説明

カードリーダ

【課題】カードが実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能なカードリーダを提供する。
【解決手段】カードリーダ1は、挿入されるカード2が通過するカード通過路を構成する本体フレーム6と、カード通過路の中を光らせる光源11とを備えている。このカードリーダ1では、カード2が通過するカード通過路の中を光源11が光らせているため、カード2が通過していくカード通過路の中を明るくすることが可能になる。したがって、カード2が実際に挿入される箇所を明るくすることが可能になり、カード2が実際に挿入される箇所を目視で確認しやすくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入されたカードに対して所定の処理を行うカードリーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、挿入されたカードに対して所定の処理を行うカードリーダがATM(Automate Teller Machine)等の上位装置に搭載されて使用されている。この種のカードリーダとして、カードの挿入口部分が光るカードリーダが本出願人によって提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のカードリーダは、カードの挿入口(ゲート口)が形成されるゲートフレームを備えており、ゲート口には、カードリーダの手前側に向かって広がるように傾斜する拡開部が形成されている。また、このカードリーダは、ゲートフレームの前面および拡開部を光らせるための複数の光源を備えており、光を透過する光透過性の部材で形成されたゲートフレームの前面および拡開部が光る。すなわち、このカードリーダは、ゲートフレームの前面および拡開部が光って、ゲート口の手前側が明るくなるように構成されている。なお、特許文献1には、複数の光源の代わりに1個の光源と導光部材とを用いて、ゲートフレームの前面および拡開部を光らせても良い旨が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4257115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のカードリーダでは、ゲートフレームの前面およびゲート口の拡開部が光るため、ユーザはゲート口を認識しやすい。したがって、このカードリーダでは、ユーザはゲート口へカードを挿入しやすくなる。しかしながら、特許文献1に記載のカードリーダは、ゲートフレームの前面および拡開部が光るように構成されており、ゲート口の手前側が明るくなる。そのため、このカードリーダの場合、周囲が非常に暗くなると、ゲート口の手前側は明るくなるが、カードが実際に挿入される箇所が暗くなり、カードが実際に挿入される箇所が見えにくくなるおそれがある。すなわち、このカードリーダの場合、周囲の状況によっては、カードが実際に挿入される箇所の視認性が低下するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、カードが実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能なカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、挿入されるカードが通過するカード通過路を構成する本体フレームと、カード通過路の中を光らせる光源とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明のカードリーダでは、光源は、カードが通過するカード通過路の中を光らせているため、カードが通過していくカード通過路の中を明るくすることが可能になる。すなわち、カード通過路を構成する本体フレームが光源からの光によって照らされるため、カード通過路の中が明るく発光するように見せることが可能になる。したがって、本発明では、周囲が非常に暗い場合であっても、カードが実際に挿入される箇所を明るくすることが可能になり、カードが実際に挿入される箇所を目視で確認しやすくなる。その結果、本発明では、カードが実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能になる。
【0009】
本発明において、本体フレームの少なくとも一部は、光を透過する光透過性部材で形成される光透過部であり、光源は、光透過部に向かって光を照射して光透過部を光らせることで、カード通過路の中を光らせることが好ましい。このように構成すると、カード通過路の中に光源を配置しなくてもカード通過路の中を光らせることが可能になる。したがって、カード通過路の中に光源を配置してカード通過路の中を光らせる場合と比較して、挿入されるカードと光源との干渉を防止しつつ、カードリーダを小型化することが可能になる。
【0010】
本発明において、本体フレームの全体が光透過性部材で形成される光透過部となっていることが好ましい。このように構成すると、光を透過しない部材と光透過性部材とによって本体フレームが構成されている場合と比較して、本体フレームの構成を簡素化することができる。また、このように構成すると、本体フレームの全体に伝播する光を利用して、カード通過路の中を光らせることが可能になるため、光源の配置の自由度を高めることが可能になる。さらに、このように構成すると、カード通過路に異物が詰まった場合には、異物が詰まっていることを目視で確認することが可能になる。
【0011】
