「いいえ」)、S610へと戻り、再度、十八番ボタンRAのタッチ入力待ちとなる。先のS530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲について、そのカラオケ演奏が終了するまで、S610〜S640を繰り返す。
【0066】
一方、S650での判定の結果、登録指令が入力されていれば(S650:「はい」)、カラオケコマンダ20の制御部35に設けられたRAM37に、十八番登録準備情報を格納する(S660)。このS660にて格納される十八番登録準備情報は、図7(A)に示すように、先のS530にてカラオケ演奏が開始されたカラオケ楽曲に対応する楽曲識別情報と、そのカラオケ楽曲が予約されたときに当該楽曲識別情報に対応付けられていた利用者識別情報とを含む情報である。
【0067】
続いて、十八番登録通知情報を設定する(S670)。このS670にて設定される十八番登録通知情報は、図7(B)に示すように、十八番登録を実行することを意味するフラグ(図7(B)中、十八番登録通知フラグ)であり、図7(B)における「1」は、十八番登録通知フラグがたてられたことを意味する。なお、本実施形態のS670では、十八番登録通知情報は、S660にて記憶された利用者識別情報と対応付けて設定される。
【0068】
その後、本十八番登録準備処理を終了して、コマンダ側処理のS550へと移行する。なお、S640での判定の結果、カラオケ演奏が終了している場合(S640:YES)にも、本十八番登録準備処理を終了して、コマンダ側処理のS550へと移行する。
〈十八番登録処理について〉
次に、カラオケコマンダ20にて実行される十八番登録処理について説明する。
【0069】
ここで、図8に示すように、十八番登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
この十八番登録処理は、起動されると、まず、十八番登録準備情報が格納されているか否かを判定する(S710)。このS710での判定の結果、十八番登録準備情報が格納されていなければ(S710:NO)、十八番登録を実行することなく、本十八番登録処理を終了して、コマンダ側処理へと戻る。
【0070】
一方、S710での判定の結果、十八番登録準備情報が格納されていれば(S710:YES)、先のS550を実行した時点で設定されていたキー情報を取得する(S720)。そして、S720で取得したキー情報を、先の十八番登録準備処理にてRAM37に格納された十八番登録準備情報と併せて登録する(S730)。
【0071】
すなわち、S730では、図7(C)に示すように、楽曲識別情報と、当該楽曲識別情報に対応付けられていた利用者識別情報と、当該楽曲識別情報によって表されるカラオケ楽曲のカラオケ演奏が終了した時点で設定されていたキー情報と、当該楽曲識別情報によって表されるカラオケ楽曲のカラオケ演奏の際に設定されていたオプション情報とを対応付けて登録することを、十八番登録として実行する。
【0072】
さらに、先のS670にて設定された十八番登録通知情報を、設定された状態に維持する(S740)。すなわち、十八番登録通知情報は、S730にて登録された利用者識別情報と対応付けられた上で、設定されている。
【0073】
その後、本十八番登録処理を終了して、コマンダ側処理へと戻る。
〈登録確認処理について〉
次に、カラオケシステムにて実行する処理のうち、登録確認処理について説明する。
【0074】
ここで、図9は、登録確認処理の処理手順を示したフローチャートである。
図9に示すように、登録確認処理は、リモコン端末50の制御部60とカラオケコマンダ20の制御部35とが協調して実行する処理である。この登録確認処理は、リモコン端末50の制御部65にて実行されるリモコン側確認処理と、カラオケコマンダ20の制御部35にて実行され、カラオケコマンダ20の入力部21を介して入力される指令またはリモコン端末50からの情報に対応する制御を実行するコマンダ側確認処理とからなる。
【0075】
このうち、リモコン側確認処理は、カラオケシステム1にログインしているリモコン端末50の利用者が変更されると、起動される。
このログインしているリモコン端末50の利用者の変更は、以下の手法によって実行される。
【0076】
例えば、図10(A)に示すように、ログインしている利用者に対応する利用者対応情報群を閲覧可能な画像(以下、マイルーム画面)LGが、リモコン端末50の表示部57に表示されている状況下において、当該画像LGに設けられた利用者切替ボタンCBが押下されたことを、操作受付部52にて取得すると、図10(B)に示すような、ログイン処理にてログイン結果が通知された、すなわちログインしている各利用者の一覧画面CAを表示する。そして、ログイン中の各利用者の一覧画面CAの中から、1人の利用者を選択(タッチパネルであれば、利用者名をタッチ入力)すると、選択された一人の利用者のマイルーム画面LGへと、ログイン中の利用者のマイルーム画面が切り替わる、ユーザ切替処理を実行する。
