説明

ガスハイドレート生成装置

【課題】 反応溶液である水の旋回流の中に、前記旋回流と同方向への回転速度成分を持たせて原料ガスを導入し、旋回する水中に長く滞留させることにより気液接触効率を向上させ、ガスハイドレートの生成効率を高めることができるガスハイドレート生成装置を提供する。
【解決手段】反応容器1と、反応容器内の水中に原料ガス6を気泡として供給する原料ガス供給手段4と、前記水に旋回流を形成させる旋回流発生手段3とを備え、該旋回流発生手段は、回転軸10と、該回転軸に設けられた回転翼11とを備え、反応容器内の水面下に位置する回転翼が回転することで反応容器内の水に旋回流を形成させるものであり、前記原料ガス供給手段は、ガス放出孔を有するガス放出体12を備え、該ガス放出体は、前記旋回流発生手段によって形成された旋回流と同方向へ回転しつつ、原料ガスを放出するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応容器内で所定の温度及び圧力条件の下、原料ガスと水を接触させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスハイドレートは、水分子が結合して形成された立体構造の籠の内部に、例えば天然ガスの成分であるメタン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素や二酸化炭素等のガス分子が取り込まれて形成される包接(クラスレート)水和物(ハイドレート)の総称である。すなわちガスハイドレートは、原料ガス分子と水分子からなる氷状の固体物質であり、水分子が形成する立体的な籠状構造の内部に原料ガス分子を包接した安定な包接化合物の一種である。このガスハイドレートは、ガス包蔵量が比較的大きいと共に、大きな生成・分解エネルギーや、ハイドレート化ガスの選択性等の特徴ある性質を有しているため、例えば、天然ガス等の輸送・貯蔵手段や、蓄熱システム、アクチュエータ、特定成分ガスの分離回収等の多様な用途が可能であり、盛んに研究がなされている。
【0003】
ガスハイドレートは、通常、高圧・低温条件の下で生成される。生成方法として、以下の方式が良く知られている。原料ガスを高圧に充填した反応容器の上部から冷却した水を噴霧することにより、水滴が原料ガス中を落下する際に水滴表面にガスハイドレートを生成させる、いわゆる「水噴霧方式」や、原料ガスを水中に気泡として導入(バブリング)することにより、原料ガスの気泡が水中を上昇する際に気泡表面にガスハイドレートを生成させる、いわゆる「バブリング方式」等である。
【0004】
この「バブリング方式」によりガスハイドレートを生成する装置の従来技術として、特許文献1(特開2003−41272号公報)に記載の装置が挙げられる。特許文献1に記載された装置では、軸の先端にプロペラ状の撹拌翼を備えた撹拌手段において、軸と撹拌翼が連通する中空構造となっており、前記撹拌翼の翼面には、ガス放出孔が複数形成されている。そして、前記軸の基端がガス配管に接続され、前記翼面のガス放出孔から原料ガスが導入されるように構成されている。
【0005】
また、撹拌機の従来技術として、特許文献2(特開平10−43565号公報)が挙げられる。特許文献2に記載された撹拌機は、ガスハイドレート生成装置に使用される撹拌機ではないが、回転軸の先端に撹拌翼を備え、軸内から撹拌翼に連通する流体供給路が該軸内に形成され、撹拌翼の翼面には、その内部から供給される流体が流出可能な微細孔が設けられ、該微細孔は、撹拌翼の回転方向下手側部、すなわち、撹拌翼の回転方向に対して裏側の翼面にのみに配置されるよう構成されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−41272号公報
【特許文献2】特開平10−43565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ガスハイドレートは水と原料ガスが接触して生成する固体である。回転翼を回転させることにより、反応容器内の水を撹拌する際、回転翼の回転方向表側の翼面は水に押し付けられ、該表側の翼面には圧力がかかる。従って、特許文献1ように、原料ガスが導入されるガス放出孔が、前記回転翼の両翼面に設けられている場合、該表側の翼面のガス放出孔には、原料ガスは導入されると同時に生成したガスハイドレートが詰まりやすく徐々に閉塞してしまい、原料ガス導入の効率が低下する問題があった。
