説明

カード処理装置

【課題】簡単な構造によってシャッタを確実にロックすることができるカード処理装置を提供する。
【解決手段】カード挿入口3を開閉するシャッタ4をロックするためのロック部材は、カード挿入口3の幅方向Xの互いに逆方向へ移動可能な一対のロック部材10,20からなる。ロック部材10はカードの挿入と連動して右方向へ移動可能であり、このロック部材10のアーム部11の先端部にシャッタ4の突起5が係止する。ロック部材20はカードの挿入と連動して左方向へ移動可能であり、このロック部材20アーム部21の先端部にシャッタ4の突起6が係止する。カードの挿入時に、ロック部材10,20が逆方向へ移動することにより、各移動方向と反対側において、アーム部11,21と突起5,6の係止が解かれ、シャッタ4のロックが解除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置などに搭載されるカード処理装置に関し、特に、カード挿入口に設けられるシャッタのロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
ATM(Automated Teller Machine)のような自動取引装置には、カードを取り扱うカード処理装置が搭載されている。カード処理装置では、カード挿入口からカードが挿入されると、モータや搬送ローラ等の搬送手段によりカードを内部へ取り込み、カードに記録されている情報を読み取ったり、カードに情報を書き込んだりする処理を行う。そして、カードに対して読み取りや書き込みの処理が終了すると、搬送手段によりカードを挿入口へ搬送して外部へ排出する。
【0003】
このようなカード処理装置においては、カード挿入口にシャッタを備えたものがある。シャッタの役割は、カード挿入口から装置内部へ埃が侵入するのを防ぐこと、取引処理中に2枚目のカードが誤って挿入されるのを防ぐこと、カード挿入口から異物が挿入されるのを防ぐことなどである。特に、カード以外の物が取り込まれると故障の原因となることから、異物の侵入防止はカード処理装置において必須の機能である。
【0004】
このため、カード挿入口付近にカード検知用のセンサを設け、センサがカードを検知すると、ソレノイド等が作動して電気的にシャッタを開閉するカード処理装置がある。また、カードの幅や厚みに応じて、カードの挿入と連動して機械的にシャッタを開閉するカード処理装置もある。
【0005】
図10は、後者のカード処理装置の一例を示す外観図である。100はカード処理装置、101はカード処理装置100の筐体、102は筐体101の前面に設けられたカード受入れ部、103はカード受入れ部102に形成されたカード挿入口、104はカード挿入口103の内部に設けられたシャッタである。
【0006】
図11は、シャッタ104の斜視図を示している。シャッタ104は、カード挿入口103の幅方向に延びるシャッタ本体105と、このシャッタ本体105の両端部に設けられた傾斜面からなるガイド部106a,106bとを備えている。
【0007】
図12A〜図12Cは、シャッタ104の動作を説明する図である。各図において、(a)はカード受入れ部102の側面断面図、(b)は同正面断面図を示している。図中、107,108は、シャッタ104の下部に設けられたスプリングであり、200はカード挿入口103へ挿入されるカードである。
【0008】
図12Aのように、カード挿入口103にカード200が挿入される前は、シャッタ104は、スプリング107,108の弾性力により上方向に付勢されていて、カード挿入口103を閉じている。これにより、埃や異物が内部に侵入するのが防止される。
【0009】
次に、図12Bのように、カード200がカード挿入口103へ挿入されると、カード200の先端の両側が、シャッタ104のガイド部106a,106bに当接する。この状態から、カード200をさらに矢印方向へ挿入すると、カード200の先端がガイド部106a,106bの傾斜面に案内されて、シャッタ104の上面に乗り上げ、図12Cのように、シャッタ104がスプリング107,108の弾性力に抗して下方へ押し下げられる。
【0010】
これによって、カード挿入口103が開いた状態となり、カード200は、図示しない搬送ローラにより筐体101の内部に取り込まれる。カード200が取り込まれた後は、シャッタ104がスプリング107,108の弾性力により再び上方向に付勢され、図12Aの状態に復帰してカード挿入口103を閉じる。
【0011】
カードの挿入と連動してシャッタを開閉するカード処理装置の他の例として、特許文献1に示されるものがある。このカード処理装置においては、カードと当接して回動するレバーを設け、正規カードが挿入されたときは、シャッタがレバーと一体に回動して開くことでカードを進入させ、正規のカード幅に満たないような不良カードや、紙片・硬貨等の異物が挿入されたときは、レバーが回動せずにシャッタを閉じたままにして、異物の侵入を阻止するようにしている。
【0012】
特許文献2〜7にも、カードの挿入と連動してシャッタを開閉するカード処理装置が開示されている。特許文献2〜6では、シャッタをロックするための一対のロック部材が設けられ、正規のカードが挿入された場合のみ双方のロック部材によるロックが解除されてシャッタが開くようにしている。特許文献7では、シャッタロック用のロック部材を設けるとともに、カード挿入口の両側に第1および第2のカード検知部を設け、第2のカード検知部によりロック部材をロックして、カード以外の物が挿入されたときの誤検知を防止するようにしている。
