キッチン用小物ラック
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、キッチン用小物ラックに関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けることができ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この出願の出願人により、この出願と同日付で棚部材の取付け構造が特許出願されている。この棚部材の取付け構造は、包丁、まな板などの調理用具や布巾などをより手近な位置に配置し、調理及び後片付け作業の便を図るために立案されたものであり、それら調理用具、布巾などを収納するラックなどの棚部材を、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取付け可能としている。
【０００３】図３に例示したように、前記棚部材の取付け構造では、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンター（３１）の後端（たとえばバックガード（３１ａ）など）とその上方に位置するカウンター部（３２）（たとえば出窓下部のカウンター部や、対面式キッチンキャビネットでは、本体後部の腰壁部上端に備えられたカウンター部など）との間に、その間隔に合わせてレール部材（３３）が納められ、このレール部材（３３）に、ラックなどの棚部材が、その後端部に備えた取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動可能とされる。
【０００４】レール部材（３３）は、具体的には、上部材（３４）、下部材（３５）、及びカバー部材（３６）の３つの部材からなり、この内、上部材（３４）は、カウンター部（３２）の裏面に当接可能とされた突合せ面部（３４ａ）と、この突合せ面部（３４ａ）の一辺部より下方に向かう固定部（３４ｂ）、そしてこの固定部（３４ｂ）の接続する一辺部と対向側の突合せ面部（３４ｂ）の一辺部から下方に向かい、固定部（３４ｂ）に対向する前垂れ部（３４ｃ）とを有する。この上部材（３４）において前垂れ部（３４ｃ）の下端位置は、固定部（３４ｂ）の下端位置よりも上方としている。
【０００５】下部材（３５）には、本体部（３５ａ）の表面に係止部（３５ｂ）が上向きに、しかも本体部（３５ａ）に対向して配設されている。この係止部（３５ｂ）は、その材質、形状などに由来する弾性を有しており、この弾性に基づく弾性力は、本体部（３５ａ）に向かう方向に作用する。カバー部材（３６）は、断面コ字型形状の本体部（３６ａ）を有し、この本体部（３６ａ）には、上端縁辺部に立上り部（３６ｂ）が立設されている。また、本体部（３６ａ）には、裏面側に、下部材（３５）の係止部（３５ｂ）により係止可能とされた被係止部（３６ｃ）が、下向きに、しかも本体部（３６ａ）に対向して配設されている。
【０００６】上部材（３４）は、その突合せ面部（３４ａ）をカウンター部（３２）の裏面に当接させるとともに、固定部（３４ｂ）を、カウンター（３１）とカウンター部（３２）との間に位置する住宅内壁部や対面式キッチンキャビネットの腰壁部などの固定面部（３７）に当接させ、固定部（３４ｂ）においてビス（３８）をねじ込むなどすることにより固定される。下部材（３５）は、下端をカウンター（３１）の後端（バックガード（３１ａ）など）上に配置し、本体部（３５ａ）を前記固定面部（３７）に当接させ、ビス（３８）をねじ込むなどすることにより固定される。このような固定状態においてカバー部材（３６）が、下端をカウンター（３１）の後端（バックガード（３１ａ）など）上に配置し、被係止部（３６ｃ）を下部材（３５）の係止部（３５ｂ）と本体部（３５ａ）との間に差し込むことにより、係止部（３５ｂ）に生じる弾性力により被係止部（３６ｃ）が係止されて下部材（３５）に装着される。このとき、下部材（３５）は、完全に、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）により覆い隠され、その固定に用いられたビス（３８）なども覆い隠される。また、上部材（３４）を固定するビス（３８）などはカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）により覆い隠される。
【０００７】このようにして、レール部材（３３）が、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンター（３１）の後端とその上方に位置するカウンター部（３２）との間に配設される。しかも、以上から明らかなように、上部材（３４）はカウンター部（３２）に沿うように、また、下部材（３５）及びカバー部材（３６）はカウンター（３１）に沿うように固定されるため、レール部材（３３）の上下方向の寸法は、上部材（３４）及び下部材（３５）の取付け位置により調節され、レール部材（３３）は、カウンター（３１）とカウンター部（３２）との間にその間隔に合うように確実に納められる。しかも、レール部材（３３）の外観は、カバー部材（３６）の装着により美麗に仕上げられる。
【０００８】そして、このレール部材（３３）において、ラックなどの棚部材の前記した取付け部の係止は、具体的には、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）とカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）との間において行われる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】以上のこの出願の出願人が特許出願している棚部材の取付け構造は、ラックなどの棚部材をいかにしてキッチンキャビネット近くの手近な位置に取り付けるかについての技術手段を提案し、また、ラックなどの棚部材の基本構成についても提案しているが、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックの具体的な構成までは言及していない。
