説明

カラオケ装置、カラオケシステム、セットトップボックス

【課題】歌詞テロップ等の撮影を禁止することができるカラオケ装置等を提供する。
【解決手段】画像処理部を備えたSTB300は、カメラ410からのカメラ信号に、ディスプレイ421、422の映像信号(背景映像、歌詞テロップ)が含まれているか否かを判断し、カメラ信号に上記映像信号が含まれていると判断した場合に、コマンダ200に対し、停止指示信号を送信する。コマンダ200は、停止指示信号を受信すると、背景映像、歌詞テロップの記憶が禁止されている判断した場合に、当該カメラ信号に含まれている映像信号の出力を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歌唱者の映像を記録することができるカラオケ装置、カラオケシステム、セットトップボックス等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、歌唱者の歌唱内容を記録することができるカラオケ装置が提案されている。例えば、下記特許文献1には、歌唱者の歌声を伴奏音楽と共に記録する点が開示されている。また、伴奏音楽のみを記録することを禁止する点が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−167592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
歌唱内容の記録に関し、歌唱者の歌声のみならず歌唱者の歌唱の様子を撮影し映像として記録することにより、カラオケサービスの多様化、充実化を図ることができる。このようなサービスを提供することは、カラオケ事業者にとっては、集客力の向上という観点から好ましいと考えられる。
【0005】
通常のカラオケシステムにおいて、歌唱者は、ディスプレイに表示された歌詞テロップを見ながら歌唱を行う。また、楽曲の再生中、所定の背景映像が前記ディスプレイに表示される。ここで、歌唱者の歌唱の様子を撮影する場合、歌唱者とともに前記ディスプレイの内容が撮影・記録されることが想定される。この点、歌詞テロップや背景映像の記録が禁止されているコンテンツを用いてカラオケ歌唱が行われる場合には、当該歌詞テロップや背景映像が記録されないための構成が必要である。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、記録が禁止されているカラオケコンテンツを用いた場合であっても、歌唱者の歌唱の様子を撮影し映像として記録することができるカラオケ装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面である請求項1に係る発明は、ディスプレイ、カメラ、記録手段、映像出力制御手段、音声出力手段、画像処理手段、とを備えるカラオケ装置であって、前記音声出力手段は、カラオケデータに含まれる楽音情報に基いて音声信号を出力し、前記記録手段は、前記カメラが撮影した映像信号を記録し、前記画像処理手段は、前記カラオケデータに含まれる映像信号と前記カメラが撮影した映像信号とを比較し、該比較結果を結果信号として出力し、前記映像出力制御手段は、前記カラオケデータに含まれる映像信号を前記ディスプレイに出力可能であり、前記カラオケデータに対する制御フラグを取得し、 前記結果信号を受信し、前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記ディスプレイに出力する映像信号を制御することを特徴とする。
【0008】
上記カラオケ装置によれば、再生するカラオケデータに対する制御フラグ及び画像処理の結果に応じて、前記カラオケデータに含まれる映像信号をディスプレイに出力するか否かを制御する。これにより、映像の記録が禁止されている場合に、当該映像が記録されることを効率的に防止することができる。
【0009】
本発明の一側面である請求項2に係る発明は、請求項1のカラオケ装置において、前記カラオケデータには、背景映像及び歌詞テロップが含まれており、前記映像出力制御手段は、前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記歌詞テロップ及び/または前記背景映像を前記ディスプレイに出力するか否かを制御することを特徴とする。
【0010】
上記カラオケ装置によれば、再生するカラオケデータに対する制御フラグ及び画像処理の結果に応じて、前記カラオケデータに含まれる歌詞テロップや背景映像をディスプレイに出力するか否かを制御する。これにより、歌詞テロップや背景映像の記録が禁止されている場合に、当該歌詞テロップや背景映像が記録されることを効率的に防止することができる。
【0011】
本発明の一側面である請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のカラオケ装置において、前記結果信号は、前記カメラによって撮影された映像信号の中に前記カラオケデータに含まれる映像信号が含まれるか否かを示すものであることを特徴とする。
【0012】
上記カラオケ装置によれば、前記カメラによって撮影された映像信号の中に前記カラオケデータに含まれる映像信号が含まれるか否かの情報を利用して、前記カラオケデータに含まれる映像信号をディスプレイに出力するか否かを制御する。これにより、映像の記録が禁止されている場合に、当該映像が記録されることを効率的に防止することができる。
【0013】
本発明の一側面である請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3いずれかのカラオケ装置において、前記制御フラグは、前記カラオケデータに含まれる映像信号の記録を許可するか否かを示すものであり、前記映像出力制御手段は、前記制御フラグ及び前記比較信号に基いて、前記カラオケデータに含まれる映像信号が前記カメラによって撮影されており、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しないことを特徴とする。
【0014】
