説明

ガジェット提供サーバ、ガジェット提供プログラム

【課題】ユーザのニーズに応じた情報の提供及び処理を行うと共に、操作負担を軽減させることができるガジェット提供サーバを提供する。
【解決手段】ユーザのクライアント3は、ガジェット登録サーバ4に情報モジュールとしてのガジェットを登録する。ガジェット提供サーバ5は、ガジェットに対応するWEBサーバ7のWEBコンテンツ8を取得して解析し、このWEBコンテンツ8の少なくとも一部分を切り出し(スクレイプ手段33)、ガジェット登録サーバ4が取り扱うガジェットの形式に変換し(変換手段43)、作成したガジェット情報をクライアント3に提供する(ガジェット提供手段45)。クライアント3は、ガジェット情報に基づいてガジェットを更新表示する。ガジェット提供サーバ5は、ログイン処理を必要とするガジェットについては、クライアント3を代理してWEBサーバ7へのログイン処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの表示やアプリケーションを実行するための情報モジュールであるガジェット(ヴィジェット)を提供するガジェット提供サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ガジェット(ヴィジェット)の形式でコンテンツやアプリケーションが提供されることがある。ガジェットは、コンテンツを表示したりアプリケーションを実行するための情報モジュールである。また、ガジェットを利用するためのプラットフォームを提供するガジェット登録サイトがある。ガジェット登録サイトのガジェット登録サーバは、ユーザのクライアントからガジェットの選択や登録を受け付け、クライアントにおけるガジェットの表示や実行を支援する。ガジェット登録サーバは、異なる複数のガジェットを1つのWEBページに配置してクライアントに提供する。ガジェットの配置やページタブ作成によるガジェットの分類は、クライアント側で任意に設定可能である。
【0003】
クライアント側でガジェットを部品として組み合わせて表示や処理を工夫することにより、クライアントに応じたツールが作成される。例えば、メール処理を行うガジェットと検索エンジンのガジェットと地図情報処理を行うガジェットとを組み合わせて、メールに書かれた内容に関係する場所の情報を表示するツールが構成される。
【0004】
また、金融機関のWEBサーバから取得した画面情報からユーザに関する複数の口座情報を取り出し、口座情報の一覧画面をユーザのクライアントに表示させる口座処理システムがある。この口座処理システムの口座処理サーバは、ユーザのログイン情報を用いてユーザのクライアントを代理して金融機関のWEBサーバにアクセスし、口座変更等の口座に関する処理を行う(例えば、[特許文献1]参照。)。
また、不動産情報提供事業者のWEBサーバから取得した画面情報から、不要な情報を取り除き、ユーザが望む不動産物件情報を取り出して一覧画面をユーザのクライアントに表示させる不動産関連情報システムがある(例えば、[特許文献2]参照。)。
【0005】
また、ユーザが所定のWEBサーバにログインすると、ユーザが再度ログイン入力を行わなくても、他のWEBサーバが提供するサービスを利用可能とするログイン情報管理装置がある(例えば、[特許文献3]参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−062229号公報
【特許文献2】特開2004−126747号公報
【特許文献3】特開2007−058487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記[特許文献1]や[特許文献2]の技術では、ユーザのクライアントに表示させることができるのは、予めシステム側が用意した一覧情報だけであるという問題点がある。例えば、ユーザが口座情報の一覧画面を参照した後に注文処理を行う場合には、別途WEBサーバにアクセスして注文処理の画面まで辿り着く必要があり、操作負担が増大する。また、ユーザのニーズに関しては、口座情報と資産情報とを同時に確認しながら注文処理を実行したい等、膨大な組み合わせが想定されるので、システム側でユーザのあらゆるニーズに適合した一覧画面や処理画面を提供するのは困難である
【0008】
また、ガジェットをWEBコンテンツにリンクさせることによりユーザのニーズに対応させることも考えられるが、ガジェット用にWEBコンテンツを別途用意する必要があるという問題点がある。例えば、金融機関のWEBコンテンツに含まれる口座情報だけが必要な場合であっても、金融機関のWEBコンテンツとは別に、口座情報に対応するWEBコンテンツを予め作成してガジェットとリンクさせる必要がある。
【0009】
また、上記[特許文献3]の技術では、ログイン処理における操作負担を軽減することができるものの、[特許文献1]及び[特許文献2]と同様に、システム側でユーザのあらゆるニーズに適合した一覧画面や処理画面を提供するのは困難である。
【0010】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザのニーズに応じた情報の提供及び処理を行うと共に、操作負担を軽減させることができるガジェット提供サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために第1の発明は、所定コンテンツを提供するための情報モジュールであるガジェットを登録するガジェット登録サーバと、前記ガジェットが少なくとも1つ配置された画面を表示するクライアントと、WEBコンテンツを提供するWEBサーバと、にネットワークを介して接続されるガジェット提供サーバであって、前記クライアントから前記WEBサーバにログインするためのログイン情報を予め保持するログイン情報保持手段と、前記予め保持したログイン情報を用いて、前記クライアントを代理して、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBサーバに代理ログインする代理ログイン手段と、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応する前記WEBコンテンツを前記WEBサーバから取得して解析し、前記WEBコンテンツの少なくとも一部分を切り出すWEBコンテンツ切出手段と、前記切り出したWEBコンテンツを前記ガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成する変換手段と、前記作成したガジェット情報を前記クライアントに提供して前記ガジェットを更新させるガジェット提供手段と、を具備することを特徴とするガジェット提供サーバである。