本発明において、光源は、カードの通過方向に略直交するカードの厚さ方向から光透過部に向かって光を照射する位置に配置されていることが好ましい。このように構成すると、カード通過路の中をより明るくしやすくなる。
【0012】
本発明において、カードリーダは、たとえば、カードが挿入されるカード挿入口が形成される前面フレームを備え、前面フレームは、本体フレームの前面側に取り付けられている。この場合には、カードリーダの前面側から見たときに、カード挿入口から本体フレームの一部が見えることが好ましい。このように構成すると、カード通過路を構成する本体フレームの前面側に前面フレームが取り付けられている場合であっても、カード挿入口のすぐ奥側部分を明るくすることが可能になるため、カードが実際に挿入される箇所を目視で確認しやすくなる。
【0013】
本発明において、カードリーダは、カードが挿入されるカード挿入口が形成されるとともに本体フレームの前面側に取り付けられる前面フレームと、前面フレームと本体フレームとの間に配置されるシール部材とを備え、カードリーダの前面側を手前側とし、カードリーダの後面側を奥側としたときに、本体フレームは、カード挿入口から挿入されたカードの奥側が収容される袋状のカード収容部を備え、シール部材は、カード収容部よりも手前側に配置され、光源は、シール部材よりも奥側に配置されるとともにカード収容部の外部に配置されていることが好ましい。このように構成すると、シール部材よりも奥側、かつ、袋状のカード収容部の外部に配置される光源の配置部分に、カード挿入口から浸入した液体が浸入するのを防止することが可能になる。したがって、液体が使用される環境下においても、カードが実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能なカードリーダを使用することが可能になる。
【0014】
本発明において、カードリーダは、たとえば、カードリーダへのカードの挿入が完了したときに、カードリーダの前面側でカードの一部が露出するように構成されている。本発明では、カード通過路の中を明るくすることが可能になるため、このように構成されている場合には、カードリーダの中にカードが挿入されていることを目視で確認しやすくなる。したがって、カードを挿入したユーザに、挿入したカードが不正に窃取されることがないとの安心感を与えることが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明では、カードが実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態にかかるカードリーダの斜視図である。
【図2】図1に示すカードリーダの分解斜視図である。
【図3】図1に示すカードリーダの他の方向からの分解斜視図である。
【図4】図1に示す本体フレームの内部の構成を説明するための断面図である。
【図5】図1に示す本体フレームの構成を説明するための斜視図である。
【図6】本発明の他の実施の形態にかかる光源の配置を説明するための概略図である。
【図7】本発明の他の実施の形態にかかる光源の配置およびその周辺部の構成を説明するための概略図である。
【図8】本発明の他の実施の形態にかかる光源の配置およびその周辺部の構成を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(カードリーダの構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の斜視図である。図2は、図1に示すカードリーダ1の分解斜視図である。図3は、図1に示すカードリーダ1の他の方向からの分解斜視図である。図4は、図1に示す本体フレーム6の内部の概略構成を説明するための断面図である。図5は、図1に示す本体フレーム6の構成を説明するための斜視図である。
【0019】
本形態のカードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を操作して、カード2に記録された磁気情報を読み取るための装置である。具体的には、カードリーダ1は、カードリーダ1の中にカード2を差し込む際、または、カードリーダ1の中に差し込まれたカード2を引き抜く際にカード2の磁気情報を読み取るいわゆるディップ式のカードリーダである。このカードリーダ1は、たとえば、無人またはセルフサービス方式のガソリンスタンドの給油装置等の上位装置に搭載されて使用される。
【0020】
カードリーダ1は、図1〜図4に示すように、カード2に当接してカード2に記録された磁気情報の読取りを行う2個の磁気ヘッド3と、カード2が挿入されるカード挿入口4が形成される前面フレーム5と、前面フレーム5が固定される本体フレーム6と、カードリーダ1を制御するための制御基板7と、環状に形成され前面フレーム5と本体フレーム6との間に配置されるシール部材8とを備えている。本体フレーム6の内部には、挿入されるカード2が通過するカード通過路10が形成されている。また、カードリーダ1は、カード通過路10の中を光らせる1個の光源11を備えている。
【0021】
以下の説明では、図1等に示すように、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とする。また、図1のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「手前(前)」側、Y2方向側を「奥(後ろ)」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。本形態では、カード2は、Y2方向に向かってカードリーダ1の中へ挿入される。また、カードリーダ1の中へ挿入されたカード2は、Y1方向に向かって引き抜かれる。すなわち、本形態では、Y方向は、カード2の通過方向である。また、X方向は、挿入されるカード2の厚さ方向である。
