カラオケシステム
【課題】 カラオケ利用者に十分な満足感を与える。
【解決手段】 リモコンがカラオケ装置に「くくりつけ」られてリモコンとカラオケ装置との通信が可能となった時に、その「くくりつけ」られたカラオケ装置に未使用ライセンスを付与(貸与)する。これにより、いずれのカラオケ装置も使用(付与)されていないライセンスがあれば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データをリモコンの表示パネルに表示することが可能となる。したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
【解決手段】 リモコンがカラオケ装置に「くくりつけ」られてリモコンとカラオケ装置との通信が可能となった時に、その「くくりつけ」られたカラオケ装置に未使用ライセンスを付与(貸与)する。これにより、いずれのカラオケ装置も使用(付与)されていないライセンスがあれば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データをリモコンの表示パネルに表示することが可能となる。したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置を有するカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置は、内部に記憶されている演奏データや画像データ等の楽曲データをカラオケ利用者の要望に応じて再生するものであるが、楽曲データ(カラオケデータ)には、予め所定の契約に基づいて再生することができる基本コンテンツと前記契約に含まれない有料コンテンツとがあり、有料コンテンツは、前記契約とは別に契約を結んでその有料コンテンツを再生する権利(ライセンス)を取得しない限り再生することができない。
【0003】
ここで、基本コンテンツとは、ライセンス契約を要しない(ライセンスが付与されない)ものと定義され、有料コンテンツとは、ライセンス契約を要する(ライセンスが付与される)ものと定義される。
【0004】
ところで、通常、有料コンテンツを再生するためのライセンス契約は、有料の楽曲データ毎にではなく、有料の楽曲データが記憶されているカラオケ装置毎に結ばれる。このため、複数のカラオケ装置が設置されている場合において、ライセンスを取得しているカラオケ装置とライセンスを取得していないカラオケ装置とが混在していると、以下のような問題が発生する。
【0005】
一般的に楽曲データのライセンス管理は、楽曲データ提供者側、つまり通信カラオケ事業者で管理している。すなわち、カラオケサービスを提供するカラオケサービス提供者は、カラオケ装置の稼働状態に応じてカラオケ利用者が使用するカラオケ装置を決定し、カラオケ利用者自らが使用するカラオケ装置を特定することは、通常のカラオケサービス提供形態においては殆ど無い。
【0006】
なお、カラオケサービス提供者とは、具体的には、カラオケ装置をカラオケルームに設置してカラオケ事業を行うカラオケボックス運営者等を挙げることができる。
このため、同一のカラオケサービス提供者を利用してカラオケサービスの提供を受けているにもかかわらず、カラオケボックスのカラオケルームに設置されたカラオケ装置には、ライセンス契約がされたカラオケ装置とライセンス契約がされていないカラオケ装置とが混在するため、同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生できる場合のカラオケルームと再生できない場合のカラオケルームとが発生してしまう。
【0007】
一方、カラオケ利用者は、いずれのカラオケ装置が有料コンテンツを再生するライセンスを取得しているかを知らないので、例えば同一のカラオケサービス提供者が提供するカラオケサービスにおいて、前回は有料コンテンツが利用可能なカラオケ装置が設置されてカラオケルームを利用したが、今回は有料コンテンツが利用できないカラオケ装置が設置されたカラオケルームを利用した場合に、「前回は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、今回は、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができない」といった不満感を抱いてしまう。このため、現状のカラオケシステムでは、カラオケサービス提供者が、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができないという問題を有している。
【0008】
ところで、上記ライセンスの付与に関して、コンピュータソフトウェアにおいては、以下のような解決手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、この解決手段は、ライセンスを必要とするコンピュータソフトウェア(アプリケーションソフトウェア)の起動要求がされた時に、コンピュータシステム全体として取得(契約)しているライセンス数と、現在、既に起動しているライセンスが必要なコンピュータソフトウェアの数とを比較し、取得しているライセンス数が既に起動しているコンピュータソフトウェアの数より多いときに限り、そのライセンスが必要なコンピュータソフトウェアの起動を許可するものである。
【特許文献1】特開平7−200492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、以下に説明するように、特許文献1に記載の発明をカラオケシステムにそのまま適用することはできない。
すなわち、カラオケシステムにおいて、ライセンスを必要とするコンピュータソフトウェアとは、ライセンスを必要とする有料コンテンツ(楽曲データ)であるが、仮に、特許文献1に記載の発明と同様に、カラオケ利用者がライセンスを必要とする有料コンテンツの再生を指示した時に、カラオケシステム全体として取得(契約)しているライセンス数と、現在、既に再生されているライセンスが有料コンテンツの数とを比較し、取得しているライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多いときに限り、そのライセンスが必要な有料コンテンツの再生を許可するといった構成とすると、カラオケ利用者が有料コンテンツの再生を指示しない限り、再生可能な楽曲データ(基本コンテンツも含む。)の全てをカラオケ利用者に表示することができない。
【0010】
つまり、カラオケ利用者は、再生可能な楽曲データが表示されたリストの中から再生したい楽曲データを選択指示するので、上記のカラオケシステムでは、カラオケ利用者が有料コンテンツの再生を選択指示する前、つまりカラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点においては、ライセンスを必要とする有料コンテンツ(楽曲データ)のリストを表示することができない。このため、上記のカラオケシステムでは、基本コンテンツからなる楽曲データのリストとは別に、ライセンスを必要とする有料コンテンツのみを表示した楽曲リストを必要とする。
【0011】
したがって、上記のカラオケシステムでは、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示することが難しく、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができない。
【0012】
本発明は、上記点に鑑み、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、楽曲データを再生するとともに、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置と、カラオケ利用者により操作され、カラオケ装置を遠隔操作するための遠隔操作手段と、再生可能な楽曲データを表示する表示手段と、楽曲データの再生を許可するライセンスが付与されてライセンスが必要な楽曲データが再生可能な状態となっているカラオケ装置、及びいずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスの有無を検出するライセンス使用状態監視手段と、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となり、かつ、ライセンス使用状態監視手段によっていずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスが有ると検出された場合に、遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置にライセンスを付与する未使用ライセンス付与手段とを有することを特徴とする。
【0014】
これにより、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となり、いずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスが有れば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データを表示手段に表示することが可能となる。
【0015】
したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
なお、本発明においては、各カラオケ装置間の通信方法、及び遠隔操作手段おカラオケ装置との通信方法は、無線又は有線のいずれの方法でもよい。
【0016】
また、ライセンス使用状態監視手段は、カラオケシステムとして少なくとも1つ有していればよく、後述するように特定のカラオケ装置に設ける場合は勿論、ライセンス使用状態監視手段専用の機器を別途設けてもよい。
【0017】
また、「遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置にライセンスを付与する」とは、遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置において、ライセンスが必要な楽曲データを再生することができるといった意味であり、カラオケ装置そのものにライセンスを付与することによりライセンスが必要な楽曲データの再生を可能とする場合は勿論、楽曲データにライセンスを付与する場合も含まれ、その具体的な態様は、ライセンス契約によって定められるものである。
【0018】
また、表示手段は、後述するように遠隔操作手段(リモコン)に設けてもよいことは勿論のこと、カラオケ装置又は専用の表示機器に設けてもよい。
請求項2に記載の発明では、楽曲データをカラオケ装置に配信するカラオケデータ配信ホスト装置を有し、ライセンス使用状態監視手段及び未使用ライセンス付与手段は、複数のカラオケ装置のうち、カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設けられていることを特徴とする。
【0019】
ところで、カラオケデータ配信ホスト装置及び複数のカラオケ装置からからなるカラオケシステム(いわゆる、通信カラオケ)では、新規の演奏データや画像データ等の楽曲データを公衆通信回線を介してカラオケデータ配信ホスト装置からダウンロードしてカラオケ装置に記憶される。
【0020】
しかし、個々のカラオケ装置それぞれがカラオケデータ配信ホスト装置と通信すると、通信費用を増大するとともに通信回線が混雑するので、通常、複数のカラオケ装置のうち特定のカラオケ装置(以下、このカラオケ装置をマスタ装置という。)とカラオケデータ配信ホスト装置との間で通信を行い、マスタ装置から他のカラオケ装置に新規の楽曲データを配信している。
【0021】
このため、マスタ装置は、各カラオケ装置に記憶保存されている楽曲データの種類やライセンスを必要とする楽曲データの有無等に関する情報を容易に把握することができる。
したがって、請求項2に記載の発明のごとく、ライセンス使用状態監視手段及び未使用ライセンス付与手段を、カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設ければ、ライセンス使用状態及び未使用ライセンスの付与状況等を効率よく監視管理することができる。
【0022】
ところで、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたようなカラオケシステムでは、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間に、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが発生する。
【0023】
すなわち、例えばカラオケサービスの提供が始まった直後においては、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多くても、その後、時間が経過して稼働しているカラオケ装置が増大すると、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数と同一となる場合がある。
【0024】
そして、このような場合が発生すると、カラオケ利用者は、「カラオケを始めた直後は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、その後は、カラオケを始めた時から同一のカラオケ装置を利用しているのに、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができなくなった」といった不満感を抱いてしまうおそれが高いので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることが難しい。