【0013】
【特許文献1】特許第2652626号公報
【特許文献2】特開2001−67441号公報
【特許文献3】特開2003−346090号公報
【特許文献4】特開2005−84874号公報
【特許文献5】特開2005−116240号公報
【特許文献6】特開2006−66310号公報
【特許文献7】特開2004−220568号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図10に示したカード処理装置100においては、カード挿入口103の中央付近に、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物を挿入しても、シャッタ104のガイド部106a,106bに異物が当接しないため、シャッタ104が押し下げられて開くことがなく、異物の挿入が阻止される。しかし、図13に示したように、カード挿入口103のいずれか一端側(ここでは左側)に、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物300が挿入されると、シャッタ104の一方のガイド部106aに異物300の先端が当接し乗り上げるので、図14に示すように、シャッタ104が斜めに傾いて隙間が生じ、異物300の挿入が可能となる。
【0015】
特許文献1のカード処理装置においては、レバーの設けられていない側に正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物を挿入しても、シャッタは開かないが、レバーの設けられている側に異物が挿入された場合は、レバーが回動してシャッタが開いてしまうという問題がある。
【0016】
特許文献2〜6のカード処理装置においては、カード挿入口の一端側から異物を挿入して一方のロック部材のロックが解除されると、異物が挿入された側でシャッタが傾き、図14で説明したのと同様の問題が発生する。
【0017】
特許文献7のカード処理装置においては、センサやアクチュエータなどの電気的手段を必要とし、構成が複雑化するという問題がある。
【0018】
そこで本発明は、簡単な構造によってシャッタを確実にロックすることができるカード処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明に係るカード処理装置は、カードが挿入されるカード挿入口と、このカード挿入口を開閉するシャッタと、このシャッタを閉状態にロックするロック部材とを備えたカード処理装置であって、ロック部材は、カード挿入口の幅方向の互いに逆方向へ移動可能な第1および第2のロック部材からなる。第1のロック部材は、カードの挿入と連動して第1の方向へ移動するように設けられていて、当該移動方向と反対側の第2の方向側に、シャッタの一方の側をロックする第1のロック部を有する。また、第2のロック部材は、カードの挿入と連動して第2の方向へ移動するように設けられていて、当該移動方向と反対側の第1の方向側に、シャッタの他方の側をロックする第2のロック部を有する。そして、カードの挿入と連動して、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動することにより、各移動方向と反対側において第1および第2のロック部によるシャッタのロックが解除される。
【0020】
このように、互いに逆方向へ移動する第1および第2のロック部材を設け、カードの挿入と連動する各ロック部材の移動によって、それぞれの移動方向と反対側で第1および第2のロック部のロックが解除される構造としたことにより、正規のカード幅より短い幅をもった異物によって、一方のロック部材のロックが解除されても、異物が挿入された側では他方のロック部材によるロック状態が維持されるので、異物挿入側でシャッタが傾いて隙間が生じることはなく、異物の挿入を阻止することができる。
【0021】
本発明の実施形態として、シャッタは、第2の方向側に、第1のロック部材に設けられた第1のロック部と係止する第1の係止部を有するとともに、第1の方向側に、第2のロック部材に設けられた第2のロック部と係止する第2の係止部を有する構成が考えられる。
【0022】
これによると、シャッタに設けた2つの係止部を、各ロック部材のロック部に係止させることにより、シャッタがロックされ、2つの係止部を各ロック部材のロック部に係止させないことにより、シャッタのロックが解除される。
【0023】
この場合、第1のロック部材は、第2の方向側に延びる第1のアーム部を有し、当該アーム部の先端部により第1のロック部が形成され、第2のロック部材は、第1の方向側に延びる第2のアーム部を有し、当該アーム部の先端部により第2のロック部が形成され、シャッタの第1の係止部は、第1のロック部に当接する第1の突起からなり、シャッタの第2の係止部は、第2のロック部に当接する第2の突起からなる構成としてもよい。
【0024】
これによると、シャッタに2つの突起を設け、第1および第2のロック部材に各突起と当接するアーム部を設けるという簡単な構造により、シャッタのロック機構を実現することができる。
【0025】
