説明

ガスハイドレートの分解量推算方法および分解ガス利用システム

【課題】 本発明の課題は、ガスハイドレートを貯蔵する際に、ガスハイドレートの分解量を抑えると共に、その分解量を予測し、ガスハイドレートの分解によって生成した分解ガスを無駄なく有効に利用することを可能にする、ガスハイドレートの分解量推算方法及び分解ガス利用システムを提供することにある。
【解決手段】 ガスハイドレートが自己保存効果を発現する条件下でガスハイドレートを貯蔵する際のガスハイドレートの分解量推算方法であって、所定の数式に基いてガスハイドレートの分解率βを求め、該ガスハイドレートの分解量を推算することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天然ガス、メタン、エタン、二酸化炭素などのガスハイドレートを形成する気体状のハイドレート形成物質と水との包接化合物でガスハイドレートの分解量推算方法および分解ガス利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスハイドレートとは、水分子とガス分子からなる氷状の固体結晶であり、水分子が作る立体構造の籠(ケージ)の内部に、ガス分子が取り込まれて形成される包接(クラスレート)水和物(ハイドレート)の総称である。1mのガスハイドレート中に包蔵できるガス量は165Nm程度と大量である。そのため、天然ガスをハイドレートとして生成、貯蔵、輸送するシステム(NGHシステム:Natural Gas Hydrate System)が検討されている。
【0003】
大気圧におけるガスハイドレートの貯蔵において、ガスの分解量を極小化するためには、天然ガスハイドレート(Natural Gas Hydrate:NGH)の自己保存性を利用することが鍵となる。
【0004】
図5は公知のハイドレートの平衡線図(メタンハイドレートの例)である。尚、図5において平衡線21の左上領域がハイドレート生成領域であり、平衡線21の右下領域がハイドレート生成領域外である。また、Hはハイドレート(Hydrate)、Gはガス(Gas)、Iはアイス(氷:Ice)、LWはリキッドウォーター(水:Liquid Water)を表す。
【0005】
天然ガスと水とをハイドレート生成反応におけるハイドレート生成領域内となる低温及び高圧(例えばハイドレート平衡条件の高圧且つ低温側となる5MPaで0.1〜3℃程度 図5のA点)の下で反応させると天然ガスハイドレートを生成する。
【0006】
生成した天然ガスハイドレートを等圧で氷点以下(0℃〜−40℃ 図5のB点)に冷却すると凍結する。そして、凍結した天然ガスハイドレートは貯蔵圧力(大気圧0.1MPa近く 図5のC点)まで減圧して貯槽に貯蔵される。
【0007】
通常、貯槽内は、該貯槽内への大気の不用意な浸入を防止する観点から、その貯蔵圧力は大気圧より少し高圧に設定される。この貯槽の前記温度及び圧力は、ハイドレート生成領域外に位置するが、上記氷点下ではガスハイドレートの分解が抑制されて準安定状態にある。この準安定状態をとる現象が自己保存性として知られている。
【0008】