【0025】
これに対して、請求項3に記載の発明では、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となったときに、ライセンスの付与を解除するライセンス付与解除手段を有することを特徴としているので、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間はライセンスが付与され続ける。
【0026】
したがって、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間において、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが混在するとはないので、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることができる。
【0027】
ところで、請求項3に記載の発明では、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となった時からカラオケサービスの提供が始まり、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となった時にカラオケサービスの提供が終了したものと見なしているので、例えば遠隔操作手段がカラオケ装置と無線にて通信している際に、何らかの原因により無線通信ができなくなると、カラオケシステムは、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうおそれがある。
【0028】
これに対して、請求項4に記載の発明では、ライセンス付与解除手段は、遠隔操作手段に対して所定の操作がされたときに、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となったと判断するので、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本実施形態は、通信回線を介して楽曲データを各カラオケ装置に配信する、いわゆる通信カラオケに本発明に係るカラオケシステムを適用したものであり、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
【0030】
1.カラオケシステムの構成
図1は、本実施形態に係るカラオケシステムの全体概要を示すブロック図であり、図2はカラオケ店舗側におけるカラオケシステムの概要を示すブロック図である。
【0031】
本実施形態に係るカラオケシステムは、カラオケ店舗に設置されてユーザに直接カラオケサービスを提供するカラオケ装置10、20、及びカラオケ店舗外に設置されてカラオケ装置10、20に楽曲データを配信するカラオケデータ配信ホスト装置(以下、センタ装置という。)100等から構成されている。
【0032】
カラオケ装置10、20は楽曲データを再生するもので、カラオケ店舗に設置された複数台のカラオケ装置10、20は互いに通信回線300にて接続されてネットワークシステムを構成している。なお、カラオケ装置10、20の詳細は後述する
そして、本実施形態においては、シリアル番号00001のカラオケ装置10がマスタ(親機)となっており、シリアル番号00002〜00005の4台のカラオケ装置20がマスタのカラオケ装置10に対するスレーブ(子機)となっている。なお、スレーブ装置の台数は1台以上あればよく、スレーブ装置同士の区別を特にする必要はない。
【0033】
また、マスタのカラオケ装置10は、一般の電話回線や光通信回線等の一般公衆通信回線400を介してセンタ装置100と通信可能に接続されており、本実施形態では、スレーブのカラオケ装置20は、マスターのカラオケ装置10を介して楽曲データを受信する。
【0034】
また、カラオケ店舗には、通信回線を介して接続されたカラオケ装置10、20に加えて、図2に示すように、カラオケ装置10、20を遠隔操作するためのリモートコントロールユニット30(以下、リモコン30と記す。)が設置されており、このリモコン30は、赤外線を利用した無線通信方法にてカラオケ装置10、20と通信を行う。なお、リモコン30の通信方法は、これに限定されるものではなく、例えばケーブルを用いた有線通信方法であってもよいことは言うまでもない。
【0035】
また、リモコン30には、再生可能な楽曲データのリスト等が表示される表示パネル31が設けられており、本実施形態では、表示パネル31として表示パネル31のいずれかの部位に人間(ユーザ)が触れたか否かを関知して、その触れた部位を示す信号を発する、いわゆるタッチパネルを採用している。このため、ユーザは、表示パネル31の所定部位に触れることによりリモコン30(カラオケ装置10、20)を操作指示することができる。
【0036】
解除クレードル40は、ユーザによるリモコン30の使用が終了したことカラオケ装置10、20に認識させるもので、この解除クレードル40は通信回線300を介してカラオケ装置10、20に接続されている。
【0037】
1.2.センタ装置100の構成
図3(a)はセンタ装置100の概要構成を示す模式図である。
センタ装置100は、図3(a)に示すように、CPU106、ROM108、RAM107、ハードディスク記憶装置(HDD)101、モデム02及びブロードバンド用通信制御部103等を有して構成されており、CPU106やROM108等は、バス109を介して接続されている。
【0038】
また、センタ装置100のHDD101内には、楽曲演奏に使用する音楽情報や背景画又は歌詞等の画像情報等の楽曲データ、及びカラオケ装置10、20の作動を制御するシステムプログラムのバージョンアップ情報等が記憶されている。
【0039】
そして、センタ装置100は、カラオケ店舗に設置されたカラオケ装置(特に、マスタのカラオケ装置10)と定期的に通信を行い、新規の楽曲データやシステムプログラムのバージョンアッププログラム等を各カラオケ装置10、20に配信するとともに、各カラオケ装置10、20で使用された有償楽曲データの使用回数等の情報を受信する。
【0040】
1.3.マスタのカラオケ装置10の構成
図3(b)はマスタのカラオケ装置10の概略構成を示す模式図である。
マスタのカラオケ装置10は、図3(b)に示すように、CPU16、ROM18、RAM17、ハードディスク記憶装置(HDD)11、モデム12、LAN回路13、再生装置14、及び入力装置15等を有して構成されており、CPU16やROM18等は、バス19を介して接続されている。
【0041】
ここで、再生装置14は、カラオケ演奏や背景映像・歌詞テロップの表示等を行う再生装置であり、この再生装置14は図示しない音源装置、音声データ処理部、及び表示制御部等を有して構成されている。
【0042】
入力装置15は、カラオケ利用者からの操作指示(例えば曲の選択、演奏音のキーの調整、音量の調整等)を受け付ける入力装置であり、この入力装置15はキースイッチやリモートコントローラ等から構成されている。なお、入力装置15で行う操作指示は、リモコン30を用いて行うことができる。
【0043】
HDD11は種々のデータを記憶する記憶手段であり、このHDD11に記憶されているデータとしては、楽曲データ等のセンタ装置100から配信されるデータ、マスタのカラオケ装置10を含むネットワークを構成する装置のグループリスト(図4(a)参照)、センタ装置100からコンテンツデータの配信を受ける契約を結んだときに設定した接続電話番号(図4(a)参照)、センタ装置の電話番号(図4(a)参照)、認証成功日時等の管理情報(図4(a)参照)、並びに各カラオケ装置10、20の契約形態及びライセンスの使用状況を示すサービスリスト(図5参照)等がある。
【0044】
モデム12は、一般公衆電話回線400を介してセンタ装置100と通信を行うための通信手段であり、マスタのカラオケ装置10は、一般公衆電話回線400及びセンタ装置100のモデム102を介してデータの授受を行う。
【0045】
1.4.スレーブのカラオケ装置20の構成
図3(c)はスレーブのカラオケ装置20の概略構成を示す模式図である。
スレーブのカラオケ装置20は、図3(c)に示すように、モデムの有無を除き、マスタのカラオケ装置10(図3(b)参照)と同じ構成である。つまり、CPU26、ROM28、RAM27、ハードディスク記憶装置(HDD)21、LAN回路23、再生装置24、及び入力装置25等をバス29で接続したものである。
【0046】
なお、スレーブのカラオケ装置20のHDD21に記憶されている楽曲データは、重複通信料の発生及び通信トラフィックの低減を図るべく、通常、スレーブが直接センタ装置100から配信を受けるのではなく、マスタのカラオケ装置10のHDD11に記憶されている楽曲データが複写されることにより記憶される。
【0047】
2.カラオケシステムの作動
カラオケシステムは、ユーザがリモコン30又はカラオケ装置10、20を操作することより所望の楽曲データを再生するものであるが、本実施形態に係るカラオケシステムは、リモコン30を用いてカラオケ装置10、20を遠隔操作する場合に特徴を有しているので、以下、リモコン30を用いてカラオケ装置10、20(以下、単に「カラオケ装置20」と記す。)を操作する場合における特徴的作動を説明する。
【0048】
なお、本実施形態に係るカラオケシステムでは、有料コンテンツを再生するためのライセンス契約は、有料の楽曲データ毎にではなくカラオケ装置20毎に結ばれている。したがって、カラオケシステム全体が保有しているライセンスの数は、ライセンス契約を結んでいるカラオケ装置20の台数と一致する。
【0049】
2.1.カラオケシステムの概略作動
本実施形態では、カラオケサービス提供者(カラオケ店舗)側からユーザにリモコン30が貸与され、リモコン30とカラオケ装置20との通信が可能となった時からカラオケサービスの提供が開始され、リモコン30とカラオケ装置20との通信が不可能となった時にカラオケサービスの提供が終了する。
【0050】
なお、以下、「リモコン30とカラオケ装置20とを通信可能にする」ことを「リモコン30をカラオケ装置20に『くくりつける』又は単に『くくりつけ』」と言い、「リモコン30とカラオケ装置20との通信を不可能にする」ことを「くくりつけを解除する」という。
【0051】
図6は「くくりつけ処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタのカラオケ装置10(以下、マスタ装置10記す。)間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【0052】
そして、リモコン30がユーザに貸与されると、先ず、ユーザは指定されたカラオケ装置20とリモコン30との通信確認を行い、リモコン30をそのカラオケ装置20にくくりつける。このとき、くくりつけを指示する旨のコマンド及びリモコン30の製造番号(シリアル番号)情報が、リモコン30からカラオケ装置20に送信される。
【0053】
一方、リモコン30からの通信確認を受けたカラオケ装置20は、通信回線(LAN)300を介してマスタ装置10に、いずれのカラオケ装置20にも付与されていないライセンス(以下、このようなライセンスを未使用ライセンスという。)の有無を問い合わせる。
【0054】
そして、カラオケ装置20は、マスタ装置10からその問い合わせに対する回答として、未使用ライセンスの有無、並びに未使用ライセンスが有る場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号(製造番号)、及び未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20がライセンス契約を結んでいるか否か、つまり、リモコン30にくくりつけられたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別を通信回線300を介して受信する。
【0055】
マスタ装置10からの回答を受信したカラオケ装置20は、リモコン30にくくりつけられたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別、及びそのカラオケ装置20の製造番号をリモコン30に送信する。
【0056】
図7は「くくりつけの解除処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ装置10間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【0057】
リモコン30に設けられた「くくりつけの解除処理」がユーザにより操作された場合、又はリモコン30が解除クレードル40に装着された場合には、くくりつけが解除される。このとき、リモコン30が解除クレードル40に装着された場合には、くくりつけを解除する旨のコマンド及びリモコン30の製造番号が、通信回線300を介してリモコン30からくくりつけ先のカラオケ装置20に送信される。
【0058】
一方、くくりつけを解除する旨のコマンドを受信したカラオケ装置20は、現在、自身に付与されているライセンスを開放(未使用)とすべき旨のコマンドを通信回線300を介してマスタ装置10に送信する。
【0059】