【0077】
このとき、ユーザ切替処理においては、切り替わった後の利用者に対応する利用者識別情報、及び新たに十八番登録された楽曲に関する情報の提供を要求する登録確認要求を、カラオケコマンダ20に送信する処理をも実行する(S210)。
【0078】
一方、利用者識別情報と対応付けられた登録確認要求(特許請求の範囲における特定要求に相当)を、リモコン端末50から受信したカラオケコマンダ20は、コマンダ側確認処理を起動し、コマンダ側確認処理において、受信した利用者識別情報と対応付けられた十八番登録通知情報が設定されているか否かを確認する(S810)。続いて、コマンダ側確認処理では、S810にて確認した結果(以下、登録確認結果)を、リモコン端末50に送信(出力)する(S820)。
【0079】
その後、コマンダ側確認処理では、S810での確認の結果、リモコン端末50から送信された利用者識別情報と対応付けられた十八番登録通知情報が設定されていれば(S830:YES)、その十八番登録通知情報(即ち、フラグ)を解除する(S840)。
【0080】
そして、カラオケコマンダ20は、リモコン端末50から指令またはカラオケコマンダ20の入力部21を介して新たな情報(指令)が入力されるまで待機する。なお、リモコン端末50から送信された利用者識別情報と対応付けられた十八番登録通知情報が設定されていなければ(S830:NO)、十八番登録通知情報が解除された状態を維持したまま、リモコン端末50から指令またはカラオケコマンダ20の入力部21を介して情報が入力されるまで、待機する。
【0081】
一方、リモコン端末50が、カラオケコマンダ20からの登録確認結果を受信すると、リモコン側確認処理では、その登録確認結果に基づいて、カラオケコマンダ20において十八番登録通知情報が設定されているか否かを判定し(S220)、そのS220での判定の結果、十八番登録通知情報が設定されていれば(S220:YES)、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲が存在する旨を、リモコン端末50の表示部57に表示する十八番登録通知処理を実行する(S230)。このS230では、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲に関する情報(例えば、カラオケ楽曲の名前など)を、リモコン端末50の表示部57に表示しても良い。
【0082】
その後、リモコン側確認処理を終了して、リモコン側処理のS120へと移行する。なお、リモコン側確認処理では、S220での判定の結果、十八番登録通知情報が設定されていない場合(S220:NO)には、十八番登録通知処理を実行することなく、リモコン側処理のS120へと移行する。ただし、リモコン端末50の入力部51を介して入力された新たな指令が入力されると、新たな指令に対応する処理を起動する。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態のカラオケシステム1によれば、カラオケコマンダ20に設けられた入力部21を介して登録指令を入力することで、十八番登録を実行できる。
【0083】
このため、カラオケシステム1によれば、1つのカラオケシステム1を複数人で利用し、歌唱中の利用者以外の利用者によってリモコン端末50が使用されていても、十八番登録を実行できる。換言すれば、カラオケシステム1によれば、カラオケ楽曲の演奏中(ひいては、カラオケ楽曲の歌唱中)であっても、必要なタイミングで十八番登録を実行でき、十八番登録すべきカラオケ楽曲について十八番登録を未実施のまま放置されることを低減できる。
【0084】
特に、カラオケシステム1は、ナイト市場に設置されるため、設置店舗の従業員が登録指令を入力することで、歌唱中の利用者に手間をかけさせることなく十八番登録を実現できる。
【0085】
また、カラオケシステム1では、十八番登録において、楽曲情報及び利用者識別情報に、キー情報やオプション情報を加えた情報を登録している。
したがって、十八番登録されたカラオケ楽曲を次にカラオケ演奏するときに、そのカラオケ楽曲と対応付けられたキー情報やオプション情報に基づいて、カラオケ演奏時の演奏条件を設定すれば、カラオケシステム1の利用者は、十八番登録したカラオケ楽曲を次に歌唱するときに、歌唱しやすい演奏条件を設定し直す必要がない。すなわち、カラオケシステム1によれば、カラオケシステム1の利用者にとっての利便性を向上させることができる。
【0086】
特に、カラオケ楽曲のカラオケ演奏が終了したときに設定されているキーは、当該カラオケ楽曲を歌唱した利用者にとって歌唱しやすいキーに設定されている可能性が高い。このため、カラオケシステム1によれば、カラオケシステムの利用者にとってより確実に歌唱しやすいキーを、楽曲情報などと共に十八番登録することができる。
【0087】