【００１０】そこで、この出願の発明は、この出願の出願人が提案する前記棚部材の取付け構造を踏まえつつ、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けることができ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックを提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、前記の課題を解決するものとして、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間にその間隔に合わせて納められたレール部材に、取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材の長さ方向にスライド移動可能とされたキッチン用小物ラックであって、キッチン用小物ラックは、前記取付け部と、本体枠と、小物載置棚とを有し、取付け部は本体枠の後端部に配設され、本体枠は、前枠部、後枠部、及び左右の側枠部からなり、後枠部は前枠部より低い位置に配置され、小物載置棚は、平面状の小物載置部と、この小物載置部の前端に立設された前壁部とを有し、この小物載置棚は、前壁部の上端において本体枠の前枠部に、小物載置部の後端において本体枠の後枠部に取外し可能に係止されることを特徴とするキッチン用小物ラック（請求項１）を提供する。
【００１２】またこの出願の発明は、側枠部は、後枠部の上方において前枠部に向かって折曲していること（請求項２）、小物載置棚の小物載置部に、その表裏を貫通する水抜き孔が複数形成されていること（請求項３）、本体枠の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出し、後端においてレール部材に当接してキッチン用小物ラックを下方より支持する支持部が配設されていること（請求項４）をそれぞれ好ましい態様として提供する。
【００１３】以下、図面に沿ってこの出願の発明のキッチン用小物ラックについてさらに詳しく説明する。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞は、各々、この出願の発明のキッチン用小物ラックの一実施形態を示した平面図、正面図、側面図である。
【００１５】たとえばこの図１＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞に示したように、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、図３に例示されるレール部材（３３）に、前記の通りに取外し可能に係止され、また、キッチン用小物ラック（１）のレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動可能とする取付け部（２）と、本体枠（３）と、小物載置棚（４）とを有している。この内、取付け部（２）は、本体枠（３）の後端部に配設されている。この配設は、たとえば、本体枠（３）の後端部において左右に、取付け部支持部（５）を後方に向けて配設し、この取付け部支持部（５）に取付け部（２）をビス（６）をねじ込むなどすることにより実現可能である。
【００１６】本体枠（３）は、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び左右の側枠部（３ｃ）からなる。これら前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）は、いずれも、金属、樹脂、若しくはこれらを複合した各種材料より形成可能であり、本体枠（３）は、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）が一体となった一体物として、さらには、前記の取付け部支持部（５）をも一体とした一体物として形成可能である。また、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）には、キッチン用小物ラック（１）の設置場所を考慮し、耐食性、抗菌性などを備えておくことも可能である。このような本体枠（３）において、後枠部（３ｂ）は、図１＜ｃ＞に示したように、前枠部（３ａ）より低い位置に配置されている。
【００１７】小物載置棚（４）は、平面状の小物載置部（４ａ）と、この小物載置部（４ａ）の前端に立設された前壁部（４ｂ）とを有している。このため、小物載置棚（４）は、断面略Ｌ字型の形状となっており、小物載置棚（４）は、図１＜ｃ＞に示したように、前壁部（４ｂ）の上端において本体枠（３）の前枠部（３ａ）に、小物載置部（４ａ）の後端において本体枠（３）の後枠部（３ｂ）に係止可能となっている。この係止は、たとえば、前壁部（４ｂ）の上端及び小物載置部（４ａ）の後端を、それぞれ前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）の外形形状に対応するように、折曲などにより下方に向かう係止部（７）を配設することにより実現可能である。このような小物載置棚（４）の係止は、取外し可能とされている。小物載置棚（４）は、また、本体枠（３）と同様に、金属、樹脂、若しくはこれらを複合した各種材料より形成可能であり、小物載置部（４ａ）と前壁部（４ｂ）とが一体となった一体物として形成可能である。さらに、キッチン用小物ラック（１）の設置場所を考慮し、耐食性、抗菌性などを備えておくことも可能である。