上記カラオケ装置によれば、制御フラグ及び結果信号に基いて、カラオケデータに含まれる映像信号がカメラによって撮影され、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しない。これにより、記録が禁止されている映像が記録されることを効率的に防止することができる。
【0015】
本発明の一側面である請求項5に係る発明は、コマンダ及びセットトップボックスからなるカラオケシステムであって、前記セットトップボックスは、カメラに接続され、前記カメラが撮影した映像信号を記憶する記憶手段を有し、前記コマンダは、ディスプレイに接続され、カラオケデータに含まれる映像信号を前記ディスプレイに出力可能であり、前記ディスプレイに出力された映像信号を、前記セットトップボックスに出力し、さらに、 前記セットトップボックスは、前記カメラが撮影した映像信号に前記コマンダが出力した映像信号が含まれるか否かを判断し、該判断結果を結果信号として出力し、前記コマンダは、前記結果信号を受信したときに、前記カラオケデータに対する制御フラグを取得し、 前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記カラオケデータに含まれる映像信号が前記カメラによって撮影されており、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しないことを特徴とする。
【0016】
上記カラオケシステムによれば、制御フラグ及び結果信号に基いて、カラオケデータに含まれる映像信号がカメラによって撮影され、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しない。これにより、記録が禁止されている映像が記録されることを効率的に防止することができる。さらに、コマンダに対し、セットトップボックスを外部接続することができるため、既存のコマンダを利用することができる。
【0017】
本発明の一側面である請求項6に係る発明は、ディスプレイに接続されかつ映像出力制御手段を有するコマンダに接続されるセットトップボックスであって、カメラに接続され、前記カメラが撮影した映像信号を記憶する記憶手段を有し、前記カメラが撮影した映像信号に前記コマンダが出力した映像信号が含まれるか否かを判断し、該判断結果を結果信号として出力することを特徴とする。
【0018】
上記セットトップボックスによれば、前記カメラが撮影した映像信号に前記コマンダが出力した映像信号が含まれるか否かを判断し、該判断結果を結果信号として前記コマンダに出力する。これにより、コマンダを介してディスプレイへの映像信号の制御を行うことができる。さらに、コマンダに対し、セットトップボックスを外部接続することができるため、既存のコマンダを利用することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、記録が禁止されているカラオケコンテンツを用いた場合であっても、歌唱者の歌唱の様子を撮影し映像として記録することができるので、カラオケ事業におけるサービスの多様化・充実化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0021】
(システム構成)
図1は、本発明の一実施形態におけるカラオケシステムのネットワーク構成を示した図である。
本実施形態のカラオケシステムは、各地のカラオケ店舗等に設置されたカラオケ装置100と、通信網と、サーバ600と、基本的に構成される。
カラオケ装置100は、カラオケ店舗の客室ごとに設置されている。
カラオケ装置100とサーバ600とは、例えば、カラオケ店舗内に設置されるルータを介して、通信網によって接続される。ここで、通信網としては、有線、無線、併用どのような形態でもよく、また、インターネットを利用したVPN(Virtual Private Network)であってもよい。
【0022】
(サーバの構成)
まず、サーバ600について説明する。
サーバ600は、カラオケデータベース610、動画データベース620を有している。カラオケデータベース610には、カラオケ楽曲の再生に用いられるカラオケデータが記憶されている。カラオケデータには、カラオケ楽曲の生成起源となる楽音データ、歌詞テロップ、カラオケ楽曲の再生中に表示される背景映像(動画、静止画)の生成起源となる背景データが含まれる。また、カラオケデータベース610に記憶されているカラオケデータは、各カラオケ店舗に配信される。
【0023】
動画データベース620には、カラオケ装置100からアップロードされた撮影データ(後述)が記憶されている。また、動画データベース620は、所定の条件によりパソコン等からもアクセスすることができる。
【0024】
(カラオケ装置の構成)
次に、カラオケ装置100について説明する。
カラオケ装置100は、カラオケ店舗の各客室に設置される。
カラオケ装置100は、コマンダ200、STB(セットトップボックス、Set Top Box)300、カメラ410、ディスプレイ421、ディスプレイ422、マイク430、アンプ440、スピーカ450、リモコン500、から構成されている。
【0025】
リモコン500は、CPU、ROM、RAM、表示部、操作部、赤外線通信I/F、電波通信I/F、から基本的に構成される。
【0026】
リモコン500のCPUは、種々のプログラムを実行する。リモコン500のROMは、種々のデータを記憶する。リモコン500のRAMは、種々のデータを一時的に記憶する。リモコン500の表示部は、種々の情報を表示する。リモコン500の操作部は、表示部の表面にタッチパネルとして実現することができ、ユーザがリモコン500を操作する際に用いられる。リモコン500の赤外線通信I/F及び電波通信I/Fは、コマンダ200との通信の際に用いられる。リモコン500で受け付けた各種操作信号は、コマンダ200に送信される。
【0027】
コマンダ200は、CPU、ROM、RAM、赤外線通信I/F、電波通信I/F、補助記憶手段 映像再生手段、音声再生手段、から基本的に構成される。
【0028】
コマンダ200のCPUは、種々のプログラムを実行する。コマンダ200のROMは、種々のデータを記憶する。コマンダ200のRAMは、種々のデータを一時的に記憶する。コマンダ200の赤外線通信I/F及び電波通信I/Fは、リモコン500との通信の際に用いられる。また、種々の情報がコマンダ200からリモコン500に送信される。
