説明

カーテンレールの連結構造

【課題】作業工数を殆ど増大させずに、隣接するカーテンレールを連結するとともに、カーテンレールの接続端部の見栄えを向上する。
【解決手段】2本又は3本以上のカーテンレール11が接続具20により連結される。カーテンレールの下面には、このカーテンレールの長手方向に延びるメイン溝13aが形成され、このメイン溝にランナが摺動可能に挿入される。またカーテンレールの上面には、連結溝13bがカーテンレールの長手方向に延びて形成される。上記接続具は第1接続具21と第2接続具22とを備える。第1接続具が、隣接するカーテンレールの接続端部の連結溝に挿入されることにより、上記隣接するカーテンレールが連結される。第2接続具は、上記隣接するカーテンレールを連結するとともに、上記隣接するカーテンレールの接続端部を隠すように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本又は3本以上のカーテンレールを接続具により連結する構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカーテンレールの接続具として、型枠材により成形されたカーテンボックスのカーテンレール端部に内挿されかつ逆溝状断面を有する適宜長さの単体からなるカーテンボックス用ジョイント金具が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このジョイント金具では、型枠材として定尺切断されたカーテンボックスを現場においてジョイント金具により接続する場合、カーテンボックスに一体成形されたカーテンレールを利用して接続するので、カーテンボックスに接続用ビスポートを成形する必要がなくなり、カーテンボックスの製造コストを引下げることができるようになっている。
【特許文献1】実開昭61−192781号公報(請求項1、明細書第6頁第15行目〜第7頁第2行目)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたカーテンボックス用ジョイント金具では、カーテンボックスの接続端部が露出するため、カーテンボックスの接続端部の見栄えを損う不具合があった。この点を解消するためにカーテンボックスの接続端部をシール部材で覆う方法が考えられるけれども、この方法では、作業工数が増大する問題点がある。本発明の目的は、作業工数を殆ど増大させずに、隣接するカーテンレールを連結できるとともに、カーテンレールの接続端部の見栄えを向上できる、カーテンレールの連結構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、図1及び図3に示すように、2本又は3本以上のカーテンレール11,12を接続具20により連結するカーテンレールの連結構造の改良である。その特徴ある構成は、カーテンレール11,12が、下面に長手方向に延びて形成されかつランナが摺動可能に挿入されるメイン溝13aと、上面に長手方向に延びて形成された連結溝13bとを備え、接続具20が、隣接するカーテンレール11,12の接続端部の連結溝13bに挿入されて上記隣接するカーテンレール11,12を連結する第1接続具21と、上記隣接するカーテンレール11,12を連結するとともに上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部を隠す第2接続具22とを備えたところにある。この請求項1に記載されたカーテンレールの連結構造では、隣接するカーテンレール11,12を連結するとき、先ず第1接続具21の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレール11の連結溝13bに挿入し、第1接続具21の他端から中央までを他方のカーテンレール12の連結溝13bに挿入して連結する。次に第2接続具22により上記隣接するカーテンレール11,12を連結することにより、これらの隣接するカーテンレール11,12の接続端部が第2接続具22により隠される。これにより隣接するカーテンレール11,12の接続端部の見栄えを向上できる。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図3に示すように、連結溝13bが、カーテンレール11,12の長手方向に延びる水平片13cと、この水平片13cの前縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた前片13dと、水平片13cの後縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた後片13eと、前片13dの上縁に沿いかつ後片13eに近付く方向に延びて設けられた前側上片13fと、後片13eの上縁に沿いかつ前片13dに近付く方向に延び更に前側上片13fと所定の間隔をあけて設けられた後側上片13gとにより形成され、第1接続具21が、水平片13cの上面に沿って設けられた第1基部21aと、この第1基部21aの前縁から起立して設けられ上面が前側上片13fの下面に当接可能に設けられた前側起立部21bと、第1基部21aの後縁から起立して設けられ上面が後側上片13gの下面に当接可能に設けられた後側起立部21cとを有し、第2接続具22が、隣接するカーテンレール11,12の接続端部の連結溝13bの上面を覆うとともに前側上片13f及び後側上片13gの上面に当接する第2基部22aと、第2基部22aの前縁及び後縁にそれぞれ連設され上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前側上面及び後側上面をそれぞれ隠す前側上面遮蔽部22b及び後側上面遮蔽部22cと、前側上面遮蔽部22bの前端及び後側上面遮蔽部22cの後端にそれぞれ連設され上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前面及び後面を隠す前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eと、前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eの下端にそれぞれ連設され上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前側下面及び後側下面をそれぞれ隠す前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gとを有することを特徴とする。
【0006】
この請求項2に記載されたカーテンレールの連結構造では、隣接するカーテンレール11,12を連結するとき、先ず第1接続具21の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレール11の連結溝13bに挿入し、第1接続具21の他端から中央までを他方のカーテンレール12の連結溝13bに挿入して連結する。次に第2接続具22を上記隣接するカーテンレール11,12を連結するためにこれらのカーテンレール11,12の接続端部に嵌入すると、前側上面遮蔽部22b及び後側上面遮蔽部22cが上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前側上面及び後側上面をそれぞれ隠し、前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eが上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前面及び後面を隠し、前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gが上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部の前側下面及び後側下面をそれぞれ隠す。これにより隣接するカーテンレール11,12の接続端部の見栄えを向上できる。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明であって、更に図2及び図3に示すように、第1接続具21の第1基部21aに、隣接するカーテンレール11,12の水平片13cに対向して一対の第1ネジ孔21d,21dがそれぞれ形成され、一対の第1ネジ孔21d,21dに第1ビス21e,21eをそれぞれ螺合して第1ビス21e,21eの先端を水平片13c上面に押付けることにより、第1接続具21の前側起立部21b及び後側起立部21cをカーテンレール11,12の前側上片13fの下面及び後側上片13gの下面にそれぞれ圧接するように構成されたことを特徴とする。この請求項3に記載されたカーテンレールの連結構造では、隣接するカーテンレール11,12を連結するとき、先ず第1接続具21の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレール11の連結溝13bに挿入し、第1接続具21の他端から中央までを他方のカーテンレール11,12の連結溝13bに挿入して連結する。次に第1ネジ孔21d,21dに第1ビス21e,21eをそれぞれ螺合すると、第1ビス21e,21eの先端が水平片13c上面に押付けられるので、第1接続具21の前側起立部21b及び後側起立部21cがカーテンレール11,12の前側上片13fの下面及び後側上片13gの下面にそれぞれ圧接される。これにより隣接するカーテンレール11,12が第1接続具21により連結された状態で確実に固定される。