説明

カラオケ装置

【課題】曲間において広告されているコンテンツを予約または再生させる場合に、受け付け時間を短縮させずにコンテンツの選択を誤らないようにするカラオケ装置を提供する。
【解決手段】次の広告がコンテンツを予約可能な場合には(S124)、コンテンツの予約可能時間を再生(表示)時間―「t」秒にする(S130)。この「t」秒は、例えば利用者が予約するために表示部から目を離してコンテンツを予約するまでに十分な時間に設定する。そして、広告を再生開始すると、コンテンツの予約案内画面を表示し、コンテンツの予約を受け付ける。また、次に再生する広告のスクリプトコマンド「MOVIE」もしくは「STILL」に「コンテンツ番号」が記述されていない場合には、次に再生する広告がコンテンツを予約可能でないと判断し、再生対象の広告のコンテンツ予約可能時間を再生(表示)時間とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置において、カラオケ演奏が終了し、次のカラオケ演奏が始まるまでの曲間において広告されているコンテンツを予約または再生する技術に関し、特にコンテンツの選択を誤らないように予約または再生する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カラオケ演奏中以外の時間帯である曲間において自分の歌った姿を映したりするカラオケ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、季節感があふれた背景映像や、カラオケを楽しんでいる時間帯にふさわしい背景映像などをカラオケ演奏中に楽しむことができるカラオケ装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
また、このようなカラオケ装置がカラオケ演奏とカラオケ演奏との間の曲間に再生する映像コンテンツとしては様々な広告が挙げられる。一例を挙げると、新譜紹介などのカラオケ楽曲に関する広告や、映画などの映像コンテンツに関する広告、購買商品広告、店舗広告などである。
【0004】
そして、例えば新譜紹介などのカラオケ楽曲に関する広告においては、紹介する曲の曲名がスクロールアップしてモニタへ表示され、利用者によって特定のキー操作が行なわれると、その曲が予約されたとしてカラオケ演奏をスタートするようなカラオケ装置がある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平11−15486号公報(第7頁、図18)
【特許文献2】特開平10−78784号公報(第4頁、図2)
【特許文献3】特許第3495924号公報(第6頁、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の特許文献3に記載されたカラオケ装置においては、紹介する曲名をスクロールアップしている間(3〜4秒)は予約を受け付けないので、紹介する曲名が表示されてから受け付け開始されるまでに待ち時間がある。また、スクロールアップしてから予約を受け付ける時間は約5秒間であるので、利用者は、この短時間の受け付け時間内に予約するか否かの判断をして、特定のキー操作をしなければならない。そのため、利用者が予約するか否かの判断に迷ったり、キー操作を誤ると予約の受け付けに間に合わない場合が起こり得る。
【0006】
一方、曲間における広告の表示は、例えば約10秒ごとに次々と切り替る。広告の表示が切り替わるときに広告されているコンテンツの予約を受け付けた場合には、利用者が切り替え前に広告されているコンテンツを予約したつもりでも、切り替え後に広告されているコンテンツの予約として受け付けてしまう場合がある。つまり、利用者が意図したコンテンツの予約が受け付けられず、意図していないコンテンツの予約が受け付けられるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、曲間において広告されているコンテンツを予約または再生させる場合に、受け付け時間を短縮させずにコンテンツの選択を誤らないようにするカラオケ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した問題点を解決するためになされた本発明のカラオケ装置(1:なお、この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において説明した構成要素を括弧内に示すが、この記載によって特許請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、コンテンツを告知可能な複数の広告データと前記複数の広告データの再生順を示すスクリプトデータとを記憶する記憶手段(16)と、前記複数の広告データのそれぞれの再生時間を取得する取得手段(12)と、記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに基づいて広告数を抽出する広告数抽出手段(12)と、記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに示されている前記複数の広告データの再生順に前記複数の広告データに基づいて広告を再生する広告再生手段(24,34)と、広告再生手段によって再生された広告数を計数する計数手段(12)と、計数手段によって計数された広告数と広告数抽出手段によって抽出された広告数とに基づいて、次に再生される広告があるか否かを判定する判定手段(12)と、広告再生手段によって再生されている広告が再生され始めてからの経過時間を計測する計測手段(12)と、広告再生手段によって再生されている広告を表示する表示手段(36)と、表示手段によって表示される広告で告知されているコンテンツの予約指示を受け付け可能な予約受付手段(18)と、受付制御手段(12)と、を備える。
【0009】
そして、受付制御手段は、広告再生手段によって広告が再生され始めるとコンテンツの予約指示を受け付け開始するよう予約受付手段を制御し、さらに、判定手段によって次に再生される広告があると判定された場合には、取得手段によって取得された再生時間に基づいて予約受付手段が受け付ける受付時間を算出し、計測手段によって計測された経過時間が前記算出された受付時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう予約受付手段を制御する