【0008】
そこで、特許文献2のように、回転翼の回転方向表側の翼面には流体が供給される微細孔を設けず、回転方向裏側の翼面にのみ前記微細孔が設けることが考えられる。ここで、引用文献2に記載の撹拌機をガスハイドレート生成装置に使用する場合、反応容器内の水中において、回転方向裏側の翼面から導入される原料ガスは、回転翼により形成される水の旋回流に対向して放出される。
すなわち、前記裏側の翼面から放出される原料ガスは、微細孔から放出される際、水の旋回流の回転方向への速度を打ち消されてしまい、放出されたガス自身が持つ回転方向への速度成分が小さくなる。そのため、旋回する水の中に長く留まることができず、気液接触効率が悪くなる虞がある。
【0009】
本発明の目的は、ガスハイドレート生成装置において、反応溶液である水の旋回流の中に、前記旋回流と同方向への回転速度成分を持たせて原料ガスを導入し、旋回する水中に長く滞留させることにより気液接触効率を向上させ、ガスハイドレートの生成効率を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係るガスハイドレート生成装置は、反応容器と、前記反応容器内の水中に原料ガスを気泡として供給する原料ガス供給手段と、前記反応容器内の水に旋回流を形成させる旋回流発生手段と、を備え、所定の温度及び圧力条件の下、前記原料ガスと前記水を接触させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成装置であって、前記旋回流発生手段は、回転軸と、該回転軸に設けられた回転翼とを備え、前記反応容器内の水面下に位置する前記回転翼が回転することで、反応容器内の水に旋回流を形成させるものであり、前記原料ガス供給手段は、ガス放出孔を有するガス放出体を備え、該ガス放出体は、前記旋回流発生手段によって形成された旋回流と同方向へ回転しつつ、原料ガスを放出するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、原料ガス供給手段が旋回流発生手段によって形成された水の旋回流と同方向へ回転しつつ、前記原料ガスを放出するので、原料ガスの気泡は前記旋回流と同方向への回転速度成分を持って水中に導入される。これにより、前記原料ガスは旋回しつつ上昇するため、静止状態の原料ガス供給手段からガスが放出されて、単に浮力によって上昇する場合よりも、水中に留まる時間は長くなり、気液接触効率が向上する。
【0012】
本発明の第2の態様に係るガスハイドレート生成装置は、第1の態様において、前記ガス放出体は薄い円盤状であることを特徴とする。
【0013】
回転翼の翼面は、その面で水を掻いて旋回流を形成するため、回転翼の回転方向に対してほぼ垂直に面している。そのため、回転翼が回転して旋回流を形成する際、該回転翼の回転方向表側の翼面には大きな圧力がかかり、該回転方向表側の翼面のガス放出孔は、生成したガスハイドレートによって閉塞し易い。
【0014】
本発明によれば、ガス放出体が回転しても、円盤状の面は旋回流の回転方向に面していないので、その面にあるガス放出孔から放出される原料ガスを押さえるような水の力はかからない。従って、該ガス放出孔は、原料ガスがガス放出孔から放出されてすぐに水と反応して生成したガスハイドレートによって閉塞しにくい。
また、ガス放出体が円盤状であれば、ガス放出体は水の旋回流に対して一様の面として回転するので、該旋回流を乱すような影響を及ぼしにくい上、該旋回流の旋回状態を維持し、安定させる効果が得られる。
【0015】
本発明の第3の態様に係るガスハイドレート生成装置は、第1の態様において、前記ガス放出体は扁平な板状であることを特徴とする。
この特徴によれば、ガス放出体の扁平な面が旋回流の回転方向に面していないので、第2の態様と同様の作用効果が得られる。
【0016】
本発明の第4の態様に係るガスハイドレート生成装置は、第1乃至第3のいずれかの態様において、前記ガス放出孔は、前記ガス放出体の上及び/又は下に設けられていることを特徴とする。
この特徴によれば、ガス放出孔が旋回流の回転方向に対面しない面に設けられるため、ガス放出孔に、該ガス放出孔から放出される原料ガスを押さえるような水の力はかからない。従って、該ガス放出孔は、原料ガスがガス放出孔から放出されてすぐに水と反応して生成したガスハイドレートによって閉塞しにくい。
【0017】