本発明の実施形態として、第1のロック部材は、第1の方向側にカードと当接する第1のガイド部を有し、第2のロック部材は、第2の方向側にカードと当接する第2のガイド部を有し、カード挿入口から挿入されたカードで第1および第2のガイド部が押されることにより、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動して、シャッタのロックが解除される構成を採用してもよい。
【0026】
これによると、正規のカードが挿入されたときに、第1および第2のガイド部がカードで直接押されて、各ロック部材が同時に逆方向へ移動するので、第1および第2のロック部材は、シャッタをロックする機能と、カードの幅を検知する機能の両機能を兼ね備えたものとなる。このため、カード幅の検知手段を別に設ける必要がなく、構成をより簡略化することができる。
【0027】
この実施形態の場合、第1のロック部材は、第1のガイド部に対してカード挿入口と反対側に、カードと当接する第3のガイド部を有し、第2のロック部材は、第2のガイド部に対してカード挿入口と反対側に、カードと当接する第4のガイド部を有し、カード挿入口へ排出されるカードで第3および第4のガイド部が押されることにより、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動して、シャッタのロックが解除される構成を採用してもよい。
【0028】
これによると、カードが挿入される場合に加えて、カードが排出される場合においても、カード挿入時と同様の原理に従って、カードと連動して第1および第2のロック部材によるシャッタのロックを解除することができる。
【0029】
この場合、第1ないし第4のガイド部は、カード挿入方向に対して傾斜した傾斜面からなる構成としてもよい。
【0030】
これによると、カードを挿入または排出する過程で、カードが各ガイド部の傾斜面で案内されながら第1および第2のロック部材を両側に押し広げるので、カードに強い力を加えなくても、各ロック部材を容易に移動させることができる。
【0031】
本発明の実施形態として、第1のロック部材は、シャッタの第1の方向側をロックする第3のロック部を有し、第2のロック部材は、シャッタの第2の方向側をロックする第4のロック部を有し、カードの挿入と連動して、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動することにより、第1ないし第4のロック部によるシャッタのロックが解除される構成を採用してもよい。
【0032】
これによると、シャッタは第1ないし第4のロック部により4箇所でロックされるため、第1のロック部材の移動により第1のロック部と第3のロック部のロックが解除され、第2のロック部材の移動により、第2のロック部と第4のロック部のロックが解除されない限り、シャッタはロック状態を維持し、全てのロック部のロックが解除されてはじめてシャッタが開くので、異物の侵入をより効果的に阻止することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、カードの挿入と連動して互いに逆方向へ移動する一対のロック部材を設け、各ロック部材の移動方向と反対側でロックが解除されるようにしたので、正規のカード幅より短い幅をもった異物が挿入された場合でも、挿入側でシャッタが開くことはなく、簡単な構造によって異物の挿入を阻止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1は、本発明の実施形態に係るカード処理装置の概略構造を示す図であって、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図、(c)は平面断面図である。図2は、ロック機構を示す分解斜視図、図3はロック機構の組立を説明する斜視図、図4は組立後のロック機構を示す斜視図である。
【0035】
図1において、Aはカード処理装置、1はカード処理装置Aの筐体、2は筐体1の前面に設けられたカード受入れ部、3はカード受入れ部2に形成されたカード挿入口、4はカード挿入口3の内部に設けられたシャッタである。7a,7bは、シャッタ4の下部に設けられ、シャッタ4を常時上方向に付勢するスプリングである。10および20は、シャッタ4をロックするためのロック部材である。8aはロック部材20を右方向に付勢するスプリング、8bはロック部材10を左方向に付勢するスプリングである。
【0036】
シャッタ4とロック部材10,20の詳細につき、図1および図2を参照しながら説明する。図2において、シャッタ4は、カード挿入口3の幅方向(図1(b)のX方向)に延びるシャッタ本体41と、このシャッタ本体41の両端部に設けられた傾斜面からなるガイド部42,43と、シャッタ本体41の左側に設けられた突起5とを備えている。また、シャッタ本体41のガイド部42,43と反対側には、図1(c)に示すように、傾斜面からなるガイド部44,45が形成されているとともに、シャッタ本体41の裏側における突起5と点対称の位置には、突起6が形成されている。
【0037】