上述のように、本発明のカラオケ装置によれば、広告再生手段によって広告が再生され始めると広告で告知されているコンテンツの予約指示を受け付け開始するので、広告が再生されてから受け付けるまでに待ち時間がない。また、再生時間に基づいて予約受付手段が受け付ける受付時間を算出して、受付時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付終了するので、例えば受付時間を再生時間より所定時間短くすればコンテンツの選択を誤らないで予約できる。つまり、この所定時間が、例えば利用者が予約するために表示されている広告から目を離してキー操作終了するまでに十分な時間とすれば、利用者は目を離したときに表示されていた広告で告知されているコンテンツを予約できる。
【0010】
なお、広告で告知されているコンテンツは、必ずしも再生可能なコンテンツとは限らない。つまり、例えば音楽CD販売会社とのタイアップによる音楽CDの広告CMや映画会社等とのタイアップによる映画の広告CMをカラオケ装置が再生する場合には、前記広告CMによって音楽CDや映画などのコンテンツ商品を利用者へ広告するだけであって、その音楽CDや映画などのコンテンツデータがカラオケ装置へ収録されていな場合もある。
【0011】
そこで、請求項2に記載のように、告知されているコンテンツを再生される広告が表示されている場合には、次に表示される広告が告知されるコンテンツを再生できない広告であれば、広告の再生時間に達するまでコンテンツの予約指示を受け付けるとよい。
【0012】
すなわち、カラオケ装置は、コンテンツを告知可能な複数の広告データと前記複数の広告データの再生順を示し、告知されているコンテンツが再生可能な広告に対応して識別子データを有するスクリプトデータとを記憶する記憶手段(16)と、前記複数の広告データのそれぞれの再生時間を取得する取得手段(12)と、記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに基づいて広告数を抽出する広告数抽出手段(12)と、記憶手段によって記憶されているスクリプトデータが識別子データを有しているか否かを判定し、識別子データを有していると判定した場合には、識別子データに対応する広告を抽出する識別子抽出手段(12)と、記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに示されている前記複数の広告データの再生順に前記複数の広告データに基づいて広告を再生する広告再生手段(24,34)と、広告再生手段によって再生された広告数を計数する計数手段(12)と、計数手段によって計数された広告数と広告数抽出手段によって抽出された広告数とに基づいて、次に再生される広告があるか否かを判定する判定手段(12)と、広告再生手段によって再生されている広告が再生され始めてからの経過時間を計測する計測手段(12)と、広告再生手段によって再生されている広告を表示する表示手段(36)と、表示手段によって表示される広告で告知されているコンテンツの予約指示を受け付け可能な予約受付手段(18)と、予約受付手段を制御するための受付制御手段(12)と、を備える。
【0013】
そして、受付制御手段は、識別子抽出手段によって抽出された広告が広告再生手段によって再生され始めると、判定手段によって次に再生される広告があると判定された場合において、前記次に再生される広告が識別子抽出手段によって抽出された広告と判定されたときには、取得手段によって取得された再生時間に基づいて予約受付手段が受け付ける受付時間を算出し、計測手段によって計測された経過時間が前記算出された受付時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう予約受付手段を制御し、一方、前記次に再生される広告が識別子抽出手段によって抽出された広告ではないと判定されたときには、取得手段によって取得された再生時間に基づいて再生時間を算出し、計測手段によって計測された経過時間が前記算出された再生時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう前記予約受付手段を制御するとよい。
【0014】
このように構成されたカラオケ装置によれば、スクリプトデータが識別子データを有している場合において、スクリプトデータが次に再生される広告に対応して識別子データを有していないときには、取得された再生時間に基づいて再生時間を算出し、再生開始からの経過時間が再生時間を経過するまではコンテンツの予約指示を受け付ける。したがって、次に表示される広告が、広告で告知されるコンテンツを再生できない広告であれば、広告の再生時間を経過するまでコンテンツの予約指示を受け付けられる。
【0015】
また、広告は、時間帯、日付によって必ずしも再生可能ではない。例えば、アダルト映像などの広告では映像可能な時間帯が限られる。また、発売日が決められている楽曲などの広告では発売日を過ぎるまでは広告できない場合がある。そこで、広告が時間帯、日付によって表示できない広告であれば、請求項3に記載のように、表示できない期間中その広告が表示されないとよい。
【0016】
すなわち、請求項1または請求項2に記載のカラオケ装置において、さらに、広告再生手段によって再生された開始日時を計時する計時手段(12)を備える。
また、前記スクリプトデータは、さらに、広告に対応して再生される期間が設定されている場合には、その広告に対応して再生される期間を示す期間データを有している。
【0017】
そして、広告再生手段は、前記スクリプトデータが期間データを有しているか否かを判定し、期間データを有していると判定した場合には、その期間データに示されている期間と計時手段によって計時された開始日時とを比較して、その開始日時が再生される期間内か否かを判定し、その開始日時が再生される期間内ではないと判定した場合には、その期間を示す期間データに対応する広告を前記スクリプトデータから除いたスクリプトデータに示されている再生順に前記広告データに基づいて広告を再生するよう広告再生手段を制御するとよい。
【0018】
このように構成されたカラオケ装置によれば、スクリプトデータに示されている広告関連データが再生される期間を示す期間データを有している場合には、再生される期間ではないと判定されるとその広告が再生されないので、広告が時間帯、日付によって表示できないような広告であれば、表示できない期間中その広告が表示されない。
【0019】
また、請求項4に記載のように、さらに表示される広告で告知されているコンテンツの予約案内画面を表示し、広告で告知されるコンテンツの予約指示を受付終了したときには、コンテンツの予約案内画面の表示を終了するとよい。
【0020】
すなわち、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラオケ装置において、表示手段は、さらに表示される広告で告知されているコンテンツの予約案内画面を表示し、受付制御手段は、前記コンテンツの予約指示を受付終了するよう予約受付手段を制御するとともに、表示手段によって表示されるコンテンツの予約案内画面の表示を終了するよう表示手段を制御するとよい。