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明であって、更に図1及び図3に示すように、第2接続具22の第2基部22aに、隣接するカーテンレール11,12の水平片13cに対向して一対の通孔22h,22hがそれぞれ形成され、一対の通孔22h,22hに対向する第1接続具21の第1基部21aに一対の第2ネジ孔21f,21fがそれぞれ形成され、一対の第2ネジ孔21f,21fに一対の通孔22h,22hを通して第2ビス22i,22iをそれぞれ螺合して第2ビス22i,22iの先端を水平片13c上面に押付けることにより、第1接続具21の前側起立部21b及び第2接続具22の第2基部22aがカーテンレール11,12の前側上片13fを挟持し、第1接続具21の後側起立部21c及び第2接続具22の第2基部22aがカーテンレール11,12の後側上片13gを挟持するように構成されたことを特徴とする。この請求項4に記載されたカーテンレールの連結構造では、先ず第2接続具22を第1接続具21に遊嵌して第2接続具22の通孔22h,22hを第1接続具21の第2ネジ孔21f,21fにそれぞれ対向させた状態で、第2ビス22i,22iを通孔22h,22hを通して第2ネジ孔21f,21fにそれぞれ螺合する。このとき第2ビス22i,22iは第2接続具22を第1接続具21に対して締付けるまでねじ込まずに緩くねじ込んでおく。これにより第2接続具22が第1接続具21に仮組みされる。次いで第1接続具21の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレール11の連結溝13bに挿入し、第1接続具21の他端から中央までを他方のカーテンレール12の連結溝13bに挿入して連結すると、第2接続具22が上記隣接するカーテンレール11,12の接続端部に嵌入される。これにより隣接するカーテンレール11,12の接続端部が第2接続具22により隠される。次に第2ネジ孔21f,21fに通孔22h,22hを通して螺合された第2ビス22i,22iを更にねじ込むと、第1接続具21の前側起立部21b及び第2接続具22の第2基部22aがカーテンレール11,12の前側上片13fを挟持し、第1接続具21の後側起立部21c及び第2接続具22の第2基部22aがカーテンレール11,12の後側上片13gを挟持する。これにより隣接するカーテンレール11,12が第1及び第2接続具21,22により連結された状態で確実に固定される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、隣接するカーテンテールを連結するとき、先ず第1接続具の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレールの連結溝に挿入し、第1接続具の他端から中央までを他方のカーテンレールの連結溝に挿入して連結し、次に第2接続具により上記隣接するカーテンレールを連結する。この結果、上記隣接するカーテンレールが第1及び第2接続具により連結されるとともに、隣接するカーテンレールの接続端部が第2接続具により隠されるので、隣接するカーテンレールの接続端部の見栄えを向上できる。また連結溝を、水平片、前片、後片、前側上片及び後側上片により形成し、第1接続具が第1基部、前側起立部及び後側起立部を有し、第2接続具が第2基部、前側上面遮蔽部、後側上面遮蔽部、前面遮蔽部、後面遮蔽部、前側下面遮蔽部及び後側下面遮蔽部を有すれば、隣接するカーテンレールを第1接続具により連結した後に、第2接続具を上記隣接するカーテンレールの接続端部に嵌入すると、前側上面遮蔽部及び後側上面遮蔽部が上記隣接するカーテンレールの接続端部の前側上面及び後側上面をそれぞれ隠し、前面遮蔽部及び後面遮蔽部が上記隣接するカーテンレールの接続端部の前面及び後面を隠し、前側下面遮蔽部及び後側下面遮蔽部が上記隣接するカーテンレールの接続端部の前側下面及び後側下面をそれぞれ隠す。この結果、隣接するカーテンレールの接続端部の見栄えを向上できる。
【0010】
また第1接続具の第1基部に、隣接するカーテンレールの水平片に対向して一対の第1ネジ孔をそれぞれ形成すれば、隣接するカーテンレールを連結するとき、先ず第1接続具の長手方向の一端から中央までを一方のカーテンレールの連結溝に挿入し、第1接続具の他端から中央までを他方のカーテンレールの連結溝に挿入して連結した後に、第1ネジ孔に第1ビスをそれぞれ螺合すると、第1ビスの先端が水平片上面に押付けられるので、第1接続具の前側起立部及び後側起立部がカーテンレールの前側上片の下面及び後側上片の下面にそれぞれ圧接される。この結果、隣接するカーテンレールを第1接続具により連結した状態で確実に固定することができる。