ライセンスを開放(未使用)とすべき旨のコマンドを受信したマスタ装置10は、ライセンスを開放(未使用)とする旨の回答を通信回線300を介してカラオケ装置20に送信し、ライセンスを開放(未使用)とする旨の回答を受信したカラオケ装置20は、その回答を通信回線300に接続された解除クレードル40を介してリモコン30に送信する。
【0060】
2.2.カラオケシステムの詳細作動
2.2.1.リモコンの作動
図8はリモコン30の作動を示すフローチャートであり、リモコン30の電源スイッチ(図示せず。)が投入されると、先ず、リモコン30に現在記憶されているカラオケ装置20の製造番号(シリアル番号)が削除される(S1)。
【0061】
次に、リモコン30が解除クレードル40に装着されているか否かが判定され(S3)、解除クレードル40に装着されていないと判定された場合には(S3:NO)、リモコン30の表示パネル31に、「くくりつけ」を促す旨(図16参照)が表示がされるとともに(S5)、表示パネル31にユーザが触れたか否か、つまりユーザが「くくりつけ処理」の操作指示をしたか否かが判定される(S7)。
【0062】
そして、「くくりつけ」を促す旨の表示がされた状態でユーザが表示パネル31に触れると(S7:YES)、「くくりつけ処理」が指示されたものと判定され、「くくりつけ処理」及び「リモコン検索画面処理」が実行され(S9、S11)、これらの処理が終了すると、表示パネル31から「くくりつけ」を促す旨の表示が削除される(S13、図17参照)。なお、「くくりつけ処理」及び「リモコン検索画面処理」の詳細は、後述する。
【0063】
一方、表示パネル31にユーザが触れていないと判定された場合には(S7:NO)、リモコン30が解除クレードル40に装着されているか否かが判定され(S15)、解除クレードル40に装着されていないと判定された場合には(S15:YES)、表示パネル31から「くくりつけ」を促す旨の表示が削除される(S13)。
【0064】
また、S3にて解除クレードル40に装着されていると判定された場合には(S3:YES)、「くくりつけ」が解除されているか否かが判定され(S17)、「くくりつけ」が解除されていないと判定された場合には(S17:NO)、「くくりつけの解除処理」が実行される(S19)。なお、「くくりつけの解除処理」の詳細は後述する。
【0065】
一方、「くくりつけ」が解除されていると判定された場合(S17:YES)、又は「くくりつけの解除処理」が終了した場合には(S19)、リモコン30に記憶されている楽曲データ名や各カラオケ装置20が提供可能なサービスの種別に関する情報を更新すべきタイミングであるか否か、つまり、前回、情報を更新した時から所定時間)が経過したか否かが判定される(S21)。
【0066】
そして、前回、情報を更新した時から所定時間が経過していないと判定された場合には(S21:NO)、S3に戻り、一方、前回、情報を更新した時から所定時間が経過したと判定された場合には(S21:YES)、定期更新処理が実行される(S23)。なお、定期更新処理の詳細は後述する。
【0067】
2.2.1.1.くくりつけ処理
図9は「くくりつけ処理」の制御を示すフローチャートであり、「くくりつけ処理」が起動されると、先ず、リモコン30のシリアル番号(製造番号)が、くくりつけ先のカラオケ装置20に送信される(S25)。
【0068】
次に、くくりつけ先のカラオケ装置20からカラオケ装置20の製造番号及びそのカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別に関する情報を取得(受信)できたか否かが判定され(S27)、これらの情報を取得することができたと判定された場合には、これらの情報がリモコン30に内蔵された記憶装置に記憶される(S29)。
【0069】
なお、カラオケ装置20が提供することができるサービスの種別は、前述したように、マスタ装置10からカラオケ装置20に提供された情報であり、カラオケ装置20は、リモコン30からリモコン30の製造番号が送信されたときに、マスタ装置10に対して自身が有するサービスの種別の情報を提供を要求する。
【0070】
2.2.1.2.検索画面表示処理
図10は「検索画面表示処理」の制御を示すフローチャートであり、「検索画面表示処理」が起動されると、先ず、前回作成した検索画面用データが削除される(S31)。
【0071】
次に、サービス別楽曲データ存在データベース全体が読み込まれる(S33)。ここで、サービス別楽曲データ存在データベースとは、図18に示すように、ラインセンス契約を必要とする楽曲データの番号、及びラインセンス契約を必要としない楽曲データの番号を記憶したデータベースを言い、このサービス別楽曲データ存在データベースは、定期更新処理時に作成される。
【0072】
そして、サービス別楽曲データ存在データベース全体が読み込まれると、検索画面用楽曲データベースを構築する楽曲データに関する情報が全て読み込まれたか否かが判定され(S35)、全ての楽曲データに関する情報が全て読み込まれていないと判定された場合には(S35:NO)、検索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S37)。
【0073】
ここで、検索画面用楽曲データベースとは、図19に示すように、楽曲データの番号とその曲面(タイトル名)との対応表であり、この検索画面用楽曲データベースも、サービス別楽曲データ存在データベースと同様に定期更新処理時に作成される。
【0074】
次に、S37にて読み込まれた楽曲データがライセンス契約を要する有料コンテンツであるか否かが判定され(S39)、S37にて読み込まれた楽曲データがライセンス契約を要しない基本コンテンツであると判定された場合には(S39:NO)、S37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれる(S43)。
【0075】
一方、S37にて読み込まれた楽曲データが有料コンテンツであると判定された場合には(S39:YES)、その有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスがあるか否か、つまり、「くくりつけ処理」がされた時点で未使用ライセンスがあるか否かが判定される(S41)。
【0076】
そして、有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスが有る、つまり未使用ライセンスがあると判定された場合には(S41:YES)、その未使用ライセンスが付与されたものとしてS37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれた後(S43)、再び、検索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S35、S37)。
【0077】
一方、有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスがないと判定された場合には(S41:NO)、S37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれることなく、再び新たに索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S35、S37)。
【0078】
そして、全ての楽曲データに関する情報が全て読み込まれると(S35:YES)、検索画面表示用メモリエリアに作成された検索画面表示用データ(図20参照)が表示パネル31に表示され(S45)、本処理が終了する。
【0079】
2.2.1.3.くくりつけ解除処置
図11は「くくりつけ解除処理」の制御を示すフローチャートであり、このフローチャートが起動されると、先ず、リモコン30に現在記憶されているカラオケ装置20の製造番号(シリアル番号)が削除される(S47)。次に、解除クレードル40及び通信回線300を介してマスタ装置10に「くくりつけを解除」した旨の通知が送信される(S49)。
【0080】
2.2.1.4.定期更新処理
図12は定期更新処理の制御を示すフローチャートであり、この定期更新処理が起動されると、先ず、表示パネル31に定期更新中である旨が表示される(S51)。
【0081】
次に、解除クレードル40及び通信回線300を介してマスタ装置10からサービス別楽曲データ存在データベース及び検索画面用楽曲データベースに関する最新データが読み込まれ(S53)、全ての最新データが読み込まれると、定期更新中である旨の表示が表示パネル31から削除される(S55)。
【0082】
2.2.2.カラオケ装置20の制御
図13は「くくりつけ」の対象となっているカラオケ装置20で実行される制御を示すフローチャートであり、この制御フローはカラオケ装置20の電源スイッチ(起動スイッチ)が投入されると起動する。
【0083】
そして、カラオケ装置20の電源スイッチが投入されると、先ず、リモコン30からの「くくりつけ指示」コマンドが受信されたか否かが判定され(S61)、「くくりつけ指示」コマンドが受信されたと判定された場合には(S61:YES)、未使用ライセンスがあるか否か、つまりいずれのカラオケ装置20にも使用(付与)されていないライセンスがあるか否かがマスタ装置10に問い合わせられる(S63)。
【0084】
次に、上記問い合わせに対する回答が受信されたか否かが判定され(S65)、マスタ装置10からの回答が受信された場合には(S65:YES)、その回答内容が記憶される(S67)。ここで、マスタ装置10からの回答内容とは、未使用ライセンスの有無、並びに未使用ライセンスが有る場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号(製造番号)、及び未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別等である。
【0085】
そして、マスタ装置10からの回答内容が記憶されると、サービスの種別及びそのカラオケ装置20の製造番号が「くくりつけ指示」をしたリモコン30に送信され(S69)、「くくりつけ処理」に対するカラオケ装置20の処理が終了する。なお、以下、未使用ライセンスが有る旨の回答を受信したものとして説明する。
【0086】
サービスの種別及びそのカラオケ装置20の製造番号がリモコン30に送信され、「くくりつけ処理」に対するカラオケ装置20の処理が終了すると、「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されたか否かが判定され(S71)、「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されていないと判定されると(S71:NO)、リモコン30が操作されて楽曲データの再生予約がされたか否かが判定される(S73)。
【0087】
そして、楽曲データの再生予約がされたと判定された場合には(S73:YES)、その予約された楽曲データが基本コンテンツであるか有料コンテンツであるかが判定される(S77)。
【0088】
このとき、予約された楽曲データが有料コンテンツであると判定された場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のHDD21から自身のHDD21にその予約された楽曲データが複写された後、その複写された楽曲データが再生され(S79)、一方、その予約された楽曲データが基本コンテンツであると判定された場合には、自身のHDD21に記憶されているその楽曲データが再生される(S81)。
【0089】
また、S71にて「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されたと判定された場合には(S71:YES)、「くくりつけ」を解除する旨の通知がマスタ装置10に送信された後(S83)、マスタ装置10からの回答を受信したか否かが判定される(S85)。
【0090】
そして、マスタ装置10から「くくりつけ解除」を受領した旨の回答を受信した場合には(S85:YES)、S67にて記憶された内容及びS79にて複写された楽曲データが自身のHDD21から消去された後(S87)、「くくりつけ」されているリモコン30に「くくりつけ解除」の回答が送信される(S89)。
【0091】
因みに、S65にて未使用ライセンスが無い旨の回答を受信した場合には、リモコン30に有料(有償)が表示されないので(図10参照)、このような場合は、常にS81が実行されることとなる。
【0092】
2.2.3.マスタ装置10の制御
図14は、マスタ装置10にて実行される「くくりつけ」に関連した制御フローを示すフローチャートである。なお、マスタ装置10は、通常、常に稼働しており、図14に示す制御フローは、タイマー割り込みにて定期的に実行される。
【0093】
先ず、カラオケ装置20を介してリモコン30からの「くくりつけ要請」コマンドを受信した否かが判定され(S91)、「くくりつけ要請」コマンドを受信したと判定された場合には(S91:YES)、マスタ装置10のHDD11に記憶されているサービスリスト(図5参照)に基づいて未使用ライセンス、つまり、いずれのカラオケ装置20にも使用(付与)されていないライセンスがあるか否かが判定される(S93)。
【0094】
そして、未使用ライセンスがあると判定された場合には(93:YES)、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20であるか否かが判定される(S95)。
【0095】