【００１８】たとえば以上の構成を有するこの出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、取付け部（２）を備えていることから、前記の通り、図３に例示したレール部材（３３）に取付け可能であり、より手近な位置への取付けが可能となっていることは勿論、さらに、簡便な構成により調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物を収納及び取出し可能とするキッチン用小物ラックを実現している。スパイス類や調味料などの小物は、小物載置棚（４）の平面状の小物載置部（４ａ）上に載置して収納し、また、取り出すことができる。その収納及び取出しは容易となってもいる。また、小物載置棚（４）は前壁部（４ｂ）を有することから、収納したスパイス類や調味料などの小物は、前倒れしてキッチンキャビネット側に落下するのが防止される。しかも、前壁部（４ｂ）は、調理時のスパイス類や調味料などの小物の使用にともなってしばしば起こる液だれや粉の飛散などを防止し、小物載置棚（４）内に受け止め、キッチンキャビネット上面部の図３に例示したカウンター（３１）の汚れを防止するのに有効となってもいる。液だれや粉の飛散などは、小物をキッチン用小物ラック（１）より前方に取り出すことに起因して、キッチン用小物ラック（１）の側方及び後方よりは前方において発生しやすくなっている。しかも、小物載置棚（４）は、前記の通り、取外し可能とされているため、液だれ、粉落ち、埃の堆積などにより汚れが生じた時には、本体枠（３）から取外し、水洗いすることができる。水洗い時並びに水洗い後の水切りを容易とするために、小物載置棚（４）には、図１＜ａ＞に示したように、小物載置部（４ａ）にその表裏を貫通する水抜き孔（８）を複数形成することが効果的である。
【００１９】なお、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）においては、収納するスパイス類や調味料などの小物の横倒れを防止するために、図１＜ｃ＞に示したように、本体枠（３）の側枠部（３ｃ）を後枠部（３ｂ）の上方において前枠部（３ａ）に向けて折曲することができる。これによって、側枠部（３ｃ）は、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）の側縁において小物載置部（４ａ）の上方に位置することとなり、小物載置部（４ａ）上に載置されて収納されるスパイス類や調味料などの小物が横倒れして落下するのを防止することができる。キッチン用小物ラック（１）に収納する小物の後方への落下は、キッチン用小物ラック（１）の取付け状態を例示した図２に示したように、キッチン用小物ラック（１）の後方にはカウンター部（３２）が存在することから、カウンター部（３２）により防止され、キッチン用小物ラック（１）に小物の後方落下の考慮は特に必要とされない。一方、小物の後方落下が懸念される場合には、左右の側枠部（３ｃ）の上端部間に別の枠部などを横架するなどの対応を採ることは勿論可能である。
【００２０】そして、図２に例示したように、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、本体枠（３）の後端部に配設された取付け部（２）が、前記の通り、レール部材（３３）に、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）とカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）との間において係止されることにより、取り付けられる。取付け部（２）の係止構造は特に限定されないが、たとえば、図１＜ｃ＞にも示したように、取付け部（２）に、平面状の本体部（２ａ）と、その上端に本体枠（３）側に向かって前方に突設された前方突出部（２ｂ）と、本体部（２ａ）の下端に後方に突設された後方突出部（２ｃ）とを備えることができる。このような取付け部（２）においては、キッチン用小物ラック（１）の取付け時に、前方突出部（２ｂ）を含め、本体部（２ａ）の上端部を、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に形成された空隙部（３９）に挿入し、次いで本体部（２ａ）の下端とともに後方突出部（２ｃ）をカバー部材（３６）の本体部（３６ａ）の上端上に配置した後、後方突出部（２ｃ）の先端をカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）の表面に当接させ、かつ前方突出部（２ｂ）を前垂れ部（３４ｃ）の裏面に当接させる。これによって、取付け部（２）は、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に挟持され、係止される。この取付け部（２）の係止により、キッチン用小物ラック（１）は、レール部材（３３）に取り付けられ、固定される。キッチン用小物ラック（１）を取り外す際には、上記と逆の手順で操作すればよい。また、キッチン用小物ラック（１）をレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動させる（レール部材（３３）は、一般に、横長の部材であり、その長さは、キッチン用小物ラック（１）の横幅よりも長くなっている）場合には、本体部（２ａ）の上端部を、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に形成された空隙部（３９）に挿入したのみ状態とすれば、キッチン用小物ラック（１）のスライド移動は容易に実現される。
【００２１】なお、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）においては、レール部材（３３）への取付け状態を安定に保持するために、本体枠（３）の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出する支持部（９）を配設することができる。この支持部（９）は、図２に示したように、その後端が、キッチン用小物ラック（１）の取付け状態においてレール部材（３３）に当接し、キッチン用小物ラック（１）を下方より支持する。これにより、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）上にスパイス類や調味料などの小物が載置、収納され、それらの重量が取付け部（２）に作用しても、キッチン用小物ラック（１）全体が前方に倒れ込むのが防止される。キッチン用小物ラック（１）は、安定した取付け状態を保持することができ、収納するスパイス類や調味料などの小物の安定した収納を実現可能とする。
