説明

ガラス材料を作製する方法および装置

【課題】 予定バッチ充填速度と評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいて実際のバッチ充填速度を制御する。
【解決手段】 ガラス材料を作製するための方法および装置が提供される。本発明の装置110は、ガラス溶融室112内の溶融ガラス124のレベルを測定するよう構成されたレベルセンサ126、レベルセンサ126に動作可能に連結されたレベルコントローラ128、所定量のバッチ材料114の特性を測定するよう構成されたバッチ材料センサ118、バッチ材料センサ118に動作可能に連結された評価器132、速度コマンドを計算するよう構成されたバッチ充填速度コントローラ134、およびガラス溶融室112を充填するよう構成されたバッチ供給装置120を含む。本発明の方法は、ガラス溶融室112に入るバッチ材料114の実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ガラス材料を作製する方法および装置に関し、より詳細には、ガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス材料を作製する方法および装置は、通常、所定量の溶融ガラスを生成するためにバッチ材料をガラス溶融室に導入する工程を含む。溶融ガラスはその後、ガラスシートに形成できる。様々の製造技術を調整して、処理の効率および/または形成されるガラスシートの特性に影響を与えてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下は、詳細な説明に記載されるいくつかの例示的態様の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化した概要を示す。
【0004】
ある例示的態様において、ガラス材料を作製する方法が提供される。この方法は、ガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む。この制御する工程はさらに、ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価する工程、および予定バッチ充填速度と評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいて実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む。
【0005】
別の例示的態様において、ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを制御する方法が提供される。この方法は、ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを観察し、溶融ガラスの予定レベルと溶融ガラスの観察されたレベルとの間の差異に基づいてガラス溶融室について予定バッチ充填速度を計算し、時間に対する所定量のバッチ材料における特性の変化を特定することによりガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価し、予定バッチ充填速度と評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいてガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する、各工程を含む。
【0006】
さらに別の例示的態様において、ガラス溶融室が提供される。ガラス溶融室は、ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを測定するように構成されたレベルセンサ、およびレベルセンサに動作可能に連結されるレベルコントローラを含む。レベルコントローラは、溶融ガラスの予定レベルとレベルセンサにより観察される溶融ガラスのレベルとの間の差異に基づいてガラス溶融室について予定バッチ充填速度を計算するよう構成される。ガラス溶融室はまた、所定量のバッチ材料の特性を測定するよう構成されるバッチ材料センサ、およびバッチ材料センサに動作可能に連結される評価器を含む。評価器は、バッチ材料センサからの情報を受け取り、ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価するように構成される。ガラス溶融室はさらに、レベルコントローラからの予定バッチ充填速度と評価器からの評価されたバッチ充填速度との間の差異に基づいて速度コマンドを計算するように構成されるバッチ充填速度コントローラ、およびバッチ充填速度コントローラからの速度コマンドに対応して実際のバッチ材料充填速度においてバッチ材料によりガラス溶融室を充填するよう構成されるバッチ供給装置を含む。
【0007】
これらのおよび他の態様は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことによって、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ガラス材料を作製するための装置の概略図
【図2】ガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する方法の略図
【図3】ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価する方法の略図
【図4】所定時間に亘り所定量のバッチ材料に追加のバッチ材料を添加する事象を検出する例を示す図
【図5】ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価するための1つの例の方法の略図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施例が、例示的な実施の形態が示される添付の図面を参照して以下により完全に記載されるであろう。可能ならいつでも、同様の部分を参照するために図面を通して同じ参照番号が使用される。しかしながら、本発明の態様は多くの異なる形態で具体化される可能性があり、ここに記載される実施の形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0010】
図1は、ガラス材料を作製するための装置110の概略図を示す。装置110は、収容箱(bin)116からバッチ材料114を受け取るよう構成されるガラス溶融室112を含んでもよい。ロードセル119を含むバッチ材料センサ118は、収容箱116に連結されてもよく、収容箱116中の所定量のバッチ材料114の1つ以上の特性を測定するよう構成されてもよい。収容箱116中のバッチ材料114は、実際のバッチ充填速度においてバッチ供給装置120によりガラス溶融室112に導入できる。バッチ供給装置120は、収容箱116からガラス溶融室112にバッチ材料114を運ぶよう構成される様々の機械装置(例えば、スクリューフィーダ、コンベヤ)を含んでもよい。コントローラ122が、バッチ供給装置120を操作するために提供されてもよい。バッチ材料が導入されると、ガラス溶融室112は、熱を印加してバッチ材料114を減少させ所定量の溶融ガラス124を生じることができる。レベルセンサ126を、装置110の一部の中の溶融ガラス124のレベルを測定するように構成してもよい。図示されるように、レベルセンサ126は、第2連結管140に連結されてもよいが、レベルセンサ126は、さらなる実施例において装置110の別の部分に連結されてもよい。
【0011】
図1に示されるように、コントローラ122は、レベルコントローラ128、溶融ガラスの予定レベルを提供するユニット130、評価器132、およびバッチ充填速度コントローラ134を含んでもよい。レベルコントローラ128は、溶融ガラスの予定レベルを提供するためにレベルセンサ126およびユニット130に動作可能に連結されてもよい。レベルコントローラ128は、ユニット130により提供される溶融ガラスの予定レベルとレベルセンサ126により観察される溶融ガラス124のレベルとの間の差異に基づいて、ガラス溶融室112について予定バッチ充填速度を計算するよう構成される。溶融ガラスの予定レベルは、数学の方程式による計算、以前の経験による予測、ルックアップ表からの検索等として、定数または変数として提供されてもよい。さらに、バッチ充填速度コントローラ134が、レベルコントローラ128、評価器132、およびバッチ供給装置120に動作可能に連結されてもよい。バッチ充填速度コントローラ134は、レベルコントローラ128からの予定バッチ充填速度と評価器132からの評価されたバッチ充填速度との間の差異に基づいて、バッチ供給装置120について速度コマンドを計算するよう構成される。評価器132は、バッチ材料センサ118およびバッチ充填速度コントローラ134に動作可能に連結されてもよく、バッチ材料センサ118からの情報を受け取りガラス溶融室112に入るバッチ材料114のバッチ充填速度を評価するよう構成される。収容箱116内の所定量のバッチ材料114における重量、質量、体積、レベル、密度、および他の特性のような、バッチ材料114の様々の情報が、評価器132により受け取られる。
【0012】
コントローラ122は、電子コントローラでもよく、プロセッサを含んでもよい。コントローラ122は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、個別論理回路等の1つ以上を含んでもよい。コントローラ122はさらにメモリを含んでもよく、コントローラ122に対してそこに割り当てられる機能を提供させるプログラム指示を保存してもよい。メモリは、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ等のような、1つ以上の揮発性、不揮発性、磁性、光学的、または電気的媒体を含んでもよい。コントローラ122はさらに、コントローラへの様々のアナログ入力を処理するための1つ以上のアナログ−デジタル(A/D)コンバータを含んでもよい。請求される発明の原理および範囲から逸脱せずに様々の修正および変更が可能であることが当業者に明らかであろう。
【0013】
装置110はさらに、第1連結管136、清澄槽138(例えば清澄管)、および第2連結管140の1つ以上を含んでもよい。第1連結管136は、ガラス溶融室112と清澄槽138との間の液体連絡を提供してもよい。第2連結管140は、清澄槽138と他の下流構成要素(図示せず)との間の液体連絡を提供してもよい。
【0014】
次に装置110によりガラスを作製する例示的な方法が記載される。図2を参照すると、1つの例示的方法は、評価器132によりガラス溶融室112に入るバッチ材料114のバッチ充填速度242を評価する工程、および予定バッチ充填速度246と評価されたバッチ充填速度242との間の比較に基づいてバッチ充填速度コントローラ134により実際のバッチ充填速度244を制御する工程を含む。
【0015】
図2に示されるように、第1加算器(summer)248は、予定バッチ充填速度246および評価されたバッチ充填速度242の両方を受け取り、それらの差異を特定する。次にこの差異はバッチ充填速度コントローラ134に送られ、バッチ供給装置120を操作するための速度コマンド250が計算される。ある例示的な実施の形態において、予定バッチ充填速度246と評価されたバッチ充填速度242との間の差異をゼロまたはゼロ近くにする任意の閉ループ制御が、バッチ充填速度コントローラ134により使用されてもよい。例示的な閉ループ制御技術は、比例積分(PI)制御、比例積分微分(PID)制御等を含む。簡単さと性能のバランスを取る例示的な閉ループ制御技術は、PI制御である。
【0016】
ガラス溶融室112に入る実際のバッチ充填速度244が清澄槽138から出る溶融ガラス引き速度に近く維持される場合、溶融ガラス124のレベルは比較的一定に保持されるであろう。溶融ガラス124反応のレベルは、以下の式に示されるように、実際のバッチ充填速度244と溶融ガラス引き速度との間の差の積分に比例するものとして表すことができる:
【数1】