【0021】
このように構成されたカラオケ装置によれば、広告で告知されるコンテンツの予約指示を受け付けると、広告で告知されているコンテンツの予約案内画面を表示するので、利用者はコンテンツが予約可能であることを視認できる。また、広告で告知されるコンテンツの予約指示を受付終了したときには、コンテンツの予約案内画面の表示を終了するので、コンテンツの予約指示を受付終了したことを視認できる。つまり、利用者はコンテンツの予約が終了したことを視認できるので、不要な予約操作を行なわないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
図1は、カラオケシステムの全体構成を示すブロック図である。
カラオケシステムは、図1に示すように、カラオケ装置1とリモコン端末2とがデータ通信可能に構成されたものである。
【0023】
[カラオケ装置1の構成の説明]
カラオケ装置1は、図1に示すように、カラオケ装置1全体の動作を制御する制御部12、カラオケ装置1をネットワーク100に接続するためのインタフェース部14、演奏楽曲の伴奏内容および歌詞を示す楽曲データや映像データなどを記憶するハードディスク(HDD)16、複数のキー・スイッチからなる操作部18、リモコン端末2からの赤外線信号を赤外線通信によって受信するための赤外線通信部20、操作部18からの信号を処理する操作処理部22、ハードディスク16に記憶された楽曲データから演奏楽曲のオーディオ信号(音響,音声に関する信号)を生成し、生成されたオーディオ信号およびマイクロフォン26から入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカ28へ出力する音声制御部24、MIDI音源30、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM32、映像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部34、ビデオRAM32に記憶された映像情報および映像再生部34により再生される映像の表示部36での表示を制御する映像制御部38、などを備えている。また、制御部12と音声制御部24とはUSB40によって接続されている。
【0024】
このうちHDD16は、複数の広告データと、コンテンツデータと、スクリプトデータとを記憶する。以下、広告データ、コンテンツデータ、スクリプトデータの順に説明する。
【0025】
(1)広告データ
広告データとは、カラオケ演奏とカラオケ演奏との間の曲間に再生される動画データ及び静止画データを指す。そして、広告データは、図2(c)に例示するように、広告データ名を示すデータと広告データ本体とが関連付けられて記憶されている。一例を挙げると、広告データ名「JIC00026.VSO」に対応する広告データは、広告データ名「JIC00026.VSO」を示すデータと、広告データ本体「A」とが関連付けられて記憶されている。
【0026】
(2)コンテンツデータ
コンテンツデータとは、広告データに基づいて再生される広告で告知されるカラオケ楽曲の楽曲データや映画、ドラマ、アニメなどの映像の映像データを指す。
【0027】
そして、コンテンツデータは、図2(d)に例示するように、コンテンツデータ名を示すデータと、コンテンツデータ本体とが関連付けられて記憶されている。一例を挙げると、コンテンツデータ名「DA10000.ch」に対応するコンテンツデータは、コンテンツデータ名「DA10000.ch」を示すデータと、コンテンツデータ本体「V」とが関連付けられて記憶されている。
【0028】
(3)スクリプトデータ
スクリプトデータとは、図2(a)に例示するように、1つ以上のスクリプトコマンドが広告の再生順に記述されているデータを指す。
【0029】
そして、スクリプトコマンドには、図2(b)に例示するように、「DATE」、「TIME」、「MOVIE」及び「STILL」と呼称される4種類のコマンドがある。以下、4種類のスクリプトコマンドについて説明する。
【0030】
「DATE」コマンドは、図2(b)に例示するように、「<DATE=YYYY/MM/DD−YYYY/MM/DD>」というフォーマットで記述されている。このフォーマットには、文字列「YYYY/MM/DD」が2つ含まれており、前半の文字列「YYYY/MM/DD」から後半の文字列「YYYY/MM/DD」までの期間が再生可能な期間であることを示している。なお、文字列「YYYY/MM/DD」は、西暦「YYYY」年「MM」月「DD」日を示している。一例を挙げると、「DATE」コマンド「<DATE=2006/01/01−2006/01/31>」は、2006年01月01日から2006年01月31日までの期間が再生可能な期間であることを示している。
【0031】
「TIME」コマンドは、図2(b)に例示するように、「<TIME=HH:MM−HH:MM>」というフォーマットで記述されている。このフォーマットには、文字列「HH:MM」が2つ含まれており、前半の文字列「HH:MM」から後半の文字列「HH:MM」までの時間が再生可能な時間であることを示している。なお、文字列「HH:MM」は、時刻「HH」時「MM」分を示している。一例を挙げると、「TIME」コマンド「<<TIME=08:00−12:00>」は、08時00分から12時00分までの時間が再生可能な時間であることを示している。
【0032】
「MOVIE」」コマンドは、図2(b)に例示するように、「<MOVIE=動画データ名,コンテンツ番号>」というフォーマットで記述されている。このフォーマットには、文字列「動画データ名」が含まれており、文字列「動画データ名」は、動画データ名を示している。このフォーマットには、文字列「コンテンツ番号」が含まれており、文字列「コンテンツ番号」は、広告で告知されるコンテンツを再生可能な場合のコンテンツ番号を示している。一例を挙げると、「MOVIE」コマンド「<MOVIE=JIC00026.VSO,10000>」は、動画データ名が「JIC00026.VSO」であり、コンテンツ番号が「10000」であることを示している。なお、この「MOVIE」コマンドは文字列「コンテンツ番号」を有しているので、広告で告知されるコンテンツを再生可能であることを示している。
【0033】