更に第2接続具の第2基部に、隣接するカーテンレールの水平片に対向して一対の通孔をそれぞれ形成し、一対の通孔に対向する第1接続具の第1基部に一対の第2ネジ孔をそれぞれ形成すれば、第2接続具を第1接続具に第2ネジ孔を用いて仮組みした後、隣接するカーテンレールを第1接続具により連結するとともに、隣接するカーテンレールの接続端部に第2接続具を嵌入した状態で、第2ネジ孔に通孔を通して螺合された第2ビスを更にねじ込むと、第1接続具の前側起立部及び第2接続具の第2基部がカーテンレールの前側上片を挟持し、第1接続具の後側起立部及び第2接続具の第2基部がカーテンレールの後側上片を挟持する。この結果、隣接するカーテンレールを比較的容易に短時間で連結できるとともに、隣接するカーテンレールを第1及び第2接続具により連結した状態で確実に固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図3に示すように、この実施の形態のカーテンレールの連結構造では、2本のカーテンレール11,12、即ち第1及び第2カーテンレール11,12が接続具20により連結されるように構成される。上記第1及び第2カーテンレール11,12は長さ以外の形状又は長さを含めた形状が同一に形成される。このため第1及び第2カーテンレール11,12を構成する各部材には共通の符号を付す。第1及び第2カーテンレール11,12は、アルミ合金等の軽合金の引抜き加工により左右に一直線状に延びて形成されたレール本体13と、木材やプラスチック等により左右に延びて形成されレール本体13の前面にこの前面を被覆するように取付けられたフロントカバー体14と、木材やプラスチック等により左右に延びて形成されレール本体13の後面にこの後面を被覆するように取付けられたリヤカバー体16とをそれぞれ備える。フロントカバー体14とリヤカバー体16とは同一形状に形成される。またレール本体13は横断面略H字状に形成され(図1及び図2)、下面に長手方向に延びて形成されかつランナが摺動可能に挿入されるメイン溝13aと、上面に長手方向に延びて形成された連結溝13bとを備える。
【0012】
上記連結溝13bは、レール本体13の長手方向に延びて設けられた水平片13cと、この水平片13cの前縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた前片13dの上部と、水平片13cの後縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた後片13eの上部と、前片13dの上縁に沿いかつ後片13eに近付く方向に延びて設けられた前側上片13fと、後片13eの上縁に沿いかつ前片13dに近付く方向に延び更に前側上片13fと所定の間隔をあけて設けられた後側上片13gとにより形成される(図1及び図2)。上記水平片13cにより連結溝13bの下面が形成され、前片13dの上部により連結溝13bの前面が形成され、後片13eの上部により連結溝13bの後面が形成され、前側上片13fにより連結溝13bの前側上面が形成され、後側上片13gにより連結溝13bの後側上面が形成される。またメイン溝13aは、上記水平片13cと、前片13dの下部と、後片13eの下部と、前片13dの下縁に沿いかつ後片13eに近付く方向に延びて設けられメイン溝13aの前側下面を形成する前側下片13hと、後片13eの下縁に沿いかつ前片13dに近付く方向に延び更に前側下片13hと所定の間隔をあけて設けられた後側下片13iとにより形成される。上記水平片13cによりメイン溝13aの上面が形成され、前片13dの下部によりメイン溝13aの前面が形成され、後片13eの下部によりメイン溝13aの後面が形成され、前側下片13hによりメイン溝13aの前側下面が形成され、後側下片13iによりメイン溝13aの後側下面が形成される。
【0013】
なお、図1、図2及び図5の符号13jはレール本体13の前片13dのメイン溝13a内側に前片13dの長手方向に延びて設けられた前側棚であり、符号13kはレール本体13の後片13eのメイン溝13a内側に後片13eの長手方向に延びて設けられた後側棚である。また符号13mはレール本体13の前片13dのメイン溝13a外側に前片13dの長手方向に延びて設けられた前側楔であり、符号13nはレール本体13の後片13eのメイン溝13a外側に後片13eの長手方向に延びて設けられた後側楔である。更に符号13pはレール本体13の前片13dの連結溝13b外側に前片13dの長手方向に延びて設けられた前側庇であり、符号13rはレール本体13の後片13eの連結溝13b外側に後片13eの長手方向に延びて設けられた後側庇である。一方、フロントカバー体14には、レール本体13の前側楔13mに嵌着される前側楔用溝14aと、レール本体13の前側庇13pを受ける前側凹部14bと、レール本体13の前側下片13hを受ける前側突条14cとが形成される。またリヤカバー体16には、レール本体13の後側楔13nに嵌着される後側楔溝16aと、レール本体13の後側庇13rを受ける後側凹部16bと、レール本体13の後側下片13iを受ける後側突条16cとが形成される。フロントカバー体14の前側楔用溝14aをレール本体13の前側楔13mに嵌着した後に、レール本体13の前側庇13pにビス17を挿通してフロントカバー体14に螺合することにより、フロントカバー体14がレール本体13に固定される。またリヤカバー体16の後側楔用溝16aをレール本体13の後側楔13nに嵌着した後に、レール本体13の後側庇13rにビス17を挿通してリヤカバー体16に螺合することにより、リヤカバー体16がレール本体13に固定される。