【００２２】レール部材（３３）における支持部（９）の後端の当接部位は特に制限されないが、レール部材（３３）の構成に対応すると、図２に示したように、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）が一般的である。ただ、支持部（９）の後端の当接により、本体部（３６ａ）には押圧力が作用し、しかも本体部（３６ａ）は断面コ字型形状を有するため、本体部（３６ａ）への強度の確保、若しくは補強などは考慮することが好ましい。たとえば、図２に示したように、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）に下部材（３５）の固定部（３５ａ）が当接し、重合するように、下部材（３５）に凸部（３５ｃ）を設け、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）を補強することが考え得る。
【００２３】支持部（９）についても、キッチン用小物ラック（１）の十分な支持を可能とするように、つまりカバー部材（３６）の本体部（３６ａ）において強度が十分確保された部位に当接するように、たとえば、下方に向かう連結部（１０）に支持部（９）を続することができる。この連結部（１０）は、たとえば、左右の側枠部（３ｃ）の延長部として形成することが可能である。さらに、支持部（９）には、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）に当接する後端に、当接により、また、押圧力の負荷にともなって本体部（３６ａ）の表面が損傷しないように、樹脂、ゴム等の弾力性を有する材質からなる保護カバー（１１）を装着することもできる。
【００２４】このような利便性にも優れたキッチン用小物ラック（１）は、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）に前記の通りの水抜き孔（８）が形成されている場合には、洗浄後の食器類の収納ラックとして使用することもでき（この場合、キッチン用小物ラック（１）は、キッチンキャビネットのシンク近くに取り付けることが好ましい）、また、小物載置棚（４）を取り外した状態では、本体枠（３）を布巾掛けとして使用することもできる。その用途範囲は、使用者の意思により可変自在である。
【００２５】勿論、この出願の発明は、以上の実施形態によって限定されるものではない。キッチンキャビネットのカウンターやその後端上方に位置するカウンター部の構成及び構造、キッチン用小物ラックの大きさ、形状、また、これを構成する各種部材の材質などの細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【００２６】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発明によって、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けられ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞は、各々、この出願の発明のキッチン用小物ラックの一実施形態を示した平面図、正面図、側面図である。
【図２】この出願の発明のキッチン用小物ラックのレール部材への取付け状態を例示した要部断面図である。
【図３】この出願と同日付でこの出願人により特許出願された棚部材の取付け構造の要部を示した断面図である。
【符号の説明】
１ キッチン用小物ラック
２ 取付け部
２ａ 本体部
２ｂ 前方突出部
２ｃ 後方突出部
３ 本体枠
３ａ 前枠部
３ｂ 後枠部
３ｃ 側枠部
４ 小物載置棚
４ａ 小物載置部
４ｂ 前壁部
５ 取付け部支持部
６ ビス
７ 係止部
８ 水抜き孔
９ 支持部
１０ 連結部
１１ 保護カバー
３１ カウンター
３１ａ バックガード
３２ カウンター部
３３ レール部材
３４ 上部材
３４ａ 突合せ面部
３４ｂ 固定部
３４ｃ 前垂れ部
３５ 下部材
３５ａ 本体部
３５ｂ 係止部
３５ｃ 突出部
３６ カバー部材
３６ａ 本体部
３６ｂ 立上り部
３６ｃ 被係止部
３７ 固定面部
３８ ビス
３９ 空隙部
【０００１】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、キッチン用小物ラックに関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けることができ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この出願の出願人により、この出願と同日付で棚部材の取付け構造が特許出願されている。この棚部材の取付け構造は、包丁、まな板などの調理用具や布巾などをより手近な位置に配置し、調理及び後片付け作業の便を図るために立案されたものであり、それら調理用具、布巾などを収納するラックなどの棚部材を、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取付け可能としている。
【０００３】図３に例示したように、前記棚部材の取付け構造では、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンター（３１）の後端（たとえばバックガード（３１ａ）など）とその上方に位置するカウンター部（３２）（たとえば出窓下部のカウンター部や、対面式キッチンキャビネットでは、本体後部の腰壁部上端に備えられたカウンター部など）との間に、その間隔に合わせてレール部材（３３）が納められ、このレール部材（３３）に、ラックなどの棚部材が、その後端部に備えた取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動可能とされる。
【０００４】レール部材（３３）は、具体的には、上部材（３４）、下部材（３５）、及びカバー部材（３６）の３つの部材からなり、この内、上部材（３４）は、カウンター部（３２）の裏面に当接可能とされた突合せ面部（３４ａ）と、この突合せ面部（３４ａ）の一辺部より下方に向かう固定部（３４ｂ）、そしてこの固定部（３４ｂ）の接続する一辺部と対向側の突合せ面部（３４ｂ）の一辺部から下方に向かい、固定部（３４ｂ）に対向する前垂れ部（３４ｃ）とを有する。この上部材（３４）において前垂れ部（３４ｃ）の下端位置は、固定部（３４ｂ）の下端位置よりも上方としている。