本発明の第5の態様に係るガスハイドレート生成装置は、第1乃至第4のいずれかの態様において、前記ガス放出体は、前記旋回流発生手段の回転軸に設けられ、前記回転翼と一体に回転するように構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、回転翼とガス放出体とが、同軸、同方向かつ等速で回転するため、ガス放出体が、前記回転翼による旋回流の形成に及ぼす影響を少なくすることができる。
【0018】
本発明の第6の態様に係るガスハイドレート生成装置は、第1乃至第5のいずれかの態様において、前記ガス放出体は、前記回転翼よりも下方に設けられることを特徴とする。
この特徴によれば、原料ガス供給手段から供給される原料ガスの気泡が、旋回流発生手段によって形成された水の旋回流の下方から、旋回流と同方向の速度成分をもって導入されるので、原料ガスの気泡を長時間に渡って水中に留まらせることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、原料ガス供給手段が旋回流発生手段によって形成された水の旋回流と同方向へ回転しながら、前記原料ガスを供給するので、原料ガスの気泡は前記旋回流と同方向への回転速度成分を持って水中に導入されるため、前記原料ガスは旋回しつつ上昇し、長く水中に留まることによって、気液接触効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
[実施例1]
図1は本発明に係るガスハイドレート生成装置の一実施例を示す概略構成図である。図2〜図5は、本発明に係る旋回流発生装置および原料ガス供給装置の斜視図である。
筒状の反応容器1内には、反応容器内の水2に旋回流を形成させる旋回流発生手段である旋回流発生装置3が備えられている。旋回流発生装置3は、反応容器1の中心に位置する鉛直軸回りに回転する回転翼11が、回転軸10に固定されて構成されている。回転軸10は駆動装置5によって回転する。
前記回転翼11は、旋回流が安定した流れを形成するような形状、寸法、更に回転速度に設定され、前記反応容器1の形状及び寸法に応じて具体的に決められる。
【0021】
反応容器1内の水2中に原料ガス6を供給する原料ガス供給装置4を構成するガス放出体12が設けられている。図1中のガス放出体12は、図2に示すような円盤体40である。そして、ガス放出体12である円盤体40は、水2中に原料ガス6を気泡として供給するため、ガス放出孔13を備えている。該ガス放出孔13は、ガス放出体12の上面に設けられている。また、ガス放出孔13は、ガス放出体12の下面に設けてもよく、ガス放出体12の上面及び下面の両面に設けることもできる。
【0022】
ガス放出孔13は、水2と原料ガス6との接触効率を高めるため、微細な気泡が放出されるように構成されている。また、複数のガス放出孔13は、ガス放出体12のガス放出孔13を有する面に満遍なく均一に設けられていれば、規則的に配置されていてもランダムに配置されていてもよい。
【0023】
また、ガス放出体12の形状は円盤体に限らず、図3のような扁平な板体41とすることもできる。更に、図4及び図5に示すような棒体42とすることもできる。この場合、前記棒体42は、回転翼11によって形成される旋回流を乱さないような太さとする。
【0024】
このガス放出体12は、回転翼11の下方であって、回転翼11と同軸の回転軸10に固定されて設けられており、回転翼11とガス放出体12は前記同軸の回転軸10の回転により、同方向に等速で回転する。回転軸10は、前記原料ガス6の流路となる中空(図示せず)を有しており、ガス放出体12は回転軸10の前記中空部に連通し、更に回転軸10の上端基部に設けられたガス導入口14から、ガス供給源(図示せず)に連通され、制御された噴射量で原料ガス6を前記水2内に供給するようになっている。
ガス放出体12を回転軸10に固定する位置は、図5に示すように、回転翼11と同じ高さとすることもできる。
【0025】
反応容器1内は、公知の方法により、所定の温度及び圧力に調整される。本実施例では温度は1℃〜5℃、圧力は4MPa〜8MPa、好ましくは温度は2℃〜4℃、圧力は5MPa〜6MPaである。この温度及び圧力の下で、前記原料ガス6の気泡と前記水2が接触してガスハイドレート7が生成するようになっている。
【0026】
前記回転翼11は、水中に旋回流を形成させ、生成したガスガイドレート7が前記旋回流にのって上昇することによってスラリー化されると共に、該旋回流の遠心力によってスラリー濃度が反応容器1の中央寄りが高く、内壁寄りが低くなる濃度勾配を取るように構成される。