【0012】
ガジェットは、コンテンツを表示したりアプリケーションを実行するための情報モジュールである。
ガジェット登録サーバは、ガジェットを利用するためのプラットフォームを提供する装置である。ガジェット登録サーバは、クライアントからガジェットの選択や登録を受け、クライアントに表示させるWEBページに複数のガジェットを組み込んで配置し、このガジェットを介してコンテンツの表示やアプリケーションの実行を支援する。
クライアントはユーザに属するコンピュータ等の端末装置である。
ログイン情報は、クライアントのWEBサーバへのアクセス権限を確認するための情報である。
ガジェットの形式は、ガジェット登録サーバに登録するガジェットの仕様に対応する。ガジェットの形式には、例えば、RDFデータやXMLデータがある。
【0013】
第1の発明のガジェット提供サーバは、クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBコンテンツをWEBサーバから取得して解析し、WEBコンテンツの少なくとも一部分を切り出す(スクレイプ処理)。ガジェット提供サーバは、切り出したWEBコンテンツをガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成し、作成したガジェット情報をクライアントに提供してガジェットを更新させる。ガジェット提供サーバは、クライアントからWEBサーバにログインするためのログイン情報を予め保持し、このログイン情報を用いて、クライアントを代理して、クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBサーバに代理ログインする。
【0014】
第1の発明では、ガジェット提供サーバは、WEBコンテンツをスクレイプ処理して作成したガジェットをクライアントに提供するので、多岐に渡るユーザのニーズに応じた情報を提供することができる。クライアントのユーザは、必要なガジェットをパーツ(部品)として自由に選択して組み合わせて配置することにより、省力化を図ることができる。また、ガジェット提供サーバは、クライアントを代理してWEBサーバに代理ログインするので、ユーザの操作負担を軽減することができる。
【0015】
また、ガジェット提供サーバは、クライアントのログイン認証を行い、ログイン認証が成功した場合に代理ログインを行うようにしてもよい。
これにより、ガジェット提供サーバは、クライアントのユーザ認証を行った上でガジェットの更新・表示を行うことができる。
【0016】
また、ガジェット提供サーバは、クライアントから、ログイン認証の成功を示すクッキー情報を受信すると、ログイン認証に代えてクッキー情報の確認を行うようにしてもよい。
これにより、クッキー情報が有効であれば、ログイン情報の入力が省略されるので、ユーザの操作負担を軽減することができる。
【0017】
また、クライアントがガジェット提供サーバにログインする際に、ガジェット提供サーバは、クライアントに対して、ガジェットが配置された画面とは別にログイン画面を表示させてもよい。例えば、ログイン画面がポップアップ表示するようにしてもよい。
これにより、ガジェット提供サーバへログイン時にログイン画面が別途表示されるので、このログイン画面に付されるセキュリティマークを参照して安全性を確認することができる。
【0018】
また、ガジェット提供サーバは、切り出したWEBコンテンツをキャッシュとして保持し、保持したキャッシュをガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成してもよい。
これにより、キャッシュとして保持したWEBコンテンツをガジェット作成に利用することにより、WEBサーバの処理負担やネットワーク負荷を軽減することができる。
【0019】
また、ガジェット提供サーバの変換手段は、切り出したWEBコンテンツを複数まとめて変換して1つのガジェット情報を作成してもよい。
これにより、ガジェット提供サーバは、表示方法にバリエーションのあるガジェットを提供することができ、ユーザのニーズに柔軟に対応することができる。
【0020】
第2の発明は、所定コンテンツを提供するための情報モジュールであるガジェットを登録するガジェット登録サーバと、前記ガジェットが少なくとも1つ配置された画面を表示するクライアントと、WEBコンテンツを提供するWEBサーバと、にネットワークを介して接続されるガジェット提供サーバが実行するガジェット提供プログラムであって、前記クライアントから前記WEBサーバにログインするためのログイン情報を予め保持するログイン情報保持ステップと、前記予め保持したログイン情報を用いて、前記クライアントを代理して、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBサーバにログインする代理ログインステップと、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応する前記WEBコンテンツを前記WEBサーバから取得して解析し、前記WEBコンテンツの少なくとも一部分を切り出すWEBコンテンツ切出ステップと、前記切り出したWEBコンテンツを前記ガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成する変換ステップと、前記作成したガジェット情報を前記クライアントに提供して前記ガジェットを更新させるガジェット提供ステップと、をコンピュータに実行させるためのガジェット提供プログラムである。
【0021】
第2の発明は、コンピュータを第1の発明のガジェット提供サーバとして機能させるプログラムに関する発明である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザのニーズに応じた情報の提供及び処理を行うと共に、操作負担を軽減させることができるガジェット提供サーバを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るガジェット提供システムの好適な実施形態について詳細に説明する。尚、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0024】
(1.ガジェット提供システム300の構成)
(1−1.全体構成)
最初に、図1を参照しながら、ガジェット提供システム300の構成について説明する。
図1は、ガジェット提供システム300の構成図である。
【0025】