また、カラオケシステム1では、リモコン端末50の利用者による操作入力に応じてマイルーム画面が変更されるごとに、その利用者に対応付けられ、かつ新たに十八番登録されたカラオケ楽曲の有無を確認し、該当するカラオケ楽曲が存在すれば、その旨を表示している。この結果、リモコン端末50の画面を、利用者のマイルーム画面へ変更したときに、その利用者は、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲の有無を認識できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0088】
例えば、上記実施形態の確認処理では、リモコン端末50から登録確認要求を受信したカラオケコマンダ20は、新たに十八番登録されたカラオケ楽曲の有無を確認結果として、リモコン端末50に返答していたが、確認処理において、カラオケコマンダ20がリモコン端末50に返答する情報は、これに限るものではない。すなわち、カラオケコマンダ20がリモコン端末50に返答する情報は、登録確認要求と共に受信した利用者識別情報と対応付けて、十八番登録されている全てのカラオケ楽曲に関する情報(例えば、楽曲情報を含む情報(特許請求の範囲における十八番情報))であっても良い。
【0089】
この場合、リモコン側確認処理のS230では、十八番登録されている全てのカラオケ楽曲に関する情報を、表示部57に表示すれば良い。
また、上記実施形態におけるリモコン側確認処理のS230では、表示部57に表示することで、情報を報知していたが、情報を報知する態様は、表示に限るものではない。例えば、音声による報知を実行しても良い。ただし、この場合、リモコン端末50には、音を出力するスピーカなどが設けられている必要がある。
【0090】
また、上記実施形態における十八番登録準備処理では、登録指令の入力の受付を、十八番ボタンRAの表示領域とした。
登録指令の入力の受け付ける領域として、他に、以下の領域とすることも考えられる。
【0091】
一般的な酒場市場では、カラオケコマンダ20が、主に従業員によって操作されることを考慮し、演奏中の十八番登録準備処理開始後に、S610において、表示部21aに十八番ボタンを表示せず、タッチパネルの表示領域内の任意の位置にタッチ入力することで、十八番登録準備から、十八番登録モードに移行してもよい。
【0092】
こうすることで、接客中の従業員は、お客から目を離してタッチパネル画面上の十八番ボタンを探す手間が無くなる。
また、上記タイミングで十八番ボタンを表示していなければ、図6(A)において、表示部21aに表示されている歌詞テロップの文字と「十八番」文字とを区別する必要もない。よって、従業員は、偶然に表示された歌詞テロップ文字「十八番」と、十八番ボタンの文字「十八番」の位置を読み間違える恐れがない。
【0093】
更に、準備指令が入力されてから(S620:YES)から登録指令が入力される(S650:「はい」)までの間は、歌詞テロップは登録指令画面に隠れているため、(図6(B)参照)、従業員は、依然としてボタンの文字と歌詞テロップとを間違う恐れがない。
[実施形態と特許請求の範囲との対応関係]
最後に、上記実施形態の記載と、特許請求の範囲の記載との関係を説明する。
【0094】
上記実施形態のリモコン側処理におけるS130が、特許請求の範囲の記載における楽曲情報送信手段に相当する。
さらに、カラオケコマンダ20の操作受付部22が、特許請求の範囲の記載における操作受付部に相当し、コマンダ側処理のS520が、特許請求の範囲の記載における予約受付手段に相当し、コマンダ側処理のS540,S560が、特許請求の範囲の記載における十八番登録手段に相当する。そして、上記実施形態の十八番登録処理におけるS720が、特許請求の範囲の記載におけるキー情報取得手段に相当する。
【0095】
また、上記実施形態のリモコン側確認処理におけるS210が、特許請求の範囲の記載における要求送信手段に相当し、リモコン側確認処理のS220,S230が、特許請求の範囲の記載における十八番報知手段に相当する。
【0096】
さらに、上記実施形態のコマンダ側確認処理におけるS810,S820が、特許請求の範囲の記載における十八番情報送信手段に相当し、このうち、S810が、新規登録確認手段に、S820が、結果送信手段に相当する。
【0097】
なお、上記実施形態におけるカラオケ演奏処理を実行すること得られる機能が、特許請求の範囲における楽曲演奏部に相当する。
【符号の説明】
【0098】
1…カラオケシステム 20…カラオケコマンダ 21…入力部 22…操作受付部 23…通信部 24…画像出力部 25…ビデオRAM 26…映像再生部 27…映像制御部 28…表示部 29…記憶部 30…音声入出力部 31…音源モジュール 32…スピーカ 33…マイクロホン 34…音声制御部 35…制御部 36,61…ROM 37,62…RAM 38,63…CPU 50…リモコン端末 51…入力部 52…操作受付部 53…通信部 54…画像出力部 55…ビデオRAM 56…映像再生部 57…表示部 59…記憶部 60…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から情報の入力を受け付ける情報受付部を有し、前記情報受付部にて受け付けた情報に基づいて、少なくとも1つのカラオケ楽曲を指定する1台のリモコン端末と、前記リモコン端末にて指定されたカラオケ楽曲を演奏する楽曲演奏部を有した1台のカラオケ装置本体とを備え、前記カラオケ装置本体と前記リモコン端末との間でデータ通信可能に構成されたカラオケシステムであって、