ロック部材10は、図2に示すように、左側へ延びるアーム部11と、このアーム部11の基端側(右側)において垂直に立ち上がる一対の起立片11a,11bとを備えている。アーム部11の先端部11dの上面には、シャッタ4に設けられた突起5の下面5aが当接する。起立片11aには、シャッタ4のガイド部43の下面を受ける受面11cが形成されているとともに、挿入されるカードと当接するガイド部12aが形成されている。起立片11bには、排出されるカードと当接するガイド部12bが形成されている。ガイド部12a,12bは、カードの挿入方向(図1(c)のY方向)に対して傾斜した傾斜面からなる。起立片11aと起立片11bとの間には、シャッタ4の右側端部が嵌合する凹部13が形成されている。
【0038】
ロック部材20は、図2に示すように、右側へ延びるアーム部21と、このアーム部21の基端側(左側)において垂直に立ち上がる一対の起立片21a,21bとを備えている。アーム部21の先端部21dの上面には、シャッタ4に設けられた突起6(図1(c)参照)の下面が当接する。起立片21aには、挿入されるカードと当接するガイド部22aが形成されている。起立片21bには、シャッタ4のガイド部44の下面を受ける受面21cが形成されているとともに、排出されるカードと当接するガイド部22bが形成されている。
【0039】
図3に示すように、ロック部材10とロック部材20は、カード挿入方向Yからみて、アーム部11が手前側、アーム部21が奥側となるように、間隔を置いて配置される。そして、シャッタ4の両端部が、ロック部材10,20の凹部13,23に嵌合するとともに、ガイド部43,44の下面が受面11c,21cに係止し、シャッタ本体41がアーム部11,21の間に挟まれて位置する。
【0040】
図4は、シャッタ4とロック部材10,20とを組み立てた状態を示している。図示は省略してあるが、シャッタ4の下部には、図1に示したスプリング7a,7bが配備され、ロック部材10の右側部には、スプリング8bが配備され、ロック部材20の左側部には、スプリング8aが配備される。
【0041】
以上の構成において、ロック部材10,20は、それぞれ本発明における第1および第2のロック部材の一実施形態である。ロック部材10,20のアーム部11,21は、それぞれ本発明における第1および第2のアーム部の一実施形態である。アーム部11,21の先端部11d,21dは、それぞれ本発明における第1および第2のロック部の一実施形態である。ロック部材10の受面11cおよび凹部13は、本発明における第3のロック部の一実施形態であり、ロック部材20の受面21cおよび凹部23は、本発明における第4のロック部の一実施形態である。シャッタ4の突起5は、本発明における第1の係止部および第1の突起の一実施形態であり、シャッタ4の突起6は、本発明における第2の係止部および第2の突起の一実施形態である。ロック部材10のガイド部12a、12bは、それぞれ本発明における第1および第3のガイド部の一実施形態であり、ロック部材20のガイド部22a、22bは、それぞれ本発明における第2および第4のガイド部の一実施形態である。
【0042】
次に、カード処理装置Aにおけるシャッタ4の動作につき、図1および図5A〜図5Dを参照しながら説明する。各図において、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図、(c)は平面断面図である。
【0043】
カード挿入口3にカードが挿入される前は、図1に示すように、シャッタ4は、スプリング7a,7bの弾性力により上方向に付勢されていて、カード挿入口3を閉じている。これにより、埃や異物が内部に侵入するのが防止される。
【0044】
また、ロック部材10におけるアーム部11の先端部11d(図2)にシャッタ4の突起5が係止するとともに、シャッタ4の右端部がロック部材10の凹部13と嵌合し、シャッタ4のガイド部43の下面がロック部材10の受面11c(図2)に係止することで、シャッタ4の左右両側がロック部材10によってロックされている。
【0045】
また、ロック部材20におけるアーム部21の先端部21d(図2)にシャッタ4の突起6が係止するとともに、シャッタ4の左端部がロック部材20の凹部23と嵌合し、シャッタ4のガイド部44の下面がロック部材20の受面21c(図2)に係止することで、シャッタ4の左右両側がロック部材20によってロックされている。
【0046】
このように、ロック部材10,20によってシャッタ4は4箇所でロックされているため、シャッタ4は下方へ変位することが不可能となっている。また、カード挿入口3からみて、シャッタ4のガイド部42,43の手前にロック部材10,20のガイド部22a,12aが位置しているため、カードはシャッタ4のガイド部42,43に当接することが不可能となっている。
【0047】
カード挿入口3にカードが挿入されると、図5Aに示すように、カード50の先端の両側が、ロック部材10に形成されたガイド部12aと、ロック部材20に形成されたガイド部22aに当接する。この状態から、カード50をさらに矢印方向へ挿入すると、図5Bに示すように、カード50が、傾斜面からなるガイド部12a,22aで案内されながら、ロック部材10,20を両側に押し広げる。これにより、ロック部材10がスプリング8bの弾性力に抗して右方向へ移動するとともに、ロック部材20がスプリング8aの弾性力に抗して左方向へ移動する。
【0048】