ガジェット提供システム300は、ユーザが使用するコンピュータ等の端末装置であるクライアント3と、ガジェット登録サイトに設けられガジェットが登録されるガジェット登録サーバ4と、ガジェット提供事業者に設けられガジェットを提供するガジェット提供サーバ5と、WEBサイトに設けられ各種WEBコンテンツ8を提供するWEBサーバ7−1、7−2・・等から構成され、互いにネットワーク9を介して情報の授受が可能に接続される。
【0026】
ガジェットは、コンテンツを表示したりアプリケーションを実行するための情報モジュールである。
クライアント3は、ネットワーク9を介してガジェット登録サーバ4に接続し、ガジェット用のWEBページに複数のガジェットを登録し、このガジェットを介してコンテンツの表示やアプリケーションを実行する。
ガジェット登録サーバ4は、クライアント3がガジェットを利用するためのプラットフォームを提供する。
ガジェット提供サーバ5は、クライアント3が必要とするWEBコンテンツ8の内容をガジェットの形式に再構成して提供する。
【0027】
(1−2.クライアント3の構成)
クライアント3は、ガジェット登録手段11、ガジェット更新表示要求手段13、ログイン情報入力手段15、クッキー情報処理手段17、ガジェット取得手段21、ガジェット更新表示手段23を有する。また、クライアント3は、クッキー情報32を記憶部に格納する。
【0028】
ガジェット登録手段11は、ユーザの指示に従いガジェット登録サーバ4にガジェットの登録を行う。登録されたガジェットは、ガジェット登録サーバ4が提供するガジェット表示画面に組み込んで配置されて、クライアント3に表示される。
ガジェット更新表示要求手段13は、ガジェット提供サーバ5に対して、登録したガジェットの更新表示の要求を行う。
ログイン情報入力手段15は、ログインが必要なガジェットが指定されて更新表示要求されると、ガジェット提供サーバ5にログインするためのログイン画面を表示し、ユーザによって入力されたログイン情報をガジェット提供サーバ5に送る。
【0029】
クッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5によってログイン情報確認後に作成されて送られるクッキー情報32を保存する。また、クッキー情報処理手段17は、再度、ガジェット提供サーバ5にログインする際に、格納しているクッキー情報32をガジェット提供サーバ5に送る。
【0030】
ガジェット取得手段21は、ガジェット情報をガジェット提供サーバ5から取得する。
ガジェット更新表示手段23は、ガジェット取得手段21が取得したガジェット情報に基づいてガジェットを更新して表示する。
【0031】
(1−3.ガジェット提供サーバ5の構成)
ガジェット提供サーバ5は、ログイン情報処理手段25、代理ログイン手段31、クッキー情報処理手段27、スクレイプ手段33、キャッシュ処理手段35、変換手段43、ガジェット提供手段45等を有する。ガジェット提供サーバ5は、代理ログイン情報29、クッキー情報32、更新頻度情報37、キャッシュ日時情報39、キャッシュ41等を記憶部に格納する。
【0032】
ログイン情報処理手段25は、クライアント3によってログインが必要なガジェットが指定されて更新表示要求されると、クライアント3にガジェット提供サーバ5へログインするためのログイン画面を送信する。ログイン情報処理手段25は、クライアント3からログイン情報が返信されると、このガジェット提供サーバ5へのログイン情報を確認する。
【0033】
代理ログイン手段31は、予め保持している代理ログイン情報29のログイン情報87を用いて、クライアント3によって指定されたガジェットに対応するWEBサーバ7−1、7−2・・に、クライアント3を代理してログインする。尚、代理ログイン情報29については、図3を用いて後述する。
【0034】
クッキー情報処理手段27は、ガジェット提供サーバ5のログイン情報確認後に、クッキー情報32を作成してクライアント3に送信する。また、クッキー情報処理手段27は、クライアント3からクッキー情報32が送られると、クッキー情報32の確認を行い、クッキー情報32の有効期限を更新する。
【0035】
スクレイプ手段33は、WEBサーバ7−1、7−2・・からWEBコンテンツ8を取得して解析し、このWEBコンテンツ8の少なくとも一部を切り出してスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を作成する。
キャッシュ処理手段35は、キャッシュ日時情報39と共にスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を記憶部のキャッシュ41に格納する。また、キャッシュ処理手段35は、更新頻度情報37及びキャッシュ日時情報39に基づいて記憶部のキャッシュ41からスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を読み出す。
【0036】
変換手段43は、ガジェット登録サーバ4が取り扱うガジェットの形式に従って、スクレイプ処理済WEBコンテンツ69を変換してガジェット情報を作成する。ガジェットの形式には、例えば、RDFデータやXMLデータがある。
ガジェット提供手段45は、変換手段43によって作成されたガジェット情報をクライアント3に送信する。
【0037】
(1−4.WEBサーバ7−1、7−2・・)
WEBサーバ7−1、7−2・・(以降WEBサーバ7と記載する。)は、WEBコンテンツ8を提供する。WEBサーバ7は、WEBコンテンツ8及びログイン情報87を記憶部に保持する。ログイン情報87には、クライアント3のユーザ毎にWEBサーバ7へのアクセス権限が記録される。
【0038】
(2.ハードウェア構成)
次に、図2を参照しながらガジェット提供サーバ5のハードウェア構成について説明する。
図2は、ガジェット提供サーバ5のハードウェア構成図である。
【0039】
ガジェット提供サーバ5は、CPU101、メモリ103、記憶部105、表示部107、入力部109、出力部111、通信部113がシステムバス115を介して接続されて構成される。
【0040】
CPU101(Central Processing Unit)は、演算装置(四則演算や比較演算等)や、ハードウェアやソフトウェアの動作制御を行う装置である。
【0041】
メモリ103は、RAM及びROM等のメモリである。RAM(Random Access Memory)は、ROM(Read Only Memory)や記憶部155から読み出されたOS(Operating System)のプログラム、アプリケーションプログラム等を記憶する。RAMはCPU101の主メモリやワークエリアとして機能する。
【0042】