【0017】
ここで、kmは溶融タンク(例えばガラス溶融室112および清澄槽138)の表面積に反比例する比例(またはプロセスゲイン(process gain))の定数である。対応する溶融ガラス引き速度よりも高いまたは低い実際のバッチ充填速度244は、それに対応してガラス溶融室112および清澄槽138中の溶融ガラスの量を増加するまたは減少するので、上記の関係は明らかである。したがって、適当な時間に亘って実際のバッチ充填速度244を上げまたは下げ、次に実際のバッチ充填速度244を溶融ガラス引き速度に一致するよう戻すことにより、溶融ガラス124のレベルを上方または下方に調整できる。
【0018】
ガラス溶融室112中の圧力および温度変化のような、溶融ガラス124のレベルに影響を与え得る、バッチ充填速度制御により補正されない他の障害が存在し得ることが留意される。したがって、予定バッチ充填速度246を調整して溶融ガラス124の安定レベルを達成することが好都合かもしれない。図2を参照すると、レベルコントローラ128を使用して、溶融ガラス124の観察されたレベル252と予定レベル254との間の差に基づいてどのように予定バッチ充填速度246が調整されるべきかを特定することができる。第2加算器256は、溶融ガラス124の観察されたレベル252および予定レベル254の両方を受け取り、それらの差を特定する。次に、この差はレベルコントローラ128に送られ、予定バッチ充填速度246が調整される。このカスケードコントロール構成は、内側制御ループにおけるバッチ充填速度補正および外側制御ループにおける溶融ガラスのレベル補正の両方を有する。ある例示的な実施の形態において、溶融ガラス124の観察されたレベル252と予定レベル254との間の差をゼロまたはゼロ近くにする任意の閉ループ制御が、レベルコントローラ128により使用されてもよい。例示的な閉ループ制御技術は、PI制御、PID制御等を含む。簡単さと性能のバランスを取る例示的な閉ループ制御技術は、PI制御である。
【0019】
以下の例示的な実施の形態において、バッチ充填速度コントローラ134およびレベルコントローラ128のためのPI制御は、閉ループ安定性の保証に有用な内部モデルアプローチの変化に基づいてPIゲイン(すなわち比例ゲインおよび積分ゲイン)を選択することにより設計される。変化は、閉ループ安定性と障害拒絶との間のトレードオフを試行し釣り合わせるための充填速度変化についての情報を含む。
【0020】
ある例示的な実施の形態において、バッチ充填速度コントローラ134(すなわち内部制御ループ)についてのPIゲインは、充填速度変化(すなわち変動d)を考慮することにより特定される。コントローラ設計は、特に、速度コマンド250から実際のバッチ充填速度244への処理ゲイン(k)、実際のバッチ充填速度反応の時定数(τ)、および速度コマンド250と実際のバッチ充填速度244との間の遅延時間(θ)を使用して、処理のモデルに基づいて行ってもよい。これらの値は、履歴データに基づく処理から、または例えば工程テストから特定できる。コントローラ設計はまた、変動の周波数特性を使用する。変動dの所定の最高周波数(ω)は、処理データから得られるこれらの変動の周波数特性を調べることにより選択される。所望の量の変動減衰(a)も選択される。この値は、0<a<1の範囲で選択され、0はゼロパーセント減衰に対応し、1は100パーセントに対応する。比例ゲインkおよび積分ゲインkは、以下の式を使用して計算される:
【数2】