「STILL」」コマンドは、図2(b)に例示するように、「<STILL=静止画データ名,表示秒数,コンテンツ番号>」というフォーマットで記述されている。このフォーマットには、文字列「静止画データ名」が含まれており、文字列「静止画データ名」は、静止画データ名を示している。このフォーマットには、文字列「表示秒数」が含まれており、文字列「表示秒数」は、再生(表示)される時間(秒)を示している。このフォーマットには、文字列「コンテンツ番号」が含まれており、文字列「コンテンツ番号」は、広告で告知されるコンテンツを再生可能な場合のコンテンツ番号を示している。一例を挙げると、「STILL」コマンド「<STILL=JIC00035.JPG,15,10001>」は、静止画データ名が「JIC00026.VSO」であり、再生(表示)される時間が「15」秒であり、コンテンツ番号が「10001」であることを示している。なお、この「STILL」コマンドは文字列「コンテンツ番号」を有しているので、広告で告知されるコンテンツを再生可能であることを示している。
【0034】
そして、上述したように、1つの広告に対応して1つ以上のスクリプトコマンドあるが、1つの広告に対応して必ず1つの「MOVIE」コマンドもしくは1つの「STILL」コマンドを有する。そして、1つの広告に対応して1つの「DATE」コマンドと1つの「TIME」コマンドとを有する場合と、「DATE」コマンド及び「TIME」コマンドのいずれか1つのコマンドを有する場合と、「DATE」コマンド及び「TIME」コマンドのいずれのコマンドも有さない場合と、がある。
【0035】
そして、スクリプトデータは、「DATE」コマンドと「TIME」コマンド、もしくは「DATE」コマンド及び「TIME」コマンドのいずれか1つのコマンドと、次に読み出される「MOVIE」コマンドもしくは「STILL」コマンドとが、1つの広告に対応するスクリプトコマンドとなるようなデータ構造を有する。なお、「MOVIE」コマンドもしくは「STILL」コマンドのみで1つの広告に対応するスクリプトコマンドとなる場合もある。
【0036】
また、制御部12は広告が再生され始めてからの経過時間を計測するタイマ(図示しない)と広告が再生された開始日時を計時する時計(図示せず)とを内蔵している。そして、制御部12は、後述する各種処理を実行する。
【0037】
なお、本実施形態においては、HDD16が「記憶手段」に相当し、音声制御部24及び映像再生部34が「広告再生手段」に相当し、カラオケ装置1の操作部18及びリモコン端末2の操作部60が「予約受付手段」に相当する。また、制御部12が「取得手段」、「広告数抽出手段」、「計数手段」、「判定手段」、「計測手段」、「受付制御手段」、「識別子抽出手段」及び「計時手段」に相当し、表示部36が「表示手段」に相当する。
【0038】
[リモコン端末2の構成の説明]
リモコン端末2は、図1に示すように、リモコン端末2全体の動作を制御する制御部52、カラオケ装置1に赤外線信号を赤外線通信によって送信する赤外線通信部54、各種情報を記憶するメモリ56、表示部58の表示領域に沿って設置されるタッチパネルおよび複数のキー・スイッチからなる操作部60、操作部60からの信号を処理する操作処理部62、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM64、ビデオRAM64に記憶された映像情報の表示部58での表示を制御する映像制御部66、ネットワーク100に接続された無線アクセスポイント110との間で無線LAN通信を行うための無線LAN通信部68、USB制御部70などを備えている。
【0039】
[その他の構成の説明]
また、上述のネットワーク100には、無線アクセスポイント110とともに、リモコン端末2を載置可能なクレードル120が接続されている。このクレードル120は、載置されたリモコン端末2のUSB制御部70と通信可能なUSB/LAN変換機125を内蔵しており、このクレードル120に載置されたリモコン端末2は、ネットワーク100を介してカラオケ装置1との間でデータ通信を行うことができる。
【0040】
[制御部12のコンテンツ予約処理の説明]
以下に、カラオケ装置1の制御部12が実行する「制御部12のコンテンツ予約処理」の手順を図4、図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0041】
なお、以下の説明においては、カラオケ演奏が終了し、次のカラオケ演奏の予約がされていない状態とする。
まず、制御部12が、スクリプトデータを読み出す(S100)。具体的には、HDD16へ記憶され、1つの広告に対応して1つ以上有するスクリプトコマンドが複数の広告の再生順に記述されているスクリプトデータを制御部12が読み出す。そして、読み出した「日時」を記憶する(S102)。具体的には、読み出したときの「日時」を制御部12が有する時計によって計時し、計時された「日時」を制御部12が有するメモリ(図示せず)へ記憶する。また、スクリプトデータから広告数を抽出する(S104)。具体的には、読み出したスクリプトデータに記述されているスクリプトコマンドを広告ごとに区分し、区分された広告の数量から広告数を抽出する。一例を挙げると、図2(a)に例示するスクリプトデータの場合には、再生順が上位にある「DATE」、「TIME」及び「MOVIE」の3つのスクリプトコマンドが広告(イ)に対応している。そして、次に再生順が上位にある「TIME」及び「STILL」の2つのスクリプトコマンドが広告(ロ)に対応し、次に再生順が上位にある「MOVIE」のスクリプトコマンドが広告(ハ)に対応している。以下、その次に再生順が上位にある「MOVIE」のスクリプトコマンドが広告(ニ)に対応し、再生順が最下位にある「MOVIE」のスクリプトコマンドが広告(ホ)に対応する。よって、区分された広告の数量は5つであるので、広告数「5」を抽出する。
【0042】
そして、制御部12が有する再生広告数カウンタ(図示せず)へ数式「n=1」を記憶する(S106)。S106の処理が終了したらS108の処理へ移行する。
S108の処理においては、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドを読み出す。具体的には、スクリプトデータに記述されている再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドを読み出す。一例を挙げると、図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「DATE」、「TIME」及び「MOVIE」の3つのスクリプトコマンドを読み出す。S108の処理が終了したらS112の処理へ移行する。
【0043】