記憶部105は、各種データを記憶する装置であり、例えばハードディスクである。記憶部105は、CPU101が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS、各種データベース等が格納される。記憶部105に記憶する各種データについては後述する。
【0043】
表示部107は、表示装置であり、例えば、CRTモニタ、液晶パネルである。表示部107は、コンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路(ビデオアダプタ等)を有する。
【0044】
入力部109は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、マウスである。出力部111は、各種データの出力装置であり、例えばプリンタである。各種メディアとのデータ入出力を行うドライブ装置を入力部109及び出力部111として用いることもできる。
【0045】
通信部113は、ネットワーク9を介して外部装置と接続・通信する通信制御装置である。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信が可能である。クライアント3及びガジェット提供サーバ5の通信部113は、ネットワーク9を介して、WEBサーバ7やガジェット登録サーバ4等と接続し、互いにデータを授受することが可能である。
システムバス115は、各装置間の制御信号、データ信号などの授受を媒介する経路である。
【0046】
ガジェット提供サーバ5は、記憶部105やROMや記憶媒体に格納されるプログラム(アプリケーションプログラム、OSのプログラム等)を、メモリ103のRAMにロードしてCPU101の制御の下に、各種処理を実行する。
尚、クライアント3のハードウェア構成も、上述のガジェット提供サーバ5のハードウエア構成と同様である。
【0047】
(3.代理ログイン情報29の構成)
次に、図3を参照しながら、ガジェット提供サーバ5が保持する代理ログイン情報29について説明する。
図3は、代理ログイン情報29を示す図である。
【0048】
代理ログイン情報29は、クライアント3のユーザ毎に、ガジェット提供サーバ5へのログイン情報85と共に、各WEBサーバ7へのログイン情報87−1、87−2・・を有する。
ログイン情報85は、クライアント3からガジェット提供サーバ5にアクセスするための認証情報である。ログイン情報85は、ユーザID89、パスワード91等の項目を有する。
ログイン情報87−1、87−2・・は、クライアント3からWEBサーバ7−1、7−2にアクセスするための認証情報である。
【0049】
図3に示すように、金融機関が提供するWEBコンテンツ8の場合、ログイン情報87−1は、口座ID、パスワード等の項目を有する。ログイン情報87の項目や内容は、WEBサーバ7毎に異なる形式であってもよい。
尚、ログイン情報87−1、87−2・・は、それぞれ、WEBサーバ7−1、7−2・・にも保持される。
【0050】
(4.ガジェット提供システム300の全体動作)
次に、図4を参照しながら、ガジェット提供システム300の全体動作について説明する。
図4は、ガジェット提供システム300の全体動作を示すフローチャートである。
【0051】
クライアント3は、ユーザの操作指示に従ってガジェット登録サーバ4にガジェット71を登録する(ステップ1001)。登録されたガジェット71は、ガジェット登録サーバ4が提供するガジェット表示画面に組み込んで配置されて、クライアント3に表示される。
クライアント3は、ガジェット表示画面においてガジェット71が指定されると、ガジェット71が有するガジェット情報をガジェット提供サーバ5に送信し、ガジェット71の更新・表示を要求する(ステップ1002)。
指定されたガジェット71に対応するWEBサーバ7がログイン処理を必要としない場合(ユーザ認証が不要である場合、ステップ1003のNO)、メイン処理(ステップ1005)が実行される。
指定されたガジェット71に対応するWEBサーバ7がログイン処理を必要とする場合(ユーザ認証が必要である場合、ステップ1003のYES)、ログイン処理(ステップ1004)を経て、メイン処理(ステップ1005)が実行される。
【0052】
(5.ガジェット71の登録:図4のステップ1001)
次に、図5〜図8を参照しながら、ガジェット71の登録について説明する。
【0053】
図5は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット表示画面201を示す図である。
ガジェット表示画面201には複数のガジェット71が配置される。ガジェット71は、ニュース、地図、天気、投資情報、ゲームなどの様々なジャンルのコンテンツやアプリケーションを提供する情報モジュールである。例えば、図5のガジェット203は、カレンダーを表示するガジェットである。
クライアント3は、ページタブ51を作成して複数のガジェット71を任意のジャンルに分類する。また、クライアント3は、ガジェット表示画面201におけるガジェット71の位置や大きさを変更して表示環境をカスタマイズする。
【0054】
図6は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット登録画面205を示す図である。ガジェット登録画面205は、ガジェット登録サーバ4から提供される画面である。
図5のガジェット表示画面201でボタン53(「コンテンツの追加」)がマウスでクリックされると、図6のガジェット登録画面205がクライアント3の表示部に表示される。
ガジェット登録画面205には、登録可能なガジェット207の一覧が表示される。ボタン55(「今すぐ追加」)がマウスでクリックされると、クライアント3のガジェット登録手段11は、ガジェット207をガジェット表示画面に表示されるガジェット71としてガジェット登録サーバ4に登録する。
【0055】
図7は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット登録画面215を示す図である。ガジェット登録画面215は、証券会社等に属するWEBサーバ7から提供される画面である。
クライアント3は、ガジェット登録サーバ4側で用意されるガジェット71だけでなく、WEBサーバ7側で用意されるガジェット71をガジェット登録サーバ4に登録する。
ガジェット登録画面215において、ボタン57(「Add to ABC」)がマウスでクリックされると、クライアント3のガジェット登録手段11は、ガジェット217をガジェット表示画面に表示されるガジェット71としてガジェット登録サーバ4に登録する。