ガスハイドレートは、貯槽への充填率の向上や、輸送及び貯蔵中の安全性、荷役時の扱いの容易性などを図るため、粉体状のガスハイドレート粒子を圧縮成形しペレット状で貯蔵される。通常、ペレットサイズは5mm〜100mm程度である。更に、寸法の異なる2種以上のガスハイドレートペレットを混合して貯蔵することによって、貯蔵施設に貯蔵されるガスハイドレートの充填率を向上させことができる(特許文献1:特開2002−220353号公報)。
【0009】
また、ガスハイドレートを貯蔵する技術については、貯蔵槽の温度を、ガスハイドレートが自己保存性を発現する温度に制御することによりガスハイドレートの分解を抑制し、効率的にガスハイドレートを貯蔵する方法が検討されている(特許文献2:特開2005−201286号公報)。
【0010】
【特許文献1】特開2002−220353号公報
【特許文献2】特開2005−201286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記貯蔵槽に貯蔵しているガスハイドレート粒子やガスハイドレートペレットの一部が分解すると、ガス化した気体分子が分解ガスとして生成する。分解ガスが生成することによって、貯槽内の圧力が上昇するが、通常、貯槽には安全弁が設けられ、貯槽内が一定圧力以上の高圧になると、該安全弁が作動して分解ガスが放出され、安全な圧力に保たれるように構成されている。
【0012】
また、前記分解ガスを、無駄に放出させず、有効利用することも行われている。船舶で大量のガスハイドレート粒子、ペレットを輸送する場合には、主機の燃料や発電機の燃料として利用することができる。また分解ガスを圧縮して再貯蔵し、その後利用することもできる。
【0013】
これまでの研究により、自己保存状態のガスハイドレート粒子、ペレットの安定性は、貯蔵温度領域により変化することが示されている。また、前記安定性は、ガスハイドレート粒子、ペレットの密度や粒径等の性状や、ガスハイドレート粒子、ペレットの表面の状態によっても大きく異なることが定性的に示されている。
しかし、一定性状のガスハイドレートペレットを貯槽に貯蔵した際に、定量的にガスハイドレートペレットの分解量を推算する手段が無かった。
【0014】
ガスハイドレートの分解量が推算できないと、貯槽に設けられる安全弁の仕様や分解ガスを利用するための設備の仕様を決定することが困難となる。ガスハイドレートの分解量が選択した設備の処理能力より多いと、分解ガスが処理しきれず、ガスを無駄に放散することになる。また、ガスハイドレートの分解量が選択した設備の処理能力より少ないと、該設備は過大設計となり、コスト増となる。
【0015】
本発明の課題は、ガスハイドレートを貯蔵する際に、ガスハイドレートの分解量を抑えると共に、その分解量を予測し、ガスハイドレートの分解によって生成した分解ガスを無駄なく有効に利用することを可能にする、ガスハイドレートの分解量推算方法及び分解ガス利用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るガスハイドレートの分解量推算方法は、ガスハイドレートが自己保存効果を発現する条件下でガスハイドレートを貯蔵する際のガスハイドレートの分解量推算方法であって、下記の式(1)に基いてガスハイドレートの分解率βを求め、該ガスハイドレートの分解量を推算することを特徴とする。
【0017】
【数3】

