説明

キーボード

【課題】
従来のJIS配列の日本語キーボードでは文字が小さく見えにくかったが、ローマ字入力用の英字を大きくしたキーボードでは弱視等の視覚障害者には文字が見えやすいが、高齢者で老眼の方や視力が正常な方にはキーボードを見ると文字がまぶしくて眼が痛くなり眼が疲れてしまう欠点があった。
【解決手段】
キートップ上面に表示される英字の大きさが、キートップ上面の面積の50%以上に拡大された英字の色を、白黒比で黒色が20%から60%の間の色としたキートップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、視覚障害者や老眼鏡使用の方の便を図るために、英字が拡大表示されたキーボードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のJIS配列の日本語キーボードではキートップ1上面に図9に示されるように、英字2、かな、ないし記号など複数の文字と記号が表示されているが、ローマ字で入力する場合はかな文字は不用であり、図10や図11のような英字が拡大表示されたキートップ1で構成されたキーボード7は図12や図13があり、かな文字を省いて英字のみを大きく表示した視覚障害者向けのキーボード7がある。
【特許文献1】特許公開平10−91306号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、一般的なJIS配列の日本語キーボードでは文字が小さく見えにくく、視覚障害者や老眼鏡使用の方には使用が困難であった。
また、図12又は図13の英字をキートップ1上面に大きく表示したキーボード7の場合、黒色のキートップ1に白色100%の英字3、又は、白色のキートップ1に黒色100%の英字4が拡大表示してある場合は、文字と背景との色のコントラストの差が大きいため、視覚障害者には文字が見えやすい。
【0004】
しかし、老眼鏡使用の方や視力が正常な方には一つ一つのキートップ1の文字は見やすいが、これを使用すると、キートップ1が約100個以上並んでいるためキーボード7の文字を長く眺めていると眼が痛くなったり、眼が疲れたりしてくる。これは、文字が大きい為、文字色が明るく、図12のようにキートップ1の色が暗い場合、キートップ1を複数個並べたキーボード7では明、暗、と順次キートップ1が並んでいるため、文字を探すなどして長時間キーボード7を眺めていると文字が眩しく光って見えるため眼が疲れてきたり、痛くなったりする。
【0005】
そこで、この発明は英字が大きく表示されたキーボード7のキートップ1上面の文字を眺めていても眼が疲れないような、文字色にしたキーボード7を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、第一発明は、キートップ上面に表示される英字の大きさが、キートップ上面の面積の50%以上に拡大表示された英字の色を、黒色を100%とし、白色を0%とした場合、白黒比で黒色が20%ないし60%の間の色としたことを特徴とするキートップである。
【0007】
また、第二発明は、キートップ上面に表示される文字が赤、青、緑の3原色の配合により決定される白、黒あるいは灰色以外の文字色において、この3原色の配合により決定される文字色を白黒に色変換したとき、白黒比で黒色が20%ないし60%の間の色である事を特徴とするキートップである。
【発明の効果】
【0008】
第一発明、または第二発明によれば、文字色を白黒比で黒色を20%から60%の間の色の比率としたため、キーボードに配列されるキートップの文字全体を見ていても眼が疲れず、且つ英字が大きいため、文字が眩しく見えず、文字色が若干薄い色であっても容易に文字を探して入力する事が出来る。
【0009】
また、文字色とキートップの色のコントラストが高い図10、図11のようなキートップを使用した、図12、図13のキーボードでは、弱視等の視覚障害者には文字が見えやすいが、高齢者で老眼の方や視力が正常な方にはキーボードを見ると文字が眩しく見え眼が痛くなり眼が疲れてしまう。本発明により老眼の方や視力が正常な方一般の方にも眼が疲れないキーボードとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明の一実施形態を、図1に示す。
キートップ1上面に表示される英字5の大きさが、キートップ1上面の面積の50%以上に拡大表示された白黒比で黒色が20%の色としたキートップ1でありこのキートップ1を実装したキーボード7は図4である。
図2は黒色のキートップ1に白黒比で黒色が60%の英字6で表示してあり、このキートップを実装したキーボード7は図5である。