【0029】
リモコン500及びコマンダ200の赤外線通信I/Fは、赤外線を媒体とする無線通信(以下、「赤外線通信」という。)を行うためのインタフェースである。
リモコン500及びコマンダ200の電波通信I/Fは、電波を媒体とする無線通信(以下、「電波通信」という。)を行うためのインタフェースである。
【0030】
また、リモコン500及びコマンダ200の電波通信I/Fを用いることにより、ホストとの間で種々の情報を送受信することも可能である。
また、リモコン500及びコマンダ200とは、アクセスポイントを介して無線通信を行ってもよい。また、赤外線通信と無線通信とは、送受信される情報の種類等に応じて適宜切り替えて用いることができる。
【0031】
また、リモコン500及びコマンダ200がイーサネット(登録商標)等で接続されている場合は、それぞれの機器に対して固有のIPアドレスが付されている。また、IPアドレスは、それぞれの機器が有する識別番号及び所定の生成式に基いて算出することができる。
【0032】
なお、複数のリモコン500が、コマンダ200と通信可能となるように構成してもよい。
【0033】
コマンダ200の補助記憶手段には、例えば、楽曲の再生に必要な音声データ(楽音信号)及び映像データ等が記憶される。また、コマンダ200の補助記憶手段には、ゲーム等のアプリケーションデータが記憶される。これらのデータは、サーバ600のカラオケデータベース610からダウンロードすることができる。また、ダウンロードには、図示しないルータを用いてもよい。
【0034】
コマンダ200の映像音声再生手段は、楽曲の再生及び映像の再生を行う。また、図示しないホストから送信されたデータに基いてストリーミング再生を行うことも可能である。
【0035】
また、リクエストされた楽曲は、リクエスト毎にサーバ600のカラオケデータベース610からダウンロードしてもよく、また、ホストまたはコマンダ200に一時的に記憶しておくように構成してもよい。また、一度ダウンロードした楽曲を所定時間のみ記憶するようにしてもよい。
【0036】
マイク430は、コマンダ200に接続されている。歌唱者は、マイク430を用いてカラオケ歌唱を行う。マイク430に入力されたマイク音声信号は、コマンダ200に入力される。なお、マイク430の個数は適宜設定可能である。
コマンダ200は、楽音信号とマイク430からのマイク音声信号を混合し、混合した音声信号(以下、「混合音声信号」という。)を所定の機器に出力することができる。また、マイク430からのマイク音声信号を、所定の機器に出力することができる。
【0037】
アンプ440は、コマンダ200に接続されている。アンプ440は、コマンダ200から出力された音声信号を増幅する。
スピーカ450は、アンプ440に接続されている。スピーカ450は、アンプ440で増幅された音声信号を出力する。
【0038】
ディスプレイ421、422は、コマンダ200に接続されている。コマンダ200が出力した映像信号がディスプレイ421、422に表示される。コマンダ200から出力される映像信号については後述する。
【0039】
STB300は、CPU、エンコーダ310、記憶手段320、画像処理部を有している。STB300のCPUは、STB300全体を制御する。STB300の画像処理部の詳細については後述する。
【0040】
STB300は、コマンダ200に接続されている。STB300は、コマンダ200に外部接続装置として機能する。すなわち、既存のコマンダ200に対し、STB300を接続することで本発明を実現することができる。
コマンダ200とSTB300とは、制御線を介して接続されており、種々の制御信号を用いて互いの機器を制御することができる。
【0041】
コマンダ200は、STB300に、マイク音声信号や混合音声信号を出力することができる。
【0042】
カメラ410は、STB300に接続されている。カメラ410が撮影したカメラ信号は、STB300に入力される。また、STB300とカメラ410とは制御線を介して接続されており、STB300は、カメラ410のON/OFF制御を行うことができる。
また、STB300は、コマンダ200に、カメラ410からのカメラ信号を出力することができる。
【0043】
STB300は、コマンダ200から受信したマイク音声信号や混合音声信号と、カメラ信号とをエンコーダ310によってエンコードすることができる(以下、エンコードされたデータを、「撮影データ」という。)。また、撮影データは、記憶手段320に記憶される。
また、STB300は、コマンダ200に、撮影データを出力することができる。
【0044】
記憶手段320に記憶された撮影データは、サーバ600の動画データベース620にアップロードされる。また、撮影データのアップロードに用いるルータは、カラオケデータをダウンロードする際に用いるルータと別個に構成してもよい。
【0045】
(コマンダ、STBの内部構成)
次に、コマンダ200及びSTB300の内部構成(映像信号及び音声信号に係る部分)について説明する。
図2は、コマンダ及びSTBの内部構成(映像信号及び音声信号に関する部分)の模式図である。
なお、図2においては、説明の便宜上、背景映像、歌詞テロップ、楽音信号をコマンダ200内に記憶する構成としているが、これらの一部または全部を、ストリーミング再生するものとして構成してもよい。
【0046】
図2に示すように、コマンダ200は、スイッチ201〜207を有している。
【0047】
スイッチ201がONとなると、背景映像がディスプレイ421に出力される。スイッチ202がONとなると、歌詞テロップがディスプレイ421に出力される。スイッチ203がONとなると、STB300から送信されたカメラ信号が出力される。すなわち、スイッチ201〜203を切り換えることにより、ディスプレイ421に表示させる映像信号を制御することができる。また、各スイッチの制御は、図示しないCPUによって行われる。
【0048】