【0021】
ここで、Tは所望の閉ループ時定数である。
【0022】
所望の閉ループ時定数Tは、制御作用の積極性を示す値(因子)を選択することにより特定される。因子の数値は、1≦因子≦100の範囲から選択でき、1の値は積極的変調と考えられ100は保守的変調と考えられる。積極的変調は通常、より良い変動拒絶を提供するが、閉ループ安定余裕が減少し実際のバッチ充填速度計算を誤る可能性が増大する。保守的変調は、反対の影響を有する;したがって、変調選択においてトレードオフがある。ある実施例において、因子は10の値を有する。因子の値が選択されると、所望の閉ループ時定数Tが以下の論理命令文を使用して選択される:
【数3】

【0023】
ここで、r=1−aである。ある実施例において、変動拒絶を閉ループ安定性とバランスを取るために、変動減衰aは0.9であり、rは0.1である。
【0024】
別の例示的な実施の形態において、レベルコントローラ128(すなわち外側制御ループ)についてのPIゲインは、内部制御ループバンド幅および式(1)で与えられるレベル応答のモデル、特に、比例定数(または処理ゲイン)kに基づいて特定される。内部制御ループバンド幅は、予定バッチ充填速度246から評価されたバッチ充填速度242までの伝達関数(B)のバンド幅である。これは、周波数(rad/s)として定められ、伝達関数Bは直流値以下の−3dBである。レベルコントローラ128の比例ゲイン(kpo)は、最初に外部制御ループバンド幅を内部制御ループバンド幅よりも5から10倍小さく設定するよう選択される。これは以下の式を使用して計算される:
【数4】