S112の処理においては、再生対象の広告は有効期間内か否かを判断する。具体的には、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「DATE」コマンドがある場合には、S102の処理によって制御部12が有するメモリへ記憶されている「日時」の「日にち」が、その「DATE」コマンドが示す期間内か否かを判断する。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「DATE」コマンドのフォーマットは「<DATE=2006/01/01−2006/01/31>」であるので、表示可能な期間は2006年01月01日〜2006年01月31日である。よって、例えば「日にち」が2006年1月10日であれば、表示可能な期間内であると判断し、再生対象の広告は有効期間内と判断する。そして、再生対象の広告が有効期間内の場合には(S112:YES)、S114の処理へ移行する。一方、再生対象の広告が有効期間内でない場合には(S112:NO)、S150(図5参照)の処理へ移行する。
【0044】
S114の処理においては、再生対象の広告は有効時間内か否かを判断する。具体的には、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「TIME」コマンドがある場合には、S102の処理によって制御部12が有するメモリへ記憶されている「日時」の「時刻」が、その「DATE」コマンドが示す時間内か否かを判断する。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「TIME」コマンドのフォーマットは「<TIME=08:00−12:00>」であるので、表示可能な時間は08時00分〜12時00分である。よって、例えば「時刻」が10時00分であれば、表示可能な時間内であると判断し、再生対象の広告は有効時間内と判断する。そして、再生対象の広告が有効時間内の場合には(S114:YES)、S116の処理へ移行する。一方、再生対象の広告が有効時間内でない場合には(S114:NO)、S150(図5参照)の処理へ移行する。
【0045】
S116の処理においては、再生対象の広告は動画か否かを判断する。具体的には、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「MOVIE」コマンドがあるか否かを判断する。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「MOVIE」コマンドがあるので、再生対象の広告が動画であると判断する。そして、再生対象の広告が動画の場合には(S116:YES)、S118の処理へ移行する。一方、再生対象の広告が動画ではない場合には(S116:NO)、S120の処理へ移行する。
【0046】
S118の処理においては、再生対象の広告の再生時間を動画データから取得する。具体的には、「MOVIE」コマンドのフォーマット「<MOVIE=動画データ名,コンテンツ番号>」へ記述されている動画(広告)データ名を読み出し、読み出した動画(広告)データ名に対応する広告データ本体をHDD16に記憶されている広告データから読み出す。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「MOVIE」コマンドのフォーマット「<MOVIE=JIC00026.VSO,10000>」へ記述されている動画(広告)データ名「JIC00026.VSO」を読み出し、読み出した動画(広告)データ名「JIC00026.VSO」に対応する広告データ本体「A」をHDD16に記憶されている広告データ(図2(c)参照)から読み出す。そして、制御部12が映像再生部34を制御して、その読み出した動画(広告)データを再生させて、再生され始めてから再生終了までの経過時間を制御部12が内蔵するタイマで計測する。そして、この経過時間を再生(表示)時間とする。
【0047】
S118の処理が終了したらS122の処理へ移行する。
S120の処理においては、再生対象の広告の再生時間をスクリプトコマンドから抽出する。具体的には、再生対象の広告が動画ではないので、再生対象の広告は静止画の広告である。よって、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「STILL」コマンドがある。そして、「STILL」コマンドのフォーマット「<STILL=静止画データ名,表示秒数,コンテンツ番号>」へ記述されている「表示秒数」を読み出し、この「表示秒数」をこの静止画の再生(表示)時間(秒)とする。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(ロ)の場合には、「STILL」コマンドのフォーマット「<STILL=JIC00035.JPG,15,10001>」へ記述されている表示秒数「15」を読み出し、この表示秒数「15」(秒)をこの静止画「JIC00035.JPG」の再生(表示)時間(秒)とする。
【0048】
S122の処理においては、再生対象の広告はコンテンツを予約可能か否か判断する。具体的には、再生対象の広告が動画データの場合には、「MOVIE」コマンドのフォーマットに「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断し、再生対象の広告が静止画データの場合には、「STILL」コマンドのフォーマットに「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断する。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(イ)の場合には、「MOVIE」コマンドのフォーマット「<MOVIE=JIC00026.VSO,10000>」にコンテンツ番号「10000」が記述されているので、この広告(イ)はコンテンツを予約可能であると判断する。一方、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(ニ)の場合には、「MOVIE」コマンドのフォーマット「<MOVIE=JIF00024.VSO>」に「コンテンツ番号」が記述されていないので、この広告(ニ)はコンテンツを予約可能でないと判断する。そして、再生対象の広告がコンテンツを予約可能である場合には(S122:YES)、S124の処理へ移行する。一方、再生対象の広告がコンテンツを予約可能でない場合には(S122:NO)、S131の処理へ移行する。
【0049】
S124の処理においては、次の広告はコンテンツを予約可能か否か判断する。具体的には、再生対象の広告の次に再生する広告が動画データの場合には、「MOVIE」コマンドのフォーマットに「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断し、再生対象の広告の次に再生する広告が静止画データの場合には、「STILL」コマンドのフォーマットに「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断する。そして、次の広告がコンテンツを予約可能である場合には(S124:YES)、S126の処理へ移行する。一方、次の広告がコンテンツを予約可能でない場合には(S124:NO)、S129の処理へ移行する。