スイッチ204がONとなると、背景映像がディスプレイ422に出力される。スイッチ205がONとなると、歌詞テロップがディスプレイ422に出力される。スイッチ206がONとなると、STB300から送信されたカメラ信号が出力される。すなわち、スイッチ204〜206を切り換えることにより、ディスプレイ421に表示させる映像信号を制御することができる。また、各スイッチの制御は、図示しないCPUによって行われる。
【0049】
スイッチ207がONとなると、マイク音声信号に楽音信号が混合され、混合音声信号が、STB300に出力される。
なお、楽音信号や混合音声信号は、アンプ440にも出力される。
【0050】
図2に示すように、STB300は、エンコーダ310、記憶手段320を有している。エンコーダ310には、カメラ410からのカメラ信号、及び、コマンダ200からの音声信号(マイク音声信号や混合音声信号)をエンコードし、撮影データを作成する。ここで、撮影データのフォーマットは適宜選択することができ、例えば、AVIフォーマットとすることができる。エンコードされた撮影データは、記憶手段320に記憶される。これにより、カメラ410からのカメラ信号、及び、コマンダ200からの音声信号(マイク音声信号や混合音声信号)は、STB300によってキャプチャされることになる。
【0051】
記憶手段320に記憶された撮影データは、ネットワークを介してサーバ600の動画データベース620にアップロードされる。また、記憶手段320に記憶された撮影データは、コマンダ200を介してディスプレイ421、422に表示することができる(なお、図2においては、撮影データがディスプレイ421、422に表示されるための経路は省略してある。)。
【0052】
なお、上記内部構成は単なる一例である。また、本発明は、上述した内部構成と均等な内部構成で実現することができることはいうまでもない。
【0053】
(コマンダとSTBの処理の関係)
次に、コマンダ200とSTB300の処理の関係について説明する。図3は、コマンダ200とSTB300の処理の関係を示した説明図である。
【0054】
コマンダ200は、ユーザから楽曲再生の指示及び撮影の指示を受けると、STB300に対し、起動指示信号を送信する(1)。
STB300は、上記起動指示信号を受信すると、キャプチャを行うためのアプリケーションの起動を行う(2)。
【0055】
コマンダ200は、上記起動指示信号を送信したあと、オープニング動画再生を行う(3)。ここで、オープニング動画再生とは、今から始まるカメラ撮影の説明映像などの映像再生をいう。
このとき、STB300からカメラ信号が出力される。
【0056】
コマンダ200は、ディスプレイ421、422に対する出力映像を制御する(4)。具体的には、ユーザによって指定された設定情報(背景映像+歌詞テロップ、歌詞テロップのみ、背景映像のみ、いずれもオフ)に基いて、スイッチ201〜206を制御する。
【0057】
コマンダ200は、STB300に対し、キャプチャ開始指示信号を送信する(5)。
また、コマンダ200は、楽曲再生を開始する。このとき、マイク音声信号及び楽音信号がSTB300に出力される。
【0058】
STB300は、コマンダ200から出力された音声信号(マイク音声信号及び楽音信号)とカメラ410から出力されたカメラ信号をエンコードして撮影データを作成し、作成した撮影データを記憶手段320に記憶する。すなわち、音声信号及びカメラ信号をキャプチャする(7)。
【0059】
コマンダ200は、楽曲の再生が終了すると、STB300に対し、キャプチャ終了指示信号を送信する(8)。
コマンダ200は、リモコン500の表示部に、選択画面を表示させる(9)。
図4は、選択画面の表示例を示している。
【0060】
図4に示すように、選択画面上には、撮影(キャプチャ)が終了したことを示すメッセージ、及び、撮影データに対する動作指示のための選択肢(ボタン)が表示される。
コマンダ200は、STB300に対し、選択された選択肢に対応する動作指示信号を送信する(10)。
STB300は、受信した動作指示信号に基いた動作を行う(11)。
【0061】
図4に示した選択画面において、「再生」が選択されると、コマンダ200は、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データを要求する信号」を送信する。
これにより、STB300は、コマンダ200に対し、記憶手段320に記憶している撮影データを送信する。送信された撮影データは、ディスプレイ421等に表示される。すなわち、撮影データが、コマンダ200側において再生される。なお、撮影データの再生中において、リモコン500の表示部上において、当該撮影データの再生を停止させるための停止ボタンを表示させてもよい。
【0062】
また、図4に示した選択画面において、「アップロード」が選択されると、コマンダ200は、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データをサーバ600の動画データベース620にアップロードさせることを要求する信号」を送信する。これにより、STB300は、撮影データを、動画データベース620にアップロードする。
その後、当該撮影データを、記憶手段320から削除する。
【0063】
また、図4に示した選択画面において、「消去」が選択されると、コマンダ200は、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データを削除させることを要求する信号」を送信する。これにより、STB300は、撮影データを、記憶手段320から削除する。
【0064】
(歌唱態様、及び、表示・記憶される内容)
次に、上述したカラオケ装置100を用いた歌唱態様について説明する。図5は、歌唱態様を示した説明図である。図5に示すように、歌唱者は、ディスプレイ422を見ながらカラオケ歌唱を行う。このとき、ディスプレイ422には、歌詞テロップ及び背景映像が表示される。
【0065】
また、カメラ410が、歌唱者を撮影可能な位置に配置されている。なお、カメラ410は自由に移動させることができる。
なお、図5に示したカラオケ装置の外観は単なる一例であり、本発明は、当該外観を有するカラオケ装置に限定されるものではない。また、図5においては、配線の一部を省略してある。なお、図5では、ディスプレイの数を2つとしているが、ディスプレイ422を省略することもできる。