【０００５】下部材（３５）には、本体部（３５ａ）の表面に係止部（３５ｂ）が上向きに、しかも本体部（３５ａ）に対向して配設されている。この係止部（３５ｂ）は、その材質、形状などに由来する弾性を有しており、この弾性に基づく弾性力は、本体部（３５ａ）に向かう方向に作用する。カバー部材（３６）は、断面コ字型形状の本体部（３６ａ）を有し、この本体部（３６ａ）には、上端縁辺部に立上り部（３６ｂ）が立設されている。また、本体部（３６ａ）には、裏面側に、下部材（３５）の係止部（３５ｂ）により係止可能とされた被係止部（３６ｃ）が、下向きに、しかも本体部（３６ａ）に対向して配設されている。
【０００６】上部材（３４）は、その突合せ面部（３４ａ）をカウンター部（３２）の裏面に当接させるとともに、固定部（３４ｂ）を、カウンター（３１）とカウンター部（３２）との間に位置する住宅内壁部や対面式キッチンキャビネットの腰壁部などの固定面部（３７）に当接させ、固定部（３４ｂ）においてビス（３８）をねじ込むなどすることにより固定される。下部材（３５）は、下端をカウンター（３１）の後端（バックガード（３１ａ）など）上に配置し、本体部（３５ａ）を前記固定面部（３７）に当接させ、ビス（３８）をねじ込むなどすることにより固定される。このような固定状態においてカバー部材（３６）が、下端をカウンター（３１）の後端（バックガード（３１ａ）など）上に配置し、被係止部（３６ｃ）を下部材（３５）の係止部（３５ｂ）と本体部（３５ａ）との間に差し込むことにより、係止部（３５ｂ）に生じる弾性力により被係止部（３６ｃ）が係止されて下部材（３５）に装着される。このとき、下部材（３５）は、完全に、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）により覆い隠され、その固定に用いられたビス（３８）なども覆い隠される。また、上部材（３４）を固定するビス（３８）などはカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）により覆い隠される。
【０００７】このようにして、レール部材（３３）が、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンター（３１）の後端とその上方に位置するカウンター部（３２）との間に配設される。しかも、以上から明らかなように、上部材（３４）はカウンター部（３２）に沿うように、また、下部材（３５）及びカバー部材（３６）はカウンター（３１）に沿うように固定されるため、レール部材（３３）の上下方向の寸法は、上部材（３４）及び下部材（３５）の取付け位置により調節され、レール部材（３３）は、カウンター（３１）とカウンター部（３２）との間にその間隔に合うように確実に納められる。しかも、レール部材（３３）の外観は、カバー部材（３６）の装着により美麗に仕上げられる。
【０００８】そして、このレール部材（３３）において、ラックなどの棚部材の前記した取付け部の係止は、具体的には、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）とカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）との間において行われる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】以上のこの出願の出願人が特許出願している棚部材の取付け構造は、ラックなどの棚部材をいかにしてキッチンキャビネット近くの手近な位置に取り付けるかについての技術手段を提案し、また、ラックなどの棚部材の基本構成についても提案しているが、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックの具体的な構成までは言及していない。
【００１０】そこで、この出願の発明は、この出願の出願人が提案する前記棚部材の取付け構造を踏まえつつ、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けることができ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックを提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、前記の課題を解決するものとして、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間にその間隔に合わせて納められたレール部材に、取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材の長さ方向にスライド移動可能とされたキッチン用小物ラックであって、キッチン用小物ラックは、前記取付け部と、本体枠と、小物載置棚とを有し、取付け部は本体枠の後端部に配設され、本体枠は、前枠部、後枠部、及び左右の側枠部からなり、後枠部は前枠部より低い位置に配置され、小物載置棚は、平面状の小物載置部と、この小物載置部の前端に立設された前壁部とを有し、この小物載置棚は、前壁部の上端において本体枠の前枠部に、小物載置部の後端において本体枠の後枠部に取外し可能に係止されることを特徴とするキッチン用小物ラック（請求項１）を提供する。
【００１２】またこの出願の発明は、側枠部は、後枠部の上方において前枠部に向かって折曲していること（請求項２）、小物載置棚の小物載置部に、その表裏を貫通する水抜き孔が複数形成されていること（請求項３）、本体枠の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出し、後端においてレール部材に当接してキッチン用小物ラックを下方より支持する支持部が配設されていること（請求項４）をそれぞれ好ましい態様として提供する。
【００１３】以下、図面に沿ってこの出願の発明のキッチン用小物ラックについてさらに詳しく説明する。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞は、各々、この出願の発明のキッチン用小物ラックの一実施形態を示した平面図、正面図、側面図である。