【0056】
図8は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット表示画面209を示す図である。
ガジェット表示画面209は、図5のガジェット表示画面201にガジェット211とガジェット213が追加登録された画面を示す。
このように、クライアント3は、ガジェット登録サーバ4やWEBサーバ7が提供するガジェット登録画面205やガジェット登録画面215においてガジェット登録サーバ4にガジェット71を登録する。
【0057】
(6.ガジェット71の更新・表示の要求:図4のステップ1002)
次に、図9を参照しながら、ガジェット71の更新・表示の要求について説明する。
図9は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット表示画面219を示す図である。
ガジェット情報70は、ガジェット71が有する情報である。ガジェット情報70は、ガジェット提供サーバ5のネット位置情報(URL等)、ガジェット提供サーバ5がガジェット情報70を作成する際に実行するプログラムの種別やパラメータ設定、ガジェット71によるコンテンツ表示やアプリケーション実行等に関する情報を含む。
【0058】
尚、図9では、ガジェット情報70としてガジェット提供サーバ5のネット位置情報が図示されているが、実際には表示されない。
ガジェット表示画面219のページタブ59では、ログイン処理が必要なガジェット群65とログイン処理が不要なガジェット群67とが共に表示される。
クライアント3は、ガジェット表示画面219においてガジェット71が指定されると、ガジェット71が有するガジェット情報70をガジェット提供サーバ5に送信し、ガジェット71の更新・表示を要求する。
【0059】
(7.メイン処理:図4のステップ1005)
次に、図10及び図11を参照しながら、メイン処理について説明する。
図10は、メイン処理を示すフローチャートである。
図11は、ガジェット71の作成を示す図である。図11は、図10のフローチャートに対応する。
【0060】
ガジェット提供サーバ5のキャッシュ処理手段35は、記憶部に保持されている更新頻度情報37及びキャッシュ日時情報39に基づいて、記憶部のキャッシュ41に格納したスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を用いるか否かを判断する(ステップ2001)。
尚、更新頻度情報37は、WEBサーバ7のWEBコンテンツ8が更新される頻度を示す情報である。証券情報を提供するWEBサーバ7のWEBコンテンツ8に関する更新頻度情報37には、例えば、証券取引の繁忙時間帯では「更新頻度15秒」が保持され、証券取引の閑散時間帯では「更新頻度30分」が保持される。キャッシュ日時情報39は、スクレイプ処理済WEBコンテンツ69が記憶部のキャッシュ41に格納された日時に関する情報である。
【0061】
記憶部のキャッシュ41に格納したスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を用いない場合(ステップ2001のNO)、ガジェット提供サーバ5は、クライアント3から送信されたガジェット情報70に対応するWEBコンテンツ8のネット位置情報を示すURL49をWEBサーバ7に送り、WEBサーバ7からWEBコンテンツ8の提供を受ける(ステップ2003)。ガジェット提供サーバ5のスクレイプ手段33は、WEBコンテンツ8のスクレイプ処理を行う(ステップ2002)。
スクレイプ処理は、WEBサーバ7からWEBコンテンツ8を取得して解析を行い、このWEBコンテンツ8の少なくとも一部を切り出してスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を作成する処理である。例えば、証券情報を提供するWEBサーバ7のWEBコンテンツ8から、証券市場概況を示す領域がスクレイプ処理済WEBコンテンツ69として切り出される。
【0062】
ガジェット提供サーバ5のキャッシュ処理手段35は、スクレイプ処理済コンテンツ69を記憶部のキャッシュ41に保存する(ステップ2004)。キャッシュ処理手段35は、キャッシュ日時情報39と共にスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を記憶部のキャッシュ41に格納する。
【0063】
ガジェット提供サーバ5の変換手段43は、スクレイプ処理済コンテンツ69をガジェット情報70に変換する(ステップ2006)。変換手段43は、クライアント3が利用するガジェット登録サーバ4に応じた形式で、スクレイプ処理済コンテンツ69をガジェット情報70に変換する。尚、変換手段43は、切り出したWEBコンテンツを複数まとめて変換して1つのガジェット情報を作成してもよい。
【0064】
ガジェット提供サーバ5のガジェット提供手段45は、作成したガジェット情報70をクライアント3に提供する(ステップ2007)。尚、ガジェット情報70は、一旦ガジェット登録サーバ4に登録又は更新されてから、クライアント3に提供される。
【0065】
クライアント3のガジェット取得手段21は、ガジェット提供サーバ5からガジェット登録サーバ4を介してガジェット情報70を取得する。クライアント3のガジェット更新表示手段23は、取得したガジェット情報70に基づいてガジェット71を更新・表示する(ステップ2008)。
【0066】
ステップ2001に戻り、記憶部のキャッシュ41に格納したスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を用いる場合(ステップ2001のYES)、ガジェット提供サーバ5のキャッシュ処理手段35は、クライアント3から送信されたガジェット情報70に対応するスクレイプ処理済WEBコンテンツ69を記憶部のキャッシュ41から読み出す(ステップ2005)。以降の処理は、前述したステップ2006と同様であるので説明を省略する。
【0067】
以上の過程を経て、ガジェット提供サーバ5は、ガジェット71に対応するWEBサーバ7のWEBコンテンツ8を取得して解析し、このWEBコンテンツ8の少なくとも一部を切り出して、スクレイプ処理済WEBコンテンツ69を作成する。ガジェット提供サーバ5は、スクレイプ処理済WEBコンテンツ69を、ガジェット登録サーバ4の形式に従ってガジェット情報70に変換する。ガジェット情報70は、ガジェット登録サーバ4を介してクライアント3に送られ、クライアント3のガジェット表示画面上のガジェット71が更新・表示される。
【0068】