【0066】
図6は、背景映像及び歌詞テロップの表示例を示した図である。ディスプレイ421、422には、図6に示した内容を表示させることができる。
【0067】
図7は、カメラ410で撮影された映像の一例を示した図である。図5で示した歌唱態様においては、図7に示すように、歌唱者及びディスプレイ421等が撮影される。STB300は、図7に示した内容を記憶することができる。
【0068】
図8は、カメラ410で撮影された映像に歌詞テロップを合成した映像の一例を示した図である。図8に示す映像は、カメラ410で撮影された映像(図7)に歌詞テロップを合成したものである。ディスプレイ421、422には、図8に示した内容を表示させることができる。
【0069】
図9は、背景映像及び歌詞テロップに歌唱者映像を合成した映像の一例を示した図である。図9に示す映像は、カメラ410で撮影した映像から歌唱者の部分を抽出し、抽出した映像を、背景映像及び歌詞テロップ上に合成したものである。ディスプレイ421、422には、図9に示した内容を表示させることができる。なお、歌唱者の部分のみを抽出するための画像処理は、STB300またはコマンダ200において実行される。当該画像処理は公知であるので、説明を省略する。
【0070】
(背景映像、歌詞テロップに対する記憶の制限)
カラオケデータに含まれる背景映像、歌詞テロップについては、カラオケ歌唱のための「再生」は許可されているが、「記憶」が禁止されているものが存在する。ここで、上述した歌唱態様(図5参照)においては、カメラ410が撮影する映像に、背景映像、歌詞テロップが映ることが想定される(図7参照)。
【0071】
カメラ410に、記憶が禁止されている背景映像、歌詞テロップが映っていることを検出した場合には、当該カメラ410に映っているディスプレイへの当該背景映像、歌詞テロップの表示を停止させる必要がある。
本実施形態においては、「カメラ信号」、及び、「背景映像の記憶を許可するか否かを示す情報、歌詞テロップの記憶を許可するか否かを示す情報」に基いて、ディスプレイ421、422への出力映像を制御する。
【0072】
例えば、
(1)背景映像の記憶が禁止されている、及び、
(2)カメラ信号にカメラ421に出力された背景映像が含まれている、
という2つの条件を満たしていると判断した場合、コマンダ200は、ディスプレイ421への背景映像の出力を停止する。
【0073】
また、例えば、
(3)歌詞テロップの記憶が禁止されている、及び、
(4)カメラ信号にカメラ422に出力された歌詞テロップが含まれている、
という2つの条件を満たしていると判断した場合、コマンダ200は、ディスプレイ422への歌詞テロップの出力を停止する。
【0074】
背景映像、歌詞テロップの記憶が許可されているか否かは、制御フラグを調べることで把握することができる。制御フラグは、カラオケデータに付帯させることができる。また、楽曲ごとの制御フラグをテーブルとして定義してもよい。この場合、当該テーブルは、コマンダ200の記憶手段に記憶される。
【0075】
カメラ信号に背景映像・歌詞テロップが含まれているか否かは、画像処理の結果によって把握することができる。STB300は、カメラ信号にコマンダ200から送信された各映像信号(ディスプレイ421に送信可能な背景映像、ディスプレイ421に送信可能な歌詞テロップ、ディスプレイ422に送信可能な背景映像、ディスプレイ422に送信可能な歌詞テロップ)が含まれているか否かを判断する。
【0076】
このとき、コマンダ200から送信された各映像信号をテンプレートとして、カメラ信号に対しテンプレートマッチングを行うことで、上記画像処理を実現することができる。
また、歌詞テロップの画面上の位置や色が既知である場合は、それらの情報を用いて高速に処理することができる。
【0077】
ここで、上記画像処理として、例えば、特開平10−257401号(図3、図5)などに開示された技術(以下、「従来技術」)を用いてもよい。
具体的には、当該従来技術記載の「予約語」が「歌詞テロップ」に相当し、当該従来技術記載の「映像データ」が、カメラからの映像信号(e)のディスプレイ1画面分の「映像信号テンプレート」に相当し、当該従来技術記載(例えば、図3)の「画像メモリ125」が、STB300の画像処理部において前記テンプレート1画面分の画像を一時記憶するメモリ(図示せず。以下、「一時記憶メモリ」という。)に相当する。
【0078】
そして、映像信号テンプレートを読み出し、1画面分の文字認識を行うことで前記テンプレートから文字列を抽出する。その後、歌詞テロップからの入力信号(a)と文字比較を行い、一定以上文字が一致している場合は、カメラ信号からの映像信号に歌詞テロップも撮影されているものと判断する処理を1画面毎に行う。
【0079】
なお、上記一例では、画像処理として文字認識で画面の歌詞テロップを特定したが、歌詞テロップからの入力信号(a)の1画面分を歌詞テロップテンプレートとして一時記憶メモリに一時記憶し、映像信号テンプレートと比較して、映像パターンマッチングにより、両テンプレートが一定割合以上にイメージが一致していれば歌詞テロップが含まれていると判断することもできる。
【0080】
そして、STB300は、カメラ信号にコマンダ200から送信された映像信号が含まれていると判断した場合に、コマンダ200に対し、「停止指示信号」(結果信号)を送信する。この停止指示信号には、カメラ信号内で検出された映像信号(ディスプレイ421に送信可能な背景映像、ディスプレイ421に送信可能な歌詞テロップ、ディスプレイ422に送信可能な背景映像、ディスプレイ422に送信可能な歌詞テロップ)を示す識別番号が含まれる。また、いずれの映像信号も検出しない場合であっても、その旨を示す結果信号をコマンダ200に送信するように構成してもよい。
【0081】
コマンダ200は、「停止指示信号」を受信し、かつ、背景映像及び/または歌詞テロップの記憶が禁止されている場合に限り、当該「停止指示信号」に含まれている映像信号の出力を停止するよう制御する。
【0082】
(コマンダ、STBの内部構成)