このとき、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20でないと判定された場合には(S95:YES)、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20、つまり本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20に対して、有料コンテンツの再生ができない旨のコマンド(以下、このコマンドをライセンス貸し出しコマンドという。)が送信されるとともに、サービスリストが、例えば図5(a)から図5(b)に更新された後(S99)、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号及びサービスの種別が、未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に送信される(S101)。
【0096】
一方、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20であると判定された場合には(S95:NO)、ライセンス貸し出しコマンドが送信されることなく、サービスリストのカラオケ装置使用状況及びライセンス貸与情報が、例えば図5(a)から図5(b)に更新され(S99)、その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20、つまり未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20のシリアル番号及びサービスの種別がそのカラオケ装置20に送信される(S101)。
【0097】
また、S93にて未使用ライセンスがないと判定された場合には(S93:NO)、未使用ライセンスがない旨、つまり基本コンテンツのみ再生でき、有料コンテンツは再生できない旨が未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に送信される(S103)。
【0098】
そして、S91にてくくりつけ要請」コマンドを受信していないと判定された場合(S91:NO)、又は未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に回答を送信した場合には(S101、S103)、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信したか否かが判定され(S105)、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信したと判定された場合には(S105:YES)、解除要請処理が実行され、一方、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信していないと判定された場合には(S105:NO)、S91に戻る。
【0099】
なお、図15は解除要請処理の制御フローを示すフローチャートであり、この解除要請処理が起動されると、先ず、S97にて送信されたライセンス貸し出しコマンドを取り消す旨のコマンドが送信されるととともに(S109)、サービスリストのカラオケ装置使用状況及びライセンス貸与情報が、例えば図5(b)から図5(a)に更新された後(S111)、「くくりつけ解除要請」コマンドを送信したカラオケ装置20に対して「くくりつけ解除」が終了した旨が通知される(S113)。
【0100】
3.本実施形態に係るカラオケシステムの特徴
本実施形態に係るカラオケシステムでは、前述したように、リモコン30がカラオケ装置20に「くくりつけ」られてリモコン30とカラオケ装置10、20との通信が可能となり、いずれのカラオケ装置10、20にも使用(付与)されていないライセンスがあれば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データを表示パネル31に表示することが可能となる。
【0101】
したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
なお、本発明においては、各カラオケ装置間の通信方法、及び遠隔操作手段おカラオケ装置との通信方法は、無線又は有線のいずれの方法でもよい。
【0102】
ところで、通信カラオケシステムでは、新規の楽曲データを公衆通信回線400を介してセンタ装置100からダウンロードしてカラオケ装置10、20に記憶される。
しかし、個々のカラオケ装置10、20それぞれがセンタ装置100と通信すると、通信費用を増大するとともに通信回線が混雑するので、本実施形態では、マスタ装置10とセンタ装置100との間で通信を行い、マスタ装置10から他のカラオケ装置20に新規の楽曲データを配信している。
【0103】
このため、マスタ装置10は、図4及び図5に示すように、各カラオケ装置10、20に記憶保存されている楽曲データの種類やライセンスを必要とする楽曲データの有無等に関する情報を常に把握している。
【0104】
したがって、未使用ライセンスの有無や未使用ライセンスの付与(貸与)等をマスタ装置10で行えば、ライセンス使用状態及び未使用ライセンスの付与状況等を効率よく監視管理することができる。
【0105】
ところで、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたようなカラオケシステムでは、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間に、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが発生する。
【0106】
すなわち、例えばカラオケサービスの提供が始まった直後においては、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多くても、その後、時間が経過して稼働しているカラオケ装置が増大すると、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数と同一となる場合がある。
【0107】
そして、このような場合が発生すると、カラオケ利用者は、「カラオケを始めた直後は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、その後は、カラオケを始めた時から同一のカラオケ装置を利用しているのに、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができなくなった」といった不満感を抱いてしまうおそれが高いので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることが難しい。
【0108】
これに対して、本実施形態では、リモコン30が解除クレードル40に装着されてリモコン30とカラオケ装置20との「くくりつけ」が解除されたときに、リモコン30とカラオケ装置20とが通信不可能となったものと見なして、ライセンスの付与を解除するので、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間はライセンスが付与され続ける。
【0109】
したがって、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間において、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが混在するとはないので、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることができる。
【0110】
ところで、例えばリモコン30がカラオケ装置20と無線通信している際に、何らかの原因により無線通信ができなくなると、カラオケシステムは、「くくりつけ」が解除されてカラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうおそれがある。
【0111】
これに対して、本実施形態では、リモコン30とカラオケ装置20との通信が不可能となったか否か、つまり「くくりつけ」が解除されたか否かの判断を、リモコン30が解除クレードル40に装着されたか否かに基づいて行っているので、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうことを確実に防止できる。
【0112】
4.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、リモコン30が特許請求の範囲に記載された遠隔操作手段に相当し、表示パネル31が特許請求の範囲に記載された表示手段に相当し、マスタ装置10のCPU16及びROM18等が特許請求の範囲に記載されたイセンス使用状態監視手段、未使用ライセンス付与手段及びライセンス付与解除手段に相当し、センタ装置100が特許請求の範囲に記載されたカラオケデータ配信ホスト装置に相当する。
【0113】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、マスタ装置10がライセンスの管理及び監視をしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ライセンスの管理及び監視のみを行う専用の装置を設けてもよい。
【0114】
また、上述の実施形態では、カラオケ装置10、20毎にライセンス契約を結んだ例にて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、楽曲データ毎にライセンス契約を結んだカラオケシステムにも適用することができる。
【0115】
また、上述の実施形態では、再生可能な楽曲データの表示及びリストの作成をリモコン30で行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、通信カラオケに本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。
【0116】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの模式図である。
【図3】(a)はセンタ装置の模式図であり、(b)はマスタ装置の模式図であり、(c)はカラオケ装置(子機)の模式図である。
【図4】認証及び動作制限のために用いられる情報についての説明図である。
【図5】サービスリストを示す図表である。
【図6】「くくりつけ処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【図7】「くくりつけの解除処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ装置10間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【図8】リモコン30の作動を示すフローチャートである。
【図9】「くくりつけ処理」の制御を示すフローチャートである。
【図10】「検索画面表示処理」の制御を示すフローチャートである。
【図11】「くくりつけ解除処理」の制御を示すフローチャートである。
【図12】定期更新処理の制御を示すフローチャートである。
【図13】「くくりつけ」の対象となっているカラオケ装置20で実行される制御を示すフローチャートである。
【図14】マスタ装置10にて実行される「くくりつけ」に関連した制御フローを示すフローチャートである。
【図15】除要請処理の制御フローを示すフローチャートである。
【図16】リモコン30の表示状態を示す図である。
【図17】リモコン30の表示状態を示す図である。
【図18】サービス別楽曲データベースを示す図表である。
【図19】検索画面用データを示す図表である。
【図20】曲番号と曲名との対応関係を示す図表である。
【符号の説明】
【0118】
10…カラオケ装置、12…モデム、13…LAN回路、14…再生装置、
15…入力装置、19…バス、20…カラオケ装置、23…LAN回路、
24…再生装置、29…バス、30…リモートコントロールユニット(リモコン)、
31…表示パネル、40…解除クレードル、100…センタ装置、
102…モデム、109…バス、300…通信回線、400…一般公衆通信回線。
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置を有するカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置は、内部に記憶されている演奏データや画像データ等の楽曲データをカラオケ利用者の要望に応じて再生するものであるが、楽曲データ(カラオケデータ)には、予め所定の契約に基づいて再生することができる基本コンテンツと前記契約に含まれない有料コンテンツとがあり、有料コンテンツは、前記契約とは別に契約を結んでその有料コンテンツを再生する権利(ライセンス)を取得しない限り再生することができない。
【0003】
ここで、基本コンテンツとは、ライセンス契約を要しない(ライセンスが付与されない)ものと定義され、有料コンテンツとは、ライセンス契約を要する(ライセンスが付与される)ものと定義される。
【0004】
ところで、通常、有料コンテンツを再生するためのライセンス契約は、有料の楽曲データ毎にではなく、有料の楽曲データが記憶されているカラオケ装置毎に結ばれる。このため、複数のカラオケ装置が設置されている場合において、ライセンスを取得しているカラオケ装置とライセンスを取得していないカラオケ装置とが混在していると、以下のような問題が発生する。
【0005】
