説明

カードゲーム装置

【課題】簡単且つ安価な構成でもって、不鮮明な画面から鮮明な画面にして出題が可能なカードゲーム装置を提供すること。
【解決手段】解答画面が表面に表示されたカードを収容するカード収容空間を有し、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記解答画面を視認するための第1の視認用窓を有するケースを備え、前記装置本体には、前記カード収容空間に収容される前記カードの表面に対面し該カードの表面に対して相対的に離接する方向に移動可能で、且つ、該カードの表面との距離に応じて前記第1の視認用窓を通しての前記解答画面の可視度が変化する光拡散板と、前記カード収容空間に収容される前記カードの表面と前記光拡散板との距離を徐々に又は段階的に変更させて前記可視度を変化させる可視度調節手段と、が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース内にカードを装填させ、そのカードの画像の鮮明度を段階的に高め、どの段階でカードの画像を読取ることができるかを競うカードゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、識別名が付された一連の画像であって、時間順に変化するこの一連の画像を出力する表示手段を有し、低解像度のモザイク表示から高精度の精細表示に変化させた画像を一連の画像としてこの表示手段に表示し、選択手段により選択された識別名と前記画像に付された識別名との合致の有無を判別し、一致した場合に前記表示手段に正解表示を出力するように構成された画像識別遊戯装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−75551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の画像識別遊戯装置は、コンピュータを内蔵するものであり、モザイク表示から高精度の精細表示に変化させるためのプログラムが必要となり、自ずと、高価になってしまうという問題があった。
しかし一方で、テレビ番組などで、モザイク表示から高精度の精細表示に変化させるゲームが放映されていることから、それに似通ったゲームを行える安価なゲーム装置が望まれている。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、簡単且つ安価な構成でもって、不鮮明な画面から鮮明な画面にして出題が可能なカードゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、
解答画面が表面に表示されたカードを収容するカード収容空間を有し、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記解答画面を視認するための第1の視認用窓を有するケースを備え、
前記装置本体には、
前記カード収容空間に収容される前記カードの表面に対面し該カードの表面に対して相対的に離接する方向に移動可能で、且つ、該カードの表面との距離に応じて前記第1の視認用窓を通しての前記解答画面の可視度が変化する光拡散板と、
前記カード収容空間に収容される前記カードの表面と前記光拡散板との距離を徐々に又は段階的に変更させて前記可視度を変化させる可視度調節手段と、が設けられていることを特徴とするカードゲーム装置である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のカードゲーム装置において、前記カードを備え、前記カードの裏面には、前記解答画面に対応するヒント画面が表示され、前記装置本体には、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記ヒント画面を視認するための第2の視認用窓が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1に記載のカードゲーム装置において、前記カードを備え、前記カードの表面には、前記解答画面の他に、前記解答画面に対応するヒント画面が表示され、前記装置本体には、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記ヒント画面を視認するための第2の視認用窓が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載のカードゲーム装置において、前記装置本体には、前記ヒント画面を遮蔽する遮蔽位置と該ヒント画面を露出させる露出位置との間で移動可能なヒント遮蔽部材と、前記ヒント遮蔽部材を移動させて前記ヒント画面を遮蔽し又は露出させるヒント繰出し手段と、が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載のカードゲーム装置において、前記カードの表面には前記ヒント画面が複数並んで表示され、前記ヒント繰出し手段は前記ヒント遮蔽部材を移動させて前記ヒント画面の露出数を順次に増加させることができるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