次に、コマンダ200及びSTB300の内部構成(画像処理に関する部分)について説明する。図10では、図2と同じ構成要素については同じ符号を付している。
【0083】
図10に示すように、背景映像がディスプレイ421に出力されているとき(すなわち、スイッチ201がONとなっているとき)は、当該背景映像が、STB300の画像処理部の端子(a)に入力される。また、歌詞テロップがディスプレイ421に出力されているとき(すなわち、スイッチ202がONとなっているとき)は、当該歌詞テロップが、STB300の画像処理部の端子(b)に入力される。また、背景映像がディスプレイ422に出力されているとき(すなわち、スイッチ204がONとなっているとき)は、当該背景映像が、STB300の画像処理部の端子(c)に入力される。また、歌詞テロップがディスプレイ422に出力されているとき(すなわち、スイッチ205がONとなっているとき)は、当該歌詞テロップが、STB300の画像処理部の端子(d)に入力される。これにより、各ディスプレイに映像信号が出力されていないときは、上記端子にも映像信号が出力されない。
【0084】
また、カメラ410からのカメラ信号がSTB300の画像処理部の端子(e)に入力される。
画像処理部は、カメラ信号の中に、それぞれの端子に入力された映像信号が含まれているか否かを判断する。そして、画像処理結果に基く結果信号(停止指示信号)を、コマンダ200に出力する。コマンダ200は、結果信号(停止指示信号)に基いて、各ディスプレイ421、422への出力映像を制御する。
【0085】
(STBとコマンダの処理の関係)
次に、STBとコマンダの処理の関係について説明する。図11は、STBとコマンダの処理の関係を示した図である。また、以下においては、ディスプレイ421に対する歌詞テロップの出力制御について説明する。また、以下においては、歌詞テロップの記憶が禁止されているものとする。
【0086】
コマンダ200は、停止指示信号を受信していない間は、歌詞テロップを含む映像信号をディスプレイ421に出力する。これにより、ディスプレイ421には、歌詞テロップが表示されることになる。
その後、STB300が、カメラ信号にディスプレイ421の映像信号に歌詞テロップが含まれていると判断すると、コマンダ200に対し、停止指示信号を送信する。
【0087】
コマンダ200は、停止指示信号を受信すると、ディスプレイ421に対する出力映像を切り換える。具体的には、歌詞テロップを表示させないように制御する。これにより、ディスプレイ421には、歌詞テロップが表示されないことになる。
【0088】
その後、コマンダ200は、停止指示信号を受信していないと判断すると、ディスプレイ421に対する出力映像を切り換える。具体的には、歌詞テロップを表示させるように制御する。これにより、ディスプレイ421には、歌詞テロップが表示されることになる。なお、停止指示信号を受信しているか否かの判断タイミングは、適宜決定することができ、例えば、所定時間ごとに上記判断をするように構成することができる。
【0089】
なお、歌詞テロップの表示/非表示は、1画面毎に判断してもよいが、操作間違いによる一瞬の歌詞テロップの映り込みも考えられるし、1画面毎に表示と非表示とを繰り返すと故障だと利用者に誤解される場合もある。そこで、表示/非表示を切り換えた後は、一定時間上記判断をしないように構成してもよい。すなわち、表示/非表示の切替が短い時間で繰り返し行われないように構成してもよい。
【0090】
なお、背景映像についても、同じように処理することができる。また、背景映像及び歌詞テロップの記憶が禁止されていない(すなわち、許可されている)場合は、上述した処理は実行されない。
【0091】
(コマンダ側の処理)
次に、コマンダ側の処理について説明する。図12は、コマンダ側の処理のフローチャートである。
S11において、ユーザから指示を受け付ける。ユーザは、リモコン500を用いて、楽曲再生の指示、及び、撮影の指示を入力することができる。また、各ディスプレイ上の表示態様(背景映像+歌詞テロップ、歌詞テロップのみ、背景映像のみ、いずれもオフ)についても入力することができる。
【0092】
S12において、STB300に対し、起動指示信号を送信する。これにより、STB300は、キャプチャを開始するためのスタンバイ処理を実行する。スタンバイ処理の詳細については後述する。
【0093】
S13において、初期設定処理を実行する。初期設定処理では、歌詞テロップ、背景映像の記録が禁止されているか否かを示す制御フラグを取得する。そして、取得した制御フラグを、例えば、コマンダ200内部のRAMに記憶する。また、オープニング動画を再生する。
【0094】
S14において、STB300に対し、キャプチャ開始指示信号を送信する。
S15において、楽曲の再生を開始する。このとき、楽音信号とマイク音声信号との混合音声信号が、STB300に出力される。
【0095】
S16において、出力映像切替処理を実行する。出力映像切替処理では、S11で入力指示された出力態様となるように、出力映像を制御する。また、停止指示信号を受信した場合であって、背景映像、歌詞テロップの記憶が禁止されているときには、当該背景映像及び/または歌詞テロップの出力を停止する。
【0096】
S17において、楽曲の再生を終了したか否かを判断する。楽曲の再生を終了していないと判断した場合は(S17:NO)、S16に戻る。一方、楽曲の再生を終了したと判断した場合は(S17:YES)、S18に移行する。
S18において、キャプチャ終了指示信号をSTB300に送信する。
S19において、撮影後処理を実行する。
【0097】
次に、撮影後処理(コマンダ側)について説明する。図13は、撮影後処理(コマンダ側)のフローチャートである。
【0098】
S31において、リモコン500の表示部に、選択画面(図4参照)を表示させる。また、各ディスプレイにも当該選択画面を表示させてもよい。
S32において、ユーザの入力を受け付ける。具体的には、図4に示される「再生」、「アップロード」、「消去」の入力を受け付ける。
【0099】
S33において、入力された指示内容を判断する。
【0100】
入力された指示が「再生」であると判断した場合は、S34に移行する。