【0050】
S126の処理においては、次の広告は有効期間内か否かを判断する。具体的には、再生対象の広告の次に再生する広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「DATE」コマンドがある場合には、S102の処理によって制御部12が有するメモリへ記憶されている「日時」の「日にち」が、その「DATE」コマンドが示す期間内か否かを判断する。そして、次の広告が有効期間内の場合には(S126:YES)、S128の処理へ移行する。一方、次の広告が有効期間内ではない場合には(S126:NO)、S129の処理へ移行する。
【0051】
S128の処理においては、次の広告は有効時間内か否かを判断する。具体的には、再生対象の広告の次に再生する広告に対応するスクリプトコマンドのなかに、「TIME」コマンドがある場合には、S102の処理によって制御部12が有するメモリへ記憶されている「日時」の「時刻」が、その「TIME」コマンドが示す時間内か否かを判断する。そして、次の広告が有効時間内の場合には(S128:YES)、S130の処理へ移行する。一方、次の広告が有効時間内ではない場合には(S128:NO)、S129の処理へ移行する。
【0052】
S130の処理においては、コンテンツの予約可能時間を再生(表示)時間―「t」秒にする。具体的には、S118の処理もしくはS120の処理において取得された再生(表示)時間から「t」秒を差し引いてコンテンツの予約可能時間を算出する。S130の処理が終了したらS132(図5参照)の処理へ移行する。なお、この「t」秒は、例えば利用者が予約するために表示部36から目を離してコンテンツを予約するまでに十分な時間、例えば「5」秒とすればよい。
【0053】
S129の処理においては、コンテンツの予約可能時間を再生(表示)時間にする。具体的には、S118の処理もしくはS120の処理において取得された再生(表示)時間をコンテンツの予約可能時間とする。S129の処理が終了したらS132(図5参照)の処理へ移行する。
【0054】
S131の処理においては、コンテンツの予約可能時間を「0」秒に決定する。S131の処理が終了したらS132(図5参照)の処理へ移行する。
S132の処理においては、広告を再生開始する。具体的には、再生対象の広告が動画データの場合には、S118の処理において読み出した広告データ本体に基づいて広告を再生するよう制御部12が音声制御部24及び映像再生部34を制御する。また、再生対象の広告が静止画データの場合には、「STILL」コマンドのフォーマット「<STILL=静止画データ名,表示秒数,コンテンツ番号>」へ記述されている静止画(広告)データ名を読み出し、読み出した静止画(広告)データ名に対応する広告データ本体をHDD16に記憶されている広告データから読み出す。一例を挙げると、再生対象の広告が図2(a)に例示する広告(ロ)の場合には、「STILL」コマンドのフォーマット「<STILL=JIC00035.JPG,15,10001>」へ記述されている静止画(広告)データ名「JIC00035.JPG」を読み出し、読み出した静止画(広告)データ名「JIC00035.JPG」に対応する広告データ本体「B」をHDD16に記憶されている広告データ(図2(c)参照)から読み出す。そして、読み出した広告データ本体に基づいて広告を再生するよう制御部12が音声制御部24及び映像再生部34を制御する。
【0055】
そして、映像再生部34は再生された広告を表示部36へ出力して表示させる。
ここで、表示を行う場合の具体例について説明する。
例えば5つの広告データに基づいて再生された広告は、図3(a)に例示するように、表示例(イ)から表示例(ホ)へと次々と切り替えられて表示部36へ表示される。表示例(イ)から表示例(ホ)は、図2(a)に例示するスクリプトデータに示されている広告(イ)から広告(ホ)の広告データ名「JIC00026.VSO」、「JIC00035.JPG」、「JIC00009.VSO」、「JIC00024.VSO」及び「JIC00027.VSO」に対応する広告データに基づいて再生された広告が表示部36へ表示されたものである。そして、上述した「(3)スクリプトデータ」の説明によれば図2(a)に例示するスクリプトデータに記述されているスクリプトコマンドから、表示例(イ)、表示例(ロ)、表示例(ハ)及び表示例(ホ)は、コンテンツの予約可能な「コンテンツ選択つき」の広告である。一方、表示例(ニ)は、コンテンツの予約可能ではない「コンテンツ選択なし」の広告である。
【0056】
そして、表示例(ロ)、表示例(ハ)、表示例(ホ)及び表示例(イ)が「コンテンツ選択つき」の広告であるので、それらの前に表示される表示例(イ)、表示例(ロ)及び表示例(ホ)のコンテンツの予約可能時間は、S130の処理によって算出された再生(表示)時間から「t」秒を差し引いた時間となる。なお、表示例(ニ)は、「コンテンツ選択なし」の広告である。
【0057】
S132の処理が終了したらS140の処理へ移行する。
S140の処理においては、コンテンツの予約案内画面を表示する。具体的には、制御部12が表示部36を制御してコンテンツの予約案内画面を表示させる。一例を挙げると、再生対象の広告がコンテンツを予約可能である場合には、図3(b)の(1)に例示するように、例えば「ダイレクト選曲」のような予約案内画面を表示させる。
【0058】
S140の処理が終了したらS142の処理へ移行する。
S142の処理においては、コンテンツの予約を受け付けたか否かを判断する。具体的には、操作部18で受け付けたコンテンツの予約指示のデータは操作処理部22によって制御部12へ送信されるのであるが、制御部12は、コンテンツの予約指示のデータを受信したか否かを判断する。なお、このS142の処理においては、コンテンツの予約指示のデータは、カラオケ装置1の操作部18で受け付けられたが、これには限らない。図3(b)の(2)に例示するように、リモコン端末2が備える操作部60の例えば「ダイレクト選曲」のようなスイッチ(図示せず)によってコンテンツの予約指示のデータを受け付けて、受け付けられたコンテンツの予約指示のデータをリモコン端末2が備える赤外線通信部54がカラオケ装置1へ赤外線通信によって送信してもよい。そして、制御部12は、赤外線通信部20を介してリモコン端末2からコンテンツの予約指示を受信したか否かを判断してもよい。そして、S142の処理において、コンテンツの予約を受け付けた場合には(S142:YES)、S143の処理へ移行する。一方、予約指示を受け付けていない場合には(S142:NO)、S146の処理へ移行する。
【0059】