5いずれか一項に記載のカードゲーム装置において、前記可視度調節手段は、人為的操作可能な第1の操作子を備え、前記第1の操作子の人為的操作によって作動するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項4又は請求項5に記載のカードゲーム装置において、前記ヒント繰出し手段は、人為的操作可能な第2の操作子を備え、前記第2の操作子の人為的操作によって作動するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、可視度調節手段によって光拡散板とカードとの距離が相対的に変更されると、カード収容空間に収容されるカードの解答画面の可視度が徐々に又は段階的に変化するので、カードの表面に表示されている解答画面の可視度を徐々に又は段階的に解答画面が鮮明に見える方向に変化させることができる。その結果、カードの表面に表示されている解答画面をどの段階で当てられるか等のゲームを楽しむことができる。そして、このような構成を、カードと光拡散板の相対移動によって実現しているので、構造が簡単で安価なカードゲーム装置を実現できる。
【0014】
請求項2の発明によれば、カードにヒント画面が表示されているので、2人以上でゲームを行う場合には出題者側のヒントの繰出しが容易に行えることになる。
【0015】
請求項3の発明によれば、ヒント画面が第2の視認用窓から視認できるので、1人でもゲームを楽しむことができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、必要に応じて、ヒント画面を遮蔽したり、露出させたりすることができ、ゲームのバリエーションが増大することになる。
【0017】
請求項5の発明によれば、必要に応じて、ヒントの数を増やすことができるので、解答レベルが異なる人もゲームを楽しむことができる。
【0018】
請求項6及び請求項7の発明によれば、操作子を手動で操作するようになっているので、安価なカードゲーム装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るカードゲーム装置の一実施の形態を概念的に示した斜視図である。
【図2】図1に示したカードゲーム装置の分解斜視図である。
【図3】ダイヤルの位置決め手段を示した側面図である。
【図4】図2に示したカードゲーム装置の各部品を組み付けた状態を示した斜視図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】図4におけるVII−VII線断面図である。
【図8】解答画面の鮮明度を(A)〜(B)に段階的に示した図である。
【図9】視認されるヒント画面を段階的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係るカードゲーム装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
本実施形態のカードゲーム装置は、図1に示すように、カード10と、カード10を収容する装置本体20とによって構成されている。
【0022】
(カード10の構成)
カード10は例えば矩形状に形成されている。このカード10の表面には、上半部に絵柄からなる解答画面11が表示されており、下半部に文字列からなるヒント画面12a,12b,12c(以下、これらヒントを総称する場合には符号12を用いる。)が表示されている。例えば、解答が「ウサギ」の場合、解答画面11には「ウサギ」の絵柄が表示され、ヒント画面12aには「ほ乳類」、ヒント画面12bには「十二支の1つ」、ヒント画面12cには「耳が長い」等の文字列が表示される。解答画面11は絵柄によって構成されていることが好ましいが、漢字当てクイズのような場合には解答となる漢字が表示されていてもよい。
実施形態では、図示はしないが、解答画面11及びヒント画面12が異なる複数のカードを備えている。
【0023】
(装置本体10の構成)
1.ケース21の外観構成
装置本体20のケース21は箱状に形成されている。この装置本体20は、図2に示すように、表側ケース部21aと裏側ケース部21bとを備えている。
【0024】
表側ケース部21aには、表面上部に解答画面11を視認するための解答視認用窓22が形成され、表面下部にヒント画面12を視認するためのヒント視認用窓23が形成されている。
表面ケース部21aには、また、解答視認用窓21及びヒント視認用窓22を内側から同時に覆うように、1枚の透明板25が貼設されている。
表面ケース部21aには、さらに、解答視認用窓21の横隣に位置しダイヤル34の一部を露出させるための孔35と、ヒント視認用窓23の横隣に位置しダイヤル48の一部を露出させるための孔49とが形成されている。
また、表面ケース部21aの内面には、図3に示すように、孔35の近傍にボス38が立設され、このボス38には、板ばねによって形成された弾性爪39の一端部が固定されている。この弾性片39は、ダイヤル34の回転位置の位置決めを行うためのものである。図3に示すように、表面ケース部21aの内面には、また、孔49の近傍にボス52が立設され、このボス52には、板ばねによって形成された弾性爪53の一端部が固定されている。この弾性片53は、ダイヤル48の回転位置の位置決めを行うためのものである。