そして、カード50を図5Cに示す位置まで挿入すると、ロック部材10,20はカード50によってさらに押し広げられ、左右方向へ最大距離移動する。この結果、右方向へ移動したロック部材10におけるアーム部11の先端部11dがシャッタ4の突起5から外れ、ロック部材10の移動方向と反対側(左側)において、シャッタ4のロックが解除される。また、これと同時に、シャッタ4の右端部とロック部材10の凹部13との嵌合、およびシャッタ4のガイド部43とロック部材10の受面11cとの係止が解かれ、ロック部材10の移動方向と同じ側(右側)においても、ロックが解除される。
【0049】
一方、左方向へ移動したロック部材20におけるアーム部21の先端部21dがシャッタ4の突起6から外れ、ロック部材20の移動方向と反対側(右側)において、シャッタ4のロックが解除される。また、これと同時に、シャッタ4の左端部とロック部材20の凹部23との嵌合、およびシャッタ4のガイド部44とロック部材20の受面21cとの係止が解かれ、ロック部材20の移動方向と同じ側(左側)においても、ロックが解除される。
【0050】
このようにして、カード50の挿入と連動してロック部材10,20が左右に最大限移動することにより、計4箇所のロックが全て解除され、シャッタ4は下方へ変位することが可能となる。また、ロック部材10,20が左右に移動してガイド部12a,22aが退避することで、カード50はシャッタ4のガイド部42,43に当接可能となる。
【0051】
このため、カード50をさらに挿入すると、カード50の先端がガイド部42,43の傾斜面に案内されて、シャッタ4の上面に乗り上げ、図5Dに示すように、シャッタ4がスプリング7a,7bの弾性力に抗して下方へ押し下げられる。
【0052】
これによって、カード挿入口3が開いた状態となり、カード50は、図示しない搬送ローラにより筐体1(図1(a))の内部に取り込まれる。カード50が取り込まれた後は、シャッタ4がスプリング7a,7bの弾性力により再び上方向に付勢され、図1の状態に復帰してカード挿入口3を閉じる。
【0053】
筐体1の内部に取り込まれたカード50の処理が終了すると、カード50は搬送ローラによりカード挿入口3に向けて搬送される。そして、カード50がロック部材10,20に差しかかると、カード挿入時と同様の原理に従って、シャッタ4のロックが解除される。
【0054】
すなわち、カード50の先端の両側が、ロック部材10に形成されたガイド部12bと、ロック部材20に形成されたガイド部22bに当接した後、ロック部材10,20がカード50により押し広げられる。そして、ロック部材10,20が左右方向へ最大距離移動すると、図5Cの場合と同様に、ロック部材10におけるアーム部11の先端部11dがシャッタ4の突起5から外れるとともに、シャッタ4とロック部材10の凹部13との嵌合、およびシャッタ4のガイド部43の下面とロック部材10の受面11cとの係止が解かれ、ロック部材10によるシャッタ4の左右両側のロックが解除される。
【0055】
また、これと同時に、ロック部材20におけるアーム部21の先端部21dがシャッタ4の突起6から外れるとともに、シャッタ4とロック部材20の凹部23との嵌合、およびシャッタ4のガイド部44の下面とロック部材20の受面21cとの係止が解かれ、ロック部材20によるシャッタ4の左右両側のロックが解除される。
【0056】
このようにして、排出されるカード50と連動してロック部材10,20が左右に最大限移動することにより、計4箇所のロックが全て解除され、シャッタ4は下方へ変位することが可能となる。また、ロック部材10,20が左右に移動してガイド部12b,22bが退避することで、カード50はシャッタ4のガイド部44,45に当接可能となる。
【0057】
このため、カード50がさらに搬送されると、カード50の先端がガイド部44,45の傾斜面に案内されて、シャッタ4の上面に乗り上げ、シャッタ4がスプリング7a,7bの弾性力に抗して下方へ押し下げられる。
【0058】
これによって、カード挿入口3が開いた状態となり、カード50は、カード挿入口3へ排出される。カード50が排出された後は、シャッタ4がスプリング7a,7bの弾性力により再び上方向に付勢され、カード挿入口3を閉じる。
【0059】
次に、カード以外の物がカード挿入口3から挿入された場合のロック動作について、図6〜図8を参照しながら説明する。各図において、(a)は正面断面図、(b)は平面断面図である。
【0060】
図6は、カード挿入口3の幅方向の中央部に、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物60が挿入された場合を示している。この場合は、異物60の先端部がロック部材10,20のガイド部12a,22aに当接しないので、ロック部材10,20は異物60により左右に移動することはない。したがって、シャッタ4はロック部材10,20によるロック状態を維持するので、異物60によってシャッタ4が押されたり、シャッタ4の上部から無理やり異物60を挿入しようとしても、シャッタ4は開かない。
【0061】
図7は、カード挿入口3の右側に、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物60が挿入された場合を示している。この場合は、異物60の先端部でロック部材10のガイド部12aが押されると、ロック部材10が図のように右方向へ移動して、アーム部11とシャッタ4の突起5との係止が解除され、同時に、シャッタ4の右端部とロック部材10の凹部13との嵌合、およびシャッタ4のガイド部43の下面とロック部材10の受面11cとの係止が解かれ、ロック部材10によるロックが解除される。