このように、ガジェット提供サーバ5は、WEBコンテンツ8をスクレイプ処理して作成したガジェットをクライアント3に提供するので、多岐に渡るユーザのニーズに適合させることができる。また、クライアント3のユーザは、必要なガジェットをパーツ(部品)として自由に選択して組み合わせて配置することにより、WEBサーバ7へのアクセスを繰り返したり、所望のコンテンツに辿り着くまでの操作を繰り返す必要がなくなる。クライアント3のユーザの操作負担を軽減させることができる。例えば、市場概況の閲覧、資産情報の確認、口座情報の確認、注文処理に関するガジェットをガジェット表示画面に配置することにより、これらの処理を1つの画面から操作することができる。
【0069】
また、キャッシュとして保持したスクレイプ処理済のWEBコンテンツをガジェット作成に利用することにより、WEBサーバの処理負担やネットワーク負荷を軽減することができる。
【0070】
(8.ログイン処理:図4のステップ1004)
次に、図12〜図15を参照しながら、ログイン処理について説明する。
図12はログイン処理を示すフローチャートである。
図13は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット表示画面221を示す図である。
ガジェット表示画面221には、ガジェット群65とガジェット群67とが配置される。ガジェット群65は、ログイン処理が必要なガジェット225を含む。ガジェット群67は、ログイン処理が不要なガジェット223を含む。ガジェット表示画面221は、ガジェット225についてログイン処理前の画面状態を示す。
【0071】
ガジェット表示画面221において、ガジェット225のログインボタン64がマウスでクリックされると、クライアント3のクッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5に関するログインフラグを有するクッキー情報32を保持しているか否かを確認する(ステップ4001)。
【0072】
クッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5へのログインフラグを含むクッキー情報32が保存されていなければ、ログインが未処理であると判定する(ステップ4001のNO)。クライアント3は、ガジェット225からログイン要求をガジェット提供サーバ5に送信する(ステップ4002)。
【0073】
ガジェット提供サーバ5のログイン情報処理手段25は、ガジェット提供サーバ5へのログイン画面235をクライアント3に送信する(ステップ4003)。
クライアント3は、ガジェット提供サーバ5へのログイン画面235を表示する。クライアント3のログイン情報入力手段15は、ログイン情報85の入力を受け付ける(ステップ4004)。
【0074】
図14は、ログイン画面235を示す図である。
図14は、クライアント3に表示されるガジェット表示画面237に、別画面としてポップアップ表示されるガジェット提供サーバ5へのログイン画面235を示す。ログイン画面235は、ユーザID89、パスワード91等のログイン情報85の入力枠やボタン83(「ログイン」)が配置される。
【0075】
ログイン画面235は、ガジェット表示画面237とは別画面として表示されるので、ログイン画面235のステータス欄には、ガジェット表示画面237の鍵マーク54とは別に、鍵マーク56が表示される。鍵マーク54や鍵マーク56は、データがSSL(Secure Socket Layer)等の暗号化手段で暗号化されて送受信される際に、WEBブラウザのステータス欄に表示されるセキュリティマークである。
ガジェット表示画面237とは別にログイン画面235がポップアップ表示されるので、ログイン情報85の入力時に鍵マーク56を確認してネットワーク通信の安全性を認識することができる。
【0076】
尚、最初からガジェット表示画面237とログイン画面235とを別個に表示させるのではなく、ガジェット表示画面237におけるログイン開始操作時にログイン画面235を別個にポップアップ表示させることにより、クッキー情報32の認識が可能となり、別の画面からのログインであってもクッキー情報32と対応付けることが可能である。
【0077】
図12に戻り、クライアント3のログイン情報入力手段15は、ユーザによって入力されるログイン情報85をガジェット提供サーバ5に送信する(ステップ4005)。
ガジェット提供サーバ5のログイン情報処理手段25は、ログイン情報85の正当性を確認する(ステップ4006)。尚、ログイン情報85の確認が失敗すると、クライアント3は、ガジェット225の更新・表示をすることができない。
【0078】
ガジェット提供サーバ5は、ログイン情報85の確認が成功すると、ログインフラグを含むクッキー情報32を作成して、記憶部に格納する(ステップ4007)。
ガジェット提供サーバ5のクッキー情報処理手段27は、作成したクッキー情報32をクライアント3に送信する(ステップ4008)。
クライアント3のクッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5から送られたクッキー情報32を記憶部に保存する(ステップ4009)。
ガジェット提供サーバ5の代理ログイン手段31は、代理ログイン情報29に基づいて、クライアント3を代理してガジェット225に対応するWEBサーバ7にログイン情報87を送信する(ステップ4010)。
【0079】
WEBサーバ7によるログイン情報87の確認が成功すると(ステップ4011)、ガジェット提供サーバ5は、メイン処理(図4のステップ1005、図10)に進む。
尚、WEBサーバ7によるログイン情報87の確認が失敗すると、クライアント3はガジェット225の更新・表示をすることができない。
ガジェット提供サーバ5は、メイン処理(図4のステップ1005、図10)を実行し、ログイン処理後のガジェット241をクライアント3に表示させる。
【0080】
図15は、クライアント3の表示部に表示されるガジェット表示画面239を示す図である。ガジェット表示画面239には、ログイン処理後のガジェット241が表示される。
【0081】
図12のステップ4001の説明に戻る。クッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5に関するログインフラグを含むクッキー情報32を保持していれば、ガジェット提供サーバ5にログイン済であると判定する(ステップ4001のYES)。
【0082】
クライアント3のクッキー情報処理手段17は、ガジェット提供サーバ5にクッキー情報32を送信する(ステップ4012)。