S146の処理においては、予約可能時間を超えたか否かを判断する。具体的には、制御部12が有するタイマによって、S130(図4参照)の処理、もしくはS129(図4参照)の処理において算出された再生広告の予約可能時間内か、もしくはS131の処理において決定された再生広告の予約可能時間内か否かを判断する。そして、予約可能時間を超えた場合には(S146:YES)、S148の処理へ移行する。一方、予約可能時間内を越えていない場合には(S146:NO)、S140の処理へ戻り、上述した処理へ移行する。
【0060】
S148の処理においては、コンテンツの予約案内画面を終了する。具体的には、S140の処理において表示したコンテンツの予約案内画面を制御部12が表示部36を制御してコンテンツの予約案内画面の表示を終了させる。S148の処理が終了したらS150の処理へ移行する。
【0061】
S150の処理においては、制御部12が有する再生広告数カウンタ(図示せず)が記憶する数式「n=1」に数値「1」を加算して数式「n=2」とし、再生広告数カウンタ(図示せず)へ数式「n=2」を記憶する。S150の処理が終了したらS152の処理へ移行する。
【0062】
S152の処理においては、再生広告数カウンタ(図示せず)が記憶する数式の数値「n」がS104(図4参照)の処理において抽出された広告数「N」を超えたか否かを判断する。そして、数値「n」が広告数「N」を超えた場合には(S152:YES)、本「制御部12のコンテンツ予約処理」は終了する。一方、数値「n」が広告数「N」を超えていない場合には(S152:NO)、S108の処理(図4参照)へ戻り、上述した処理へ移行する。
【0063】
S143の処理においては、コンテンツの予約案内画面を終了する。具体的には、S140の処理において表示したコンテンツの予約案内画面を制御部12が表示部36を制御してコンテンツの予約案内画面の表示を終了させる。一例を挙げると、コンテンツの予約を受け付けた場合には、図3(b)の(3)に例示するように、コンテンツの予約案内画面の表示を終了させる。S143の処理が終了したらS144の処理へ移行する。
【0064】
S144の処理においては、コンテンツを予約する。具体的には、S142の処理において受け付けたコンテンツを制御部12が、HDD16に設けられているコンテンツの予約情報のメモリ領域(図示せず)へ記憶する。
【0065】
そして、S144の処理が終了したら、本「制御部12のコンテンツ予約処理」は終了する。
なお、本実施形態においては、「MOVIE」コマンドのフォーマットに記述されているコンテンツ番号と、「STILL」コマンドのフォーマットに記述されているコンテンツ番号とが、「識別子データ」に相当する。また、「DATE」コマンドのフォーマットに記述されている表示可能な期間と、「TIME」コマンドのフォーマットに記述されている表示可能な時間とが、「期間データ」に相当する。
[効果の説明]
従来のカラオケ装置においては、紹介する曲名が表示されてから受け付け開始されるまでに待ち時間があり、また利用者が意図したコンテンツの予約が受け付けられず、意図していないコンテンツの予約が受け付けられるという問題があった。
【0066】
それに対して、本実施形態のカラオケ装置1によれば、広告を再生開始すると(S132)、コンテンツの予約案内画面を表示し(S140)、コンテンツの予約を受け付けるので(S142)、紹介する曲名が表示されてから受け付け開始されるまでに待ち時間がない。また、次の広告がコンテンツを予約可能な場合には(S124)、コンテンツの予約可能時間を再生(表示)時間―「t」秒にするので、利用者が意図したコンテンツの予約が受け付けられず、意図していないコンテンツの予約が受け付けられることがない。なお、この「t」秒は、例えば利用者が予約するために表示部36から目を離してコンテンツを予約するまでに十分な時間、例えば「5」秒とすればよい。
【0067】
また、次に再生する広告のスクリプトコマンド「MOVIE」もしくは「STILL」に「コンテンツ番号」が記述されていない場合には、次に再生する広告がコンテンツを予約可能でないと判断して、再生対象の広告のコンテンツ予約可能時間を再生(表示)時間とする。したがって、次に再生する広告がコンテンツを予約可能でない場合には、再生対象の広告のコンテンツ予約可能時間は上述した「t」秒を差し引かないので、コンテンツ予約可能時間を長くすることができる。
【0068】
さらに、再生対象の広告に対応するスクリプトコマンドのなかに「DATE」コマンドがある場合には再生対象の広告は有効期間内か否かを判断し(S112)、また「TIME」コマンドがある場合には有効時間内か否かを判断し(S114)、有効期間内であれ広告を再生する(S132)。したがって、再生可能な期間や時間が限られた広告を適切に再生できる。
【0069】
[他の実施形態]
上記実施形態では、次に再生する広告のスクリプトコマンド「MOVIE」もしくは「STILL」に「コンテンツ番号」が記述されていない場合には、次に再生する広告がコンテンツを予約可能でないと判断して、再生対象の広告のコンテンツ予約可能時間を再生(表示)時間としていたが、これには限らない。次に再生する広告のスクリプトコマンド「MOVIE」もしくは「STILL」に「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断しないように構成してもよい。
【0070】
このように構成された実施形態においては、次に再生する広告のスクリプトコマンド「MOVIE」もしくは「STILL」に「コンテンツ番号」が記述されているか否かを判断しないので、制御部12のコンテンツ予約処理時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】カラオケシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】(a)はスクリプトデータを示す説明図であり、(b)はスクリプトコマンドのフォーマットを示す説明図であり、(c)は広告データを示す説明図であり、(d)はコンテンツデータを示す説明図である。
【図3】(a)は複数の広告の表示例(イ〜ホ)を示す説明図であり、(b)は予約案内画面、リモコン端末2が備える操作部60及び予約案内画面の表示終了を示す説明図である。
【図4】カラオケ装置1の制御部12が実行する「コンテンツ予約処理」の手順の前半を示すフローチャートである。
【図5】カラオケ装置1の制御部12が実行する「コンテンツ予約処理」の手順の後半を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