【0025】
ここで、χは定数である。χ=10の場合、積極的動作に対して安定性を強調するが、χ=5の選択はより積極的な外部ループ制御を提供する。
【0026】
レベルコントローラ128の積分ゲイン(kio)は、閉ループ振動を避けるように設計され、以下の式を使用して計算される:
【数5】

【0027】
レベルコントローラ128の積分ゲインkioは、概して、外部ループバンド幅を増加するであろう。外側ループバンド幅は、数的に計算でき、生じる値が内部ループバンド幅に関連して大きすぎると特定される場合、パラメータχを増加させてゲインkpoおよびkioを再計算できる。ある実施例において、外側ループバンド幅は、以下の場合に上記で選択される値に近い:
【数6】

【0028】
さらに、設計パラメータr、χまたは因子を適切に調整することにより、オンラインで処理変調を行うことができる。パラメータrおよびχの上記の値が使用されると、バッチ充填速度コントローラ134およびレベルコントローラ128についてのPIゲインが選択でき、因子の値を単純に選択することにより変調できる。
【0029】
バッチ充填速度の閉ループ制御を実施するために、リアルタイムバッチ充填速度情報がフィードバックに必要である。実際のバッチ充填速度244は、ガラス溶融室112に入るバッチ材料114の速度を直接測定する任意のセンサにより測定できる。あるいは、ガラス溶融室112に入る実際のバッチ充填速度244は、時間に対する箱中の損失(loss-in-bin)重量に対応するはずである;したがって、バッチ充填速度は、時間に対する所定量のバッチ材料114における特性変化により評価できる。特性変化は、所定量のバッチ材料114における重量、質量、体積、レベル、密度等の変化を含んでもよい。
【0030】
ある例示的な実施の形態において、評価されたバッチ充填速度242は、図3に示されるようにアルゴリズムによって特定される。工程360において、重量、質量、体積、レベル、密度、または他の特性のような、所定量のバッチ材料の特性を受け取ることができる。ある実施例において、1つ以上のバッチ材料センサ118は、各収容箱の重量を測定するよう構成される1つ以上のロードセル119を含んでもよく、この重量は適切な速度で(例えば1秒)サンプリングされてもよい。箱重量データをフィルタリングし、工程364の前に工程362において高周波ノイズを除去してもよい、または、フィルタリングせずに直接工程364に送ってもよい。工程364において、箱重量の変化の速度は、任意の数値微分技術により計算できる。工程364において計算される重量変化の速度は、評価されたバッチ充填速度242として直接使用されてもよく、または工程368において再度フィルタリングされてもよい。バッチ充填速度評価は箱重量損失に基づくので、バッチ材料114が収容箱116から除去される一方でバッチ材料114が収容箱116に同時に入れられない場合に、最も正確なバッチ充填速度評価が得られるであろう。この状態において、生じる重量変化の速度は、マイナスとなり、バッチ材料114が収容箱116から除去される際の速度に対応するであろう。データの生じる結果がマイナスであることは、収容箱116からガラス溶融室112に入る評価されたバッチ充填速度242に対応する。1つ以上の収容箱がある場合、各箱重量から計算されるバッチ充填速度の合計が総評価バッチ充填速度である。
【0031】
箱重量は、急激な変動からの評価中にシフトし得る可能性がある。例えば、追加のバッチ材料114が、箱重量変化が計算されるのと同時に加えられてもよい。この場合、重量変化はプラスでもよく、または、概して除去の速度に対応しなくてもよい。この状況下で、生じるバッチ充填速度評価は、不正確になり、フィードバック制御について反生産的となり得る。したがって、代わりに、所定時間に亘って重量変化を特定する場合に追加のバッチ材料について工程366において補正することが良いかもしれない。急激な変動からの箱重量シフトの補正は、様々の方法を使用して達成できる。例えば、バッチ充填速度を評価する時間中の追加のバッチ材料114の添加は、追加のバッチ材料の重量を減算することより補正できる。
【0032】
別の実施例において、バッチ充填速度は、重量変化の履歴データで追加のバッチ材料を実質的にマスクすることにより補正できる。例えば、図4は、収容箱116に追加のバッチ材料114を添加する事象を検出する実施例を提供する。図4において、左のY軸470は、ポンドの単位で重量を示す;右のY軸472は、インチの単位で収容箱116中のバッチ材料114のレベルを示す;X軸474は、秒の単位で時間を示す。第一の曲線476は、追加のバッチ材料の添加中における重量の大幅な増加を示す箱重量データである。重量増加は、第二の曲線478中にスパイクを生じ、これは箱重量変化偏差である。このスパイクが予定閾値を超える場合、第三の曲線480として示される警告を誘発する。履歴データの平均に基づくバッチ充填速度の値を使用して、警告の間中(通常は5分間)箱中の損失重量データをマスクしてもよい。この平均は、図4に示されるように警告が誘発される時間からのオフセットである所定長さのデータの平均を取ることにより計算される。例えば、1秒間のサンプル時間、15サンプルのオフセット482、20サンプルの平均オフセット484、および50サンプルの平均長さ486を使用して、平均値は警告の85秒前に開始し警告の35秒前までのサンプルの平均に等しい。したがって、バッチ充填速度の計算は、多数のサンプルによりオフセット482に平均オフセット484を足したものに等しく遅延されるはずである。この遅延は、箱重量シフトを予想するのに必要であり、通常は処理時定数と比較して非常に短い。
【0033】
図5を参照すると、ガラス溶融室112に入るバッチ材料114のバッチ充填速度を評価する例示的な実施の形態が示される。
【0034】
この方法は、毎T秒ごとにサンプリングされた箱重量データで開始する。このデータは、サンプリングの前または後にフィルタリングしてもよい。サンプリングの瞬間kT、ここでk=0、1、2、…、における箱重量データは、BW(k)として示される。サンプリングの瞬間における重量変化ΔBW(k)は、工程502において以下の式により与えられる:
【数7】