【0062】
しかしながら、ロック部材20のガイド部22aは異物60で押されないので、ロック部材20は左方向へ移動しない。このため、アーム部21とシャッタ4の突起6との係止は維持され、シャッタ4の左端部とロック部材20の凹部23(図2)との嵌合、およびシャッタ4のガイド部44の下面とロック部材20の受面21c(図2)との係止も維持される。
【0063】
したがって、たとえロック部材10によるロックが解除されても、ロック部材20によるロックが解除されないので、シャッタ4はロック部材20により依然として左右両側でロック状態を維持する。このため、異物60でロック部材10のガイド部12aが押されても、押された側(右側)においてシャッタ4が傾いて隙間が生じることはなく、押された側と反対側(左側)においてシャッタ4が傾いて隙間が生じることもない。この結果、異物60の侵入を確実に防止することができる。
【0064】
図8は、カード挿入口3の左側に、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物60が挿入された場合を示している。この場合は、異物60の先端部でガイド部22aが押されると、ロック部材20が図のように左方向へ移動して、アーム部21とシャッタ4の突起6との係止が解除され、同時に、シャッタ4の左端部とロック部材20の凹部23との嵌合、およびシャッタ4のガイド部44の下面とロック部材20の受面21cとの係止が解かれ、ロック部材20によるロックが解除される。
【0065】
しかしながら、ロック部材10のガイド部12aは異物60で押されないので、ロック部材10は右方向へ移動しない。このため、アーム部11とシャッタ4の突起5との係止は維持され、シャッタ4の右端部とロック部材10の凹部13(図2)との嵌合、およびシャッタ4のガイド部43の下面とロック部材10の受面11c(図2)との係止も維持される。
【0066】
したがって、たとえロック部材20によるロックが解除されても、ロック部材10によるロックが解除されないので、シャッタ4はロック部材10により依然として左右両側でロック状態を維持する。このため、異物60でロック部材20のガイド部22aが押されても、押された側(左側)においてシャッタ4が傾いて隙間が生じることはなく、押された側と反対側(右側)においてシャッタ4が傾いて隙間が生じることもない。この結果、異物60の侵入を確実に防止することができる。
【0067】
以上述べた実施形態によれば、互いに逆方向へ移動する一対のロック部材10,20を設け、カード50の挿入と連動する各ロック部材10,20の移動によって、それぞれの移動方向と反対側でロックが解除されるようにしたので、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物60によって、一方のロック部材10(または20)のロックが解除されても、異物60が挿入された側では他方のロック部材20(または10)によるロック状態が維持されるため、異物挿入側でシャッタ4が傾いて隙間が生じることはなく、異物60の挿入を阻止することができる。
【0068】
また、シャッタ4に2つの突起5,6を設け、ロック部材10,20に各突起5,6と当接するアーム部11,21を設けるという簡単な構造により、シャッタ4のロック機構を実現することができる。
【0069】
また、正規のカード50が挿入されたときに、ガイド部12a,22aがカード50で直接押されて、ロック部材10,20が同時に逆方向へ移動するので、ロック部材10,20は、シャッタ4をロックする機能と、カード50の幅を検知する機能の両機能を兼ね備えたものとなる。このため、カード幅を検知するための機構やセンサ等を別に設ける必要がなく、構成がより簡略化される。
【0070】
また、ロック部材10のガイド部12aに対してカード挿入口3と反対側に、カード50と当接するガイド部12bを設けるとともに、ロック部材20のガイド部22aに対してカード挿入口3と反対側に、カード50と当接するガイド部22bを設け、カード挿入口3へ排出されるカード50でガイド部12b,22bが押されることにより、ロック部材10,20が逆方向へ移動して、シャッタ4のロックが解除されるようにしたので、カード50が排出される場合においても、カード50と連動してロック部材10,20によるシャッタ4のロックを解除することができる。
【0071】
また、ロック部材10のガイド部12a,12bおよびロック部材20のガイド部22a,22bは、いずれもカード挿入方向に対して傾斜した傾斜面からなるため、カード50を挿入または排出する過程で、カード50が各ガイド部の傾斜面で案内されながらロック部材10,20を両側に押し広げるので、カード50に強い力を加えなくても、各ロック部材10,20を容易に移動させることができる。
【0072】
さらに、シャッタ4はロック部材10によって左右両側でロックされるとともに、ロック部材20によって左右両側でロックされるため、4箇所のロックが全て同時に解除されない限り、シャッタ4はロック状態を維持し、全てのロックが解除されてはじめてシャッタ4が開くので、異物60の侵入をより効果的に阻止することができる。
【0073】