S34において、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データを要求する信号」を送信する。
S35において、受信した撮影データの再生を開始する。このとき、リモコン500の表示部上には、再生中の撮影データの停止を指示するための停止ボタンを表示させる。
【0101】
S36において、停止ボタンが押下されたか否かを判断する。停止ボタンが押下されたと判断した場合は(S36:YES)、S31に戻る。一方、停止ボタンが押下されていないと判断した場合は(S36:NO)、S37に移行する。
【0102】
S37において、撮影データの再生が終了したか否かを判断する。撮影データの再生は終了していないと判断した場合は(S37:NO)、S36に戻る。一方、撮影データの再生が終了したと判断した場合は(S37:YES)、S31に戻る。
【0103】
一方、S33において、入力された指示が「アップロード」であると判断した場合は、S38に移行する。
S38において、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データをサーバ600の動画データベース620にアップロードさせることを要求する信号」を送信する。
【0104】
一方、S33において、入力された指示が「消去」であると判断した場合は、S39に移行する。
S39において、STB300に対し、「記憶手段320に記憶されている撮影データを削除させることを要求する信号」を送信する。
【0105】
なお、コマンダ200側において、アップロードする撮影データを編集するための機能を有するように構成してもよい。
【0106】
(STB側の処理)
次に、STB側の処理について説明する。図14は、STB側の処理のフローチャートである。
S51において、コマンダ200から起動指示信号を受信する。
S52において、スタンバイ処理を実行する。スタンバイ処理では、キャプチャを行うためのアプリケーションの起動を行う。また、カメラ410に対しON制御を行う。
【0107】
S53において、キャプチャ開始指示信号を受信する。
S54において、キャプチャを開始する。すなわち、カメラ410からのカメラ信号及びコマンダ200からの音声信号が記憶手段320に記憶される。
【0108】
S55において、カメラ信号にディスプレイの映像信号(ディスプレイ421に送信可能な背景映像、ディスプレイ421に送信可能な歌詞テロップ、ディスプレイ422に送信可能な背景映像、ディスプレイ422に送信可能な歌詞テロップ)が含まれているか否かを判断する。なお、S55の条件判断は、コマンダ200から出力される映像信号(図10参照)ごとに行われる。
例えば、S55の条件判断の1つは、上述した画像処理部における「映像信号から文字を抽出する機能」を、カメラ信号へディスプレイの映像信号に含まれた歌詞テロップの映り込み判断として作用させるものである。
【0109】
カメラ信号にディスプレイの映像信号は含まれていないと判断した場合は(S55:NO)、S57に移行する。一方、カメラ信号にディスプレイの映像信号が含まれていると判断した場合は(S55:YES)、S56に移行する。
S56において、コマンダ200に対し、停止指示信号を送信する。停止指示信号には、カメラ信号内で検出された映像信号(ディスプレイ421に送信可能な背景映像、ディスプレイ421に送信可能な歌詞テロップ、ディスプレイ422に送信可能な背景映像、ディスプレイ422に送信可能な歌詞テロップ)を示す識別番号が含まれる。
【0110】
S57において、コマンダ200からキャプチャ終了指示信号を受信したか否かを判断する。
キャプチャ終了指示信号を受信していないと判断した場合は(S57:NO)、S55に戻る。一方、キャプチャ終了指示信号を受信したと判断した場合は(S57:YES)、S58に移行する。
【0111】
S58において、キャプチャを終了する。
S59において、撮影後処理を実行する。
【0112】
次に、撮影後処理(STB側)について説明する。図15は、撮影後処理(STB側)のフローチャートである。
【0113】
S71において、指示信号を受信する。
S72において、受信した指示信号が示す指示内容を判断する。
【0114】
指示内容が「撮影データ送信」であった場合は、S73に移行する。
S73において、コマンダ200に対し、記憶手段320に記憶している撮影データを送信する。
【0115】
指示内容が「アップロード」であった場合は、S74に移行する。
S74において、撮影データを、動画データベース620にアップロードする。
S75において、撮影データを、記憶手段320から削除する。
【0116】
指示内容が「消去」であった場合は、S76に移行する。
S76において、撮影データを、記憶手段320から削除する。
【0117】
以上説明したとおり、本発明は、画像処理部を備えたSTB300を有し、STB300は、カメラ410からのカメラ信号に、ディスプレイ421、422の映像信号(背景映像、歌詞テロップ)が含まれているか否かを判断し、カメラ信号に上記映像信号が含まれていると判断した場合に、コマンダ200に対し、停止指示信号を送信する。コマンダ200は、停止指示信号を受信すると、背景映像、歌詞テロップの記憶が禁止されている判断した場合に、当該カメラ信号に含まれている映像信号の出力を停止する。
これにより、記録が禁止されているカラオケコンテンツを用いた場合であっても、歌唱者の歌唱の様子を撮影し映像として記録することができるので、カラオケ事業におけるサービスの多様化・充実化を図ることが可能となる。
【0118】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはいうまでもない。
【0119】
例えば、カラオケ楽曲の再生中に、ユーザが指定した所望のタイミングに所望のテロップをディスプレイ上に表示させてもよい。このとき、ユーザは、テロップの内容及び表示タイミングを、リモコン500を用いて編集することができる。また、ユーザが作成されたテロップは、カメラ410と各ディスプレイ421、422とが向き合う位置関係にあっても、常に表示される。