【００１５】たとえばこの図１＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞に示したように、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、図３に例示されるレール部材（３３）に、前記の通りに取外し可能に係止され、また、キッチン用小物ラック（１）のレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動可能とする取付け部（２）と、本体枠（３）と、小物載置棚（４）とを有している。この内、取付け部（２）は、本体枠（３）の後端部に配設されている。この配設は、たとえば、本体枠（３）の後端部において左右に、取付け部支持部（５）を後方に向けて配設し、この取付け部支持部（５）に取付け部（２）をビス（６）をねじ込むなどすることにより実現可能である。
【００１６】本体枠（３）は、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び左右の側枠部（３ｃ）からなる。これら前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）は、いずれも、金属、樹脂、若しくはこれらを複合した各種材料より形成可能であり、本体枠（３）は、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）が一体となった一体物として、さらには、前記の取付け部支持部（５）をも一体とした一体物として形成可能である。また、前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）、及び側枠部（３ｃ）には、キッチン用小物ラック（１）の設置場所を考慮し、耐食性、抗菌性などを備えておくことも可能である。このような本体枠（３）において、後枠部（３ｂ）は、図１＜ｃ＞に示したように、前枠部（３ａ）より低い位置に配置されている。
【００１７】小物載置棚（４）は、平面状の小物載置部（４ａ）と、この小物載置部（４ａ）の前端に立設された前壁部（４ｂ）とを有している。このため、小物載置棚（４）は、断面略Ｌ字型の形状となっており、小物載置棚（４）は、図１＜ｃ＞に示したように、前壁部（４ｂ）の上端において本体枠（３）の前枠部（３ａ）に、小物載置部（４ａ）の後端において本体枠（３）の後枠部（３ｂ）に係止可能となっている。この係止は、たとえば、前壁部（４ｂ）の上端及び小物載置部（４ａ）の後端を、それぞれ前枠部（３ａ）、後枠部（３ｂ）の外形形状に対応するように、折曲などにより下方に向かう係止部（７）を配設することにより実現可能である。このような小物載置棚（４）の係止は、取外し可能とされている。小物載置棚（４）は、また、本体枠（３）と同様に、金属、樹脂、若しくはこれらを複合した各種材料より形成可能であり、小物載置部（４ａ）と前壁部（４ｂ）とが一体となった一体物として形成可能である。さらに、キッチン用小物ラック（１）の設置場所を考慮し、耐食性、抗菌性などを備えておくことも可能である。
【００１８】たとえば以上の構成を有するこの出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、取付け部（２）を備えていることから、前記の通り、図３に例示したレール部材（３３）に取付け可能であり、より手近な位置への取付けが可能となっていることは勿論、さらに、簡便な構成により調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物を収納及び取出し可能とするキッチン用小物ラックを実現している。スパイス類や調味料などの小物は、小物載置棚（４）の平面状の小物載置部（４ａ）上に載置して収納し、また、取り出すことができる。その収納及び取出しは容易となってもいる。また、小物載置棚（４）は前壁部（４ｂ）を有することから、収納したスパイス類や調味料などの小物は、前倒れしてキッチンキャビネット側に落下するのが防止される。しかも、前壁部（４ｂ）は、調理時のスパイス類や調味料などの小物の使用にともなってしばしば起こる液だれや粉の飛散などを防止し、小物載置棚（４）内に受け止め、キッチンキャビネット上面部の図３に例示したカウンター（３１）の汚れを防止するのに有効となってもいる。液だれや粉の飛散などは、小物をキッチン用小物ラック（１）より前方に取り出すことに起因して、キッチン用小物ラック（１）の側方及び後方よりは前方において発生しやすくなっている。しかも、小物載置棚（４）は、前記の通り、取外し可能とされているため、液だれ、粉落ち、埃の堆積などにより汚れが生じた時には、本体枠（３）から取外し、水洗いすることができる。水洗い時並びに水洗い後の水切りを容易とするために、小物載置棚（４）には、図１＜ａ＞に示したように、小物載置部（４ａ）にその表裏を貫通する水抜き孔（８）を複数形成することが効果的である。
【００１９】なお、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）においては、収納するスパイス類や調味料などの小物の横倒れを防止するために、図１＜ｃ＞に示したように、本体枠（３）の側枠部（３ｃ）を後枠部（３ｂ）の上方において前枠部（３ａ）に向けて折曲することができる。これによって、側枠部（３ｃ）は、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）の側縁において小物載置部（４ａ）の上方に位置することとなり、小物載置部（４ａ）上に載置されて収納されるスパイス類や調味料などの小物が横倒れして落下するのを防止することができる。キッチン用小物ラック（１）に収納する小物の後方への落下は、キッチン用小物ラック（１）の取付け状態を例示した図２に示したように、キッチン用小物ラック（１）の後方にはカウンター部（３２）が存在することから、カウンター部（３２）により防止され、キッチン用小物ラック（１）に小物の後方落下の考慮は特に必要とされない。一方、小物の後方落下が懸念される場合には、左右の側枠部（３ｃ）の上端部間に別の枠部などを横架するなどの対応を採ることは勿論可能である。