【0014】
接続具20は、第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の連結溝13bに挿入されて第1及び第2カーテンレール11,12を連結する第1接続具21と、第1及び第2カーテンレール11,12を連結するとともに第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部を隠す第2接続具22とを備える(図1〜図4)。第1接続具21は略チャンネル状に形成され、レール本体13の水平片13cの上面に沿って設けられた第1基部21aと、この第1基部21aの前縁から起立して設けられ上面が前側上片13fの下面に当接可能に設けられた前側起立部21bと、第1基部21aの後縁から起立して設けられ上面が後側上片13gの下面に当接可能に設けられた後側起立部21cとを有する(図1、図3及び図4)。また第1基部21aの両端部には、第1及び第2カーテンレール11,12のレール本体13の水平片13cに対向して一対の第1ネジ孔21d,21dがそれぞれ形成され、これらのネジ孔21d,21dには第1ビス21e,21eがそれぞれ螺合可能に構成される。
【0015】
第2接続具22は第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部に嵌入可能に略C字状に形成される。この第2接続具22は、第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の連結溝13bの上面を覆って第1及び第2カーテンレール11,12を連結する第2基部22aと、第2基部22aの左右方向略中央の前縁及び後縁にそれぞれ連設された前側上面遮蔽部22b及び後側上面遮蔽部22cと、前側上面遮蔽部22bの前端及び後側上面遮蔽部22cの後端にそれぞれ連設された前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eと、前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eの下端にそれぞれ連設された前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gとを有する(図2〜図4)。第2基部22aはレール本体13の前側上片13f及び後側上片13gに当接するように構成され、第2基部22aの長さは第1接続具21の長さより短く形成される。また第2基部22aには第1及び第2カーテンレール11,12の水平片13cに対向して一対の通孔22h,22hがそれぞれ形成され、これらの通孔22h,22hに対向する第1接続具21の第1基部21aには一対の第2ネジ孔21f,21fがそれぞれ形成される。一対の第2ネジ孔21f,21fには第2ビス22i,22iが通孔22h,22hを通して螺合可能に構成される。一方、前側上面遮蔽部22b、後側上面遮蔽部22c、前面遮蔽部22d、後面遮蔽部22e、前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gの幅(左右方向の長さ)は同一に形成されるとともに、第2基部22aの左右方向の長さより短く形成される(図3及び図4)。また前側上面遮蔽部22b及び後側上面遮蔽部22cにより第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前側上面及び後側上面がそれぞれ隠され、前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eにより第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前面及び後面が隠され、前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gにより第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前側下面及び後側下面がそれぞれ隠されるように構成される。なお、図5の符号23はカーテンレール11,12を壁面24に取付けるブラケットである。このブラケット23の先端部下面には一対の爪23a,23aが突設され、これらの爪23a,23aが連結溝13bに係合するように構成される。
【0016】