【0035】
offset+kavg_offsetの数のサンプルにより遅延される、重量変化ΔBWavg(k)の移動平均が、図4に示されるようにkavg_lenの数のサンプル(平均長さ486)をバッファリングすることにより計算される。この計算は、工程504において以下の式を使用する:
【数8】

【0036】
ここで、ΔBWmodfilt(k)は、工程514において等式(14)により計算される、フィルタリングされ修正された重量変化である。等式(10)は、履歴データを使用することにより、またはフィルタリングされ修正された重量変化ΔBWmodfilt(k)についてゼロを使用することにより初期化できる。koffset値は、十分なサンプルについて箱重量シフトが検出されるように設定される。図4に示されるように、kavg_offsetは、いつ加算平均を開始するかを特定し、kavg_lenは、平均化されるサンプルの数を特定する。これらのパラメータの例示的な値は、koffset=15、kavg_offset=20、およびkavg_offset=50である。
【0037】
工程506は、以下の式により与えられる重量変化偏差を比較することにより、各サンプル点において、追加のバッチ材料114の添加のような、任意の急激な箱重量シフトを検出する:
【数9】

【0038】
ここで、ΔBWthresholdは一定の閾値である。閾値は、急激な箱重量シフト中の重量変化偏差を定量化するために処理データを調べることにより特定できる。ある実施例において、閾値は0.2である
等式(11)の条件付き関係が誤っている(FALSE)場合、工程508において以下の式を使用して計算されるように、フィルタリングされていない修正された重量変化ΔBWmod(k)がkoffsetにより遅延される重量変化に等しく設定される:
【数10】

【0039】
等式(11)のこの条件付き関係が正しい(TRUE)場合、この方法はタイマーにより設定される所定の時間FALSEからTRUEへの移行する工程510に進む。移行の時間は、タイマーにより設定される警告時間と称され、例えば、5分間の長さでもよい。
【0040】
工程510においてタイマーにより設定される警告時間中、フィルタリングされない修正された重量変化ΔBWmod(k)が工程512において以下の式を使用して計算される:
【数11】

【0041】
ここで、重量変化ΔBWavg(k)の平均はサンプルkoffsetにより遅延される。
【0042】
工程514において低域通過フィルタを使用して、フィルタリングされない修正された重量変化ΔBWmod(k)を以下の離散時間型フィルタを使用してフィルタリングする:
【数12】

【0043】
パラメータεは、フィルタバンド幅を設定し、α1およびα2は、周波数特性の形状を設定する。ある実施例において、数値は、εが200、α1が2、およびα2が1である。フィルタは、以下の式を使用して、時間k=0において初期化できる:
【数13】