一般的に楽曲データのライセンス管理は、楽曲データ提供者側、つまり通信カラオケ事業者で管理している。すなわち、カラオケサービスを提供するカラオケサービス提供者は、カラオケ装置の稼働状態に応じてカラオケ利用者が使用するカラオケ装置を決定し、カラオケ利用者自らが使用するカラオケ装置を特定することは、通常のカラオケサービス提供形態においては殆ど無い。
【0006】
なお、カラオケサービス提供者とは、具体的には、カラオケ装置をカラオケルームに設置してカラオケ事業を行うカラオケボックス運営者等を挙げることができる。
このため、同一のカラオケサービス提供者を利用してカラオケサービスの提供を受けているにもかかわらず、カラオケボックスのカラオケルームに設置されたカラオケ装置には、ライセンス契約がされたカラオケ装置とライセンス契約がされていないカラオケ装置とが混在するため、同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生できる場合のカラオケルームと再生できない場合のカラオケルームとが発生してしまう。
【0007】
一方、カラオケ利用者は、いずれのカラオケ装置が有料コンテンツを再生するライセンスを取得しているかを知らないので、例えば同一のカラオケサービス提供者が提供するカラオケサービスにおいて、前回は有料コンテンツが利用可能なカラオケ装置が設置されてカラオケルームを利用したが、今回は有料コンテンツが利用できないカラオケ装置が設置されたカラオケルームを利用した場合に、「前回は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、今回は、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができない」といった不満感を抱いてしまう。このため、現状のカラオケシステムでは、カラオケサービス提供者が、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができないという問題を有している。
【0008】
ところで、上記ライセンスの付与に関して、コンピュータソフトウェアにおいては、以下のような解決手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、この解決手段は、ライセンスを必要とするコンピュータソフトウェア(アプリケーションソフトウェア)の起動要求がされた時に、コンピュータシステム全体として取得(契約)しているライセンス数と、現在、既に起動しているライセンスが必要なコンピュータソフトウェアの数とを比較し、取得しているライセンス数が既に起動しているコンピュータソフトウェアの数より多いときに限り、そのライセンスが必要なコンピュータソフトウェアの起動を許可するものである。
【特許文献1】特開平7−200492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、以下に説明するように、特許文献1に記載の発明をカラオケシステムにそのまま適用することはできない。
すなわち、カラオケシステムにおいて、ライセンスを必要とするコンピュータソフトウェアとは、ライセンスを必要とする有料コンテンツ(楽曲データ)であるが、仮に、特許文献1に記載の発明と同様に、カラオケ利用者がライセンスを必要とする有料コンテンツの再生を指示した時に、カラオケシステム全体として取得(契約)しているライセンス数と、現在、既に再生されているライセンスが有料コンテンツの数とを比較し、取得しているライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多いときに限り、そのライセンスが必要な有料コンテンツの再生を許可するといった構成とすると、カラオケ利用者が有料コンテンツの再生を指示しない限り、再生可能な楽曲データ(基本コンテンツも含む。)の全てをカラオケ利用者に表示することができない。
【0010】
つまり、カラオケ利用者は、再生可能な楽曲データが表示されたリストの中から再生したい楽曲データを選択指示するので、上記のカラオケシステムでは、カラオケ利用者が有料コンテンツの再生を選択指示する前、つまりカラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点においては、ライセンスを必要とする有料コンテンツ(楽曲データ)のリストを表示することができない。このため、上記のカラオケシステムでは、基本コンテンツからなる楽曲データのリストとは別に、ライセンスを必要とする有料コンテンツのみを表示した楽曲リストを必要とする。
【0011】
したがって、上記のカラオケシステムでは、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示することが難しく、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができない。
【0012】
本発明は、上記点に鑑み、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、楽曲データを再生するとともに、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置と、カラオケ利用者により操作され、カラオケ装置を遠隔操作するための遠隔操作手段と、再生可能な楽曲データを表示する表示手段と、楽曲データの再生を許可するライセンスが付与されてライセンスが必要な楽曲データが再生可能な状態となっているカラオケ装置、及びいずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスの有無を検出するライセンス使用状態監視手段と、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となり、かつ、ライセンス使用状態監視手段によっていずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスが有ると検出された場合に、遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置にライセンスを付与する未使用ライセンス付与手段とを有することを特徴とする。
【0014】
これにより、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となり、いずれのカラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスが有れば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データを表示手段に表示することが可能となる。
【0015】
したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
なお、本発明においては、各カラオケ装置間の通信方法、及び遠隔操作手段おカラオケ装置との通信方法は、無線又は有線のいずれの方法でもよい。
【0016】
また、ライセンス使用状態監視手段は、カラオケシステムとして少なくとも1つ有していればよく、後述するように特定のカラオケ装置に設ける場合は勿論、ライセンス使用状態監視手段専用の機器を別途設けてもよい。
【0017】
また、「遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置にライセンスを付与する」とは、遠隔操作手段との通信が可能となったカラオケ装置において、ライセンスが必要な楽曲データを再生することができるといった意味であり、カラオケ装置そのものにライセンスを付与することによりライセンスが必要な楽曲データの再生を可能とする場合は勿論、楽曲データにライセンスを付与する場合も含まれ、その具体的な態様は、ライセンス契約によって定められるものである。
【0018】
また、表示手段は、後述するように遠隔操作手段(リモコン)に設けてもよいことは勿論のこと、カラオケ装置又は専用の表示機器に設けてもよい。
請求項2に記載の発明では、楽曲データをカラオケ装置に配信するカラオケデータ配信ホスト装置を有し、ライセンス使用状態監視手段及び未使用ライセンス付与手段は、複数のカラオケ装置のうち、カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設けられていることを特徴とする。
【0019】
ところで、カラオケデータ配信ホスト装置及び複数のカラオケ装置からからなるカラオケシステム(いわゆる、通信カラオケ)では、新規の演奏データや画像データ等の楽曲データを公衆通信回線を介してカラオケデータ配信ホスト装置からダウンロードしてカラオケ装置に記憶される。
【0020】
しかし、個々のカラオケ装置それぞれがカラオケデータ配信ホスト装置と通信すると、通信費用を増大するとともに通信回線が混雑するので、通常、複数のカラオケ装置のうち特定のカラオケ装置(以下、このカラオケ装置をマスタ装置という。)とカラオケデータ配信ホスト装置との間で通信を行い、マスタ装置から他のカラオケ装置に新規の楽曲データを配信している。
【0021】
このため、マスタ装置は、各カラオケ装置に記憶保存されている楽曲データの種類やライセンスを必要とする楽曲データの有無等に関する情報を容易に把握することができる。
したがって、請求項2に記載の発明のごとく、ライセンス使用状態監視手段及び未使用ライセンス付与手段を、カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設ければ、ライセンス使用状態及び未使用ライセンスの付与状況等を効率よく監視管理することができる。
【0022】
ところで、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたようなカラオケシステムでは、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間に、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが発生する。
【0023】
すなわち、例えばカラオケサービスの提供が始まった直後においては、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多くても、その後、時間が経過して稼働しているカラオケ装置が増大すると、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数と同一となる場合がある。
【0024】
そして、このような場合が発生すると、カラオケ利用者は、「カラオケを始めた直後は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、その後は、カラオケを始めた時から同一のカラオケ装置を利用しているのに、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができなくなった」といった不満感を抱いてしまうおそれが高いので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることが難しい。
【0025】
これに対して、請求項3に記載の発明では、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となったときに、ライセンスの付与を解除するライセンス付与解除手段を有することを特徴としているので、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間はライセンスが付与され続ける。
【0026】
したがって、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間において、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが混在するとはないので、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることができる。
【0027】
ところで、請求項3に記載の発明では、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が可能となった時からカラオケサービスの提供が始まり、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となった時にカラオケサービスの提供が終了したものと見なしているので、例えば遠隔操作手段がカラオケ装置と無線にて通信している際に、何らかの原因により無線通信ができなくなると、カラオケシステムは、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうおそれがある。
【0028】
これに対して、請求項4に記載の発明では、ライセンス付与解除手段は、遠隔操作手段に対して所定の操作がされたときに、遠隔操作手段とカラオケ装置との通信が不可能となったと判断するので、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本実施形態は、通信回線を介して楽曲データを各カラオケ装置に配信する、いわゆる通信カラオケに本発明に係るカラオケシステムを適用したものであり、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
【0030】
1.カラオケシステムの構成
図1は、本実施形態に係るカラオケシステムの全体概要を示すブロック図であり、図2はカラオケ店舗側におけるカラオケシステムの概要を示すブロック図である。
【0031】