これにより、ユーザ自身が作成したテロップは、カラオケ楽曲の制御フラグの状態による影響を受けないので、ユーザによって作成されたテロップが常に映し込まれたビデオ映像は、撮影後に、ユーザがビデオメッセージとしてユーザの目的に応じて配布する場合にも有効となる。
【0120】
また、上述した各フローチャートは単なる一例であり、該各フローチャートの処理と同等の結果を得ることできるものであれば、他のフローチャートによって処理を実現してもよい。
【0121】
また、上述したカラオケ装置、カラオケシステム、STBに係る方法、該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、該プログラムを記録した記録媒体等としても本発明は実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】カラオケシステムの構成の一例を示した図である。
【図2】コマンダ及びSTBの内部構成(映像信号及び音声信号に関する部分)の模式図である。
【図3】コマンダとSTBの処理の関係を示した図である。
【図4】リモコンの表示部の表示例を示した図である。
【図5】歌唱態様を示した図である。
【図6】背景映像及び歌詞テロップの表示例を示した図である。
【図7】カメラで撮影された映像の一例を示した図である。
【図8】カメラで撮影された映像に歌詞テロップを合成した映像の一例を示した図である。
【図9】背景映像及び歌詞テロップに歌唱者映像を合成した映像の一例を示した図である。
【図10】コマンダ及びSTBの内部構成(画像処理に関する部分)の模式図である。
【図11】STBとコマンダの処理の関係を示した図である。
【図12】コマンダ側の処理のフローチャートである。
【図13】撮影後処理(コマンダ側)のフローチャートである。
【図14】STB側の処理のフローチャートである。
【図15】撮影後処理(STB側)のフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
100 カラオケ装置
200 コマンダ
300 STB
410 カメラ
421 ディスプレイ
422 ディスプレイ
430 マイク
440 アンプ
450 スピーカ
500 リモコン
600 サーバ
610 カラオケデータベース
620 動画データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ、カメラ、記録手段、映像出力制御手段、音声出力手段、画像処理手段、とを備えるカラオケ装置であって、
前記音声出力手段は、カラオケデータに含まれる楽音情報に基いて音声信号を出力し、
前記記録手段は、前記カメラが撮影した映像信号を記録し、
前記画像処理手段は、前記カラオケデータに含まれる映像信号と前記カメラが撮影した映像信号とを比較し、該比較結果を結果信号として出力し、
前記映像出力制御手段は、
前記カラオケデータに含まれる映像信号を前記ディスプレイに出力可能であり、
前記カラオケデータに対する制御フラグを取得し、
前記結果信号を受信し、
前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記ディスプレイに出力する映像信号を制御する、
ことを特徴とするカラオケ装置。

【請求項2】
前記カラオケデータには、背景映像及び歌詞テロップが含まれており、
前記映像出力制御手段は、前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記歌詞テロップ及び/または前記背景映像を前記ディスプレイに出力するか否かを制御する、
ことを特徴とする請求項1のカラオケ装置。

【請求項3】
前記結果信号は、前記カメラによって撮影された映像信号の中に前記カラオケデータに含まれる映像信号が含まれるか否かを示すものである、
ことを特徴とする請求項1または請求項2のカラオケ装置。

【請求項4】
前記制御フラグは、前記カラオケデータに含まれる映像信号の記録を許可するか否かを示すものであり、
前記映像出力制御手段は、前記制御フラグ及び前記比較信号に基いて、前記カラオケデータに含まれる映像信号が前記カメラによって撮影されており、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しない、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかのカラオケ装置。

【請求項5】
コマンダ及びセットトップボックスからなるカラオケシステムにおいて、
前記セットトップボックスは、
カメラに接続され、
前記カメラが撮影した映像信号を記憶する記憶手段を有し、
前記コマンダは、
ディスプレイに接続され、
カラオケデータに含まれる映像信号を前記ディスプレイに出力可能であり、
前記ディスプレイに出力された映像信号を、前記セットトップボックスに出力し、
さらに、
前記セットトップボックスは、前記カメラが撮影した映像信号に前記コマンダが出力した映像信号が含まれるか否かを判断し、該判断結果を結果信号として出力し、
前記コマンダは、前記結果信号を受信したときに、
前記カラオケデータに対する制御フラグを取得し、
前記制御フラグ及び前記結果信号に基いて、前記カラオケデータに含まれる映像信号が前記カメラによって撮影されており、かつ、当該映像信号の記録が禁止されていると判断したときに、当該禁止されている映像信号を前記ディスプレイに出力しない、
ことを特徴とするカラオケシステム。

【請求項6】
ディスプレイに接続されかつ映像出力制御手段を有するコマンダに接続されるセットトップボックスにおいて、
カメラに接続され、
前記カメラが撮影した映像信号を記憶する記憶手段を有し、
前記カメラが撮影した映像信号に前記コマンダが出力した映像信号が含まれるか否かを判断し、該判断結果を結果信号として前記コマンダに出力する、
ことを特徴とするセットトップボックス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2010−39008(P2010−39008A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199038(P2008−199038)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】