【0022】
カード2は、たとえば、厚さが0.7〜0.8mm程度の矩形状の塩化ビニール製のカードである。このカード2には、磁気データが記録される磁気ストライプ2aが形成されている。なお、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードや、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【0023】
本体フレーム6は、磁気ヘッド3が配置されるヘッド配置部15と、カード挿入口4から挿入されたカード2の奥端側が収容される袋状のカード収容部16と、ヘッド配置部15とカード収容部16との間に形成される隔壁部17と、ヘッド配置部15と隔壁部17との間に形成されるとともにシール部材8が配置されるシール配置部18と、カード挿入口4から挿入されたカード2を案内するためのカード案内部19とを備えている。
【0024】
図5に示すように、ヘッド配置部15およびカード案内部19は、シール配置部18から前側に突出するように形成されている。また、ヘッド配置部15は本体フレーム6の上端側に配置され、カード案内部19は本体フレーム6の下端側に配置されている。上下方向におけるヘッド配置部15とカード案内部19との間には、切欠部20が形成されている。
【0025】
また、本形態の本体フレーム6は、左右方向に2分割される第1フレーム21と第2フレーム22とによって構成されている。本形態では、第1フレーム21によって本体フレーム6の右側面部が構成され、第2フレーム22によって本体フレーム6の左側面部が構成されている。第1フレーム21と第2フレーム22とは、カード収容部16の四隅に配置されるネジ(図示省略)によって互いに固定されている。
【0026】
第1フレーム21および第2フレーム22は、光を透過する光透過性部材で形成されている。ここで、第1フレーム21および第2フレーム22を形成する光透過性部材は、光を透過するとともに光透過性部材内部の反射等により光を導き拡散させる機能を有することが好ましい。そのため、第1フレーム21および第2フレーム22は、具体的には、ポリカーボネートやポリアセタール等の透明または半透明な樹脂材料で形成されている。また、第1フレーム21および第2フレーム22は、成型によって形成されている。本形態では、第1フレーム21および第2フレーム22の全体が光透過性部材で形成された光透過部となっている。すなわち、本体フレーム6の全体が光透過部となっている。
【0027】
第1フレーム21は、ヘッド配置部15の一部を構成する第1ヘッド配置部21aと、カード収容部16の一部を構成する第1収容フレーム部21bと、隔壁部17の一部を構成する第1隔壁部21cと、シール配置部18の一部を構成する第1シール配置フレーム部21dと、カード案内部19の一部を構成する第1カード案内フレーム部21eとを備えている。
【0028】
第2フレーム22は、第1ヘッド配置部21aとともにヘッド配置部15を構成する第2ヘッド配置部22aと、第1収容フレーム部21bとともにカード収容部16を構成する第2収容フレーム部22bと、第1隔壁部21cとともに隔壁部17を構成する第2隔壁部22cと、第1シール配置フレーム部21dとともにシール配置部18を構成する第2シール配置フレーム部22dと、第1カード案内フレーム部21eとともにカード案内部19を構成する第2カード案内フレーム部22eとを備えている。
【0029】
第1ヘッド配置部21aおよび第2ヘッド配置部22aには、磁気ヘッド3が配置される配置孔21f、22fが形成されている。また、第1ヘッド配置部21aと第2ヘッド配置部22aとの間には、カード挿入口4から挿入されるカード2の右端側を案内するためのカード案内溝24が形成されている。2個の磁気ヘッド3は、磁気情報を読み取る際に磁気ストライプ2aに接する磁気ギャップ部がカード案内溝24の中で互いに対向するように第1ヘッド配置部21aおよび第2ヘッド配置部22aに配置されている。すなわち、磁気ヘッド3は、その磁気ギャップ部がカード案内溝24に臨むように、所定の取付部材を介して第1ヘッド配置部21aおよび第2ヘッド配置部22aに取り付けられている。
【0030】
第1カード案内フレーム部21eと第2カード案内フレーム部22eとの間には、カード挿入口4から挿入されるカード2の左端側を案内するカード案内溝25が形成されている。
【0031】
第1収容フレーム部21bおよび第2収容フレーム部22bは、左右方向から見たときの形状が略矩形状となるように形成されている。第1収容フレーム部21bの前端は、第1隔壁部21cに当接している。また、第2収容フレーム部22bの前端は、第2隔壁部22cに当接している。
【0032】
第1収容フレーム部21bと第2収容フレーム部22bとは、その上下両端側および奥端側において互いに接合されている。具体的には、第1収容フレーム部21bの上下両端および奥端には、左側に向かって立ち上る外周端壁部21gが形成されており、第2収容フレーム部22bの上下両端および奥端が外周端壁部21gの内周側に配置された状態で、第1収容フレーム部21bと第2収容フレーム部22bとが互いに接合されている。
【0033】
図5に示すように、第2収容フレーム部22bは、その外周端部分を除く他の部分が左方向に突出しており、カード収容部16の上下両端部分および奥端部分には、外周端壁部21gに沿って溝部27が形成されている。溝部27には、第1収容フレーム部21bと第2収容フレーム部22bとの接合部を封止するためのシリコン等の封止用材料(図示省略)が充填されている。そのため、本形態では、第1収容フレーム部21bと第2収容フレーム部22bとの間には、密閉されたカード2の収容空間28(図4参照)が形成されている。