【0025】
この表面ケース部21aと裏側ケース部21bとは、図示しないビスによって互いに結合され、中空のケース21を構成している。そして、ケース21の上面には、カード10を挿入するためのカード挿入口24aが形成されている。また、ケース21の一側面には、スライド式摘み40を露出させるための孔24bが形成されている。
【0026】
2.ケース21の内部構成
図2に示すように、ケース21の内部には、光拡散板27、中板26、カムプレート30及びヒント遮蔽部材45が設置されている。
【0027】
光拡散板27は、カード10との距離に応じて、解答画面11の可視度を変更させるものである。この光拡散板27は、解答視認用窓22の内側に設置されている。この光拡散板27は例えば矩形状に形成されている。この光拡散板27は、透明ガラス板,透明樹脂板等の透明板体に拡散シート,拡散フィルムを張設して構成されている。なお、この光拡散板27は、透明ガラスに直接表面処理を施した曇りガラス板等によって構成されていてもよい。要は、カード10との距離に応じて、解答画面11の可視度を変更させることである。
この光拡散板27の両側面のそれぞれには各2本のピン28が立設されている。
【0028】
中板26は、透明板25の全体を覆うように該透明板25に対向して配置される背板26bと、この背板26bにおける幅方向の両縁部からそれぞれ透明板25に向けて起立する各1つの起立部26aとから構成されている。
背板26bは透明板となっている。この背板26bには、ケース21の上下方向に延在する長孔44が1つ形成されている。
各起立部26aには、表裏方向に延在し透明板25側の端部にまで達する各2個の長孔29が形成されている。
中板26における2つの起立部26a,26aの間には上記光拡散板27が設置されている。そして、各長孔29には、光拡散板27のピン28が1つずつ挿嵌されている。
さらに、中板26における一方の起立部26aには切欠き26cが形成されている。
【0029】
カムプレート30は、上記中板26の背板26bに対向して配置される背板30bと、この背板30bにおける幅方向の両縁部からそれぞれ透明板25に向けて起立する各1つの起立部30aとから構成されている。
背板30bの幅は中板26の背板26bの幅よりも大きく、図4に示すように、カムプレート30を設置した状態では、2つの起立部30aが中板26を跨ぐようになっている。また、カムプレート30を設置した状態では、カムプレート30の背板30bと中板26の背板26bとの間には、カード10の厚みよりも僅かに大きい隙間が形成され、その隙間がカード収容空間33を構成している。さらに、カムプレート30を設置した状態では、カムプレート30の起立部30aの内面と、中板26の起立部26aの内面とが軽く当接するようになっている。
各起立部30aには、表裏方向に対して傾斜する各2個の長孔31が形成されている。そして、各長孔31には、光拡散板27のピン28の先端部が1つずつ挿嵌されている。
さらに、カムプレート30における一方の起立部30aには上下方向に延在する直線状のラック32が形成されている。
【0030】
ヒント遮蔽部材45は、ヒント画面12を遮蔽するための本体45aと、本体45aの幅方向の一側面に形成され上下方向に延在する直線状のラック47とを備えている。また、本体45aとラック47とは連結部材46を介して連結され、本体45aとラック47との間には、中板26の起立部26aの厚み分の隙間が形成されている。
このヒント遮蔽部材45は、本体45aが中板26の2つの起立部26a,26aの間に位置し、ラック47が中板26の外側に位置するように設置されている。
このヒント遮蔽部材45は、中板26に対して上下方向に移動可能となっている。
【0031】
また、図2、図4から図6に示すように、ケース21には、可視度調節手段A及びヒント繰出し手段Bが設置されている。
【0032】
可視度調節手段Aは、光拡散板27をカード10に対して離間又は接近させることで解答画面11の可視度を調節するためのものである。この可視度調節手段Aは、ダイヤル34、カムプレート30、中板26、及び光拡散板27のピン28から構成されている。
すなわち、ダイヤル34の軸にはピニオン36が付設されている。このピニオン36は、カムプレート30のラック32に噛合している。したがって、ダイヤル34を回転させると、その動力はピニオン36及びラック32を通じてカムプレート30に伝達され、カムプレート30は上下方向に移動する。これによって、光拡散板27はカード10に対して離間又は接近する。
なお、可視度調節手段Aは、ダイヤル34の代わりにモータを備えることもできる。
【0033】
ヒント繰出し手段Bは、ヒント遮蔽部材45を上下方向に移動させることでヒント画面12を段階的に露出させるためのものである。このヒント繰出し手段Bは、ダイヤル48及びヒント遮蔽部材45から構成されている。