ガジェット提供サーバ5のクッキー情報処理手段27は、受信したクッキー情報32のログインフラグや有効期限等により有効性を確認し(ステップ4013)、クッキー情報32の有効期限を更新する(ステップ4014)。尚、クッキー情報32がクッキー情報処理手段27によって無効と判定されると、クライアント3は、ステップ4002からの処理に移行し、ログイン処理を最初からやり直す。
【0083】
ガジェット提供サーバ5のクッキー情報処理手段27は、有効期限を更新したクッキー情報32をクライアント3に送信する(ステップ4008)。
ステップ4009及びステップ4010からの処理は前述と同様であるので説明を省略する。
【0084】
また、ガジェット表示画面221において、ログイン処理の必要なガジェット群65のいずれか1つのガジェット225のログインボタン64がマウスでクリックされ、クライアント3からガジェット提供サーバ5へのログインが成功すると、ガジェット提供サーバ5は、ログイン処理の必要なガジェット群65のすべてのガジェットに対して、一斉に代理ログイン処理を行うようにしてもよい。
図15では、クライアント3が指定したガジェット以外についても代理ログイン処理を行って、ガジェット群65のガジェット241、ガジェット242、ガジェット245の表示が全て更新される場合を図示したが、これに限られない、クライアント3が指定するガジェットのみについて代理ログイン処理を行って、当該ガジェットについてのみ表示を更新するようにしてもよい。
【0085】
尚、クライアント3からガジェット提供サーバ5へのログインが成功し、ログインフラグを含むクッキー情報32が有効である期間は、クライアント3がログイン処理が必要なガジェット群65から任意のガジェットを選択すると、いずれのガジェットへの更新・表示要求に対しても、ガジェット提供サーバ5は、クライアント3に対してログイン情報85の入力を再度要求することなく、WEBサーバ7への代理ログイン処理を行う。
【0086】
以上の過程を経て、クライアント3は、ログイン処理が必要なガジェット71について、ログイン情報85あるいはログインフラグを含むクッキー情報32をガジェット提供サーバ5に送信し、ガジェット提供サーバ5においてログイン情報85あるいはクッキー情報32の確認結果が成功である場合には、ガジェット71の更新・表示の処理が進められる。
【0087】
このように、ガジェット提供サーバ5は、ログイン処理を必要とするガジェット71については、クライアント3を代理してWEBサーバ7にログイン処理を行うので、ガジェット提供サーバ5が提供するガジェット71についてユーザ認証を行うことができる。また、WEBサーバ7は、クライアント3からのアクセスとガジェット提供サーバ5からのアクセスとを区別しない。従って、ガジェット提供サーバ5とWEBサーバ7との間で、ログイン処理に関するシステム設計を追加する必要がない。
【0088】
ガジェット提供サーバ5は、各ガジェット71に対応するWEBサーバ7へのログイン情報87を予め保持し、クライアント3からガジェット提供サーバ5へのログインが成功すると、クライアント3を代理して該当するWEBサーバ7への代理ログインを実行する。従って、クライアント3のユーザは、ガジェット71に対応するWEBサーバ7にアクセスするためのログイン情報を入力する必要がなく、操作負担を軽減させることができる。
【0089】
ガジェット提供サーバ5は、クライアント3から送られるログイン情報85を確認すると、代理ログイン情報29のログイン情報87を用いて、各ガジェット71に対応するWEBサーバ7にクライアント3を代理してログインする。ガジェット提供サーバ5は、ログイン情報85の確認後にログインフラグを含むクッキー情報32を発行し、ログイン情報85の確認に代えてログインフラグを含むクッキー情報32を確認する。
従って、クライアント3のユーザは、ログイン情報85を入力してガジェット提供サーバ5にログインすれば、ガジェット71に対応するWEBサーバ7にアクセスするためのログイン情報87を入力する必要がない。また、クライアント3のユーザは、一旦ログイン情報85を入力してガジェット提供サーバ5にログインすれば、再度ログイン情報85を入力する必要はない。これにより、ガジェット提供サーバ5にアクセスするためのログイン情報85を1回入力することにより複数のガジェット71を連携させることができる。
【0090】
尚、1つのガジェット71についてログイン処理が成功した場合には、図15のガジェット表示画面239において、ログイン処理が成功したガジェット71を更新・表示させるだけでなく、同時に連携する他のガジェット71(ガジェット群65)についても更新・表示させるようにしてもよい。あるいは、連携する他のガジェット71については更新・表示の操作指示が行われた段階で更新・表示させてもよい。いずれにせよ、連携する他のガジェット71については、ガジェット提供サーバ5へのログイン情報85、WEBサーバ7へのログイン情報87のいずれも入力する必要はない。
【0091】
また、ガジェット提供サーバ5からWEBサーバ7に代理ログインする際に、代理ログイン情報29のログイン情報87に代えて、クッキー情報を用いて処理を行ってもよい。
【0092】
(9.効果等)
以上詳細に説明したように、本発明の実施の形態によれば、ガジェット提供サーバ5は、WEBコンテンツ8をスクレイプ処理して作成したガジェットをクライアント3に提供するので、多岐に渡るユーザのニーズに適合させることができる。また、クライアント3のユーザは、必要なガジェットをパーツ(部品)として自由に選択して組み合わせて配置することにより、省力化を図ることができる。
【0093】
また、ガジェット提供サーバ5は、クライアント3のユーザ認証が成功した場合にガジェット71に対応するWEBサーバ7に代理ログインするので、クライアント3のアクセス権限に応じてガジェットの更新・表示を行うことができる。
また、ガジェット提供サーバ5は、ログイン情報85やクッキー情報32によるユーザ認証が成功すると、クライアント3を代理してWEBサーバ7への代理ログイン処理を実行するので、ユーザの操作負担を軽減させることができる。
【0094】
以上、添付図面を参照しながら、本発明にかかるガジェット提供サーバの好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】ガジェット提供システム300の構成図
【図2】クライアント3、及びガジェット提供サーバ5のハードウェア構成図
【図3】代理ログイン情報29を示す図
【図4】ガジェット提供システム300の全体動作を示すフローチャート