【0034】
上述のように、本体フレーム6の内部には、カード通過路10が形成されている。すなわち、本体フレーム6を構成する第1フレーム21と第2フレーム22とによってカード通過路10が構成されている。本形態では、カード案内溝24、25、収納空間28、および、隔壁部17の中心側とシール配置部18の中心側とに形成されるカード案内溝24、25と収納空間28とを繋ぐ空間部分がカード通過路10となっている。このカード通過路10は、X方向とY方向とによって形成されるXY平面に略平行な壁面と、Y方向とZ方向とによって形成されるYZ平面に略平行な壁面とによって形成されている。すなわち、カード通過路10は、挿入されるカード2の表面に略平行な壁面と、挿入されるカード2の短手方向の端面(上下方向の端面)に略平行な壁面とによって形成されている。
【0035】
第2収容フレーム部22bの左側面には、制御基板7を固定するための2個の基板固定突起部22kが形成されている。2個の基板固定突起部22kのうちの一方の基板固定突起部22kは、第2収納フレーム部22bの上前端側に形成され、他方の基板固定突起部22kは、第2収納フレーム部22bの下奥端側に形成されている。制御基板7は、基板固定突起部22kの左端に固定されており、カード収容部16の外部に配置されている。また、制御基板7は、隔壁部17よりも奥端側に配置されている。
【0036】
第1シール配置フレーム部21dは、上下両側および右側に広がる鍔状に形成され、第2シール配置フレーム部22dは、上下両側および左側に広がる鍔状に形成されている。すなわち、シール配置部18は、上下両側および左右両側に広がる鍔状に形成されている。また、シール配置部18は、前後方向から見たときの形状がその上端側が左右方向に広くかつその下端側が左右方向に狭い略半楕円形状となるように形成されている。
【0037】
シール配置部18の外周面には、シール部材8が配置されるシール配置溝30が形成されている。具体的には、シール配置部18の径方向の内側に向かって窪むように、シール配置溝30が形成されている。本形態では、シール部材8の外周端がシール配置部18よりも径方向外側に突出するように、シール配置溝30が形成されている。
【0038】
第1隔壁部21cは、第1シール配置フレーム部21dよりもさらに上下両側および右側に広がる鍔状に形成され、第2隔壁部22cは、第2シール配置フレーム部22dよりもさらに上下両側および左側に広がる鍔状に形成されている。すなわち、隔壁部17は、シール配置部18よりもさらに上下両側および左右両側に広がる鍔状に形成されている。
【0039】
隔壁部17の上端側および下端側の4箇所には、前面フレーム5を固定するためのネジ(図示省略)が挿通される挿通孔33が形成されている。具体的には、シール配置部18に配置されるシール部材8よりも径方向の外側に配置されるように、挿通孔33が形成されている。また、隔壁部17およびシール配置部18には、磁気ヘッド3から引き出されるリード線が通過する通過孔34(図5(A)参照)が形成されている。具体的には、隔壁部17およびシール配置部18の、シール部材8よりも内周側に通過孔34が形成されている。この通過孔34には、リード線を通過させた状態で通過孔34を封止するためのシリコン等の封止用材料(図示省略)が充填されている。なお、磁気ヘッド3から引き出されたリード線は、制御基板7に電気的に接続されている。
【0040】
前面フレーム5は、光を透過しない部材で形成されている。たとえば、前面フレーム5は、黒色の樹脂材料で形成されている。この前面フレーム5は、図2、図3に示すように、カードリーダ1の前面を構成する前面部5aと、前面部5aに繋がるように形成されるとともに前面部5aから後ろ側に向かって形成される略筒状の筒部5bと、前面部5aから後ろ側に向かって窪むように形成される指挿入部5dとを備えている。本形態の前面フレーム5では、前面部5aの前面に形成されるカード挿入口4、筒部5bの奥端および後述の開口部5g以外に、開口した箇所はない。
【0041】
前面部5aは、カードリーダ1が搭載される上位装置の前面パネル(図示省略)に形成される開口部37(図1参照)に配置されており、上位装置の前面パネルの一部を構成している。前面部5aは、カードリーダ1を上位装置に固定するためのネジ(図示省略)が挿通される挿通孔5eが形成される固定部5fを備えている。なお、前面部5aは、前面パネルの開口部37から前面パネルの後ろ側に水等の液体が浸入しないように、所定のシール部材を介して上位装置の前面パネルに固定されている。
【0042】
カード挿入口4は、前面部5aの前面に形成されている。具体的には、カード挿入口4から挿入されたカード2が筒部5bの内周側を通過するように、カード挿入口4が前面部5aの前面に形成されている。
【0043】
筒部5bの内周側には、ヘッド配置部15およびカード案内部19が配置されている。また、筒部5bの奥端側部分は、シール部材8の外周側からシール部材8を径方向に押し潰すシール押潰部5hとなっている。
【0044】
シール押潰部5hは、前後方向から見たときの形状が前後方向から見たときのシール配置部18の形状の相似形となる略筒状に形成されている。具体的には、シール押潰部5hは、前後方向から見たときの形状が前後方向から見たときのシール配置部18の外形よりもわずかに大きな略半楕円形状となる筒状に形成されている。
【0045】