本実施形態に係るカラオケシステムは、カラオケ店舗に設置されてユーザに直接カラオケサービスを提供するカラオケ装置10、20、及びカラオケ店舗外に設置されてカラオケ装置10、20に楽曲データを配信するカラオケデータ配信ホスト装置(以下、センタ装置という。)100等から構成されている。
【0032】
カラオケ装置10、20は楽曲データを再生するもので、カラオケ店舗に設置された複数台のカラオケ装置10、20は互いに通信回線300にて接続されてネットワークシステムを構成している。なお、カラオケ装置10、20の詳細は後述する
そして、本実施形態においては、シリアル番号00001のカラオケ装置10がマスタ(親機)となっており、シリアル番号00002〜00005の4台のカラオケ装置20がマスタのカラオケ装置10に対するスレーブ(子機)となっている。なお、スレーブ装置の台数は1台以上あればよく、スレーブ装置同士の区別を特にする必要はない。
【0033】
また、マスタのカラオケ装置10は、一般の電話回線や光通信回線等の一般公衆通信回線400を介してセンタ装置100と通信可能に接続されており、本実施形態では、スレーブのカラオケ装置20は、マスターのカラオケ装置10を介して楽曲データを受信する。
【0034】
また、カラオケ店舗には、通信回線を介して接続されたカラオケ装置10、20に加えて、図2に示すように、カラオケ装置10、20を遠隔操作するためのリモートコントロールユニット30(以下、リモコン30と記す。)が設置されており、このリモコン30は、赤外線を利用した無線通信方法にてカラオケ装置10、20と通信を行う。なお、リモコン30の通信方法は、これに限定されるものではなく、例えばケーブルを用いた有線通信方法であってもよいことは言うまでもない。
【0035】
また、リモコン30には、再生可能な楽曲データのリスト等が表示される表示パネル31が設けられており、本実施形態では、表示パネル31として表示パネル31のいずれかの部位に人間(ユーザ)が触れたか否かを関知して、その触れた部位を示す信号を発する、いわゆるタッチパネルを採用している。このため、ユーザは、表示パネル31の所定部位に触れることによりリモコン30(カラオケ装置10、20)を操作指示することができる。
【0036】
解除クレードル40は、ユーザによるリモコン30の使用が終了したことカラオケ装置10、20に認識させるもので、この解除クレードル40は通信回線300を介してカラオケ装置10、20に接続されている。
【0037】
1.2.センタ装置100の構成
図3(a)はセンタ装置100の概要構成を示す模式図である。
センタ装置100は、図3(a)に示すように、CPU106、ROM108、RAM107、ハードディスク記憶装置(HDD)101、モデム02及びブロードバンド用通信制御部103等を有して構成されており、CPU106やROM108等は、バス109を介して接続されている。
【0038】
また、センタ装置100のHDD101内には、楽曲演奏に使用する音楽情報や背景画又は歌詞等の画像情報等の楽曲データ、及びカラオケ装置10、20の作動を制御するシステムプログラムのバージョンアップ情報等が記憶されている。
【0039】
そして、センタ装置100は、カラオケ店舗に設置されたカラオケ装置(特に、マスタのカラオケ装置10)と定期的に通信を行い、新規の楽曲データやシステムプログラムのバージョンアッププログラム等を各カラオケ装置10、20に配信するとともに、各カラオケ装置10、20で使用された有償楽曲データの使用回数等の情報を受信する。
【0040】
1.3.マスタのカラオケ装置10の構成
図3(b)はマスタのカラオケ装置10の概略構成を示す模式図である。
マスタのカラオケ装置10は、図3(b)に示すように、CPU16、ROM18、RAM17、ハードディスク記憶装置(HDD)11、モデム12、LAN回路13、再生装置14、及び入力装置15等を有して構成されており、CPU16やROM18等は、バス19を介して接続されている。
【0041】
ここで、再生装置14は、カラオケ演奏や背景映像・歌詞テロップの表示等を行う再生装置であり、この再生装置14は図示しない音源装置、音声データ処理部、及び表示制御部等を有して構成されている。
【0042】
入力装置15は、カラオケ利用者からの操作指示(例えば曲の選択、演奏音のキーの調整、音量の調整等)を受け付ける入力装置であり、この入力装置15はキースイッチやリモートコントローラ等から構成されている。なお、入力装置15で行う操作指示は、リモコン30を用いて行うことができる。
【0043】
HDD11は種々のデータを記憶する記憶手段であり、このHDD11に記憶されているデータとしては、楽曲データ等のセンタ装置100から配信されるデータ、マスタのカラオケ装置10を含むネットワークを構成する装置のグループリスト(図4(a)参照)、センタ装置100からコンテンツデータの配信を受ける契約を結んだときに設定した接続電話番号(図4(a)参照)、センタ装置の電話番号(図4(a)参照)、認証成功日時等の管理情報(図4(a)参照)、並びに各カラオケ装置10、20の契約形態及びライセンスの使用状況を示すサービスリスト(図5参照)等がある。
【0044】
モデム12は、一般公衆電話回線400を介してセンタ装置100と通信を行うための通信手段であり、マスタのカラオケ装置10は、一般公衆電話回線400及びセンタ装置100のモデム102を介してデータの授受を行う。
【0045】
1.4.スレーブのカラオケ装置20の構成
図3(c)はスレーブのカラオケ装置20の概略構成を示す模式図である。
スレーブのカラオケ装置20は、図3(c)に示すように、モデムの有無を除き、マスタのカラオケ装置10(図3(b)参照)と同じ構成である。つまり、CPU26、ROM28、RAM27、ハードディスク記憶装置(HDD)21、LAN回路23、再生装置24、及び入力装置25等をバス29で接続したものである。
【0046】
なお、スレーブのカラオケ装置20のHDD21に記憶されている楽曲データは、重複通信料の発生及び通信トラフィックの低減を図るべく、通常、スレーブが直接センタ装置100から配信を受けるのではなく、マスタのカラオケ装置10のHDD11に記憶されている楽曲データが複写されることにより記憶される。
【0047】
2.カラオケシステムの作動
カラオケシステムは、ユーザがリモコン30又はカラオケ装置10、20を操作することより所望の楽曲データを再生するものであるが、本実施形態に係るカラオケシステムは、リモコン30を用いてカラオケ装置10、20を遠隔操作する場合に特徴を有しているので、以下、リモコン30を用いてカラオケ装置10、20(以下、単に「カラオケ装置20」と記す。)を操作する場合における特徴的作動を説明する。
【0048】
なお、本実施形態に係るカラオケシステムでは、有料コンテンツを再生するためのライセンス契約は、有料の楽曲データ毎にではなくカラオケ装置20毎に結ばれている。したがって、カラオケシステム全体が保有しているライセンスの数は、ライセンス契約を結んでいるカラオケ装置20の台数と一致する。
【0049】
2.1.カラオケシステムの概略作動
本実施形態では、カラオケサービス提供者(カラオケ店舗)側からユーザにリモコン30が貸与され、リモコン30とカラオケ装置20との通信が可能となった時からカラオケサービスの提供が開始され、リモコン30とカラオケ装置20との通信が不可能となった時にカラオケサービスの提供が終了する。
【0050】
なお、以下、「リモコン30とカラオケ装置20とを通信可能にする」ことを「リモコン30をカラオケ装置20に『くくりつける』又は単に『くくりつけ』」と言い、「リモコン30とカラオケ装置20との通信を不可能にする」ことを「くくりつけを解除する」という。
【0051】
図6は「くくりつけ処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタのカラオケ装置10(以下、マスタ装置10記す。)間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【0052】
そして、リモコン30がユーザに貸与されると、先ず、ユーザは指定されたカラオケ装置20とリモコン30との通信確認を行い、リモコン30をそのカラオケ装置20にくくりつける。このとき、くくりつけを指示する旨のコマンド及びリモコン30の製造番号(シリアル番号)情報が、リモコン30からカラオケ装置20に送信される。
【0053】
一方、リモコン30からの通信確認を受けたカラオケ装置20は、通信回線(LAN)300を介してマスタ装置10に、いずれのカラオケ装置20にも付与されていないライセンス(以下、このようなライセンスを未使用ライセンスという。)の有無を問い合わせる。
【0054】
そして、カラオケ装置20は、マスタ装置10からその問い合わせに対する回答として、未使用ライセンスの有無、並びに未使用ライセンスが有る場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号(製造番号)、及び未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20がライセンス契約を結んでいるか否か、つまり、リモコン30にくくりつけられたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別を通信回線300を介して受信する。
【0055】
マスタ装置10からの回答を受信したカラオケ装置20は、リモコン30にくくりつけられたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別、及びそのカラオケ装置20の製造番号をリモコン30に送信する。
【0056】
図7は「くくりつけの解除処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ装置10間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【0057】
リモコン30に設けられた「くくりつけの解除処理」がユーザにより操作された場合、又はリモコン30が解除クレードル40に装着された場合には、くくりつけが解除される。このとき、リモコン30が解除クレードル40に装着された場合には、くくりつけを解除する旨のコマンド及びリモコン30の製造番号が、通信回線300を介してリモコン30からくくりつけ先のカラオケ装置20に送信される。
【0058】
一方、くくりつけを解除する旨のコマンドを受信したカラオケ装置20は、現在、自身に付与されているライセンスを開放(未使用)とすべき旨のコマンドを通信回線300を介してマスタ装置10に送信する。
【0059】
ライセンスを開放(未使用)とすべき旨のコマンドを受信したマスタ装置10は、ライセンスを開放(未使用)とする旨の回答を通信回線300を介してカラオケ装置20に送信し、ライセンスを開放(未使用)とする旨の回答を受信したカラオケ装置20は、その回答を通信回線300に接続された解除クレードル40を介してリモコン30に送信する。
【0060】
2.2.カラオケシステムの詳細作動
2.2.1.リモコンの作動
図8はリモコン30の作動を示すフローチャートであり、リモコン30の電源スイッチ(図示せず。)が投入されると、先ず、リモコン30に現在記憶されているカラオケ装置20の製造番号(シリアル番号)が削除される(S1)。
【0061】
次に、リモコン30が解除クレードル40に装着されているか否かが判定され(S3)、解除クレードル40に装着されていないと判定された場合には(S3:NO)、リモコン30の表示パネル31に、「くくりつけ」を促す旨(図16参照)が表示がされるとともに(S5)、表示パネル31にユーザが触れたか否か、つまりユーザが「くくりつけ処理」の操作指示をしたか否かが判定される(S7)。
【0062】
そして、「くくりつけ」を促す旨の表示がされた状態でユーザが表示パネル31に触れると(S7:YES)、「くくりつけ処理」が指示されたものと判定され、「くくりつけ処理」及び「リモコン検索画面処理」が実行され(S9、S11)、これらの処理が終了すると、表示パネル31から「くくりつけ」を促す旨の表示が削除される(S13、図17参照)。なお、「くくりつけ処理」及び「リモコン検索画面処理」の詳細は、後述する。
【0063】
一方、表示パネル31にユーザが触れていないと判定された場合には(S7:NO)、リモコン30が解除クレードル40に装着されているか否かが判定され(S15)、解除クレードル40に装着されていないと判定された場合には(S15:YES)、表示パネル31から「くくりつけ」を促す旨の表示が削除される(S13)。
【0064】
また、S3にて解除クレードル40に装着されていると判定された場合には(S3:YES)、「くくりつけ」が解除されているか否かが判定され(S17)、「くくりつけ」が解除されていないと判定された場合には(S17:NO)、「くくりつけの解除処理」が実行される(S19)。なお、「くくりつけの解除処理」の詳細は後述する。
【0065】
一方、「くくりつけ」が解除されていると判定された場合(S17:YES)、又は「くくりつけの解除処理」が終了した場合には(S19)、リモコン30に記憶されている楽曲データ名や各カラオケ装置20が提供可能なサービスの種別に関する情報を更新すべきタイミングであるか否か、つまり、前回、情報を更新した時から所定時間)が経過したか否かが判定される(S21)。
【0066】
そして、前回、情報を更新した時から所定時間が経過していないと判定された場合には(S21:NO)、S3に戻り、一方、前回、情報を更新した時から所定時間が経過したと判定された場合には(S21:YES)、定期更新処理が実行される(S23)。なお、定期更新処理の詳細は後述する。