K :貯蔵圧力、貯蔵温度、ガスハイドレートの密度、及びガス組成に応じて実験によって決まる分解速度定数
:ガスハイドレート半径(m)
t :貯蔵時間(s)
【0018】
本発明によれば、自己保存効果を発現する条件下でガスハイドレート粒子、ペレットを貯蔵する際に、該ガスハイドレートの分解によって発生する分解ガス量を、正確に推算することができる。
【0019】
また、本発明の第2の態様に係るガスハイドレートの分解ガス利用システムは、ガスハイドレートが貯蔵された貯槽と、前記貯槽から発生するガスハイドレートの分解ガスを利用する分解ガス利用設備と、を備えたガスハイドレートの分解ガス利用システムであって、前記分解ガス利用設備は、下記の式(1)に基いて求めたガスハイドレートの分解率βを用いて推算された分解ガス量に応じた規模に形成されていることを特徴とする。
【0020】
【数4】

K :貯蔵圧力、貯蔵温度、ガスハイドレートの密度、及びガス組成に応じて実験によって決まる分解速度定数
:ガスハイドレート半径(m)
t :貯蔵時間(s)
【0021】
本発明によれば、自己保存効果を発現する条件下で貯蔵されているガスハイドレートの分解ガス量を正確に推算することができるため、ハイドレート貯槽の圧力設計値に基いて、安全弁等の設備を適正に設けることができ、貯槽内が圧力設計値よりも高くなることや減圧になることがなく、安全性が向上する。
【0022】
また、推算した分解ガス量に応じた適切な規模の設備を導入することができる。すなわち、ガスハイドレートの分解ガス量に対して過小な設備を導入し、該分解ガスを無駄に放散されることがなく、経済性が向上する。更に、ガスハイドレートの分解ガス量に対して過大な設備を導入することがなく、建設コストが低減できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ガスハイドレート粒子、ペレットを貯蔵する際に、ガスハイドレートの分解量を予測し、その分解によって生成した分解ガスを無駄なく有効に利用することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係るガスハイドレートの分解量推算方法及び分解ガス利用システムについて説明する。本発明においてハイドレートの種類は特に限定されるものではない。すなわち、ハイドレートを形成するガス状のハイドレート形成物質の種類は、所定の温度、圧力条件でハイドレートを形成するものであればよく、例えば天然ガス(メタンを主成分とし、副成分としてエタン、プロパンなどを含む混合ガス)、メタンガス、エタンガス、二酸化炭素ガス(炭酸ガス)などを挙げることができる。ガスハイドレート粒子、ペレットは自己保存効果を発現した状態で貯蔵する。ガスハイドレートペレットは、通常、5mm〜100mmの範囲で製造するのが実用的である。
【0025】
[ガスハイドレートの分解量推算方法]
(1)ガスハイドレート粒子、ペレットの分解速度の温度依存性
図1に、メタンガスハイドレートペレット(以下、MGHPと称する)の各貯蔵温度における分解速度をゲスト分子包蔵率αの減少割合 Δα/Δt(s−1)で示す。
ゲスト分子包蔵率αの定義を下記の式(2)に示す。
【0026】
【数5】

水分子が作る全てのケージにゲスト分子が包摂した場合は、α=1.0となる。水和数とは、ガス分子に対する水分子数の割合である。本実施例においては、I型構造のガスハイドレートの理論水和数である5.75を値として用いた。
【0027】
MGHPの場合、貯蔵温度268Kでは分解速度が大きいが、貯蔵温度が低くなると分解速度が小さくなり、253Kでは3×10−8−1まで低下した。貯蔵温度が253Kより低くなると再び分解速度が増加し、210Kで分解速度が最大となるが、それより低い温度では分解速度が減少し、168Kで分解速度は0になった。MGHPの自己保存性は、226K〜268Kの限られた温度範囲で発現し、この温度範囲内では253K付近で最も安定性が高いことが確認された。
【0028】
メタンを主成分とし、エタン、プロパンを含む混合ガスハイドレートペレット(以下、混合GHPと称する)の場合も、計測範囲内では、分解速度は253Kで最も低い値を示している。また混合GHP分解速度の温度依存性は、組成、濃度によらずMGHPと同様の傾向を示す。
【0029】
(2)ガスハイドレート粒子、ペレットの分解率の推算式
次に、走査型共焦点顕微鏡を用いてガスハイドレートペレット表面状態を観察したところ、自己保存性を最も強く示す温度である253Kまで昇温した試料の表面は、全体が光沢を帯びた膜状に覆われている様子が観察された。
【0030】
図2は球状のガスハイドレート粒子、ペレットの分解反応モデルである。
記号の意味を以下に示す。
r :ハイドレート粒子、ペレット半径(m)
V :ハイドレート粒子、ペレット体積(m
x :分解したハイドレート層の厚さ(m)
添字の0は初期の状態を示す。
【0031】
前記球状のガスハイドレート粒子、ペレットの分解反応モデルを用いて、MGHPが温度範囲226K〜268K、特に253K付近での自己保存状態におけるガスハイドレートペレットの分解量を推算する。
【0032】
ガスハイドレート粒子、ペレット1の分解過程では、分解により生成した氷2がガスハイドレート粒子、ペレット1の表面から内部に向かって成長するものと仮定する。氷が多孔質のものであれば、分解により生成したガスは氷層を速やかに通過できるが、緻密な膜状の氷の場合は簡単に通過できずに氷層中を拡散しなければならない。
【0033】
そこで、分解速度が非常に小さい253K付近のガスハイドレート粒子、ペレット1表面で観察された、該表面全体が光沢を帯びた膜状に覆われている様子は、緻密な膜状の氷2が生成している状態であると仮定し、ガスハイドレート粒子、ペレットの分解速度式に、拡散律速・界面減少型反応速度式(Janderの式)を適用する。この点が本発明の特徴である。
【0034】
ガスハイドレート粒子、ペレット1の分解率βと分解層である氷2の厚さxの関係は次式により得られる。tは時間(s)を表す。
【0035】
球状のガスハイドレート粒子、ペレット1が分解し、分解層の厚さxとなったときの体積Vは(3)式によって表せる。
【0036】
【数6】