シール押潰部5hの内周面5k(図3参照)は、後ろ側に向かうにしたがってシール押潰部5hの径方向の外側に広がるテーパ状に形成されている。また、シール押潰部5hの外周面の上端側および下端側の4箇所には、隔壁部17の挿通孔33に挿通されるネジが螺合するネジ係合部5mが形成されている。ネジ係合部5mは、略円筒状に形成されており、その内周面にメネジが形成されている。本形態では、筒部5bの中にヘッド配置部15およびカード案内部19が配置されるとともに、隔壁部17の前面と筒部5bの奥端(すなわち、シール押潰部5hの奥端)とが当接した状態で、前面フレーム5が本体フレーム6の前面側に固定されている。
【0046】
指挿入部5dは、筒部5bの左右両側に広がるように形成されている。具体的には、左右方向における内側面および前面が開口する略直方体の箱状部分が筒部5bの左右の側面および前面部5aに繋がるように形成されることで、指挿入部5dが形成されている。指挿入部5dの上側面、下側面および奥側面には、スリット状の開口部5gが形成されている。具体的には、左右方向における指挿入部5dの上側面、下側面および奥側面の略中心位置に、スリット状の開口部5gが形成されている。開口部5gは、カード通過路10に繋がるように形成されている。
【0047】
指挿入部5dは、ユーザの指が挿入可能となる大きさに形成されており、ユーザがカードリーダ1へカード2を挿入する際、および、ユーザがカードリーダ1からカード2を引き抜く際には、この指挿入部5dにユーザの指が挿入される。また、本形態では、カードリーダ1へのカード2の挿入が完了したときに、指挿入部5dにおいて、カード2の前端側の一部が露出している。
【0048】
本形態では、カードリーダ1の前面側から見たときに、カード挿入口4および開口部5gから本体フレーム6の一部が見える。具体的には、カードリーダ1の前面側から見たときに、筒部5bの内周側に配置されたヘッド配置部15およびカード案内部19等がカード挿入口4および開口部5gから見える(図1参照)。また、カードリーダ1の前面側から見たときに、カード挿入口4および開口部5gからカード通過路10の一部が見える。
【0049】
シール部材8は、ゴム等で形成されている。また、シール部材8は、前後方向から見たときの形状がその上端側が左右方向に広くかつその下端側が左右方向に狭い略半楕円形状となるように形成されている。具体的には、シール部材8は、前後方向から見たときの形状が前後方向から見たときのシール配置溝30およびシール押潰部5hの形状の相似形となる略筒状に形成されている。
【0050】
シール部材8は、シール配置溝30に配置され、シール押潰部5hの内周面5kによって、径方向の外側から内側に向かって押し潰されている。すなわち、シール部材8の内周は、シール配置溝30の底面に所定の当接圧で当接し、シール部材8の外周は、シール押潰部5hの内周面5kに所定の当接圧で当接している。
【0051】
光源11は、LED(Light Emitting Diode)である。この光源11は、図4の実線で示すように、制御基板7の奥端側に実装されている。また、光源11は、カード収容部16の外部に配置されている。また、図4に示すように、本形態では、下奥端側に形成される基板固定突起部22kに向かって光を射出するように、光源11が制御基板7に実装されている。具体的には、光源11は、下奥端側に形成される基板固定突起部22kの奥側に配置されており、この基板固定突起部22kの奥側からこの基板固定突起部22kに向かって前方向へ光を射出している。
【0052】
以上のように構成されたカードリーダ1では、光源11から射出された光が基板固定突起部22kに照射されると、照射された光が本体フレーム6の全体に伝播して、本体フレーム6の全体が光る。具体的には、本体フレーム6の、光源11よりも手前側部分がより明るく光る。また、光源11から光が射出されると、本体フレーム6の全体が光るため、カード通過路10の中も光る。また、前面フレーム5は、光を透過しない樹脂材料で形成されているため、光源11から光が射出されたときに手前側からカードリーダ1を見ると、カード挿入口4および開口部5gの奥側等のカード通過路10が光って見える。
【0053】
本形態では、たとえば、カードリーダ1が搭載される上位装置の検出機構によって、上位装置にユーザが近づいたことが検出されると、光源11から光が射出され本体フレーム6が光り、カード2の所定の処理が終わって、上位装置からユーザが離れると、光源11からの光の射出が停止する。光を射出する際には、光源11は、連続的に光を射出しても良いし、断続的に光を射出しても良い(すなわち、点滅しても良い)。また、カード2の処理状態によって、光源11の点滅の速度を変えても良いし、光源11が射出する光の色を変えても良い。
【0054】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、光源11から光が射出されると、カード通過路10の中が光るため、カード2が通過していくカード通過路10の中を明るくすることができる。したがって、本形態では、周囲が非常に暗い場合であっても、カード2が実際に挿入される箇所を明るくすることができ、ユーザは、カードリーダ1の手前側からカード2が実際に挿入される箇所を目視で確認することができる。その結果、本形態では、カード2が実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることができる。
【0055】