【００２０】そして、図２に例示したように、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）は、本体枠（３）の後端部に配設された取付け部（２）が、前記の通り、レール部材（３３）に、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）とカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）との間において係止されることにより、取り付けられる。取付け部（２）の係止構造は特に限定されないが、たとえば、図１＜ｃ＞にも示したように、取付け部（２）に、平面状の本体部（２ａ）と、その上端に本体枠（３）側に向かって前方に突設された前方突出部（２ｂ）と、本体部（２ａ）の下端に後方に突設された後方突出部（２ｃ）とを備えることができる。このような取付け部（２）においては、キッチン用小物ラック（１）の取付け時に、前方突出部（２ｂ）を含め、本体部（２ａ）の上端部を、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に形成された空隙部（３９）に挿入し、次いで本体部（２ａ）の下端とともに後方突出部（２ｃ）をカバー部材（３６）の本体部（３６ａ）の上端上に配置した後、後方突出部（２ｃ）の先端をカバー部材（３６）の立上り部（３６ｂ）の表面に当接させ、かつ前方突出部（２ｂ）を前垂れ部（３４ｃ）の裏面に当接させる。これによって、取付け部（２）は、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に挟持され、係止される。この取付け部（２）の係止により、キッチン用小物ラック（１）は、レール部材（３３）に取り付けられ、固定される。キッチン用小物ラック（１）を取り外す際には、上記と逆の手順で操作すればよい。また、キッチン用小物ラック（１）をレール部材（３３）の長さ方向にスライド移動させる（レール部材（３３）は、一般に、横長の部材であり、その長さは、キッチン用小物ラック（１）の横幅よりも長くなっている）場合には、本体部（２ａ）の上端部を、上部材（３４）の前垂れ部（３４ｃ）と固定部（３４ｂ）との間に形成された空隙部（３９）に挿入したのみ状態とすれば、キッチン用小物ラック（１）のスライド移動は容易に実現される。
【００２１】なお、この出願の発明のキッチン用小物ラック（１）においては、レール部材（３３）への取付け状態を安定に保持するために、本体枠（３）の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出する支持部（９）を配設することができる。この支持部（９）は、図２に示したように、その後端が、キッチン用小物ラック（１）の取付け状態においてレール部材（３３）に当接し、キッチン用小物ラック（１）を下方より支持する。これにより、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）上にスパイス類や調味料などの小物が載置、収納され、それらの重量が取付け部（２）に作用しても、キッチン用小物ラック（１）全体が前方に倒れ込むのが防止される。キッチン用小物ラック（１）は、安定した取付け状態を保持することができ、収納するスパイス類や調味料などの小物の安定した収納を実現可能とする。
【００２２】レール部材（３３）における支持部（９）の後端の当接部位は特に制限されないが、レール部材（３３）の構成に対応すると、図２に示したように、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）が一般的である。ただ、支持部（９）の後端の当接により、本体部（３６ａ）には押圧力が作用し、しかも本体部（３６ａ）は断面コ字型形状を有するため、本体部（３６ａ）への強度の確保、若しくは補強などは考慮することが好ましい。たとえば、図２に示したように、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）に下部材（３５）の固定部（３５ａ）が当接し、重合するように、下部材（３５）に凸部（３５ｃ）を設け、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）を補強することが考え得る。
【００２３】支持部（９）についても、キッチン用小物ラック（１）の十分な支持を可能とするように、つまりカバー部材（３６）の本体部（３６ａ）において強度が十分確保された部位に当接するように、たとえば、下方に向かう連結部（１０）に支持部（９）を続することができる。この連結部（１０）は、たとえば、左右の側枠部（３ｃ）の延長部として形成することが可能である。さらに、支持部（９）には、カバー部材（３６）の本体部（３６ａ）に当接する後端に、当接により、また、押圧力の負荷にともなって本体部（３６ａ）の表面が損傷しないように、樹脂、ゴム等の弾力性を有する材質からなる保護カバー（１１）を装着することもできる。
【００２４】このような利便性にも優れたキッチン用小物ラック（１）は、小物載置棚（４）の小物載置部（４ａ）に前記の通りの水抜き孔（８）が形成されている場合には、洗浄後の食器類の収納ラックとして使用することもでき（この場合、キッチン用小物ラック（１）は、キッチンキャビネットのシンク近くに取り付けることが好ましい）、また、小物載置棚（４）を取り外した状態では、本体枠（３）を布巾掛けとして使用することもできる。その用途範囲は、使用者の意思により可変自在である。