【0067】
2.2.1.1.くくりつけ処理
図9は「くくりつけ処理」の制御を示すフローチャートであり、「くくりつけ処理」が起動されると、先ず、リモコン30のシリアル番号(製造番号)が、くくりつけ先のカラオケ装置20に送信される(S25)。
【0068】
次に、くくりつけ先のカラオケ装置20からカラオケ装置20の製造番号及びそのカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別に関する情報を取得(受信)できたか否かが判定され(S27)、これらの情報を取得することができたと判定された場合には、これらの情報がリモコン30に内蔵された記憶装置に記憶される(S29)。
【0069】
なお、カラオケ装置20が提供することができるサービスの種別は、前述したように、マスタ装置10からカラオケ装置20に提供された情報であり、カラオケ装置20は、リモコン30からリモコン30の製造番号が送信されたときに、マスタ装置10に対して自身が有するサービスの種別の情報を提供を要求する。
【0070】
2.2.1.2.検索画面表示処理
図10は「検索画面表示処理」の制御を示すフローチャートであり、「検索画面表示処理」が起動されると、先ず、前回作成した検索画面用データが削除される(S31)。
【0071】
次に、サービス別楽曲データ存在データベース全体が読み込まれる(S33)。ここで、サービス別楽曲データ存在データベースとは、図18に示すように、ラインセンス契約を必要とする楽曲データの番号、及びラインセンス契約を必要としない楽曲データの番号を記憶したデータベースを言い、このサービス別楽曲データ存在データベースは、定期更新処理時に作成される。
【0072】
そして、サービス別楽曲データ存在データベース全体が読み込まれると、検索画面用楽曲データベースを構築する楽曲データに関する情報が全て読み込まれたか否かが判定され(S35)、全ての楽曲データに関する情報が全て読み込まれていないと判定された場合には(S35:NO)、検索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S37)。
【0073】
ここで、検索画面用楽曲データベースとは、図19に示すように、楽曲データの番号とその曲面(タイトル名)との対応表であり、この検索画面用楽曲データベースも、サービス別楽曲データ存在データベースと同様に定期更新処理時に作成される。
【0074】
次に、S37にて読み込まれた楽曲データがライセンス契約を要する有料コンテンツであるか否かが判定され(S39)、S37にて読み込まれた楽曲データがライセンス契約を要しない基本コンテンツであると判定された場合には(S39:NO)、S37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれる(S43)。
【0075】
一方、S37にて読み込まれた楽曲データが有料コンテンツであると判定された場合には(S39:YES)、その有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスがあるか否か、つまり、「くくりつけ処理」がされた時点で未使用ライセンスがあるか否かが判定される(S41)。
【0076】
そして、有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスが有る、つまり未使用ライセンスがあると判定された場合には(S41:YES)、その未使用ライセンスが付与されたものとしてS37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれた後(S43)、再び、検索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S35、S37)。
【0077】
一方、有料コンテンツを再生(使用)することがライセンスがないと判定された場合には(S41:NO)、S37にて読み込まれた楽曲データが検索画面表示用メモリエリアに書き込まれることなく、再び新たに索画面用楽曲データベースから1件分の楽曲データに関する情報が読み込まれる(S35、S37)。
【0078】
そして、全ての楽曲データに関する情報が全て読み込まれると(S35:YES)、検索画面表示用メモリエリアに作成された検索画面表示用データ(図20参照)が表示パネル31に表示され(S45)、本処理が終了する。
【0079】
2.2.1.3.くくりつけ解除処置
図11は「くくりつけ解除処理」の制御を示すフローチャートであり、このフローチャートが起動されると、先ず、リモコン30に現在記憶されているカラオケ装置20の製造番号(シリアル番号)が削除される(S47)。次に、解除クレードル40及び通信回線300を介してマスタ装置10に「くくりつけを解除」した旨の通知が送信される(S49)。
【0080】
2.2.1.4.定期更新処理
図12は定期更新処理の制御を示すフローチャートであり、この定期更新処理が起動されると、先ず、表示パネル31に定期更新中である旨が表示される(S51)。
【0081】
次に、解除クレードル40及び通信回線300を介してマスタ装置10からサービス別楽曲データ存在データベース及び検索画面用楽曲データベースに関する最新データが読み込まれ(S53)、全ての最新データが読み込まれると、定期更新中である旨の表示が表示パネル31から削除される(S55)。
【0082】
2.2.2.カラオケ装置20の制御
図13は「くくりつけ」の対象となっているカラオケ装置20で実行される制御を示すフローチャートであり、この制御フローはカラオケ装置20の電源スイッチ(起動スイッチ)が投入されると起動する。
【0083】
そして、カラオケ装置20の電源スイッチが投入されると、先ず、リモコン30からの「くくりつけ指示」コマンドが受信されたか否かが判定され(S61)、「くくりつけ指示」コマンドが受信されたと判定された場合には(S61:YES)、未使用ライセンスがあるか否か、つまりいずれのカラオケ装置20にも使用(付与)されていないライセンスがあるか否かがマスタ装置10に問い合わせられる(S63)。
【0084】
次に、上記問い合わせに対する回答が受信されたか否かが判定され(S65)、マスタ装置10からの回答が受信された場合には(S65:YES)、その回答内容が記憶される(S67)。ここで、マスタ装置10からの回答内容とは、未使用ライセンスの有無、並びに未使用ライセンスが有る場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号(製造番号)、及び未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20が提供することができるサービスの種別等である。
【0085】
そして、マスタ装置10からの回答内容が記憶されると、サービスの種別及びそのカラオケ装置20の製造番号が「くくりつけ指示」をしたリモコン30に送信され(S69)、「くくりつけ処理」に対するカラオケ装置20の処理が終了する。なお、以下、未使用ライセンスが有る旨の回答を受信したものとして説明する。
【0086】
サービスの種別及びそのカラオケ装置20の製造番号がリモコン30に送信され、「くくりつけ処理」に対するカラオケ装置20の処理が終了すると、「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されたか否かが判定され(S71)、「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されていないと判定されると(S71:NO)、リモコン30が操作されて楽曲データの再生予約がされたか否かが判定される(S73)。
【0087】
そして、楽曲データの再生予約がされたと判定された場合には(S73:YES)、その予約された楽曲データが基本コンテンツであるか有料コンテンツであるかが判定される(S77)。
【0088】
このとき、予約された楽曲データが有料コンテンツであると判定された場合には、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のHDD21から自身のHDD21にその予約された楽曲データが複写された後、その複写された楽曲データが再生され(S79)、一方、その予約された楽曲データが基本コンテンツであると判定された場合には、自身のHDD21に記憶されているその楽曲データが再生される(S81)。
【0089】
また、S71にて「くくりつけ解除指示」のコマンドが受信されたと判定された場合には(S71:YES)、「くくりつけ」を解除する旨の通知がマスタ装置10に送信された後(S83)、マスタ装置10からの回答を受信したか否かが判定される(S85)。
【0090】
そして、マスタ装置10から「くくりつけ解除」を受領した旨の回答を受信した場合には(S85:YES)、S67にて記憶された内容及びS79にて複写された楽曲データが自身のHDD21から消去された後(S87)、「くくりつけ」されているリモコン30に「くくりつけ解除」の回答が送信される(S89)。
【0091】
因みに、S65にて未使用ライセンスが無い旨の回答を受信した場合には、リモコン30に有料(有償)が表示されないので(図10参照)、このような場合は、常にS81が実行されることとなる。
【0092】
2.2.3.マスタ装置10の制御
図14は、マスタ装置10にて実行される「くくりつけ」に関連した制御フローを示すフローチャートである。なお、マスタ装置10は、通常、常に稼働しており、図14に示す制御フローは、タイマー割り込みにて定期的に実行される。
【0093】
先ず、カラオケ装置20を介してリモコン30からの「くくりつけ要請」コマンドを受信した否かが判定され(S91)、「くくりつけ要請」コマンドを受信したと判定された場合には(S91:YES)、マスタ装置10のHDD11に記憶されているサービスリスト(図5参照)に基づいて未使用ライセンス、つまり、いずれのカラオケ装置20にも使用(付与)されていないライセンスがあるか否かが判定される(S93)。
【0094】
そして、未使用ライセンスがあると判定された場合には(93:YES)、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20であるか否かが判定される(S95)。
【0095】
このとき、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20でないと判定された場合には(S95:YES)、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20、つまり本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20に対して、有料コンテンツの再生ができない旨のコマンド(以下、このコマンドをライセンス貸し出しコマンドという。)が送信されるとともに、サービスリストが、例えば図5(a)から図5(b)に更新された後(S99)、本来その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20のシリアル番号及びサービスの種別が、未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に送信される(S101)。
【0096】
一方、「くくりつけ要請」コマンドを送信したカラオケ装置20が、本来その未使用ライセンスが契約されてカラオケ装置20であると判定された場合には(S95:NO)、ライセンス貸し出しコマンドが送信されることなく、サービスリストのカラオケ装置使用状況及びライセンス貸与情報が、例えば図5(a)から図5(b)に更新され(S99)、その未使用ライセンスを保有しているカラオケ装置20、つまり未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20のシリアル番号及びサービスの種別がそのカラオケ装置20に送信される(S101)。
【0097】
また、S93にて未使用ライセンスがないと判定された場合には(S93:NO)、未使用ライセンスがない旨、つまり基本コンテンツのみ再生でき、有料コンテンツは再生できない旨が未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に送信される(S103)。
【0098】
そして、S91にてくくりつけ要請」コマンドを受信していないと判定された場合(S91:NO)、又は未使用ライセンスの有無を問い合わせたカラオケ装置20に回答を送信した場合には(S101、S103)、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信したか否かが判定され(S105)、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信したと判定された場合には(S105:YES)、解除要請処理が実行され、一方、「くくりつけ解除要請」コマンドを受信していないと判定された場合には(S105:NO)、S91に戻る。
【0099】
なお、図15は解除要請処理の制御フローを示すフローチャートであり、この解除要請処理が起動されると、先ず、S97にて送信されたライセンス貸し出しコマンドを取り消す旨のコマンドが送信されるととともに(S109)、サービスリストのカラオケ装置使用状況及びライセンス貸与情報が、例えば図5(b)から図5(a)に更新された後(S111)、「くくりつけ解除要請」コマンドを送信したカラオケ装置20に対して「くくりつけ解除」が終了した旨が通知される(S113)。