本形態では、手前側からカードリーダ1を見たときに、カード挿入口4および開口部5gから本体フレーム6の一部が見える。そのため、本体フレーム6の前面側に前面フレーム5が取り付けられている場合であっても、カード通過路10の、カード挿入口4のすぐ奥側部分、および、カード通過路10の、開口部5gに沿った部分を明るくすることが可能になる。したがって、本形態では、本体フレーム6の前面側に前面フレーム5が取り付けられている場合であっても、ユーザは、カード2が実際に挿入される箇所を目視で確認しやすくなる。
【0056】
本形態では、光源11は、カード収容部16の外部に配置されており、基板固定突起部22kに向かって光を射出することで、カード通過路10の中を光らせている。そのため、カード通過路10の中に光源11を配置してカード通過路10の中を光らせる場合と比較して、挿入されたカード2と光源11との干渉を防止しつつ、前後方向において、カードリーダ1を小型化することが可能になる。すなわち、カード通過路10の中に光源11を配置してカード通過路10の中を光らせる場合には、挿入されたカード2の奥端と光源11とが干渉しないように、挿入されたカード2の奥端が到達する位置よりも奥側に光源11を配置する必要があるため、前後方向において、カードリーダ1が大型化するが、本形態では、前後方向において、カードリーダ1を小型化することが可能になる。
【0057】
本形態では、本体フレーム6の全体が光透過性部材で形成される光透過部となっている。そのため、光を透過しない部材と光透過性部材とによって本体フレーム6が構成されている場合と比較して、本体フレーム6の構成を簡素化することができる。また、このように構成すると、カード通過路10に異物が詰まった場合には、異物が詰まっていることを目視で確認することが可能になる。
【0058】
本形態では、本体フレーム6に照射された光が本体フレーム6の全体に伝播して、本体フレーム6の全体が光る。そのため、特許文献1に記載のカードリーダのように、ゲートフレーム(本形態における前面フレーム5)に光源を配置してゲートフレームの前面および拡開部へ光を導くための特殊な加工等を行わなくても、カード2が挿入される箇所の視認性を高めることができる。また、前面フレーム5の一部が透過性部材で形成されていなくてもカード2が挿入される箇所の視認性を高めることができる。したがって、本形態では、カード2が挿入される箇所の視認性を高めつつ、前面フレーム5の設計の自由度を高めることが可能になる。
【0059】
また、本形態では、本体フレーム6に照射された光が本体フレーム6の全体に伝播して、本体フレーム6の全体が光るため、特許文献1に記載の導光部材を用いなくても、1個の光源11でカード通過路10の中を光らせることが可能になる。したがって、本形態では、カードリーダ1の構成を簡素化することが可能になる。
【0060】
本形態では、第1収容フレーム部21bと第2収容フレーム部22bとの接合部となるカード収容部16の外周端部分に溝部27が形成され、溝部27には、この接合部を封止するための封止用材料が充填されている。また、本形態では、磁気ヘッド3から引き出されるリード線が通過する通過孔34にも、封止用材料が充填されている。さらに、本形態では、シール部材8の内周は、シール配置溝30の底面に所定の当接圧で当接し、シール部材8の外周は、シール押潰部5hの内周面5kに所定の当接圧で当接している。そのため、本形態では、前面フレーム5の前面(具体的には、カード挿入口4および開口部5g)から浸入した液体が、シール配置部18よりも後ろ側かつカード収容部16の外部に配置される制御基板7や光源11等の配置部分に浸入するのを防止することができる。したがって、液体が使用される環境下においても、カード通過路10を光らせることができる本形態のカードリーダ1を使用することができる。すなわち、液体が使用される環境下においても、カード2が実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能な本形態のカードリーダ1を使用することができる。
【0061】
本形態では、カードリーダ1へのカード2の挿入が完了したときに、指挿入部5dにおいて、カード2の前端側の一部が露出している。また、本形態では、カード通過路10の中を明るくすることができる。そのため、本形態では、カードリーダ1の中にカード2が挿入されていることを目視で確認しやすくなる。したがって、カード2を挿入したユーザに、挿入したカード2が不正に窃取されることがないとの安心感を与えることが可能になる。
【0062】
なお、特許文献1に記載のカードリーダでは、ゲート口が形成されるゲートフレームに光源用の基板が取り付けられている。そのため、挿入されるカードの奥端と光源用の基板との沿面距離が短く、特許文献1に記載のカードリーダに帯電したカードが挿入されると、カードに帯電した静電気によって沿面放電が発生し、光源用の基板が破壊されるおそれがある。これに対して、本形態では、制御基板7は、隔壁部17よりも奥端側に配置されており、カード挿入口4から挿入されるカード2の奥端と制御基板7との沿面距離が比較的長い。したがって、本形態では、帯電したカード2がカードリーダ1に挿入されたとしても、カードに帯電した静電気によって制御基板7が破壊されるのを防止しやすくなる。
【0063】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0064】
上述した形態では、光源11は、下奥端側に形成される基板固定突起部22kの奥側からこの基板固定突起部22kに向かって前方向へ光を射出するように配置されている。この他にもたとえば、図4の二点鎖線で示すように、光源11は、第2隔壁部22cの近傍に配置されるとともに、第2収容フレーム部22bの左側から第2収容フレーム部22bに向かって右方向へ光を射出するように配置されても良い。すなわち、光源11は、カード2の通過方向に略直交するカード2の厚さ方向から第2収容フレーム部22bに光を照射する位置に配置されても良い。この場合には、カード通過路10の中をより明るくしやすくなる。