【００２５】勿論、この出願の発明は、以上の実施形態によって限定されるものではない。キッチンキャビネットのカウンターやその後端上方に位置するカウンター部の構成及び構造、キッチン用小物ラックの大きさ、形状、また、これを構成する各種部材の材質などの細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【００２６】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発明によって、キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間に取り付けられ、手近な位置で、調理時に頻繁に使用されるスパイス類や調味料などの小物の収納及び取出しを可能とするキッチン用小物ラックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞は、各々、この出願の発明のキッチン用小物ラックの一実施形態を示した平面図、正面図、側面図である。
【図２】この出願の発明のキッチン用小物ラックのレール部材への取付け状態を例示した要部断面図である。
【図３】この出願と同日付でこの出願人により特許出願された棚部材の取付け構造の要部を示した断面図である。
【符号の説明】
１ キッチン用小物ラック
２ 取付け部
２ａ 本体部
２ｂ 前方突出部
２ｃ 後方突出部
３ 本体枠
３ａ 前枠部
３ｂ 後枠部
３ｃ 側枠部
４ 小物載置棚
４ａ 小物載置部
４ｂ 前壁部
５ 取付け部支持部
６ ビス
７ 係止部
８ 水抜き孔
９ 支持部
１０ 連結部
１１ 保護カバー
３１ カウンター
３１ａ バックガード
３２ カウンター部
３３ レール部材
３４ 上部材
３４ａ 突合せ面部
３４ｂ 固定部
３４ｃ 前垂れ部
３５ 下部材
３５ａ 本体部
３５ｂ 係止部
３５ｃ 突出部
３６ カバー部材
３６ａ 本体部
３６ｂ 立上り部
３６ｃ 被係止部
３７ 固定面部
３８ ビス
３９ 空隙部
【特許請求の範囲】
【請求項１】 キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間にその間隔に合わせて納められたレール部材に、取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材の長さ方向にスライド移動可能とされたキッチン用小物ラックであって、キッチン用小物ラックは、前記取付け部と、本体枠と、小物載置棚とを有し、取付け部は本体枠の後端部に配設され、本体枠は、前枠部、後枠部、及び左右の側枠部からなり、後枠部は前枠部より低い位置に配置され、小物載置棚は、平面状の小物載置部と、この小物載置部の前端に立設された前壁部とを有し、この小物載置棚は、前壁部の上端において本体枠の前枠部に、小物載置部の後端において本体枠の後枠部に取外し可能に係止されることを特徴とするキッチン用小物ラック。
【請求項２】 側枠部は、後枠部の上方において前枠部に向かって折曲している請求項１記載のキッチン用小物ラック。
【請求項３】 小物載置棚の小物載置部に、その表裏を貫通する水抜き孔が複数形成されている請求項１又は２記載のキッチン用小物ラック。
【請求項４】 本体枠の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出し、後端においてレール部材に当接してキッチン用小物ラックを下方より支持する支持部が配設されている請求項１乃至３いずれかに記載のキッチン用小物ラック。
【請求項１】 キッチンキャビネットの上面部を形成するカウンターの後端とその上方に位置するカウンター部との間にその間隔に合わせて納められたレール部材に、取付け部において取外し可能に係止されるとともにレール部材の長さ方向にスライド移動可能とされたキッチン用小物ラックであって、キッチン用小物ラックは、前記取付け部と、本体枠と、小物載置棚とを有し、取付け部は本体枠の後端部に配設され、本体枠は、前枠部、後枠部、及び左右の側枠部からなり、後枠部は前枠部より低い位置に配置され、小物載置棚は、平面状の小物載置部と、この小物載置部の前端に立設された前壁部とを有し、この小物載置棚は、前壁部の上端において本体枠の前枠部に、小物載置部の後端において本体枠の後枠部に取外し可能に係止されることを特徴とするキッチン用小物ラック。
【請求項２】 側枠部は、後枠部の上方において前枠部に向かって折曲している請求項１記載のキッチン用小物ラック。
【請求項３】 小物載置棚の小物載置部に、その表裏を貫通する水抜き孔が複数形成されている請求項１又は２記載のキッチン用小物ラック。
【請求項４】 本体枠の少なくとも左右の後端部に、後方に向かって突出し、後端においてレール部材に当接してキッチン用小物ラックを下方より支持する支持部が配設されている請求項１乃至３いずれかに記載のキッチン用小物ラック。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【特許番号】特許第３３８６４４３号（Ｐ３３８６４４３）
【登録日】平成１５年１月１０日（２００３．１．１０）
【発行日】平成１５年３月１７日（２００３．３．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０００−２４８２１１（Ｐ２０００−２４８２１１）
【出願日】平成１２年８月１８日（２０００．８．１８）
【公開番号】特開２００２−５８５５４（Ｐ２００２−５８５５４Ａ）
【公開日】平成１４年２月２６日（２００２．２．２６）
【審査請求日】平成１２年８月１８日（２０００．８．１８）
【出願人】（０００００５８３２）松下電工株式会社 (17,916)
【参考文献】
【文献】実公 平３−４７５４６（ＪＰ，Ｙ２）
【文献】実公 昭３６−７９７２（ＪＰ，Ｙ１）
【登録日】平成１５年１月１０日（２００３．１．１０）
【発行日】平成１５年３月１７日（２００３．３．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１２年８月１８日（２０００．８．１８）
【公開番号】特開２００２−５８５５４（Ｐ２００２−５８５５４Ａ）
【公開日】平成１４年２月２６日（２００２．２．２６）
【審査請求日】平成１２年８月１８日（２０００．８．１８）
【出願人】（０００００５８３２）松下電工株式会社 (17,916)
【参考文献】
【文献】実公 平３−４７５４６（ＪＰ，Ｙ２）
【文献】実公 昭３６−７９７２（ＪＰ，Ｙ１）
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