【0044】
サンプリングの瞬間kにおいて工程514でフィルタリングされた修正重量変化ΔBWmod(k)を工程504に送り、次のサンプリングの瞬間k+1において式(10)を使用して重量変化ΔBWavg(k+l)の平均を計算できる。
【0045】
最終的に、lbs/時間の単位で、サンプリングの瞬間k(FR(k))における評価されたバッチ充填速度242が、工程516において以下の式を使用して計算される:
【数14】

【0046】
例示的な方法は、実際のバッチ充填速度244に、所望に低い標準偏差を提供するかもしれない。ある実施例において、標準偏差は、時間に対して収容箱116内のバッチの重量に関する実際のバッチ充填速度の相対的な変化として測定できる。例えば、実際のバッチ充填速度244の相対標準偏差は、収容箱116内のバッチ材料の重量の2.32%未満でもよい。別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の相対標準偏差は、収容箱内のバッチ材料の重量の約1.94%未満でもよい。さらに別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の相対標準偏差は、収容箱内のバッチ材料の重量の約1.67%未満、例えば収容箱内のバッチ材料の重量の約1.61%でもよい。ここに記載される例示的な方法は、収容箱116内の様々の量のバッチ材料を用いて幅広い処理で使用できる。例えば、収容箱が1800ポンド(816.5kg)のバッチ材料を含む場合、実際のバッチ充填速度244の標準偏差は41.8lbs/時間(18.96kg/時間)未満でもよい。別の実施例において、バッチ充填速度244の標準偏差は約35lbs/時間(15.88kg/時間)未満である。さらに別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の標準偏差は、約30lbs/時間(13.61kg/時間)未満、例えば28.9lbs/時間(13.11kg/時間)である。
【0047】
さらにまたは代わりに、例示的な方法は、溶融ガラス124のレベルに所望に低い標準偏差を提供してもよい。ある実施例において、標準偏差は、溶融ガラスの平均レベルに関する溶融ガラスのレベルにおける相対的変化として測定できる。例えば、溶融ガラス124のレベルについての相対標準偏差は、溶融ガラスの平均レベルの0.16%未満でもよい。別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の相対標準偏差は、溶融ガラスの平均レベルの約0.12%未満である。さらに別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の相対標準偏差は、溶融ガラスの平均レベルの約0.058%未満、例えば溶融ガラスの平均レベルの約0.036%である。ここに記載される例示的な方法は、溶融ガラスの様々の平均レベルを用いて幅広い処理で使用できる。例えば、溶融ガラスの平均レベルがガラス溶融室112内で33.5インチ(約0.85m)の場合、溶融ガラス124のレベルの標準偏差は、0.54インチ(1.372cm)未満でもよい。別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の標準偏差は約0.04インチ(約0.1cm)未満でもよい。さらに別の実施例において、実際のバッチ充填速度244の標準偏差は、約0.02インチ(約0.05cm)未満、例えば0.012インチ(約0.03cm)でもよい。
【0048】
別の例示的な実施の形態において、複数のバッチ供給装置および収容箱、したがって複数の評価されるおよび実際のバッチ充填速度が存在してもよく、充填速度制御は異なる構成で設定されてもよい。例えば、各バッチ供給装置に1つの、複数のバッチ充填速度コントローラを設計してもよく、予定バッチ充填速度は各バッチ充填速度コントローラの間に分けられる。各バッチ充填速度コントローラの設計は、対応するバッチ供給装置の速度コマンドに対する、評価されたバッチ充填速度の応答に基づかなければならない。あるいは、1つのバッチ充填速度コントローラは、総予定バッチ充填速度および総実際充填速度を使用して各バッチ供給装置について設計されてもよく、生じる速度コマンドは各バッチ充填速度コントローラの間に適切に分けられてもよい。この場合、コントローラの設計は、速度コマンドに対する総実際充填速度の応答に基づかなければならない。
【0049】
本発明は、厳密な液体レベルおよび未加工バッチ充填速度制御を必要とし、未加工のバッチ充填速度の測定が実行可能でない、任意の処理に作用できる。厳密な液体レベルおよび未加工バッチ充填速度を提供することによって、装置により形成されるガラスシートの質を向上できる。さらに、ガラスレベルおよび充填速度の変動を減少することによって、ガラス溶融処理の熱、電気、および組成の態様との逆相互作用を減少し得る。したがって、より厳密な充填速度およびレベルの制御により、溶融安定性を改善し、溶融ガラスの均一性を改善し、適用されるパワー変動を減少することができる。さらに、ガラスレベル変動を減少することにより、著しいガラスレベル変動により溶融するガラス中に導入され得る異物を減少できる。さらに、充填速度変動を減少することにより、フローブリッジ(flowbridge)上の負荷を減少し得る。
【0050】
したがって、本発明は、以下の非制限的な態様および/または実施の形態を含む:
C1.ガラス材料を作製する方法であって、ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価する工程および予定バッチ充填速度と評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいて実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む、ガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む方法。
【0051】
C2.C1の方法であって、実際のバッチ充填速度を制御する工程が、閉ループ制御を使用して、実際のバッチ充填速度を予定バッチ充填速度に近付ける工程を含む方法。
【0052】
C3.C1またはC2の方法であって、予定バッチ充填速度が、溶融ガラスの予定レベルとガラス溶融室内の溶融ガラスの観察されたレベルとの間の差に基づく方法。
【0053】
C4.C1からC3のいずれか1つの方法であって、実際のバッチ充填速度を制御する工程が、閉ループ制御を使用して、溶融ガラスの実際のレベルを溶融ガラスの予定レベルに近付ける工程を含む方法。
【0054】
C5.C1からC4いずれか1つの方法であって、評価する工程が、時間に対する所定量のバッチ材料の特性変化を特定する工程を含む方法。
【0055】
C6.C5の方法であって、特性変化が重量変化を含む方法。
【0056】
C7.C1からC6のいずれか1つの方法であって、評価する工程が、数値微分技術を使用して重量変化を計算する工程を含む方法。
【0057】
C8.C1からC6のいずれか1つの方法であって、評価する工程が、所定量のバッチ材料の重量に対応するデータを予めフィルタリングする工程を含む方法。
【0058】
C9.C1からC6のいずれか1つの方法であって、さらに以下の工程を含む方法:
所定時間に亘って所定量のバッチ材料に追加のバッチ材料を加える工程;および
所定時間に亘って重量変化を特定する際に追加のバッチ材料を補正する工程。
【0059】
C10.C9の方法であって、補正する工程が、重量変化の履歴データにより追加のバッチ材料を実質的にマスクする工程を含む方法。
【0060】
C11.C10の方法であって、マスクする工程が以下の式により誘発される方法:
【数15】