このように構成された第1及び第2カーテンレール11,12を接続具20により連結する手順を説明する。先ず第1接続具21に第2接続具22を仮組みする。即ち、第2接続具22を第1接続具21に遊嵌して第2接続具22の通孔22h,22hを第1接続具21の第2ネジ孔21f,21fにそれぞれ対向させた状態で、第2ビス22i,22iを通孔22h,22hを通して第2ネジ孔21f,21fにそれぞれ螺合する。このとき第2ビス22i,22iは第2接続具22を第1接続具21に対して締付けるまでねじ込まずに緩くねじ込んでおく。その後、第1ビス21e,21eを第1接続具21の第1ネジ孔21d,21dに螺合する。このとき第1ビス21e,21eはこれらの先端が第1接続具21の第1基部21a下面から突出しないように螺合する。次いで第1接続具21の長手方向の一端から中央までを第1カーテンレール11の連結溝13bに挿入し、第1接続具21の他端から中央までを第2カーテンレール12の連結溝13bに挿入して連結する。このとき第2接続具22が第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部に嵌入される。この結果、前側上面遮蔽部22b及び後側上面遮蔽部22cが第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前側上面及び後側上面をそれぞれ隠し、前面遮蔽部22d及び後面遮蔽部22eが第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前面及び後面を隠し、前側下面遮蔽部22f及び後側下面遮蔽部22gが第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の前側下面及び後側下面をそれぞれ隠すので、第1及び第2カーテンレール11,12の接続端部の見栄えを向上できる。この状態で第1ネジ孔21d,21dに螺合された第1ビス21e,21eを更にねじ込むと、第1ビス21e,21eの先端が水平片13c上面に押付けられるので、第1接続具21の前側起立部21b及び後側起立部21cが第1及び第2カーテンレール11,12の前側上片13fの下面及び後側上片13gの下面にそれぞれ圧接される。次に第2ネジ孔21f,21fに螺合された第2ビス22i,22iを更にねじ込むと、第1接続具21の前側起立部21b及び第2接続具22の第2基部22aが第1及び第2カーテンレール11,12の前側上片13fを挟持し、第1接続具21の後側起立部21c及び第2接続具22の第2基部22aが第1及び第2カーテンレール11,12の後側上片13gを挟持する。この結果、第1及び第2カーテンレール11,12を比較的容易に短時間で連結できるとともに、第1及び第2カーテンレール11,12を第1及び第2接続具21,22により連結した状態で確実に固定できる。なお、上記実施の形態では、2本のカーテンレールを第1及び第2接続具により連結したが、3本又は4本以上のカーテンレールを第1及び第2接続具によりそれぞれ接続してもよい。また、第2接続具の意匠と、カーテンレール両端に装着するキャップのカーテンレール接続部の意匠とを同じにすれば、カーテンレール全体で統一感のある意匠とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明実施形態のカーテンレールの連結構造を示す図3のA−A線断面図である。
【図2】図3のB−B線断面図である。
【図3】図2のC−C線断面図である。
【図4】図3のD矢視図である。
【図5】カーテンレールをブラケットを介して壁面に取付けた状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0018】
11 第1カーテンレール
12 第2カーテンレール
13 レール本体
13a メイン溝
13b 連結溝
13c 水平片
13d 前片
13e 後片
13f 前側上片
13g 後側上片
20 接続具
21 第1接続具
21a 第1基部
21b 前側起立部
21c 後側起立部
21d 第1ネジ孔
21e 第1ビス
21f 第2ネジ孔
22 第2接続具
22a 第2基部
22b 前側上面遮蔽部
22c 後側上面遮蔽部
22d 前面遮蔽部
22e 後面遮蔽部
22f 前側下面遮蔽部
22g 後側下面遮蔽部
22h 通孔
22i 第2ビス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本又は3本以上のカーテンレール(11,12)を接続具(20)により連結するカーテンレールの連結構造において、
前記カーテンレール(11,12)が、下面に長手方向に延びて形成されかつランナが摺動可能に挿入されるメイン溝(13a)と、上面に長手方向に延びて形成された連結溝(13b)とを備え、