本発明では、以上述べた実施形態以外にも、種々の実施形態を採用することができる。例えば、上記実施形態では、ロック部材10,20のアーム部11,21にシャッタ4の突起5,6を係止させることに加えて、シャッタ4の端部をロック部材10,20の凹部13,23と嵌合させ、かつ、シャッタ4のガイド部43,44の下面をロック部材10,20の受面11c,21cに係止させることにより、シャッタ4を左右4箇所でロックしたが、ロック部材10,20のアーム部11,21とャッタ4の突起5,6との係止のみにより、シャッタ4を左右2箇所でロックするようにしてもよい。この場合の一実施形態を図9に示す。
【0074】
図9において、シャッタ70は、シャッタ本体71と、このシャッタ本体71の上部に設けられた傾斜面からなるガイド部72,73と、シャッタ本体71の表裏の点対称位置に設けられた突起74,75とを備えている。
【0075】
ロック部材80は、アーム部81と、このアーム部81の基端側において垂直に立ち上がる一対の起立片81a,81bとを備えている。アーム部81の先端部81dの上面には、シャッタ70に設けられた突起74の下面が当接する。起立片81aには、挿入されるカードと当接する傾斜面からなるガイド部82aが形成されており、起立片81bには、排出されるカードと当接する傾斜面からなるガイド部82bが形成されている。
【0076】
ロック部材90は、アーム部91と、このアーム部91の基端側において垂直に立ち上がる一対の起立片91a,91bとを備えている。アーム部91の先端部91dの上面には、シャッタ70に設けられた突起75の下面が当接する。起立片91aには、挿入されるカードと当接する傾斜面からなるガイド部92aが形成されており、起立片91bには、排出されるカードと当接する傾斜面からなるガイド部92bが形成されている。
【0077】
ロック部材80とロック部材90は、カード挿入方向Yからみて、アーム部81が手前側、アーム部91が奥側となるように、間隔を置いて配置され、シャッタ本体71がアーム部81,91の間に挟まれて位置する。シャッタ70の下部、ロック部材80の右側部およびロック部材90の左側部には、図示しないスプリングが配備される。
【0078】
以上の構成において、ロック部材80,90は、それぞれ本発明における第1および第2のロック部材の一実施形態である。ロック部材80,90のアーム部81,91は、それぞれ本発明における第1および第2のアーム部の一実施形態である。アーム部81,91の先端部81d,91dは、それぞれ本発明における第1および第2のロック部の一実施形態である。シャッタ70の突起74は、本発明における第1の係止部および第1の突起の一実施形態であり、シャッタ70の突起75は、本発明における第2の係止部および第2の突起の一実施形態である。ロック部材80のガイド部82a,82bは、それぞれ本発明における第1および第3のガイド部の一実施形態であり、ロック部材90のガイド部92a,92bは、それぞれ本発明における第2および第4のガイド部の一実施形態である。
【0079】
図9の実施形態においても、互いに逆方向へ移動する一対のロック部材80,90を設け、カードの挿入と連動する各ロック部材80,90の移動によって、それぞれの移動方向と反対側でロックが解除されるため、正規のカード幅より短い幅をもった板状の異物によって、例えばガイド部82aが押されてロック部材80によるロック(アーム81と突起74との係止)が解除されても、ロック部材90によるロック(アーム91と突起75との係止)が維持されるので、異物挿入側でシャッタ70が傾いて隙間が生じることはなく、異物の挿入を阻止することができる。
【0080】
また、図1の実施形態では、ロック部材10,20にガイド部12b,22bを設けることにより、カード50の排出時にカードによって直接ロック部材10,20を移動させて、シャッタ4のロックを解除するようにしたが、カード排出時にロック部材10,20を移動させるための手段を別に設けてもよい。
【0081】
さらに、以上述べた各実施形態では、ATMのような自動取引装置に搭載されるカード処理装置を例に挙げたが、本発明のカード処理装置は、自動取引装置だけに限らず、カードを取り扱う装置全般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態に係るカード処理装置の概略構造を示す図である。
【図2】ロック機構を示す分解斜視図である。
【図3】ロック機構の組立を説明する斜視図である。
【図4】組立後のロック機構を示す斜視図である。
【図5A】シャッタの動作を説明する図である。
【図5B】シャッタの動作を説明する図である。
【図5C】シャッタの動作を説明する図である。
【図5D】シャッタの動作を説明する図である。
【図6】カード挿入口の中央部における異物の挿入を説明する図である。
【図7】カード挿入口の右側における異物の挿入を説明する図である。
【図8】カード挿入口の左側における異物の挿入を説明する図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるロック機構を示す分解斜視図である。
【図10】従来のカード処理装置の一例を示す外観図である。
【図11】同装置におけるシャッタの斜視図である。
【図12A】同装置におけるシャッタの動作を説明する図である。
【図12B】同装置におけるシャッタの動作を説明する図である。