図3は白色のキートップ1に白黒比で黒色が60%の英字6で表示してあり、このキートップを実装したキーボード7は図6である。
【実施例1】
【0011】
図7は文字の色の濃さと背景の色との見えやすさを表す図であり、英字を背景を黒色又は白色の上に、白黒比で黒色の濃度を左から10%づつ順次濃くして表示した図である。
これによれば文字の黒色の濃度が20%から60%の間の場合、文字が背景色にまぎれることなく、かつ、眼が疲れず見やすい。
また、文字の黒色の濃度が20%から60%以外の場合は、キートップ1の色を変える事により同等の効果があり、キートップ1の色を白黒比で順次黒色90%、80%、70%とした場合、文字の色をそれぞれ順に70%、80%、90%の黒色としても同様な効果がある。また、先の数値の中間の%の色の場合は先の色比によって決定される。
また、キートップの色を白黒比で黒色10%、とした場合、文字の色を10%としても見えやすい。
【実施例2】
【0012】
図8の表は実施例2のキートップ上面に表示される文字が赤、青、緑の3原色の配合により決定される白、黒あるいは灰色以外の文字色において、この3原色の配合により決定される文字色を白黒に色変換したときの黒色の割合を示す表である。これはカラーの場合色の組み合わせが無限にあるため白黒に変換する事により文字の見えやすさがわかる。
【0013】
たとえば赤色は赤色100%、緑色0%、青色0%で表現される色であり、これを白黒写真で写したように、白黒に色変換すると白黒比で黒色が70%の色となる。他の色も同様に白黒で表す事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施形態を示す図であり、キートップの色を黒色とし、英字を拡大し白黒比で黒色20%としたキートップである。
【図2】キートップの色を黒色とし、英字を拡大し白黒比で黒色60%としたキートップである。
【図3】キートップの色を白色とし、英字を拡大し白黒比で黒色60%としたキートップである。
【図4】キートップの色を黒色とし、英字を拡大し白黒比で黒色20%としたキーボードの図である。
【図5】キートップの色を黒色とし、英字を拡大し白黒比で黒色60%としたキーボードの図である。
【図6】キートップの色を白色とし、英字を拡大し白黒比で黒色60%としたキーボードの図である。
【図7】文字の色の濃さと背景の色との見えやすさを表す図である。
【図8】白黒以外の色を白黒で表したときの%を示す図である。
【図9】JIS規格の日本語キーボードの「A」を示すキートップの図である。
【図10】英字を拡大表示したキートップで、キートップの色を黒色とし、文字色を白黒比で白色100%とした図である。
【図11】英字を拡大表示したキートップで、キートップの色を白色とし、文字色を白黒比で黒色100%とした図である。
【図12】英字を拡大表示したキーボードで、キートップの色を黒色とし、文字色を白色100%とした図である。
【図13】英字を拡大表示したキーボードで、キートップの色を白色とし、文字色を黒色100%とした図である。
【符号の説明】
【0015】
1 キートップ
2 日本語JISキートップに表示されるA字
3 白色100%で拡大表示された英字
4 黒色100%で拡大表示された英字
5 白黒比で黒色20%で拡大表示された英字
6 白黒比で黒色60%で拡大表示された英字
7 キーボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キートップ上面に表示される英字の大きさが、キートップ上面の面積の50%以上に拡大表示された英字の色を、黒色を100%とし、白色を0%とした場合、白黒比で黒色が20%ないし60%の間の色としたキートップ。
【請求項2】
キートップ上面に表示される文字が赤、青、緑の3原色の配合により決定される白、黒あるいは灰色以外の文字色において、この3原色の配合により決定される文字色を白黒に色変換したとき、白黒比で黒色が20%ないし60%の間の色である事を特徴とする請求項1記載のキートップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−264977(P2007−264977A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−88547(P2006−88547)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【出願人】(593172739)
【Fターム(参考)】