前記接続具(20)が、前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部の連結溝(13b)に挿入されて前記隣接するカーテンレール(11,12)を連結する第1接続具(21)と、前記隣接するカーテンレール(11,12)を連結するとともに前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部を隠す第2接続具(22)とを備えた
ことを特徴とするカーテンレールの連結構造。
【請求項2】
連結溝(13b)が、カーテンレール(11,12)の長手方向に延びる水平片(13c)と、この水平片(13c)の前縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた前片(13d)と、前記水平片(13c)の後縁に沿いかつ鉛直方向に延びて設けられた後片(13e)と、前記前片(13d)の上縁に沿いかつ前記後片(13e)に近付く方向に延びて設けられた前側上片(13f)と、前記後片(13e)の上縁に沿いかつ前記前片(13d)に近付く方向に延び更に前記前側上片(13f)と所定の間隔をあけて設けられた後側上片(13g)とにより形成され、
第1接続具(21)が、前記水平片(13c)の上面に沿って設けられた第1基部(21a)と、この第1基部(21a)の前縁から起立して設けられ上面が前記前側上片(13f)の下面に当接可能に設けられた前側起立部(21b)と、前記第1基部(21a)の後縁から起立して設けられ上面が前記後側上片(13g)の下面に当接可能に設けられた後側起立部(21c)とを有し、
第2接続具(22)が、前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部の連結溝(13b)の上面を覆うとともに前記前側上片(13f)及び前記後側上片(13g)の上面に当接する第2基部(22a)と、前記第2基部(22a)の前縁及び後縁にそれぞれ連設され前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部の前側上面及び後側上面をそれぞれ隠す前側上面遮蔽部(22b)及び後側上面遮蔽部(22c)と、前記前側上面遮蔽部(22b)の前端及び前記後側上面遮蔽部(22c)の後端にそれぞれ連設され前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部の前面及び後面を隠す前面遮蔽部(22d)及び後面遮蔽部(22e)と、前記前面遮蔽部(22d)及び前記後面遮蔽部(22e)の下端にそれぞれ連設され前記隣接するカーテンレール(11,12)の接続端部の前側下面及び後側下面をそれぞれ隠す前側下面遮蔽部(22f)及び後側下面遮蔽部(22g)とを有する請求項1記載のカーテンレールの連結構造。
【請求項3】
第1接続具(21)の第1基部(21a)に、隣接するカーテンレール(11,12)の水平片(13c)に対向して一対の第1ネジ孔(21d,21d)がそれぞれ形成され、
前記一対の第1ネジ孔(21d,21d)に第1ビス(21e,21e)をそれぞれ螺合して前記第1ビス(21e,21e)の先端を前記水平片(13c)上面に押付けることにより、前記第1接続具(21)の前側起立部(21b)及び後側起立部(21c)をカーテンレール(11,12)の前側上片(13f)の下面及び後側上片(13g)の下面にそれぞれ圧接するように構成された請求項2記載のカーテンレールの連結構造。
【請求項4】
第2接続具(22)の第2基部(22a)に、隣接するカーテンレール(11,12)の水平片(13c)に対向して一対の通孔(22h,22h)がそれぞれ形成され、
前記一対の通孔(22h,22h)に対向する第1接続具(21)の第1基部(21a)に一対の第2ネジ孔(21f,21f)がそれぞれ形成され、
前記一対の第2ネジ孔(21f)に前記一対の通孔(22h,22h)を通して第2ビス(22i,22i)をそれぞれ螺合することにより、前記第1接続具(21)の前側起立部(21b)及び前記第2接続具(22)の第2基部(22a)が前記カーテンレール(11,12)の前側上片(13f)を挟持し、前記第1接続具(21)の後側起立部(21c)及び前記第2接続具(22)の第2基部(22a)が前記カーテンレール(11,12)の後側上片(13g)を挟持するように構成された請求項2又は3記載のカーテンレールの連結構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−284286(P2008−284286A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−134233(P2007−134233)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【Fターム(参考)】