1…カラオケ装置、2…リモコン端末、12…制御部、14…インタフェース部、16…ハードディスク(HDD)、18…操作部、20…赤外線通信部、22…操作処理部、24…音声制御部、26…マイクロフォン、28…スピーカ、30…MIDI音源、32…ビデオRAM、34…映像再生部、36…表示部、38…映像制御部、40…USB、52…制御部、54…赤外線通信部、56…メモリ、58…表示部、60…操作部、62…操作処理部、64…ビデオRAM、66…映像制御部、68…無線LAN通信部、70…USB制御部、100…ネットワーク、110…無線アクセスポイント、120…クレードル、125…USB/LAN変換機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを告知可能な複数の広告データと前記複数の広告データの再生順を示すスクリプトデータとを記憶する記憶手段と、
前記複数の広告データのそれぞれの再生時間を取得する取得手段と、
前記記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに基づいて広告数を抽出する広告数抽出手段と、
前記記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに示されている前記複数の広告データの再生順に前記複数の広告データに基づいて広告を再生する広告再生手段と、
前記広告再生手段によって再生された広告数を計数する計数手段と、
前記計数手段によって計数された広告数と前記広告数抽出手段によって抽出された広告数とに基づいて、次に再生される広告があるか否かを判定する判定手段と、
前記広告再生手段によって再生されている広告が再生され始めてからの経過時間を計測する計測手段と、
前記広告再生手段によって再生されている広告を表示する表示手段と、
前記表示手段によって表示される広告で告知されているコンテンツの予約指示を受け付け可能な予約受付手段と、
前記広告再生手段によって広告が再生され始めるとコンテンツの予約指示を受け付け開始するよう前記予約受付手段を制御し、さらに、前記判定手段によって次に再生される広告があると判定された場合には、前記取得手段によって取得された再生時間に基づいて前記予約受付手段が受け付ける受付時間を算出し、前記計測手段によって計測された経過時間が前記算出された受付時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう前記予約受付手段を制御する受付制御手段と、
を備えることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
コンテンツを告知可能な複数の広告データと前記複数の広告データの再生順を示し、告知されているコンテンツが再生可能な広告に対応して識別子データを有するスクリプトデータとを記憶する記憶手段と、
前記複数の広告データのそれぞれの再生時間を取得する取得手段と、
前記記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに基づいて広告数を抽出する広告数抽出手段と、
前記記憶手段によって記憶されているスクリプトデータが識別子データを有しているか否かを判定し、識別子データを有していると判定した場合には、識別子データに対応する広告を抽出する識別子抽出手段と、
前記記憶手段によって記憶されているスクリプトデータに示されている前記複数の広告データの再生順に前記複数の広告データに基づいて広告を再生する広告再生手段と、
前記広告再生手段によって再生された広告数を計数する計数手段と、
前記計数手段によって計数された広告数と前記広告数抽出手段によって抽出された広告数とに基づいて、次に再生される広告があるか否かを判定する判定手段と、
前記広告再生手段によって再生されている広告が再生され始めてからの経過時間を計測する計測手段と、
前記広告再生手段によって再生されている広告を表示する表示手段と、
前記表示手段によって表示される広告で告知されているコンテンツの予約指示を受け付け可能な予約受付手段と、
前記予約受付手段を制御するための受付制御手段と、
を備え、
前記受付制御手段は、前記識別子抽出手段によって抽出された広告が前記広告再生手段によって再生され始めると、前記判定手段によって次に再生される広告があると判定された場合において、前記次に再生される広告が前記識別子抽出手段によって抽出された広告と判定されたときには、前記取得手段によって取得された再生時間に基づいて前記予約受付手段が受け付ける受付時間を算出し、前記計測手段によって計測された経過時間が前記算出された受付時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう前記予約受付手段を制御し、一方、前記次に再生される広告が前記識別子抽出手段によって抽出された広告ではないと判定されたときには、前記取得手段によって取得された再生時間に基づいて再生時間を算出し、前記計測手段によって計測された経過時間が前記算出された再生時間を経過すると前記コンテンツの予約指示を受け付け終了するよう前記予約受付手段を制御することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のカラオケ装置において、
さらに、前記広告再生手段によって再生された開始日時を計時する計時手段を備え、
前記スクリプトデータは、さらに、広告に対応して再生される期間が設定されている場合には、その広告に対応して再生される期間を示す期間データを有し、
前記広告再生手段は、前記スクリプトデータが期間データを有しているか否かを判定し、期間データを有していると判定した場合には、その期間データに示されている期間と前記計時手段によって計時された開始日時とを比較して、その開始日時が再生される期間内か否かを判定し、その開始日時が再生される期間内ではないと判定した場合には、その期間を示す期間データに対応する広告を前記スクリプトデータから除いたスクリプトデータに示されている再生順に前記広告データに基づいて広告を再生することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカラオケ装置において、
前記表示手段は、さらに表示される広告で告知されているコンテンツの予約案内画面を表示し、
前記受付制御手段は、前記コンテンツの予約指示を受付終了するよう前記予約受付手段を制御するとともに、前記表示手段によって表示されるコンテンツの予約案内画面の表示を終了するよう前記表示手段を制御することを特徴とするカラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−206290(P2007−206290A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23984(P2006−23984)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】