【0065】
また、光源11は、第2隔壁部22cの近傍に配置されるとともに、第2隔壁部22cの奥側から第2隔壁部22cに向かって前方向へ光を射出するように配置されても良い。また、光源11は、図6の実線で示すように、本体フレーム6に向かって右斜め前方へ光を射出するように配置されても良いし、図6の破線で示すように、本体フレーム6に向かって右斜め後方へ光を射出するように配置されても良い。
【0066】
本体フレーム6の全体が光透過性部材で形成されていると、本体フレーム6の全体に伝播する光を利用して、カード通過路10の中を光らせることが可能になるため、図4、図6に示すような様々な位置に光源11を配置することが可能になる。すなわち、本体フレーム6の全体が光透過性部材で形成されていると、光源11の配置の自由度を高めることが可能になる。また、光源11の配置の自由度を高めることが可能になるため、制御基板7を利用して光源11を光らせることが可能になり、光源11専用の基板を設置する必要がなくなる。したがって、カードリーダ1の構成を簡素化することが可能になる。
【0067】
上述した形態では、光源11は、下奥端側に形成される基板固定突起部22kに向かって光を射出している。この他にもたとえば、図7に示すように、光源11は、プリズムやミラー等の光の向きを変える光路変更部材40に向かって光を射出しても良い。この場合には、光路変更部材40で向きを変えられた光が本体フレーム6に照射されるように、光路変更部材40が構成され、また、配置される。このように、光源11は、プリズムやミラー等の光路変更部材40を介して、本体フレーム6に光を照射しても良い。
【0068】
上述した形態では、本体フレーム6の全体が光透過性部材で形成された光透過部となっている。この他にもたとえば、本体フレーム6の一部が光透過性部材で形成された光透過部となっていても良い。たとえば、第2フレーム22が光透過性部材で形成され、第1フレーム21が光を透過しない部材で形成されても良い。すなわち、第2フレーム22が光透過部となっていても良い。また、第2フレーム22の一部が光透過性部材で形成され、第2フレーム22の他の部分が光を透過しない部材で形成されても良い。すなわち、第2フレーム22の一部が光透過性部材で形成された光透過部となっていても良い。この場合には、光源11は、この光透過部に向かって光を照射する。この場合であっても、光透過部に照射される光によってカード通過路10の内部を光らせることができるため、カード2が実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能になる。
【0069】
上述した形態では、光源11は、カード収容部16の外部に配置されている。この他にもたとえば、図8(A)、(B)に示すように、光源11の一部または全部がカード収容部16の内部に配置されても良い。すなわち、光源11の一部または全部がカード通過路10の中に配置されても良い。この場合には、本体フレーム6は、光透過性部材で形成されても良いし、光を透過しない部材で形成されても良い。たとえば、本体フレーム6は(すなわち、第1フレーム21および第2フレーム22は)、光を透過しない白色等の樹脂材料で形成されても良い。この場合であっても、光源11から射出される光によってカード通過路10の内部を光らせることができるため、カード2が実際に挿入される箇所の視認性を従来以上に高めることが可能になる。なお、この場合には、光源11は、挿入されたカード2の奥端と干渉しないように、カード通過路10の奥端側に配置される。
【0070】
上述した形態では、カードリーダ1は、1個の光源11を備えているが、カードリーダ1は、2個以上の光源11を備えていても良い。光源11の数を増やせば、カード通過路10の中をより明るくすることができる。また、上述した形態では、光源11は、LEDであるが、光源11は、LED以外のランプ等であっても良い。
【0071】
上述した形態では、本体フレーム6は、左右方向に2分割される第1フレーム21と第2フレーム22とによって構成されている。この他にもたとえば、本体フレーム6は、上下方向または前後方向に分割される2個のフレームによって構成されても良い。また、本体フレーム6は、一体で形成されても良い。
【0072】
上述した形態では、前面フレーム5は、左右方向から見たときの形状が略長方形状となるように形成されている。この他にもたとえば、前面フレーム5は、左右方向から見たときの形状が略U形状となるように形成されても良い。すなわち、前面フレーム5は、ヘッド配置部15を覆うように配置される部分と、カード案内部19を覆うように配置される部分と、シール部材8の外周側からシール部材8を径方向に押し潰すための筒状の部分とによって構成されても良い。この場合には、ヘッド配置部15を覆うように配置される部分とカード案内部19を覆うように配置される部分との間に形成される切欠部に、カードリーダ1に挿入されたカード2の前端側の一部が露出する。
【0073】
上述した形態では、カードリーダ1は、前面フレーム5を備えているが、カードリーダ1は、前面フレーム5を備えていなくても良い。また、上述した形態では、本体フレーム6の、ヘッド配置部15とカード案内部19との間には、切欠部20が形成されているが、本体フレームに切欠部が形成されていなくても良い。すなわち、カード搬送路を構成する本体フレームは、たとえば、扁平な直方体状に形成されても良い。
【0074】