【0061】
ここで、ΔBWthresholdは定数であり、ΔBW(k)はサンプリングの瞬間のバッチ重量変化であり、kはサンプリングの瞬間であり、ΔBWavg(k)はバッチ重量変化の移動平均である。
【0062】
C12.C9、C10またはC11の方法であって、補正の工程が追加のバッチ材料の重量を減算する工程を含む方法。
【0063】
C13.C9からC12のいずれか1つの方法であって、さらに所定時間に亘って重量変化に対応するデータを後にフィルタリングする工程を含む方法。
【0064】
C14.C1からC5のいずれか1つの方法であって、さらに以下の工程を含む方法:
所定時間に亘って所定量のバッチ材料に追加のバッチ材料を加える工程;および
所定時間に亘って特性変化を特定する際に追加のバッチ材料を補正する工程。
【0065】
C15.C1からC14のいずれか1つの方法であって、実際のバッチ充填速度の標準偏差が約35lbs/時間(15.88kg/時間)未満である方法。
【0066】
C16.ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを制御する方法であって:
ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを観察し;
溶融ガラスの予定レベルと溶融ガラスの観察されたレベルとの間の差に基づいてガラス溶融室について予定バッチ充填速度を計算し;
時間に対する所定量のバッチ材料における特性変化を特定することによりガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価し;および
予定バッチ充填速度と評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいてガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する、
各工程を含む方法。
【0067】
C17.C16の方法であって、特性変化が、重量変化を含む方法。
【0068】
C18.C16またはC17の方法であって、さらに以下の工程を含む方法:
所定時間に亘って所定量のバッチ材料に追加のバッチ材料を加える工程;および
所定時間に亘って特性変化を特定する際に追加のバッチ材料を補正する工程。
【0069】
C19.C16からC18のいずれか1つの方法であって、溶融ガラスのレベルの標準偏差が約0.04インチ(約0.1cm)未満である方法。
【0070】
C20.以下を含むガラス溶融室:
ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを測定するよう構成されたレベルセンサ;
溶融ガラスの予定レベルとレベルセンサにより観察された溶融ガラスのレベルとの間の差に基づいて、ガラス溶融室について予定バッチ充填速度を計算するよう構成された、レベルセンサに動作可能に連結されたレベルコントローラ;
所定量のバッチ材料の特性を測定するよう構成されたバッチ材料センサ;
バッチ材料センサからの情報を受け取り、ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価するよう構成された、バッチ材料センサに動作可能に連結された評価器;
レベルコントローラからの予定バッチ充填速度と評価器からの評価されたバッチ充填速度との間の差異に基づいて速度コマンドを計算するよう構成されたバッチ充填速度コントローラ;および
バッチ充填速度コントローラからの速度コマンドに対応して実際のバッチ材料充填速度でバッチ材料によりガラス溶融室を充填するよう構成されたバッチ供給装置。
【0071】
C21.C20のガラス溶融室であって、レベルコントローラが閉ループ制御を含むよう構成されるガラス溶融室。
【0072】
C22.C20またはC21のガラス溶融室であって、レベルコントローラが、溶融ガラスの予定レベルとガラス溶融室内の溶融ガラスの観察されたレベルとの間の差に応答するよう構成されたガラス溶融室。
【0073】
C23.C20からC22のいずれか1つのガラス溶融室であって、バッチセンサが、バッチ材料の重量変化を測定するよう構成されたガラス溶融室。
【0074】
本発明の原理および範囲から逸脱せずに、本発明に様々の変更および変化を行うことが可能であることが当業者に明らかであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲で提供される本発明の変更および変化を対象とすることが意図される。
【符号の説明】
【0075】
110 ガラス材料を作製するための装置
112 ガラス溶融室
114 バッチ材料
116 収容箱
118 バッチ材料センサ
120 バッチ供給装置
122 コントローラ
124 溶融ガラス
126 レベルセンサ
128 レベルコントローラ
132 評価器
134 バッチ充填速度コントローラ
138 清澄槽
242 評価されたバッチ充填速度
244 実際のバッチ充填速度
246 予定バッチ充填速度
250 速度コマンド
252 観察されたレベル
254 予定レベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス材料を作製する方法であって、
ガラス溶融室に入るバッチ材料のバッチ充填速度を評価する工程および予定バッチ充填速度と前記評価されたバッチ充填速度との間の比較に基づいて実際のバッチ充填速度を制御する工程を含む、ガラス溶融室に入るバッチ材料の実際のバッチ充填速度を制御する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記実際のバッチ充填速度を制御する工程が、閉ループ制御を使用して、前記実際のバッチ充填速度を前記予定バッチ充填速度に近付ける工程を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記評価する工程が、時間に対する所定量のバッチ材料の重量変化を特定する工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記評価する工程が、数値微分技術を使用して重量変化を計算する工程を含むことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記評価する工程が、前記所定量のバッチ材料の重量に対応するデータを予めフィルタリングする工程を含むことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の方法。
【請求項6】
所定時間に亘って前記所定量のバッチ材料に追加のバッチ材料を加える工程;および
重量変化の履歴データにより前記追加のバッチ材料を実質的にマスクすることによって、所定時間に亘って前記重量変化を特定する際に前記追加のバッチ材料を補正する工程、
をさらに含むことを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記マスクする工程が、以下の式により誘発され、
【数1】