球状のガスハイドレート粒子、ペレット1が分解し、分解層の厚さxとなったときの分解率βを用いて体積Vを表すと、以下の(4)式になる。
【0037】
【数7】

上記(3)式と(4)式から、分解層の厚さxは(5)式で表せる。
【0038】
【数8】

また、前記拡散律速の仮定より、分解ガスが分解層中を拡散するのに要する時間は、分解層の厚さが増すほど増大するので、分解層の成長速度はその厚さに反比例するものとする。分解速度dx/dtは以下のように表せる。
【0039】
【数9】

t=0でx=0という初期条件を使って(6)式を積分すると、(7)式が得られる。
【0040】
【数10】

(5)式と(7)式から(8)式が得られる。
【0041】
【数11】

(8)式から分解率βは、下記の(1)式となる。
【0042】
【数12】

ゲスト分子包蔵率αは(9)式によって求められる。
【0043】
【数13】

【0044】
(3)分解速度定数K
分解速度定数Kは、ガスハイドレートペレットの性状であるペレット密度(ρ)およびガス組成と、貯蔵条件である貯蔵圧力(P)および貯蔵温度(T)に応じて決まる定数である。貯槽に貯蔵される一定性状のガスハイドレートペレットについて、該ガスハイドレートペレットが自己保存効果を発現する、一定貯蔵条件下で貯蔵したときの分解率を測定することによって、該ガスハイドレートペレットの分解速度定数Kが求められる。
【0045】
一例として、1気圧、253Kにおける、ペレット密度が880〜914kg/mであるメタンガスハイドレートペレット(MGHP)を挙げると、分解速度定数Kは、実験結果より、1×10−16/s〜1×10−14/sである。より好ましい範囲としてK=3.5×10−15/s±2.5×10−15/sを用いて分解量を推算する。
【0046】
上記分解速度定数Kを用いて、(1)式によって分解率βを求め、(9)式によって求めたMGHPのゲスト分子包蔵率(%)の推算結果と、実験による実際のゲスト分子包蔵率(%)の測定結果との比較を図3に示す。尚、図3におけるゲスト分子包蔵率は、前述において定義したαに100を乗じて百分率で表したものである。
推算値は400時間以上経過後まで実験結果と良く一致しており、推算式(1)によってガスハイドレートの分解率求められ、該ガスハイドレートの分解量が推算可能といえる。
【0047】
[ガスハイドレートペレットの分解ガス利用システム]
[実施例1]
図4はガスハイドレートペレットの分解ガス利用システムの概略構成図である。以下、ガスハイドレートペレットを例に説明するが、ガスハイドレート粒子についても同様である。
ガスハイドレートペレット貯槽12のプロセスデータ[貯蔵温度T(K)、貯蔵圧力(MPa)、ガスハイドレート貯蔵量(kg)、ガス組成、ペレット密度ρ(kg/m)、粒径2r(mm)]が設定される。粒径2rは、粒径分布(%)を考慮した平均粒径を用いる。
【0048】
最小径と最大径が2倍以上異なる場合は、粒径を数分割して、それぞれの平均粒径で分解率βを計算する。これに粒径ごとの重量分率を乗じて、合算することで全体の分解率が求められる。また、ガスハイドレート粒子、ペレットが球形でない場合は、外径を粒径とみなしてよい。外径に長径と短径がある場合、長径と短径の平均を粒径として用いることが望ましい。
【0049】
設定された一定性状(ガス組成、粒径2r、ペレット密度ρ)のガスハイドレートペレット11を、該ガスハイドレートが自己保存効果を発現する一定の貯蔵条件下(貯蔵圧力P、貯蔵温度T)で貯蔵する場合の分解速度定数Kを実験により決定し、推算式(1)に基き貯蔵されるガスハイドレートの分解率βが求められ、貯槽12に貯蔵した際の発生分解ガス量の推算が行われる。
【0050】
次に、本実施例の作用を説明する。