すなわち、ダイヤル48の軸にはピニオン50が付設されている。このピニオン50は、ヒント遮蔽部材45のラック47に噛合している。したがって、ダイヤル48を回転させると、その動力はピニオン50及びラック47を通じてヒント遮蔽部材45に伝達され、ヒント遮蔽部材45は上下方向に移動する。これによって、ヒント画面12が遮蔽され又は露出することになる。
なお、ヒント繰出し手段Bは、ダイヤル48の代わりにモータを備えることもできる。
【0034】
また、図3及び図4に示すように、ケース21には、可視度を段階的に変更させるための位置決め手段Cと、ヒント画面12を段階的に露出させるための位置決め手段Dとが設置されている。
【0035】
位置決め手段Cは、ダイヤル34の軸に付設された爪車37と、この爪車37に係合する弾性爪39とから構成されている。爪車37は、弾性爪39との共働によって、ダイヤル34の回転の際にクリック感を生じさせるものである。この爪車37は3つの歯37aを有している。
この位置決め手段Cによれば、ダイヤル34を回転させた際、歯37aが弾性爪39に当たると、歯37aからの押圧力によって弾性爪39が撓められ、その後、歯37aが弾性爪39を越えると、弾性爪39が元の状態に復帰される。これによって、ダイヤル34の位置決めがなされる。本実施の形態では、ダイヤル34の1回転で3回の位置決めがなされる。
なお、弾性爪39の代わりに、突子とコイルばねを設け、コイルばねの付勢力によって突子を爪車37の周面に当接させるようにしてもよい。
【0036】
位置決め手段Dは、ダイヤル48の軸に付設された爪車51と、この爪車51に係合する弾性爪49とから構成されている。爪車51は、弾性爪49との共働によって、ダイヤル48の回転の際にクリック感を生じさせるものである。この爪車51は3つの歯51aを有している。
この位置決め手段Dによれば、ダイヤル48を回転させた際、歯51aが弾性爪49に当たると、歯51aからの押圧力によって弾性爪49が撓められ、その後、歯51aが弾性爪49を越えると、弾性爪49が元の状態に復帰される。これによって、ダイヤル48の位置決めがなされる。本実施の形態では、ダイヤル49の1回転で3回の位置決めがなされる。
なお、弾性爪53の代わりに、突子とコイルばねを設け、コイルばねの付勢力によって突子を爪車51の周面に当接させるようにしてもよい。
【0037】
また、図2、図4及び図7に示すように、ケース21には、カード収容空間33に収容されているカード10をケース21から排出するためのカード排出手段Eが設置されている。
このカード排出手段Eはスライド式操作摘み40から構成されている。すなわち、スライド式操作摘み40には、図2に示すように、相対向する面に溝41がそれぞれ形成されている。このスライド式操作摘み40は、先端42aがL字状に曲折されたアーム42を有している。そして、図7に示すように、スライド式操作摘み40の溝41が、表側ケース部21a及び裏側ケース部21bの側壁に摺動可能に嵌合され、アーム42の先端部42aが中板26の長孔44に挿嵌されている。
このカード排出手段Eによれば、カード10をカード挿入口24aに押し込むと、カード10によってアーム42が押圧されてスライド式操作摘み40は下方に移動し、カード収容空間33にカード10が収容される。一方、カード10をケース21から取り出す場合には、スライド式操作摘み40を上方へ移動させると、カード10がアーム42によって上方に向けて押圧され、カード挿入口24から排出される。
【0038】
次に、このカードゲーム装置の使用方法の一例を説明する。
最初に、ダイヤル34の操作によって、光拡散板27を透明板25に最も近くなる位置まで移動させておく。また、ダイヤル48の操作によって、ヒント遮蔽部材45をカード10のヒント画面12a,12b,12cが遮蔽可能な位置まで移動しておく。
この状態で、カード挿入口24aからケース20内に装填する。
この状態では、解答視認用窓22を通して図8(A)に示すような状態の画面が視認される。つまり、解答視認用窓22を通して解答画面11はほとんど視認できない。したがって、解答者の解答は期待できない。
次に、ダイヤル48を1段階操作する。すると、図9(A)に示すように、ヒント視認用窓23を通してヒント画面12aが露出する。
この状態で、解答者は、ヒント画面12aを見た上で、解答を試みる。
【0039】
この場合、解答者が解答できないとき、又は解答が間違っているときには、ダイヤル48をもう1段階操作する。すると、図9(B)に示すように、ヒント視認用窓23を通してヒント画面12bが露出する。このダイヤル48の操作の際に、ダイヤル34を操作し、図8(B)に示すように、カード10の解答画面11の可視度をもう1段階向上させてもよい。なお、この場合、ダイヤル34の操作をダイヤル48の操作に先行させてもよい。
【0040】
それでもなお、解答者が解答できないとき、又は解答が間違っているときには、ダイヤル48をもう1段階操作する。すると、図9(C)に示すように、ヒント視認用窓23を通してヒント画面12cが露出する。このダイヤル48の操作の際に、ダイヤル34を操作し、図8(C)に示すように、カード10の解答画面11の可視度をもう1段階向上させてもよい。なお、この場合、ダイヤル34の操作をダイヤル48の操作に先行させてもよい。