前記リモコン端末は、
当該リモコン端末の利用者を識別する利用者識別情報を取得し、前記取得した利用者識別情報と、前記情報受付部にて受け付けた情報に基づいて指定された少なくとも1つのカラオケ楽曲を識別する情報である楽曲情報とを、対応付けて前記カラオケ装置本体に送信する楽曲情報送信手段と
を備え、
前記カラオケ装置本体は、
外部から情報の入力を受け付ける操作受付部と、
前記楽曲情報送信手段で送信され、前記利用者識別情報と対応付けられた前記楽曲情報を取得し、該楽曲情報によって表される各カラオケ楽曲の予約を受け付ける予約受付手段と、
前記予約受付手段で予約を受け付けたカラオケ楽曲である予約カラオケ楽曲を前記楽曲演奏部にて演奏している期間に、前記操作受付部を介して登録指令を受け付けると、当該予約カラオケ楽曲に対応する楽曲情報を、当該利用者識別情報と対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行する十八番登録手段と
を備えることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
前記十八番登録手段は、
前記楽曲演奏部での前記予約カラオケ楽曲の演奏が終了したときに設定されているキー情報を取得するキー情報取得手段を備え、
前記楽曲情報と前記利用者識別情報とに加えて、前記キー情報取得手段で取得したキー情報を対応付けて前記記憶部に記憶することを、前記十八番登録として実行する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記リモコン端末は、
少なくとも、前記利用者識別情報を含む特定要求を前記カラオケ装置本体に送信する要求送信手段を備え、
前記カラオケ装置本体は、
前記要求送信手段にて送信された特定要求を取得すると、当該特定要求に含まれる前記利用者識別情報に対応し、かつ前記十八番登録が実行されることで前記記憶部に記憶された楽曲情報を少なくとも含む十八番情報を、前記リモコン端末に送信する十八番情報送信手段を備え、
前記リモコン端末は、さらに、
前記十八番情報送信手段にて送信された十八番情報を報知する十八番報知手段
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記十八番情報送信手段は、
前記利用者識別情報を取得すると、該利用者識別情報と対応付けられ、かつ前記十八番登録手段によって前記記憶部に新たに記憶された楽曲情報の有無を確認する新規登録確認手段と、
前記新規登録確認手段で確認した結果を、前記十八番情報として送信する結果送信手段と
を備え、
前記要求送信手段は、
前記情報受付部を介して受け付けた情報に基づいて、当該リモコン端末の利用者が変更されたことを検知すると、その変更された利用者に対応する前記利用者識別情報を前記特定要求として送信する識別情報送信手段
を備えることを特徴とする請求項3に記載のカラオケシステム。
【請求項5】
外部から入力された情報に基づいて、少なくとも1つのカラオケ楽曲を指定する1台のリモコン端末との間でデータ通信可能に構成され、前記リモコン端末にて指定されたカラオケ楽曲を演奏する楽曲演奏部を有したカラオケ装置であって、
外部から情報の入力を受け付ける操作受付部と、
前記リモコン端末を介して入力され、該リモコン端末の利用者を識別する利用者識別情報と対応付けられ、少なくとも1つのカラオケ楽曲を識別する情報である楽曲情報を、前記リモコン端末から取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段にて取得した前記利用者識別情報と対応付けられた前記楽曲情報に基づいて、該楽曲情報によって表される各カラオケ楽曲の予約を受け付ける予約受付手段と、
前記予約受付手段で予約を受け付けたカラオケ楽曲である予約カラオケ楽曲を前記楽曲演奏部にて演奏している期間に、前記操作受付部を介して登録指令を受け付けると、当該予約カラオケ楽曲に対応する楽曲情報を、当該利用者識別情報と対応付けて記憶部に記憶することを、十八番登録として実行する十八番登録手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−73219(P2013−73219A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214629(P2011−214629)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】