【0100】
3.本実施形態に係るカラオケシステムの特徴
本実施形態に係るカラオケシステムでは、前述したように、リモコン30がカラオケ装置20に「くくりつけ」られてリモコン30とカラオケ装置10、20との通信が可能となり、いずれのカラオケ装置10、20にも使用(付与)されていないライセンスがあれば、カラオケ利用者がカラオケサービスの提供を受け始めた時点で、ライセンスを必要とする楽曲データを表示パネル31に表示することが可能となる。
【0101】
したがって、カラオケ利用者が再生したい楽曲データを速やかに選択指示するが可能となるので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることができる。
なお、本発明においては、各カラオケ装置間の通信方法、及び遠隔操作手段おカラオケ装置との通信方法は、無線又は有線のいずれの方法でもよい。
【0102】
ところで、通信カラオケシステムでは、新規の楽曲データを公衆通信回線400を介してセンタ装置100からダウンロードしてカラオケ装置10、20に記憶される。
しかし、個々のカラオケ装置10、20それぞれがセンタ装置100と通信すると、通信費用を増大するとともに通信回線が混雑するので、本実施形態では、マスタ装置10とセンタ装置100との間で通信を行い、マスタ装置10から他のカラオケ装置20に新規の楽曲データを配信している。
【0103】
このため、マスタ装置10は、図4及び図5に示すように、各カラオケ装置10、20に記憶保存されている楽曲データの種類やライセンスを必要とする楽曲データの有無等に関する情報を常に把握している。
【0104】
したがって、未使用ライセンスの有無や未使用ライセンスの付与(貸与)等をマスタ装置10で行えば、ライセンス使用状態及び未使用ライセンスの付与状況等を効率よく監視管理することができる。
【0105】
ところで、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたようなカラオケシステムでは、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間に、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが発生する。
【0106】
すなわち、例えばカラオケサービスの提供が始まった直後においては、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数より多くても、その後、時間が経過して稼働しているカラオケ装置が増大すると、その有料コンテンツに関するライセンス数が既に再生されている有料コンテンツの数と同一となる場合がある。
【0107】
そして、このような場合が発生すると、カラオケ利用者は、「カラオケを始めた直後は有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができたのに、その後は、カラオケを始めた時から同一のカラオケ装置を利用しているのに、その同一の有料コンテンツ(楽曲データ)を再生することができなくなった」といった不満感を抱いてしまうおそれが高いので、カラオケ利用者に対して十分な満足感を与えることが難しい。
【0108】
これに対して、本実施形態では、リモコン30が解除クレードル40に装着されてリモコン30とカラオケ装置20との「くくりつけ」が解除されたときに、リモコン30とカラオケ装置20とが通信不可能となったものと見なして、ライセンスの付与を解除するので、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間はライセンスが付与され続ける。
【0109】
したがって、カラオケサービスの提供が始まった時からカラオケサービスの提供が終了するまでの間において、同一の有料コンテンツを再生することができない場合と再生することができる場合とが混在するとはないので、カラオケ利用者に十分な満足感を与えることができる。
【0110】
ところで、例えばリモコン30がカラオケ装置20と無線通信している際に、何らかの原因により無線通信ができなくなると、カラオケシステムは、「くくりつけ」が解除されてカラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうおそれがある。
【0111】
これに対して、本実施形態では、リモコン30とカラオケ装置20との通信が不可能となったか否か、つまり「くくりつけ」が解除されたか否かの判断を、リモコン30が解除クレードル40に装着されたか否かに基づいて行っているので、カラオケサービスの提供が終了したものと誤認してしまうことを確実に防止できる。
【0112】
4.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、リモコン30が特許請求の範囲に記載された遠隔操作手段に相当し、表示パネル31が特許請求の範囲に記載された表示手段に相当し、マスタ装置10のCPU16及びROM18等が特許請求の範囲に記載されたイセンス使用状態監視手段、未使用ライセンス付与手段及びライセンス付与解除手段に相当し、センタ装置100が特許請求の範囲に記載されたカラオケデータ配信ホスト装置に相当する。
【0113】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、マスタ装置10がライセンスの管理及び監視をしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ライセンスの管理及び監視のみを行う専用の装置を設けてもよい。
【0114】
また、上述の実施形態では、カラオケ装置10、20毎にライセンス契約を結んだ例にて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、楽曲データ毎にライセンス契約を結んだカラオケシステムにも適用することができる。
【0115】
また、上述の実施形態では、再生可能な楽曲データの表示及びリストの作成をリモコン30で行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、通信カラオケに本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。
【0116】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの模式図である。
【図3】(a)はセンタ装置の模式図であり、(b)はマスタ装置の模式図であり、(c)はカラオケ装置(子機)の模式図である。
【図4】認証及び動作制限のために用いられる情報についての説明図である。
【図5】サービスリストを示す図表である。
【図6】「くくりつけ処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【図7】「くくりつけの解除処理」における、リモコン30、くくりつけ先の(くくりつけられた)カラオケ装置20、及びマスタ装置10間で行われる信号の授受を示すチャートである。
【図8】リモコン30の作動を示すフローチャートである。
【図9】「くくりつけ処理」の制御を示すフローチャートである。
【図10】「検索画面表示処理」の制御を示すフローチャートである。
【図11】「くくりつけ解除処理」の制御を示すフローチャートである。
【図12】定期更新処理の制御を示すフローチャートである。
【図13】「くくりつけ」の対象となっているカラオケ装置20で実行される制御を示すフローチャートである。
【図14】マスタ装置10にて実行される「くくりつけ」に関連した制御フローを示すフローチャートである。
【図15】除要請処理の制御フローを示すフローチャートである。
【図16】リモコン30の表示状態を示す図である。
【図17】リモコン30の表示状態を示す図である。
【図18】サービス別楽曲データベースを示す図表である。
【図19】検索画面用データを示す図表である。
【図20】曲番号と曲名との対応関係を示す図表である。
【符号の説明】
【0118】
10…カラオケ装置、12…モデム、13…LAN回路、14…再生装置、
15…入力装置、19…バス、20…カラオケ装置、23…LAN回路、
24…再生装置、29…バス、30…リモートコントロールユニット(リモコン)、
31…表示パネル、40…解除クレードル、100…センタ装置、
102…モデム、109…バス、300…通信回線、400…一般公衆通信回線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲データを再生するとともに、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置と、
カラオケ利用者により操作され、前記カラオケ装置を遠隔操作するための遠隔操作手段と、
再生可能な楽曲データを表示する表示手段と、
楽曲データの再生を許可するライセンスが付与されて前記ライセンスが必要な楽曲データが再生可能な状態となっている前記カラオケ装置、及びいずれの前記カラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスの有無を検出するライセンス使用状態監視手段と、
前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が可能となり、かつ、前記ライセンス使用状態監視手段によっていずれの前記カラオケ装置又は楽曲データにも付与されていない前記ライセンスが有ると検出された場合に、前記遠隔操作手段との通信が可能となった前記カラオケ装置に前記ライセンスを付与する未使用ライセンス付与手段と
を有することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
楽曲データを前記カラオケ装置に配信するカラオケデータ配信ホスト装置を有し、
前記ライセンス使用状態監視手段及び前記未使用ライセンス付与手段は、前記複数のカラオケ装置のうち、前記カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が不可能となったときに、前記ライセンスの付与を解除するライセンス付与解除手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記ライセンス付与解除手段は、前記遠隔操作手段に対して所定の操作がされたときに、前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が不可能となったと判断することを特徴とする請求項3に記載のカラオケシステム。
【請求項1】
楽曲データを再生するとともに、互いに通信回線を介して接続された複数のカラオケ装置と、
カラオケ利用者により操作され、前記カラオケ装置を遠隔操作するための遠隔操作手段と、
再生可能な楽曲データを表示する表示手段と、
楽曲データの再生を許可するライセンスが付与されて前記ライセンスが必要な楽曲データが再生可能な状態となっている前記カラオケ装置、及びいずれの前記カラオケ装置又は楽曲データにも付与されていないライセンスの有無を検出するライセンス使用状態監視手段と、
前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が可能となり、かつ、前記ライセンス使用状態監視手段によっていずれの前記カラオケ装置又は楽曲データにも付与されていない前記ライセンスが有ると検出された場合に、前記遠隔操作手段との通信が可能となった前記カラオケ装置に前記ライセンスを付与する未使用ライセンス付与手段と
を有することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
楽曲データを前記カラオケ装置に配信するカラオケデータ配信ホスト装置を有し、
前記ライセンス使用状態監視手段及び前記未使用ライセンス付与手段は、前記複数のカラオケ装置のうち、前記カラオケデータ配信ホスト装置と通信可能なカラオケ装置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が不可能となったときに、前記ライセンスの付与を解除するライセンス付与解除手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
前記ライセンス付与解除手段は、前記遠隔操作手段に対して所定の操作がされたときに、前記遠隔操作手段と前記カラオケ装置との通信が不可能となったと判断することを特徴とする請求項3に記載のカラオケシステム。
【図1】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図5】
【図16】
【図17】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図5】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−65154(P2007−65154A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249245(P2005−249245)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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