【0027】
気泡としての原料ガス6と水分子の接触により、ガスハイドレート7が生成され、比重が水より小さいので水2中を浮上する。そして、回転する回転翼11によって形成された旋回流にのって水と良く混ざってスラリー化すると共に、旋回流の遠心力によって、スラリー濃度が反応容器1の中央寄りが高く、内壁寄りが低くなる濃度勾配を取る。
【0028】
そして、前記スラリーを反応容器1外に抜き出す抜き出し装置20が設けられている。該抜き出し装置20は、水面付近であって且つ反応容器1の中央部寄りに抜き出し口21を有し、前記ガスハイドレート7のスラリーを前記抜き出し口21から流入させて反応容器1外に抜き出す抜き出し管22を備えている。図において符号23は抜き出し用ポンプを示す。
【0029】
更に、反応容器1には該反応容器1内から水2を取り出して冷却した後、再び反応容器1内に戻す水循環装置30を備えている。該水循環装置30は、反応容器1内の水2の取り出し口31が設けられ、該取り出し口31と反応容器1の上部に設けられた噴霧ノズル32が循環ライン33を介して接続されている。循環ライン33には循環用ポンプ34と熱交換機35が設けられている。循環用ポンプ34は、液体としての水2を取り出し口31から噴霧ノズル32に向けて送ると共に、噴霧ノズル32の噴霧力を発生させる働きをする。熱交換機35は、ガスハイドレートを生成する原料としての水の温度条件(本実施例では3℃)を維持する為に水温を下げる働きを担うものである。
尚、ガスハイドレートは、水と原料ガスとの接触により水和反応が行われて生成するが、その際、生成熱が発生する。この生成熱(メタンの場合98kcal/kg)を除去するために公知の冷却装置36も設けられている。
【0030】
次に実施例1の作用を説明する。
本実施例によれば、ガスハイドレート生成装置において、ガス放出体12が回転翼11の回転によって形成された水の旋回流と同方向へ回転しながら、原料ガス6を供給するので、原料ガス6の気泡は前記旋回流と同方向への回転速度成分を持って水中に導入される。これにより、前記原料ガス6は旋回しつつ上昇するため、静止状態のガス放出体12から原料ガス6が放出されて、単に浮力によって上昇する場合よりも、水中に留まる時間は長くなり、気液接触効率が向上する。
【0031】
ガス放出体12が図2に示すような円盤体40のような形状であれば、該円盤体40は水の旋回流に対して一様の面として回転するので、該旋回流を乱すような影響を及ぼしにくい上、該旋回流の旋回状態を維持し、安定させる効果が得られる。特に、円盤体40が回転翼11よりも下方にある場合、旋回流の旋回状態の維持安定効果が一層高まる。
【0032】
また、本発明に係るガス放出体12は、該ガス放出体12が回転しても、ガス放出孔13を有する面は旋回流の回転方向に対面していないので、ガス放出孔13に、該ガス放出孔13から放出される原料ガス6を押さえるような水2の力はかからない。従って、該ガス放出孔13は、原料ガス6がガス放出孔13から放出されてすぐに水2と反応して生成したガスハイドレート7によって閉塞しにくい。
【0033】
また、ガス放出体12が回転翼11の下方に設けられているため、ガス放出体12から放出された原料ガス6の気泡が、水の旋回流の下方から導入され、原料ガス6の気泡を長時間に渡って水中に留まらせることができる。
【0034】
[実施例2]
図6は本発明に係るガスハイドレート生成装置の他の実施例を示す概略構成図である。
本実施例2に係るガスハイドレート生成装置では、旋回流発生装置3および原料ガス供給装置4は、反応容器1の底部中央に設けられている。回転翼11とガス放出体12は、同じ回転軸10に固定されており、ガス放出体12は回転翼11の下方に配設されている。
ガス放出体12は、原料ガス6の流路となる中空を有する回転軸10に連通し、更に回転軸10に設けられたガス導入口14から、ガス供給源(図示せず)に連通され、ガス放出孔12から原料ガス6が前記水2内に供給される。
【0035】
また、抜き出し装置20は、旋回流発生装置3と原料ガス供給装置4が反応容器1の底部中央に設けられたことにより、抜き出し口21が水の旋回流の中心部下方に位置するように配設されている。その他の構成は、図1に示した実施例1と同様なので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。
【0036】