【図12C】同装置におけるシャッタの動作を説明する図である。
【図13】同装置における異物の挿入を説明する図である。
【図14】同装置におけるシャッタの傾きを説明する図である。
【符号の説明】
【0083】
3 カード挿入口
4 シャッタ
5,6 突起
10,20 ロック部材
11,21 アーム部
11d,21d 先端部
11c,21c 受面
12a,12b,22a,22b ガイド部
13,23 凹部
42,43,44,45 ガイド部
50 カード
60 異物
80,90 ロック部材
81,91 アーム部
81d,91d 先端部
82a,82b,92a,92b ガイド部
A カード処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードが挿入されるカード挿入口と、
前記カード挿入口を開閉するシャッタと、
前記シャッタを閉状態にロックするロック部材と、
を備えたカード処理装置において、
前記ロック部材は、カード挿入口の幅方向の互いに逆方向へ移動可能な第1および第2のロック部材からなり、
第1のロック部材は、カードの挿入と連動して第1の方向へ移動するように設けられていて、当該移動方向と反対側の第2の方向側に、シャッタの一方の側をロックする第1のロック部を有し、
第2のロック部材は、カードの挿入と連動して第2の方向へ移動するように設けられていて、当該移動方向と反対側の第1の方向側に、シャッタの他方の側をロックする第2のロック部を有し、
カードの挿入と連動して、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動することにより、各移動方向と反対側において第1および第2のロック部によるシャッタのロックが解除されることを特徴とするカード処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカード処理装置において、
シャッタは、第2の方向側に、第1のロック部材に設けられた第1のロック部と係止する第1の係止部を有するとともに、第1の方向側に、第2のロック部材に設けられた第2のロック部と係止する第2の係止部を有することを特徴とするカード処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載のカード処理装置において、
第1のロック部材は、第2の方向側に延びる第1のアーム部を有し、当該アーム部の先端部により第1のロック部が形成され、
第2のロック部材は、第1の方向側に延びる第2のアーム部を有し、当該アーム部の先端部により第2のロック部が形成され、
シャッタの第1の係止部は、第1のロック部に当接する第1の突起からなり、
シャッタの第2の係止部は、第2のロック部に当接する第2の突起からなることを特徴とするカード処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカード処理装置において、
第1のロック部材は、第1の方向側にカードと当接する第1のガイド部を有し、
第2のロック部材は、第2の方向側にカードと当接する第2のガイド部を有し、
カード挿入口から挿入されたカードで第1および第2のガイド部が押されることにより、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動して、シャッタのロックが解除されることを特徴とするカード処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のカード処理装置において、
第1のロック部材は、第1のガイド部に対してカード挿入口と反対側に、カードと当接する第3のガイド部を有し、
第2のロック部材は、第2のガイド部に対してカード挿入口と反対側に、カードと当接する第4のガイド部を有し、
カード挿入口へ排出されるカードで第3および第4のガイド部が押されることにより、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動して、シャッタのロックが解除されることを特徴とするカード処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載のカード処理装置において、
第1ないし第4のガイド部は、カード挿入方向に対して傾斜した傾斜面からなることを特徴とするカード処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のカード処理装置において、
第1のロック部材は、シャッタの第1の方向側をロックする第3のロック部を有し、
第2のロック部材は、シャッタの第2の方向側をロックする第4のロック部を有し、
カードの挿入と連動して、第1および第2のロック部材がそれぞれ第1および第2の方向へ移動することにより、第1ないし第4のロック部によるシャッタのロックが解除されることを特徴とするカード処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−140214(P2009−140214A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−315663(P2007−315663)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】