ここで、ΔBWthresholdは定数であり、ΔBW(k)はサンプリングの瞬間のバッチ重量変化であり、kはサンプルリングの瞬間であり、ΔBWavg(k)はバッチ重量変化の移動平均である、ことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
所定時間に亘って前記重量変化に対応するデータを後にフィルタリングする工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の方法。
【請求項9】
ガラス溶融室内の溶融ガラスのレベルを測定するよう構成されたレベルセンサ;
前記溶融ガラスの予定レベルと前記レベルセンサにより観察された前記溶融ガラスのレベルとの間の差に基づいて、前記ガラス溶融室について予定バッチ充填速度を計算するよう構成された、レベルセンサに動作可能に連結されたレベルコントローラ;
所定量のバッチ材料の特性を測定するよう構成されたバッチ材料センサ;
前記バッチ材料センサからの情報を受け取り、前記ガラス溶融室に入る前記バッチ材料のバッチ充填速度を評価するよう構成された、前記バッチ材料センサに動作可能に連結された評価器;
前記レベルコントローラからの予定バッチ充填速度と前記評価器からの評価されたバッチ充填速度との間の差に基づいて速度コマンドを計算するよう構成されたバッチ充填速度コントローラ;および
前記バッチ充填速度コントローラからの速度コマンドに対応して実際のバッチ材料充填速度でバッチ材料により前記ガラス溶融室を充填するよう構成されたバッチ供給装置、
を含むことを特徴とするガラス溶融室。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−32166(P2011−32166A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−170213(P2010−170213)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【復代理人】
【識別番号】100116540
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 香
【復代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
【Fターム(参考)】