上述した形態では、シール部材8は、シール配置溝30に配置され、シール押潰部5hの内周面5kによって、径方向の外側から内側に向かって押し潰されている。この他にもたとえば、前面フレーム5と本体フレーム6とよって、前後方向から押し潰されるように、シール部材が配置されても良い。この場合には、シール部材は、たとえば、薄板状に形成される。
【0075】
上述した形態では、カードリーダ1は、磁気ヘッド3を備えているが、カードリーダ1は、磁気ヘッド3に加えて、あるいは、磁気ヘッド3に代えて、カード2の表面に固定されるICチップに接触するIC接点、および/または、カード2に内蔵されるアンテナと通信を行う通信用アンテナを備えていても良い。この場合には、IC接点や通信用アンテナは、直接または所定の取付部材を介して、本体フレーム6に取り付けられる。また、カードリーダ1は、磁気ヘッド3に加えて、あるいは、磁気ヘッド3に代えて、カード2の表面に印字等を行うプリンタ、および/または、カード2の表面に印字された文字等を読み取るスキャナ等を備えていても良い。この場合にも、プリンタやスキャナは、直接または所定の取付部材を介して、本体フレーム6に取り付けられる。このように、本発明の本体フレームには、カード2に記録された情報の読取やカード2への情報の記録を行う磁気ヘッド3等の情報読取記録手段が取り付けられている。
【0076】
上述した形態では、カードリーダ1は、いわゆるディップ式のカードリーダであるが、本発明の構成が適用されるカードリーダは、カード2の短手幅よりも浅く形成された溝状のカード通路路に沿ってカード2を移動させながらカード2の磁気情報を読み取るいわゆるスワイプ式のカードリーダであっても良い。また、本発明の構成が適用されるカードリーダは、カード2の搬送機構を備えるカード搬送式のカードリーダであっても良い。この場合には、カード2の前端が見えなくなるまで、カードリーダの内部にカード2が取り込まれても良いし、カードリーダの内部にカード2が取り込まれたときに、カード2の前端側がカードリーダの前面側で露出していても良い。
【0077】
上述した形態では、カードリーダ1は、ガソリンスタンドの給油装置等の上位装置に搭載されて使用されるものであり、液体が使用される環境下で使用される。この他にもたとえば、本発明の構成が適用されるカードリーダは、液体が使用されない環境下で使用されても良い。たとえば、カードリーダは、ATMやゲーム機等の液体が使用されない環境下で使用される上位装置に搭載されても良い。
【符号の説明】
【0078】
1 カードリーダ
2 カード
4 カード挿入口
5 前面フレーム
6 本体フレーム
8 シール部材
10 カード通過路
11 光源
16 カード収容部
X カードの厚さ方向
Y カードの通過方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入されるカードが通過するカード通過路を構成する本体フレームと、前記カード通過路の中を光らせる光源とを備えることを特徴とするカードリーダ。
【請求項2】
前記本体フレームの少なくとも一部は、光を透過する光透過性部材で形成される光透過部であり、
前記光源は、前記光透過部に向かって光を照射して前記光透過部を光らせることで、前記カード通過路の中を光らせることを特徴とする請求項1記載のカードリーダ。
【請求項3】
前記本体フレームの全体が前記光透過性部材で形成される前記光透過部となっていることを特徴とする請求項2記載のカードリーダ。
【請求項4】
前記光源は、前記カードの通過方向に略直交する前記カードの厚さ方向から前記光透過部に向かって光を照射する位置に配置されていることを特徴とする請求項2または3記載のカードリーダ。
【請求項5】
前記カードが挿入されるカード挿入口が形成される前面フレームを備え、
前記前面フレームは、前記本体フレームの前面側に取り付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカードリーダ。
【請求項6】
前記カードリーダの前面側から見たときに、前記カード挿入口から前記本体フレームの一部が見えることを特徴とする請求項5記載のカードリーダ。
【請求項7】
前記カードが挿入されるカード挿入口が形成されるとともに前記本体フレームの前面側に取り付けられる前面フレームと、前記前面フレームと前記本体フレームとの間に配置されるシール部材とを備え、
前記カードリーダの前面側を手前側とし、前記カードリーダの後面側を奥側としたときに、
前記本体フレームは、前記カード挿入口から挿入された前記カードの奥側が収容される袋状のカード収容部を備え、
前記シール部材は、前記カード収容部よりも手前側に配置され、
前記光源は、前記シール部材よりも奥側に配置されるとともに前記カード収容部の外部に配置されていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のカードリーダ。
【請求項8】
前記カードリーダへの前記カードの挿入が完了したときに、前記カードリーダの前面側で前記カードの一部が露出するように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のカードリーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−180628(P2011−180628A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41325(P2010−41325)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】