本実施例によれば、貯槽12に貯蔵されているガスハイドレートペレット11の分解ガス量を正確に推算することができるため、貯槽12の圧力設計値に基いて、安全弁等の設備を適正に設けることができ、貯槽12内が圧力設計値よりも高くなることや減圧になることがなく、安全性が向上する。
【0051】
分解ガスを利用する分解ガス利用設備13を導入する際に、分解ガス利用設備13を推算した分解ガス量に応じた規模に設計することができる。すなわち、ガスハイドレートペレット11の分解ガス量に対して過小な設備を導入し、該分解ガスを無駄に放散されることがなく、経済性が向上する。更に、前記分解ガス量に対して過大な設備を導入することがなく、建設コストが低減できる。
【0052】
また、分解ガス利用設備13において、分解ガスの供給量が不足する場合、発生する分解ガス量が推算されているので、不足分の補助燃料の量も推算することができ、適正な量の補助燃料を分解ガス利用設備13に供給することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、天然ガス、メタン、エタン、二酸化炭素などのガスハイドレートを形成する気体状のハイドレート形成物質と水との包接化合物であるガスハイドレート粒子、ペレットを貯蔵する際のガスハイドレートの分解ガス利用システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】ガスハイドレートペレットの貯蔵温度と分解速度の相関を示す図である。
【図2】球状のガスハイドレート粒子、ペレットの分解反応モデルを示す図である。
【図3】メタンガスハイドレートペレットのガス包蔵率の実測値および推算値を示す図である。
【図4】本発明に係るガスハイドレートペレットの分解ガス利用システムの概略構成図である。
【図5】公知のハイドレートの平衡線図(メタンガスハイドレートの例)である。
【符号の説明】
【0055】
1 ガスハイドレート粒子、ペレット、 2 氷(分解層)
11 ガスハイドレートペレット、 12 貯槽、 13 分解ガス利用設備
21 平衡線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスハイドレートが自己保存効果を発現する条件下でガスハイドレートを貯蔵する際のガスハイドレートの分解量推算方法であって、
下記の式(1)に基いてガスハイドレートの分解率βを求め、該ガスハイドレートの分解量を推算することを特徴とする、ガスハイドレートの分解量推算方法。
【数1】

K :貯蔵圧力、貯蔵温度、ガスハイドレートの密度、及びガス組成に応じて実験によって決まる分解速度定数
:ガスハイドレート半径(m)
t :貯蔵時間(s)
【請求項2】
ガスハイドレートが貯蔵された貯槽と、
前記貯槽から発生するガスハイドレートの分解ガスを利用する分解ガス利用設備と、を備えたガスハイドレートの分解ガス利用システムであって、
前記分解ガス利用設備は、下記の式(1)に基いて求めたガスハイドレートの分解率βを用いて推算された分解ガス量に応じた規模に形成されていることを特徴とする、ガスハイドレートの分解ガス利用システム。
【数2】

K :貯蔵圧力、貯蔵温度、ガスハイドレートの密度、及びガス組成に応じて実験によって決まる分解速度定数
:ガスハイドレート半径(m)
t :貯蔵時間(s)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−231053(P2007−231053A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−51349(P2006−51349)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】