【図5】ガジェット表示画面201を示す図
【図6】ガジェット登録画面205を示す図
【図7】ガジェット登録画面215を示す図
【図8】ガジェット表示画面209を示す図
【図9】ガジェット表示画面219を示す図
【図10】メイン処理を示すフローチャート
【図11】ガジェット71の作成を示す図
【図12】ログイン処理を示すフローチャート
【図13】ガジェット表示画面221を示す図(ログイン処理前)
【図14】ログイン画面235を示す図(ポップアップ表示)
【図15】ガジェット表示画面239を示す図(ログイン処理後)
【符号の説明】
【0096】
300………ガジェット提供システム
3………クライアント
4………ガジェット登録サーバ
5………ガジェット提供サーバ
7、7−1、7−2………WEBサーバ
8………WEBコンテンツ
9………ネットワーク
11………ガジェット登録手段
13………ガジェット更新表示要求手段
15………ログイン情報入力手段
17、27………クッキー情報処理手段
21………ガジェット取得手段
23………ガジェット更新表示手段
25………ログイン情報処理手段
27………クッキー情報処理手段
29………代理ログイン情報
31………代理ログイン手段
32………クッキー情報
33………スクレイプ手段
35………キャッシュ処理手段
37………更新頻度情報
39………キャッシュ日時情報
41………キャッシュ
43………変換手段
45………ガジェット提供手段
49………URL
51、59………ページタブ
53、55、57、83………ボタン
54、56………鍵マーク
64………ログインボタン
65………ログイン処理の必要なガジェット群
67………ログイン処理の不要なガジェット群
69………スクレイプ処理済WEBコンテンツ
70………ガジェット情報
71………ガジェット
85、87−1、87−2………ログイン情報
89………ユーザID
91………パスワード
101………CPU
103………メモリ
105………記憶部
107………表示部
201、209、219、221、237、239………ガジェット表示画面
205、215………ガジェット登録画面
203、207、211、213、217、223、225、241、243、245………ガジェット
235………ログイン画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定コンテンツを提供するための情報モジュールであるガジェットを登録するガジェット登録サーバと、前記ガジェットが少なくとも1つ配置された画面を表示するクライアントと、WEBコンテンツを提供するWEBサーバと、にネットワークを介して接続されるガジェット提供サーバであって、
前記クライアントから前記WEBサーバにログインするためのログイン情報を予め保持するログイン情報保持手段と、
前記予め保持したログイン情報を用いて、前記クライアントを代理して、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBサーバに代理ログインする代理ログイン手段と、
前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応する前記WEBコンテンツを前記WEBサーバから取得して解析し、前記WEBコンテンツの少なくとも一部分を切り出すWEBコンテンツ切出手段と、
前記切り出したWEBコンテンツを前記ガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成する変換手段と、
前記作成したガジェット情報を前記クライアントに提供して前記ガジェットを更新させるガジェット提供手段と、
を具備することを特徴とするガジェット提供サーバ。
【請求項2】
前記クライアントのログイン認証を行うログイン認証手段を具備し、
前記代理ログイン手段は、前記ログイン認証が成功した場合に前記代理ログインを行うことを特徴とする請求項1に記載のガジェット提供サーバ。
【請求項3】
前記クライアントから、前記ログイン認証の成功を示すクッキー情報を受信すると、前記ログイン認証に代えて前記クッキー情報の確認を行うクッキー情報処理手段を具備することを特徴とする請求項2に記載のガジェット提供サーバ。
【請求項4】
前記クライアントには前記ガジェットが配置された画面とは別にログイン認証画面が表示されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のガジェット提供サーバ。
【請求項5】
前記切り出したWEBコンテンツをキャッシュとして保持するキャッシュ保持手段を具備し、
前記変換手段は、前記保持したキャッシュを前記ガジェットの形式に変換して前記ガジェット情報を作成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のガジェット提供サーバ。
【請求項6】
前記変換手段は、少なくとも1つの前記切り出したWEBコンテンツをまとめて変換して1つのガジェット情報を作成することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のガジェット提供サーバ。
【請求項7】
所定コンテンツを提供するための情報モジュールであるガジェットを登録するガジェット登録サーバと、前記ガジェットが少なくとも1つ配置された画面を表示するクライアントと、WEBコンテンツを提供するWEBサーバと、にネットワークを介して接続されるガジェット提供サーバが実行するガジェット提供プログラムであって、
前記クライアントから前記WEBサーバにログインするためのログイン情報を予め保持するログイン情報保持ステップと、
前記予め保持したログイン情報を用いて、前記クライアントを代理して、前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応するWEBサーバにログインする代理ログインステップと、
前記クライアントにおいて指定されたガジェットに対応する前記WEBコンテンツを前記WEBサーバから取得して解析し、前記WEBコンテンツの少なくとも一部分を切り出すWEBコンテンツ切出ステップと、
前記切り出したWEBコンテンツを前記ガジェットの形式に変換してガジェット情報を作成する変換ステップと、
前記作成したガジェット情報を前記クライアントに提供して前記ガジェットを更新させるガジェット提供ステップと、
をコンピュータに実行させるためのガジェット提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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