実施例2によれば、回転軸10が反応容器底部に設けられているため、抜き出し管22を、回転軸10に妨げられることなく水の旋回流の中心部下方に配設することができ、
水の旋回流の中心に集められた高濃度のガスハイドレートスラリーを抜き出すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、反応容器内で所定の温度及び圧力条件の下、原料ガスと水を接触させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成装置及び生成方法に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る天然ガスハイドレート生成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る旋回流発生装置および原料ガス供給装置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る旋回流発生装置および原料ガス供給装置の他の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る旋回流発生装置および原料ガス供給装置の更に他の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る旋回流発生装置および原料ガス供給装置の更に他の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る天然ガスハイドレート生成装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0039】
1 反応容器、 2 水、 3 旋回流発生装置、4 原料ガス供給装置、 6 原料ガス、 7 ガスハイドレート、10 回転軸、 11 回転翼、 12 ガス放出体、
13 ガス放出孔、 14 ガス導入口、20 抜き出し装置、30 水循環装置、 36 冷却装置、40 円盤体、 41 板体、 42 棒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応容器と、前記反応容器内の水中に原料ガスを気泡として供給する原料ガス供給手段と、前記反応容器内の水に旋回流を形成させる旋回流発生手段と、を備え、所定の温度及び圧力条件の下、前記原料ガスと前記水を接触させてガスハイドレートを生成するガスハイドレート生成装置であって、
前記旋回流発生手段は、回転軸と、該回転軸に設けられた回転翼とを備え、前記反応容器内の水面下に位置する前記回転翼が回転することで、反応容器内の水に旋回流を形成させるものであり、
前記原料ガス供給手段は、ガス放出孔を有するガス放出体を備え、該ガス放出体は、前記旋回流発生手段によって形成された旋回流と同方向へ回転しつつ、原料ガスを放出するように構成されていることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。
【請求項2】
請求項1において、前記ガス放出体は薄い円盤状であることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。
【請求項3】
請求項1において、前記ガス放出体は扁平な板状であることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項において、前記ガス放出孔は、前記ガス放出体の上及び/又は下に設けられていることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項において、前記ガス放出体は、前記旋回流発生手段の回転軸に設けられ、前記回転翼と一体に回転するように構成されていることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項において、前記ガス放出体は、前記回転翼よりも下方に設けられることを特徴とする、ガスハイドレート生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−238674(P2007−238674A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59941(P2006−59941)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】