【0041】
このようにしてゲームが展開される。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で、種々の変形が可能であることはいうまでもない。
【0043】
例えば、上記実施形態では、光拡散板30を移動させるようにしたが、光拡散板30を固定しておいて、カード10を移動させるようにしてもよい。この場合、光拡散板30を移動させる手段と同じ手段でカード10を移動させればよい。
【0044】
上記実施形態では、カム機構によって光拡散板30を移動させるようにしたが、光拡散板30に該拡散板30を貫通する雌ねじを設け、その雌ねじに雄ねじを螺合させ、その雄ねじを回転することによって、光拡散板30を移動させるようにしてもよい。なお、光拡散板30の代わりに、カード10を移動させる場合には、カード支持部材に雌ねじを設けて、先と同様な方法によって、カード10を移動させることができる。
また、4節リンク機構で構成される平行運動機構でもって、光拡散板30やカード10を移動させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 カード
11 解答画面
12,12a〜12c ヒント画面
20 装置本体
21 ケース
22 解答視認用窓
23 ヒント視認用窓
27 光拡散板
33 カード収容空間
34 ダイヤル
45 ヒント遮蔽部材
48 ダイヤル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
解答画面が表面に表示されたカードを収容するカード収容空間を有し、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記解答画面を視認するための第1の視認用窓を有するケースを備え、
前記装置本体には、
前記カード収容空間に収容される前記カードの表面に対面し該カードの表面に対して相対的に離接する方向に移動可能で、且つ、該カードの表面との距離に応じて前記第1の視認用窓を通しての前記解答画面の可視度が変化する光拡散板と、
前記カード収容空間に収容される前記カードの表面と前記光拡散板との距離を徐々に又は段階的に変更させて前記可視度を変化させる可視度調節手段と、が設けられていることを特徴とするカードゲーム装置。
【請求項2】
前記カードを備え、前記カードには、前記解答画面に対応するヒント画面が表示され、前記カードの裏面には、前記解答画面に対応するヒント画面が表示され、前記装置本体には、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記ヒント画面を視認するための第2の視認用窓が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカードゲーム装置。
【請求項3】
前記カードを備え、前記カードの表面には、前記解答画面の他に、前記解答画面に対応するヒント画面が表示され、前記装置本体には、前記カード収容空間に収容される前記カードの前記ヒント画面を視認するための第2の視認用窓が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカードゲーム装置。
【請求項4】
前記装置本体には、
前記ヒント画面を遮蔽する遮蔽位置と該ヒント画面を露出させる露出位置との間で移動可能なヒント遮蔽部材と、
前記ヒント遮蔽部材を移動させて前記ヒント画面を遮蔽し又は露出させるヒント繰出し手段と、が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のカードゲーム装置。
【請求項5】
前記カードの表面には前記ヒント画面が複数並んで表示され、前記ヒント繰出し手段は前記ヒント遮蔽部材を移動させて前記ヒント画面の露出数を順次に増加させることができるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のカードゲーム装置。
【請求項6】
前記可視度調節手段は、人為的操作可能な第1の操作子を備え、前記第1の操作子の人為的操作によって作動するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5いずれか一項に記載のカードゲーム装置。
【請求項7】
前記ヒント繰出し手段は、人為的操作可能な第2の操作子を備え、前記第2の操作子の人為的操作によって作動するように構成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のカードゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−143093(P2011−143093A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6672(P2010−6672)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)